2016/09/29

ピラ33 + 吉田語録

■ 岩盤浴は筋肉痛には効かない

今日は岩盤浴の無料券が切れそう!というので、岩盤浴へ。でも、あまり長居しなかった。3時間ほど。本を2冊読み終わる。 

前日にラットプルダウンをしたせいで、腕の付け根が筋肉痛・・・薬石の上に、じっと寝転んでみたが、いまひとつ、筋肉痛解消には効果がないようだ。

でも、ホントはラットプルダウンって、広背筋に効くはずなのに、腕の付け根が痛くなるなんて・・・(汗)。

今日は岩盤浴では、筋肉痛取れないってことが分かったので、残念だった。

いつもホットヨガを教えているが、山で筋肉痛になっても、仕事に行くと良くなる。おかしいなぁ。

■ 体がある人が上手なのがクライミング

やっぱり上半身、胸筋も弱いんだろうな・・・。上半身の筋力はまったく自信なし。

クライミングは、クライミング向きの体っていうのが、そもそも大事なこと、というのが大方のコンセンサスである・・・(汗)。

骨皮筋衛門(体重軽い)&指力。

男性は、保持力があるので、やっぱり私にムーブが必要な課題も、ムーブなしで登ってしまう・・・。

あるベテランによると、クライミングが上手な人は、クライミングをして上手になったのではなく、最初からクライミング向きのカラダをしているのだそうだ。最初から明暗が分かれている。

たしかになぁ・・・骨皮筋衛門みたいな人が強い。 ・・・のは真実なのだ。

私は太ってはない。が骨皮筋衛門タイプでもない。ので、多少は肉体改造も必要だろう・・・と思っている。パワーウェイトレシオの改善的な問題で。

痩せる気がなければ、指や腕力を必要とする。痩せる気は・・・ない。だって今だって太っていない。

でも、クライミングは時間を掛けて、しつこく続けていれば、そのうち登れなかったものも登れるようになる・・・と思う。

■ 吉田和正さんの記事を読む

吉田さんの有名な記事、マーズの記事を読みたくて、ネットで見つけた人にご好意で送ってもらった。

こういうネットの利用法はとてもありがたい。私もよくブログを気に入ってくれた人とオフ会的に外で会ったりする。そういう出会いは、互いに打ち解けやすく、成功となることが多い。

スタバに行って、コーヒーを飲みながら、吉田さんのロクスノ、岩雪記事を読んだ。

マーズが、ルーフクラックだと言うことも、今、知った・・・スイマセン。

だって、吉田さん、業績の話しないんだもん・・・。

クライミングの歴史を語った本は、『我々はいかにして岩にかじりついて来たか』(菊地敏之さんの本)以外、知らない。

あれば、読みたいので、知っている人がいたら、誰か教えてください。

■ 新しい人には情報が不足している

日本のクライミング事情っていうのが、新参者には全く分からない。

・・・そういうことも含めて、山の世界、クライミングの世界は、断絶が起こっているようだ。山岳会にいても、そういう話をしてくれる先輩自体がいない。・・・というか、地域山岳会は、高齢化でクライミング自体をぜんぜんしない。

『岩雪』だって、運よくネットオークションで見つかるかどうかって話だし、ロクスノは、カモシカスポーツに行ったら見るけど・・・あまり読んで、ためになる雑誌という感じではない。

ので・・・例えば、バレエだったら、ダンスマガジンみたいに業界誌としてオピニオンリーダー的なものがあるか?というと、ない。・・・ので、クライミングの歴史的経緯などに触れる機会が少ないのだ。つまり、通になりづらい。

古い岩雪なら、これなら!とお金を払っても、買いたい雑誌だなって思うけど・・・。

一般登山のほうも、山と渓谷とか、ピークスとか、ここ2~3年ほど買う気にもならない。前は岳人をいつも買っていたけど、モンベルになってから買っていない。でも、20年前くらいの古い岳人は大事にしている。

こういう事情がどういう帰結になるかと言うと・・・

まったくクライミングの価値が分からない、ということになる。何が価値あるクライミングで、何が価値がないのか、よく分からないということになるのだ。

私は、自分が登れないとしても、価値あるクライミングの価値くらいは分かるようであるのが、趣味としても、大事なことだと思っている。

バレエだって、習っていたらルグリが誰か、ギエムが誰かくらいは知っているし、その凄さも分かる。ローザンヌって言って”?”になるバレエ愛好者なんていない。(有名なコンクールです)

・・・が、登山は不思議なことに、一般登山者は、尊敬すべき偉大なクライマーのことは全く知らない事が多い。

なにしろ、ピオレドール賞っていう存在も知らないし、クライミングもしたことがないから、困難な冬壁も、何がどう困難なのかの見識さえも持てない。

沢も岩も、困難さを理解されず、ただ、別物、ちょっと毛色の違うアクティビティくらいの意識で見られている。

必要となる技術や困難度、リスクは、圧倒的に違うのに。

■ 吉田さんのロクスノ&岩雪記事

吉田さんのロクスノ、岩雪記事は、とても面白かった。こういう話だったのか、と今頃、納得。

「俺、おもうにさ、もっと編集者がどういったものが価値があるとか、これまでのクライミングの歴史とかきちんと理解してさ、それから新しい可能性を提示して行く、というか、ちゃんとした見識と能力が必要だと思うんだよ

・・・略・・・

一般人でもクライミングのスピリットを感じることが大事なんじゃないの

・・・略・・・

すごく真剣にやっている人を馬鹿にする雰囲気があるよね」

と、吉田さんの辛口トークが炸裂していた・・・。

山野井さんも似たことをよく言うと思う。

私は山の業界は、6年分しか知らないので、憶測するしかないが、ベテランから見ると、おしゃれなボルダラーは、”ちゃらちゃらした奴”に入るのだろう・・・。

■ クラック専門家

吉田さんはフェイス全盛時代に入ってからも、クラックに執着し続けて、記録を残した人だった。

私もクラックをしなかったら、あっさりフリークライミングは捨ててしまって、冬はアイスクライミング、夏は沢と言う生活で、夏も冬も沢!で満足したかも・・・。

岩は最初から、とても苦手だ・・・。なぜなら、岩はいかつくて、とても痛そうだからなのだ。雪やアイスは美しいと思うのだけど。

でも、雪のために、少しは岩もしないといけないと思って、今年はフリーをと決めて頑張っている。

今年はインドアジムに通ったせいか、夏に体調が毎年悪くなるが、まだ維持できている。でも、そろそろ、冬向きに体を作らないといけない。

吉田さんのマーズの記事は有名で、執念を傾けて通ったことがつづられていた・・・。とても、切ない感じ。

杉野さんの再登記事も読んだ。マーズがどんなルーフなのかの写真がすごかった。ネット検索しても、マーズの全容が分かる感じの写真が出てこないので、マーズという課題名を知っていても、すっごいルーフだと言うことが分からなかったのだった・・・。

めちゃルーフでした・・・(汗)。

見つけてきた写真 マーズ

プロテクション設置するところから、難しそうな・・・(汗)。初登はピンクポイントなのだそうです。

そもそも、プロテクション、ピンクポイントにするの設置するのも、大変なクライミング力が要りそう・・・。

こういうのに若い男性が取り組まなくなったことが嘆かれている・・・。たしかになぁ。がんばれば、登れそうな人、一杯ジムにいそうな気がする。

が、クライミングに真摯に取り組むってこと自体があまり行われていそうではない。というか、これは仕事だって同じではないだろうか?

みな、そこそこ、しか目指さなくなったという社会全体の思想のような気がする。要するに日本社会は、ハングリーではもうなくなったのだ。

というか、むしろ、ミレニアム以降は、後退期、衰退期である。

■ 気に入った吉田語録

・ライバルっていないよ

・趣味って言うのはどういうものなのかよくわかんないけど、とりあえず、毎日やって、そのことを考えているのが一日の中で一番長い、ということだよ、それは確かだよ。

・(コンペが嫌いなのは) 人と比較されるのがいやだっていうのが大きいんだと思うよ

難しいルートが登れたからって、それで人より優れているっていってる訳じゃないから。どんなものに対してもそうだと思うよ。

くよくよしないで、かつ物事に強く打ちこむってことは、相当難しいことだな。

・全身の筋肉を調和を取ながら鍛えるってことが大切だと思いますよ

・そういう意味じゃ人工壁はいいトレーニングだよな。苦手な動きをわざと作って、ホールドの大きさや向きで難しさを変えりゃいいんだから。

・楽して登れるやつと努力しても登れない奴がいるってことだけど、それはそれでいいと思うよ、大事なことはプロセスだから。

・”ちんけ”っていうのは、城山とか鷲頭山みたいに体のほんの一部しかつかわないところのことだよ

・サラリーマンになるくらいなら、おれはフリーソロして死ぬよ

大切なのはプロセスなんだから。

■ 怖い=自覚

その後は、木曜日は空いているので、急いでジムへ行く・・・。今日は遅めの到着。

指も痛いので、リード課題で腕をパンプさせて帰るのが目的。 

行ったら、知り合いがいて、なかなか取れないノブにぶら下がり系の5級課題を、近くにいたお兄さんも含め、わいわいやって楽しむ。

仲間がいると、できなくても楽しい。この課題は、一手目から、悪いノブの2手目に体重移動すると振られてしまうのがネック。振られると、手が保持できないのだ。

その部分を飛ばして、上のほうはできた。しかも一手飛ばし。ので、下をつなぐのが課題になった。

しばらく限界グレードの5級で遊んで、腕が疲れたころに、リード壁に取り付き、腕をあげてお終い。

左腕は弱くて、左手にぶら下がりながらのクリップだと、とっても怖い。

「怖いと思っている方がいいですよ」とビレイヤーのお兄さんに慰めてもらう。

私の言っている怖いという気持ちの、具体的な内容は、手が開いて、ホールドから離れてしまうかもしれない・・・という可能性の検知なのだ・・・私の場合。

右手はあんまりパンプしない。でも左手は圧倒的に弱く、すぐにパンプが来てしまう。

そうなると、右手しか、頼る力がないと感じる。左手のパンプが怖いのだ。すぐにパンプするから。

・・・ので、やっぱり私の場合、怖さの克服には、自重を前傾壁でも支えられると実感できる腕力なのではないか?と思う。

だって、被っていなければ、怖いっていう気持ちはそんなに湧かないから。

被っていると怖いのは、腕力が持たないという自覚があるから・・・みたいなのだ。

・・・ということは、誰が何と言っても、やっぱり左手一本でぶら下がるということが、私の実力底上げになるのだ。人工壁のリード壁を言う限り。

もちろん、外岩になったらかぶっていること自体が稀なので、この限りではないが。