■ 菊池さんの新しい活動
クライミング界で知らない人がいない巨人、ガメラさんが新しい活動を始められたそうです。
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ネパールヒマラヤ・ジャヌーのそばにある双耳峰Pholesobi (ホレソビ/6652m) 北壁。
昨年11月、この北壁にアルパインスタイルで挑んだ種石英典氏、山本大貴氏によるトークセッション『Pholesobi(6652m)北壁への挑戦』を、3月26日、新宿にて当会が主催する形で開催します。
両氏とも世界各地での様々な登攀を非常に高いレベルで実践されており、今回のトークセッションではPholesobi北壁登攀の様子だけでなく、両氏の今までのクライミング、そしてこれからの目標などについても聞いていきます。
日時:2024年3月26日(火) 19:00~21:00 (18:45受付開始)
パネラー:種石英典、山本大貴
聞き手:菊地敏之
会場:東京都新宿区新宿4-2-21 相模ビル5階ふれあい貸会議室No.63
https://goo.gl/maps/Hktqh89qEYRj1Ky36
https://fureai.space/img/no63.jpg
参加費:無料
申込方法:以下の参加申込からお申し込みください
https://docs.google.com/.../1FAIpQLSfu9UgYoecYNJ.../viewform
皆様のご参会を心からお待ちしています。
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■ 登山リテラシー
ヒマラヤなんかの知識は、一般登山から高所登山へ進みたい人の流れです。高所=空気が薄いなんで、低標高の山で、大汗かきながらゼイゼイやって、メタボ克服!なんて思っているおじいさん登山者とは全く別の価値体系。
九州では、2000年もとうに超えて、とっくの昔に現代になっているのに、いまだに
マッターホルン
しかも
ヘルンリ稜
です。普通に山を勉強した人なら、お金もったいないなって感じることが多いと思うんだけど…なぜ現代なのにヘルンリ稜?なんでこんな流れになったんだかなぁ…と首をかしげる人が多そうです。もちろん、個人の嗜好ですから、好きなのに登ったらいいのですけど、それで何を発見して楽しかったのか?全く意味不明だったんですよね…。
女の人に荷物見ててと言われて、歩けなくなっていましたけど…?そんな山するくらいなら、西穂山荘から独評にでも行ってきたほうが意味があるんじゃないのか?
まぁ悪口ですね。すいません。でも、飛行機代かけてこんな山しかできないなら、私なら行かないです。
しかし、九州の登山観は大昔で固定されている。
それは、中央でヒマラヤ登山を進化させている人たちの情報が入らないから…なんではないかと思いますが。
つまり、登山リテラシーが低いってことです。
■ クラッグリテラシー
菊池さんの用語によれば、”岩場のあれやこれや” を学ぶのにセカンドについて、最低でも5年かかるのだそうです。
それでも、こんな学び方をすれば、ただ甘やかされているだけで何を学んでもいない。
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僕のショートの師匠は、グレードに関係なく、
××さんならここは登れるよ、ここは厳しいかもよ、
という感じでしたので、ルートの特徴と僕の体力や得意なムーブをよく理解した上で、面白いルートを選んで登らせてくれてましたので、僕は最初からグレードにこだわらなかったんですよ。そして後から気が付いたら、先週登ったあのルートは11だったんだってわかった、という感じでした。
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岩場のルートは、グレードだけではないですが、それが逆に、年配のクライマーが若年者を囲い込みクライマーとしての健全な自立を阻む、共依存状態を作る、まことしやかな口実になっています。
岩場のあれやこれや=クラッグリテラシー
を高めましょう。普通に考えたら、分かるようなことがほとんどですよ。
■ 多くの人が考えないので、ちょっと考えるだけで、優れることができる
私は若いころアメリカに行ったのですが、行ったら、現地で英語学校に入っているひとが文句を言っていて、驚いた。何と言っていたかと言うと…
「アメリカに生の英語を学びに来たのに、英語学校には外国人しかいない」
って文句を言っていたんですよ。
でも、日本語学校に日本人が行きます?行きませんよね?
じゃ、英語学校にアメリカ人が行きます?行きませんよね?
そんな、5秒考えたら分かるようなことを予見せず、文句言っていたんですよ。
なので、ちょっと立ち止まって考えるだけで、日本では、頭のいい人になれます(笑)。
■ 岩場リテラシー 事例
1)岩場では上から岩が落ちてくることがある
2)落ちてこないところにピクニックシートを広げるべし
3)ビレイエリアは平らなほうが安全
4)落ちるなら岩の上より、土の上の方が柔らかい
5)雨が降っていてもどっかぶりの岩は濡れない
6)シークリフは冬
7)山の登攀は夏
8)カットアンカーは危険なボルト
別に言われなくても、常識で考えれば、分かる程度のことばかりですよね?
まぁカットアンカーについて、新しいクライマーが知らないのは普通のことと思いますが。
■ クライミングIQ
クライミングに対するIQは、岩との対話のことです。
1)ここにカムを設置すると、岩角にロープが当たって、流れ無くなるなぁ…とか
2)このまま登り続けると、ロープがじきに足りなくなる。早く終了点を作ろう。
3)次のカチはシビアだ…なら、今レストして、あそこはさっと抜けよう
4)指皮がシビアだ、あとどれくらい持つかな…
まぁ、岩との対話は本当にきりがないくらいあります。
山との対話にキリがない、というのと同じです。
なんせ、”あなたの内なる自分の英知”と対話しているのですから。
■ まとめ
クライミング界の問題は、
登山リテラシー(登山の地理・歴史・困難度等への知識量)
クラッグリテラシー (岩場そのものについての知識)
クライミングIQ (岩と対話して充実感を得る能力・内省力)
が問われなくなり、
一つのクライミンググレードだけでクライマーの能力が図れるという幻想に皆が踊らされた
結果です。
共通一次的思想っていうかね…
5.12が登れるからってあなたが私より優れたクライマーってことにはならないです。ただあなたが一般男性の能力を持っているということを示すだけなんですよ?
登れていない人は、一般男性の能力すら衰えて持っていないって意味ですから、ちゃんと自覚して、自分のスキルにあったルートを選んでください。
赤岳が普通に登れない人が、一升瓶を新人に担がせて、阿弥陀北稜に行けば、凍傷者3人出すってことですよ。そんなの、登る前から見えていますよね?
その甘えを甘えさせてくれる山岳会がいい仲間みたいな倒錯が起きています。