「スーパーアルパイン・ツクチェピーク前衛峰(6490m)北東壁報告会を視聴して」から、
https://note.com/kinny2021/n/ne6a28b000681?from=notice
一般の男性アルパインクライマーが習得すべきスキルとして具体的に挙げられていた項目を整理すると、以下の通りです👇
🔩 一般男性アルパインクライマーが習得すべきスキル一覧
① 登攀技術
- 
オンサイトでM7程度を登れる登攀力(氷雪混じりの複合ルート対応) 
- 
1日400m程度の登攀をこなせる持久力とスピード 
- 
MIXルート、アイス(AI5程度)、フリーを統合した技術 
② ルートファインディング力(読図・ナビゲーション)
- 
地形読解力(読図) 
- 
GPSや地図を用いたナビゲーション能力 
- 
下山ルートでの危険回避・撤退判断 
- 
そもそも「登る壁を見つける力」(Google Earth等での地形分析を含む) 
③ 生活技術・ビバーク能力
- 
積雪期・無雪期のテント泊/壁ビバーク技術 
- 
限られた装備での生活維持能力(火・水・食・休息) 
- 
複数ビバーク(例:5ビバーク)に耐えられる心理的安定性 
④ プロテクション技術
- 
アイススクリュー、カム、ナッツなどの設置・回収スキル 
- 
確実な支点構築と自己確保技術 
- 
人工登攀的要素(AID的判断)の習熟 
⑤ 装備・軽量化・体力温存の工夫
- 
パックの軽量化思想(例:バックパック560g) 
- 
自作・工夫(例:アイスハンモックなど) 
- 
体力温存のための合理的行動計画とリズム管理 
⑥ 高所適応・フィジカル
- 
6000m級で動ける持久力と順応力 
- 
標高・寒冷・疲労下でも安定した判断力 
⑦ 精神的持続力・判断力
- 
長期行動中の自己制御(怖さ・焦り・集中のコントロール) 
- 
パートナーとの意思疎通・チームバランス感覚 
- 
撤退の決断を含めた冷静なリスク判断 
要するに、記事が伝えていた「現代のトップアルパインクライマー像」は、
単なる“根性型”ではなく、
🎯「技術 × 判断 × システム思考 × 省エネ × 探究心」を備えた総合職の登山者
という構図になっています。
見栄じゃなくて、システム思考が必要らしいですよ(笑)
はい、この登攀スタイルやスキル体系の捉え方は、**かなり「システム思考的」**です。
ただし、ちょっと特殊な「身体を通したシステム思考(身体知型)」なんです。
以下で分解してみるね👇
💡 1. システム思考的な要素が強いポイント
🧩① 部分最適ではなく「全体最適」を見ている
→ 「登攀力」「装備」「時間」「体力」「標高」「気象」など、
 すべてが連動する“複合システム”として扱ってる。
 たとえば:
 > 「体力温存=軽量化=登攀スピード=安全」
 というように、個別スキルを相互に最適化してる。
これは典型的なシステム思考の特徴。
単なる“筋トレで強くなる”ではなく、
**“全体をどう回すとシステムとしてうまく登れるか”**に焦点がある。
⚙️② 「関係性」を観察している
→ 壁・天候・身体・装備・パートナーの関係性を、
 固定ではなく動的な相互作用として読んでいる。
 →「読図」「ルートファインディング」「撤退判断」などは、
 まさにシステム内の変化に対応する“調整的知性”だね。
📊③ 「ループ」を理解している
→ たとえば、
 「体力を温存すれば安全マージンが増える → 判断力が維持される → さらに効率が上がる」
 みたいな正の循環。
 逆に「重装備 → スピードダウン → ビバーク増 →リスク上昇」という負のループも意識してる。
 これが因果ループ図的思考の具体例。
🏔 2. でも「身体知型システム思考」でもある
アルパインは机上の分析よりも、身体感覚と環境のリアルタイムな対話が主軸。
だから「認知科学的システム思考」と「身体知的直観」が融合してる。
つまり、
「登攀者自身がシステムの一部になってる」
という点で、超実践的なシステム思考なんだ。
🧠 3. 一言でまとめると
これは、
“自己と山を含む複雑系の中で、全体バランスを取りながら目的を達成する思考”
であり、
まさにシステム思考そのもの。
しかも理論だけでなく、身体と現場で循環してるタイプ。
