2024/08/10

【技術情報】やっと解決!稜線での支点の取り方

 ■ 雪とおなじでした

夏山の縦走で、お客さんが転滑落したときに、どうやって懸垂下降の支点を創ったらいいのだろう?と思っていました…

長野県山岳総合センターのリーダー講習では、

・縦走コース

・アルパインコース

の2コース用意され、それぞれ、

・縦走での安全が確保できる。セルフレスキューができる。目標は八ヶ岳全山縦走

・クライミングが含まれる山ができる。セルフレスキューができる。目標は赤岳主稜

でしたが…

講習に参加した人のうち、35名中5名しか女子がおらず、そのうち2名が初日を迎える前に辞退。

初日で、残りの3名の女子のうち、1名が辞退…と結局、二人になり…

もうほんと、男性の講習生のみなさんも、危なかった… 私の班は一番ビリケツの10班でしたが、仲間の男性が、私より歩けない男性ばかりでした。えー?!でした。

やっと、私も寛容を身に着ける年齢に来ましたが…。

…というので、実は、私は縦走コースに申し込んだ2名のうちの一人です。2名しかいないので、全員アルパインコースにさせられてしまったんですよ。

それで枝もない、立木もない、岩もカムが使えない、そんなときの縦走路での支点の作り方が分からなかったんです。

今回、新・高みへのステップのレスキュー編を読み分かりました。土嚢袋でした。

なんだ雪と同じか…でした。

縦走でカム持って歩くのも、ないですよねぇ。都合よくクラックあるわけないし。”いわし”かなと思っていました。

イワシを切る、はこちらのPDFで開設されています。

https://admin.jaspi.jp/photo/event/user/keystone/pdf/manual_08_jp.pdf

これで、スッキリ!!長年の疑問が解消しました!!!

昔の記録: https://stps2snwmt.blogspot.com/2014/03/blog-post_6002.html

       新・高みへのステップに載っていました☆ スッキリ~

参考: https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/tabid/213/Default.aspx

【技術情報】衛星によるインターネット回線 個人用

 ■ スターリンク

https://www.starlink.com/jp

です。初期費用55000円で、月額6600円で、僻地でもインターネットが使えるようになります。

まさに山小屋に一つかもしれん。

師匠の別荘…アイスクライミングの基地化していた…で、ネットが入らず、仕事ができなかったのですが、スターリングがあれば、出来たと思うので、アイスクライミングのために、近いところへ移住するのもあり、と思うようになりました。

今回はDocomoのWifiを用意していきましたが、全く使えず…5000円くらいのWifiは下界専用ですね。

こんなところで働けるんですよ?技術って素晴らしい!! だから私もエンジニアになったんだけど…


【クライミングについて思索】称名滝、見てきました☆ 

 ■ 帰りに見てきました


すっごい大きさで、道路のかなり下の方まで、しぶきが風に乗って流れてきて、雨かと思った。

佐藤さん、大西さんって、これを登ったわけで、すごいな~と思ったのですが…。

これを見て、私が登りたい!って思うか?って聞かれると、全然思わない…。こんなん、良く登ったわー、彼ら、とは思うけど…。しかも、逆層になっているのが見えるんだけどなぁ…

滝には近づけないだろうし、できるだけ外側を登ると、水流に洗われていないので、もろいし…どうやったら、登れるのか、想像もつかないな。しかも、集中力を途切れさせることはできないわけだし…

しかし、なんで、称名川完全遡行などの偉業は、いまだ、一般ハイカーにはスルーな知識なんだろうか?

小屋で称名川の話を知っている人は誰もいなかった。

まぁ、小屋のバイトは、岳人ではない。

むしろ、力仕事などしたくない、家事能力が高い男性のほうがあっていると言えばあっているんだが…。将来、女性に稼いでもらって、自分は女性をサポートしたい!っていう男性にぴったりなのが小屋バイトと思う。なんせやっていることは、調理・清掃ですから。料理、掃除って意味です。

■ 大西良治さんの称名川完全遡行

ーーーーーーーーーFBより転載ーーーーーーーーーーーーー

沢登りを始めて20年、ついに日本の最終目標を達成することができた。

【称名川本流 完全遡行】

2013年の秋に下ノ廊下を3回に分けて初遡行し、称名川を全部で5つのパート(称名滝、下ノ廊下、中ノ廊下以降)に分けて遡行したことになった。

もう未知のない沢をただ繋げるだけの愚を知りつつも、この沢だけは全てを繋げ一本の沢登りとして遡行しておきたかった。

気温の高い9月を狙いつつも天候が安定せず、結局10月になってしまった。そして今年最後のチャンスが訪れた。

台風直後の晴天を狙って称名滝を完登し、雨天停滞2日間を挟んで、下ノ廊下に突入。晴天でも全く陽が射し込まない廊下内は、強風、極寒でまるで別世界のような過酷な環境だった。言うなれば常に生命の危険にさらされているような感覚。

気の遠くなるような長いトラバース登攀を繰り返し、ついに下ノ廊下を抜けると、その晩には大雨が降り、沢は大増水した。危ういタイミングだった。

下ノ廊下より先は河原が現れ、普通の沢登りとなる。だから大増水でもかろうじて遡行を続けられた。中ノ廊下、上ノ廊下を抜けて待望の室堂、そして源頭の浄土山へ。

気力の面、自由が効く面で、称名川の完全遡行は今年できなければ、もう一生できないと思っていた。それゆえ、今回限られた好天をものにし、遡行に成功できたのは、本当に奇跡のように感じている。

2016年10月7~19日 単独

7~8日 称名滝登攀(左壁オールフリー)

9~10日 雨天停滞

11~16日 下ノ廊下

17~18日 中ノ廊下~室堂

19日 室堂~浄土山

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー太字当方ーーーーーーーー

■ 素朴な疑問。FBで回しても、北アの小屋関係者は見ないのでは?

クライマーのネットワークだと見るけど… 

まぁ、山小屋関係者は岳人ではない、ともいえるが…でも、近所で起きたことなのだから、知っておくのがいいとは思う。

太字を作ってみたんだが…10月にしたのは、作戦かと思った。夏山の終わりの時期=水量少ない…の法則かなって。

しかし、ゴルジュにいる間に増水しなくてよかったですよね。

■ もう未知のない沢をただ繋げるだけの愚

部分にバラシて、あとで全体をつなげる、って、フリークライミングの作法ですよね。

それって、オンサイト至上主義の昔の山ヤさんからは、ちっ!と舌打ちされる。

そのことをもう未知のない沢をただ繋げるだけの愚、と表現しているんだろうなぁ…

と思いました。

でも、未知のところをちゃんと埋めたんだから、いいじゃん。

今、おじいさんの山やが、ぜーんぶ未知のところは、つぶしてしまったので、もう未知のところなんて、国内どころか、ヒマラヤでもないくらいなんですよ。

自分たちだけ、初登のおいしいところ取っておいて、

 昨今の若者は…

とか言われてもなぁ。はるかに技術的に高度なことしているのに…。

 なんでオヤジは分かってくれないんだぁ?!

みたいな叫びをしたくなるよなぁ…

それが那智の滝につながったんだろう…と理解しました☆

オヤジが分かってくれないのは、フリークライミングを理解せず、エイドで登っているから、困難には価値がなく、オンサイトだけが価値あるからですよ。

九州で古い山ヤを見て分かりました☆

ちゃんと理解されるには、アレックス君みたいにカメラに収めないとだめですね…

2024/08/09

【クライマーのための分子栄養学】登山とクライミング…BCAAやサプリは小屋にこそ必要です!

第2回 BCAA,EAA前編 〜登山、クライミング、すべてのスポーツに〜

■ BCAA=アミノ酸=プロテイン=たんぱく質

登山関係の論文では、食べろ!一辺倒で、主に糖質の補充を勧められているようですが…。

たんぱく質を英語にすると、プロテイン。別に粉末飲料のことではないですよ。

たんぱく質は、最低限体重と同じ程度必要です。50kgなら50gを食べないと、筋骨格筋が、異化、つまり、分解されて、筋力が低下します。

■ 糖質過剰でビタミンB1が消耗する

BCAAはかならず必要ですが、山小屋の食事って、ご飯をたっぷり食べる、を目的に献立作られていますよね?

参考: BCAAは心不全を防ぐ  https://alinamin.jp/tired/vitamin-b1.html

糖質が多いとどうなるか? 糖質をエネルギーに変えるには、B1が必要ですので、体内貯蔵B1が消耗して、脳内の伝達物質が作られなくなります。

次の図を見てください。

糖質代謝には、ナイアシン、B1、B2,ナイアシン(B3)、パンテトン酸(B5)、が必要です。

たんぱく質の代謝には、B2,B6、B12、ビオチン、パンテトン酸。

脂質の代謝には、B2、ナイアシン、パンテトン酸。


覚えるのがめんどくさいので、ザクッとB群でいいです。要するに何を食べても、ビタミンB群がないと、エネルギーに変換されないのです。

なぜ登山の権威ある論文で、このことを言わないのかなぁ…。

参考: 登山家が山に持っていく食事は脂質に偏りすぎている

エネルギー代謝不足による、ふらつき事故防止に、山小屋で、小屋泊の人全員に、B50を一粒ずつ、提供したらいいんではないか?くらいな感じです。

私は当然ですが、自分のを持っていきました。国内で買うと高いので、iHerbという個人輸入サイトで買うのがおすすめです。

■ 小屋勤めの人は、新型栄養欠損の高リスク集団

ヘリで食材を荷揚げするので、どうしても、保存性から、お肉少な目、濃いあじつけで、ご飯をたくさん食べることになります。

登山者のように、一日二日なら、B群は体内貯蓄で賄えますが、何か月もそういう食生活だと?

脳内の伝達物質が作られなくなります。私はヴィーガンをやって、4年で体内貯蓄が枯渇しました。脳内の電気が消えたみたいな感じで、鬱になりました。鬱=セロトニン欠乏です。

次の図を見てください。脳内伝達物質は、みーんな、プロテイン、つまりたんぱく質からできるわけです。


ね、セロトニン、にも、アドレナリン、ノルアドレナリンにも、たんぱく質が必要なのです。

ギャバ=リラックス
ドーパミン=達成感
ノルアドレナリン=恐怖、怒り、集中、不安、覚醒
セロトニン =安心ホルモン

ついでに、B群以外では、カルシウム、ビタミンc(VC)、鉄、銅、も必要です。葉酸はB群に入っています。

なので、B50と題されたビタミンとビタミンCの錠剤を一日一粒飲むことで、ほとんどの問題は解決されるのです。

たんぱく質不足を解消したかったら、プロテインパウダーを取るのがおすすめです。人工甘味料はフェニルアラニンが使われていることが多いです。スクラロースやアスパルテーム、ネオテーム、アセスルファムKが使われている製品は、私は、腸内細菌を荒らすので使っていません。

こちらは私が利用してる製品です。一応、オーソモレキュラー栄養医学を修めた、有資格者のおすすめの製品です。

ご参考にされ、小屋での栄養欠損に対抗してください。一般登山者の方も、BCAAと滞在日数分のビタミンB50、ビタミンCを携行しましょう。


もっと安い製品でも、大丈夫です。価格の違いは、シアン化合物が使われているかいないか?なので、安い製品でも、数日しかいない山小屋での使用、すでに年配で体内蓄積を心配しないで良い年齢の方には大丈夫です。


ビタミンCは、1000mgを一日3回、下界でも必要です。山ではストレスが多いので、一日6回1000mgがおすすめです。


どの製品でも大差ありません。リポソーム型にすると吸収率がいいですが、価格が高いので、それなら、リポソームでないのを倍飲むほうが安上がりです。

BCAAで私が愛飲しているのは、こちらの製品です。朝4粒、夜7粒飲んでいます。これで病後の筋委縮が止まりました。もっと飲んでもいいような気がします。


クライマーや登山者は、運動量が多く、大量に入っているのがいいので、こちらの製品がおすすめのようです。

Upathlete

■ +アルファ

男性には、亜鉛。女性には鉄です。しかし、小屋に住んでいるのではない限り、下界で補給すべし、と思います。

■ 関連書籍

第一人者は溝口徹医師です。ドクターたちの指導医です。



藤川医師による症例は、アマゾンプライム会員なら、無料で読めます。


ただし、海外の鉄サプリは、摂るらないでください。有害事象報告されています。日本のヘム鉄ならOKです。

【南海トラフ地震】一週間は警戒 1437回に6回をどうとらえるか?

■ 私は黒と捉えます。

気象庁 緊急記者会見【令和6年8月8日19時45分】

どうも首都圏のヤバイみたいですよね… 

津波被害は大阪がワーストNo1です。



我が家は上町台地の上です。
ご安心を。

建物も1981年以降のものです。倒壊の可能性は低い。しかも6階です。

■ なぜ1週間?

なぜ一週間か?というのも、耐えれる限界が1週間だから…みたいな、全くおかしな理由。

大きな地震は、何の前触れもなく、起きる。

普段から地震への備えをする、と言われても、たぶん、全く備えていない人多数…。

小屋の親父さんが、そんなものは、調べてから来るものだ、と言っても調べてこない人多数。

平和ボケ日本。

水いっぱい貯めておきました☆

これで一週間は大丈夫。しばらくシャワー生活。

でも、山小屋では、めったに風呂に入らないので、平気です。
今日から、トレーニング開始して、近所のクライミングジムに行こうと思っていたけど、ジムより自宅ヨガに変更。

来週になってから、行こう。

防災対策は、大体、終わりました、

ガラスや陶器は、段ボールにしまい、ザックに災害キットを入れました。

あとは、米とオートミール買ったら終わり。



■ 電子レンジで調理できる道具をゲットしてきました。

ガスは最初に止まります。危ないですよね、ガス。

電子レンジで料理できるキット。

海外出張ではホテルの電子レンジで料理します。

衛生用品とか、割れないプラのお皿とか。

今週はガラス器なし。

・非常用バックパックを詰める
・水をお風呂に満タンにしておく
・ガラス製品は床の段ボールに詰める
・コップではなく、倒れても水がこぼれないサーモスで飲料は飲む
・化繊の服を着ておく
・ネットで最新情報を得る

あとはのんびり、日ごろから取り組んでいる勉強に取り組みます。

参考: 重ねるハザードマップ


2024/08/08

【クライマーの心理学】山で男性心理の研究観察&インナーチャイルドの癒し

 ■ 母との関係を振り返ることができた

実験的ワーケーションから帰り、中島渉さんのHumbleを見ています。

私は、次のプロジェクトのために、瑞牆研究を加速しないといけません。

■ ASDだった母、アスペルガーだった師匠・青ちゃん

今回、アスペルガー症候群という精神疾患の方…認知や知性に障害があるわけではなく、物事の受け取り方や、常に同じ行動様式に執着してしまうという、発達障害と言っても、昔は、ユニークな性格、で済まされていたようなものです…との接点があり、自分の子供時代をしみじみと思い出してしまいました。母は、その方とそっくりさん、でした。

その方は、”俺のことを察してほしい…”と思っており、この、察してほしいということすら、言葉にせず、察してほしいのでした。

母は、同じことを”気を利かせろ”と長女の私に要求していました。しかし、子供が親のニーズに気を利かせて応じる、って、親の親役をしてくれ、って意味です(笑)。

■ 赤ちゃん返り

察してほしいというのは、一種の赤ちゃん返りなのです。

というのは、赤ちゃんと言うのは、母親に100%依存し、すべてを察してもらうことが、生命線だからです。お腹が空いているんだな、と察してもらわなかったら、死んじゃう。

しかし、大人の、”察する”、には、自己の投影が含まれており、自分と相手は同じだと考えて察すると、間違うことが多いと大人は分かります。人と人は100%完璧に察しあうことはできないから、言葉を使うのです。

察すること、察してほしいと要求すること…、それは、はっきり言って”甘え”であり、自分で自分のしてほしいこと口にする、助けてほしいと口に出すということへの”責任逃れ”、です。

■ 私の自己肯定感が低い理由を理解しました

人と人であれば、100%完璧に察することなどできません。どんなに親しくても。

妻でも、子でも、あなたを100%察することができるはずがないのに、なぜそれを数日前に会っただけの赤の他人に要求し、満たされないからって怒るのでしょう?

生きにくいのは、誰のせい? その他者のせいですか?それとも、察してほしいという気持ちのせい?

母を100%察することができないので、娘の私は、

・どんなに優秀な成績を取っても…、→ オール5でトップ進学校に行き、夜学で国立大卒

・どんなに家事を頑張っても、→ 8歳から料理してる

母からは、

 ”できていない”、

 ”もっと頑張れ”

しか、フィードバックをもらっていません。そりゃ、母を100%完璧に察することができる訳はないのですから、当然です。

私のせいではなかったんだなぁ… (しみじみ…)

今回の経験で、超納得しました。

だから、TOEICは21歳で925点、IELTSは7.0、大学は夜学で自腹に行き、しかも国立大で、今となっては阪大卒となった、大阪外大、偏差値は74、海外生活経験は働きながら、国内では、外資でプロマネまで勤め、外資にヘッドハントされ、最後の職歴は三井物産…でも、偏差値50のアラーキーにドレイヤーにされてしまうわけなんです(笑)。

アルパインクライミングにしても、セカンドですが、荒船昇天のミックスルートM5まで登っています。阿弥陀北稜はソロ、明神主稜はその辺の男子と。そんな女子クライマー、めったにいない。

今回、北アを歩いていて、私より早く歩く人はいっぱいいましたが、みんな空荷でした。体重の33%を担いでいる人なんて見ませんでした。ようするに、私がすごくないにしても、私は

 稀有な人材

とは言えます。それが客観的に見た事実と言えると思います。

なのになぜ、こうも自己肯定感が低いのか?理由が分かりました。自分の実績をShowoffしないのも、良くないのかもしれませんね。舐められて。

■ 察してほしい親は、共依存の温床

察してほしい…という人は、共依存の温床です。

要するに、本人が素直に”助けて”が言えない。助けてを言わずに助けてもらいたい。

”ママの親役”をして過ごした、私の子供時代。母の心理的ニーズなら、ほぼ的確に察することができる人材に育ちました(笑)。

助けてと言わずに助けてほしいんだな~と分かる(笑)。

メンツを失わずに助けてほしいんだな~ でも、なぜ、「○○してください」っていうのが、借り、や、メンツの喪失になるの?

そもそも、自分の中で、何か、カッコつけているから、なんでは?

兜を脱ぎましょう、そして、素直に”助けて”を言いましょう。

助けてが言えないときは、「〇〇したい」と言えばいいのです。例えば、「コーヒー飲みたい」

私は、個人の選択として、相手のニーズは分かるけど、あえて察さない選択肢をとることにしました。

それが、その個人にたいし、人間としての成長を促す愛の鞭、だからです。

本当の愛は、相手の人間的成長を促すもので、赤ちゃん返りを助長するものではありません。

大人に対して、無条件の愛は必要ありません。

無条件の愛が必要なのは、子供に対してだけです。

大人は自分で自分のピンチには、助けて、を言いましょう。

私は、クライミングで落とされて、頭を7針も縫いましたが、ちゃんと自分で救急車を呼びました。岩場から背負い搬送で下ろしてもらいました。ほかの怪我もすべてセルフレスキューで何とかしました。

      頑固に頑張りすぎ事例

https://www.sangakusogocenter.com/topics/docs/konentozansya.pdf より引用

■ 男子の世界観

今回、私が学習したのは、

男性の世界観の中では、背の低い男性、体格の華奢な男性は、より大きな男性にこき使われるということ

です。

高校生男子ですら、体格の小さい年上の男性を平気で顎で使います。

実は、私の名前と男性の名前が聞き間違えやすかったので、私に「油揚げとってください」と高校生バイトが言っているのか?と思ったんです。そしたら、違った。一番偉い人である、その男性に、「油揚げ取ってください」と高校生バイトが言っていたんでした…。

その子は味噌汁を注ぐ担当をしていたのですが…。

いや、油揚げくらい、自分で取れよ!でした。私が親なら、ピシッと言ってやりますね。

はぁ?それくらい自分で取れってね。

それに「取ってください」ではなく、「すみませんが、〇〇さん、今手を離せないので、取っていただけないでしょうか?」ですよね。敬語がなっていない。

だから、そういう失礼な依頼は、その男性はスルーして無視するべきなのです。

しかし、夫が泣いて、転勤についてきてほしいと私に懇願していたとき、何が会社で起こっていたか?それが分かったのでした…。夫は、こういう奴らに囲まれていたんだなって。

■ ママボーイの自尊心の高さは半端ない

最近の若い男性の自己肯定感の高さは半端ないです。

どれだけ自分がしょぼくて、周りに助けられていても、俺ってスゲーと思っている。

他者と比べる視点がない、というのも、いかがなものかと思います。昔の人は、他者と比べすぎて、自己肯定感が下がってしまっていた…偉人と比べて、俺なんて…という世界が長く続きました。ハセツネに誰でもなれる訳じゃありません。

そういう上の世代の反省から、今の若い子には、「あなたは特別」という自己肯定感アップ教育を日本中で施してしまった結果だと思いますが、全然すごくないのに偉そう…。

特に高校生くらいの若い男子は、自尊心を傷つけられないように、皆が持ち上げてくれるので、俺すげー、俺ってかっけーって思っています。

けど、最近の若い奴って、たった30kg程度の歩荷すらできないんですよ?

山ヤは、男性35kg、女性25kgが担げて、大倉尾根3時間で歩けないと、アルパインルートには出してもらえません。

そういう体力度を図る昔ながらの指標がなくなり、キツイことは何もしないで、楽でかっこいいところだけを取っていく奴がスマートだ、という価値観に若者がなっている。

ひいては、それが、

・5.12でも、ロープドラッグして、ちゃんと登れていないのに、レッドポイントしましたーって言っちゃうとか、

・25+35が計算できず、2ピッチを60mのロープで登ってしまったのに、白亜スラブ登りましたーっ!とか言っちゃう

・たった4級の氷瀑を運よく凍り、それを登っただけで、称名滝冬期登攀ばりの初登記録を書いてしまう…

という、全く何も成功していないのに、成功と自ら数えて、自己肯定感を上げまくり、しっかりアルパインクライミングが理解できない周囲の人から、誤解による尊敬の念をもらって、さらに自己肯定感をパワーアップし、もっと難しいルートにチャレンジしてしまう、という循環になっています。

■ 栗城劇場ができたわけ

その極限の形が栗城さんで、彼は易しいところも登れていないのに、さらに難しいところへチャレンジし続けるという、常人からしたら、謎の戦略を取っていましたが、こうした男子を見て、どういう思考回路なのか理解しました。

つまり、成功していない登山も、成功体験に数えてしまい、さらに難易度を上げるから、でした。

この”成功していない登攀を成功体験に数えて、難易度を上げる”という習慣は、男性の間で蔓延しています。なので、みんな落ちて死ぬことになる。

つまり、PDCAのCとAが上手く行っていない。いや、Pもないし、Dだけがあるのです。PはPlanのP、DはDoのD、CはCheckのC、AはAssessのAです。

結局、男性は頭悪すぎという結論に達しました(笑)。せめて小学生の算数レベルは、マスターしてからクライミングに来てくれ。

■ 自己肯定感を低める教育

すでに自己肯定感が高くなっている若い男性の自己肯定感の源はお母さんなどの、女性の自己犠牲です。「僕の食事を作ってくれるのが、母である私の幸せ」を無邪気に信じています。お母さん役の女性が、自分のためにご飯を作ってくれる限り、こういう男子は幸せです。

男子なのに年上の女性に、可愛く甘えていれば、ご飯を作ってもらえると思っている。

そして、上がった自己肯定感で、すでに楽勝の仕事をさらに楽勝化するために、年配の男性を顎で使います。

あごで使われた男性は、仕事が自分に偏ってアップアップになり、そして、女性に「助けてー!」となります。

どっちも、女性に支えられてこその男性。でも、女性の地位は低いです。俺のために女が存在するという前提です。子供の視点と言うことですね、母親は子供のためにいるので。

私の師匠の青ちゃんもそういう思想で、私が相沢大滝55mをリードできるくらい、アイスクライミングが上手になったのに、スクリュー1本、打たせてくれませんでした…。残念。 そして、私が彼を凌ぐと、「もう君とは登らない!」と言い放ちました。普通、師匠って弟子が成長したら、うれしいはずですよね。

私にリードさせてくれないのは、もしかして、私が女性で墜落が心配だからかな?と思って、まぁいいかと受け流し、どうせリード練習できないのなら、トップロープでスキルを上げようと思い、岩根のアイスコンペに出たのでしたが…

結局、コンペに出だしたら、リードしろ、と言ってきて、察しが悪い奴だなぁ…という感じでした。

自分は察してほしいのに、相手を察するのは苦手というのが、こういう男性の特徴です。

だから、女性の側は察してあげてサポートするばかりで、逆にサポートはしてもらえないということになり、不満を貯めます。私も青ちゃんと登っていた時代は、めちゃ不満いっぱいでした。

なのに、相手は、「〇ちゃん、わがままだけど可愛いから許す」と思っているんです。わがまななのってそっちやん!こっちは100%合わせてるんやで?

夫だってそうです。今まで人生100%夫に合わせています。まぁ、それで、それぞれの地で、何かしら良いものを得ているから、いいんですが、各地に適応しているのは、私の才能であって、彼のおかげではない。

という感じで、私の周りの男性は、まぁ、だいたいダメンズ系です。

…かといって、アラーキーは自己肯定感高すぎ男なんで、あんなのと登ってたら、こっちが殺されます。山は弱い奴から喰うのです。

■女性クライマー募集中

…というわけで、女子の後輩クライマーか、女子で先輩格のクライマーのパートナー募集中です。来期は、アイスクライミング復活できる見通しが立ってきました。

なので、早くトレーニング開始しないと、落ちたフリークライミング能力が回復しません… 

今期は山トレはあきらめて、ジムに行く予定です(笑)。すいません、クライミングジム嫌いで…。だって、ジム代高いんだもん、得るもの少ないのに。

というわけで、今回のワーケーションへのチャレンジは、

私が取り組んでいた、インナーチャイルドの癒しにぴったりの環境でした。

アサーションの課題としては、

・課題の分離はできている

・Iメッセージもできている

・ただ面と向かって対峙するのが、苦手

ということが分かりました。克服課題が明確になってよかったです。

■ 偉人続々誕生中?

倉上慶大さんが富士山で亡くなり、かなりクライマー界にとって大きなロスだと思っていたら、今度は、平出和也さんと中島健朗さんが、K2西壁で亡くなり…アルパインクライミング界にとって、大きなロスです。

中島岳志さんとは、私は直接の面識はないのですが、私が山を教わった長野県山岳総合センターの初代所長だったそうです。

最近、佐久の岩場の話題が出てくるので、懐かしく、拝見している。さらに息子さんが、

 初登の追求時代 アルパインクライミング1.0
  ↓
 困難の追求時代 アルパインクライミング2.0
  ↓
 次の価値とは??? アルパインクライミング3.0

の次の価値を探求しており、興味深い。最初の山の師匠、鈴木さんとのメインの議論のテーマだったんだよなぁ。

先鋭クライマーの山の価値観がいかに変遷していくか? 

息子さんの渉さんが、第3の価値観、アルパインクライミング3.0を模索しておられ、それは、

 思索

であるようだ。岳志さんは、父でありながら、息子さんのクライマーとしての姿勢に感動している姿が垣間見られ、好感。

 親を超えていく我が子は、まぶしい存在だろう…
 
青ちゃんというアイスクライミングの師匠を超えていく弟子(私)も、そうであるはずなのに、そうならなかったんだよなぁ(笑)。

なぜ? それが分かってしまった…今回のワーケーショントライアル。

軒先貸して、母屋取られそうになっているオヤジさん、頑張れ。

中島渉さんの動画はこちらです。 

HUMBLE -Wataru Nakajima- Official Teaser from Imashi Hashimoto on Vimeo.

        

2024/08/07

【近況】山小屋ワーケーション敗退&私が山を下りた訳

 ■ 山を下りました… ごめん、仕事にならん。

山小屋ワーケーションという新しい取り組み?実験的にお互いに試してみましょう、という取り組みで、立山の小屋まで出かけてきたのですが、昨日下山し、大阪の自宅に20時頃、帰宅しました。

最大の理由は

  仕事にならん!

です。

■ 仕事にならん訳

1)ワーケーションを多分理解していない

うーん、オヤジさんは、ワーケーションとワーキングホリデーを混乱しているのではないかなぁ。

ワーキングホリデーは、若者に世界を見せるための仕組みで歴史が長く、働きながら旅ができる仕組みです。

海外の人を雇いたい場合、ビザの問題で学生は雇えません。が、ワーホリの人は就労制限がありません。

文字上にリンクを張り付けておいたので、見てください。

一方、ワーケーションの人は、自分の仕事を持ち込んでいます。旅先でリフレッシュしながら、仕事する、っていうあいまいな定義になっています。

ーーーーーーーー

ワーケーションとは、普段の職場や自宅を離れて、旅先でリフレッシュしながら仕事(テレワーク)をする、場所と時間を選ばない新しい働き方・旅のスタイルです! ワーケーションは、個人・企業・地域の三方にとってメリットがあります。 旅行者である個人は心身のリフレッシュと多様性のある働き方の両立が可能になります。

ーーーーーーー

今回は、平日、自分の仕事をして、お客さんで混雑する土日は、小屋のバイトを行うという合意で来たのですが…、結局、他のバイトと同じ扱いになり、平日も小屋の仕事をすることに… これじゃ、自分の仕事ができません。自分の仕事が出来たのは、一日だけ…(汗)。

土日は逆に、小屋のための時間を空けてあり、使ってください☆状態なのに、3時間しかシフトを割り当てられず…え?!これじゃ、時給3000円になっちゃうよ?という状態…

2)トレーニングができない

仕事をしていると、羨ましいまなざしを受けたので、ん?ほかのバイトの人は、私が宿泊費を払って滞在していることを分かっていないのではないかな?と思ったんですが…。(一般的に小屋バイトは無料宿泊です。それがメリットで働きたい人が多い)

しかし、今回私は宿泊費を払って、小屋に住んでいたので、平日は全部自分の自由な時間、つまり、小屋からネット経由で仕事をする時間に充てれるはずでした。

しかし、これが全く理解されず、できませんでした…。ほかの小屋バイトは、いいなぁ~と私を見ていることになりますので、こちらもやりにくいです。ネットの入り具合の都合で、食堂以外はつかえませんし。

3)運動不足になるのはいやだから

小屋バイトは、必ず運動不足になります。主婦が小太りなのと同じ理由です。自分の時間がないから、自分のメンテナンスは後回しになり、太るのです。いつもスタンバっている=動かないという羽目になる。

私はアキレス腱断裂からの回復中で、それは避けたかったので、運動不足になること決定の小屋バイトはないな、と思ったのですが、ワーケーションなら、毎日、標高の高い場所で、トレーニングと仕事を組み合わせて、なおかつ、週末小屋を手伝うことで宿泊費の補助にできる、と思って、参加しました。

しかし、上記のような理由で、小屋バイトとワーケーションの人の区別がついていないので、仕事もできない上、全然トレーニングもできなかった…(汗)。トラベル用のヨガマットや、筋トレグッズも持っていきましたが…。毎日、早朝に大日岳を往復して、肺を鍛える、も小屋の都合の手前できなかった。

ので、これ以上、運動不足を甘受できない…と思い、おりました。

と以上3つの理由で、全くメリットを感じられないワーケーションでした…。一番の理由は、平日仕事にならないのでは、困る、からです。

■ 原因の分析

1)そもそも小屋バイトにシフトローテーションがいらない = 主婦業にシフトローテーションはない

小屋の朝は、早い。4時です。でも、そんなの山やってたら、普通です。その分、夜が早く、8時には就寝なので、6時に起きて10時に寝るのと、なんら変わりないので、別に朝が早いことに遠慮して、朝番した人は夜シフト入らなくていいよ、とか配慮は不要なのです。2,3日もすれば、早寝早起きに慣れます。

小屋のバイトの勤務体制に、シフトの作り方に、かなり問題がある状態でした…。一日の中で、数時間の仕事が、朝と夜に細切れに入る…というのでは、誰にとっても拘束時間が長く、自分のしたいことは何もできない、非常に不便の多いシフト体制です。例えば、私の先週末の土曜のシフトは、朝3時間入っただけ。これで一日拘束されると嫌ですよね。誰でも。

まぁ、それが主婦業…と同じなんですけどねぇ。山小屋の仕事って基本、主婦業と同じなので。世の男性は、専業主婦って楽でいいよな、とか思っていると思いますが、そう思うなら、小屋でワンシーズン働いてほしいですよねぇ(笑)。

主婦業をシフトローテーションでやる人います?いないでしょ。だから、朝シフト入ったら、夜を入れない、などの配慮は要らないです。

そもそも山小屋バイトの中身自体が、重労働ではなく、軽労働ですから。食器洗うとか、掃除するとか。

それより、一日の全体の仕事が見えており、自己判断で、休憩を入れることができるほうが、働く人にとっては、楽です。つまり、〇日は〇〇君ね、というほうが楽です。

そうすれば、自分のしたいことも、その細切れの休憩時間に入れることができますし。あと2時間はお客さんが来なくて暇だなぁ、と思ったら、近所の山にピストンで登ってくることもできる。

たぶん、親父さんが、変にバイトに気を使って、ただでさえ、数が多すぎて人手が余っているバイトメンバーに、十分仕事を任せないので、やることがないのに時間を自由に使えないという、変なストレスを全員が抱えることになっていました。

その状態のところにワーケーションの私も加わることになって、何もやることがない時間にすら、仕事してない!みたいな非難のまなざしを浴びることに…(汗)。あるいは、仕事がないにも関わらず、拘束されている人が、自由に仕事している私を見て、うらやましい!と思ってしまうことに…(汗)。

みんな、私はお金を払って、ここに来ているんだよ?分かってる?って感じでした。

一度ヘリが来る日に、雷鳥沢に降りて、テン泊してきたんですが、理由は、手は十分以上足りているし、みんながバタバタしている場で、仕事している人がいても、落ち着かないから、でした。

同じ理由で、平日の朝の掃除の時間に、オヤジさんが私にも仕事を振ったのですが…その時間は私は大日岳にトレーニングに出かけて、みんなの掃除の邪魔にならないようにしようと思っていたので…かなり、すれ違っていました。きっと、オヤジさんは、俺なら、どうせ仕事にならないから、みんなと一緒に働く、と思ってくださったんでしょうね…。

でも、私はオヤジさんではない。別の個人なので、オヤジさんとは別の考えを持っていました…朝の掃除の時間は、大日岳で歩荷トレとかしようと思っていましたが、11日間の滞在で、大日岳に行けたのは2日だけ…(汗)。朝は一日だけ。

このペースだと、甲府時代に愛宕山を毎日20㎏歩荷でトレーニングしていた時代より悪い。

■ 親父さんはいい人ですよ?

なんか、個性的な反応というか、些細なことで、大慌てする性格みたいではありましたが、そもそも、どうでもいいような些細な点だったりしたので、高校生バイトですら、誰も動じることがないようでした(笑)。

例えば、一度、朝食の客食出しで、まだ、具が載っていないお皿がいくつかあったのです。それは、調理台にしばらく他のものが乗っていたので、別の小屋バイトにより、お皿がいくつか別の場所によけてあり、盛り付ける人は、特定の具をのせるタイミングで、お皿がよけてあることをしらないので起きたのでした。お皿がよけてあることを知っている人が、お皿を調理台に戻しただけ。そもそも全体の数が少ないので、気が付いた時点で具を出して盛り付けても、何の問題もなく、別に構わないのです。

ところが、オヤジさんが逆上して、一つの具をのせるときに最後までやらないからだ!と言い出し… そんな逆上に耳を傾ける人がいると思います?誰もいません…。そんなのに付き合うより、さっさと具を盛って、問題解決したほうが早いからです。その指摘も間違っているし…勝手な思い込み、って奴です。

そんな感じで、なんでもかんでも、

 個人の資質せいだ、

 &

 お前のやり方が悪い 

にこじつけようとするのですが、そのこじつけっぷりが、全く的を得ていないので、誰も聞かないのでした(笑)。バイト君たちは、そんなこじつけは、スルーして、手が空いたら、楽しく談笑。その後ろで、オヤジさんが、落ちない米粒と格闘する、みたいなことになってしまっていました…。で、実は、その鍋、米粒、落ちないから、今、お湯につけているところで、放置されているだけで、誰も仕事したくない訳じゃない…のに…。親父さんの背中は、

 なんでおればっかり…

と言っているみたいに見えました。でも、違うのです。なんせ仕事の量が少ないのに、バイト多すぎるだけなんです。

五龍山荘で働いたときは、3人で100人回したんですよ? 13人に3人って、一人当たり、4人…こりゃ手が余って当然です。朝食13皿なんて、一人で十分です。

■ 察しろ!は、ムリゲー

実は、私の母も、気を利かせろ!ってタイプでした。母はASD受動型でした。だから、少し、やらねばならないことが多いと、焦ってしまい、あれもこれも…あー、もうだめ、お手上げ、となる人でした。

そんな母親がシングルマザーで、3人兄弟で、長女で過ごしたんですよ?私。どうなるか、分かります? 子どもであっても、私が問題解決をしないといけなくなるんです。

結果、8歳から10年、主婦業を子供ながらにすることになりました…いや、あれは疲れた。

今回の小屋でも、小屋バイトに出す、賄いがボトルネックでした。親父さんが、朝、昼、晩とまかない食を作ると、オヤジさんは本来の仕事ができない。

しかし、そのことにワーケーション中の私が気を利かせて、まかないを作り始めたら、どうなります? ワーケーションに来たのに、自分の仕事ができないばかりか、休暇もできない、ってことになります。専属まかないシェフをやったうえに、宿泊費を払う人なんていません。そんな不平等条約あるわけないでしょ。今回、何食か作りましたけど、出血大サービスですよ。

特に下山前の最終日は、他のバイトにも一泊二日の休みをあげたいというオヤジさんの優しい心に免じて、自分の仕事もあるのに、丸一日捧げました。

賄いは、小屋のバイトメンバーだけで、回すべきで、オヤジさんはノータッチでいいと思います。

今は、作りたい人が作るルール、なので、作りたい人が誰もいない場合は、腹を空かせているべきです。

なんせ、困らないと、人間は成長しないのです。

一日、腹を空かせれば、学習するでしょう。

私の弟や妹も、私がいなくなってから、やっと料理を覚えました。

人は弱きもの、すぐ安きに流れるもの、わざと厳しい環境に追いやられないと、人は、成長しません。

男子バイトが、激マズの食事を作るのは当然です。それを くそまず~と思いながら、任せるのが、親の愛ですよ(笑)。

それに、そうじゃないと、いつも、おいしい食事を作ってくれる、お母さんのありがたさは分からないでしょう(笑)。

察しろ、気を利かせろ、って、発達障害の人は思いますけど、小屋の賄いをどうするか?は、ワーケーションに来た人の問題ではない(笑)。なんで俺のことを分かってくれないんだ、という思いが、どのような機序で、共依存になりたがるのか?長いこと、関連がつかめませんでしたが、それは、発達の問題があるから、発達の問題をこみこみで、自分を分かってほしいと思うからだ、ということは、今回、納得したので、私も子供時代を振り返り、母を許すための良い時間になりました☆

そういえば、青ちゃんも、そんなところありましたっけねぇ…前のクライミングの師匠です。

■参考 

小屋で大好評だったインドカレーの作り方

・玉ねぎをスライサーで薄切りにして、あめ色になるまでフライパンで炒める。玉ねぎは冷たいフライパンに入れ、ごくごく弱火にする。焦がさないこと。

・野菜を適当に一口大切る、肉も適当に切る(チキン、あれば骨付き)。ここはテキトーでよい。

・煮込み用の鍋を用意し、アメ色玉ねぎを入れ、湯を注ぎ、ニンジンなどの火の通りの遅い野菜から先に入れ、煮る。煮ている間、ターメリックとローリエを入れる。ターメリックは入れすぎると、苦くなる。目安は1リットル1さじ。黄色の汁になればよい。

・湯が沸騰したら、肉を入れる。肉は、水から入れると味が水に出てしまうため。

・冷たいフライパンにオリーブオイル、にんにくのみじん切りを入れ、フライパンに火をかける。ゆっくり低温からオイルから温めて香りを出し、にんにくの香りのついたオイルを鍋へ。

・クミンシード、コリアンダー、ガラムマサラ、などのスパイスを冷たいフライパンに入れ、多めのオイルを入れ、低温で火に掛け、香りを引き出す。同じく鍋へ。

スパイスは、クミンシード、コリアンダー、ガラムマサラ。辛いのが好きな人は、チリ。ショウガのすりおろし。

鍋がジュっというので、びっくりしないよう注意。

献立は、スパイスカレーのお供には、大根のアチャールやニンジンのラペなどの酸っぱい系。

最後に、甘めのミルクティーを出せば、献立が整います。ミルクティーには、ほんとは、カルダモンとか入れるけど、日本人にはスパイスがないほうが受けがいいです。豆乳にすれば、さらにヘルシーです。

                山で火の鳥



2024/08/02

【危険予知活動】奥大日から大日岳

 ■ 1泊2日、雷鳥沢キャンプ場

一泊二日の余暇をもらい、一泊二日で雷鳥沢に行ってきました。

小屋入りで入った時、7時間だったのですが、私が弱くなっているのか?何かな?と思ったためです。またキャンプ場で、称名滝のほうに昨日、歩いて行った人がおり、その写真を見せてもらい、お客様に正しい情報が提供できるようになりました。

雷鳥沢~大日小屋は、やっぱりコースタイムの前提が、エアリアの地図を見ると、”小屋泊まりの装備を前提にしており、5㎏”くらいだと思う。

長野のコースタイムは、”一泊二日程度のテント泊装備を背負った35歳の男性”だったと思います。

もう、ほんとコースタイム制を辞めて、基本的に

 標高差と累積標高を使用

したほうが良いと思う。


■ UIAA

UIAAでは、日本でしか通用しない標準コースタイム制って変だと言っています。

実際、歩いてみると、エアリアの地図の制作者の足による…ということが起っていそうです。


という…コースタイムは、クライミンググレードと同じ現象が起きているそうです。

■ 谷側によける登山者

今日は、非常に登山者が多かったので、すれ違いもたくさん発生しました。相変わらず、谷側によける登山者多数…

例えば、こんな場所です。赤い丸のところに登山者がすれ違いのために立ち止まる…


これが正しいすれ違い法です。



このおじさんだけがきちんとした側によけてくれた。

ほぼほぼ、皆さん、間違ったすれ違い場所に立ちます。

1)山側に立つ

2)十分広いところに立つ

3)ザックは人に向けない

4)木道などでは、すれ違い用の場所が設けてある

です。狭い林道と同じです。なんで林道で運転するときはすれ違えるのに、登山道では同じことができないのかなぁ…

■ 浮石が多く、ヘルメットは他人が落とした石から、身を守るため

大日小屋までの道は、浮石が多いです。ヘルメットは、自分が転んだときのためではなく、他人が落とすかもしれない、あるいは小動物が落とすかもしれない落石を身に受けないためです。

■ 猫足

現代の登山者は、猫足は知らないので、すごく登山道の石を動かします。上手な山ヤ歩きは、こういうのを作らない、衝撃が柔らかい歩きのことです。


私が7時間もかかるのは、こういうのをいちいち直しながら上がっているから、っていうのもあります。

■ 危険予知

全体に、晴れたので、

 日射、
 脱水、

は、登山道に出る前から分かる危険予知です。脱水は、公式があります。体重×5ml×時間 です。8時間の歩行で、50㎏の人であれば

 50Kg×5×8=2リットル 

の水が必要です。

加えて上記の

  日射、
 脱水、

が問題になります。

他にもあるでしょうか?日射による熱中症かな?

 日射、
 脱水、
 日射、
 脱水、
 熱中症
 シャリバテ

以上が今日、登山道を歩きながら見た危険予知でした。

私が思うには、劔御前への道のほうが歩きやすかった。普段のペースで歩ける道でした。

やっぱりそんなに歩荷されていないんじゃないかなぁ?浮石が多い道です。お花も多いし、劔の大絶景、称名川のジオパークが観察できますけどね。

2024/07/31

【近況】アーベントロートの劔 & 大日岳雪庇崩落事故

■ お客さんは不安ならしい

小屋バイトに山ヤがいないせいか、お客さんによく道を聞かれます。とりあえず、急登を下るということで、

・後ろ向き降り、

・めんどくさがらずストックをしまう

・メットは被る、

を推奨しています。ヘルメット、持ってきている人も使わないでザックに入れているだけの人が多いみたいです。(と言っても、私もメットを出すほどでもないかな…と思って、持ってきたけど被らずに終わってしまったのですが…。)

年配の女性は、ちょっとした躓きで骨折数か所になる可能性があるので、ヘルメットは保険で被っておいたほうがいいですよね… リスクは、人によって違うのが山と思います。

たぶん、2万5千の地図を拡大して、危険個所を書き込んでおけば、いちいち小屋番さんを煩わせることなく、危険個所の把握ができるかもしれません。

■ 大日登山道の研究

まだ歩いていないので、ネットから、登山道の概要や危険個所のまとめ。

・死者が出るのは牛首の下り

・牛首は登りなら、個人的にはそんなに危険性は少ない という意見アリ

・大日平小屋を過ぎて沢を渡るとき、対岸は左寄りに道があります。そのまま沢沿いに進むと道はない

・八郎坂は、称名滝を望み、景観が良い道。だが、高度感があり、下りは転倒・転落に注意が必要。

・大日平山荘から先は割と急登で行く先が見えてる割になかなかつかない感じ。距離的にはそれ程無いので一頑張り。

・沢が増水すると危険

■ 大日岳雪庇崩落事故のまとめ

https://www.tmuwvob.com/kentoukai/kensiryo/0603cyosahokoku.pdf

・大日岳山頂付近から雪庇があるため、劔岳山頂が見えにくい

・“とうふ岩”を、山稜を特定する地物として使わなかったこと

・雪庇が研修会における主要テーマでなく、講義で簡単な説明と行動中に雪庇があるから注意しろという程度の認識になっていたことである。 

・研修における実技や行動に対する指導方法や考え方が、講師により違っていた

・講師たち各自の登山観に従い、研修指導しており、リーダー養成講師として不適格と思われる考えも、一部に見られた。

・登山研修所が講師たちに、レベルあわせをするような指導しなかったことが問題

・登山研修所が、過去の研修における経験や課題を記録に残し、次の研修に活かしていくような仕組みを作っていなかった。

どうも、この報告書を見る限り、だいぶ登山研修所は、サボっていたみたいなんですが… 登山研修所の事務職って管理業務していないのかもしれないですね… なんか誰がやっているかも、よく分からないような作りですし…

経験値があっても、それを生かす仕組みがなければ… 声が大きい人に合わせる式の日本の実態。それで政治もどんどん悪くなっていきましたよね。登山でも同じなのでしょう。

私が気になったのは、リーダー養成講師として不適格と思われる考えって何かな?ってことです。

私自身は、無駄なリスクを取らないような行動を指導されました(取れるところで取らないプロテクションは知性が低い、60リットル以上のザックは知性が低い(山岳会レベルですよ、念のため。))が、それは御坂山岳会の先輩から…であって、長野県大町の山岳総合センターのリーダー講習に通っていたときは、一人目の講師は、講習生4人に対して、「こんな奴ら教えるの俺やだ、ロープワークできないんだもん」と言い放ったのでした…。講師がそもそも、教える気ゼロってことです。

そもそも、ロープワークを教わるために来ている講習生に対して、です。こんな失礼な講師ないな…と思ったのですが…。それに講師なのに、テント泊で手袋なくしたんですよね(笑)。それをセンターに言ったら、班替えで村上先生になったんだけど(笑)。

私だったら、一般登山者から、アルパインクライミングに進もう、雪稜へ進もう、という登山者で、自ら数万円~10数万円の講習費用を払ってくるような、意識の高い登山者になら、教えることは山ほどあります。

今、小屋バイト中ですが、普通の登山者でも、相手が聞いてきたら…の限定ですが、アルパインと一般登山の違いについて教えています。 雪稜歩きと普通に支点が取れる岩稜の違いも分からないし、谷川岳=死の山みたいな解釈だし、ロッククライミングのルートの感じも分からないですよねぇ… そりゃ、マルチピッチを登ったことがないのだから、当然です。

今日は、聞かれたので、春山で、前大日岳(P1179)が登られていることなど話しました。地図の中途半端な場所に、文登研の前進基地があるので…そりゃ不思議に思いますよね。

■ 平出和也さんたちの捜索打ち切り

今日は、捜索打ち切りのニュースでとても悲しく思いました…

なんだか、とてもストイックに、山に向き合い、惜しい人ばかり先に亡くなって、憎まれっ子世に憚るじゃないですが、たいしてすごくない記録を、あたかもすごいかのように周囲の人にふるまっているような人のほうが、長生きしているような?

なんかアンフェアな世の中みたいな気がしますよね。

平出和也さんの海外からの評価

なんだかなぁ…

他にも思うところがありますが、今日は、とてもあわただしく、思考回路を回すことはできなかったので、残りは、また後日に回すことにします。

アーベントロートに焼けた劔を見れた今日のお客さん。昨日は真っ白で何も見えませんでした。明日は快晴の予報です。

2024/07/30

【近況報告】山小屋ワーケーション中 下界か?疎開か?

今日は雨で、お客さんも、予約がありますが、おそらくキャンセルになる予定で、お天気に沿って生きる、という山の暮らしを味わっています。これこそ、まさしく下界で失われた、お天気とともに生きる生活です。

■ 初の試み

ところで、最近、地方の過疎化の対策で、過疎地では盛んに、”ワーケーション”という試みが各地で試されています。ワーケーション=”働きながらバケーション”みたいな意味です。

今回、私が来ているのも、そのような試みの一つで、初の試みということで、

 「ネット環境があれば、山小屋で自分の仕事ができるかも?」

な感じです。

小屋側からは、平日に小屋に住んでくれる人…お客さんがガラガラで困るんだよねーな状況の改善対策が作れるかも?な試みではないかと思います。

そのお客さんに週末だけ小屋の仕事を手伝ってもらえば、Win:Winですよね。

そこで、その是非の面を実体験から考察してみたいと思います。実体験と言っても、まだ、5日目ですけどね。

■ 個人的背景

私は小屋バイトは3件目です。小屋バイト全般に言えるのは、”山にいるのに山に行けない””山にいるのに運動不足”です。

山登りって、普段は下界で、超・健康優良児な生活をして、体力アップした体を山に持ち込んで、山での消耗に耐える、という活動なのです。

ところが、小屋にいると、消耗生活がベース。食事も乏しく、お風呂などのコンディショニング系の活動も手薄に。基本、耐久・窮乏生活みたいな生活になります。

岩根の時は、岩場の隣にいるのに、急に非番になったところで、クライミングパートナーがいなければ、岩に登れず、とても残念でした。いっぱい甲府にクライマーの友達はいましたが、みんな、そんな急に言われても…なんですよね。

■ 小屋でネットを通じて働くメリットを考察

1)山の清らかな空気の中で働くことができる… 高地療養

2)下界の夏の猛暑から逃れられる 

3)空気が薄いので、アスリート向けの高所トレーニングとなる

4)景色が美しい 

5)運がよければ、仲間や知り合いが出来て、楽しく過ごせる

他にもあるでしょうか? ぜひご指摘、お願いします。

■ デメリット?必要な資質?

1)下界並みの快適性(お風呂やトイレなど、清潔を得るのに必要な配慮)

2)下界ほど、利便性は得られない(欲しいものがすぐ手に入るかなど)

3)日射による日焼け 

4)小屋の清掃時間や食事出し時間があるので、その時間はネットが必要な場所は、仕事しづらいことがある

5)粗食に慣れる必要がある (今日の朝は、ジャガイモと米とブロッコリーひとかけ、で、全部糖質…汗)

6)質素な暮らしが肌に合うかどうか? 

7)共同生活に対する適性 (多くの人と寝食を共に)

■ 何と比較すればいいのだろうか…?

うーむ。ここ数年、天草や和歌山へ出向き、自給自足暮らしを経験していますが…、山の上でなく、下界でも、僻地は不便です。なので、耐乏・窮乏生活というのは、結構、同じ。

しかし、大阪のど真ん中で、しばらくモノ最小限の暮らしをしてみましたが、食事は…

 朝: 卵1個、玄米レトルトがゆ、梅干し 

 昼: 外にランチに行く

 夜: おすし、お惣菜、を組み合わせたスーパーの品

でした。のどを痛めて、喉通りが大事でしたので、卵豆腐、豆腐、大活躍。あとは、プロテインドリンクで、たんぱく質は補充していました。

たんぱく質は、現代の生活では、どんな素敵な献立にしても、日本人の献立は、主食6:おかず3:他1に設定されているので、どうしても、糖質過多で、ビタミン・たんぱく質不足になります。これは、下界にいても同じです。学校給食や病院食のような管理栄養士が、献立を立てた食事でも同じなのです。

また、新鮮な野菜・フルーツが得られる下界でも、現代の野菜やフルーツに、そもそもビタミンCをはじめとする栄養素が少なく、ほとんど糖質ですので、あまり優位性はないです。これは、農業に従事して知りました。

なので、小屋でも工夫次第では、きちんと栄養摂取することが可能だと思います。私は、今回、ビタミンB50、ナイアシン、亜鉛、鉄、マグネシウム、プロテインパウダーを持ち込んでいます。VCを持ってくるのを忘れた… 

今日は、朝食が、米、芋、ブロッコリーひと房という日で、これは…どう考えてもプロテイン不足なので、ほしい人全員にプロテインドリンクを作って配りました。マンゴー味を持ってきてしまったため…、好きな人と嫌いな人に分かれてしまい、飲まない人もいました。が、栄養学的知識があれば、健全な精神には、たんぱく質が必要だということが分かります。

脳内の神経伝達物質のセロトニン等の物質はたんぱく質から作られます。ほかに生成にビタミンB、C、鉄なども必要です。下図を参照してください。


小屋での食事となると、保存できる点が大事になりますが、プロテインパウダー(飲めない人はアミノ酸)は、下界でも、保冷のいらないパウダー製品なので、各地の山小屋で導入するといいのではないかと思ったりします。そのためには、山の医師のアドバイスなどが必要かもしれません。

結局、下界で食べているものも、私の場合ですが、玄米ご飯、味噌汁、焼き魚、豆腐、卵、おいしいコーヒーで、まぁ日々の代わり映えも、お買い得シールが付いた野菜をつけ足す程度なので、よくよく考えてみれば、そう山で実現が不可能なものではないかもしれないです。

■ チョコを食べたい?

日ごろ別にチョコ食べていない(笑)けど、チョコがない、となれば、チョコ食べたい!となるように、人はとにかく、ないものを欲しがるって言うだけのことかもしれないなぁ…と遠い目の私です。

以上が、食事に関する考察です。

■ 生活に関する考察

現代人って、やわだからなぁ…。

この間、福岡で30代の男性3人を岩場がある油山に連れて行き、クライマーではないので、岩場の紹介では退屈だろうと、読図を組み入れた山を計画しましたが…、結果は、懲りた、そうです(笑)。標高500mみたいな小さな山で(笑)。すでに道があるところ以外は歩けない子たちでした。読図は全くしていません(笑)。それで案内して歩いても、懲りた、そうです。

沢水が臭いと言って、抗菌ティッシュでした… 抗菌ティッシュって、余計免疫弱る奴ですよね…

というので、山小屋でワーケーションに適した人材というのは、やっぱり山岳部や山岳会、登山出身者ではないか?と思います。

水が限定的、トイレがぼっとん、雨の日は沈殿、電機は発電機、みたいな、山の常識が身についていないと、そもそも不満を貯めそうな気がします。

・お風呂は共同でシャワーではない 

・トイレが和式のぼっとんで、水洗でも、ウォシュレットでもない

・電気は、発電機なので、消灯時間後はネットも停止。(もちろん、個人のスマホで充電済みで、電波が入れば例外)

・ゴミは燃やす、食器は拭いてから洗う

他にもあるかな? 例えば、気が向いたときにTVを見る、みたいなのはないです。ネットはでも、みんな見ていますね。

本当を言えば、山ヤが3人集まれば、楽しい山談義ができるのです。雨の日は…。山小屋で、山の本がいっぱいあるので、ワーケーションで疲れたら、次に行く山はどこにしようか?と山小屋にある本に相談できる。日本登山大系ネット、岩雪全セットがあれば完璧です。

私がラオスのクライマーの家で楽しかったのは、まさにこれで、夕食は楽しいクライミング談義、そして、次は一緒にあそこに行こう!という仲間ができるのが良かったです。

ラオスで一緒に登った妻帯者クライマーのデイビッドと台湾には登りに行きました。



■ 小屋バイト君は、通常山ヤではないことが多い

小屋バイト君は、基本的に、山ヤでないことが、昨今どこの小屋でも普通です。

小屋に入って、山に目覚める、っていうのがあればいいのですが… ないかもなぁ…。

大体、どういう人種が多いか?というと… 世界放浪系、高校生、大学生、ヒッピー系かなぁ…。私みたいな、社会人です!みたいな人は少ないです。

前にいた岩根では、おかみさんが配慮してくれたのか、今からクライマーになりたいという若い男子が一人いたのですが… 今からクライマーになるところの人だと、ビレイができないので、こっちが危険になる…という…、ああ…おかみさんの勘違い…(涙)という結果になったんだよなぁ…

本当は、講習会に出なければ得ることができない、有料でお金もかかる知識…基本の岩講習で習うようなこと…を無料で教えた上に、教える側は、命がけにさせられるという完全不平等条約が、クライマーではない、おかみさんには分からない…という事例だった。親切で配慮してくれたものの…でした。

私は、その子が物ほしそうに私を見るのが嫌でたまらず、頑としてクライミングを教えなかったのですが…なんせ私のパートナーになる気ゼロなので…、でも、アイストップクライマーのギンちゃんが、たまたま岩根に遊びに来て、初心者のビレイにも文句を言わず練習しようとしている姿を見て、心を入れ替え、ビレイだけは、と彼に教えたのでした。当然ですが、ちっとも、感謝はされませんでしたけど…。

あ、最後、愚痴になってしまいそう…(><)

私は、もともと山ヤなので、今いる小屋はお客さん、宿泊者の登山者と楽しく山の話ができ、幸せです。みんなが行った山で良い山を聞くのは楽しいです。

単に、夏山で小屋に泊まるような、初心者レベルの登山客時代が、あっという間に終わったというだけで、山が好き、という価値観は全く一般登山者と同じなので、ご来光を見よう!とか、星空がきれいで感動!とか、すごい景色を見たい!とか、お花畑が見たい!など、私がメリットだと感じることは、一般登山者と同じです。

今回は、称名川の研究ができそう。

その上、ネットもつながり、今の取り組みであるオーソモレキュラー栄養学のセミナー申し込みも、バッチリ出来た♪

試しに楽天証券のログインも試してみましたが、できました。トレードすら、山上からできるということです。もちろん、デイトレードみたいな、5分刻みのは、発電機が回らないと電気もないわけなので、発電機が止まるリスクがある山では、向いていませんが、投資信託を解約するとか、ネット銀行で支払いを行うとかなら、十分可能です。

情報の鮮度的にも、下界と同じレベルの鮮度で、Youtubeでゲットできます。つまり、下山したときに、浦島太郎になるリスクゼロ。

もちろん、こうしたことをしたいのは、登山者なら雨の日だけで、晴れの日は外を歩いていたいかもしれません。

つまり、今まで、雷鳥沢で、テント泊沈殿していた人が最適ワーケーション対象なのかなぁ。今、閉鎖している雷鳥沢ロッジなどにネット環境を整備して、一日1000円でネット使い放題にすれば、やる人いそうです。もしかしたら、2000円とってもいいかもです。

■ トップクライマーにもいいのかも?

思うに、石井スポーツに勤めていないで、山小屋でトップクライマーが主を務める、というのもアリなのかもしれません。

花谷康弘さんが、甲斐駒七条小屋を引き継いだ時は驚きました。甲斐駒は、アイスクライミングの初級ルート(黄連谷)で知名であるので、冬は山小屋っていうより、クライマーハウスです。私も冬しか利用したことはありません。

以上、考察でした☆

こーんなところで暮らせるんですよ?中高年登山者の方も来ませんか?山小屋ワーケーション

2024/07/29

【岩場】雑穀谷&称名滝 情報

■ アイスクライマーつながり

ギンちゃんが登ったハンノキ滝

佐藤祐介さんや大西さんが登った称名滝

https://www.sato-alp.com/%E5%9B%BD%E5%86%85%E7%99%BB%E5%B1%B1/caaeaaac/

今、山小屋バイト中だが、佐藤さんや大西さんの両者を知っている人は、小屋番さんを含めて、いない。もちろん、ギンちゃんのことも誰も知らない。

いつも不思議だが、登山をやっていても、皆、トップクライマーのことを知らない。なぜなのだろう?

でも、宿泊者に、たけちゃんねるのギンちゃんとの対談YouTubeを紹介したら、写メっていたので、なんかうれしかった。

佐藤さんや大西さん、ギンちゃんが、アルパインって楽しいよ、とか言っても、殺されるぅ~ とか、俺にはありえない、とか思って、誰も来ないのかもしれないが、小柄な中年女性の私が、私もアイスクライミングしています♪と言えば、大抵の男子は

「なら、俺もできる(だろう)」

と敷居が下がるのでは、ないだろうか?

この宿泊者も、カップルの女性のほうが、アイスクライミングに興味を持ったみたいだった。

■ 雑穀谷周辺情報

雑穀谷は、佐藤祐介さんの初めての岩場のようだ。なら、佐藤さんは、富山出身のクライマーってことになるんじゃないだろうか? 今は北杜市にいるとしても。

雑穀谷のトポはこちら。

https://www.climbing-net.com/general/%E9%9B%91%E7%A9%80%E8%B0%B7/

リボルトもされていた。

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●日程:23年 10月
●対象:オラッチャロック・堰堤エリア・松の木エリア

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雑穀谷は歩いて行けるのだろうか?

■ 各最寄り

サンダーバードと言う著名なコンビニにイノシシのおにぎりが売っているらしい。

https://www.info-toyama.com/articles/yuhei-thunderbird

立山サンダーバードの最寄駅は、富山地方鉄道の「横江駅」。

最寄りのクライミングジム

ゲッコー

https://gym-gecko.com/#map

最寄り入浴施設

https://toyamatome.com/yu-land/

■ 最寄りハイキングルート

大日岳登山道

https://toyamatome.com/dainichidaira/

■ 称名滝への行き方

https://youtu.be/ZhNuwAFcEvk?si=7k5Pg5v0oBmCpG7G

【近況】あれから3年…元の体に戻るには、どれくらいの時間がかかるのか?

■ リアル山小屋ワーケーション中

やっとこさの体で、金曜14時ころに小屋入りしたのですが、体が弱っていたところに結構なアルパインルートを歩いたので、大変でした。現在、小屋入り4日目で、だいぶ環境に慣れてきて、元気が回復してきました。

私が上がった木曜日は、雨とガスで何も見えず、雷で美女平のケーブルカーは止まり、称名の滝行のバスは、運休。行ったら、運転していたけど、午後に動いてくれても…もう遅いって。 

室堂から入るルートは、前泊することで、標高に慣れることができるため、病の体に優しいかな?念のための用心代…と思って、4090円の高額バスルートを甘んじて、受け入れました(笑)。黒部アルペンルート、高かった。

交通機関をいくつも乗り継いでやっと着いた室堂…なんか、見覚えがあったけど、ここから長野側しか知らないワタクシ… 前に来たときは、真砂尾根をやった帰りに使ったのでした。

そこから、今夜のお宿へ向けて、みくりが池、雷鳥沢も何も見えず、ひたすら、石畳の道。あー、膝に悪い。と思いつつ… 滑って転ぶと、尾てい骨、骨折だよなーとか、思いながら上がりました。

雷鳥沢で温泉につかり、一休みしたものの… なんかザ・中高年登山という感じの文化圏でした。山自慢大会になっていた…小屋は、登山者を基本的に歓迎していない感じだった。

ここで、雷鳥沢キャンプ場の管理人をしている女性に会い、大学のころの同級生と似ていたので、懐かしかった。

温泉で時計を忘れた人(おばあちゃんに近い、おばちゃん)がいて、その方の特徴を伝えて受付に届けたら、ちゃんと本人に戻ったみたいで、大日小屋に入ってから、その登山者のおばちゃんが、私を見つけて感謝してくれました。

周囲の人からは、あれ?あなた、なんで、この人、知ってるの?みたいな感じ。

大阪の方でした。現在の登山者は高齢化がさらに進み、80代70代は普通のようです。だとすると、ほんのちょっとしたことで、転んだら、骨折複数個所になる…ので、やっぱり、北アのような岩稜帯の縦走路は、ヘルメット推奨かもしれません。

雷鳥沢から大日岳への道は、地図上の雰囲気からは、後立の縦走路みたいなのを想像していました。お花畑の道とあったので、そんな道なら、のんびりかと…。のんびりした個所は、ほんのちょっとで、結構アスレチックな道でした。鎖も出ており、岩がちで、ほんとに、あのおばちゃん、いったんかなぁ?と思ったりしました。それくらい若者向けな感じでした。飛び石メイン。ザックが重いと微妙です。

大日小屋は、奥大日岳から見えるのですが、見えてからが長い。荷が重くなければ、快適登山です。あと、晴れていれば。

小屋についたら、ほとんど14時で、7時すぎに出発したので驚きました…。そんなにかかるとは…(汗)

という具合なので、マジ、リハビリ登山です。アキレス腱断裂から1年3カ月くらいです。

小屋についたら、なんと快適な個室、隠居部屋のようなプレハブが用意されており(まぁ、病み上がりなので、隔離は保険ですね)…広々。プライバシーはあっていいんだけど、雨の音が大音量です(笑)。

翌日、晴れたので、劔が朝から見えました。初めて見る、裏からの劔。前に見たのは、真砂尾根からなので… ピンクのモルゲンロートでした。

https://stps2snwmt.blogspot.com/2015/05/blog-post.html

小屋の位置関係的に、劔はご来光=逆光。夕日で焼けるのか?いまだ不明。

翌日は雨だったので、登山者の人たちは、みな一様に残念がっていましたが… ただ、大日小屋は、登山の選択肢としては、派手ではなく、地味というか、渋い選択肢なので、来る登山者の質も違い、前の小屋より質が高い登山者の人が多いような気がする。

平出和也さんが、戻ってきていないよね…という話を前の小屋でも、男性の登山者としたが、大日に来て、なんと… 遭難のニュースを知ることになった。小屋で会った人が平出さんとのツーショットを見せてくれたが、足の指がなかった…(汗)。

登山者の人たちに聞かれて、いろいろな山の解説をするが、みなさん、一様に、クライミングが含まれる、ロープが出る山を理解するのが難しそう…死ぬ可能性があると信じ込んでいる。まぁ、それは嘘ではないが… アルパインクライミングと普通のゲレンデのルートクライミングがごっちゃだし、岩を登るのも、雪を登るのも、ごっちゃで、全く理解できない世界みたいな感じだ…ということが分かった。

アルパインクライミングって、ほんとにきちんと理解されていない。

たとえば、平出和也さんのような高所アルパイン…は、ギンちゃんはやっていない。ただやっているクライミングムーブ自体は、高所ではできないくらい難しい内容と思う。が、環境は高所ではない。

一方、一般登山者は、K2は厳しいのだと信じ込んでおり、K2に62歳で登ったおばちゃんがいることを教えた…(笑)。K2だって、昨今は行列の商業登山の対象です。いわゆる、”高額な高所遠足”になりつつあります。

高額な高所遠足に惹かれる人の心は?というと、短絡的に他者から、すごい、すごいと他者承認が得たいのだろうと思う。

■ ハンノキ滝

小屋の位置的に、称名滝やハンノキ滝のエリアなので、称名滝冬期登攀や、ハンノキ冬季単独登攀を教えた。

ギンちゃんの動画を見せたら、とても興味を持ってくれたのがうれしかった☆

ギンちゃんのどっかぶっているアイスクライミングと私のアイスクライミング中の写真を並べたら、違いが分かってくれた(笑)。

参考:当方のアイスクライミングサイト https://iceclmb.blogspot.com/

だからー! 命掛かっていませんからー!一般クライマーの山も、一般クライマーの冬季登攀も。

一般の人のクライミング理解が進むといいなぁと思う。

なぜなら、正確な理解がないところ、変に崇めたり、すごい!すごい!の連発があったり…私も、勝手にすごい人と勘違いされているような気がするときが、ままある…。

ので、今度から、”達成したこと”よりも、”〇〇ができない”、という話を書いたほうがいいのかなぁ…

しかし、それも変な話だ。他者の無理解のために、自分の達成感を犠牲にするなんて。

■ 男になりたいと思ったことないけど!

いや~、コースタイム4時間のところを7時間かかるなんて…。

五龍のころは、7時間のところを4時間と言わないまでも、4:40で歩いていたのに… 遠見尾根?何が難しいんですか?だったあの頃…は、もう10年前。

人は老いる。

老いと体力アップのいたちごっこゲームに対して、なぜか、自ら敗退を決め込む羽目になった、この3年…、何が私に起こったのか?

ソーシャルアンダーマイニングがひとつあったと思う。

え?!なんで俺と同じくらい登れないの?って、女だからですよ…。はぁ?って感じだったよなぁ…。小屋に今、海外のカップルが働いているが、愛情表現がオープンで、べたべたしているが、俺が守ってあげるよーみたいな雰囲気であり、俺のドレイヤーして―、な雰囲気の人はいない。守ってーくれーとも、なっていない。

なんで俺が登れるところが、登れないんだよーと、無言で圧かけられてもなぁ。無言で圧をかける(言わなくても分かってくれ)というのが、日本人男性の基本にあり、それは良くない習慣だと思う。

しかし、原因をそれだけに帰すのは、彼にアンフェアであろう。怪我を筆頭に、数々の病で、私はクライミングそのものが嫌だったのだ。九州的なイケイケ主義で登らなければいけないくらいなら、登りたくないのである。なぜなら、安全は、態度が決めるから。

私は、アラーキー的なクライミングはしたくなかったのだ…彼と登りたくないとか、彼のスタイルの登り方が嫌だとか、言葉でいうことをせずに、身体で表現すると、「登りたくない」の表現形式が、怪我、ということになると思う。

ラオスは楽しかった。アイスも楽しかった。一般女性以上の成果を出していたと思うけどなぁ…、当時。

で、その当時に戻るのにどれくらいかかるのか? 実験中です。

当時って、体脂肪率17%だったんですけど、今27%くらいあります。3年のブランクは大きい。

■ ラオスとか黎明とか

ラオスよりも、黎明が安いらしいと判明。どうして日本人はアメリカの岩場びいきなのだろうか?

黎明は、小屋でバイトしている大学院生の中国人君によると、5万円くらいで行けるそうである。

https://note.com/astrobilly/n/n34e8d8f264ee

そんなに安いなら、絶対行きたいと思った(笑)。

大日岳に朝8時にいることができる。すごい贅沢な滞在。日本海側の湿った空気が雲を作るそのリアルな様子を、リアルタイムで観察できる。