2024/05/12

【提言】”既存ルートボケ”と”人工壁ボケ”を新用語にする

■ 言葉を与えないと概念が理解されない

新しい概念には、名前を与えないと人間は認識できないのです。

■ 既存ルートボケ

今の日本クライミング界を表現するのに、アルパインクライミングでは、

”既存ルートボケ”

が適していると思います。

ボルトはきのこのように岩に生えている、と思っており、何年たっても、そこにあれば使うという発想が、既存ルートボケです。残置を使ってはいけないというのは、現代では岩講習の初日に言われることです。

しかも、残置することが当然、と考えている。

道があるところしか歩かないから、道しか歩けなくなっている状態…。

未踏の山には、残置は当然ありません。

■ 人工壁ボケ

で、フリークライミングの世界で起きていることは、

 人工壁ボケ

ボルトは、人工壁のように強固で、落ちても安全だという錯覚=ボケです。

40年前の外岩のボルトを人工壁と同じように信頼して登る人がありますか。

ダメです。

信頼できないボルトで登るなら、登り方自体を工夫しないといけません。

もちろん、無防備な墜落は不可です。

ついでに言えば、”人工壁ボケ”は、

 グレードが客観的指標であり、ある5.10cが登れたら、俺は10cが登れるんだと思ってしまうこと

です。

5.12が人工壁で登れても、外岩の5.10cで2時間半かかっています。

それは、

  人工壁のグレードは、客観指標

  外岩のグレードは、主観指標

だからです。登った人の好きにグレードをつけてよく、本当は5.12なのに、5.10cとつけてもいいし、逆に5.10cなのに、5.12つけてもいい、ということです。

■ リーチ

人工壁でも明らかですが、手が届かなければ、グレードは全く意味がありません。

クリッピングポイントで、ボルトに手が届かなければ、そのクリップは安全ではなく、当然リスク…たぐり落ちという最も危険な落ち方…は、大きくなります。

グレードを決定しているホールドの位置関係だけでなく、ボルト配置、ボルトとボルトの距離が遠いということは、背の低いクライマーにとってより危険という意味です。

なんで何年も登っていて、それが分からないのかなぁ。

小川山でトムと一緒…を触った初日で私には分かりましたけど…。

男性はなぜか分からないようですが、ヘイゼルがちゃんと語っていますよ?世界のトップクライマーです。

2024/05/11

【クライミング心理学】”標語:クライマーの自己責任”は、”責任逃れ”に使われる

クライマーは、このテクニックを使いましょう。責任のパイと言われる心理学上の手法です。

CBT Responsibility Pie: Stop Feeling Guilty

■ 岩場のボルトがフリークライミングを安全に行うのに適していないのはだれの責任か?

0% 最近になってクライミングをスタートしたクライマー
50% 歴史的経緯
30% ランナウトをした課題を作った当人、つまり開拓者本人
20% それを支持した外野

最近になって増えたクライマー人口が、この問題に責任があるか? ないのは明らかすぎるでしょう。

で、50%が歴史的経緯的な事情であっても、その中には、適切にボルトが配置され、強度十分のボルトに適切に打ち換えられたルートもあるわけです。元が悪いルートは、打ち換えられても安全ではない。

例:斜陽 


で、結局のところ、最近になってクライミングをスタートしたクライマーが、リボルト代金を出し、リボルトの技術を学んで、ボルト打ち直ししているわけですが…

原因を作った責任の一端を背負っているか?

いないですよね。

誰ですか? ”クライミングは自己責任”の標語を欺瞞に使って、自分の責任を他人の責任にすり替えている人は?

素晴らしいのは、

A)問題を作った古いクライマー、
B)自分の作った問題でもないのにしりぬぐいしている現代クライマー、

のどっちですか?

【リスク中心思考を身に着ける】セッション解説: 合理的配慮 & 長所をPRしているつもりで欠点をPRしない

■ 合理的配慮: 大事にされて幸せ

最近、いつも行ってるカフェのメンバーの若い男性たちが、私が母親世代の年配の女性と言うことで、きちんと大事にしてくれてる感があり、なんか、ほっとしているというか、これが普通だよな、というか… 

これは合理的配慮というものです。

トラウマが活性化した、白亜スラブというルートでの経験は、私がいくら対等だと気張っても、受け取る側だと思って出向いたら、受け取る側ではなく、与える側、もっといえば、奪われる側と言う話だった…(汗)。え?私がしりぬぐいしてあげる立場? さすがに、それは想定できなかったぞ?

■ レベル低下が師匠クラスが登ってくれる理由なんでは?

結局、こんなレベルのクライマーばかりなので、師匠らとしても、若い男子に教えてやりたい!と思ったところで、自分の身を危険にさらすわけにはいかない…(汗)なので、順繰りにランクを下げて行った結果、クライミングカーストの最底辺のワタクシまで、ランクを下げて、やっとまともに分かっている人に出会う…

ので、師匠らとしても、「えー、女性か、登れないし、体力無いし… …けど、少なくとも俺を殺す目に合わせることはないだろうな…」ということになって、私に順番が巡ってくることになっているのだろう… 

男子は、間違った自信で、相手を殺す目に合わせる可能性があるので、それよりは、私と登るほうがまだマシ、という選択になったと思われる(笑)。

しかし、九州に来た時点では、九州の”重鎮”と言われる人のレベルをすでに超えて、私は九州に来たので、彼らよりクライミングが分かっており、”娘っ子か…しゃーねーなー 教えてやるよ”というポーズが、すでに無意味になった状態で、

”え?ビレイはこうするんですよ”、と逆コーチングされてしまう…

となったら、

”…。” (バレた…)

となってしまったんだろう…。

それもこれも、40年サボったからというか…、山岳会というシステムが壊れて、はや40年って感じなのだ。

東京大阪でも山岳会は機能しておらず、もはや誰も会の名前で相手を判断することはない。個人の時代、と言われて久しい。

しかし白洲次郎の時代から、人の手柄を取っていく天才というのはいるものです。

■ 長所をPRしているつもりで欠点をPRしている動画

個人の時代となると、どうやって自己PRするか?

が、クライミングパートナーゲットの要諦となってしまうわけなんだが…。

なぜか、勢い余って、ブイブイ自慢、イケイケ自慢、になってしまうのだろう…

そこへもって、クライミングについての無知が重なっていると、

 技術が未熟で落ちました

みたいなのを自己宣伝してしまって、

 長所をPRしているつもりで欠点をPRしている

ということになるんだろう…

■ 事例:

https://www.youtube.com/shorts/eoAnucfjI3o

私はアイスクライミングしか、きちんと分からないが… それでも、中級者に入ったばかりで、初級者時代を終わったばかりのところだ。(しばらく登っていないので、再度スタートするときは、初級者からやり直しだが。)

この動画によると、この人は、

・アックスのテスティングが甘く、ついでに言えば、

・登り方が稚拙で、

・アイゼンのフロントポイントが全く効いていない。

しかるに、当然、墜落。リード許可が出るレベルにない。

って、普通にボルトに止まっているし…、止まったからOKってことです。

アックスのネックを持ってはいけない、という教訓を教える事例?

しかし、普通

・あんなでっかいホールドで落ちるか?

って感じ…。

なんで、この映像が自慢になるのか?謎だ…

このような感じで、トップクライマーのクライミング内容を、誰かが解説する動画っていうのが、クライミング理解の正常化に必要なことなのかもしれません。

 ホワイトポイントしています


こっちは正しいリードクライミング


これは私の”上手な”登りです。 これくらい、一般ピープルが登る時代です。
良くテスティングしているのが分かると思います。

【クライミング技術】懸垂下降のほうが安全:命は自分の手の中に

■ラッペルを知らないクライマー

ネットサーフィンしていたら、こんなおかしな投稿が…。

ーーーーーーー

終了点のラペルリングによるロワーダウンが頻度高く行われたら長期的にラペルリングの摩耗(容易に交換ができない)につながるため避けるべきでは、とのご指摘がありました。

次回行く時に新しい残置カラビナを設置したいと思います。

ーーーーーーー

ラッペルリングって、ラッペルするから、”ラッペルリング”であり、”ローワーダウンリング”ではない。

ラッペルではロープは動かないので、基本的に摩耗は起こらない。

ラッペルリングでローワーダウンする習慣自体を改めるほうが、残置ビナを置くより、正攻法だと思いますよ?

なぜそこまでしてローワーダウンしたい?

ローワーダウンでは、命はビレイヤーの手の中。ラッペルでは自分の手の中。

しかるに、自分の手の中にある命のほうが、生存確実、ですよ。

それこそ、自己責任、の4文字にふさわしい状況ですよね。

ラッペルは難しいという風に考えすぎだと思います。ラッペルは確かに失敗は許されませんが、技術的には難しくないです。

登る前に、降りることを覚えましょう。

それより、人の手の中に自分の命脈がかかってしまうことに気が付いたほうがいいですよ。

ローワーダウンは事故も多いです。特に結び変え。懸垂にすれば、確実に自分でマネジメントできます。




【クライミング心理学】真の自信は、誰にも褒められる必要がない

■ 自己肯定感を何から得るか?

私の実例から見ていくとしよう。

最近、人生4度目の深刻な鬱から回復中だ

  自己肯定感の源泉

は、基本的には、今回は、運動能力の回復のような気がします。

昨日もプールに行ったら、めちゃ泳ぎが上手くなっていた。(息継ぎが課題)

テニスでも、自己肯定感が上がった。まぁ、もともとテニス部なんだから、多少打てるのは当然のことである。

■ 自己肯定感は人から褒められることによらない

それにしても、自己肯定感を私からの承認で、もらわないといけない人には、何が起っているのだろう…?

私に褒めてほしい人に何が起っているか?ってことです。

母親の投影を私に起こしている気がするのですが、違うんですかね?

■ 自信を持つ方法

自信とは、

1)自分が、何かを、自分自身に課して、

2)それを遅かれ早かれ、達成したという事実によって成立するもの

と思うぞ?

したがって、自分に嘘がある人は、いつまでたっても自信が得られない

それは、誰も褒めてくれない、とかいうのとは次元が違うことである。

真の自信は、誰にも褒められる必要がない。

■ 自己実現とは自己宣言を実現すること

相場には自己実現がある。相場全体が、弱気だと、弱気相場になる。

同じことで、個人も自分がやると言ったことをやれば、自己実現なのである。

自信は人にもらうものではない。自分が自己実現した、という事実に基づくものだ。

例えば、私であれば、英語の習得、経済的自立、プログラミングの習得、バレエの習得、ヨガの習得、本格的な登山の習得、水泳の習得、クライミングの習得…などで、最初に実用的なものが来ているのは、私が現実的な人間で、そのほかの技術習得に役立つ技術を先に習得したかったからである。

資格などは、実力誇示の道具ではなく、単に、皆さんが、自分と同じ延長線で私を計るので、間違ったモノサシをあてがわれないために取っただけのことである。

もう、ほんとHSPの人は、そもそも共感力が高いので、用心に用心を重ねて生きているのである。

これだけ誤解されないように苦労しても、まだ誤解され、殺されかける…。

https://allnevery.blogspot.com/2024/05/hsp.html

■ 殺される…鬱の発症

私の鬱発症の契機は、もうすでに自分のストレッチリミット、パンパンに頑張ってる、のに、もっと頑張れ、とさらに追い打ちをかけられる、ということに集約できそうです。

水泳でも、すでに上手ですが、先生たち、私が50代初心者だということを忘れている・・・詳細はこちら

さらに追い打ちをかけると、自分が壊れます・・・。

■ 1)指導が間違っている問題

実際、間違ったクライミングの指導で、体を壊した人の声…

ーーーーーーーーーーーー

私はIさんのスクールに入ったことあります。結果はお金を払ってマイナスしかなかったです。

年齢に合わないインターバル間隔のクライミングでは、体を壊します。

私はぎりぎりセーフでしたが、Hさんは故障しました。

10cを2時間で12本登って、その後ボルダーを1時間というメニューでした。

自分で登れば2時間でアップ3本と本気トライ3本とクールダウン2本くらいが適切でした。

この時は11dが外岩で登れていました。

私は上腕二頭筋長頭腱炎になりそうでした。

肩関節の前方の炎症、痛みです。

スクールの翌日午前中まで発熱して疼いていました。これは過去一度もなったことなかったです。オーバーワークです。Hさんはこれで完全に故障しました。

Hさんは、Iスクールに入るときに、Aさんに中高年の人の故障が多いから気をつけてと言われていました。案の定でした。

二子で12bまで登っていた女性が故障しているのに、Iスクールで登って、クライマー人生終了になりました。

ーーーーーーーーーーーー以上、友人談ーーーーーーーー

ね?

これは、スクールの指導者が、クライマーのクライマー人生に終止符を打つ、ということになっている!

■ 2) 一番ガイドにふさわしくない人がなってる…(汗)。

つまり、クライミングを苦労して覚えたのではなく、最初から登れただけの人。

最近、クライミングエシックも分かっておらず、残置直掛けがローカルルールとか言ってきた人が、クライミングガイドになったのを知った…(汗)。

Iスクールのようなクライミングガイドが出来上がる理由はこれだ!と思いました。

■ 3)アルパインガイドも同様に質が悪い

これ、フリークライミングだけの問題か?というとそうでもなく、本格的登山のほうでも、無謀とチャレンジの境界線が引けない人がガイドになっています。

たとえば、山梨アルパインクラブで、南沢大滝に行きましたが、その時、私の先輩格だったクライミングガイドは、南沢大滝のアイスクライミングでどか落ちしているんですよ…しかも、フォールラインに立って、クライミング解説をしたがるので、他の人のヘルメットが落氷に当たって割れたという‥‥

リンク:https://iceclmb.blogspot.com/2017/01/the-risk-of-ice-fall.html

アイスは彼には向いていないのかもしれませんから、どか落ちしたことは仕方ないと思いますが、他の人をフォールラインに巻き込んで怪我をさせる寸前というので、反省しないのはなんでなんですか?

自分が危険になるのは勝手だけど、他者を危険に陥れるガイドってのはどうか?と思うぞ?

■ レベル感が分かっていない問題

しかし、南沢大滝って、この私が、リードできるところなんですよ?自慢になるはずないですよね?

ギンちゃんが解説動画、作ってくれていますが…。ここで南沢大滝と本格アイスの差が分かるはず。

イモトのマッターホルン登山で、井本が登って、テレビで褒められていたのですが、それを聞いて勘違いしたクライマーが多いのかもしれませんが、南沢大滝は悪い時で5級、良いときで4級しかありません。入門クラスのアイスですよ。

■ 年齢に打ち勝てるのは神だけ

さて… 

ほかの人の勝手な思い込みによって、実力不相応のルートに追い込まれ、殺される。

これは、頑張れば乗り越えら得る壁とかではない。

また、年齢に打ち勝てるのは神だけです。そんな非合理的な期待は、根拠のない自信を持っているナルシストだけのものです。

クライミング界はナルシストだらけなので死者の山を作っています。特に九州。『九州の岳人たち』という本に、根子岳で死んだ、死者の名前リストがありますよ。

フリークライミングバージョンでは、ユージさんの動画がありますが、ヨセミテ、普通のクライマーが3日かかって登ったところを、ユージさんは3時間ですからね???

みんな、分かってる?

自らの実力を客観視する能力の低さについて、よくよく鑑みたほうがいいと思うぞ?

九州のクライマーの実情を見る限り。

■ 対策

対策としては、クライミング界全体を一つの人格として、

   心理的に病んだナルシスト

と考えることで身を守ることができるかもしれません。

2024/05/10

【クライミング現状】やっと動き出したクライミング界

■ 5月25日(土)、瑞牆山 登山・クライミング集会開催のお知らせ

が来ました。いやはや、めちゃ重たい腰でしたねぇ。

威張るだけ威張って、何もしないクライミング界の重鎮たち…

それは、日山教から、労山から、日本山岳会まで、一緒なのでした。

名誉だけ、俺だけ、今だけ、みたいな感じです。

まぁ、でも、この

5月25日(土)、瑞牆山 登山・クライミング集会開催のお知らせ


を出してくれている日本アルパインクライミング協会は、業界中で知らない者がいないガメラさんの愛称で知られる菊池さんがやっています。

私は、韓国に行ったときにUIAAの出している現代の登山の教科書、登山総合ハンドブックの韓国翻訳版に気が付き、

「なんと… 日本の登山界は、お隣の後発国、韓国にすら追い抜かれているのか…」


と自覚しました(汗)。 (汗)(汗)(汗)(汗)(汗)‥‥エンドレスって感じです。

そこで、日本語翻訳の依頼を出したところ、訳書は出版されましたが、なんと各都道府県の図書館にに一冊づつ配るということすら、できない事務局の無能さ。

日本の登山技術が世界的に見て、遅れまくっていることすら、

 自己責任

と言って、組織の責任を取らない体質の日本なのです。

今では誰でも知っていますが、日本の大企業なんて、優秀な人から辞めていくんですよ?

同じことが山岳上位組織でも起きているようでした。

今の日本のアルパインクライミングは、世界中で一番後発のモンゴルとかより遅れているくらいなんですよ?

■ UIAAに誰を紹介したらいいのか?

事務局長のSteveLongさんからは、誰か、きちんとした山ヤを紹介してほしいという話でしたので、私の知る限りの人材を紹介しました…

ヒロケンさん、奥村さん、もちろん、菊池さん、最終的には倉上さんにつながってもらって留飲をおろしましたが、まぁ何も起こりませんでしたね。

スティーブは、UIAAで定期開催されている会議に日本の代表を招き入れたいのです。

会議は別に普通に一般公開されており、日本のように、誰かはっきりと分からないお偉いさんが、どことも知れない密室で物事の方向性を決め、なんとなくそれが既定路線になる、というのとは違います。

ちゃんと誰でも見れるように公開されており、今でも普通にFBのシェアで回ってきますよ。

世界的な組織であるUIAAの会合に誰も日本人が出ていない。WHOに日本の代表がいないみたいな?

まぁ、私みたいなペーペーのクライマーが担うことではないでしょう。


九州で私が出会った現実:

最近、私に九州では残置ビナにロープ直掛けがローカルルールだと言ってきた人が、奥村さんの協会のクライミングガイドになっていて、あの資格って、あんなんでも取れるんだと思ってガッカリしました。もうフリークライミング能力に対する敬意は、すっかり失いました。

■ 日本だけ

日本だけが世界的に見て、遭難者数がうなぎ上りなんです。

その理由は、

 1)間違った思想を伝播して山が自己顕示欲の表現手段になっている

 2)それを放置している。登山者教育がゼロ。

 3)しかも、商業登山がそれに便乗している

 4)警鈴を鳴らす上位山岳団体が、無能で、全く現状を放置しっぱなしである

 5)その理由は、上位団体は、すでに登山でも、クライミングの本質であるリスクをとるものでもない、お遊びであるスポーツクライミングで選手に勝たせることに夢中だから

 6)遭対協にお金が回らず、有り余ったじゃぶじゃぶの日本のお金は、ただ役職名をもらって何もしていない人たちの”役職給”とリスクゼロのクライミングであるスポーツクライミングに充てられている

 7)ガイド資格の講座内容が、カスカス。誰でもガイドになれる。

 8)その理由は、ガイドとは名ばかりで、実はポーターであり、トップロープ張るだけの人だから。嫌なことをやらせる、罰ゲームのババを引いた人=ガイド。

 9)トップクライマーは誰も本質的なこと、 山をやるとはどういうことか?とか、クライミングの本質とは何か?とか、そういうことを発信しない。

 10)マスコミ報道の山も、視点が古く、偉業達成!路線から脱せず、たいした偉業でない内容を偉業と報道し、登山やクライミング価値を貶める効果しか発揮していない。しかも、解説の内容自体が間違っていたりする。

 11)日本クライミング界が内向きで、まったく外国のクライミングガイド・指導者の招聘講習会などがない。

です。

テニスの世界では、海外のコーチを招聘するのは普通です。心理学の分野でも海外の第一人者を招待して、日本に一流の技術を入れます。

クライミングではこれが全くありません。井の中の蛙状態を国自体がやっている。

そのため、結局のところ、海外に出た日本人も日本人としか登らないで帰ってくるので、海外の技術は入らず、海外で登りだした人は、鈴木英貴さんみたいに、日本はバカバカしくなって帰る気がなくなるし…

もう、OL時代に見た風景と同じだった…。

私も海外で、日本の開発部を率いてプロジェクトマネージャーをしていたことがありますが、日本のソフトウェア開発のやり方が古すぎて国際競争力がないので、嫌になっていたところ、テレコムニュージーランドにヘッドハンティングされました。その時、行きたかった…。

それと同じような光景をまたもや、クライミングで見ることになりました。

日本経済にしても、少子化を代表とする社会問題にしても、日本の斜陽は作られた斜陽です。

ちょっと上の世代のサボりの結果なんですよね…

2024/05/09

【教育的動画】ユージさんのヨセミテ 

平山ユージ「ledge to ledge」Yuji Hirayama「el capitan,yosemite」「el nino,30pitches」

5:50ごろ必見。ユージさん若い!しかし、ちゃんと頑張ってきたから、今のかっこいいユージさんがあるんですねぇ…。Tears For Tearsの今と昔みたいな・・・。

男子、頑張れよ!

頑張っていないから、サポートももらえないってそれだけだと思うよ!

女の人に頼って、男にしてもらっている場合じゃないですからねー

って思った動画でした。

【リスク中心思考を身に着ける】セッション解説 沢

NHKスペシャル] 4K 世界初!深さ200メートル以上の谷をロープ1本で命がけの垂直降下 | ヒマラヤ“悪魔の谷”~人跡未踏の秘境に挑む~ ...

沢もいろいろ技術がありますが、男子は見て盗め!ということで、言語化されて教わっていない上、見せてもらっても、盗めないのです…

というわけで解説します。

■ スタートの懸垂下降は、これは、繰り出し法です

懸垂下降するには方法がいくつかあります。

1)両方まとめて投げる
2)繰り出す

ブッシュが出ていたりしたら、投げるのは無しです。理由まで言わないと、想像力がない人は分からないか…(ため息) 当然、ブッシュに引っ掛かるからですよ。

ブッシュに引っ掛かって解かないといけなくなったことがある人は分かるはず。

末端は、結ぶのが教科書通りです。すっぽ抜け事故は、メインの過失事故です。一流以外の人は、全員結んでください。

繰り出し法は、セカンドが繰り出してあげます。難点は落石を巻き込みがちなことです。しかし、ロープの流れを丁寧に作れます。

■ 懸垂下降のセット

しかし、大西さん、バックアップついてんのかなぁ…見えない。たぶん、登り返す場合に備えて、グリグリなんではないかと思うのですが…。

セカンドの田中さんの懸垂は、エイト環のみでバックアップがない。たぶん、セカンドなので、下でコントロールできるからでしょう。下で、ロープを引っ張れば、セカンドは止まります。

慣れている人なら、途中停止は足に巻けば、できます。途中停止の方法も複数を知っていることが大事です。

■ 懸垂にはスタティック 

あと、このロープはスタティックです。

クライミングにはダイナミックロープしか使いませんが、これはキャニオニングなので…下るだけのつもりなのかなぁ…

降りてみて足りなかったので、別の日に、再度長いロープで戻ってきています。この判断は重要ですね。ロープが足りない場合、途中でつぎ足したくなりますが…懸垂で途中つぎ足したノットをまたぐのは…かなり面倒。できないことはないですが、空中懸垂でやるのはいやだなぁ…。

一般人のキャニオニングは、山梨なら、ほら貝のゴルジュです。あれ、めちゃ楽しかった、また行きたい!

■ 沢にボルト… 一番悪環境じゃん?

九州の人はリスク認知が全くできておらず、祝子川本谷に2名で、つまり、私と相方だけで誘われたので、さすがに危険だろうと思って、ある会を率いる会長に、判断を仰いでみたら…

「ボルトが打たれていてスポーツクライミングみたいなルートだよ」

ということでした・・・全く見当はずれです。

まずもって、2名で沢というのが、超・一流だけが許される形式です。私はベテランとしか2名での沢をやったことはありません。アラーキーはベテランどころか、その反対で、こっちが面倒見てやらないといけない対象なので、無理です。あと二人、だれかいたらいけるかもしれません。リスクがある山や沢は、最低4名です。リスクには相手も含まれます。

年中水がかかっているところに、ボルト打ったら、そのボルトを信用することはできないのが当然ですよね? 正解は、「ロシアンルーレットみたいなルート」です。

沢では、確保器も、外岩でのビレイとは話が違います。エイト環使いこなしてくれないと困ります。

ゴルジュにつかまったとき、流してくれないと溺れ死んでしまいます。そういうのが分かっていない人と行くと?まぁ、殺されますよね。

さらに言えば、徒しょうでは、私は軽いので流されやすく、チロリアン(斜張り)が必要なことがあります。

チロリアンって、やったことないです!ってクライマー男子が10人いたら、10人の世界なんですよ。

山岳総合センターでは、最初のころに教わります。ツエルト張るときに使えますよ。

ユースケさんの無人島探検でも、出ていました。チロリアンなんて、俺、要らないからやらない、という発想の人がほとんどなんです。

そういう人は、ジムと外岩ゲレンデ程度にしておくことです。ゲレンデで5.12が登れたとしても、男子が言っている、5.12って、何時間もうんうん唸ってハングドッグしての結果ですし、グレードは、彼がチロリアンを張れるとか、エイト環が使えるとか、リスク管理ができるという証明には全くなりません。

会を率いている、という実績?も、リスク管理ができている、という確証には全くなりません。

その人の言動から、推し量ると、やはり、人の命に責任を持つ立場、というのは避けたほうがよろしいのでは?と思える発言内容です。

■ ヒマラヤの”沢”?

いや~、ヒマラヤももう、ピークは登りつくしてしまって、もうめぼしいのはないって意味でしょうね…

こないだユースケさんとトシゾーさんも行っていましたよね、ヒマラヤの沢。

そりゃ峰が高ければ、渓谷も深いよなぁ。

コロナが開ければ、クロスケオテ谷なんて誰も見向きもしない…(笑)。エイドで初登なんて、現代では、誇りとなるより、むしろ、え?って記録だと私は思いましたが、コロナで国内で何か…ないかとなると残っているところがホントにない…ってことなんですよね。

しかし、エイドでは…。

本来フリーの時代になって、もう何十年もたっているのに…。

どういうスタイルが良いのか?ユースケさんの無人島の記録を参考にしてはどうでしょうか。

そういう意味でアップしてくれたんだと思うよ?

■ 心理学的欠落 … 男子が視野狭窄に陥る理由

人は、注意を向けたところ以外は、気が付かなくなる、という心理学の法則があります。


なので、いかに俺をPRするか、という視点しかもっていないと、

 他の人が行った危険行為  例:支点ビレイ

などが見えなくなるんですね。

初心者の時代のクライマーも、自分が楽しいだけでアップアップなので、ベテランがやった支点ビレイが、現代クライミングでは最初にされてはいけないこと、支点ビレイをされそうになったら、断りなさい、と言われているビレイだと、気が付くことが、そもそもできない。

右も左も分からない時代に、親に連れられて、一度渡った赤信号は、渡るのが当然になります。

なので、本に書いてあっても、ダメなのです。

しかし、見ても学ばない…。行動から意味を読み取る訓練、って、本を読まない人、にはできていないことが多いです。

男子は、”俺”に夢中…カッコつけることに夢中…だから、確証バイアスが作用して、お手本を見せたところで、学ばないんだということが5年かけて分かったことです。

2024/05/08

【クライマーのための栄養学】クライマーは分子栄養学を食事の基本に

 ■ 賞味期限が切れた知識の限界

昨日は、マクロビの方に会ったのですが…結論的に端的に言えば、賞味期限が切れた手法・知識であると思いました。

マクロビは、確かに飽食の時代には良かったんですが…、例えば、今メタボのおじさんとか、マクロビはいいと思います。現代の65歳とか…。もうコンビニで、お惣菜パンを毎食食べているような人。

しかし、今の若い人に増えているのは、発達障害とかメンタル疾患、摂食障害…そんな時代背景にある若い人は、マクロビでは、さらに激やせして、栄養疾患で、悪化してしまいます。

理由は、”充分な”たんぱく質が含まれず、カロリーだけが過剰で、代謝にビタミンb群を過剰に消費するので、脳内伝達物質が作れない、ためです。これが、基本的な機序なんですよ。メンタル疾患の。

■ 持久力はケトン体質

運動をする人には、もちろんカロリーが必要です。

一番燃焼効率がいい、ケトン体質になるにも、カロリーを燃焼できる体、つまりビタミンB群が必要。

糖質を燃やすのにも、B群が必要です。なしでやると、体内のb群が枯渇します。

私も雪山を始めたころは、シャリバテというのが何か分かる感じで、反省から、朝はお餅2個、と決めていました。

■ クライマーの減量

しかし、フリークライミングになると、体的には燃焼しないので、アルパインクライミングで17時間行動とかしているときと同じ量を食べていたら、太って登れなくなります。

それで痩せたい!と思って、カロリーベースの栄養学で減量して、必要な筋肉を失うと?

ムーブはできるけど、パワーが出ない、持久力の無い、瞬間芸クライマーになる。

すぐ疲れるってことです。

男子にボルダーが人気があるのは、ビタミンB群の不足という背景があるのではないでしょうかね?

男性、持久力、マジヤバいもん。私より歩けない人、ざらにいます。

■ じゃ、正しくはどうすればいいの?

筋量を失わず、脂肪だけを少なくしたいのです。アルパインクライマーには、長時間労働のために脂質が使われるので、多少の脂質が蓄えられています。寒いところでは脂肪は断熱材です。

でも、一般にフリークライマーで、ハードなのがやれる人って、針金体形でしょう?

アルパインで強い人は、がっちり体形。

吉田さんも針金でした。

日本の難しいフリークライミングの課題は、ほとんど”短しい”ので、持久力は要らない感じです。

なので、ヨセミテのビッグウォールをするための体力、要するに持久力と、デイドリを落とすための体力(体重の軽さとフィンガーパワー)は違います。おのずと、体形も違います。

ボディビルダーみたいにバルクアップするには、糖質が必要です。インシュリンが出ないと、バルクアップしないんですよ。

でも、フリークライマーに必要な体系は、痩せマッチョで、バルクアップしたら重たいだけです。

つまり、低脂質のたんぱく質を豊富に取って、体脂肪を減らし、筋肉を増やすけれど、太くしない、ということですよ。

■ カロリーを減らすだけだと、筋骨格筋が減る

ビーガンをやって分かったのは、複合炭水化物食だとしても、たんぱく質が足りないと筋骨格筋が減るということでした。

つまりフレイル化します。年配の老クライマーでも骨格筋減ってしまっている、腰が曲がった人います。脊椎が曲がってきたら、筋骨格筋が衰えているということですよ。

対策は、BCAAです。寝る前、起きたらすぐ、両方摂ります。

■ 結局どうすればいいの?

どうしたらいいのか、分からない人は… 

この動画が良かったです。ご参考に。

1)ビタミンB50で、今不足している代謝サイクルを回す

これだけで、一気に回復し、筋肥大始めた友達の男子がいます。

2)プロテイン豊富な食事 

胃酸が出ていない人は、アミノ酸で補ってください

3)糖質は最後に取る 

食事の最後にします。ラーメン定食はNGです。唐揚げにしてください。

4)食物繊維をコーヒーに入れる 

デキストリンがいいです。自分の腸内細菌のエサになります。

おやつは、激しい運動をする前にとって、エネルギーにして消費してしまってください。

夜は、糖質厳禁、でプロテイン中心にするとあっという間に痩せます。


2024/05/07

【リスク中心思考を身に着ける】セッション解説 デイドリ―ムPart1&Part2 :トップクライマーの登り方

【Vlog】平山ユージ&大西良治のデイドリーム part.2

■ セッション解説

1)どれくらいの期間をかけるか?で実力を示す

パート1 10月31日、パート2 11月7日、ファイナル2月28日。

期間的にも、シーズン初め、中、シーズン終わり際、という感じです。
ワンシーズン中3日の撮影。トータル20日だそうです。

終わらなかったら、来年になりますね。

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山梨県某エリアの「デイドリーム」(5.14b)は日本最難のフィンガークラック。日本のフリークライミング黎明期からトップクライマーの挑戦対象として認識され、未来の課題として継承されてきた。とりわけレジェンドクライマー、故・吉田和正が情熱を傾けたことが知られている。2020年1月、30年以上の挑戦の歴史に終止符を打ち、小峰直城が初登。浦野誠動が第2登、中嶋渉が第3登と続いている。
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ちなみに、”実力とは、かかる日数で示すものだ”という実力の示し方、も示されているような気がしますね。

1登 小峰っちは、何日かかったんでしたっけ?忘れましたが…。ロクスノの記録の文体がしょぼかったので、がっかりした私だったのでした…。しょぼかったことしか覚えていない(汗)。

3登の中嶋さんは、10日だそうです。

第2登の浦野さんは、かかった日数、ネットに出ていませんでしたが、48歳?!円熟クライマーだったんですね。年齢でも実力を、というか情熱を、示せるかもしれない。

たぶん、一般クライマーは、ルート名だけで実力を示そうとしすぎなのでしょう…

2)1ピン目は大事です!

1ピン目は、パート1では、赤キャメと青キャメで、固め取っていますが、ユージさんの墜落で、赤が飛んだので、2度目では、二つ連結して、強度を高めて使っています。

クラックのクライマーなら習っていて当然の技です。

1ピン目は、2個連結です。

3)ビレイヤーにコールして、キャッチの準備をさせる (行動プロテクション

ユージさんの登りは、登れなくなった時、「はい、テンション」と声をかけるので、私が習った登り方です。

勝手に、”テンション登り”、と呼んでいますが…

これが、九州では全然なく、違和感でした。

テンション登りが、不安なボルトで登る基本の登り方だと思います。

現代の人は、人工壁になれているので、黙って落ちます。

外岩では、落ちそう、とビレイヤーが予期していることが安全対策ですので、ふいに落ちる、アンコントロールに落ちるのはダメです。

リードする許可の有無が、アンコントロールな墜落をしないこと、です。

それに、ロープたるたるで落ちると、落ちる量が多いですよ。

インドアでは、わざとたるませて落としますが、それは常に被っているからです。外岩では、しません。

行動プロテクション:https://allnevery.blogspot.com/2023/05/blog-post_39.html

4)ボルダリングの安全管理 下降路を登る前に安全確保する

アップのボルダー 大ハングでは、まず落ち葉を落として下降路を安全にしています。

5)余計なチョークは落とす

どうも、パモは持っていないみたいですね。あそこ、いつもチョークついて固まっているので、滑る… 服でたたいてチョークをとしていました。

6)ボルダリングの安全管理 クラッシュパッドの移動

大西さんがランディングしたところが、ユージさんが移動したマットの上で、読みがぴったり。流石です。

7)得体のしれない道具は使わない

後ろに見えているパッドと梯子、誰のなんですかね…? いつもあるけど。っていうか、5年前からあるけどなぁ…。

8)プロテクションは厚めにしておく 

デイドリのピンクポイントで設置した、最後のナッツは、どうもユージさんも、登ってみたら、かける余裕はない、みたいでした。登り切ってから、かけるしかないと最終的に判断していました。

ボルトでも、設置してあっても、そこが、片手になれない、かけれない場所だったりしますよね。

事例としては、私にとっては、九州で最初に登った米澤さんの5.10aがこれでした。ボルト飛ばして、登りきるほうを優先したので、ランナウトを受け入れて登らざるを得なくなり、相方は渋い顔をしていました。結果的にはオンサイトでしたが、良いクライミングとは考えられない。米澤さんのグレーディングは激辛なので、あれは普通にアップで取りつくような10aではなかったと思います。

デイドリは、結局、どうせ最終ピンは、クリッピングするゆとりはないので、最後のRP完成動画のほうでは、設置されていませんでした。最後はランナウトを受け入れて登る系です。あっても使えない位置にあれば、意味がないので。

9)ピンクポイントで取りつく

レッドポイントするのに、最初はピンクポイントで登るんですからね。

トップロープで登れたら、はい次、といきなり、レッドポイントで取りつかないですよ?

カムの場所とか検討できないじゃないですか?いきなり本番では…(汗)。

私は、これ、されて嫌でした。私はクラックは習得途中でこっちに来たので、最初からそう言っていたのですが、どうしても疑似リードをする習慣がないみたいでした。カムエイドで、プロテクションを設置して登るのもしなかったら、いきなり登りながらプロテクションを設置することになり、ムーブによほどゆとりがないと登りながら、正確で落ちれる設置はできないですよね?

そこが、分かっていない人たちと登ると、トップロープで一回試登しただけで、あとはいきなりRPしてねーとなり、危険でした。リスクを回避すると、結局、カムに頼らないで登ることになるので、いつまでもプロテクションが確実にならない、ので、十分実力を上げる難しさの課題には取りつくことができない。悪循環です。

プロテクションを軽視している、というのはこういうことですよ。

ピンクで登るためにカムを入れるには、トップロープでぶら下がっている必要がありますが、それには、カムエイドしながらでも、まずは上まで行っている必要があります。

その辺は作業なので、動画には、出ていないです。

10)ビレイ位置

ちなみに故・吉田さんにビレイする場合は、ビレイヤーも、スタートのボルダーの上に上がってビレイしました。地面ではなく。そのほうがより安全ですが、落ちたら、ビレイヤーに激突するかもしれません。(当方、吉田さんの最後のビレイヤーです)

しかし、見ていて指が痛くなるクライミングでした。ユージさんは指にテーピングしていたけど、大西さんはしていないので、出血…。

やっぱ、フィンガージャムは痛いですよねぇ…。

余談ですが、14bはトップクライマー向けなのですが、近くに一般向けの10くらいの初心者向けフィンガーもあります。そっちはフェイスに逃げれます。フィンガーを覚えるところの人は、それで練習してくださいね。

関連記事

2024/05/06

【リスク中心思考を身に着ける】セッション解説:トップクライマーのお手本動画から盗む

【Vlog】平山ユージ&大西良治のデイドリーム part.3

■ 故・吉田さんとかと登る機会

私は、運よく、故・吉田さんとか、アイスでも伊藤さんとかとご一緒したことがあるので、トップクライマーの登り方というか岩場での過ごし方?を知っており、それが一般クライマーにはないので、分からないのかもしれない?と思います。

トランスコーチングのセッションと同じで、一般クライマーは、

 一流クライマーの登攀を見ても、そこから、盗んで学ぶことができない

のだろう…と思い至りました。そこで解説します。

■ 解説

1)本気トライレベルの選び方

・3回~4回くらい岩場に通うレベルが、適切な本気トライレベル

この動画は、5.14bのデイドリを狙ったものですが、世界的クライマーのユージさんで、20日、です。それ以上、通わなくてはならないようだと、RPで狙うにしても、レベル高すぎなのではないでしょうかね? 

まぁ、登りたい課題であれば、何日通ってもいいわけですが。しかし、3級しか登れない人が2段のボルダーに通うのは、さすがに離れすぎ、非合理的ではないですかね?

しかもノーマットって…。無謀です。

2)季節の選び方 2024年2月28日 

基本、フリクションクライミングだったら、季節は冬が最適です。ラオスの石灰岩でも暑いと登る気になれないので、日陰が志向されるくらいです。

スラブなら、本気トライは、当然、冬ですよ。日本は湿った国なので、湿度の高い夏は、本気トライは、ほとんどお預けです。

3)アップは丁寧に

ユージさん、大西さんのようなトップクライマーでも、アップは5級や3級

九州では、5級以下のボルダーは、8級でも9級でも全部5級のじゅっぱひとからげでびっくりした。つまり、基本や易しいルートをおろそかにしています。

たぶん、そんなことしているからいつまでも、リスクをとらえた思考ができないので、結果として、ちゃんとした記録も出せず、クライマーも育たないのでは…。

3級登った後、”1級はないな…”と大西さんがつぶやいていますが、このように、このルートは、自分の体感で何級かな?と考えながら登るのが、普通でした。

グレードが安定しているラオスでもそうでした。

たまに開拓直後でグレードが付いていないのがあり、それを、いろいろな人が登って、グレード談義して、大体落ち着くところがあります。

そもそも、大体、見て、自分が登れそうなのに取り付くんです。

後で何級か見て、合っていたら、自分の感覚があっている、みたいなグレードの使い方ですよ。

あと、当然ですが、ムーブは人それぞれです。 大西さんとユージさん、全然ムーブ違うし。

この動画で、ビデオトポなんて見ていないですよね?

4)マットは持ち寄り リスクコントロールの熟達は薄さと数の少なさで示している?

トップクライマー同士なので、マット薄いけど、細かく移動して落ちるリスクに備えています。

クラッシュパッドの数、薄さ、両方共、たったこれだけで許されるのは、リスクコントロールができる人たちだから。一般クライマーには、もっとたくさん必要です。各自持ち寄ります。

クラッシュパッド含め、ギアを自分で調達しない人とは登ってはいけない。

リスク管理が人任せだからです。リードなら、ロープです。自分のロープで登るのが基本です。

5)登る前にホールドとスタンスを見る

これやらない人が多いですけど…、取り付いてパンプするだけですよね?

6)ルートでも、クラッシュパッド

デイドリのスタートは3級のハイボルなので、その上にクラッシュパッド敷いていますよね。一本目を取る前に落ちたら、ビレイは意味がないからです。

スタートで被っているときは、ルートでも、普通に危険な時は、スポットします。スポットできない配置の時は、マット併用が〇ってことです。

7)緊張するべき箇所

一本目、赤キャメ取るまで、です。見ているほうも緊張しますが、ビレイヤーはできることはありません。早く取って…と祈るばかり。

赤キャメ、効いているか?見極めは、ビレイヤーもクライマーをサポートします。怪しいなと思ったら、「それ、ほんとに効いてる?」と聞きます。効いてなかったら、えらいことです。



あと、カムが上に引かれそうな場合は、一本目のカムは重要なので、下に引かれるように補強したりします。

この写真で分かるでしょうか。これはナッツですが。私はクラック登り初めに教わりました。

昨今、教わらないクライマーが多いのかもしれません。大事なことは一本目が大事だと分かっていることです。


ボルトルートばかり登っていたら覚えられないかもしれません。


【クライミング界現状】誰がアルファか?混乱していることが遭難や事故多発原因

 ■ トップクライマー=アルファですよ。

こちらのURLより転載。http://hspjk.life.coocan.jp/blog-Revisiting-Vulnerable-Narcissism-and-HSPs.html


ーーーー引用ーーーーーーーーー

十分に比較や競争をし終えると、今度は”自分の立場をわきまえる”ようになり、その序列におさまるようになります。

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これができていないので、男子は勝手に、

 お!俺アルファかも?

と誤解して、しょうもない内容の記録をロクスノに上げてしまうのかもしれません…

今のトップアイスクライミングって…

こんなのですよ?

1)ユースケさんの冬季称名の滝の記録: 

https://www.sato-alp.com/%E5%9B%BD%E5%86%85%E7%99%BB%E5%B1%B1/caaeaaac/

2)ギンちゃんのハンノキ滝 冬季単独

https://www.climbing-net.com/news/hannoki_210218/


それでも世界中のトップと比べたら、下ですからね?

3)マークアンドレのフリーソロ

https://youtu.be/jAtj0tyt52s?si=om7s_SFaT3x9YvIe


ランナウトってフリーソロと同じ意味なんで、そんなにランナウトしたいんだったら、最初からフリーソロで行けばいいんじゃないですかね? 

まともなクライマーはしないのが、フリーソロですし、当然、私はいやですからね。

■ 俺はアルファだ!と勘違いした事例

栗城さん、あと なんとかマリンさん。

以前は、エベレスト登山家の野口健さんですら、勘違いと指摘されていたくらいですからね。

より強烈な勘違いの人が出て、野口さんは肯定的に受け入れられるようになった(笑)。

九州に来て、4級アイスの雌鉾を初頭したって言っても、5.10cに2時間半もかかるような人が、ギリギリボーイズ並みの評価を受けていてびっくりしたんですが…

その評価を受け入れて、難しいルートに行くと、すぐに一貫の終わり、ですよ?

その原因が、グレードだけを見ていて、中身を見ていないからだと分かった。

5.12。

人工壁で登れてもタダの人。

外岩でRPで登れても、普通の人。

スイスイ登れても、フリーが登れるだけの人。

現代のフリークライミングのトップ集団に踊りだすには、最低は、5.14が必要ですよ?

なんせ8aじゃなくて、9aの時代なんですよ?

現代のアルパインクライミングのトップ集団に踊りだすには、5.12はすいすいと5.9並みにオンサイト出来て、なおかつ標高差1000mを1時間で登れるくらいでないと… 一般人は300m/時です…。しかも、40kgは最低歩荷できないと。一般ハイカーでも35㎏は普通ですよ?

その辺が、周囲に、5.9でトップクライマーになれた時代のおじいさんクライマーしかいないと男子は分かるようにならない。その時代に5.12が登れたら、天上人だったんですけど…。今は違う…。

クライミング教育が古いので、古いエイドクライミングを、アルパインだ!と信じてしまうんですよね。今の時代、5.12はチームオンサイトでみんな登っているんですよ?

自分がアルファだ!と誤解したまま、ロクスノに記録を上げている… 例:雌鉾アイス

取り上げたロクスノ側は、ほほえましいという理由で取り上げたんだろうと思いますが、取り上げられた側には伝わっていなくて、

 俺、アルファ勘違い

という結果になっていますからね! それは、九州みたいな僻地では、教育がないからです。

しかも、男性社会では、誰も、お前勘違いしているぞーと教えてくれないですよ?(例:白亜スラブ)

男子って、どーせ、言って聞かせても、聞かないんで…。

年配のクライマーが応援してくれるのは、単なる親心的習慣ですからね。

■ エベレストの堕落と相似形

現在では、高所遠足になってしまってから20年以上たっているエベレスト。

1章 日本人初登頂(1970年) 

2章 女性初登頂(1975年)

3章 加藤保男の3シーズン登頂と死(1982年)

4章 無酸素初登頂(1983年)

5章 交差縦走(1988年)

6章 バリエーションからの登頂(1993年)

7章 公募隊の大量遭難(1996年)

8章 清掃登山(1999年~)

9章 最年少登頂と最高齢登頂(1999年~)

10章 日本人の公募隊(2004年~)

11章 「栗城劇場」の結末(2018年)

大衆化の歴史が分かる…。

最初はちゃんとした冒険だったのに…最後は栗城劇場…詐欺的劇場化で終わるってわけです(汗)。

同じことがアイスでも、岩でも起こっているわけで、トップクライマーの皆さんは、自分の記録が評価されないのは、なぜだろう?といぶかしがっていると思いますが…

劇場化

していないからですよ。 現代では、劇場化、つまり YouTubeで人気取りしないといけないんですよ…

なので、ユースケさんとユージさんの動画発信は素晴らしいと思います。

これで、一般の人との違いが明らかに出来るかもしれません。