2023/07/25
【クライミング心理学】開拓者がかたくなに、ルートを分かち合わない理由が分かった
2023/07/23
【開拓者むけボルト情報】ボルトバイブル
■ Bolt Bible
以前このブログでも紹介していましたが、ボルトバイブルと言うものを海外では、若い人がブログにまとめてくれています。
Google翻訳で見れば、誰でも見れます。
誰でも見れると私は思っていたんですが…ここ10年ほどクライミング業界を見ていると、海外情報の取得については、私が期待するほど、障壁が低いようではないし、若い方でもあまり使いこなしていそうでもないのかね…?という、諸般の事情もあるのかもしれないというので、再度紹介します。
Google翻訳で日本語に自動翻訳したイメージはこんな感じです。内容を理解するには十分の翻訳結果が得られます。
どこぞの大企業の重役じゃないんだから、機械翻訳の日本語がこなれていないとか、文句の言うのはやめましょう(笑)。
余談ですが、日向神のボルト見せたら、え?!とびっくり仰天していましたよ。
他の参考記事
https://allnevery.blogspot.com/2020/01/blog-post_12.html
2023/07/20
【ボルト位置】ボルト位置に知性が表される
■ ボルト位置に、開拓者の知性が現れる
ベテランの人に、いまだに気になっている九州の課題について聞きました。
というのは、ボルトの位置って、開拓した人がサボっているのではなくて、開拓者本人もアップアップでどこに打ってよいのか、わからなかったため、悪いのかもしれない。つまり、本人も悪気がないのかもしれないと思ったからです。
というのは、私自身もクリッピングするゆとりがないときに、クリップを飛ばすことがあるからです。
あとは、ラオスでクリップが近すぎて忘れたことがありました。日本の遠いクリップに慣れていたからですね(笑)。あれ、もうクリップだったの、みたいな?
というわけで、ボルト位置は、ゆとりがありすぎてランナウトするというのではなく、クライミングが難しすぎてボルトを打つゆとりがない、というのも考えられますよね。
ボルト位置などは、後世の人に悪いことをする気がなくても、やっちゃうってことは、人間なら誰しにもありますよね。まぁ、そういう場合は、間違いを指摘されたら、あ、ごめん、と言うと思いますが。
で聞いてみたら、
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ボルト位置というのは設定者の知性が現れます。
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ということでした。
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おかしなルートを作ると、あいつは馬鹿だと思われます。あいつのルートは危険だから登らないとなるでしょう。
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■ ドイツ式 vs フランス式
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ドイツ式 : 試登せずにいきなりラッペルしてボルトを打つ。
ステファン・クロバッツが小川山「Ninja(5.14a)を開拓したのがこれです。1メートル以上のスリングを掛けないと登れないルートになりました。トップロープでの試登はしません。
フランス式 : フランス式というのはトップロープで試登し、それからボルトを打ち、トップロープでトライを繰り返し、レッドポイントします。
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■ Ninjyaは悪い見本
…ということは、Ninjyaは悪い見本を提供していますね。JFAのリボルトの経緯を読んだ記憶がありますが、もうかなり苦戦してリボルトしたみたいでした。
…ということは、Ninjyaをあがめているというのは、悪い見本をあがめているということになり、日本人の西洋人コンプレックスの現れ、なのだろうか?
現代の若者が登攀力だけでボルト位置の悪いルートを克服している事例https://allnevery.blogspot.com/2022/10/ninjya514a.html
今あるボルト位置が絶対だとなると、克服する側の能力は異様に高くならざるを得ない、っていう事例かもしれません。
発達障害気味のお母さんを持つと、子供は異様に”できる子”になってしまう…みたいな(笑)?
ちなみに、故・吉田和正さんは、フランス式でした。私は、一本、吉田さんと一緒に開拓中のルートがありました。正確に言えば、私に初登させようと、吉田さんが選んだルートがありました。それで、吉田さんがフランス式と言うのが分かります。
■ 現代では、ボルト位置は、慎重に設定するべき
カムで登ったり、ハーケンで登ったりして、セカンドが回収するのなら、プロテクションの位置は、その時、たまたま気に入った箇所でもいいと思います。
現代の開拓では、初登する人には、かなり大きな権利が与えられています。
その最初のボルト配置は、未来永劫、そのまんま、という権利です。
しかし、その最初の配置が、
テキトー
で、
熟慮を全く含まないもの
であったとしたらどうでしょう?
たとえるなら、
落書きにモナ・リザ(傑作)と同じ著作権を設定
してしまうようなものです。
いやピカソは落書きでも立派でないか?と言う声がありそうですが、ピカソの模写、みたことありますか?ものすごい精密画です。それだけ高度な能力を有してから、らくがきみたいに力を抜いているので、らくがきでもパーフェクトバランスってことになります。
一方、ただの落書き、に陥っているらしいのが、ラッペルしただけで試登せず、いきなりボルトを打っただけのルート。
九州で有名なのでは、八面のカプチーノがそうでないかなと思います。なんか疑問が残るボルトの位置でした。このベテランによると有笠山南国エリアの白と黒5.11bもそうだそうです。
■ ハングの扱いが変なのでは?
九州では、ハングの乗越がある場合に、ボルトの位置が微妙だなー、これ、いまいちだなーと思うことが多かったです。
というのは、その位置では、岩の上でヌンチャクが寝てしまい、空中にゲートが垂れていない、と言う事例が多く、ロープをかけると、岩にロープが当たってしまいます。
もしくは、凹にボルトが打ってあるので、岩の下で長ぬんがいることになって、あまりプロテクションとしては機能しない、と言うことになる。
事例:アッポロ11号。これじゃロープが流れないのは当然。長ぬんがいります。たぶん想像するに、こういうのは、そもそも、アルパインロック(リッジ登攀)の凹凸があるルートを十分登りこんでいないで、岩場に来た人がボルトを打つと、こうなるのではないだろうか?
易しいルートで学ぶべきことをすっ飛ばして、開拓しているってことです。
■ ハングがある場合のボルト位置
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傾斜が垂直の部分から、例えば50センチのルーフを越えるとします。
ルーフの下にボルトを打っと、通常のヌンチャクではロープの流れが悪くなります。(日向神ではこれが多い。上記のアッポロ11号参照)
さらにルーフにエッジがあれば、墜落したらロープに損傷が起きるでしょう。(ロープがエッジにこすれると切れます)
それらを考慮すると、ルーフの上で、カラビナがルーフに当たらない位置がいいです。
しかし、安定した態勢でヌンチャクを掛けられない、しかもランナウトするなら、墜落しても危険でない位置にボルトがあるべきです。そのボルトがルーフ上のボルトと近くてもいいでしょう。
この様なルーフ上のボルトが遠いルートでは、クリップ側のゲートが開けたままにできる、スティッククリップが有効です。
岩の傾斜、オーバーハング、ただの前傾か、ルーフかで、この辺は変わります。
つまり、ロープがドラッグしない、クリップに危険がないのが前提です。
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きちんと安全が確保されていない、あまり知性が感じられないボルト配置のフリークライミングのルートでは、
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無意味なプレッシャーが入ります。
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とのことで、私が感じていた、”精神的プレッシャー”は、これではないか?と思います。
”無意味な”プレッシャー=ボルト位置悪いよ = 不必要に危険、ということ。
■ プレッシャーにはもともとめちゃ強いほう
…というのは、私は、自分を強くする、良いプレッシャーっていうのは、どちらかと言うと歓迎で、山でも、リスクには立ち向かうタイプだったからです。じゃないと、一人で海外へ行って働いてきたり、卒業課題を一人でこなそうと、阿弥陀北稜に行ったりしますかね?
ロープが出す・出さないの判断がありますが、こりゃいらねーだろ、みたいなところで、でも精神的に怖い人もいるんだし、勇気がないのを責めるのは、かわいそうだから出してあげようねーってタイプではありません。それは、今時の若い男子のほうです。
私が判定しているな、ってところは、ここで落ちたら一巻の終わりという、確実にリスクが見えているところです。
ので、岩場でも、別に怖がりではないんですよね。高いところが怖いってないし。
いつだったか、ボルダラーでリードに進みたいとかいう人を岩場に連れて行きましたが、アプローチで、フィックスロープが出ているところでも、怖がって降りてこれない始末でした。ボルダラーは歩けない。
■ 精神的な苦悩
私はかなり我慢強いほうなので、数々の、ん?んん?ってできことでも、相当に我慢を重ねたと思います。
しかし、登る人としての基本的な安全管理の認知能力が働いてしまうと、どっちかというと自分が悪いってよりは、ルートの質がどうなんだろう?と思ってしまうんですよね…
これは、他責 ということではなくて、
客観的なジャッジメント
のような気がします。
2023/07/19
【クライミングのケガ】ほとんどオーバーロードのケガ
■ 疲労骨折
クライマーの醜い指を見るたびに
あの指にはなりたくない
と思ってきたんだが…。一度、ピラニアでなりかけたんだよなぁ…。
あんなふうになりたくないと思っている人ですら、起こるクライミングのオーバーロード問題。
普通に楽しい人なら、もう100人いたら100人がオーバーロードかもしれません。
https://www.dancerslifesupport.com/stressfructure/ より引用
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運動を辞めてから6週間で回復、
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疲労骨折が見つかりました
→レッスンも体育の授業も辞めました
→6週間経って、MRIとかとってOKが出たら、ゆっくりレッスンに復帰します♡
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だと、また疲労骨折をするらしい…
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オーバーロードのケガっていうのは原因が結構あるんですよ。
- レッスン量が多すぎる
- レッスンテクニックが良くない
- 食事量が足りない
- アライメントが間違っている
- 筋力の弱さやバランスの悪さ
などなど。
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インドアのクライミングで、指を使わないってありえない。(いやある、ドラツーの壁を使いましょう!)
テク=パーソナルレッスン 小山田さんのみたいなスキル習得志向のもの つまり、一回そのホールドが偶然保持できただけではなく、保持するスキルとして定着を目指すもの
食事=分子栄養学 運動する=栄養要求量が多い
アライメント=モビトレ おじいちゃんおばあちゃんと一緒にマシントレ
筋力=筋トレ フツーにダンベル持ちましょう
バランス=ヨガ 片足立ちの変形です
って感じです。これのクライミングバージョンがあれば…。
たぶん、普通にクライミングジムに併設で、
・モビトレマシンを設置して、整形外科に毎日通ってくるおじいちゃん、おばあちゃんたちにクライマーがマシンの利用の仕方を教えてあげる
・ヨガクラスを開催し、自分の動きをマインドフルに見つめる経験を持つ → これでクライマーたちは自己を客観視できるマインドが育つ
のではないですかねぇ?
男子だけにクライミングを任せておくと、必ず
一発逆転主義 = 一本だけ何が何でも世界最難課題が登れたら、みんなが俺をちやほやしてくれる~
っていう発想で、目を血眼にしてお買い得5.14とか、6段とか、探す羽目になりそうです。つまり、栗城さんのフリークライミングバージョン、ボルダラーバージョンです。
それじゃクライミングの何も分かったことにならない…。
クライミングも社会の中で位置づけられる=ボルジムに、マシントレやスポーツマッサージ、栄養相談室併設、とすることで、自分たちクライマー人種を客観的に位置づけられるようになると思います。
バレエも女性の執着の世界で、疲労骨折で踊れなくなる人が多いです。そんな世界をスルーして踊っていましたが、みんなが疲労骨折で踊れなくなる世界に私を誘い込もうとするので、いやになって辞めたんだった…。19歳から踊っている人にプロ並みののめりこみを求められても無理です。
同じことで、41歳からフリークライミングをやっている人に、山岳部に入部したての大学1年新人みたいなクライミングを求められてびっくりした。
教え方がなっていないです。
時代はとっくに、市民クライマー時代、市民バレエダンサー時代ですよ?
私は、バレエは、カリフォルニア、パリ、メルボルンでクラスを取ったことがありますが、日本みたいな競技選手向けレッスンって、選抜された高校生くらいの人向けで、一般クラスでやっているの見たことないです。
同じことで、クライミングも、ラオス、台湾、で登った時は、みんなで楽しむために登り、
おまえ、そんなのものぼれねーの
みたいな人はいなかったですよ?
2023/07/18
【海外情報】 アメリカのアクセスファンドでのクライミングスチュワード求人
https://www.accessfund.org/about/careers/red-river-gorge-climber-stewards
のDeepLの翻訳です。太字当方。
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概要
アクセス・ファンドは、持続可能なアクセスとクライミング環境の保全に向けてクライミング・コミュニティをリードし、鼓舞する非営利のアドボカシー団体である。1991年に設立されたアクセス・ファンドは、全国800万人以上のクライマーを代表し、土地の保護と保全、持続可能なアクセスのための活動、そして刺激的な支持者のコミュニティ形成に取り組んでいます。公有地の政策とアドボカシー、スチュワードシップと保全、土地の取得と保護、草の根のアドボカシーと組織化、クライマー教育、リスク管理と土地所有者のサポートなど、6つのコア・プログラム分野でその使命を遂行しています。
アクセス・ファンドでは現在、レッド・リバー・ゴージ(RRG)地域のクライミングエリアで、クライマーを中心とした来訪者と交流し、教育するクライマー・スチュワードを2名募集している。クライマー・スチュワードはアクセス・ファンドのスチュワードシップと自然保護プログラムの一部です。スチュワードはアクセス・ファンド、USFSスタッフ、レッド・リバー・ゴージ・クライマー・アライアンス・オブ・クライマーとともにレッド・リバー・ゴージ・クライミング地域全域で活動し、増え続けるクライマーとつながり、刺激を与え、教育します。
クライマースチュワードは、クライミング・コミュニティとリーブ・ノー・トレース(LNT)の重要なメッセージや、重要な保護倫理や行動をつなぐ重要な役割を担っています。クライマースチュワードは、土地管理者や地元の支持者と共に働きながら、レクリエーション管理、資源保護、教育とアウトリーチ、公有地管理などのスキルを学び、開発する機会があります。クライミングエリアの保護に情熱を持ち、他のクライマーとの交流や教育が好きな方には、1シーズンだけレッド・クライミングを楽しみながら、現在と未来の世代のためにクライミングエリアの保護に貢献するチャンスです。
仕事の責任
クライマースチュワードは、レッド・リバー・ゴージ地域のレクリエーションの長期的な持続可能性においてユニークな役割を果たします。以下はクライマースチュワードが指導・参加するプログラムやアウトリーチの代表例です:
クライマーコーヒー(Climber Coffee) - クライマーにコーヒーを無料で提供する朝のイベントを、持ち回りで開催する。クライマー・スチュワードは、コーヒーを淹れて提供する、情報を提供するテーブルを設置する、クライマー・コーヒーの開催場所のチラシを掲示する、クライマーとクライミングやキャンプ、自然・文化資源保護などに関する最新の問題やベストプラクティスについて話し合うなど、イベントの運営を担当する。
クラッグ・チャット - クライマーがクライミングをしている間、岩場を訪れてクライマーと交流する。クライマースチュワードはシーズン中、さまざまなクライミングスポットを訪れ、現在の問題やベストプラクティスについてクライマーとコミュニケーションをとり、レッド・リバー・ゴージの特別な自然に対する理解を深める手助けをします。スチュワードはクライミングをする必要はありません。
コミュニティ・イベント - パートナー団体に参加し、コミュニケーションをとることで、レッド・リバー渓谷全体で開催される幅広いコミュニティ・イベントをサポートします。
スチュワードシップ - クライマースチュワードはボランティアの機会を奨励、促進し、レッド・リバー・ゴージ内の様々なスチュワードシップの機会に参加します。
応募資格
経験とは、ボランティア活動を含む、有給・無給を問わず、当社の募集職種に直結する能力、知識、スキルの構築に役立つ経験を指します。応募資格の有無にかかわらず、ご興味のある方はぜひご応募ください。カバーレターで、あなたが私たちのチームにどのように貢献できるかをお聞かせください。
レッド・リバー・ゴージとその保護に対する情熱。
レッド・リバー渓谷の登山エリアや歴史に関する知識。
環境教育、科学、自然保護、スチュワードシップ、または関連分野での経験。
自然・文化資源保護のベストプラクティスに精通し、それを伝えた経験があること。
信頼できる車を利用できること。
シーズン中(下記参照)、様々な天候の中、RRGまたはその近郊でキャンプをし、生活する意欲のある方。
口頭でのコミュニケーションとプレゼンテーションのスキルが高いこと。
外向的な性格で、教育的なメッセージを伝えることに熱心であること。
クライミングエリアのスチュワードシップ、教育、アドボカシーに情熱を持っていること。
強い組織力。
自主的に、またパートナー団体と協力しながら仕事ができる方。
アクセス・ファンドの正義、公平性、多様性、包括性(JEDI)の旅に参加し、クライミングエリアを誰もが利用できるようにする方法を学ぶ意欲のある方。
応募資格
きれいな運転記録と有効な運転免許証。
身元調査が十分に終了していること。
現在COVID-19の予防接種を受けていること、またはその免除を証明できること。
凸凹、緩い、急な地形を歩く/ハイキングする能力。
35ポンドまでの重量物を持ち上げ、移動する能力。
必要に応じて、継続的な教育やその他のトレーニングに積極的に参加する意志があること。
望ましいスキルと経験
スピーチ、アウトリーチ、教育の経験。
地元の動植物、地質、歴史に関する知識。
自然保護科学や土地管理のベストプラクティスに関する経験があること。
リーブ・ノー・トレース・マスター・エデュケーターとウィルダネス・ファーストエイドの資格。
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このような職種が募集になるなんて、アメリカはうらやましいですね!
日本の岩場のある自治体でも同じような内容で、地域おこし協力隊を設計してはどうかと思います。
【リーダーシップの実例】 リーダーシップをとるってどんなこと?
合田さんも指摘していましたが、今の山岳上位団体に足りていないのは、
リーダーシップ
です。コンプライアンスが問題、っていうのは言い換えると、
みんなが自分の利益だけを考えて行動している
って意味ですよ?
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為末 大
【夏季期間において10-17時は18歳以下のスポーツ大会を禁止する】
としてはどうでしょうか。
(公財)日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」では、「35度以上では、原則運動を禁止する(特に子供)」というガイドラインを出しています。今の日本では気温の上昇が著しくなっており、38度を超えることも珍しくありません。
これは夏の間のスポーツ活動禁止ではありません。日中の大会を夕方以降にすれば大会開催は可能です。例えば10:00-15:00を17:00-22:00にずらします。南欧州では、17時以降に大会が行われており、私のレースも23:00あたりでした。または早朝でも構いません。例えば現在19時の気温は都内でも29度です。つまり夏季期間は全体的に生活を後ろ倒し(または前倒し)して、日中の活動を避けるということです。
多くの大会は日中の運営を前提としており、もし17時以降の開催になると、ロジスティクス、人の配置、放送時間など多くのことを変更しなければならなくなり大変です。それでも、私はスポーツ界全体でリーダーシップを発揮して変えていくべきだと思います。
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【ケガからの回復】イップス・無意識・自動化・潜在意識のこと
【インドアクライマーへの忠告】 山行計画書を立てる&書く習慣をつける = 予測&自己の客観視
■夢
今日の夢は、夢の中で、「この人たちは〇〇という経験が不足しているのではないか?」という予期不安を持っている夢だった。それは時間の計算に関係していた。
一般に、山や上がりのクライマーなら、タイムトライアル的なクライミングにおいても、計算がある。
例えば、標高300mで1時間、〇〇Km歩くのに1時間、あるいは2万5千の地図のはしから、端まで歩いて1日、など、目安となる量的な感覚をもっているものである。この難易度で20mなら〇分だな…など。
ところが、ロープにハングドッグをして、うんうんうなっているのがクライミングだ!と思っている人は、時間的な認知をしていない。何時間かかろうが、RPはRPと思っており、2時間ハングドッグするような人もいる。執着心があってよいとすら、さられているが、マルチで、2時間粘って登られたら、もう日が暮れる。そんなのは、成功したクライミングにならない訳だ。
まぁそこが未踏なら、なりふりかまわない成功、でも、いいわけなんだが。今時そんなところはないでしょう。
アルパインをやる人からもうしなわれているのが、
山行計画書
をきちんと立てるという習慣で、老舗の山岳会でも、だれてやっていないところは多い。
比叡のマルチを登らさせられたとき、山行計画書がなかったので、
比叡がゲレンデあつかい
だということが分かった。きちんとした山であれば、それなりに準備と心づもりが必要なので、ゲレンデ=エンジョイクライミング、つまり、いつもの装備で構わないって意味だ。つまり、レスキューの道具立てとか、非常食なども必要最低限って意味。ゲレンデに懸垂の道具を持ってこない山やはいないが、アッセンダーやら、プーリーを入れていないことはあるだろう。ロッキングのカラビナも足りないかもしれない。アッセンダーやらプーリーって、ショートではまず出番があることがないからだ。
■ 自己対話=書く習慣
書く習慣=自己対話なので、書くという習慣がない人は、山やクライミングで自己対話がなく、自己対話がない人は、自己を客観視することが著しく少ないので、危険認知をそもそも自分がしていない、ということ自体に気が付いておらず、反省しろ、と言われたり、反省がない人と指摘されても、それがピンとこない…
その結果、何年たってもそのままである。本人は何も悪びれていない。単純に自分を客観的に見つめる手段…内観を持っておらず、その場にいた他の人と同じ行動=同調だけが、自分が普通だ、と感じるよすがになっている。
■ まとめ
このようにまとめると、インドアクライミングから、アウトドアクライミングへ出かけるときにまず第一に欠落している思考は
計画を立てる
という必要性がある、ということ、そのものの認識だ。
ジムに行くのに、計画書を立てる人はいない。だから、行ってから考えるで間に合ってしまう。
ところが、自然界では時間という制限がある。とにかく日が暮れる前に地上に降りたっていなくてはならないのだ。
ショートだって、時間帯によってはとてもまぶしくて登れたものではないということもある。まぶしくてビレイが難しい=登るに適さない。ということもありうる。
そもそも、計画書を立てないから、アプローチが1分のところと、1時間のところを同じに評価してしまう。
山の大小が分からなくなるから、すごくない自称登山家が、俺はすごい!と言ってきたとき、突き返す言葉なく、受け入れるしかなくなる。
つまり、日本の登山のレベル低下と、すごくない記録を堂々とロクスノに出してしまうような恥ずかしい倒錯は、計画書を書き、書くために未来予測する、と言う習慣が失われたために、どんどんと失われてしまったのだろう。
結論、山行計画書を立てましょう。特にマルチピッチの山岳ルートでは必須です。
終日ゲレンデクライミングするような場合でも、計画書を立てる習慣づけがあれば、クライマーが自己を客観視し、自ら、テーマを見つけて成長するという行為は質が向上すると思われます。
2023/07/17
予期不安でも、パニック障害でもなく、ほんとに危険を予知しているだけだった…(汗)
『緊張しないからだ作りワークブック』
という本を読んだ。心身相関を勉強中で、私の体に、クライミングで不安が刻印されたのかもしれないと思ったからだ。
この本は、あがりやすい人におすすめ。
■ 予期不安ではなく、ただの危険予知だった
私のは、これはクライミングでまずいことが起こるんではないか?という予期不安、であるので、上がりではない。
はっきり言って、むかーしから、ほとんど、あがらない子供でした。全校生徒の前で朗読とか、演説とか、フツーに、毎回というか、毎週やっていました。
予期不安というのは、このままでは、うまくいかないという不安のことで、私のは、根拠のない予期不安ではなく、本当に危険な目にあわされた、という事実という根拠がある不安なので、問題に正面から取り組む以外は、不安を解消する手立てはない。
それにしても、
5.11がジムで登れるからと言うだけで北岳バットレス四尾根に行けると思ってしまう男性とかから、「僕が守ってあげるよ」と言って登場しておきながら、白亜スラブでは、ロープあがらないんですけどーっていうのが、日本のクライミング界の真実の姿なんである。
相互扶助を旨とする登山界で、パートナーがケガをしても、「僕の宴会が…」というのが実態になっているのがクライミングの重鎮と言われる人の真の姿なんである。
人は完ぺきではない、という言葉を添えたとしても、それでも、
零落
ぶりを見せつけられた、ということにほかならぬ事態なのである。
そんな零落したクライミング界&登山界なので、全然すごくないことをあたかもすごいことを自分がなしとげたのであるかのように、本人だって誤解してしまう…くらいのことが起きている。
”ミニチュア栗城”は、すぐお隣のクライマーなんである。
そんな中で、健全な精神を維持するのは、自分以外の全員から田中さんと呼ばれてしまう鈴木さんが、本当は俺は鈴木だと自己認識を続けるくらい難しいことなんである(笑)。
2023/07/15
【クライミングの着地点】コンペで勝つ=一人以外は全員敗者になるゲーム
2023/07/14
【アドベチャーツーリズム】Crags in Japan を!
こちらにHikes in Japanというサイトがヤマケイにより整備されています。
https://hikesinjapan.yamakei-online.com/
これの岩場版を誰か作ったらどうですかね?ちゃんとしたトポが書ける人。
Crags in Japan ですね。
■ クライミングのカテゴリー 昔と今
歴史的にクライミングは、
アルパインクライミング→エイドクライミング→フリークライミング→スポーツクライミング→ボルダリング、
と進化してきたので、この順番で学んでいないと、ロッククライミングというカテゴリーで必要な知識が伝授し損ねられてしまう、という構造的問題があります。
昔の分類
クライミング
・エイドクライミング
・フリークライミング ・ボルダリング ・インドア
・アウトドア
・リード ・インドア
・アウトドア
注:この分類法だとロッククライミングと言う括りでの知識伝授が起こらない
現代事情に即した新しい分類
クライミング
・インドアクライミング(スポーツクライミング) ・リード
・ボルダリング
・アウトドアクライミング(ロッククライミング)
・スポートルート
・トラッドルート
・アルパインクライミング
・マルチピッチクライミング
・ビッグウォール(エイド)クライミング
・ボルダリング
・アウトドアの特殊なクライミング
・沢登り
・アイスクライミング
・ドライツーリング
大体、海外はこの分類です。雑誌もジムクライマーは別で、ロッククライミングは、外岩情報しか載せず、コンペ主体のジムクライミングとは区別されています。
■ インドアは安全管理ゼロでも登れる
スポーツクライミングが行われるインドアは、全然危険がない。ので、大体インドアの人がアウトドアに移行するときに、事故るリスクが大きい。
・トイレ有無
・落石の有無
・ロープ長
・ピクニックシートを広げていい場所と良くない場所
・ひなた、日陰
・季節 暑さ寒さ 虫 日射 雨
・けがをした場合の救急車の取り付け安さ
・行方不明になった場合のインパクトの大きさ
・補給スポット(飲食物)へのアクセスの長短
・仲間の重み
・外岩では、落下係数が0.3になるように設計されているわけではない(ランナウト)
・ビレイ技術の差
・ホールドの見つけにくさ
・技術的な違い (例:終了点。外岩では懸垂下降の技術や支点構築技術はマスト)
・歩荷の有無
・歩く力の有無
・自動車を保有しないといけないこと
・宿泊能力 野宿、車中泊、Pキャン
・アクセス問題への配慮
・チッピングなどの倫理観の順守 (外に岩にホールドをつけない…笑)
■ 問題点
大体の問題点が、外の岩場を、インドアジム化しようとしてしまうということですね…
本来、加工してはいけない外の岩を、チッピングして加工しようとしたり、ホールドをつけ足して登れるようにしようとしたり、終了点を人工壁のようなものにしようとしたり。
最大の問題点は、人の頭の中の切り替え。インドアの頭をアウトドアの頭に切り替えるのが、現代人は下手です。
■インドア出身のクライマーがリスク認知に疎くなる理由
福岡市内では、歩いている人、前を見ていません。スマホ見ている。前を見ていないんだから、当然ぶつかるよなぁ。ぶつかっていない人は周囲の人がよけてやっているだけ。
同じことがアウトドアで起きる。インドアからアウトドアに出たら、周りの人がその人が死なないように配慮してやっている。しかし、本人はそのことに全く気が付いていない。
トイレはここですよーとか、車は代わりに出してあげますよーとか、ロープも持って行ってあげますよーと、指導者の側がしていると、本人は、
あれ?どうするんだっけ?
と考える機会が奪われていることになります。
アウトドアにインドアの11ミリ×30mのロープを一度持ってきてみれば、あれ?足りない…とか分かるし、え?太すぎて確保器に入らない!とか、懸垂しづらい!とか、分かるはずです。
そういう小さい失敗をする機会を、周囲の人が奪っているため=過保護なので、結局、いつまでたっても、
俺って登れるー
って気が付くだけで、
自分の足りなさに気が付けないクライマーが量産
されるわけです。
インドアのスポーツクライミングのほうが、アウトドアのロッククライミングよりも、必要になる身体強度が強いのですから、登れるのは、まぁ当然の帰結です。
自己肯定感が上がるのは結構なことですが、それより、先にちゃんとしたクライマーになるためのリスクの学習が盲点になっていますよ。





