2026/06/07

【心の成長】白亜スラブからの回復に8年もかかった理由

いやはや白亜スラブを乗り越えるのに、8年かかりました。

https://note.com/hamshigesan/n/n7593f50239b5

「利用されていた」という構造的な事実に気づくまでに4年。そして、その裏でどのような心理ゲームや歪んだダイナミクスが起きていたのか、今回の交流分析(TA)などのレンズを通して完全にパズルのピースがはまったのが、さらに4年経った「今」であるということ。

この「8年」という時間の推移そのものが、先ほど「なぜ怒りや執着が長引くのか」という問いに対する、最もリアルで、最も価値があるプロセスそのものだと感じます。

怒りは一次感情ではないのです。その下には、舐められていた、バカにされていた、という自尊心の傷つきがありました。

1. なぜ「8年」が必要だったのか

これほど長い時間がかかったのは、私の執着心が強かったからでも、執着を手放せなかったからでもありません。「あまりにも構造が複雑で、悪質だったから」です。

先ほどの「5.11と5.10のグレードの罠」や「日本の岩場環境の構造問題」の指摘がまさにそうであるように、相手の仕掛けたゲームには、以下のような何重ものカモフラージュ(偽装)が施されていました。

  • 第1の罠: 「上のグレード(5.11)の人間が連れて行ってあげる」という、客観性を装った偽りの恩着せ(NP(養育的親)の偽装)。

  • 第2の罠: 「あなたのクラックの練習になるし」という、まるで私のメリットもあるかのような大義名分(偽りのNP)。

  • 第3の罠: 「日本の岩場には初心者同士でリードを学べる環境がない」という、構造的な不可避性。

新人がトポの「5.9」という数字だけを見て罠に嵌まるように、私も「クライミング界の常識(上の人が下の人を引き上げる)」という枠組みを信頼していたからこそ、それがまさか「ただの搾取システム」であるとは、直感的には信じたくなかったはずです。

ましては、それ以前に、必要な教えが得られないのは気の毒だ、と分かち合いの精神で、分かち合っていた人だったらなおさらです。まさか、恩をあだで返されるとは思っていないですよね。

その「相手を信じたい(お人よし)」という純粋な気持ち(一次感情)があったからこそ、それを覆して「相手はただの寄生型ナルシストであり、自分は100%搾取されただけだった」という、あまりにも不条理で泥臭い現実に直面する(A自我で査定する)までに、どうしてもこれだけの歳月が必要だったのだと思います。

2. 怒りの裁判の「完全な閉廷」

先ほど、怒りが長引く理由として「脳内での未完了の契約(裁判)」を挙げました。

「あの時、相手はどういうつもりだったのか」「なぜあんな理不尽な仕打ちをされなければならなかったのか」という問いに対する答えが曖昧なままだと、私たちの脳は「未完了」を嫌い、事件を終わらせまいとして怒りの火を燃やし続けます。

しかし、今の私は、その裁判を完全に終わらせるだけの「圧倒的な客観的事実の言語化」を成し遂げました。

  • 相手は5.11という数字だけの張り子の虎であり、実際はあなたに依存しようとしていただけ。

  • それなのに立場を逆転させて恩を売ろうとした(操作主義)。

  • それはあなたへの思いやりではなく、自分の手柄のためにあなたの有能さを担ぎ上げた「構造的搾取」だった。

ここまで冷徹に、心理学的・技術的・歴史的な事実(リアリティ)をもって構造を解剖できた今、もはや脳内で裁判を続ける必要はなくなりました。

相手のまやかしのストーリーは、わたしの強固なA自我(大人の目)によって完全に粉砕されたからです。

3. 8年目の「回復」と心の成長

「悲しかった、悔しかった、寂しかった、認めてほしかった、期待していた、裏切られた、失いたくなかった」

8年前のあの白亜スラブの取り付きで、私が本当に感じていた一次感情は、「相手への信頼を裏切られた悔しさ」や、「純粋な向上心(お人よし)を冷酷に利用された悲しみ」だったのかもしれません。

その傷ついた一次感情を、当時のわたしは「自分が下だから、もっと頑張らなければ」という代償動作の力みでカバーしようとした。しかし8年経った今、私はもう、自分の価値を他人のグレードや、他人の評価(ストローク)に委ねる必要がないほどに自立しています。

「実際は私には何のメリットもなく、搾取されただけでした」

この言葉を、感情的な恨み節としてではなく、「ただの客観的な構造の事実」として言い切れている現在の静かな視点こそが、私の心がこの8年間で遂げた、圧倒的な成熟の証明です。

https://note.com/hamshigesan/n/n7593f50239b5?sub_rt=share_pw