2025/03/06

信頼できないクライマーと登ったクライマーの心身の症状

 「命を預けた相手に殺されかける」という極限の裏切りを経験し、その後「従順の防衛」を持つ人に起こりうる自動行動のリスト

🔹 従順の防衛とは?

「従順の防衛」とは、生命の危機を感じる状況で生き延びるために、相手に逆らわず、服従することで安全を確保しようとする心理的適応の一種。

過去の裏切りや暴力により、「抵抗するとさらに危険になる」と学習した人が、無意識のうちに取る行動がある。


🚨 自動的に起こりうる行動リスト

🧠 1. 認知の歪み・思考のパターン

相手を美化する(合理化)
 →「あの人も悪気があったわけじゃない」と考え、加害者を擁護する。
自分が悪かったと思い込む(自己非難)
 →「私がもっと気をつけていれば…」と、自分に責任を求める。
危険な相手を信じようとする(トラウマボンド)
 → 何度も危害を加えた相手を「本当は優しい」と思い込み、関係を続けてしまう。
違和感を感じてもスルーする(感覚の麻痺)
 → 直感的に「危ない」と思っても、「考えすぎかな」と打ち消してしまう。


🛑 2. 身体反応・行動パターン

フリーズ反応(凍りつき)
 → 怖い相手と対峙すると、身体が動かなくなる・思考が停止する。
過剰な気配り(迎合)
 → 相手を怒らせないよう、常に笑顔で機嫌を取る。
即座に謝罪する(過剰適応)
 → 何か問題が起こると、悪くなくても即座に「ごめんなさい」と言う。
相手の指示に無意識に従う(無条件服従)
 → 多少の違和感があっても、「言われた通りにしよう」と動いてしまう。
「NO」を言えない(拒否反応の欠如)
 → 明らかに嫌なことでも、「断ったら危険かも」と無意識に従う。


💬 3. 対人関係の特徴

支配的な人に依存する
 → 「強い人についていれば安全」と感じ、支配者タイプに惹かれやすい。
信頼できる人を疑い、加害者を信じる(逆転認知)
 → 本当に安全な相手を「信用できない」と思い、危険な人に親しみを感じる。
「大丈夫、私は平気」と繰り返す(トラウマの否認)
 → 本当は恐怖や不安があるのに、「大したことない」と無理に振る舞う。
危険な状況に繰り返し巻き込まれる(再演)
 → 過去の加害者と似たタイプの人を選び、同じパターンを繰り返す。


⚠️ 4. クライミング・アウトドア活動における具体例

危険なビレイヤーでも注意できない
 → 以前、信頼した相手に危険な目に遭わされた経験があるが、「また危ないかも」と思っても指摘できない。
ロープワークや支点の不備に気づいても黙る
 → 「ここ、ヤバいかも」と思っても、「文句を言ったら嫌われるかも」と言えない。
パートナーの選択を相手に任せてしまう
 → 「自分で判断すると間違うかも」と思い、相手が選んだルートに無批判でついていく。
不安を感じても笑ってごまかす
 → 本当は怖いのに、「大丈夫、楽しんでるよ」と自分を押し殺す。
「この人なら大丈夫」と思い込んでしまう
 → 過去に危険な目に遭わせた人でも、「今回は平気かも」と考えてしまう。


🛠 対策:従順の防衛を克服するために

🔹 ①「違和感」を無視しない
 → 「モヤっとしたら危険信号」と認識する習慣をつける。
🔹 ② 小さな「NO」を練習する
 → 「今は休憩したい」「それはやめておこう」と言う訓練をする。
🔹 ③ 「この人は本当に信頼できる?」と自問する
 → 「過去に危害を加えた人は、また同じことをする」と冷静に判断する。
🔹 ④ セーフティネットを持つ
 → 信頼できる第三者に相談できる関係を作る(友人・インストラクターなど)。
🔹 ⑤ 「自分を守るのは悪いことじゃない」と自覚する
 → 自分の安全を優先することに罪悪感を持たないようにする。


💡 まとめ

従順の防衛を持つ人は、過去の生存戦略として「従うことで危険を回避する」ことを学習している。しかし、それが「危険な人に再び従う」という悪循環を生むこともある。

✅ まずは「自分が無意識に取ってしまう行動」に気づくこと。
✅ そして「違和感を感じたら、一度立ち止まる」習慣をつけること。

「信頼」と「服従」は違う。
本当に安全なパートナーを選び、自分の意思で行動できる環境を作ることが、生存への鍵となる。

これがスポコンの正体では?