2016/10/22

頂上への道

■ Instant happiness

今日は、私をインスタントに幸せにする、スタバへ。夫と過ごす、穏やかな休日。

スタバではキッシュがおいしかった。コーヒーは、ポットサービスに限る。

スタバ・・・前の転勤地、福岡・・・シティバンクだってある、ミニ東京・・・から、おそらく相当にかけ離れた田舎町であろうと想像された甲府駅に降り立ったとき・・・町はまだ8時なのに12時くらいの感じを漂わせており、私はスーツ姿だったのだが・・・、スタバは、心の拠り所のだった・・・(笑)。

今では、山梨には、スタバは6店舗もあり、山梨県民は、おばあちゃんでも普段着でスタバに来ている。

山梨の高校生にはスタバは日常。それが山梨県民の可処分所得の高さを思わせる。

My husband and I have gone for a brunch on Saturday morning... it is a peaceful weekend. The starbucks in Kofu station used to be my only tie of something that reminds me of city lifestyle... which I was then very used to... I was a city person, what define me was always things to do with the city life.  Cosmopolitanism, English, style, working in the office... rap top computer...

It's been 6 years since I have first come to Kofu, now Yamanashi has 6 starbucks and there, grand mothers, teenagers. are chatting cheerfully... they seem so happy. It is amazing that how wealthy the place is... since starbucks are not at all cheap place.

■ その土地の良さ

甲府の都会化と半比例するように、私は、今ここにしかないもの・・・豊かな自然・・・を求めて、山に入り、都会的なものから、距離を置くようになった。

以前、仕事でカンザスに1か月間、ホテルに缶詰だったことがあった。

カンザスと言えば、『オズの魔法使い』に出てくる土地。地平線がみえるまで、フラットなプレーリー(草原)と竜巻の脅威の町。つまり、アメリカ人の心のふるさと。

そんな所にいるのに、同僚たちが言うには、”何もない”。つまり、店と観光地がない、のだった。

しかし、それは偏狭というものだ。

私たちが滞在したオーバーランドパークシティは、全米3位のお金持ちタウン。

外壁をぐるりと囲って、門には守衛を立たせた、エクスクルーシブ(排他的)な住宅街が立ち並び、門の中では、絵本から飛び出したような瀟洒な家々が並んでいるのである。ただ道路から見えないだけで。

私たちがいた側は、スプリント社の企業城下町だった。

”側は・・・”というのは、別の側もあるからで、カンザス川を隔てると、途端に、ペンキが剥がれ、手入されていない、打ち捨てられた家々が、道路わきに頻繁に見えるようになる・・・決まってドアの前のステップに誰かが座っている・・・黒人エリアと裕福な白人エリアの乖離は、鮮やかすぎる対比だった。

アメリカ黒人文学を専攻した身には、こうしたことは、アメリカの光と影を思わせた。

そして、それは、勉強していない人には見えないもの、だった。

・・・何を言いたかったのか?というと・・・つまり、その土地にはその土地の良さがある、ということだ。

無学さが、どこにでもあるものを、どこにでも求めると言う、全国一律、無個性な、金太郎飴みたいな価値を求めるのである。

山梨には、山梨の良さがある。

その良さとは・・・私に言わせれば、年中登山ができる、ということである。しかも、その登山の種類も・・・岩、そして、雪稜。

岩は、得に、花崗岩やボルダ―。日本を代表するようなエリアがある。

登山界で著名な登山家がみな、山梨に結集している。特に北杜市に移住してきている、ということからも分かる。ピオレドール賞受賞者は、5人も北杜市に住んでいる。

今日、スタバに行ったのは、瑞牆本をじっくり読んで、登りたいところに、付箋を付けたいからだったのだが・・・、あの室井登喜男さんも、そう遠くない2006年から、山梨に移住してきた人なのだそうだ。

ずっと山梨の主かと思った・・・。日常的に室井さんに会える環境と言うのは、すごい。 

What I wanted was... something I can do only while I am here... to appreciate the place.

Each places has it own charactor... of course Kofu has it own character, and I wanted to enjoy that.

To me it seemed pointless to ask what is like big city, to a small town like here. Small town has it own good aspects, as a big city has it own advantage...

So as to enjoy what I have most... in Kofu, I started to turn my head to Nature... what we have so plenty was nature not a busy city life style.

■ キャリア

まったくの、山のド素人のワタクシが・・・、全くの一個人の力だけで・・・、現在のクライミングを含む”本格的”という形容詞がつく、登山への道筋を、この短い、6年でたどったこと・・・は、本当に奇跡である。

正直に言うと、本人も、本当に驚いている。そして、神の采配に感謝している。

山の神様は、私に何を期待して、このような幸運を授けてくれたのだろうか?

As a result of putting all of my free time and my energy I used to put on my job, my hiking became now climbing and mountaineering... it is amazing what I have achieved, with such poor environment I was given...  I mean without proper assistance.

女性の30代後半から40代前半と言えば、女盛りである。美しさという意味ではなく、世間を渡る知恵もつき、自立もでき、知力も体力もマックスである。少々のことでは動じない。

そのような時期に、自分の選んだ趣味に全力を投入できる幸福を与えられるとは・・・。

20代は若さがあり、容姿の面では美しい時期ではあったが、社会経験が少なく、経済的な基盤も小さく、そのため体を酷使しなくてはならないし、経験不足のせいで足元を見られるリスクから、逃れられない時期でもあった。

30代は経済的基盤が確立したが、責任も大きくなり、家庭生活が犠牲になった。個人的な幸せを後回しにして、社会の中で役割を担うほうが大きい生活だ。誰しもそうだろう。

私のキャリアは、高校時代に早朝バイトしたパン屋からスタートし、夜学に通いながら大学を卒業した図書館司書4年、アメリカでのベビーシッター、介護、卒業後は、ロボット開発部でのソフトウェア開発エンジニア4年、研究所1年、海外メインの市場調査、日英テクニカルライター2年、医療翻訳、IT企業での営業支援、商社での新事業開発・・・と進んだ。

It is honor to be able to spend my time on what I love most... when you are in a top of the hill of your physical. A woman in her 40's are at most of her time... the mind, body, and intelligence is at her most at that age. So I suppose, I am the most lucky one.

都会にいるころは、私の勤怠は、残業200時間などで、体はボロボロだった。最初の転勤地、福岡で、大きな流産などを経験したが・・・あれは浄化と回復への道だったのだろう。

これらの経験で得た、すべてのスキルが・・・なんと、山梨では、趣味に集約されることになってしまったのである(笑)。

山梨ではやれる仕事がないから、という後ろ向きな理由ではあるが。

なんという神の采配だろうか(笑)。しかし、これは、幸福なことである。

■ 変化を恐れず、適応しましょう

一つのことに全精神力を注げば、道は開けるものだ・・・ということが分かった。

・・・というか、10代の後半で、実はそれは知っていたことではあったが・・・、改めて、実践した。

人生は、一度きりであり、それをどう使うか決めるのは、本人なのだ。

目の前をしっかり見よう。見えてくるものは、おそらく美しい。

私は、(山梨に来た時)と(今)では全く別人である。

(熊本時代の私)と(大阪時代の私)も別人だった。

(アメリカに行く前の私)と(行った後の私)も別人だったし、

(職業経歴を積む前)と(積んだ後)も別人だ。

そして、(どこに属す誰かという看板を下ろす前)と(降ろした今)も違う人だ。

外的な要因では・・・

 (15kg太っていた頃)と(15kg痩せた私)

 (家族の都合で生きていた私)と(自分のために生きている私)

 (オールAの私)と(自分が好きな教科だけAの私)

 (英語が話せない私)と(英語が話せる私)

 (インドアな私)と(アウトドアな私)

 (人見知りの私)と(誰とでも話せる私)

 (〇〇社の私)と(ただの人の私)

What I have learned in mountaineering... was mostly, if you put your mind fully on one thing, the life will respond to your passion.

I was very passionate to what I did... and the happiness is up to who decide what to do... if you are forced to do anything, if you are not the one decide what to do, you'll be unhappy one.

Looking at what you have, instead of what you don't have... I had this environment and I have adapted myself to the environment.

I am not the same person I used to be anymore.

It happened when I was younger too, when I left my hometown, I had transformed another person but it had to happen again.

Before my life was more like being on a rat race and getting to nowhere.

Now my life has a destination and getting closer to it, and the feel of getting closer to where I am going to, makes me feel very secure.


■ 必要なものは取り入れ、いらないものは、そぎ落とす

当たり前だが、必要なものは取り入れ、いらないものは、そぎ落とす。

学んだことは、

 今を生きること

 今与えられたものを最大限に生かすこと&そして、感謝すること

 コントロール感

こそが幸福の決め手である、ということだ。

幸福とは、感情であり、幸福感のことだ。感情は自ら作り出すものだ。

What important in life, which I understood, is to live

 here and now

 make the most of what you have and be thankful

 and you own the emotion, not the emotion own you.

子供時代には子供時代にしか味わえないことがあるように、20代には20代しかできないことがある。山で言うなら、20代は担げるのだから、担ぐべきだ。同様に40代には40代しかできないことがある。私にはまだ分からないが、60代には60代にしかできないことがあるのだろう。

したがって、それを行わない、機会喪失こそが人生の浪費である。

What's so sad is to do nothing while you have an opportunities...

多くの人は、その時、その時で、今できることを精いっぱいしない。

Many overlook the happiness in front of them and waste their time.

過去にとらわれたり、未来にとらわれる。過去の成功体験と未来への不安を捨てるべきだ。

英語では、後悔と不安は時間の無駄、と教わった。

They say, regrets and fears are wast of time. Indeed it is.

目の前にある現実の美しさを味わうことなく、済ませてしまうこと・・・それがもっとも避けるべきことだ。

To live in the present is always all we can do sincerely. But presently what we have could be so easily lost.

いつでも、同じ環境が与えられるものだ、と日本の人は、心のどこかで、ある種の権利意識を伴って、思っているようなところがある・・・が、それは正しい認識ではない。

この平和は、いつ何時、戦争や天災によって失われるか分からない。

このお天気さえ、気候変動で失われるかもしれない。

この人間関係も、いつぞや、失われるか分からない。

今与えられているもの・・・は、非常に、はかなく、脆く、移ろいやすいものである。

地震で家を無くしたり、ある日、突然、友を失ったりすることは、大いにありうることだ。

私の弟は、ある日、ただ普通に布団に入って、翌朝にはすでに死んでいた。

すべては、変遷するからこそ、尊い。

失われるからこそ、今、この時に価値が生まれる。その価値を生きるべきである。

あの時、あの課題を登っておけば良かった・・・と失ってから、振り返っても遅いのである。

平凡な知覚ではあるが、レールの上を歩くから、人生はつまらないのである。

私がレールを外れたのは、17歳の時である。

I have started to live my life at age 17, I means by this, I have fully started to take responsibility on my life.

怖かった。 I was very scared then but it was easier done than it seemed.

でも、やってみたら、レールの上よりも、実際は快適だった。

庇護を失うことは怖い。が、やってみたら、意外と快適なものである。

人生の折々で、私が仮にレールを踏み外さなければ、歩んでいただろう人生を歩んでいる人たちに出会ったが、あまり幸せそうには見えなかった。むしろ、ゴールデンカフス(金の足かせ)を履いている、と感じられるような人が多かった。

一歩踏み出す勇気は、幸せの最初のカギであり、チャンスの女神に前髪はあっても後ろ髪はない。

It takes a courage to step forward and grab the opportunities.

But being bold is not enough.

それが若いときに学んだことだったが、一歩踏み出すだけでは、ダメなのだ。

それに加えて、環境に適応し、自分を変える技術。

you have to adapt yourself to new environment and you have to accept transformation.

今をマックスに生き、感謝する技術。

Stopping of self transformation means death of your personal growth. Living most of you,is the things that you should do. Then you'll thank what you have already. The strength of yourself and what have given to you.

そして、全体像を見ながら、今何が必要なのか?次の手を打つ、人生の構築力が必要だ。

You have choice always. The choice has to be constructed to create your life.

振り向けば、すでに登った山々が見える・・・思えば、遠くまで来たものだ。

On your shoulder you can see how far you came, and you'll be moved to the distance.

しかし、それでも目の前に今やるべきことがある。セルフを取り、アンカーを作ろう。強固なアンカーを。

But true happiness is to have a present. And being able to look forward.

目の前に続く道の先に頂上はあるものだ。今そこは見えなくても。

目の前をきちんと確実に歩くことしか、その先とつながる方法はない。





2016/10/21

恐いという感情と向き合ってみることにした

さて。岩、怖いという感情と向き合ってみることにした。

■ 危ないからダメ

子供のころから、何でも「危ないからダメ」という大人が嫌いだった。大体、アブナイからダメ!と言われたことは、私にとっては、危なくなかった。

危ない子には危なく、危なくない子にとっては危なくない。

何がどう危ないのか?分かっていないことが一番危ないのだった。

■ 反骨

というわけで、私は、基本的に

危ないからダメ!とか、”頭から決めつけている人間”がキライな反骨人間である。(ちなみに、ステレオタイプで決めつけられるのもキライだ)

・・・という点が登山にマッチしたのだと思う。

一般登山でも、皆に危ない危ないと言われたが、”全然、危なくないじゃ~ん!!”と感じた。

一般登山では、

 リスクに対して、ただ感情的になって、逃げまわるのではなく、分析的に考えて立ち向かう

という精神がメリットに働いた。

ところが・・・岩になった途端に、怖くなった。

 登山の場合:  理解  = アクセル 安全の向上
 登攀の場合:  理解  = ブレーキ 怖さの増加

登攀では、危険認知力が、ブレーキとして働いており、それが怖さを引き出している。

怖さが体の動きにつながり、実力が発揮できないのだから、結局、実力の大幅に下のところで登ることとなり、もっと登れるはずだと思われてしまう・・・・のは・・・、おそらく正しいのである。

しかるに、危険認知力を ブレーキにしないで済む方法を考えなくてはならない。

■ 肉体的苦痛への恐怖ではなかった

怪我をすることが怖いのだろうか? 痛いのが怖いのだろうか?

今年は、グランドフォールした。

ビレイされている限り、あってはならない地面への墜落と、頭部の外傷を経験した。天国への階段を一歩上がった。

やっぱり感満点・・・(--;)

普通の人ならクライミングを辞めてしまうような事例だが、これは、私の中での内的位置づけ的には、”やっぱり感”の方が強かったのだった。

”皆にいつも、もっと登れるよ”と言われる。が、私自身は、”まだ落ちるかもしれない”と感じている。この矛盾に対する確信だ。内的判断のほうが外的判断より正しい、という確信。

今のスキルでは、当てにならないビレイでは登るべきでないと確信。

■ ビレイが当てにならないので、落ちないところを登るという山

一般に山岳会では当てにならないビレイを受け入れて登ることが普通に行われている。

それは、先輩だけに限らない・・・私は練習台であった。当てにならないトップのビレイで登るセカンド役も練習台だ。まだ落ちるかもしれない人なのに、である。

余談だが、先輩がセカンドで登ってくれる時は、落ちても停めれる確保していることを確認してから、セカンド役をやってもらった。ただおんぶにだっこの後輩でいるつもりはないよというプライドだ。恩を作ってしまっても、借りを作る気はなかった。

話を戻そう。”当てにならないビレイを受け入れて登ること”は、受け入れて、去年もうやった。

15年は当てにならないビレイヤーで、落ちないと分かっているところを落ちないように登っていた。だから、落ちるグレードは登っていない。当然、登攀力も成長はしていない。

落ちないグレードで登っても登攀力は成長しない、と言われている。

現在の課題は登攀力・・・ということは、が、私に必要なのは、

 当てになるビレイを当てにして登る経験

だ。ビレイヤーに対する不信感が強い。どのようなビレイが当てになるのかは、落ちないかぎり確信できない。

■ ただ楽しく・・・

ベテランに

「今はただ楽しく岩に登ることです」

と言われたが、なんだかリアリティがない、お言葉・・・。ただ楽しくか・・・うーん。

”ただ愉しい”って感じは、どういう感じだったでしょうか?な感じ・・・(^^;)。

かつてそんなことがあっただろうか?ただ楽しいって今まであったっけな? 一回目の三つ峠以外ないけどな。

前回の瑞牆でのオンサイト経験・・・2本とも・・・は、振り返る度に、じんわりと幸せがよみがえってくる。

つまり、これが私が価値があると思っている感じのような気がする。

チクセントミハイが言っているスキルとチャレンジのバランスが取れたフロー状態というもの。 

登攀は緊張したが、登る前に登れないような気はしなかった。多分、登れるとは思っていたと思う。

■ Lose:Loseの山、Win:Winの山

今夏の成果の一つは

 乾徳山旗立岩中央岩稜

である。対照的なのが、烏帽子岩左岩稜。 

(セカンドオンリーで行った山)と(自分のリードで行った山)では、経験の密度が違う。

おそらく人間は2タイプに分かれる。 

(セカンドオンリーが楽しいと思うタイプ)と(自分のリードで行った山が楽しいと思うタイプ)だ。

悲しきかな・・・ 私は後者である。感動の質が全く違う。質の差は、グレードに寄らない。

連れて行ってもらう山は、面白さと言う意味でいうと、あまり感動に厚みがないのである。

となると、自分で行けるようになるまで、寝かせておいたほうがお得なのかもしれない。まさに2年、寝かせてあった旗立岩のように、である。

しかも、連れて行く側も、実はそう面白くないらしいのである。楽しさは、連れて行った人の喜びの量がマックスで、自分はその喜びを受け取る側になるだけなのだそうだ。

・・・となると、連れて行く側も得るものが少なく、Lose:Loseの選択肢となってしまう。

これは、山の面白さを重視した場合、取るべき選択肢ではないかもしれない。

面白さを山の成長のための糧にしなくてはならない。

旗立岩では核心部をリードした。3ピッチしかないのもあるが、細部まで覚えている。後ろを歩いてくれたのは、先輩で、先輩の方も、そこは行ったことがなかったのだそうだ。というわけで、Win:Winの山になった。

一方、烏帽子岩のほうは、岩が脆い箇所がある、と言われたが・・・そうだっけ?覚えていない。すいません。

登攀は易しいと思ったが、素晴らしい景色しか覚えていない(汗)。

この感想はめったにない感じで、初めてのマルチ、屋根岩2峰でさえも、かなり緊張し、セカンドでも、登攀はギリギリ感があって、Aゼロも交えたし、どこでどう何が難しかったのか?という記憶も、鮮明だった。

というわけで、烏帽子岩では、体験の濃度・・・が、薄くなっていたと言うのはいえるのでは?と思う。

登攀については、易しいな、という程度しか、よく覚えていないことが裏付ける。

そして、それは考えてみれば、ガイド登山の人たちが語る時の感じと似ている。もしかして、烏帽子岩はガイド登山になっていたのかもしれない。

どうして、同じような時期に行っているのに、こうなってしまったのだろうか? 

リスク管理が自分持ちでなかったからだろうか?

もちろん、核心部のクラックは、存在するロケーションが怖すぎる!と思ったが、ロケーションに恐怖心が湧いた以外は、登攀そのものは、拍子抜け的に易しかった気がした。

登る度に見える景色がすごくなっていき・・・大感動した。一方、私がすごい景色に感動している時、先輩は全然、感動していなかった・・・(笑)。

■ もう行けるか?検討してみた

この山はもともと、登攀が易しいので、同レベルの相手と登ろうと考えて、温めていたルートである。

なので、

 ・ロケーションに対する恐怖
 ・万が一のプロテクションの設置の確実さ

をマスターすれば、登攀力的には、烏帽子岩は登れるはずである、と考えてしまう。

 ・ロープワーク → マスター済み
 ・ルートファインディング → 一度行っている

という有利がある。クラックの登攀も、最後のワイド5.7だけは、ワイドの5.10Aや5.9を練習で登っていないから、リードで取り付く資格がないと言えるが、下のクラックは、ハンドサイズの5.7。
登れるハズであり、実際、セカンドで登って易しかった。

ただ落ちれないのでプロテクション技術は確立しないとダメであろうし、恐怖は乗り越えないといけないだろう。

が、この5.7クラックは、技術的には登れるのではないか?と思ってしまう・・・。実際も、セカンドで、問題なく登っているのであるから。

しかし、ベテランで、判断力の確かな人に聞いてみたところの返事は、NOである。

 理由1)岩がしっかりしていない不確定な場所が少なからずあり、カムセット難しい
 理由2)落ちなければ大丈夫 ⇔ 逆に言えば落ちるかもしれない人は行ってはいけない
 理由3)長い=危急時にはまりやすい

振り返れば、旗立岩は

  3Pと短い

のである。むろん、前穂北尾根もそうで、ロープが出るピッチは非常に短い。初心者は長くないルートから。

ピッチ数を積みあげて行きたいが、近所で適当なルートがない。三つ峠はすぐ終わってしまうし。

ロープワークの遅さは、1分余計にかかるだけで、20Pなら20分の遅れ、3Pなら3分の遅れですむ。

■ 内的基準型人間

私は完全に内的基準型で、判断は、自分をよりどころにする。

≪内的基準型の言葉の特徴≫

・自分の感覚を優先する。自分で分かる。
・自分の価値観、世界観を優先する。
・自分を評価するのは、自分。
・他人からの指示、命令には反発する傾向がある。
・指示、命令は単なる情報として扱う。
・自分、私、俺などの言葉が多く出る。
・胸を張り、姿勢が良い。(自信の表れ)
・手で自分の事を指したり、胸のあたりに手を当てて話す。
・周りから褒められてもリアクションが薄い。

■ 課題つぶし

これを読んで思い当たることが多くて、おどろいた(笑)。そもそも、私は孤独が好きで、他人を必要としないタイプである。

が、登山は、”経験に基づいた情報”が、かなり色濃く必要だ。

そこが、(初見のほうが楽しい)と言う要素と相反する部分である。しかし、初見でなくても、連れて行ってもらったルートに復習山行しなければ、そのルートは自分の血肉になったとは言えない。

覚えていないほど楽だと感じた登攀のルートでさえ、リードで行くとなると、多くの乗り越えるべき課題がある。

そうした課題をつぶしていくことこそ、登山の醍醐味と言えるのである。

これまでの登山においても、自分で自分に設定した課題は、必ず克服してきた。それが自信の根拠になっている。自分で自分に嘘はつけないものだからだ。

課題を自分で作り、自分で克服する。そのためには、自分の課題が何か?を自ら設定できる力が必要だ。

また課題が整理されて幸せです☆ 


聖人岩 Syonin rock garden

Note: Currently(2020), Syounin Crag is rocked down due to access issues.

■ 石灰岩 The lime stone

昨日は聖人岩へ行ってきた。石灰岩に慣れるのが目的。

I have gone to Syonin Iwa which was new to me, and to get to used to the type of rock...lime stone.

石灰岩・・・結論から言うと、行けずな方でした。登られすぎて、ホールドが磨かれているせいもあるが、つるつるピカピカしており、どうみてもガバのホールドでさえ、ギュッと握りしめないとならず・・・しかも、足も同様なのです。乗れるはずの小さいホールドに乗っているつもりだったのに・・・滑る。

The lime stone was very different from granite... which I was now getting to use to... my small success on granite was just nothing in the rock garden in lime stone...

滑る・・・というのが最初の感想だった。しかもリードで取りついたものの、5.8さえ登れず。岩が読めない。ホールドありまくりに見えますが、触ると悪くて、滑るのです。使えないホールドだらけって感じです。

The lime stone was very slippery and the it requires the move like in the climbing gym. Since it is so slippery, it consumes the power. I had pump 3 times this day!

5.9のおっとりまみちゃんは、ホールドだらけに見え、チョークの跡もいっぱい。なので、できそうに見える・・・のに、できない・・・のは、なぜ? ホールドをホールドしている感覚がない・・・ホールドが甘いのです。よく滑る感じがします。

しかし、ジムムーブでした。ジムではムーブがキレイだと言ってもらえますが、なんだか、そのムーブというのは、側体のことみたいでした。正対でいくと引付になり、引付はこの岩場では通用しない。

大パンプ祭りでした・・・(汗)

おっとりマミちゃんには3便で、3便目には、だいぶパンプしなくなり、少し光明が見えたかな。

I had toproped "Ottori mami chyan 5.9", 3 times, in the end it started to feel better but it seemed easy at first... I was almost going to think I can onsight this problem. No way! It seem easy but very difficult. The hold was not as secure as it seem.

しかし、昨日は晴れて良い日でした。秋晴れの気持ちのよい一日。甲府は涼しく、瑞牆ではアンダータイツを履いてちょうど良かったので、そのつもりで出かけたら、奥多摩は寒いくらいだったのですが、秩父に入った途端、暑くなり・・・岩場でタイツを脱ぎました。それだけでなく、長袖で厚手のTシャツも要らず、結局キャミで登りました。暑かった。標高ですかね。

この岩場は、落石が多いようで、乗っかっているだけで今にも落ちそうな岩や、既に落ちて、クライマーに注意を促している岩、あるいは、ガタガタいうホールド、が一杯でした。ヘルメット必携です。

Syonin rock garden is known as rock fall already, so bring your helmet, it is a must.

■ 遠い岩場  The long travel

東京方面の岩場は、とても遠く、朝は4時半に起きて5時過ぎに出発。9時待ち合わせで、10時ごろ岩場到着。16時半に岩場を出て、17時~お風呂、18時半~食事、帰宅19時半とすると、帰宅するのは、夜22時すぎ。

運転しているほうが、岩場にいる時間より長くなり、とっても大変・・・。特別な事情があるとき限定ですね。

一泊二日にする、などしないと。

The garden is rather far away from my home, took me 3 and half hour of driving so it means 7 hours driving in a day... waking up at 4, and getting home at 22, which makes me feel like somehow I am doing...a job not a recreation.

The recreation getting serious, might turn into a job..., I think to myself these days.

■ 柳沢峠  Yanagisawa Pass

秩父方面、入間などへの交通ですが、結果が良いのは、411です。

大菩薩ラインに乗ると、しばらく行くと、自動的に青梅街道になります。青梅街道でいくのがいつも、一番早いです。411→193→28→30

八王子などを通ると・・・渋滞や信号につかまって大変。帰りはいつもなぜか青梅駅前を通ってしまいますが、行きは通らない。青梅駅前は信号や踏切が多くて、時間がかかります。

奥多摩湖を過ぎ、丹波山へ入ると、ホッとします。柳沢峠は、本当に峠で、そこからは下りになるのですが、大菩薩の湯のあたりで、甲府の町の光が見えます。

歩いて峠越えをしていたであろう、昔の人なら、さぞ感動しただろうな~と思える瞬間です。

行きはまったく何も感じない道路ですが、いつも帰りに、山間に盆地がのぞく、この一瞬で感動します。

盆地が見えたら、我が家まではあと30分。桃畑の中、坂道を転げ落ちるように走ります。

On my way home, I pass by Yanagisawa pass always... on the road, you can see the lights of the towns between the dark dark, nothing but dark black mountains... how would it feel if you are walking like ancients... I would think. Now I am driving my car, but even so, I feel so reliefed to see the lights of the town... from there home is not far.




≪まとめ≫

・石灰岩 = ジムムーブ + パンプ
・ティータイム 5.8 TR
・??? 10b TR 2便
・おっとりマミちゃん 5.9 TR 3便

・越生(おごせ) 黒山三滝とナビに入れる
・都幾の湯(ときのゆ) 820円、夕方17時以降300円引き


2016/10/19

瑞牆本を買ってしまいました (ピラ35回目)

洋なし 大好き
■ 畏れ多い本

瑞牆のイメージは、上級者の岩場というもの。

I always thought Mt.Mizugaki as an expert terrain...nothing to do with a beginner climber like me.

ので、初心者には関係がないだろうと、今までトポを購入することさえ、ためらわれていました。

なにしろ、一生瑞牆に行くことはないだろうと思っていたし・・・

So the topo book for the Mizugaki... would be no use for me although I wanted to read it for my curiosity.

でも、よく考えたら、カサメリ沢と入口岩には連れて行ってもらっていたんだっけな。

今回、初オンサイト!なことに気をよくして、終にトポを買ってしまいました☆ 

I have done my first time onsight crack climbing in Mizugaki so for my memoir I decided to buy one.

やっぱりクラックに生命線があるかもしれない・・・。

I feel face climbing is just impossible to do, but from the beginning, I liked crack climbing.

フェイスはホントに全然ダメです・・・でも、がんばるけど。

岩でモチベーションをもらってジムへ行くと言う循環になっています。

I get my climbing motivation from the outdoor rock then I bring it to a indoor climbing gym.

■ グリグリ2

去年から、クリックアップかグリグリ2かで悩んでいましたが、結局グリグリ2にしました。

色々な意見があって、みんな、あれがいいこれがいいと各論があり、全然どっちがいいか分からなかった・・・

 グリグリ2: Pump2で使用禁止になった。使用ミスで落とした人がいたらしい。

 クリックアップ: 解除に腕力が多少必要。完全な固定にならない。

結局、女性クライマーが使っているのを見て、グリグリ2に。クリックアップより、信頼性が高いかなと感じました。

クリックアップで落とされてグランドしたしね。

トレッキンで購入したので、しばらくくるのにかかるかな。

The climb gave me a great motivation and finally I decided to purchase Grigri2. I was not quite sure if I should buy a click up or a grigri2 but finally decided on.

I have gotten a few cams too.

■ 1ピン目の真下が危ないとき

先日、1ピン目で相方が墜落。 ピンが真左にあったので、振り子の原理で、落ちてきて、原則通り1ピン目の真下にいた私に激突しました・・・、あ~ 大変だった。

衝撃が大きくて、グランドした時より、しばらく、ぼうーっとしてしまった。

しかし、振り子で落ちることは、想像できたし・・・体重差があるので、1ピン目の真下以外に・・・たとえば後退した位置に立ったとしたら、前に引かれてしまう・・・と岩に激突になる・・・ので、一体どうしたらよいのだろうかと。

困ったなぁという感じです。こういうシビアなビレイはやっぱり体重差が均等な人としか、してはいけないのかもしれない。

On the contrary, the belaying is still a lot problem. My partner fall at the first clip and he had fallen on me. I was standing right below the first bolt.

I am a light climber and there is no place else to belay a heavy man, the positioning is difficult. May be I should not belay him in this case.

■ 食事

ヨガを教えているので、金曜の夜や火曜の夜は、プチ断食日にしていました。

すると、体内は浄化されるのですが、クライミングが入っている日は、突然の電池切れが起きるということを理解。

消化には8時間程度かかるらしいので、朝のエネルギーは夕食。朝ごはんのエネルギーは、昼ごろ・・・ということになっているらしい。

食事は大事です。なにしろ、喘息を乗り越えないといけない。

喘息は、アトピーと同源だと思うので、アトピーが良くなるには、小麦と卵は避けなくてはならない。

肉類は、アレルギー源ではないので、良いモノを取りつつ、量を下げていくことにします。

『Eat&Run』 を実践してみたくなったのでした。

体調が良いと心も軽やか。

I'll work on the food project. I have stopped eating late at night since I come home late after my work as a yoga instructor.

でかかぼちゃ 焼いて食べたらおいしかった













■ ピラ

昨日は、久しぶりにピラニアへ。 ICIには置いてなかった瑞牆本がまだあった♪

ピラニアでは、前傾壁を頑張りましたが・・・体幹の力が弱くなっている!!トレーニングしたのはついこの間なのに!!!

体幹強化月間を組まないとダメです・・・

体幹って、生理後は弱くなっている気がするんですが・・・女性のお肌の調子やアレルギー物質の反応は、ホルモンの関係で変わりますが、それって筋トレでも同じなのでしょうか・・・

トレーニング日和りがいつなのか、あらかじめチェックして行かないと!せっかく、ついた筋力もすぐ落ちそうです。

■ 英語

しばらく使わないと英語日本語スイッチのオンオフが、遅くなる、英会話。

スイッチ切り替え高速化ために、英語モードをONにしないといけない。

ので、英語でブログを書こうと画策中です。しばらく使わないと、どんな筋肉でも衰えます・・・

スキルってつけばつくほど、それを維持するのに、毎日やらないといけないことが増えて、大変って話のような気がします。

英語も話せたら話せたで、メンテナンスが必要だし、クライミングもクラミングで、インドアでせっかく5級行ったのに、また腕力ダウンで、筋トレが必要に。

忙しいですなぁ・・・

I have an upcoming climbing event... a tour in Laos! It is a new thing to me.

I used to live in San Francisco and Yosemite was a popular destination for every family. I actually planed to travel across the nation with my boyfriend back then, but it was undone. Later, after marrying my husband I have gone to Yosemite.

But that was only as a tourist, I would imagine it would be wonderful if I can go there as a climber someday.

Mt.Mizugaki Crack climbing & first time onsight

stier to the top 5.8
■ The fist time

There is a first time for everything.

For me, this time it was my first time crack climbing onsight.

I am so happy and surprised!

I haven't learned how to set protection yet, …yet I carried 2 sets of cams and did this climbing... without even warming up.

It's been 10 months I have been putting my efforts on crack climbing... it is a small success.

The honorable route is "Stair to the top 5.8" 10m.

■ have been...

I have started to learn crack climbing at the climbing school, Kazumasa Yoshida, the 14 climber who established some records in the climbing history.

Then I was climbing 5.10a top rope but it was not stable.

After that school, in April, I had a chance to climb crack in Yukawa... it was a very cold day and my stomach ached, while I was on belay... but that time I think I have learned basic crack climbing.

me climbing
Later on, at Ogawa yama, I have tried a few crack routes and then it was difficult and had fallen several times, still I felt it was better than the last year.




























purin purin 5.9
I think it must be finger power, I have no face climbing power at all, that is why I like crack climbing.

If there is no crack climbing at all, I would have stopped climbing at all I think.

So until this onsight, my success so far, was pink point of "Ogawa yama layback 5.9".

I wanted to red point this same route... but I haven't gotten a belayer.

















she is doing wide 5.10c
This time it is not RED POINT, it is  ONSIGHT!!

Onsite is better than a red pointing so I am very happy with it.


■ Runout

But I have still things to overcome... how to set cams, properly.

There was a 2 pitch multipit route called "Kataha ashi", the 1st pitch is 5.7 and the second pitch is 5.10b. So I thought it might be easy for me to lead climb the 1st pitch.

The route is 20m slab with crack on your right side so there is no bolts.  But I can onsite 5.9 slab so I would be able to lead climb 5.7 slab.

I did... but it was so scary with run out.

It is because I haven't learned how to set protection properly... I used too many cams at the beginning.



I haven't learned which cam to use...

In the end I had only one cam which was 0.5 size BD camerot.

The crack was not deep enough to set a cam, but if I don't it would be 10 m runout so I set it anyway... it was really nothing...

that means I can not allow myself to fall.... thankfully the rest of the slab is not hard at all so it was all right.

I was sooo glad I have trained myself with slab climbing too.

■ 2nd pitch

The 2nd pitch was difficult it seemed... my partner had lead climbed but he decided not to climb.










1st pitch 5.7

■ Celebration!

I have shared my joy of being able to onsite this crack with my husband at dinner, we've gone to local Sushi restaurant which we like, because one of the sushi chef there understands climbing.

I had added some good sake too!

Route:

Stair to the top 5.8 crack onsite

Purin Purin 5.9 crack TR No tention

Came rock crack 5.10a TR

Kataha ashi 5.7, 5.10b   5.7 onsite

2016/10/17

瑞牆 ツル岩、カメ岩 &オンサイト

頂上への階段
■ 初のクラックオンサイト!

昨日は実にめでたい日でした☆ 瑞牆で、初のクラックオンサイト!

まだプロテクションの設置も練習していないのに、カム2セットぶら下げ、”頂上への階段5.8”に、しかも朝一、アップなし、で取り付きました。

いや~ 苦節半年? めでたい。

■ これまでのクラック

クラックは、今年の年初に吉田和正さんのクラック講習に出たときは、10Aではまだ安定感がなかったのです。

その後、4月に湯川で、5.9代を多く触ったのが良かった。あれは、かなり寒い日で、お腹が痛くなり、大変ではありましたが、量をこなす系でした。

その後、去年の15年はまったくの初心者で、もがき苦しむだけだった小川山の龍の子太郎やカサブランカを再登したら、だいぶ上達を感じました。

ただカサブランカは触るのが初めてだったので、一回目では3テンも入って、もう全然ダメ。が、今年は、トータル3回もカサブランカに触ることができ、3回目はけっこうスムーズでした。


頂上への階段
私は、なぜか、もともとクラックの方が好きなのです。プロテクションの問題から、嫌う人が多いらしいにも関わらず・・・。



























ぷりんぷりん 5.9
フェイス力全然なし・・・(涙)。クライミングがフェイスからスタートしないといけないものであったら、きっと、クライミングはあきらめた山屋、になったでしょう。

結構、山岳会の先輩たちにも、いらっしゃいます。クライミング要素がない山限定にした、と公言する方たち・・・。私も、岩は苦手感あります。むしろアイスの方が・・・。

ただ・・・、クライミング自体が、まったくの初心者のときに、小川山レイバックに連れて行ってもらってしまい、クラックなら行けるかも?的な感覚がありました。もちろん、当時はテンションかけかけで、最後のマントリングもできなかったのですが・・・。

ただジャミングには可能性を感じたと言うか・・・ジャミングで身体が引きあがる感覚が、「これならできるかも」って感じだったのです。尺取虫。

今年は、9月に、小川山レイバックへ行き、ピンクポイントですがリードできました。

ここをきちんとしたレッドポイント(マスタースタイルでカムをセットしながら登る)をしたくて、方々にお願いしていましたが、なかなか空いている人がおらず実現せず・・・。

小川山レイバックだけに特定して言えば、実は去年でも、リードできると思ったくらいだったのです。ただ全くの初心者がリスクを冒してリードするには、ビレイヤーも初心者すぎたりして、互いに心配で降りてきたのですが。

連れて行ってくれた方
今回は、RPではなく、オンサイト!これはRPより、すごいことなので、ちょっと気をよくしています。

もちろん、頂上への階段は5.8で、小川山レイバックは5.9なのですが。

でも、オンサイトのほうが価値があるしな~。

■ カム選択と設置が課題

それで勢いづいて、初見の5.7もやってみました。片葉葦という2Pのマルチ(5.7、5.10b)がありますが、下部5.7が右手クラックのスラブです。

スラブは、5.9のガマスラブまではオンサイトしているので、スラブの5.7なら大丈夫だろうし、プロテクションもクラックで取れるから・・・というので取り付いてみましたが・・・ 

大ランナウト・・・(汗)

登れる登れないより、プロテクション間隔が遠いのが、心が折れそうでした。



逆光でまぶしい~
下のほうで、カムを使いすぎてしまい、上でランナウト・・・上のほうのクラックで取れるサイズが何か?とか、よく分からなかったからです。

最後に取ったキャメ0.5番は、ホントに気休めでした・・・クラックが浅くて、きちんと噛まないのです。

でも、0.5しか残っていないから、別の場所に設置することもできないし・・・。

絶対、墜落できないと思ったのですが、スラブは寝ていたので、問題なく、終了点に到着。

スラブ力のゆとりが、カム設置力の不足を補ったオンサイトでした。カムの設置は、きちんと練習しないとですね。

■ 敗退

ここの2P目は相方は、途中で敗退して降りてきました。が、回収可能な懸垂下降のセットがボルトに引っかかり、再登することに・・・。

登るのよりも、敗退するのに時間がかかってしまいました。





■ お祝い♪

・・・というわけで、初のクラックオンサイト付きの瑞牆♪

なんだか、気分がいいな~♪というわけで、帰路は定番のプラテーロさん(パン屋)に立ち寄って、山の成果をご報告。ここのオーナー長谷部さんには、初心者の時に、『北八つ彷徨』を貸していただいて、山への扉を開いてもらいました。

帰宅してからは、夫と近所のすし屋、板前すしに行き、ちょっとおいしい日本酒と定番のおすしで、お祝い☆

ここのお寿司屋さんは、板さんがクライミングのことも知っていて、話が通じるのがいいのです。

お寿司も、そう高くない価格(1580円)で定食があり、ちょっと気に入っている。

岩場を案内してくれたHさん、ありがとうございました☆

≪まとめ≫

頂上への階段 5.8 OS  易しいクラック フェイス的なスタンスも豊富

ぷりんぷりん 5.9 TR ノーテン どっかぶりクラックだけど、核心は、その下の凹角

カメ岩クラック 5.10A 出だしのフェイスブ核心(落ちました)、クラック部は快適

片葉葦 1P目 5.7 OS 右側にクラック付きのスラブ スラブだけでも登れそうだがボルトがないのでクラックが必要 右足ジャム



2016/10/14

Beautifull Wave in the Ocean

順調に成長中でした

■ 最近理解したこと

さて、最近、理解したことをまとめておく。

 1)クライミングは長距離走 焦るべからず。

 2)山はバランス フリーに集中したくても、天候その他で叶わない場合もある。

 3)今まで通り積み上げ式登山が一番安全。安全な山=楽しい山。

 4)体作りも同時並行で必要

■ クライミングは長期計画が必要

クライミングに一緒に行ってくれる人は、私が初心者なので、大抵の場合、”先輩”。

なので、がんばってほしい勢い余って、「ホントはもっと登れるのに・・・」とか、「来年は11だねっ!」とかコメントしてしまう・・・。コメントされる側は、心苦しいノダが・・・

 結論: 気にしなくて良い。

 理由: 気にしても、しなくても、成長スピードは変わらない。

がんばろう~!という意思(=根性)だけでは、どーにもならないのが、クライミング。

早く成長したい!!!と、いくら思ったところで・・・そう思わないクライマーがこの世にいるのだろうか?・・・、そんなに性急に結果が出るものではないのである、クライミングは。

ここから学んだこと: 私自身が先輩役をすることがメインだった去年・・・、今年は後輩役で色々と登ってみて、自分が先輩の時は、後輩にプレッシャーを与えないように気を付けよう~と思った。

焦って頑張らせたせいで、故障して、登れなくなったら、本末転倒だ。

女性クライマーで、2年前に今の私と同じくらいを登っていた人が、現在11bが限界だそうだ。彼女は、先輩として、10Aのクラックをテンションまじえつつ、リードしてくれた・・・ので、限界グレードとゆとりがあるリードの関係は、正しいと思う。つねに2グレード下なのだ。

12歳私よりも、若い彼女が人生のすべてを費やして2年かかったなら、やっぱり私にも、2年は必要なんじゃないだろうか?

山もクライミングも集中力を要求するもの。安全のためには、集中力を持続的にする、段々長くしていく、ということを主眼に据えるべきである。

■ バランスが必要

一口に山と言っても、要求されるスキルは色々で、アクティビティには、バランスが必要だ。

これは、まぁクライミングを主体とする山が初年度だったので、まぁ仕方がない。今まで縦走メインの年間メニューしか、理解の範疇になかったわけなので・・・。

岩場にも適期があり、スラブは真夏は向かない。

フリーと言っても、スラブ、クラック、フェイス、みなどれかに集中して登るべきである。課題は具体的にあげられる。・・・などなど、知識が不足していたのである。

まぁ、どう活動計画を立てるか?も経験を通して学んでいくので仕方がない。

真夏に小川山でキャンプしても、全然岩には登れない・・・。行くなら、今頃、秋がおススメである。

 冬: 曇ったらアイス、晴れたら雪稜ハイキング、もしくは昇仙峡クラック
 春: 湯川、小川山、春山はロングな雪稜
 真夏: 高山は人で渋滞中。スラブはダメ 岩もヌメッて適期とは言えない 結果、沢を楽しむべし
 秋: 小川山シーズンイン、紅葉狩りハイキングで、冬山向けトレーニング 

結論的には、

 ・夏はお休みして体力を温存
 ・朝のトレーニングを継続 
 ・フィットネス値を夏にインドアで高めておく

毎朝歩いていたが、真夏は不快なのでしないでいた・・・これは正解であった。今まで、秋口に体を壊していたのは、夏も冬と同じように頑張ってしまっていたからだったと今年、理解。

年々、人は年をとるのだから、毎年同じことを自分に強いてはいけないのである。

今年は真夏に頑張っていないので、比較的好調。沢も過ぎると、体にも負担があるからなぁ・・・。

というわけで、休息と活動のバランスよい生活をし、精神を充実させるのが大事なことが、良き山につながる、と理解。

山やクライミング以外の要素も重要だ。

■ 捨てるべきこだわりと捨てなくてもよいこだわり

一般に、どの程度の実力が自分にあるのか?良く分からないのが、未組織登山者・・・行くべき山が分からない、というのが、問題の根底にあり、それは、山でも、フリーの課題でも、同じだ。

客観的な実力評価が難しいのである。

山なら、単独では10の実力があっても6の山しか、行けない・行かない。安全マージンがたくさん必要だからだ。

フリーなら、トップロープでは11を登っても、リードなら10Bを登るべきだ。

そう言う風にしていても、特殊な山は漏れや抜けが起きる・・・たとえば、カモシカはしておくべきだがやっていないし、私は、もはや一般ルートと言われている阿弥陀南陵には行っていないし、積雪期の入門ルート阿弥陀北陵にも行っていない・・・先輩は、どうせ私が退屈しそうなので連れて行きたがっていなかった・・・エイドのルート大やすり岩もそうだし・・・ 適したときに適した課題を消化できない。

だが、無理して、カリキュラム通りである必要もないのだろう・・・と理解した。体系的に山をステップアップするのは、ごく限られた環境でのみ可能になる贅沢なのだ。

なので、時代の背景に適応して、その辺は、こだわりを捨てても良いことらしい。

また今回は連れられていく山・・・例えば、烏帽子岩左岩稜は連れられていく山だった・・・に対しても、こだわりは捨てて良いらしいと理解した。

経験のためにはベテランの同行が必要であり、ベテランが同行しても良いよ、という気になることは、そもそも稀にみるラッキーである。幸運は掴むべきである。

が、連れられて行った山が自分の実力だと、天狗にならなければいいだけである。(これが実に難しいことらしいのだが)

人のことは言えないが、復習山行の企画自体が大変難しい。

(連れて行ってもらう)→(自分が連れて行く)の循環がうまく回らないことが多いのが、限界集落的様相を見せる人口激減社会のアルパインの世界・・・ 

実際、私は、春のもどり雪はオールリードで行きたいのだが、連れて行く後輩格の人が今いないので、実現していない。先輩は、ラクラク過ぎて何もタノシクナイのだし、かといってビレイが不安な人をセカンドで連れて行くわけにもいかないのだし。

そうこう考えると、今現在登れなくても、ビレイが確実なだけでもありがたいのが、後輩ってものだ。クライミングは勝手に上達してくださいって感じなわけなので。

まぁ、そういうの・・・も、こだわりを手放して良いうちに入るらしい。懐に溜めておいて、機会が巡ってきたときに打ち出せば、よろしい。

望むにせよ、望まざるにせよ、目の前にある道を歩くしかないのが、クライミングが出てくるようになった山なのだ。

・・・というわけで、今与えられているパートナーや環境には、大変、感謝している。

大事なことは、山が訴えかけてくるメッセージを丁寧に拾っていくことなのである。

■ 体づくり

女性は、クライミングが前提条件として要求する、基礎的な、肉体的頑強さ(=指の腱の強さ)がないかもしれない・・・。

もちろん、これは、体重と指との関係による。骨皮筋みたいな人は、指力トレーニングをはしょることができるようだ。

私は、骨皮筋ではないので、指力の強化は端折れないようだ。今は指と広背筋、肩を強化しないと。

山は相反する要素が、絡み合って難しい・・・。骨皮筋みたいな人だと、クライミングは、すぐに上達するのだが、冬山ができない。実際、ものすごく寒いのだそうだ。それに荷を担ぐのも、難しくなるだろうし・・・。

私も特別担げるタイプではないので、最低限自分の荷が担げるだけの体力トレは必要だし、それはクライミングだけしていては、落ちていく。普通の歩きも、それなりに必要だ。筋力は生ものであるからにして。

マシンを使ったトレーニングのようなことは、必要がないと言う人もいるが、クライミングしていて実感としては必要だ。

10A程度であっても、やっぱり少しでも荷を担ぐ必要があるなら、体幹の力は、自分の肉体以上の重さに耐えないといけないのであるから。

私は本格的なアルパインクライミングをしようと言うのではなく、標高差1000位内、ピッチ数10ピッチ以内の易しい趣味的アルパインをしたいと思っている程度のことだが、本格アルパインクライマーの、馬目さんが書いているこちらの論文を読み、たかだか岩を始めて3年目の私が、10代でも怖い思いをしているのは、当然の帰結だと納得した。

岩・・・2013年は、人工壁、3mで落ちていた。腕力もムーブもゼロだからだ。男性は腕力で登っていた。14年は既に外岩5.8をリードしたが、10代では落ちていた。人工壁は単純に腕力問題だった。15年は小川山でクラックデビュー。人工壁はお休みしたが、問題なし。16年の今年は2点支持マスターした。外岩5.9をオンサイト貯め中、10b限界グレード。立込とパワーが課題。

ごく一般的な成長速度だ。

世界のクライマーが5.9であっても10代の安定力が必要と言っているのだから・・・その辺の市井のクライマーで、なおかつ女性、中高年登山者、であれば、なおさら、トレーニングが必要だろうと言うのは想像に難くない。

逆にまだ13年当時の私と同様の認識度しかなく、広沢寺や日和田、十二ヶ岳の岩場程度が必要な人を小川山に連れて行ってしまえば、怖がって将来がダメになるだろう・・・と思う。

実際これは、過去の私のこと(笑)。 だから、”よくつぶれないで頑張りましたね~”って自分で自分に思う。

というわけで、山に倦んでいるわけでも、山で成長できていないわけでもなく、順調に正しく成長中だと言うことが、焼岳に行って分かったのであった。









2016/10/13

山さえあれば・・・

■ 命の洗濯

今回は、久しぶりに命の洗濯。

5年来の山の先輩、敦子さんの山に同行した。島根から。

敦子さんは、現在60代に入ったところで、山は大ベテラン。今回は脳の腫瘍手術からの復帰戦。参加させてもらえたのは、率直に言って光栄だった。

悪性リンパ腫・・・最近、吉田和正さんが亡くなったことで知った病名だが、敦子さんは20代前半で患い、その時受けた放射線治療の影響で腫瘍ができたのだそうだ。検査を6か月ごとにしていたのだそう・・・

開頭手術は10時間にも及んだそうで・・・リハビリも4か月かかり、大変だったようだ。しかし、今回は、しっかり歩いていて、タイムもコースタイム通り。

山があるからがんばれる・・・それを地で行く人だ。私とは山があるから頑張れる、同士。

■ 何はなくとも何さえあれば幸せか?

失職し、流産もあり・・・、もうこれから、どう生きたらいいものか・・・という状態でたどり着いた山梨・・・私の出した答えは、山梨にいる間は山さえあれば幸せ、というものだった。

山梨にいる間は、何はなくとも、山さえできれば・・・。そのような登山者であった私に、山は色々と答えてくれた。登山1年目から雪の穂高に登り、登山2年目で山小屋のご主人と山を歩き、3年目で山岳総合センターのリーダーコースに通った。

その山小屋のご主人と歩いていた頃、運命が与えてくれたものの一つが敦子さんとの出会いで・・・それは、”本格的”という形容詞がつく登山との出会い・・・だった。

敦子さんと南アで会った時、私は、”ぬんちゃく”という言葉も知らない登山者だった。

そこでの出会いが、本格的がつく登山への導入となった。

■ 闘病とリハビリ

それにしても、敦子さんの闘病は壮絶だ。ガン、脳内腫瘍摘出手術。

そのような闘病生活の中で、リハビリと称して、毎日歩く。日常的にヨガをしている。週1でボルジムにも通っているそうだ。

私自身も、カモシカ縦走の為、毎朝20kgの歩荷散歩をして備えたが・・・私のトレーニングは大体、山が見えてからしか、やっていない。春山のための歩荷トレは大体2週間程度だ。

したがって敦子さんと私では、ハッキリ言って気合の入り方が違う。

今回は焼岳をご一緒したが、素晴らしい山だった。 コースタイムで歩いていたのに、非常に驚いた。

■ 松本

移動日は、移動だけだったので、ゆとりがあり、寄り道多数。

諏訪南のPAは、改装が済んで、前よりサービスが低下していた・・・スタバは無くなり、食堂のメニューは魅力がなく、お土産物売り場は前と変わらず・・・。良かった点が省かれてしまった。

次は、定番のレストラン十字路へ。なんとなくデミグラスソース味が食べたくなったのだった。車中泊の予定でもあったので、しっかり目のランチを食べておきたかった。

その後、カモシカへ。店長のキタさんと、愉しくお買いもの・・・ トレランシューズをお買い上げ。実は、いつも乗っている車ではないので、靴を入れるのを忘れたのだった・・・

どちらにしろ、一足はラン用のシューズが必要だったから、まぁよい。以前はアイスに靴を忘れていったこともあったっけな。そんな話で盛り上がった。

カモシカは、クライミングギアも充実しているので、ギアも見て、長いぬんちゃくにするための中間部の堅いスリングを購入。

お給金が入ったばかりなのに、予想外に出費してしまう。

■ 秋山

上高地線を飛ばす。エクストレイルは快調だ。山に入れば入るほど、秋が深まり、黄色がメインになっていく。秋の山はきれいだった。

今回は安房トンネルを通らず、安房峠をなんと4回も通過したが、安房峠のあたりは紅葉が非常にキレイで、気持ちが良かった。

それでも平湯温泉には15時についてしまい、時間が早かったので、敦子さんに連絡したら、すでに山を下りていて、すぐに会えた。こっそりお宿に通してもらい、しばらく、キャッチアップに忙しかった。

楽しく過ごした後、それぞれ夕食へ。私は、近所の定食屋でとろろ定食を食べたのち、お気に入りの平湯の湯で温泉に浸かり、ポカポカと温まってから、登山口で車中泊した。

平湯の湯は、本当に良い。いつも空いていて、寸志で入れる。

この日は、10月にしては冷えた日で、温泉入って温まっていたこともあって、寝つきはよかったものの・・・夜半にかなり冷え、日中マイナスだったのだから・・・寒くて、夏用シュラフでは失敗だったことを後悔しつつ・・・ツエルトを出してきて、かぶって寝た。結構、寒かった。が、朝が来るのは早かったので、寝ていたのだろう。いつも持っているダウンパンツを持っていなかったのだった。山はもう夏は終わり、冬モードだった。

車中泊・・・初めてしたのは、2014年・・・師匠とモロクボ沢に行った時だ。あの日は会の例会があり、家に帰ると時間的に押してしまうので、道の駅に泊まった・・・小さい車だったので、助手席でねるしかなく、非常につらい夜だった。

回想はすべて・・・幸せ色だ。懸命に何かを習得しようと追っている自分を回想するとき・・・あのころは本当に幸せだったなぁと感じる。

幸せとは、何かテーマを追いかけている時のことなのだろう。

・・・当時と比べると、快適な車中泊。快適さの理由は車がオールフラットになる車だからだ。しかも一人なのでスペースにもゆとりがある。ただ、寒さが予想外だった。

最後は頭も寒かったので、毛糸の帽子を出してきて被ったくらい、よく冷えた夜だった。

■ 快晴

朝はR2とナノパフを両方着て、歩きだす。焼岳の中の湯ルートは今冬計画して、歩かなかったルートだ。

焼岳へ通じる最も容易な道であるはずだ。実際そう傾斜もきつくなく、樹林帯である下部とルンゼを上がる上部と大きく2つの部分で成り立つルートだった。

天気は、高曇り。下に雲海が見え、空気は安定しており、冬型で、風もない。

ゆっくり標高をあげて行くと、笹で覆われた解放部に出る。ベンチがある。そこから上は、ルンゼをあがり、焼岳の火口、山頂へと突き上げていく。ずっとルンゼを上がる。

この登りは、敦子さんは少しつらかったみたいだった。でも良く歩いていた。ずっとコースタイム通りで全く問題がない。

森林限界を超えると、白い球の形の花をつけた高山植物が一杯だった。景色はミニ南岳、という感じだった。

岩稜はほんの少しなので、あまり問題がなく、山頂につく。直下の風が防げるところでランチ休憩。

下り始めは、ちょっと天候が悪化していた・・・。が、少し先へ降りると、天気の回復がすごく、振り返ると、素晴らしい青空を背景にして屹立する岩峰・・・山頂部が美しく、皆でお名残惜しい思いを残しながらの下山となった。

森林限界より上の下山中、何度も後ろを振り返り山の姿をカメラに収めた。久々に見る山の神々しい姿だった。

このところ、山・・・は、パートナー問題やら墜落事故なんやらで、山の山らしい神々しさを失い、どちらかというと、昼のメロドラマか、オペラのドタバタ騒ぎのような様相になっていた・・・私にとっては人間的過ぎて、辟易するような状況だったりもしたので・・・

久しぶりの山の山らしい、純粋な姿に再会できたようで、うれしかった。山はサットバ。人はラジャシックだったり、タマシックだったりするが、山はいつだってサトビックだ。

下りは12時ごろ。すぐに平湯の森へ。温泉に30分ほど浸かったのち、ランチで、朴葉焼きを食べた後、敦子さんたちと別れる。

その後、まだ帰りにはゆとりがあったので、もう一度平湯の湯に入り、保存されている茅葺の家で、ラムネ(150円)を飲み、岐路に着く。

帰りは、セブンでコーヒーを飲んだ以外は、一直線に高速に乗った。エッジに行ってもいいなと思い、クラミングシューズは入れていたが、帰りに立ち寄る気にはなれなかった。

甲府についたら、まだ18時半・・・ 焼岳は甲府からでも、日帰りの山だということだ。









2016/10/11

右手薬指が変形

■ 指が変形!!

当初、全然痛くなかったので、ノーマークだった右手の薬指、第一関節・・・ 突然、違和感を発し、終に、節が大きくなり、変形してしまいました・・・(涙)。

左手は痛かったので、テーピングしたり、アイシングしたりしていたのです・・・右手はノーマークでした。

指が変形したと言うことは、基礎的筋力が、その課題を登るには不足していたということです。

■ 指の筋力不足

握力は、クライミング力の指標にはなりませんが、腕の元々の強さの指標にはなります。

基礎能力として、私の握力は、左手が17kg、右手が26kgと、両手合わせて、やっと自分の体重が支えられる合計でした。

なので、右手クリップは嫌いでした。左手一本だけにぶら下がることは、そもそも不可能だからです。

結果、右手が酷使されたのでしょう・・・ ちょっと、これはヤバいという感じがあり、痛みが引かないので、ロキソニンジェルなどを使っていましたが、ついに変形です・・・(残念)。

■ 怖いという感覚

私は前傾壁でクライミングを始めたことが、「落ちそうで怖い」という感覚を定着させることになった元凶ではなかったか・・・と今では思っています。

元々ぶら下がることができないのに、ぶら下がりを強要されれば、必ず落ちます。落ちれば、死ぬのがアルパイン。怖くて当然。

怖いと言う感覚は、個人の筋力や自覚している登攀能力の総合判断であるので、その総合判断は、本人の知覚がもっともすぐれた知覚であるのではないでしょうか・・・。

なぜなら、初めて行った三つ峠の登攀・・・何が怖いの?くらいの余裕のよっちゃんで、何も怖くなかったからです。三つ峠では被ったところなど一切でてきません。

(今ではリスク認知ができるようになってしまい、怖い)

■ ボルダ―5級をこなす指力

5級に入るようになって、突然、課題の質が変わり、ホールドが悪くなりました。悪いホールドを持ったことが、指の変形の原因です。

・・・ということは、私には、まだ5級をこなす指力がない、という意味です。

大抵の男性には、(5級をこなす指力)は、そもそも何もしなくても、備わっているものだと思われます。

ただ女性には、手の強さというのは、備わっていることは一般に少ないと思います。

手も上体も、筋力がないのが、一般的な女性です。 ちなみに私の下っ腹は、脂肪たっぷりで、ぷるるんとしているのに(やだなぁ・・・)、上半身は、鎖骨が出て、脂肪ゼロだけでなく、筋力もゼロっぽいです・・・(><)

これって着やせして見えて良いのですが、上半身の筋力は弱く、下半身デブって意味で、まったくクライミングには不利です。

■ パワーウエイトレシオ

つまり、総合的に見ると、クライミングは、ゆっくりしか成長できないですよ、という意味です。私は何事も、焦らずたゆまず、長期熟成が良いと思います。

詳細に見ると、今は指を使うカチでぶら下がる系の課題はダメです。

クラックかスラブです。というか、前からクラックか、スラブしか、好きじゃなかったですけど・・・(笑)。

要するに、パワークライムではなく、バランスクライムしか、すべきでないです。

もしかすると、5級のバランスクライミングをするための最低限の指力もないのかもしれません。

その場合、

 パワーウエイトレシオを改善しないと、全部の指が変形せざるを得ない

でしょう。取れる選択肢は・・・

 1)ダイエットして体重を下げる

 2)指力を上げるか、

 3)指を保護できるだけの強い広背筋や肩の筋力をつける

どれかです。私は3)を取ろうと思っています。すこし上体の筋力は標準より不足しています。

下腿は強かったのに、フリーしかしないと歩かないため、筋力が最近失われたようで、歩きは弱くなったような気がしました・・・。

■ 女性には女性のアドバイスしか使えない

ちょっと女性クライマーに相談したら・・・

ーーーーー

私も、右手の中指の関節は太く変形したままです(・_・;) まわりのクライマーの女性も大体同じ指の関節が変形したり固まったりしてますよ・・・あまり無理しない方が良いと思います。

ーーーーー

ということでした・・・(汗)

  右手中指

は、変形する定番の指のようです・・・。

■ バラエティが必要です

やはり、同じジムに通っていると、課題のタイプは同じなので、色々というよりは、同じのをしがちになります。

例えば、北海道は岩場が少ないので、少ない岩場で上達するとなると、グレードを上げて行くしかなくなり、レッドポインターが多くなるのだそうです。

同じことで、ジムも色々行かないと、酷使が多くなるのかもしれません。

山梨のジムの特徴は、みな、かぶった壁ばかりということです。垂壁課題は、全く充実していません。

被っていれば腕力が必要になります。ようするに、ボルダリングムーブってことです。

■ バランスムーブ

私は今の課題は

 ・立ちこみ

なので、指を使わないで済む、

 ・垂壁
 ・傾斜110までの課題

で、バランスムーブを習得する必要があります。

これまでつけた基礎的なクライミング力(ムーブと腕力)を失わないためには、

 ・6級までの易しい前傾壁でのツイスト 習熟

あとは、ラオスでの前傾壁が予定されているので、腕力UPというか自重を腕力で支える力・・・広背筋や肩の筋力は必要です。

 ・筋トレ 体幹、広背筋、肩の筋力、軽いラン(肺活量)

■ 垂壁課題充実のジム

 ・ビックロック横浜店

 ・エッジアンドソファ

 ・江戸川 Tウォール

が、それにはふさわしいそうです。 今度、これらのジムに行く予定の人がいたら、ぜひ声を掛けてください。

外岩は、

 ・被りがない5.9までのカチ系課題

 ・クラック

 ・スラブ

です。






2016/10/10

兜岩リベンジ

■ 久しぶりの岩~♪

今日は、吉田スクールで知り合った友達(つまり、まともなクライマー)と、久しぶりの岩。

彼女のほうが12まで登れるので、ちょっと難しい課題も触らせてもらい、自分の課題は課題で、落ちた10Aもリベンジして、快適で楽しい外岩デーだった☆
いや~ やっぱり、ちゃんと分かっている人と行くのがいいですね!

9月は雨ばっかりで、岩に触れなくて、成長が抑制されているように感じ、ストレスを溜めていたが、今回でだいぶ解消した。

薫風 5.10A 朝一リード
テントウムシのレクイエム 5.11c TR
赤はワイン色 5.10c TR
はじめの一歩 5.10A
フラッシィ 5.11b TR
目覚め 5.10b リード テンション 3ピン目の下が難しい・・・

・・・という結果に。

■ 課題のまとめ

ずっと人工壁に行っていたら、かぶっている5級は登れるけれど、かぶっていない5級は足が自由でないので登れない・・・(汗)

ので、今までは被りが超苦手だったのに、今度は垂壁が苦手に。被っていてもガバのほうがいいや~と、ガバホールド限定になってしまっていた。

それを乗り越え始めたら、関節が変形し始めて来て、危機感・・・(汗) 小さいカチとかを掴むなど、指への負担が大きな課題は、ちょっとマズイ・・・ということに。

やはり垂壁で足で登れるような課題を登らないと!!

これではマズイと思っていたら、エッジ&ソファと江戸川のTウィールは、足自由の垂壁課題が豊富なのだそうだ。

そうだよなぁ~だって、足限定だと、どうしてもリーチの問題があるんだよなぁ・・・。

今回は女性のクライマーと登れ、色々クライミングの作戦も分かって助かった☆

それに、とっても楽しかった☆



ヘルメットサイズのキノコがいた・・・

2016/10/07

自己変革の歴史をふと振り返る

■信念

最近、

 信念

というものをよく考える。望むにしろ、望まないにしろ、人は信念に突き動かされて生きている、というように思うのだ・・・ ただそれを具体的に表現するのが難しいだけで。

私はヨガを教えるようになった。教えるときの方針は

 1)体型は変えられる

 2)その人らしい体型が、もっともその人らしい美しさ

 3)頭では分からなくても、体は分かっている

 4)それぞれ違って、それぞれ皆美しい

 5)ヨガの上達とは、一つのポーズからより多くを受け取れるようになることである

自然界に、肥満の動物はいない。肥満は人間にとって不自然であり、自然ではない。したがって、より、その人本来の自然体に近づくことで、肥満は解消されるはずだ。

私自身、今より15kgほど重い時代があったが、かなり不自然な生活を自分に強いた時期だった。健康を犠牲にして勉強していたり、働いたり、など。

うら若い女性にとって、肥満は本当に悲しい。だから、スタジオに来てくれる、若い彼女たちの気持ちがすごく分かる。応援団というところだ。

”体型”をそのまま、”生き方”に入れ替えたら、信念と言えるかもしれない。

■ 成長して行ける環境

もともと私は成長志向性が非常に強く、いつも成長したい、と言う思いが強い。

ときどき、野心家と間違われるのだが、経済的成功を成長の目安には、していないのである。

(…とはいえ、瞬間風速で年収800万円程度なら、記録したことはある。これは経済的成功を追い求めないためのノルマという感じだった。一度は到達しておかないと、求めていないと言っても、セリフに信憑性がない)

だから、成長していける環境が最も幸せな環境。

振り返ると、変わった部分と変わらない部分とがある。

■ 肉体的な自己変革

クライミングは、かなり大きな自己変革だ。というのは、子供の頃、もっとも苦手だったことが、うんてい、だからだ。これは親からの負の遺産。

一方で、変わらない点もある。ギムナスティクな運動・・・体操・・・は、子供のころから得意だったのだ。マット運動、跳び箱、平均台、そういう運動は得意で、模範演技をすることも多かったし、陸上やボールを使った球技は苦手だった。

ただそういう運動で体を痛めることも多かった。元がスポーツマンでないからだろう。体を鍛えに鍛えていた弟との違いだった。

今、じっくり体を作っているのは、それが私には必要だからだろう。指とか繊細すぎて、ちょっと頑張っただけで、すぐ壊れてしまう。基礎的な筋力が弱いのだろう。

だから、最初私にはクライミングはイラナイな~とか思ってしまったんだな。ハッキリ言って不可能感があったが、今は、筋力の問題だと言うことが分かるし、筋力は順調にアップしているらしいことがデータで確かめられて、確実な成長の実感を持っている。

■ 文系 → 体育会系? ・・・インドアからアウトドアへ

アウトドアアクティビティを志向する、ということ自体、かなり私には、大きな自己変革。

なにしろ、文系。休日は映画や美術館博物館めぐりが趣味、というような人だったからだ。

アウトドアって、かなり私の人生には遠かった。

ただ、伏線はあり、学生の頃、住んだのは、なんとサンフランシスコ郊外の高級住宅地。ヨセミテへ年に一度のキャンプへ出かけるのが、あちらのアッパーミドルクラスの家庭では定番だった。

当時、BFのデイビッドとアメリカ横断の旅へ出かける予定もあった。旅好きは、もともと。そこにアウトドアのスキルが加わったということになる。憧れは、ルート66だったが、今ではアメリカでのクライミングに興味がある。

3つのとき、一人で近所のパン屋に出かけたこともあり、もともと冒険心が豊富なほうなようである。

■ メンタルな自己変革 ・・・内向的性格から、外向的性格へ

甲府へ来る前は、会社で成長していた。もっとも変わったのは、外向的な性格に塗り替えたことだ。

今でこそ新規開拓営業向きな性格だが、1回で成功したわけではない。

実は、市場調査、医療翻訳者、商社の3つを経てやっと、性格が外向的になった。うち2つは挫折だ。

海外市場調査部にいたときは、もう出社拒否したいような苦しい時代・・・仕事自体は、興味深かったし、レポートの作成は得意中の得意なのだが、何しろ、人と会うのが苦手だったのだ。

あるとき、ベトナムに調査で飛んだら、ベトナムのエネルギー省のお役人が出迎えてくれたのだが、帰りの飛行機で何気にタイム誌を読んでいると・・・ その人が表紙だった・・・(汗)。あの人、大臣だったんだ~(汗)。

当時28歳の小娘に会ってくれたのは、名刺と国籍の力である。「この若さで、こんなことをしては、傲慢な勘違い人間になってしまうかもしれない・・・」と、本気で思った・・・。

もう少し自分だけの世界に入れる仕事を、ということで、外資の医療翻訳の仕事についた。脊椎外科である。そこで解剖学を覚えたが、この仕事は所長から、しつこく営業に誘われ、辟易して退職。

外資の営業は、あからさまな競争があり、営業成績上位者は、ホテルの会場で、スポットライトを浴びてお披露目を受ける・・・というような、非常にアメリカンな会社で、ちょっと私には合わないと思っていたのだが、向こうはラブラブと言う訳だった。

一方、当時、トレーニングで受けた、解剖学の方は、分析的な性格に合っていて、今もかなり役立っている。

営業に同行して通訳したりするのは平気だった。それで、営業向きと思われてしまうのだが・・・なんとかして営業へ、という所長の思いが重くて、期待に応えられないことが苦しくなり、退社。

その後は、古巣のソフトウェア業界へ戻り、小さな会社で幸せ満喫したが、転勤により、新事業開発室へ。運命は、しつこく私を外向的な職に誘う・・・新事業開発は、成績を問われない営業のようなもので、企業間の社交担当。

毎週のように異業種交流会や経済セミナーに出席して、名刺を配って回る。自分でスケジュールを埋めることができる人でないと、仕事にならない。夜の接待も必修で、そのために店を選ぶのが上手でないと務まらない。博多一本締めだって覚えた。

そういえば、ラオスの経済セミナーにも出席したことがある。ラオス大使館主催・経産省共催、というようなもの。

新事業開発部での経験が、登山に生きているのは言うまでもない。すぐに人と知り合いになる力が開花しているのは、なんと趣味において、である(失笑)。

■ スキル?

語学も学生時代は、苦手だったが、海外に飛び込んでいくことで克服した。

ソフトウェアやITスキルは、独学。14歳から、キーボードを打っている。

18で始めたバレエは、体重も今よりも15kgは重かったから、大きな自己変革だった。

登山は、なんだろう?まだ良く理解できない。なぜ登山だったのだろうか?登山と言うより、雪が好きなだけなんだが。

クライミングは何なのだろうか?

かつては、仕事で冷や冷やしていたので、その代替えとして、リスクに身をさらして、冷や冷やしたい?のかなぁ?と思わないでもないが・・・。

いわゆる自立は、精神的なものも、経済的なものも、非常に早期に達成してしまった。より難しいのは、むしろ相手を頼ること。なので、きっと今クライミングをしないといけないのである。

”長靴下のピッピ”というパーソナリティが、途中から、どうも”ジェーン・エア”に代わってしまったかもしれない・・・。最近、再読して、ハッとした。

が、ジェーン・エアというパーソナリティに、あまり満足していない。よりベターなロールモデルを探している。

正直、登山での成長や出会いの内容の素晴らしさ・・・については、非常に驚いているのである。

■ まとめ

変わったこと vs 変わらないこと

うんてい苦手    ギムナスティックなことが好き・体が繊細
外向的な性格へ   一人でいるのが好き・読書好き
英語          音から入る
アウトドア好きへ   ニセモノは嫌い・非日常・旅好き・冒険好き
体型          文化・芸術への愛
登山好きへ      本好き・コーヒーが好き・木が好き
クライミング      ヨセミテ・カウンターカルチャー
アイスクライミング  寒いのが好き 白が好き
肉体的なリスクをとる  リスクを取る
ITスキル        カウンターカルチャー