2025/11/23

日本のアルパインクライミングが廃れた理由

私の個人的感想ですが、ナルシシズムは、第二子に起きやすい特徴なのではないかと思います。

第一子を真似ることで、親からの賞賛を得るパターンを学習すると、ただ真似すればいいのだ、という回路ができてしまうからです。

第二子の無意識には、前提に、第一子にストロークを取られている、という前提がありそうです。

このような子供としての、無邪気な模倣から、ある時、手柄を盗むことができることに気が付き、逆算でやるようになると、安易に賞賛を得る手段として定着するのかも。

ナルシシズム、言い換えれば自己愛は、誰でもが持っているものです。過度でなければ、自己をいつくしむパワーとして、当然の機能です。しかし、行動動機が賞賛ONLYになってしまうと…他者に迷惑です。

余談ですが、外科医などの視覚的もストレスの多い世界では、NPDが必要です。たとえばエンパスだと、外科手術中に相手に共感してしまいとても、メスを入れるなんてできません。私も手術の術書の翻訳者程度のことなのに、立ち合いを求められ、視覚刺激的に直視できず、仕事を断ったことがあります。

ですから、適材適所が必要で、フローソロイングがもてはやされているクライミング界では、NPDの資質がより適性があり役に立つ、ということは一理あるかもしれません。

それは、ボルダリングの世界観で強く、墜落が致命的でないからです。

一方、アルパインの世界では、悲観的防衛主義が大事です。ロープ長を考えてなかった、とか、信じられないような準備不足、もしくは理解力の不足で、男性クライマーはミスをし死んでいっています。自分が死ぬだけではなく相手を殺すこともあります。

アルパインで多いのは、すっぽ抜け事故で、懸垂下降時の末端のストッパーノットの結び忘れです。

心理学が広がることで、本当の登山文化・真に価値ある冒険が尊重され、ナルシシズム強化の登山文化が反省され、再度、価値体系の整理が行われることを希念しています。

現代は、本当の冒険が評価されず、価値のない内容が評価されており、そのために正直者の本当に実力があるクライマーがバカを見ている。

このような自制であること自体が、日本の山登りの頂点としてのアルパインクライミングの貧困を招いています。