2022/10/24

クライマーの4タイプ

■ 面白い人間観察

このような動画を発見しました。

【4タイプまとめ】人間関係を見極めるツール..「人生を楽にする」「性格とは何か」「他人を操る手法」3コンテンツまとめ 【岡田斗司夫/切り抜き】

阪大でも、講演されたそうなので、それなりの基準は満たしているかと思いつつ…

思考の遊びを行います。以下が使用する概念です。


 ■ 横軸を、感情⇔理性、縦軸を登攀力に取ります

するとこんな図になります。

■ クライマーの分類
 

       登攀うまい
  現代初心者 | 自立者
感情ーーーーーーーーーーーーー>理性
   ペテラン | ベテラン
       登攀下手
 

現代初心者に理性が追加されると →自立者
ペテランに登攀力が追加されると →現代初心者と同じ
ベテランに登攀力が追加されると →自立者
自立者が登攀力を失うと → ベテラン

1)反目の回転 右回りは反目し合う
 

ベテランはペテランを見下す
ペテランは現代初心者を見下す
現代初心者は自立者を見下す
自立者は、ベテランを見下す
と、こういう関係になっているようです。
 

2)尊敬の回転 左回り

ベテランは自立者を尊敬ましい
自立者は初心者を好ましく思う
初心者はペテランをそうと気づかず尊敬する
ベテランはベテランが羨ましい

■ ダークサイド墜落

1)初心者が、理性的技術力を身につけないままだと?

 → ダークサイドに落ちて、”ペテラン化”する。

つまり、現代に50代~60代のペテラン登山者が大勢いるのは

 教育の不在の結果、

ですね。もう、結果が出ている時代なのです。登山教育が存在しなくなって何年たつのでしょう?

必要なのは理性であって登攀力は別にいいです。ほっとけば、そこは勝手に上がるので。

2)経年も説明できる 人が年を取ると?

初心者 → 自立者 → ベテラン と遷移する。

3)ベテランに高いフリークライミング能力があれば?

自立者。 現代は、標高5000~6000mに5.12ノーマルの登攀力を持っていく時代。

4)ペテランが、理性的判断力を備えると?

ベテランと言っても良い状況になる。

5)対角線は、愛憎

一般に、ベテランは、「最近のクライマーはポロポロ落ちるから嫌い」と言う。ペテランは、ボルトがカットアンカーの時に落ちると危険だということがそもそも分からないから、何が問題なのか分からないので、現代初心者とは仲良しである。

一般に自立したクライマーは、ペテランがあまり好きでないようである。大体、苦言を行っていることが多い。 

■ 教育の不在

教育の不在の問題を放置して、

 登攀力だけあげてきた九州のクライミング

肝心の理性的判断力が身につくプロセス…を教育というが…が、まったく用意されていない。

つまるところ、勝手に上がってこい!の、小乗仏教みたいなことになっているので、現代の初心者のみならず、40年前からの初心者(今はペテラン化)は、多数が上がってこれない…

ということが、登山界に起きていることなのではないかと思います。

九州に限らず、初級のクライミング技術講習(都岳連の岩講習みたいなの)は、全然足りていないようです。

教育がない限り、10年以上登って、ヨセミテにも連れて行ってもらい、国内の一流クライマーと登っても、やはり、ロープはスタックするわ、懸垂でジャムるわ、参考計画書もなしで敗退ロープなしで、1つのボルトにみんなでぶら下がるクライミング、しかできないみたいデス…この身で体験して分かりました。

俺らはそんなこと教わらなかった、と言って、盗むのがクライマー、なんて弱者にきついことを言い続け、

このまま教育不在が続けば、ジムで鍛えたクライマーも、10年後には

 りっぱにペテラン

になりますね。 歴史がすでに証明しているようです。