2020/02/26

事故報告の一元化

■ 岸良で骨折事故?

湯の沢温泉のおばちゃんが

岸良にロープクライミングに来た東京からのお客さんが、骨折して帰った、と言っていました…

事故報告も、報告場所が明示されていないので、JFAのフリーファンに載っている以上にあるんだろうなぁ。

は少なくとも載っていないですし…。

事故は、”報告するな!”という圧力が働いているので、実際よりも非常に小さく報告されており、たぶん、フリーファンに載っているのは、

報告を避けれなかった

という事故になっていると思います。事故報告の扱い方でも、

登りたいエゴ

のほうが

安全対策(のための情報収集)

より、勝っているかもしれません。なぜなら、本気でクライミングの事故と向き合うのであれば、

 まずは実態把握から

が、論理的帰結だからです。それが行われていないのは、つまり、

お前が事故ったせいで、俺らが登れなくなるんだよ!

です。その事故った人に瑕疵がなくても、責められる。…という現状なのは、

同情心の欠如

で、

自己愛&自分さえ良ければ、ほかの人はどうでもいい

という態度のことであり、やはり人間としては改めたほうが良い態度だと思います。

それが積もり積もって、現時点で、事故が減らない、という現状を作り上げているんですし。

2020/02/25

Is your Brain Sabotaging you?

易しいものをいかに難しく登るか?

■ ボルダー
易しいものをいかに難しく登るか?というのが、
ボルダリングの本質

なんだなーと、いうことがとりあえず分かった今回。

アルパインクライミング=弱点を登る活動
フリークライミング=強点を登る活動
外ボルダー=さらに強点を登る活動

ということなんだ!と分かった。

今は、私は弱点を見出すということをテーマ…岩のルートファインディング…初めての沢でハーケン1本で敗退して以来、反省中…にしているので、私の個人的テーマとちょっと合わないので、ボルダリングは、そんなに響かない。

けれど、若者が若さであふれており、その若さを昇華するほどは、日本のアルパインの岩場は規模がなく、また易しすぎる、ので、できるだけ登れない、突破できない、難しさのをやりたいのだ、ということは分かりました(笑)。
若い時は誰だって、オールアウトして、自分の能力精いっぱいのことをしたい。

ボルダーも、一つの岩にこだわり、すべての登れるラインを登って、完登としたらいいのではないですかね?

登山道でも、ルートAとルートBとルートCがあるとき、一番カンタンなルートAだけを登って完登とはしないでしょう…今の人は、一番難しいルートCを登ったら、完登としてしまいますが、それでも、やはり、その山のすべてを知ったことにはならないように、一番難しいラインを登り終わって、その岩一個のすべてを知ったこととはならないような気がするな。

岩との対話をしたいわけではなく、まぁ、自分の能力はどこまでなのか?を皆、見極めたい、のだろうというのは、共感はできますが…。若い時は、誰しもそうですし…。

でも、A岩のAラインだけを登って、A岩は分かった、と言われたら、A岩としては不服だろうなぁ…

今回のフェスを振り返って

■ 今回のフェスを振り返って

以下の、”東さんヒントのクライミングの理想”と距離を測るとする。PDCAサイクルの一環で、A、のアセスメント。

今回のクライミングフェスでは

新人さんへのクライミング導入について安全対策の指示
クライミングの不文律の伝達


などは、非常に手薄感というか、全くなしでした…。クライミングの価値を伝える部分、と言う意味です。ただ楽しいだけ、お金をかけて解決するだけということです。例えば、オンサイトの重視などは、まぁ、ボルダラーと言うのは、基本的にはオンサイトはどうでもいい人たちなんだな~と。

ボルダーで強くなった先に、リードがあるか?というのは、なかなか厳しいだろうと想像できました…

やっぱり逆のほうがいいかも…。

ーーーーーーーーーーー
環境
理想

・クライミングエリアに人が少ない
・順番待ちは無い
・岩の磨耗が少ない
・チョーク跡もない
ーーーーーーーーーー

これについては、大勢が集まるフェスでは、一時的に、目をつむる。

ーーーーーーーーーー
権利
・自分に登る権利があるということは、他人にも登る権利がある
ーーーーーーーーーー

これは、開拓者特権のようになっており、望ましくない方向に発展している。他者の登る権利は、制限されていいという思想が強くなっている。

ーーーーーーーーーー
・人口増
・クライマーとしての不文律を知らない人びとが多くなる
ーーーーーーー

これは全く対策されていない。ボルダーで対策することもできると思うが、安全管理不在。

ーーーーーーーーーー
スポンサー
理想は...
・スポンサーはクライミング業界につながりのある会社

ーーーーーーーー

クラウドファンディングでは、クライマーがパトロンなので、理想は実現できている。

ーーーーーーーー
情報
理想...
・手軽に情報が入手できる
・岩場のルートやアプローチ
・コンペの案内や出場登録、
・ムーヴの動画や最適な登り方

現実
・インスタ映え
・冒険的な要素がなくなる
ーーーーーーーーー

今回はトポは公開されているのは、ネット上でフェス参加者のみ。紙の印刷したものを参加者に手渡し、PDFは無料公開があるべき姿と思う。 情報を淫靡しないといけないような、特定の有益情報は、フェス参加者にはなかったため、ただフェス管理運営側が情報を支払い特典にしたいだけのようです。

ーーーーーーーーーー
理想
・自然の岩に触れる
・クライミングをするなら、自然の岩は必ず向かって欲しい
ーーーーーーーーーーー

これは実現できていたようです。V0スタートなので、6級からスタートです。6級未満はないので、ジムで6級の人から?

外環境になれるという、アウトドア慣れ的なものをテーマにするのは、いいのかもしれません。インドア派の人は一日外にいるだけでも疲れるものですし…

外ボルダリングにもデビュー前に知らないといけない安全対策があるはずで、その辺の情報提供が希薄なため、このままいけば、いずれ事故になる路線でした。

■まとめ

5段階評価で…

環境 ☆ゼロ
他者の登る権利配慮 ☆ゼロ
クライミング価値の伝達 ☆ゼロ
スポンサーの在り方 ☆5
情報提供 ☆4
外岩原則 ☆5

結局のところ、

一部の既得権獲得集団(=開拓者)が、既得権を上からかざして、一部の人だけに金銭提供などとの対価で交換するものの安全対策は不在

というアルパインの世界でも見たことがある風景をそのまま受け継いでいるだけになっているということが分かりました… 

ゴミ拾いだけでなく、

きちんと安全管理の方法を提供していくべき

です。

・1パーティあたりの、マットを持ってくる枚数を規定、あるいは、チェックするとか、
・その課題を登るにあたり必要なマット数を参考マット数として提供するとか
・グレードの評価を違うと思った人から、再評価を受ける仕組みの確立

とか、色々、改善点はありそうです。

日本男児は若くても老いても、日本男児ということです…残念な現実ですね。

世界では、

1)グレードの評価は、評価する目が多ければ多いほど正確
2)登るために必要な安全対策はあらかじめ教育してから登る
3)マットは自分が登るのに必要な数は自分で持ってくるよう、あるいはグループでその数も調整する

のが定番と思います。現実問題として、遠方からの遠征の場合、マット持参は厳しいので、大会側はレンタルを検討するのが筋かなと思いますが…

色々な制約上難しいのであれば、マット持参可能なクライマーのみ、参加可能とすべき。

最低限の自立は必要ということです。まぁ、うちらは4名でマット2枚ということになったのですが(笑)。それでもそれで登れる課題に登ればいいので、非自立と言うことにはならないですが、マットゼロというのは、要するに落ちないところしか登れないという意味です。




岸良遠征&クラウドファウンディングの偵察

■ 読者?

文章家の常套手段として、”読者を想定する”ということがあるのですが…、今から書くこの文章、一体だれを想定していいのか?よく分からない今回の岸良遠征…

うーむ…。現在の師匠、クライマーKさんと、今回岩場で新星のごとく登場した水O君を読者想定しましょうか…

■ クラウドファンディングの岩場への応用、可能性

参加したのはこちらのクラウドファウンディングを利用した外ボルダリングフェスです。

https://camp-fire.jp/projects/view/206765?list=search_result

今回は、クラウドファウンディングの利用について勉強するのが目的です。私は、現在の日本のリボルト問題を解決し、世界のクライマーが日本に登りに来てくれるようなのがいいな!って思っています。

私自身の登攀は、去年3月の右足肉離れ&9月の右足膝亜脱臼により、本気モードは当然なし、です。つい頑張ってしまうので気を付けないと。

さて、120万円の目標額にたいして、118万円の達成度。ぼぼ100%。168名の参加者があったそうです。参加者はパトロンと呼ばれますが、まさしく、パトロン。

こちらでイベントの様子が想像できそうな、画像が上がっています。
https://www.instagram.com/akira_climb_0825/

■ 遠方からの参加者が呼べる

今回印象に残ったのは遠方からの参加者。岸良なんて、九州内のクライマーを誘っても来てもらえない岩場です。私には最適の5.7~5.10bまでのクラックがオンサイトし放題なのですが、そういう易しいクラックを登る段階にいるクライマーと言うのは、ボルダリング天国九州では限られ、パートナーに事欠きます。

まぁ、5.7のクラック、有段クライマーでも、きちんとしたスタイルでは、登れないかもしれないです。たぶんパワーでごり押ししたクライミングで、プロテクション無視で登ってしまい、プロテクションの設置を確実にするというテーマはおざなりになって終わってしまうでしょうな… そして、どんどんグレードをあげて、終に落ちて、カム3つ飛ぶ系の成長スタイルとなることでしょう(笑)。私が避けようとしているシナリオ。

ハナシはそれましたが、クラウドファンディングでは、

・多人数を集めることができる
・寂しくない
・遠方から人を集められる

というメリットがあることが分かりました。岸良は誰からも敬遠される岩場で、それでも164名、120蔓延の実績。

すごい。経済波及効果もそれなりにあったのでは?地元への貢献という意味ですが。

■何もない岸良海岸

残念なのは、岸良海岸側って、全く何もないことです… 地元の商店街にお金を落としてあげたいと思っても…何も買い物するところがないという(笑)。受け皿なし。

今回使ったお店はこちらです。

1)道の駅錦江 
一通りそろう道の駅。野菜激安。神川キャンプ場前。ローソンが隣にあります。
http://kinko-nishikinosato.com/

2)味どころ栄
なんかエライ流行っている店でした。定食あり。1000円前後。
https://www.google.com/maps/place/%E5%91%B3%E5%87%A6%E3%81%95%E3%81%8B%E3%81%88/@31.2445159,130.7883768,16.12z/data=!4m8!1m2!2m1!1z6aOf5LqL!3m4!1s0x0:0x1599bd72edbeaf5f!8m2!3d31.2455581!4d130.7887012

3)根占館 ネッピー館
http://neppikan.com/ 温泉330円。塩水で傷が染みる~ タオル200円。

入浴330円

4)湯治湯の郷 湯の谷温泉
https://kankou-kimotsuki.net/archives/1800 温泉300円 食事焼き魚定食 850円

5)マルチョン ラーメン
http://www.maruchonramen.co.jp/
埼玉のクライマーにコンビニで出会っていくことになった。フェスでおすすめされていたそうです。

行き損ねたのは、地魚三ぺい。 ここはおいしそうだったので、Joyfulで妥協せず、運転頑張るのが吉でした。

■ 宿泊

神川キャンプ場で泊まりましたが暴風…トイレ横はすでに取られていたので、誰もいない地下道がよかったかもです。しかし、すごい風でした…。テントを張るの、一苦労。

二日目は、岸良シーサイドパークにPキャンしましたが、漁師さん達の朝が早いらしく、4時半くらいから騒々しく、意外に都会でしたので、ロードサイドで、水とトイレが外にはなるものの、去年泊まった場所が良かったかもです。

野宿と言うのは、クライマーはできれば押さえておきたいところ…。ミニマム装備の原則、を守るため。

■ ミニマリズム

ミニマムに済ませる、ということはクライマーだったら押さえておきたいところです…

もっともっと、ではなく、いかに

より少なく済ませるか?

ということです。ということで、今回は暴風でしたが、宿泊がテント泊で良かった☆

■ 装備

ボルダリングフェスなので、近所に一緒に登るボルダラーは一杯ということで、マット2枚でもシビアさがないかなと期待していましたが、なんかなー。 

ボルダリングは、マットの数、勝負

っぽく、身一つで登るというスタイルの割には、シンプルさに欠けることが分かりました。

一人で4枚もマットを持ってきた、つわものもいた…おかげで助かりました。

一人で4枚も持てません、と言うセリフには、?と思いましたが…。あれ、誰かを見繕う気でいたのかな?と。

今回はクラック装備は最小で、マットを犠牲にしないように、という狙いは当たっていました。

予想以上にシンプルでないのが分かったのが、個人装備。

アルパイン出身でも、ザック一つに寝食まとめる習慣は、いともたやすく崩れる…ことが分かった(笑)ので、自分も含め反省です。

装備表は送らないと、みな余分なものを色々持ってきてしまう。ボルダリングのマット意外に必要なのは、スリーピングマットとシュラフ、ヘッデンくらいでしたが…。

行く先の様子が分からないと、色々持ってきてしまいます。今回も食事を作る装備があった上、素材も道の駅で買ってあったのに使わずじまい。

■ クライミング

さて、クライミングのほうですが、今回のメインは、いるか岩と言う岩の左上するワイドクラック 1級でしょうか?オンサイトで登れた方は、クラック慣れの方でした。

ボルダームーブだと非常に大変… ワイドムーブでもそれなりに大変そうでしたが、あまり苦労していなかったのは、ワイド慣れでしょう。

クラックができるというのは、クライミングにおいては、かなりなアドバンテージであることが今回判明。

クラックができない=指力やフィジカルに頼る部分が多くなる

ということです。

私は6,5,4と級をあげて、とりあえず登れていますが、グレードも当てにならないし、私が登れるのは、5.9レベルです。グレードの差は、怖さの差。

なので、充実感一切なし。私は、リードでも落ちていませんから…落ちない登りしかしていない。

その落ちない人が落ちた数少ないケースで、グランドして頭を縫っていますケド(笑)。ビレイヤーは勉強になったそうです(笑)。

と言う結果で、クラウドファンディングによるクライミングイベント開催の偵察、という趣旨の遠征でした☆
今回一番勉強になったムーブ 水平ヒール

下から日焼けするので日焼け対策を万全に

岸良シーサイドパークのにゃんこ。

えらい人懐こい猫でした…







2020/02/21

東さんの文章の分析から見る、クライミング界の理想へ向かう道、研究

■東さんの文章の分析から見る、クライミング界の理想へ向かう道、研究

以下、まとめ。
ーーーーーーーーーーー
クライミングエリア
理想は…
・クライミングエリアに人が少ない
・順番待ちは無い
・岩の磨耗が少ない
・チョーク跡もない
現実…
・自分に登る権利があるということは、他人にも登る権利がある
・人口増
・クライマーとしての不文律を知らない人びとが多くなる
対策…
→ クライマーの世界へ上手に導くべし

スポンサー
理想は...
・コンペのスポンサーはクライミング業界につながりのある会社
現実…
・現在では全国大会のスポンサーのほとんどはクライミングに直接関係のない会社
対策…
・スポンサーの方々がクライミングの理想を伝える

クライミングジム
理想...
・クライミングジムが増える
・ジムは当初、外岩のための練習場所
・トレーニング場
現実
・岩に行かない
・レジャー感覚
・クライミング意識に低い
・ジムで騒ぐ
・他人の登っている下を走り回る

対策...
しかるべきクライミング指導。 外岩への導入、指導。

情報
理想...
・手軽に情報が入手できる
・岩場のルートやアプローチ
・コンペの案内や出場登録、
・ムーヴの動画や最適な登り方

現実
・インスタ映え
・冒険的な要素がなくなる

対策
→ 情報は最小限で、HP等をあえて見ないで岩に行く
ジムと自然
理想
・自然の岩に触れる
・クライミングをするなら、自然の岩は必ず向かって欲しい

対策
→ 外岩導入

ーーーーーーーーーーー
と以上のような結果になり、クライマーが共通の理想を持つには、
1)インドアクライマーを安全に外岩に導入するアウトドアクライミングインストラクターが必要

ということがおおよその結論のようです。

アウトドアクライミングの価値をスポンサーたちにも訴えていくことが大事なことになるでしょう。

2)アンバサダー(渉外担当適者)は、対外交渉が可能で、クライミングの価値を語ることができ、アウトドアフリークライミングが可能な方。

3)実務者は、インドアクライマーを自立したアウトドアクライマーに指導可能な方、と言うことになります。

だいぶ東さんの文章を解析するだけでも、クライミング界が進むべき方角は、明瞭に分析可能です。

ちなみに私自身の余談や思想、思考だと思われないために、東さんの文章を拝借しました。東さんが言っていることなら、まぁ反論は少ないでしょうから…(笑)。

赤字は私の創作です。論理の飛躍があればご指摘ください。

ギアの部分は、端折りました…ギアに関しては、巷のショップは箸にも棒にもかからないからです。

東秀樹さんのFB投稿の写し

大変良いことが書かれていると思うので、消えてなくならないように転載。

ただし、私の実体験上、違和感があるのは、ジムやショップの店員さんが無知な人ばかりで、自分でカタログデータで買う方が正解だったことのほうが多いってことです(笑)。

赤字は当方です。


東 秀磯
我々の現実と矛盾
クライミングギア
クライミングの初心者にギアの使い方を身近で教えてくれるのはジムやショップです。
しかし経験が増えると出費を抑えようと、海外通販やネットショップに頼ることもあります。そのために国内の小売店はダメージを受けます。
個人的にはできる限り安く入手したい。それが多数になれば身近なアドバザーを衰退・廃業させてしまうことにつながっていきます。
やがては貴重なアドバイスをしてくれる人はなくなり、カタログデータだけに頼らざるを得ない時代になるかもしれません。
クライミングエリア
クライミングエリアに人が少なければ、順番待ちは無いし、岩の磨耗が少ないし、チョーク跡も抑制されます。そういう意味ではクライマーは少ないほうがいいのです。
ただし自分に登る権利があるということは、他人にも登る権利があるということです。
クライミングがポピュラーになって行くと当然人口が増えます。そしてクライマーとしての不文律を知らない人びとも多くなるということです。我々には新しい価値観が必要かも知れません。
スポンサー
当初、クライミングコンペのスポンサーはクライミング業界につながりのある会社でした。
現在では全国大会のスポンサーのほとんどはクライミングに直接関係のない会社です。大規模の大会を整った競技施設や機器で運営するために大きな役割りをしていただいています。
スポンサーの方々がクライミングの理想とは異なる方向に競技会を向かわせないことを願うばかりです。
ジム
クライミングジムが増えるということはクライマーにとっていいことですが・・・。
クライミングジムは当初、外岩のための練習場所でした。その後、コンペクライマーのトレーニング場になり、外岩に行かないジム専用クライマーも登場しました。
いまでは大衆化して、レジャー感覚でジムを利用する人も多くなりました。クライミング意識に低い人も増えて、ジムで騒いだり、他人の登っている下を走り回る人びとも少なくありません。
つまり大衆化ということはクライマーではない方もクライミングをするのです。
情報
インターネットのSNSやHPで手軽に情報が入手できます。岩場のルートやアプローチ、コンペの案内や出場登録、さらにムーヴの動画や最適な登り方の紹介まで見られるのは大変便利です。
ただし、岩に行くのは登るためではなく、インスタで披露するためというのは本来の目的と外れているような気がします。
さらに登る前に、必要以上の情報を得られるということは冒険的な要素をなくしていくことにもつながります。
ジムと自然
今やジムでクライミングを始める人がほとんどです。その中には自然の岩に触れることのない人もいるかもしれません。ジムは便利で快適ですが、暑い寒い遠いと言いながらも、自然の岩は格別の素晴らしさがあります。クライミングをするなら、自然の岩は必ず向かって欲しい方向です。
ただし、人口増・マナー・モラルなどの問題も生み出します。
我々は矛盾に満ちた時代を迎えています。願わくはクライマーの叡智で解決できていきますように・・・

ーーーーーーーーーーー

ジムやショップは素人さんばかりです。

事例1)
登山ガイド三〇ガイドに確保器を買うのに何を買ったらいいか相談しました。「確保器なんか使ったことねぇ!初心者には確保器は要らねえ!」が返事でした。え?!まだ肩がらみ?カムを見たら、棒フレンズでした(汗)。甲府幕岩は肩がらみで確保していました…(もっと汗)。
結局自分で研究して、ATC-XP ガイドを買い、師匠に褒められました。
事例2)
著名な登山家の主宰する登山学校に所属しようとしたら、”うちではまだエイト環”と言われて断念。沢装備で、フリークライミングはできない。

事例3)
グリグリとクリックアップで悩んでいた時、クリックアップの使い心地を実施で試させてくれたのは、近所の強つよクライマー君。決して、ジムのお兄さんではないです。

事例4)
福岡に来てすぐの時、一発目のジムに行って、ここムーブどうするのかなぁとジムのお兄さんに世間話程度を期待して話しかけたら、「僕、クライミングはできないんです…」と言われた(汗)。え?!と思って聞いたら、体育大学卒だと。

事例5)
福岡の超有名登山用品店に、ハーケンを買おうと思って、欲しい者の製品名を電話で言ってあるか確認しようとしたら、「すみません、うちでは取り扱いがないんです」と言われた。通販で買うべし。

事例6)
冬靴。買おうとしたら、どこにも女性用売っていないので、大阪、東京、甲府と渡り歩く羽目になった。結局最初に買った靴は、残雪期程度で、ダブルのブーツをアイスをするにあたり買いなおした。凍傷で爪が黒くなった後だった。

事例7)
ザック。80リットル以上の指定があり、探したけど、大阪、東京、甲府のどこにもなく、結局、安曇野のモンベルで60リットルを講習の日に購入することになった。会の先輩に「60リットル以上のザックは知性がない」と言われた。というか女性用で80なんて売っていないし、合っても担げない。あとで海外登山に行く女性に効いたら、その時しか使わないので、体に合っていないザックで我慢するそうだった。

事例8)
クライミングシューズ。甲府のI〇Iに行っちゃった人はもれなく5.10のスパイアを買わされることになり、結局新人は人工壁スタートなので、初日にこれじゃダメとなり、買いなおしになる。

事例9)
イボイノシシ、置いていない店が99%。

事例10)
アイススクリューも品切れアイテムで海外通販がベター。ヌンチャクも同じ。みんな安いから海外通販するんじゃなくて置いていないからするんですよね…送料のほうが高くて、全然安い買い物にはならない。

海外通販については、深ーい誤解があると思われます。

2020/02/18

ジム通いの検討

■ 前回のピラ通い 

「ジムに通わないと強くならないよ!」と、切実な願いっぽい感じで言われたので、ジム時代を振り返っているが…。

37回通って、どうもラオスになったようで、ラオスに2週間行くほうが、ピラニアに37回通うより、効果があったらしい…(笑)。

https://allnevery.blogspot.com/2016/11/blog-post_9.html

 1700円×37回=53140円
 ラオス2週間=約9万円

たぶん、ラオスでは、リード三昧だからなんだろうな。人工壁だと、ボルダリング壁なので…。

人工壁については、すぐ退屈してしまうので、福岡でも月会員には、2か所のジムでやっては見たが…充実感が得れず、お金の無駄と思えた。

大阪なら、OL生活にジム生活を組み込んで、部活化、できそう。クライミングは部活化しないと上達しない。アイスも上達したのは部活化したとき。

しかし、畑の仕事と自然農が決まったので、今大阪に行くという解はない。

福岡では環境が整わない。というのは、基本的に部活化できない、と言う意味だ。まぁ、近所の油山川にトップロープソロで登りに行けばいいわけだが。

トップロープソロであっても、事故は起こりうるので、何かがあったときに、やはり誰か同行者がいるか、山行管理されている必要がある。近所のゲレンデでも、岩は岩。

以前の記録を読んで、当時は熱いな~と今さらながらに思う。

ラオスから帰って、城ケ崎に行ったら、女性の先輩に「上手くなったね」と言われ、それは、”岩が怖い”という私のメンタルブロックが取れた、ということだったんだが…。

楽しい~というドーパミンが出るためには、易しい自分が確実に登れるのをガンガンリードするという経験が必要で、それはいまのところ、野北。野北は、今寒くて行けない。

■野北

野北は、支点のボロいシークリフだが、登攀は易しく、カムが使いこなせれば、別にボルト支点はいらない。ので、クラック初心者の友達と行けたらいいなと思っている。

フリーで強い人でも、九州ではカムの信頼を作るところで躓いて、易しい課題でカムの経験値をあげて、徐々に限界的なクラックにも登れるようになる、という活動をしていない人ばかりで、それじゃ、ボルトレスのルートは登れないじゃないか…と思っている。

ボルトルートしか登れない=誰かが引いたルートしか登れないっつー意味なんだが。

ちゃんとしたクライマーだったら、カムは3つで支点を作ればいいのだし…。

初心者のころは玉切れが怖いので、きっちりサイズを見極められるようになるまでは、カムは2セットもって上がる必要があります。

そうすれば、足りないという不安からは、だいぶ開放されます。ので、二人組だとすると、それぞれワンセットずつ持ち寄れば、互いに助け合える。

やっぱり、私はボルトのルートでレッドポイントしながら上達するという方法論はあんまり好きでなく、ラオスでも、ヒロさんと登った一回目の6A以外は、中間支点のボルトにテンションしたことはない。

ので、結局、ゆとりある5cをノーテンでオンサイトしかしていないので、その登り方が好きなんだと思う。

レッドポインター的な登りで登ったのは、今回の大堂海岸のおまかせクラック5.8だけっぽいです。

やっぱり自分に合った課題の見極めじゃなくて、グレードを気にしているようで、反省。

5.8のシンクラックより、5.9のハンドバチ効きのほうが楽だった(笑)。


2020/02/17

Odou Kaigan Sea Cliff Crack Climbing

■ Odou Kaigan Sea cliff Crack Climbing 3 days 2 nights

We had gone to Oudou Kaigan Sea Cliff Crack Climbing, 2 night 3 days.

Oudou Kaigan Sea Cliff is in the East edge of Kouchi Prefecture, in Shikoku.  I wanted to go this place since it is known for good hand jam crack problem. It's been 2 years since I wanted to go, and this time my dream came true so I was very happy.

We took a car ferry to Yahata Port from Beppu port. Cost was about 16000 yen with a car and two people.

Check the location here.  大堂海岸 is spelled Odo Kaigan, pronounced Oh-do-woo.

This is local town link. https://www.town.otsuki.kochi.jp/kanko/info/kashiwajima.php


■ Place to stay

We stayed in local hostel, called Hatago.  http://hatago.boy.jp/

2500 yen without dinner. Dinner is served with additional 1500 yen.

Also you can stay in a camp for free if you like.

There is a camp site,  Kashi nishi Camp site. This place is beach site in summer.
https://www.jalan.net/kankou/spt_39424cb3490059782/

It takes 40 min by bus from Sukumo city.


you really need a car to get by in these area. There is a local super market "Michi no eki Otsuki" and for the bathing, there is a hotel Bayleaf Otsuki, let people use their facility for 600 yen per person.

So if you have a car and camping goods, it is pretty comfortable to stay there.

Wifi is avairable at Michino eki Otsuki.

■ Summary

Oudou Kaigan is really a crack climber's crag there is no fixed bolts what's so ever. So if you are unsure what to do without bolts, you 'd be better off not bothering with this crag.

Topo is here:
https://www.climbing-net.com/general/%E5%A4%A7%E5%A0%82%E6%B5%B7%E5%B2%B8/

You need to log on.

Day 1, we had gone to Roof crack area, in Kashiwa jima, and the approach is kind of difficult to explain, you'd better to have someone who has gone this place before.

You need to rappel down and better to leave the rope where it is, just in case. Bring your prusik cord or rope cramp or other devices to ascend in case you are too tired to lead climb. There is a easy 5.8 climb but still you have to lead and need a follow climber to clean up.

The monkey area is one place you can approach with out rappel.

■ Photos
 Beautiful water! Tons of fishes!

 Kashiwa jima Area is hard to approach.
This is Monkey area. There is a fixed rope.
















Dinner at Hatago!Cheaper than Taiwan!

















■ Route image 11a roof crack

A long comfortable 5.9 crack



me Climbing 5.8
■ Bolts
This is a cut anchor M10 but no way of knowing its reliability... in the below situations... rappelling is needed to get to the climbing area... so bring your extra rope and cams for anchors. 
we had two 60 meters and each of us(2 people)  had 2 sets of cams. 



There are a lot of trees to make them anchor.  So long slings will help.



大堂海岸2泊3日

■大堂海岸2泊3日

やっと時間ができて、記録を書くところまで来ました。いや~、初日から結構スリルとサスペンスでした(笑)。

1日は雨でしたが、まぁ、なんとか。初めて行ったので、たくさん登るという感じではなく、様子見、でした。


■ Place to stay

お泊りはクライマーの定番 幡多郷さん。 http://hatago.boy.jp/


■ まとめ

初日に行った柏島のルーフクラックエリアは、お帰りもクライミング力、必要。今回は、案内者がいたので、本当に助かりました。というか、いないとたどり着くこと自体が不可能を思われ…(笑)。お帰り用にフィックスを張っておく必要があります。糸島の野北の岩場と一緒ですね。

大堂海岸の各エリアをアプローチ偵察しましたが、モンキーエリア以外は、そもそもアプローチにプチ・ボルダリングが必要で(笑)、カム1式+ロープの重さで、チビだと、そもそも、アプローチにお助け紐が要る困難度です。雨だとすることがなくなる土地柄。

3日目は、モンキーエリアとハーバーエリアでしたが、ハーバーエリアは波高すぎ!課題の下にたどり着けず…。

モンキーエリアは、スーパークラックが快適で驚いた!この日はリードしたし、ムーブのアドバイスをもらってうれしかった!快晴でした。もう少し長居できたら、もっと良かったな。

■ クライマーのそこはかとない連帯

いつも助かっています(笑)…を今回も、感じました。

初日の柏島エリアは、案内者がいてくれないと、たどり着くことすら不可能(笑)。しかも、お帰りもクライミング。モスキートは、ビレイエリアすら、たどり着けない(笑)。

ので、別の人がパートナーをビレイしてくれましたが、そこルーフなので、セカンドがフォローしないと回収もできないです。

ちなみに、台湾龍洞の岩場でセカンドがフォローで回収するのは、経験済み。屈曲したルートなども同じでした。上に歩いて抜けれるルートなら、終了点が要らなくなります。

初心者のころ、小川山で、フォローでプルージックしていたら、隣のフリークライマーに嫌味を言われたけれど、プルージックでもいいから、上がってくれないと困る。

なので、私は自分の務めをきちんと果たした良いクライマーだったんだなーと、5年後に納得。

ここは帰りの登攀が必要で、一番易しいラインをリードフォローで、あげてくれたので、安心が増えた。そこならリードできるので、なんとか帰れる。

雪山ですが、ツルネ東稜は下山路ですが、他のバリエーションへステップアップしたかったら、最初に登っておかないといけない。阿弥陀の御小屋尾根とかも、そんなルートで、それをやらない人が多いのが遭難の火種であるのと、岩でも話は一緒なんだなーと理解。

まぁ、プルージック登攀ができれば、どこでも登り返して帰れます。

二日目は雨だったので、レスト日のアクティビティを探しましたが、大堂海岸は、それがネックかもです…することがない(笑)。映画でも見るというのがいいんですが、Wifi核心ですかね。

とりあえず、四国の道を偵察で歩きに行きましたが、アプローチは、城ケ崎との比較で3倍くらい大変ですかね…。

お座敷エリアなど、そもそも巨岩の飛び石です…。空荷で行っても、大変で、行けるけど帰れなくなる可能性あり(笑)。

プチボルダー連続って感じ。荷物を背負うと体が重くなるので、ジャンプの飛距離が短くなります。それで去年は着地で傾斜地に降り立ってしまい、肉離れしたので、今回は危険は取らず。となると、お座敷エリアなども、そもそもクライミングエリアまで行けない。

3日目、モンキーは行けましたが、ハーバーエリアは、エライ高潮で渡れず。

■ 上級編な岩場です

というので、シークリフのタイプとしては上級編で、台湾の龍洞の岩場が人気になる理由が分かった。龍洞の岩場以上に玄人向けで、懸垂できない、プルージック登攀できないクライマーはお呼びではないです。あと、ザックを担いでプチボルダーできない人も行けない。

今回は、4年前ほど前に小川山の宴会に呼ばれたときに会ったクライマーさんと再会…あれ?どこかでお会いしましたよね??みたいな感じでした(笑)。

実は、私は別の女性とあの宴会、呼ばれたんですが、なんで宴会一緒にしないといけないんだろうなぁ…って感じで、会の新人でもないし、ただおいでって、呼ばれて行っただけなのに、なぜかパシリはさせられるし、一緒に行ったS野さんと、”あたしら、なんで呼ばれたんだろう?貧乏くじ?”と言う感じでした…が、その時会っていたおかげで(?)、今回、色々と情報を貰えてとっても感激でした。

大堂海岸は百岩場にも載っているけど、だいぶ上級者向けな岩場です…ローカルグレードがイマイチ信頼できないのは、どこの岩場で同じでしたが… やっぱり、日本の岩場が閉鎖的なのは、

ベータが核心

です。

海外のトポはベータが充実しています。日本のベータが数10行、せいぜい400文字程度なのに比べ、海外のベータは数ページ。ベータが充実しないと、そもそも、自分のスキルにマッチした岩場を選択することすら、できません。判断材料がないので。

今回は、そんな岩場で、旧知の人に出会えたのが勝因です。

情報が欠如している中、クライマーが何とかなっているのは、みんな同じように、狭いコミュニティなので、誰かが誰かとの知り合いで、ああ、あの時見かけた〇〇さん!みたいなネットワークで、親切の恩送り、で何とかしているから…と思われます(笑)。

今回も、その恩送りネットワークに助けられた格好でした☆ 

 初日のルーフクラック

このエリアは私は登るものがない。
 海、きれいでした。
モンキーエリア

5.8のおまかせクラックをリードしました。

5.8のぐいの実クラックを疑似リードで、ノーテンでした。とりあえず、登れた。

その後スーパークラック 5.9をTRで登り、最後に5.8のおまたせクラックをリード。

岡山ルートをやった先輩もレイバックに入ってしまい、ワンテンだったのですが、
私も、5.8のおまかせクラックで、レイバックに入ってしまい、テンション

クラックに正対して登るのがよかったらしいです…

二人とも、課題はシンクラック。

参考サイト
https://yama2013.exblog.jp/21481614/

http://mino-climbing.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/5secret-agent-m.html

https://crazyjam.exblog.jp/21466464/

http://teamrocks.doorblog.jp/archives/cat_10016178.html

https://widecrack.exblog.jp/28196283/

http://kbt1235.hatenablog.com/entry/20121231/1357308637

レッドポインターという生き方の限界

■レッドポインターという生き方の限界

結局のところ、カットアンカーは、オールアンカー同様、落ちれないわけなので、レッドポインターと言うスタイル自体が、不可能ということでしょう…(汗)。

フリーのルートであっても、アルパインと同じく、

基本、落ちれない

ってことです。前の師匠の青ちゃんは、「おれ、すぐ落ちるクライマーは嫌い!!」と公言していましたが、私は、なかなか落ちないクライマーでしたので、互いに上手く行きました。

上手になるには、あまり粘らず、体力腕力をセーブして、回数を多くして、レッドポイント狙いのほうがいいよ、と大阪で別のクライマーのおじさんに言われましたが、それも課題の質に寄りけり、です。下部核心のルートでは落ちるのはリスクです…

結局、一度目に、オンサイトで登れないと判明したら、宿題として、ジムに持ち帰り、ジムでうんと実力をあげて、次回は一撃狙い、がいいのではないでしょうか?

オンサイトは、2度目は、もうないので、一撃と言いましたが、やっているほうは気分はオンサイトと同じくらいなもんだと思います。

クイズ カットアンカーの安全性はどう判断したらよいでしょうか?

■ クイズ

このボルトの安全性は、どう判断したらよいでしょうか?

答え
1)引っ張ってみる
2)体重をかけてみる
3)落ちてみる
4)叩いてみる

正解

 ボルトを開けて、中身を開いてみる

■ 開けてみないと分からない

これはカットアンカーです。それがステンレスか鉄かや、メーカーなども外してみないとわかりません。効き具合いも、抜いてみないとわかりません。

アンカーの状態はハンガーを外してみないとなんともいえない。


参考情報
写真は昨年末に伊豆の海金剛の下降点にあったハンガーボルトです。 外からの見た目は同じですね。 しかし、中のアンカーは鉄だったので、電解腐食でネジ山はほとんど無くなってしまっています。 抜けるのは時間の問題という状況ですね。

■ 非現実的

一回一回、全部のカットアンカーのボルトを外して、内部を確認して登るというのは、非現実的です。

■ ブランクセクション以外はカム

ということで、ブランクセクション以外はカムを用いて登るのが、もっとも

  自己責任論 & 安全性

ともに、満たしたプロテクションの解、ということになります。

■ ブランクセクションをどうするか?

1) スキルを上げる

落ちるリスクを受け入れ、100%落ちないスキル(つまりフリーソロ可能なレベル)になってから、取りつく

2)一か八か

落ちるリスクを受け入れ、一か八かの賭けに出て、掛けに勝つ。

3)TRによる試登

トップロープリハーサルを繰り返せば、自動化で、落ちるリスクは、かぎりなく0%にちかく下げることができます。

トップロープリハーサルを10回やって10回落ちなければ、確率論的に、次に落ちる可能性は、かなり低いです。

その上、トップロープリハーサルの数は、本人が好きに増やせる。

試登は、アレックス・オノルド君が、エル・キャップフリーソロに成功した手法です。

4)TR限定

とは言っても、何十回も試登してまで、その課題にこだわってフリーで登りたい!って人も、かなり少ないハズです…先に飽きちゃう…

ので、現実的には、

一般人       → 4)の解。TR限定で登る
エリートクライマー → 1)の解。ゆとり(安全マージン)を増やす。

自分のRP限界グレードが5.14なら、5.12では落ちないだろう、ということです。

5.12が登れる人だと5.8で落ちるということは、考えにくいので、ソロイストなどのソロシステムで登ることも可能になります。

5.8がギリギリの人が、ソロイストで5.8を登ると、ソロイストの信頼性は低いので、非常にリスキーな行為になります。

(5.12)- (5.8) = 4 

で、4グレードの開き。 

一般にアルパインルートでは、2グレード下が適した安全マージンと言われています。

しかし、ランナウトやブランクセクション、では、4グレード開きが要るかもしれませんね。

■ 日本の岩場のボルトの現状について

カットアンカー=外してみないと安全かどうか?が確認できないボルト、です。

つまり、以下の見識では、クライマーは自分を守ることができません。

ーーーーー
日本の岩場の今の現状では、リボルトも、なかなか進まないだろうし、クライマー自身が知識を持って、自分の安全を守ることが大切だと思う
ーーーーーー

この”思想”は、現在、一般クライマーが共有している、マジョリティが持つ思想だと思いますが、この思想では、安全性を確認した、とクライマー本人が思ったところで、まったく確認は取れないということです。

つまり、もはや、この思想が通用する時代ではない、ということです。残念ながら。

何度もいうようですが、

カットアンカー=開けてみないと外から分からない

です。私はレンチを持って行きましたが、今回、六角レンチを持ってきたクライマーは何人いたのでしょうか?

つまり、カットアンカー= 時限爆弾と同じ、です。

この、クライマー自己責任思想、”思う”のは個人の思想なので、思いたけければ思えば、それは自由であるのですが、それがあるべきクライマー像だと人に強要するのは、無理がある、ということです。

現実は、カットアンカーのルートが9割、JFAが認定したグージョンのルートは1割もあるかないかでしょう。

つまり、JFA認定のグージョンでない限り、そのボルト自体の安全性をクライマーが自己責任で受け入れるためには、ボルトを外してみて、中身を見ないことには分からないということです。グージョンですら、レンチで回して、効きを確かめる必要があります。

自分自身が知識を持って、自分自身を守る

というのは理想論ですが、それはハッキリ言って、実現されていないどころか、その理想論の裏を掻くような、ボルト事情です。つまり、その理想論を地で行けば、

カットアンカー引っ張ったり、いろいろしてみて、まぁ、大丈夫そうだから登ろう!

ということになり、

落ちてボルトが外れても自己責任、

となります。外からでも分からないし、引っ張っても分からないのに。

つまり、現在通用している、流布している、クライマー自己責任論をあまりに強く言いすぎることはクライマーの間に事故死を増やします。

現実的に、クライマーが自己責任を取ることが不可能な現状が広がっているからです。

開拓者の人たちには、いつ、だれが、どういう材質のボルトをどのような技術で設置したのか?を明らかにしてもらわないといけません。

それだけ開拓者は責任が重い、ということです。いったん設置したら外目には分からないのですから。

さらに言えば、自分で打ったボルトを開拓者は登っていないことすらあります。開拓者はオンサイトと言うことは一切ない人たちです。開拓をするということは、すべての登攀が、トップロープリハーサル、ということです。

なぜ、開拓者たちがそうしているのか? 誰にも指摘されないですが、それがもっとも安全だから、なのではないでしょうか? ボルトを打った本人ですら、信用しないボルトをほかの人が信用する必要はないのでは?

■ 法的見地

法的見地からは、日本のボルトの実情は、自己責任を取ろうとしても取れない状況です。

なぜなら、国際的に最低基準とされる25kNが出ているボルトはほとんどなく、材質も明らかにされず、トポにも誰が、何年に打ったボルトか記載もされず、判断の根拠が全くない、からです。

このような状況下で死亡事故が遭った場合、”自己責任で登ります”というクライミングジムでよくある一筆があったとしても訴訟では負けること確実だそうです。

つまり、

カットアンカーのボルトを量産しつづけること=クライミング界に単なる登れない負の遺産を量産し、リボルト負担を増やし続けること、

にほかなりません。
単純に開拓者の人は、情報弱者に陥り、このことを知らないだけだと思います。

ぜひ、この知識が開拓者も含め、多くの人に広まることを願っています。

そういえば、リボルト職人の検定を受けた、トシゾーさんも、感想で、よくこんなボルトでバンバン落ちていて死ななかったものだ、運がよかった…と言っていました。

祐介さんらと登る強いクライマーです。