こちらにHikes in Japanというサイトがヤマケイにより整備されています。
https://hikesinjapan.yamakei-online.com/
これの岩場版を誰か作ったらどうですかね?ちゃんとしたトポが書ける人。
Crags in Japan ですね。
■ クライミングのカテゴリー 昔と今
歴史的にクライミングは、
アルパインクライミング→エイドクライミング→フリークライミング→スポーツクライミング→ボルダリング、
と進化してきたので、この順番で学んでいないと、ロッククライミングというカテゴリーで必要な知識が伝授し損ねられてしまう、という構造的問題があります。
昔の分類
クライミング
・エイドクライミング
・フリークライミング ・ボルダリング ・インドア
・アウトドア
・リード ・インドア
・アウトドア
注:この分類法だとロッククライミングと言う括りでの知識伝授が起こらない
現代事情に即した新しい分類
クライミング
・インドアクライミング(スポーツクライミング) ・リード
・ボルダリング
・アウトドアクライミング(ロッククライミング)
・スポートルート
・トラッドルート
・アルパインクライミング
・マルチピッチクライミング
・ビッグウォール(エイド)クライミング
・ボルダリング
・アウトドアの特殊なクライミング
・沢登り
・アイスクライミング
・ドライツーリング
大体、海外はこの分類です。雑誌もジムクライマーは別で、ロッククライミングは、外岩情報しか載せず、コンペ主体のジムクライミングとは区別されています。
■ インドアは安全管理ゼロでも登れる
スポーツクライミングが行われるインドアは、全然危険がない。ので、大体インドアの人がアウトドアに移行するときに、事故るリスクが大きい。
・トイレ有無
・落石の有無
・ロープ長
・ピクニックシートを広げていい場所と良くない場所
・ひなた、日陰
・季節 暑さ寒さ 虫 日射 雨
・けがをした場合の救急車の取り付け安さ
・行方不明になった場合のインパクトの大きさ
・補給スポット(飲食物)へのアクセスの長短
・仲間の重み
・外岩では、落下係数が0.3になるように設計されているわけではない(ランナウト)
・ビレイ技術の差
・ホールドの見つけにくさ
・技術的な違い (例:終了点。外岩では懸垂下降の技術や支点構築技術はマスト)
・歩荷の有無
・歩く力の有無
・自動車を保有しないといけないこと
・宿泊能力 野宿、車中泊、Pキャン
・アクセス問題への配慮
・チッピングなどの倫理観の順守 (外に岩にホールドをつけない…笑)
■ 問題点
大体の問題点が、外の岩場を、インドアジム化しようとしてしまうということですね…
本来、加工してはいけない外の岩を、チッピングして加工しようとしたり、ホールドをつけ足して登れるようにしようとしたり、終了点を人工壁のようなものにしようとしたり。
最大の問題点は、人の頭の中の切り替え。インドアの頭をアウトドアの頭に切り替えるのが、現代人は下手です。
■インドア出身のクライマーがリスク認知に疎くなる理由
福岡市内では、歩いている人、前を見ていません。スマホ見ている。前を見ていないんだから、当然ぶつかるよなぁ。ぶつかっていない人は周囲の人がよけてやっているだけ。
同じことがアウトドアで起きる。インドアからアウトドアに出たら、周りの人がその人が死なないように配慮してやっている。しかし、本人はそのことに全く気が付いていない。
トイレはここですよーとか、車は代わりに出してあげますよーとか、ロープも持って行ってあげますよーと、指導者の側がしていると、本人は、
あれ?どうするんだっけ?
と考える機会が奪われていることになります。
アウトドアにインドアの11ミリ×30mのロープを一度持ってきてみれば、あれ?足りない…とか分かるし、え?太すぎて確保器に入らない!とか、懸垂しづらい!とか、分かるはずです。
そういう小さい失敗をする機会を、周囲の人が奪っているため=過保護なので、結局、いつまでたっても、
俺って登れるー
って気が付くだけで、
自分の足りなさに気が付けないクライマーが量産
されるわけです。
インドアのスポーツクライミングのほうが、アウトドアのロッククライミングよりも、必要になる身体強度が強いのですから、登れるのは、まぁ当然の帰結です。
自己肯定感が上がるのは結構なことですが、それより、先にちゃんとしたクライマーになるためのリスクの学習が盲点になっていますよ。