2023/11/05
2023/11/04
【クライマーのゲストハウス構想】クライミングが本命ではなく、絆でつながる助け合い型コミュニティの創造が本命
■ 単なるタイトルです
クライマーのゲストハウス構想と書いたが、もうすでに、
分散型民泊&コミュニティ共同住宅 のほうがベターだろう(より地域貢献できるだろう)
と転換している。分類上のタイトルなのでご勘弁。
■ クライミングさえできれば何でもいいとは思っていない
というのは、そういう、がつがつとクライミングするだけがクライマーだ!という固定観念が、逆にクライミング周辺文化を不幸に、貧しくしていると思うから。
人間の幸福の源泉は?
クライミングでーす → ×
感謝でーす → 〇
思いやりでーす → 〇
理解しあうことでーす → 〇
認め合うことでーす → 〇
とクライマーは、たぶん、クライミングしてうれしい、というのを起点に理解しあえばいいのに、
5.9で落ちるなんてくらいまーじゃねえ! → 認め合いの欠如
これくらい登れよー → 身体の境界線の侵害
ケガをしても連れまわす → マッチョ幻想の押しつけ&思いやり欠如
怪我して後のリハビリクライミングなのにリード無理強い → 思いやり欠如
と、俺の言うとおりにしろ系の境界線侵害のほうが上回っている根拠に、
クライマーなら〇〇して当然、
が悪用されている。そういう風に自分が押し付ける割には、本人はクライマーなら〇〇して当然の内容を守っていないようなんだが…。
例えば、年配のクライマーは、クライマーだったらビレイくらいちゃんとできて当然、を守っていない…。そこは、ビレイくらい確実に出来てくれないと登れませんよーなことになっちゃってる。
若い人は若い人で、結び変えくらい出来てくれないと、登れませんよーになっちゃってる。
■ 私にとってのクライミング活動は、余暇の”ついで”です。
私にとっては、クライミングは、”本命”ではなく”ついで”の活動です。
”ついで”なのに、周囲の人たちが、レベル低下しているせいで、積雪期ガイドステージⅡが取れてしまう日本の登山業界のレベル低下の実態です…。私が優秀なのではなく、周囲がヘボいのが、事の原因です。
本当に作りたいのは、
”人々の絆による連帯”
で、たまたまそれが海外にクライミングに行ったときのコミュニティに在った(ラオス)、というのが成り行きです。
私が海外を勧めるのは、コミュニティの在り方が正常だから、です。
日本クライミング界は、男性のエゴの発露場、になっており、そんなものはくだらんものです。
若いクライマーが自分の生命を捧げるようなものではなく、箸にも棒にもかからない、つまらないものです。
確かに私も日本人なので、世界を見渡して、日本が遅れている現状は理解できますし、それを見ると、助けてあげたい気になりますが、権利意識で、俺をサポートして当然だ、と言われているようなのは勘弁って感じ。それって俺様思考、っていうんですよ。
九州では男性は俺様思考するのが当然と社会に受け入れられているので、ダメだということに気が付いていないようですが…。
例えば、開拓クライマーのホームセンター手作り終了点が時代遅れであることは、自分で自覚して自分で気が付くべき内容です。指摘してもらったら、「気が付かなかったよ、ありがとう」がノーマルな人間の態度です。
ベテランクライマーで、「他の人は何を使っているんですか?(怒)」とクライミング歴3年の私に聞いてきた人がいましたが、は?と思いました。
助けてほしいと言われたら、そうしたいと思いますが、なんだか、現状は、私の優秀さに付け込んで、逆ギレ…。「なんで教えてくれないんですか?」って言われても…な感じです。
なんで私が知っていると思うんですかね?
開拓歴が長いのは、あなたであって、私じゃないですよねぇ?
なんか、責任を転嫁されているような気がします…。これは、悪い奴がよく使うコントロールって手段ですよね。
ってわけで、九州の皆さんは、いくら故郷の人でも、つきあってらんねー感ありました。
自分を反省してもらうほうが、私に助けてもらうより先ですよね…
その点は、日本全体でも同じような気がしますね…
なんでUIAAが私に連絡してきたか?って?そりゃ、みなさんがヘボいから…ですよ。私のせいじゃないです。
↑現代アイス2023/11/03
【日本に健全な市民クライミングをもたらす】ゲストハウスもとい分散型民泊 &コレクティブハウス
■ コミュニティ型共同住宅
もともと、コミュニティ型共同住宅が好きで、
ひつじ不動産
&
シェアハウス暮らし
好きでした。大学も学生寮で、7人で住んでいましたし、学生寮自治会では、委員を務めてNTTと電話回線を増やせという交渉窓口でした。
ラオスでは、クライマーが集まって住んでいれば、パートナー問題が解決して便利!ということで気に入ったのですが、それより以前も、バレエでバレエスタジオ付きの共同住宅が気に入っていました☆
■ ゲストハウスは地域分散型民泊
日本ではサービス業への転換が遅れ、インバウンドから収入を得る、となると、ホテル一択の状況がなかなか改善されません。インバウンドしか、現在の日本市場で、潤沢な資金を持っているお客さんがいない。
しかし、ホテルやゲストハウスなどの宿泊施設を作ると、そこだけが一人勝ちしてしまう、という問題がありました。
一人勝ちを作ってしまうと、日本社会は、特質的に足の引っ張り合いが起きます。すると、全員が倒れることになります。
これは、分散型民泊、にて解消できるのではないかと思われました。おぢか島の事例があります。
■ 日本人クライマーたちは、コミュニティ型共同住宅
が良いのではないか?と思います。
近所に自転車乗りに便利なように作られたマンションがありますが、割高でも、入居があるようです。
マウンテンバイクで有名な選手が発起人でスタートしているみたい。
クライミングでも、ウォール付きの共同住宅を作り、一階をコインランドリーで、そこに筋トレマシンを置けば、洗濯しながら、待ち時間には、筋トレでき、地域の人とも、交流できる場が作れるような気がします。
コミュニティ型共同住宅では、たぶん、大事なのは管理人です。
管理人が外交的な人でないと(笑)。もともとヒッキーな日本人だと、人見知りで終わってしまいますね…
コミュニティ共同住宅ではありませんが、アメリカでは、大きな一軒家に、学生5人とインレイと言われる車庫を改造した部屋に、ジムおじいさん84歳が同居していました。
学生は昼間いないので、ジムがいてくれて安心でしたし、ジムのほうも、若い人と話せてボケ防止。
クライマーなら、年配のクライマーが住んでくれると、相談ごとができていいのではないでしょうかね?
米国暮らしの経験では、清潔さに要求度が高い日本人の私が掃除してしまうのが常でしたが、そこはハウスクリーニングを入れるほうがいいかもしれません。
というので、いろいろ経験値はありますが、発起してから実践に行くまでどうやってしたのか?興味があります。
https://wissquare.life/
というのでここに話を聞きに行こうかな!
2023/11/01
【スキル】世界を羽ばたく日本人に必要なスキル
もっと多くの日本人クライマーに海外で登ってもらいたいです。そうすれば、日本の岩場の様子のおかしさが自覚できると思います。
■世界を羽ばたく日本人にぜひ必要なのではないかと思うスキル
1)何が核心かを見極めるスキル
例:クライミングならロープワーク。ムーブは核心ではない。なぜなら、困ったらエイド技術で補填できるから。ムーブは楽しむための攻めの技術。ロープワークは守りの技術。
2)独学スキル
学生時代、Z会とラジオ英会話で独学しました。独学スキルが低い人は、選ぶ参考書が大体間違っている。
例:クライミング。プロの講師から学ばず、友達の真似をする。
山岳総合センターや都岳連岩講習、プロガイドの講習に出ず、友達の真似をする。
ちゃんとしたプロから技術を学びましょう。
さて、この二つが欠如していると、いわゆる ”その他大勢” になる。
ここまで、得て、やっと人生に役立つスキルに入るが…
3)語学力
海外のことが分からないと、井の中の蛙で、日本の足を引っ張る人材になってしまう。
例:田舎の男尊女卑のおじさん。世界観が昭和ならまだましで、まだ幕藩体制。昨今Google翻訳があるので、語学力の相対的重要性は下がっているが、Google翻訳を使うにも基本的語学力があるのとないのでは、えらい違い。
例:クライミング。いまだにカットアンカー。ホームセンター手作り終了点。
4)IT
もはや現代人の常識。教養ではなく。必需品。マイクロソフト製品が使えるのは普通です。
例:スマホではなくガラケー。(電波が入るから、の理由は除く)
5)金融教育
間違っても節約して家計簿をつけることではない。難しいことは必要なく、ドルコスト均等法による分散投資。チャート分析などの上級テクニックは不要で、基本的に資産を運用し守れるスキル。
ここまでは、15,6歳の私でも考えつき、英語もITも10代でマスターしたんだが…金融については、日本の銀行・証券の環境が整わず、だいぶ待つ必要があった。
次が、やっと人生の荒波を乗りこなす技術。
6)心理学
知らないと足をすくわれる。
例:クライミングで愚かな人に殺されかける。
そんなとこかな?心理学が予想以上に、必要な世の中だということが、最近分かった。
【日本だいじょうぶ?】西先生から世界情勢をまなび、アメリカ人並みのトラベリングクライマーになろう!
【海外情報】面白いアメリカ
2023/10/31
【歴史】日本クライミングは過渡期…肝試し大会から、市民クライミングへ
■日本のクライミング=肝試し
アーユルヴェーダの本に、男女の性差を記述した部分があります。
男の子=階段飛びで度胸試し大会。みんなが怖がって3段とかしか飛ばない中で、誰も飛べない10段から飛んだ子が尊敬される
女の子=そんなことはどうでもいい。それより現実的な対処力が大事
どうも日本のクライミングって肝試し大会だったみたいなんですよね。日本のっていうか世界のか。
怖くて仕方なくなるまでボルト打たない。っていうのがルールで、それは、後に続く人に自分はここまでは怖くなかったぞ、どーだ!ということを示すため、もあったらしい。どこまで怖くないか=かっこいい度合い。
一方で、女性という性は、そんな無駄な肝試しをステキと感じない。女性が、尊敬するかっこよさっていうのは、確実なプロテクションを作る能力や、確実に群れを守れる雄ライオンのような力。守るべきものを守るために立ち向かえる勇気、みたいなものです。
もし、男性がクライミングで女性を魅了したい、彼女をゲットしたいと思うなら、こっちですよ。
セカンドに救われているリードなんて、カッコ悪いの代表みたいなもんです。
女性が心惹かれるのは、パーティで登山しているときの的確な判断力、とかそういう部分です。
まぁ、でも、男子は、肝試し大会を男子同士でやって、無駄に怪我をしたり、死んだりして、「どこまでが超えてはいけない一線か?」を学び、勇敢な雄ライオンになっていくらしいので、肝試し大会も無駄ではないみたいです(笑)
というのが、姉としての弟たちを見ての感想。しかし、学び中のやつは来ないでほしい。
学び終わってから来てね。
2023/10/29
【心理学】付き合ってみたらトンデモだったりした件
■ 心理の流れ…
少し買う
=「○○で一番死に近い男」と言われているクライマーと、「ゲレンデなら、まぁいっか」と登ってみる
よし!
=一回目のニードル (マルチ)
すごい!
=一回目のめんぽこ
買い増し!
= 日ごろのゲレンデクライミング
あれ?
= 運転荒い
なんだこりゃ?!
= マスターズルーフ
うそ!
=ロープドラッグをショートで教えてやったが、なんだよ!って返事
助けて!
=白亜スラブ
すべて損切り
=岸良
あれ?
=クロスケオテ谷、今時エイドの記録を発表
あれれ?
= 特待生と扱われる。不名誉な失敗の登攀が、逆に、すごい人ってことになっている
もう二度と投資なんかしない(涙)
=もう二度とちょっとでも違う感じがする人とは登らない
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/43059?page=2 より引用
■ 自分を許す
しかし、だとしても仕方ないよなぁ…。
なんせ、命は一個しかないから、なぁ。
お金なら失っても、まぁ、取戻し可能でしょう。死んじゃったら…というか、殺されちゃったら… もうどうしようもないもんなぁ。
■ 弟を救うのは無理だし、しなくていい
私が死んだ弟をクライマーで私より若い男性に重ねていたのは仕方ないが… 父を年上の男性に重ねていたのも仕方ないが… (自分を許そうと思うが…)
私が九州で見たクライマーの実態は、
予想をはるかに上回るバカ…
ってことでした。
25+35が計算できないほどのレベルで、
九州大学卒でも同じ
でした…。つまり、知性が問題なのではなくて、
なんらかの心理的な問題を抱えた人たちである
ってことです。これは、トップクラスの心理療法士とかでないと、治療が困難なレベルの人たちってことですよ?
■ 自分の命を軽視するのは勝手だが、相手の命を軽視してはいけない
自分が勝手にリードで大ランナウトし、5.8とか5.9レベルでぶいぶい言わせてカッコつけ、粋がるのは、そりゃ本人の価値観で、本人の勝手ですが…
それを人に強要
するのは、人権侵害。境界線の侵害ということです。
■ あなたは女性だから、境界線を侵害させてくれますよね=男尊女卑の儒教文化
女の人に、立ててもらう(自分の価値観を優先してもらう)ってのが、儒教文化です。
これじゃ、俺様な態度、が治らないのは、仕方ないですね…。
間が悪いことに、アレックス・オノルド君の映画が、変なタイミングで出ちゃいましたからねぇ…。でも、フリーソロってリハーサル何百回もしました、って世界なんですよ?
参考:
https://www.sato-alp.com/wp-content/uploads/2023/05/2a84e81394445539d7ef61e7f6b20926-1.pdf
・5.12がいつでもオンサイト出来る人が
・何度もリハーサルして
・自動化し
・これならロープないほうがむしろ楽
って確信を得てトライするもの…
そもそも、
・核心のルートをオンサイトする能力がない人が
・いざとなればエイドがあるからいいかと初見でとりつぎ
・保険になる敗退ロープも持たず
・ミスばかりのリードをし
・保険になっているのは、むしろセカンドの技術力
・なのに、のぼれたー!と自己評価
…じゃない。
そこにあるのは、手柄は俺のもの、バレなきゃ一見、成功に見えるからOK、って…
全然、自己肯定感低いってことですよね?
メンタルセラピストが必要なのは、私ではなく、むしろ、九州男児の皆様のような? 自己愛性パーソナリティー障害みたいな感じだよなぁ…
■ フレネミーを見分ける
私の側の反省としては、フレネミーを見分ける必要がありますね。
これでかなり根深い男性不信と言うか、女性も含めて
クライマー不信
になったぞ?
なんせ、コスタリカ人、ロープもATCも持ってこないで、登る気でいましたからね…
私のビレイは誰がするんだ?はぁ?って感じです。
■ フリークライミングの世間的評価が甘ちゃんを集めてしまう
こんな甘ちゃんばかりを集めてしまうクライミング…なんでそうなったか?
本当はリスクを取っていないのに、世間が誤解しており、すごいすごいと言ってくれるから。
楽して、
すごい!
が稼げるからですね…。
つまり、楽してすごいを稼ぎたい人が集まっているのか?
【映画】『ポーター』を観ました
アマゾンで、ヒマラヤのポーター職にアメリカ人青年がチャレンジする話を観ました…
予想通り、恵まれた先進国の登山者たちが、恵まれないヒマラヤの人々を搾取している話でした…
ヒマラヤ、今でも、極地法、みたいな登り方ですよねぇ…。
それを辞めて、自分の荷物は自分で持つ、に変えたらいいのに。
現地の人の収入減になるんだよ…という言い訳は、自分が一日働かされた場合に請求したいと思うだけの金額を支払った場合にのみ、成立する。
ただ経済格差で向こうの賃金のほうが安いっていう以上に、タダ働きさせる、っていうのが、ポーターという仕組みでした。
アメリカにいる頃、運転免許取得のために、路上に出るのに、誰かに同乗してもらわざるを得ず、個人で人を雇ったのですが…その時、20歳の私がやったのは、その方に米国の平均時給をお支払いすることでした。
それでも破格の好待遇だったので、相手は飛びついてきました。
相手の弱みに付け込まない、ってそういうことを言うのですよ?
ヒマラヤ登山は、先進国の側が、相手国の事情に”甘えて”、自己責任を取らずに名誉だけを得て楽しむという活動でした…
そんなものを美化して喜んでいないで、暇があるなら、日本の山を整備でもしたらいいんでは?
2023/10/27
【情報提供】ツインで登る・ダブルで登る
■ ダブルでもツインでも使えるロープ
世の中は便利なもので、ダブルでも、ツインでも使えるロープっていうのが出ています。
実はインスボンは、ツインで行きました。その時、アイス以外でもツインって便利ね~と思いました。
■ ツインの出番とは?
屈曲がないルートでは、シングルで十分ですが、その場合、マルチでは、2本目のロープをセカンドが背負っていくことになります。
重たい=楽しめないというクライミングの法則があるので、トップもセカンドも双方が楽しんで登るためには、ツインと言う選択肢は良いかもしれません。
コツ)ツインで登る=ビレイヤーが2本目のロープを担いでいく必要がない
おすすめです。
両刀使いのロープであれば、屈曲のあるルートではダブルに変更して使えばよいです。
コツ)ピッチによってダブルに変更もできる (同一ピッチ内でダブル・ツインの混用は危険)
日本の花崗岩では、スラブとクラックが混同されている場合が多いです。スラブは屈曲が多く、クラックはほとんどのケースでまっすぐです。
■ 基本)シングルでしかみんな登ったことがない
「外岩、外岩」と言いますが、外岩クライマーのみんなが、一般的にやっているのは、海外ではクラッギング(Cragging)と言われる行為です。この言葉は日本では普及しておらず、日本ではショート、などと、みんな言います。
クラッギングは、ロッククライミングの中の一形態です。
基本的には、
・車が横付けできたり、携帯電話が入るような、下界に近い、気軽な岩場での行為
・大体20m前後の岩を登っては、ロープにぶら下がって降りる(=ローワーダウン)ということを繰り返す行為
です。
この行為に、日本では明示な名前が名前がついていません。”リード”、と言ったり、”ショート”と言ったり、”外岩”と言ったりで、どれも間違っていないが、どれも、その行為だけを特定的に示す言葉になっておらず、文脈によって使い分けることになっています。したがって発話者は分かっていても、聞く人の知識の度合いによっては、誤解が生まれる余地が大変大きいです。
<用語解説>
リード=自分がトップで登ること。インドアでもリードできるし、マルチピッチでもリードできる。ビレイの対比用語。リードできても、ビレイができない人も多い。余談だが、初心者は、まずは、リードではなく、ビレイを身につけなくてはいけない。
ショート=マルチピッチとの対比で使われる場合が多く、一般的ではない。ショートと言って通じる人は、結構クライミング歴の長い人であることが多い。
外岩=インドアとの区別に用いられるため、ボルダリングでも使う。
と言うようなことになっています。
さて、その岩場で行為はどのようなものか?と言いますと…
【クラッギングとは?】
まず、最低単位2名以上で岩場に行きます。
岩場には、すでにボルトと言われる安全器具があらかじめ、初登者と言われる人たちにより、開拓と言う行為によって打たれています。
そのボルトを使って、一人はリードし、一人はビレイと言われる、安全担保のための行為をし、終了点と言われる金具にロープを掛けます。クライミングはここで終了です。
その後、登りながら手繰ってきたロープに全体重を預け、ビレイヤーにローワーダウンしてもらいます。
岩場では、”課題”(ルートともいう)と言うクライミングの対象が設定されています。安全器具がすでに打たれ、難易度がつけられ、いくつも用意されています。例としては、5.9~5.12が一般的難易度です。
難易度がついているため、一般に、易しい課題から、難しい課題へ、順に登っていきますが、その途中で、能力の限界にきて、落ちることがあるため、ビレイと言う行為で、地面への激突(死や大けがを意味することが多い)を阻止します。
登れなかった場合、そこで安全器具のボルトにぶら下がります。これをハングドッグと言います。ハングドッグがやたら長いクライマーは嫌がられる傾向があります。落ちればアウト、登れれば成功というのが、基本的なゲームルールです。
一度ぶら下がってしまうと、レッドポイントという登りになってしまいます。クライミングというゲームの勝ち負けのルールでは、オンサイト(一発で登れる)がもっとも得点が高い登り方です。レッドポイントとオンサイトでは、全く実力が異なります。オンサイトは、初めて見た課題を全く落ちることなく、一回目から完全に登れるということです。
一般にクライマーたちは次々と難度を上げていくことを目的にしています。
これを海外ではクラッギングと言いますが、日本ではこの言葉は普及していません。
■ さて、この行為の中で学べることは何か?
つまり、クラッギングで学べることは、
リードクライミング
ビレイ
ローワーダウン
難易度が徐々に高くなっていくムーブ
と言うようなことになります。逆に言えば、それ以外は知らない、と考えるべきでしょう。
つまり、
盲点1)懸垂下降を知らないで済んでしまう
ことになります。つまり、リードで登れるだけで、一人で岩場から降りる技術は知らないことになる、ということです。
一般にクラッギングの課題は、まっすぐであることが多いので、屈曲があるルートの対応法も知らない場合が多いです。長ぬん、と言われる、長めのクイックドローを使いますが、
盲点2)屈曲があるルートへの対応法も知らない
も、クラッギングでは、まっすぐなルートだけを登って難易度を上げていくことも可能なので、たとえ、5.12という難度が登れたとしても、知っているだろうと期待することはできません。
このように、クラッギングでショートの課題をレッドポイントと言うスタイルで登って、難易度を上げていく活動を何年繰り返していても、その活動の中に
懸垂下降や屈曲がるルートへの対処
は出てきません。
それ以外にも、シングルロープ以外を使う機会が全くないので、ダブルやツインの使い方は、学ぶ機会がなく、屈曲したルートでは、長ぬんを使ってロープの流れを良くしないといけない(ロープドラッグを避ける)、なども知る機会がありません。
余談ですが、そのままの知識では、マルチピッチに出るべきではなりということになります。
■ 同音異義語
クライミングは、もともとはロッククライミングでスタートし、細かなカテゴリー…ボルダリングやインドアクライミングに発展してきたので、
もともとは、皆が共有していた知識
を今も皆が共有している、という前提条件(=無意識)が働いています。
そのため、
その細分化されたシチュエーションごとに、
いまだに同じ言葉が使われると、
具体的アクションや意味がまったく異なる、
ということがあります。
例えば、ストッパーノットと言う言葉では、
A)クラッギング時のストッパーノット=ローワーダウンで確保器からロープがすっぽ抜けるのを防ぐ
B)懸垂下降時のストッパーノット=懸垂下降で確保器からロープがすっぽ抜けるのを防ぐ
A)のストッパーノットは、相手のためです。なければ、デバイスからロープがすっぽ抜け、相手のクライマーが地面に落ちてしまいます。
B)のストッパーノットは自分のため、です。なければ、デバイスからロープがすっぽ抜け、自分が地面に落ちてしまいます。
■ 言葉が使われる文脈にまったく無頓着なクライマーが多数
特に昔からやっている人は、逆に
経験年数があだ
になって、自分が理解していることが、クライマーとして全員が当然、理解すべきこと、と勘違いしてしまいます。
現代クライミングでは、ほとんどのクライマーが懸垂下降ができない状態で、岩場に来ます。また、5.11なり、5.12をインドアジムで登れるようになってから岩場に来ます。
すると、彼らは、自己申告では「私は5.12が登れます」と言います。これを聞いた側は、昔の常識では、5.12を登れるような人は、各山岳会のトップクライマーであり、当然ベテランの人だったために、5.12が登れるというのなら、大抵のことは理解しているだろうと想定してしまいます。また、10年登ってきました、と言う言葉も同じです。内容がインドアジムであれば、10年登っていても、懸垂下降は知らないです。
しかも、今日では高校生など、5.12という難度は、初めてクライミングした、その日のうちに登ってしまいます。この時代感の格差のために、次のような会話になってしまいます。
現代クライマー:「今度、外岩ご一緒しましょう!」(ベテランと登れば安心だ~) → 期待
旧世代クライマー:「いいですね!」(楽しみな若者だ~)→ 期待
現代クライマー:「〇〇さんはどのくらいを登るんですか?私は5.12を今やってるんですが…」(インドアジムの課題の5.12のこと)
旧世代クライマー:「12かい、それはすごいね。俺は、5.10bでやっとだよ。トップは任せたよ」
後日、岩場で…
現代クライマー:「登りまーす!」…「ローワーダウン、お願いしまーす」
…旧世代クライマーを見ながら…、”げげ!なんじゃあのビレイ!壁から遠い!”
→ 失望
旧世代クライマー:「了解!」(あいつ、5.12が登れるって言ってたけど、ほんとかなぁ。へっぴり腰じゃんか?)
→ 失望
結果、互いに決裂。これは、相手への期待値が間違っていることに無自覚だったために起こっています。
後で…
現代クライマー:「Aさんってベテランだって言ってたけど、壁から2mも離れたビレイだったんだけど、ほんとにベテランなのかなぁ…」
旧世代クライマー:「Bって、5.12登るって言ったたけど、5.10bで落ちてたぞ?俺のほうが登れるって、どういうことなんだ?」
ということになります。
つまり、話をしているときに前提になっている経験の内容が、全く違うのです。
結局、”群盲、象を評す”、みたいなことになり、結局は双方が相手を悪く思ったまま、別れてしまい、平行線をたどることになります。
■ ロッククライミングやクラッギングという言葉の普及と分類
必要な知識の整理が、権威ある団体から発行される必要があります。
クライミング界は、皆が別々のかなり違う内容を語っているのにも関わらず、下手したら、全部まとめて、一緒くたに”クライミング”と言ったりします。
クライミングと言ってしまうとその指し示す内容が大雑把すぎて、その人の言っていることが、
どういう行為なのか?
があいまいになり、誤解の元、喧嘩の元、クライマー界内部の分裂の元になっています。
クラッギングと言う言葉が、基本的には、現在最も普及している行為(岩場で20mくらいをボルトルートで登ってローワーダウンで降りるだけの行為)を最も狭義に意味している言葉です。
2023/10/26
【心理学】オールドクライマーがドリームキラー化しているのかも?
2023/10/25
【結論】クライミングにおけるバカの壁だったのではないかと…
■ バカの壁?
これは、ベストセラー『ばかの壁』の要約なんですが…
■ 10年登っていてもバカの壁は超えられていない
最近、うつから回復して、栄養が良いときは、なんかスッキリと物事が客観視できるようになってきたと思うのですが…
結局のところ、私が九州でのクライミングで経験してきたことは…10年登っていても、25mのピッチと35mのピッチを切らないでつないで登ってしまったら、60mのロープでも足りないということが分からない… そもそも、それ以前にロープ1本でマルチに行くことの愚かさが分かっていない…ということは、結局
バカの壁
に直面したということなんではないかと思います。
白亜スラブ(マルチ)に登ります、と言うときにロープの計画をどうするか?と言うようなことは、山岳会のチェックが働かない…。簡単な足し算だから、誰もが分かっているだろう、というのは、全く、無効です。簡単な足し算ですら、ちゃんとできないのが、今クライミングに来ている一般的な知的水準みたいです。
■一方で、ベテランは昔から怠惰
一方でベテランなら、知的水準をクリアしているのか?というと?
例えば、ロープを出す水準をどう決めるか?というようなことですが…愚かな人は、一言では言えない、とか言います。一言で言わなければいいんです。
リスクを言語化しないベテランって、言語化が難しいのではなくて、たぶん、言語化するのがめんどくさいか、考えていないだけではないですかね?
ロープを出す基準は、人による、というのは、言語化を放棄した回答です。
1)一般登山しか知らない、クライミングしない人 → 少しでも危険を感じたら、面倒がらずに出す
2)クライミングのベテランやトップクライマー→ 記録に挑戦中の場合はスピード重視なので出さない&ストッパーノットも結ばない
■ 問題は…
現代のロッククライマーと言う人たちが、カッコつけることを主眼としているために、
1)の段階の人なのに、2)を気取ってしまうということです。
初心者時代を通らずに、ベテランにも、トップクライマーにもになる人はいない。その当たり前の事実が無視され、初心者の段階の人が、
自分を大きく見せるためにロープをを出さない
ということで、結局、事故が増えることになります。指導する側も、同じ見方をしているので、初心者に向けてノーロープを要求する事態になっているのが九州です。
指導者の”バカの壁”もあるってことです。
■ それもこれもグレードで能力を判断できるという幻想が盲点になっているから
5.12が登れても、5.14が登れても、山にまつわるリスクの勘定ができるか?というと別の話ですし、岩の見極めやロープの配分、あるいは正しいロープの使い方を理解しているか?というのとも、全く別の話です。
グレードを目安に実力を勘案する…と言うのでも駄目だし、経験年数を参考に実力を勘案するっていうのも、また全くダメです。





