■ 原因1 アルパイン、フリー、スポーツクライミングの混同
アルパイン=落ちたら死
フリー=9割落ちてる
スポーツ=100%落ちるまで登る
こういうルールの差があるから、同じクライマーでも 登れるグレードはそれぞれのスタイルで違う
ーーー例ーーー 自称5.12の男性
アルパイン 10c(昔の5.9)
フリー 課題を選んで5.12
スポーツ 課題を選んで5.13
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この方針の混同で、落ちてはいけない作りの岩場(ゲレンデ、ショート)で、スポーツクライミングの落ちるクライミングをやってしまうために事故になる。
現代の日本の岩場はロシアンルーレット状態になっている。
■ 原因2 互いに反目
フリークライマーはアルパインクライマーを嫌らう。
アルパインクライマーはフリークライマーを嫌らう。
そういえば、山梨にいた時もそういう構造があったなぁと思いだし中です。
フリークライマーから見たアルパインクライマーは、人である以上事故は仕方がない、などとと言って、
見れば分かるような不手際(例:支点を1点で使う、悪いビレイ)を正そうとせず、岩場に安直な事故を持ち込む人たち
のこと。
アルパインクライマーから見たフリークライマーは、
しょっちゅう落ちて、”落ちてはいけない”というアルパインの掟を破って事故る人。
しかし、フリークライミングって落ちていいクライミングのハズですから、この場合はフリーのクライマーに理がありそうです。
どっちも相手の事故を減らしてやろうという意思は働かず、相手を責める方向にしか、意思が働いていない。
■ 原因3 教育の消失
アルパインクライミングは、登山の上級スタイルですが、その上級スタイルに進む時点で、都岳連がやっているような岩場のレスキュー講習を受けていないといけないですが、山岳会の中にレスキューを伝えられる人が、大体いないか、いても40年前の知識なので、みなきちんとは、伝達されていない。
そのアルパインクライミングが嵩じて、フリークライミングになる人が、現代では1割で、1割ですら、その調子。
ココでの問題は、ダラリンビレイ、支点ビレイ、ぱっつんビレイ、二人が一人をビレイ、など、太古の時代(流して制動確保)の技術から進化していないことです。
■ 原因4 ボルト配置(ランナウト)のことが分からない
残りの9割は、全く教育を受けていないジム上がりのクライマー問題。
すると当然、インドア壁の方針を持ち込む。
ロープをジグザグに使って登ったり。シングルしか使い方を知らないから。落ちるまで登る、スポーツクライミングの延長で、当然のように…つまりそれ以外のクライミングがあると知らず、外岩に来る。と、ジム登りです。スラブで、スタティックに取る、リード登りをしないで、ダイナミックに取るみたいなことをこの人たちは平気でやるので、ボルトの配置がインドアとは違うことを事前に教えてやらないと危険です。教えないで、トップロープさせてあげるのは良くない方法です。
最初が肝心で、最初の一回目で自覚できるように教えないといけないが、これがなされていない。教育法が不味いってことです。
■ 原因5 壁によってクライミングの方法を変えることが分からない
インドアの壁は、被っているだけの壁なので、スラブ、フェイス、オーバーハング、で登り方を変える必要性があるというのが分からない、ということです。それぞれリスクのとり方が違う。
インドアクライマーの人は、外の岩はランナウトしていることがあることが分からない。インドアの壁はどこで落ちてもいいようにできているからです。
安全になるように企画された壁と自然壁の差を、最初に詳しく教えるべきです。外の岩は落ちてはいけない場所があります。
■ 原因6 俺様の主張が一番正しいと全員が思っている事
一つのスタイルをやっている人はそれだけ使いで、アイスもやって、山もやって、マルチにも行って、フリーもやるというオールラウンドクライマーが少ない。
支点を打つということがないので、中間支点の安全性は、身長で違うということもわからない。
結局、各スタイルのクライマーが自分の視野のクライミングだけを正しいと思っているわけなので、
群盲象を評す
という状態なので、結局、内部でいがみ合っている。
■ 原因7 地権者や地元の視点がゼロ
その上、地権者や岩場のある自治体関係者にどうクライマーが映るのか?など、他者の視点、クライマー以外の外に世界に向けた視野がないので、団結もしない。
昨日始めた人も、40年の人も、地元の人から見たら同じ”クライマー”。 事故ったら、誰が事故っても、クライマーの事故、なんですよ。
地権者が、開拓クライマーが、自らが所有もしていない岩に、著作権を主張しているというのを聞いたら、どう思いますかね?
普通は、変な奴と思いますよね。 それこそ、軒先貸して母屋取られる、ですね。
そんなことを地元の人に勧めていたら、盗人の手伝い、みたいなことになりませんかね?
■ 原因8 死に近い=かっこいいと誤解している
最大の原因がこれです。 ○○会で一番死に近い男、と言われたら、悦に入ってしまう。
それ誉め言葉じゃないですよ(笑)?
むしろ、自己肯定感が低いことの表れ。
かっこいい人は、わざと死のうとしたりしなくても、かっこいいわけなので。
自分の命をいい加減に扱うどころか、人の命もいいかげんに扱うことになり、結果的に、反社になってしまっています。
ADHDなどの人は、衝動が抑えらないという面があり、その場合、性格上の欠点です。
本人には自覚がないが、意図して起こした結果です。因果の通り通りになっている。
■ ブッダの教え
この心は、悪をもたらす悪因悪果の心です。
努力して岩場を開拓したとしましょう。
すると、この悪の心によって事故が起こされ、地域の人に多大な迷惑をかけることが、この因になっている心、登りたい意図、を見ただけで分かる。
今、日本で岩場を開拓して、バンバン登れることが起こってしまうと、事故はどんどん増大するだけです。だって事故を起こしたいと思って登っているのですから…。
皆伐すると雨が降った後に土砂崩れが起きると分かっていて行う皆伐と同じことです。
悪いことが起きることは分かり切っているのに、やっているってことです。
それは悪の道です。
例:皆伐したら土砂崩れになると人吉の水害で結果が出ているのに、やるんですよね…それでそのあとの尻ぬぐいが、植林ですが、植林しても鹿が食べるし、崩れるし、結局、原因である皆伐を辞めようとしないかぎり、徒労です。
岩場の開拓も同じで、原因である無愧の心を改めないことには、いくらボルトをきれいにしたって一緒です。
インドアから外に行った途端にボロボロ落ちてしまって事故になる。
アウトドアクライミングの本に、もっと詳しく、ランナウトについて記載すべきです。
みんな理解できるようになる前に落ちています。
後ろに走ってビレイするなんて教えるビレイ講習会はないでしょう?