2023/10/19

【開拓】開拓には正解があるのか?

■ 東さんのFBからの転記。

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新岩新ルート

私は今、痛いかかとをさすりながらこの文を書いています。

夏くらいから新しいラインの掃除にかかっていましたが、300本以上開拓している私が300数本目を作るよりも、まったく開拓の経験のないクライマーに人生の1本目を設定して頂こうと加藤遥さんに声をかけました。

彼女はクライミングが上手く、やる気満々でしたが、これがあとでひどい目にあう端緒となります。

私のガイドで彼女のボルト打ちも順調に進みました。最上部に差し掛かり、終了点まであと数メートルのところで私は「間隔的にはあと1本くらい入りそうだけど、どう?」と声を掛けました。

彼女は「ここまで来たクライマーなら最後は絶対落ちないのでいらないと思います」ということでした。

そしてその後のクライミングではみごと1回で登り、「初登」を果たしました。グレードは5.11b、ルート名は「生活の知恵」とのことです。

後日、私はそのルートを登ってみました。中間部のホールドは細かく適切なシークエンスを見いだすのに苦労します。また最後のハンガーにクリップした後、ややランナウトした状態できわどいマントリングがあります。

私は肩の手術をした後、肩関節の可動域が狭くなり手が背中の方に回りません。「最上部はイージー」という加藤さんの言葉が頭の中をコダマのように響く中、マントリングの右手プッシュができず、身体は岩から剝がされてしましました。

緩傾斜の下に打たれたハンガーからランナウトしてフォールすることほど怖いものはありません。どこまで落ちるのか、ロープの中に足を入れていない体勢なのか分からないからです。結局6mくらいフォールしました。

初登者の意見を尊重してグレードは5.11bとしていますが、近郊の岩場のプロミネンス(5.11b)よりは難しいと思います。

生活の知恵 5.11b ボルト6本

 下部はクラックとフェイスを使用したクライミングとなる。ルーフでのロープの屈曲を避けるため、ルーフ下はややボルト間が遠いので注意。

またその付近の左側の岩は少し脆い。(ボルトは硬い部分に打たれている)

ルーフ上のチョックストーンを取る部分がやや悪い。チョックストーンから上は左のカンテ方向に行き、右には逃げない。その後も終始カンテ付近を登ること。

核心は左へのトラバース及びその上のパートであるが、最終ピンの上も悪いのでランナウトに注意すること。

最後のスラブはランナウトしている上、ホールドが乏しいので泣きながら登る。ルート内容は素晴らしい。

ーーーーーーーーーーーーーーー 赤青当方

■ まとめ

・感覚的にはもう一本入りそう ← ベテランの意見より初心者の意見が優先されている

・ここまで来たクライマーなら絶対に落ちない ← とは言えない。客観的根拠なし

・中間部のホールドは細かく適切なシークエンスを見いだすのに苦労 ← 男子は大体細かいホールド苦手だよなぁ…

・最後のハンガーにクリップした後、ややランナウトした状態できわどいマントリング ← マントル苦手な人には向かない

・緩傾斜の下に打たれたハンガーからランナウトしてフォール ← ロングフォールのリスクあり

・近郊の岩場のプロミネンス(5.11b)よりは難しい ← みんなの意見を入れてグレード確定したらどうなのか?高難度ルートは、みなそうなっている

■ これが開拓者(初登者)の現状だということを踏まえると?

何が表現されているのか? 自己表現って…ってなりますね。

これらが意味する自己表現は何なのか?っていうのは、意味深ですねぇ…。

ランナウト好み×激辛好みは、日本人のもはや伝統、みたいなかんじかもしれませんね。

トポに書かれる情報ですが、スラブでランナウト、マントルでロングフォールの可能性、というのは、訪れるクライマーのために書いておく必要があるリスク情報のような気がしますね。

11bを普段登る人が、11bだ~と思って取りついてよいか?という視点で見ると、そうでもない、と言うニュアンスや警告も必要かもしれません。

■ 観光目的での ”老若男女が登る健全なアウトドア活動としての市民クライミング”

には、遠い感じであることが分かりますね…

安全安心にのぼれるための改善には、

 1)1本入れる

 2)グレード表記を11bから11b+か、11cへ

が必要みたいだということは、東さんというベテランがいれば分かる。ということは、ベテランのベテラン足るゆえんの知恵を生かしてこなかったのが、日本の岩場ってことなのかなぁ…

1本多くて、11cになったところで、このルートの価値が下がるか?というと、下がるとは思えないけどなぁ。

あの大開拓者の東さんが泣きながら登る… 

これって海外のクライマーが日本に楽しみとしてきたときに、楽しんで登れるんだろうか…?


2023/10/18

ああ無情… 古い成功体験にしがみつく日本…

■ キャリコンが熱く語った日本衰退の理由=ブラック労働

今日はキャリコンの日だった。

いつも楽しくキャリアについて話しているんだが…。いつになく、担当者が熱く語ってくれた… これだ!という解説動画を見つけたそうだ。

【日本経済再生計画】脱ブラック労働国ニッポン!労働基準法が変われば日本は成長する

■ 24時間働けますか?だった開発部時代

日本の労働環境って、ブラックで通っている海外の開発と比べても、なんか無意味にブラックだったんですよねぇ…。

例えば、日本は携帯電話では、初期はiモードで世界をけん引している側でしたがあっという間に抜かれました…。私が携帯電話の開発部にいたころ、米国のスプリント社への納品で、最終的な製品テストで一か月の海外出張があったことがありました。カンザスです。そこで、同業他社…スプリント社へは複数の会社が機種をおろしているんですが…事例としてノキア…、スプリントからの発注は同じなのに…

 日本   エンジニア総勢40人 1か月
 ノキア  エンジニア2名 1週間

日本って過剰な品質主義があり、”高品質”のうたい文句のために、一か月のテスト工程は削れない、ということだそうでした。でも、どう見ても、ソフトウェアの論理構造上、同じことの繰り返しになるだけのことを端折れず、上に無駄を指摘しても、「いや、一応テストして」みたいなことが多かったんですよね。

それで人手が必要になり、現地採用20人、日本から連れていく短期雇用の人20人。まとめている管理職側の私のような立場の人は、正社員じゃなくて業務委託の人、でした。私はここは、前にいた開発部の師匠が引っ張ってくれたので行ったのですが、業務委託ではなくて、期間採用で入った人に給与を聞いたら、13万円とか。3重派遣くらいで中抜きされているようでした…大体が地方都市の人です。大阪の派遣会社と北海道の派遣会社が間を抜いているから、こんな月収になっちゃうんですよ。それで、海外では期間が限られているので、24時間体制で、寝る時間以外は働かされます。

それでも、結局のところ、そもそもが水増し労働というか、ノキアと比較すると、やってもやらなくてもいいようなことをしているわけなので… ある意味、所得の再分配というか…

…と言う感じだったのです。しかし、これでは国際競争力がなくなる、と分かりますよね。

私の立ち位置は、いつも、このままでは日本は国際競争力がなくなる…と分かるけれども、自分にかじ取りの裁量権がない、みたいな立場だったよなぁ…

ということをいろいろ思い出した今日のインタビューでした…。

しかし、日本のクライミング界も同じようなことに陥っているような…?

同じようなというのは、経済成長期の戦略から一向に方針転換できないでいる、ということです。

それもこれも、

 過去の成功体験にとらわれたおじさんたちがあんまり目の前の現実を受け入れたくないから…

みたいなのが根本原因…。

おじさんたちが自己主張している間に、世界的にどんどん後れを取って行っている日本…ああ、無情…みたいな現実が私が知っている労働市場でした…

クライミングに来て、同じ景色を見ているような気がしてきているんですよねぇ…




2023/10/17

【ルサンチマン対策】Ninja5.14a 3便と30便?

■若者と老人

5.12が登れる=男性の一般的能力

というのは、昔も今も変わっていないんだなぁ~と思いますが、現代だとジムがあるからでしょうか?

若者は、Ninjya5.14 a は、3便みたいです。

小西大介、NINJA 5.14aを3トライで完登

  https://www.climbing-net.com/news/ninja_201126/

年配の人で、同じNinjaを30便で登った人がいるそうです。すごーい!

■ 俺の時代にはジムなんてなかったぞ!というルサンチマン?

さて、ルサンチマン、男性の嫉妬と言う問題ですが… 要するに

 なにぃ?3日だとぉ?俺の時代には、クライミングジムなんてなかったぞ?俺だって若いときにジムさえあれば…

な感情なのでしょうかね? その辺は、私は女性で全く理解不能なエリアですが…

年齢を行った人が30便でNinjya5.14aを登ったこともすごいので、その人もロクスノが取り上げてあげたらいいんではないですかね?

例えば、その30便の人と3便の若い人がお話会するとか…。

■ 登れるか?登れないか?ではなく、どれだけ短い期間で登れるか?の戦い

シュテファン・グロヴァッツ、吉田和正、千葉隆、原田亮介、平嶋元、兼原慶太、菊地亨、日野雅之、渡辺海人、橋本正寿、京屋仁、佐藤裕介、横山勝丘、平山ユージ、山本大貴に続く第16登。

前の山本さんは、15トライ。今回の小西さんは3トライ。おじいちゃんクライマーは30トライ。

 15→3

と、どんどん、短くなっているっていうのがポイントです。

■ マスターズ枠創設?

でも、高齢で、5.14もすごいので、

 マスターズ枠みたいな価値基準を高齢者のために作ってあげたらいいんでは?

65歳以上、みたいな…。障碍者のクライミング枠ありますよね。年齢だって、ある意味ハンデですよね。

■ アプローチもオンサイト必要?

気になったのが…11月21日アプローチで3時間以上も迷いのところです。

記録にこんな風に書かれるということは、

 とりあえず岩場まで行って、課題の在りかを確認してこよー

ってのは、オンサイトをみすみす逃す、みたいなことになるんでしょうか?

誰かにアプローチを聞いて言ったり、連れて行ってもらったら、フラッシュになるってこと?

そういう価値観になると、フリークライミングの人たちも一発で目的の課題にたどり着けるよう、読図能力などを磨こう、と思うのかもしれません。

まぁ、岩場って地形が読めても、全然役に立たないことが多いですけど…。

私はアプローチの時間まで入れる記録の良しあしの基準に入れるのは、良い考えのように思います。

それに、海外に行くのに、誰かに連れて行ってもらお~というのと、自分で行くことの違いも出てくるのは…?

■ オールドクライマーお断りしました…

実は、年配の方がおひとり訪ねていらしたんですが…一緒に見晴らし岩へ行こう!と言う話になっていましたが、お断りしました…。

というのは、ちょっとロープの話をしたら…

私は、相方が35mと25mのピッチをつないでしまった後で、「やっぱロープは60だね~」と言ったので、「え?!足し算もできないのか?!」と思ったという話をしたかったのですが、年配の方、曰く、「俺たちは40mだから問題にならない」と言ったんですよね…。

なんかポイントが違う…っていうか…。

40mロープは、60や70よりより優れたロープって意味にはならない。

別に長いロープが優れているわけではないですが、50が標準になってすでに20年くらい経っています。

そういえば、前穂北尾根に行ったとき、先輩が40mの11ミリで、なぜ私の軽量シングルを使わないのか謎だったんだよなぁ。あの時は確保器持っていたけど、入らず、懸垂下降はカラビナ懸垂になったんだった…。

余談ですが、普通のフリーの人はカラビナで懸垂する方法は教わっていないことが多いです。それどころか、懸垂下降自体ができない人が多い。

■ 古いギアが優れていることはほとんどない

そういえば、以前、一緒に登っていた方で、棒フレンズの方いたっけなぁ…。

しかし、同じころ、私が慕っていた御坂の先輩は、棒フレンズもキャメロットも持っていましたが、不要の棒フレンズを誰かにあげようにも、今の時代、棒フレンズをもらってくれる奇特な若い人はいない…と嘆いていました。

たぶん、ギアが古いほうが、より上、と言う価値観も、

 リスクをわざと上乗せするほうが上、

というアルパインクライミング?エイドクライミング?を端緒とする価値観なのではないでしょうか?

 ナッツ>棒フレンズ>現代のカム

の順で、すごい!みたいな…。

でも、私が知る限りですが、トシゾーさんとか、現代のアルパインをやっている人でも、わざと古いギアを選ぶなんてことはしていないと思います。普通にギアにはお金をかけていると思う。というか良いギアが出たら教えてくれると思う。

昔の不自由なギアで登ってきた人はすごいし、大変だったろうなぁと、同情しますが…。

例えばストレートシャフトのアイスアックスだとスラブだって登りにくいし、ハングならなおさらです。

しかし、今のアイスクライマーで、ストレートシャフトやセミチューブの人はいないです。買おうと思ったところで売っていない(笑)。棒フレンズも同じですよね。

すでに市場から淘汰されている。

■ リスクの酌量感覚が大いに違うかもしれない

ギアの問題よりなにより、問題は、岩場での常識を何と思うか?の差です。

見晴らし岩は、一応フリーの岩場なので、普通のリードが前提の岩場です。ただ終了点へ歩いてたどり着けるので、トップロープ限定で登ることが可能。

しかし、米澤先生の岩場なんで、めちゃボルト遠いうえ、グレードは辛辛で、5.10cでも、まともなクライマーで登れた人見たことありません。リードするのに背が高いことは必須条件です。

以前の相方は5.12登っていたけど、真ん中へんの5.10bで落ちてしまいましたし…。それも登りだしてすぐ。

つまり、ビレイ技術へのニーズは、シビアです…。(盲点1)

そんなに簡単に登れる岩場ではないんですよね。そこを”俺でも登れそう”、とその年配の方が評価したので、たぶん、無理と思いました。なんせ年に1回しか登らない方だそうだったので、それだと、たぶん5.9も登れないです。見晴らし岩の5.9はフリークライミングの5.9で、アルパインで出てくる5.9ではないです。

(そう、同じグレードでも二つ種類があるんですよ。インスボンで教わりました。フリーの5.9のほうが難しいです。アルパインの5.9はリスクはあるけど、簡単です)

しかも、アルパイン出身なら、トップロープで登ることを潔しとしないかもしれない。

となると、ゲストではなくホストの私がリード担当で登ることになるかもしれず、現在私の足首はアキレス腱断裂後の病み上がりです。普通はトップロープで取りつくのが穏当です。

私がリードに追い込まれるとなると、ビレイヤーは年配の方。年配の方のビレイは、ほぼ100%壁から遠く、墜落をキャッチする経験値がない場合が多い… です。

つまり、私にとってリスク120%。これは比叡で起きたパターンです。

■ 盲点 2 コールが違う

さらに、アルパイン出身の人だと、終了点でのコールの仕方が違うことがあります。

フリーのクライマーは、ローワーダウンの声掛けをする前に、いきなり全体重を預けます。まぁビレイされているのが当然なので、いいのですが、アルパインの人だと、終了点で何か言ったりする。

リードフォロー(マルチのコール)と日ごろゲレンデクライミング主体の人では、コールの掛け方について常識が違い、それが事故の原因につながったりします。

例えば、以前、後輩のO君に、別のクライマーが登っているビレイ中に、ローワーダウンですっぽ抜けの危険を予測したので、「ロープの末端結んで!」と言ったら、彼、自分のハーネスにエイトノットでアンザイレンしたんですよね…(笑)

私は単純にこのままだとローワーダウンですっぽ抜けそうなので、今ビレイで手が離せないから、ストッパーノットを結んでくれ、と言っただけなのですが…。

ペツルの解説 https://www.alteria.co.jp/sport/rope_too_short/

これは、かわいい事件ですが、「セルフ取りました」と終了点で言ったときに、「解除して!」って意味にとる人もいます。そうなると、ビレイ解除してしまったロープに「テンショーン」とコールすることになります。もちろん、私は、反対側のロープを持った状態でしか、テンションコールはしないように、教わったんですが…。

相手はどうか分からない。

こうしたすでに経験がある問題点よりも、見つかっていない盲点になるコミュニケーション由来のミスが起こる可能性が高い… 年配の人だと、自分が絶対的に正しいという気持ちが強い人が多いので、怒り出すことがあります…。こんなこともお前は知らねえのか、と言ったりします。しかし、それをすり合わせよう…と言う意識がないことが多い。

その上、月曜…岩場には誰もいない…

いくらゲレンデでも、下界まで、遠く、怪我が起こる確率も今回は高い…初心者だったら、絶対に私のいうことしか聞かないのでむしろ安全です。

…という考察が走馬灯のように私の脳裏を流れ、これは

 もう一人誰かクライマーがいないと、私一人ではリスクを負いきれない、

と思いました。なんせ、岸良で肉離れしたときは、他に地元山岳会のクライマーが2名もいたのに、病院に行くことができなかったんですから。

まぁ、その方はたぶん、ちゃんとしている方なので、あと一人福岡のクライマーがいたら紹介したらいいような感じの、私にはもったいない人でしたが…。

なにせ、平出さんがその方にヒマラヤの様子をききに相談に来たそうなので、福岡でヒマラヤ方面のクライマーがいたら、知り合いになっておけばよかったのかもしれません。

しかし、私が接待クライミングするには、病み上がりで荷が重すぎました。

米澤さんの岩場なんで、見晴らし岩は、見かけより難しいんですよね…

という思考が私の中を駆け巡りました…

結局のところ、私は、確実にフリークライミングを志向中なんだなぁ… と思いました。

なんか自分が客観視できてよかったです。



2023/10/16

【投資】依存から非依存へ 自分の老後資金は自分で

 ■ 株の学校に通っていた20代後半

私は、もともとがすごく自立志向でした。

親元から経済的に自立したのは、公式には18歳ですが、実際のところは、15歳あたりから…です。朝からパン屋でバイトして、自分のお受験に必要な模試代とか、Z会の費用は自分で出していました。

金融教育の重要さは、アメリカの富裕層に暮らしたころ実感。みなさん、投資信託でお金を増やすというのが普通みたいでした。30年前なので、日本では投資信託って、一部の富裕層のもの、みたいな感じです。

さて、アメリカの市民並みの運用を目指していたのですが、日本ではなかなか適切な金融教育がなく、FPは結婚してすぐのころサクっと終了。28のころに株の学校に通いましたが、当時はチャート、なんと手書きでした…(汗)。こんなのやってらんなーい!とすぐになりましたけど…

さて、愚痴はひとまず、やっとこさ、私の財務内容も米国市民並みになりました…。

現在はシャープレシオ1.1で運用されている状態なので、ほっと一息つけるというか、まずは安全圏に着地みたいな感じです。とはいえ、暴落を恐れて市場ウォッチから目を背けることができないというのは開放されていません。何とかしなくては。

しかし、本当に今の日本は20年前、28歳のころと比べても、雲泥の差で、もうガンガンテクニカルな分析がPC上で可能になりました。

しかし…現代日本を見渡すと、30年前の私と比べても意識が低いというか、自分で自分の年金をつくるという意識がある若い人にはあまり会いません。

■ 依存から自己責任へ

https://www.ntaa.or.jp/ntaw/02-cnt/uploads/2023/07/technicalhandbook1_20230701.pdf より引用

その後に続くのは、

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日本でも企業が老後の資産形成を面倒見てくれた時代から、自分で積み立てたお金を自分で運用し、老後に備えるという時代に移行しようとしています
ーーーーーーーーーー

思い出すのは、ラオスで登っていたおじちゃん…いや、おじいちゃんクライマーたちです。
日本のおばちゃんクライマーが、国内にいたときとよろしくかいがいしく世話を焼きまくって、通訳してあげていました…

それを見て、ほんとに情けない姿だと思いました。女性もですが、男性もです。

  誰か俺の面倒見てくれ… → 有能な女性を頼る 

ってことになっていそうだった…(汗)。

これでは、女性は、男性の自己実現の道具にされているだけ、です。

何も協力し合うなと言うのではありませんが、協力と、共依存、がごっちゃになっている…のが日本。

■ 山岳会

同じことが山岳会に言え、昔は、新人がどのような山のキャリアを作っていくのか?は、会に任せていればよかったわけです。

昔所属していた会の、全然登れなかった人が、谷川岳馬蹄形をやっていて、あらー、先輩たちは彼を谷川岳の岩場に連れていく気なんだろうか?と思いました。

谷川岳は私はお誘いは受けましたがお断りして行っていません。

38歳から、山が美しいからと言う理由で山をスタートした人に谷川岳が必要なのか?というと、なんか必要と思えませんでした…。

こういう風に言うと、明神主稜には行ってるじゃーんと言われますが、明神が死の山って聞いたことないですよねぇ…

明神を選んだのは、上高地で一般登山道がない山は明神であるのと、本来上高地へ入っていた古いルート、クラシックルートの徳本峠越えでは、最初に見える山が明神だったらしいからです。上でのんびりテント泊して幸せでした。小屋泊は、好きになれないんですよね。

そんな理由で何も自分が憧れるルートは、

  誰かに自分がすごい登山者であることを示そう!

としたことはありません。山に詳しくない人が勝手に誤解をするだけのことです。

なんせ混んでいる山は嫌いなのです。山に行く目的がのんびりしに行くことなのに。

と言うわけで、ヒマラヤにも全然興味ありません。どちらかと言うとチベットなどの宗教のほうは興味がありますが、厳しい山、高峰、高所でのマルチピッチなどはしなくて結構、という感じなんですよ。ヒマラヤのアンナプルナサーキットみたいなトレッキングも誘拐されそうなので遠慮中です。

それより、のんびり落ちても死なないことが確実なフリークライミングで身体能力を高めたいです。

おいしく食べて、ガンガン登って、健康的なクライミングブートキャンプ、そんなのが理想です。

それに一番必要ないのが、共依存、なんですよね。

■参考
日本テクニカルアナリスト協会
https://www.ntaa.or.jp/mw_wp/handbook3

2023/10/15

【フレッド・ベッキー化】新NISAと債権

■ 戦略立案中です…

クライミングできないのなら、フレッド・ベッキーを目指してみようかね、ということです。

最初は、肉離れでベッドから離れられず、そういう人でもできる活動ということで始めたんですが。

新NISAも始まると、ますます投資環境整って、非課税で投資生活が過ごせるということで、来年は今年よりも、もっと楽しく過ごせそうです。

投資利益で登ったらいいんじゃないかと。

■ 伝説のクライマー フレッド・ベッキー

フレッド・ベッキーというアメリカのクライマーがいましたが、相場で生計を立てていたことで有名です。ライフスタイルはバム。

ここで動画が見れます。

https://www.facebook.com/watch/?v=1785396731510978

ここまで徹底しなくても、旅行資金が少しでも安定するといいですよね。

■ インフレ=現金は目減り 

現金でお金を持っていても、全然増えない…のは30年続いていますが…それでも、デフレ経済だったので、現金で持っているだけで、お金は実質価値を増やしていたのでした…

しかし、ここ最近、インフレに日本経済も転換しつつあります。

つまりお金を持っているだけだと、毎年インフレ率と同じペースで目減りしているということに。

減らさないためには、最低インフレ率と同じくらい・・2%は増えていかないとお金の価値が減っているということになります。

■ 年金資金

日本の年金公社も、

  国内株:国内債権:外国株:外国債券=25%:25%:25%:25%

で運用されています。これが金融商品への分散投資。

ので、個人も同じような分散投資という戦略が、信頼性のある投資戦略ということになります。

年金について国が責任を取って運用しても、下手なのだったら、個人で上手に運用できる方がいいですよね?

■ 巨人の肩に乗る1 = 大井幸子さん

さて、投資が大事と分かったら、みなさんどうしますか?

 友達の真似をする ×

 成功者の真似をする 〇

ですよ。たぶん、日本人の躓きポイントは、最初のここです。クライミングで分かった。

クライミングで、友達を真似てロープを持ってこないトンデモクライマーになっても、別に痛手はありませんが(あるか…笑)、投資でやると、大きな損失を被ることになりますよ。

成功者の真似をすることを、”巨人の肩に乗る”と言います。私が選んだ巨人は、大井幸子さんです。ここで選ぶ巨人は誰でもいいですが、プロにしてくださいね。

余談ですが、子供のころから思っていましたが、勉強ができない人は選ぶ参考書があんまりイマイチなことが多かったと思います。

さて 大井幸子さんのポートフォリオ理論に従い、4月に仕込みました。

『お金を増やしたいなら、これだけやりなさい!』https://amzn.to/48Qvgcu

■ ポートフォリオの評価 =シャープレシオ

さて、師匠を決めたら、真似して、さらには、師匠を超えないといけない訳ですが…

投資信託による、投資成績の良しあしっていうのは、シャープレシオで決まります。

で、こちらのサイトで簡易計算できます。

https://myindex.jp/user/myaa.php

このサイトで師匠のポートフォリオと比べてみたら、私のポートフォリオはシャープレシオは1を超えていました。



■ ガーン、相場が入り時ではなかった…

で、師匠に教わった通りに投資してみようと思ったのですが、現在は、市場は

 逆イールドが発生中

で、金利上昇で、

 株価は大天井

、つまり数十年来高値圏にいますので、今相場に入りたくないと思い、悩みました。

2人目の師匠の出番です。相場のサイクルにはどう乗ったらいいの?というので

 田中泰輔さん

の相場理論をお手本にすることにしました。https://amzn.to/46sJjDt

結果、FOMCの金利だけ見ていれば、暴落のタイミングは掴める、ということが分かりました。逆イールド解消したら、暴落は近いです。

とはいえ、長期保有が基本なのに、暴落が来ると分かっていて、株式に入れるといつも見張っていないといけなくなり、疲れます。

と思ったので、安定安心の債権にあらかじめ逃がしておくことがいいかなと思っています。

市場では、数十年に一度の債権買い時です。残念ながら今、円安なので…今後、円高に振れるとせっかくの利率もおじゃんだよなぁ…というので試算。

■ 円の将来

となると、今度はドル円の将来を教えてくれる師匠が必要になりますよね?

いらっしゃいました。佐々木融さんです。https://www.youtube.com/watch?v=a8ZhdOXdiM0

まぁ、何度も言いますが、トップクラスの人に拠るのがいいと思います。(隣の○○さんをまねするとか、ダメです。金融機関に相談に行くのも、相手のカモにされるので、ダメです。)

どうも円安傾向は2021年来の動きのようです。

まぁ、国の将来を見たときに、日本は明るい材料がほとんどないのは事実ですよねぇ。

■ 現状の突発事例… 中国、ウクライナ、イスラエル紛争→ 地政学

ウクライナ紛争では、ドル離れ、米国離れが進みました。中国はコロナで一人勝ちだと思われていたら不動産バブル崩壊。欧州のEV戦略は、打ち上げただけでしぼんだようです。

中国に流入していた資金が逃げ場を探して、日本株高、になりました。日本株は私の計算だと、120%くらい2、3か月で上がりました。

米国の覇権の終わり、ドルの終焉とか皆に言われつつ、現実問題を見るとドルしかないよね~と言う感じだったのですが、イスラエルの紛争で、米国債券に資金が逃げると、米国は安泰になります。

国がつぶれたら困ると思ってくれる人が多い=債権の格付けが上、です。なんか、マイクロソフトの劣後債のほうが米国債券より安全と目す人もいるそうです(笑)。国はつぶれても、マイクロソフトはつぶれないと思っているってことですよね…

インドは中国に代わる成長国として見直されています。インドの投資信託で買えるものが少ないのが玉に瑕。

債券市場を見るとなんか日本国債が切ないです。日本がつぶれても、日本人以外の誰も困らないよ、と言われているかのようです。

■ 事象への対応 有事=ゴールド、債権、コモディティ

有事には、債権やゴールドに資金が動きます。

遠くの有事は買い、という相場格言があるので、今、いろいろ買われているところです。

すでに債権とゴールドはもっていましたが、勉強中で動きを見たいので、とりあえずコモディティのETFを仕込みました。

債権は楽天証券に債権マルシェができたほどなので、人気の投資期先であるようです。安定志向の日本の人には受け入れられやすい商品ですよね。

しかし、適格のAより上の格付けは、米国の大企業か、米国債です。日本企業はいなかった(汗)。

■ まずはリスクを見る

日本国債は話にならんので、次の選択肢の米国債権では

 ブレークイーブンレート

を見ます。

100ドルの債権を40%で買うと?40ドル。

1ドル=150円(円安)で、40ドル買うと?6000円。

満期が来たら100ドルもらえます。

その時、1ドル=150円(まま)だと1万5000円。

100円(円高進行)だと? 1万円。

1ドル=200円(円安)だと? 2万円。

1ドル=50円(さらに円高)だと?5000円

と投資妙味が無くなってしまいます。

どれくらい円高になると赤字になるか?というのがブレークイーブンレート、損益分岐点みたいな感じです。

という皮算用があらかじめできるのが債権で、ストリップ債以外は、利息が毎年入ります。

預貯金に入れている場合じゃない、っていう感じになりますよね。

■ 為替

為替はほんと分からないのです… FXではグランビルを使って取引していましたが、毎日相場とにらめっこは、ほかにすることがない人やそういう時期にいる人向き、と思いました。

佐々木さんによると、1ドル=180円までの相場予想が出ているので、今後ずっと円安が続くという話もありますが、為替だけはよく分からないです。

為替は、どうも移動平均線より、一目均衡表が良いようなので、それで勉強しようかな。

とりあえず、方向性は掴みたいですが、円安傾向、というのは否定できない大きな流れのようです。

当分、海外旅行は先ですかねぇ…(はぁ)

■ 新NISA

話は戻しますが、新NISAでは、切った張ったの投資活動が非課税枠で出来るようになったので、投資を試してみたい、と言う人にはかなりおすすめです。

そもそも投資するお金がないよ!と言う人は、インデックス投信に毎月積み立てればOKです。

こちらの動画が良くまとまっていました。

https://www.youtube.com/watch?v=IQ_3HssJEh4

特に若い方は、積み立て×複利が大事です。

■ まとめ

戦略としては、今は日本株と外国債券、あとは、入れ先がないですね。

新NISAの一括投資枠には、債権を入れると非課税期間が少なくなるのでお勧めできないです。

いくら投資が非課税でもそれは、もうけが出ている時で、減益時、つまりみんながマイナスの時は自分もマイナスです。債権でも、不況時にはマイナス成長します。

今の時点では、市場は混乱中なので勉強時間に充てるのが一番ですね。

移動平均線やローソク足は、投資する人ならだれでも知っている常識で、クライミングで言えば、クライミングシューズと確保器くらいな、誰でも分かることです。

債権は今が入れ時なので、課税の先延ばし、と言う面からも入れたほうがいいですね。

期間をずらして入れることで、配当生活っぽいことができます。こちらの動画を参考にしてください。

https://www.youtube.com/watch?v=g2NZfaVFO5U

■ 課題

・社債の研究

・高配当株の勉強

・リートの勉強

・一目均衡表

・引き続き、サイクル投資の習得

・資金を債券に退避させる


2023/10/14

【小鹿野】 ホールドを固めるのはオッケー?

 ■ いろいろな考え方があるんですねぇ…


九州では岩場に木っ端ついていますしねぇ… 木っ端どころか人工ホールドが付いている岩場もあります(笑)。JFAが見たら卒倒するなーと思ったりしました(笑)。

■ フリークライミングの倫理感とはなんぞや?

ホールドは欠けるべきでない、というのは、本当にフリークライミングの理念なんですか?

そこらへんは私は、アルパインクライマーでスタートし、フリークライミングについては、勉強中で分からないので、何とも言えませんが…。

フリークライミングの岩場って、スポーツクライミング(人工壁)並みに堅牢だけど、ただボルトが遠いだけ、っていうのが、フリークライマーの皆さんの理想なんですかね???

ホールドがないブランクセクションには、人工ホールドつけちゃお!みたいな?

■ アルパインのクライマーは、ホールドが100%信頼できるわけないってのが常識

まぁ、私はアルパインスタートのクライマーなので、ホールドを全信頼するなんてことはないわけです。ボルトだって信頼してない(笑)

アルパイン出身者なら誰でも、岩場ではホールドをたたきながら登ればいいのでは?って思っちゃいますね。

なんせ佐久の岩場ですが、先輩の相方が、2度も落をつかんで落ちたんですよ。一度は、私のビレイ中でした。

そのあともう一回落ちましたが、周りの人、誰もその人に同情せず(笑)

なんか、まっとうなアルパインクライマーは、フリークライミングの岩場でも、気を抜いて登ってはいけないんだなぁと、初心者ながら思ったんですよね…

その時、伊藤さんがいたんで。伊藤さんの手前、みんな、カッコつけていたんですかねぇ?

落ちた人は、なんで俺ばっかり…って嘆いていました。

■ 東さんのセオリー

東さんのセオリーでは、フリーの岩場では、ボルトを

 テスティングせず全部信頼して、バンバン落ちていい

ことになっていますが、現実問題として、それを許せる状況か?というと・・・?

私は経験値が足りないので、分からないですが…。

40年物のカットアンカーって、バンバン落ちていいボルトの正反対では?

九州では、カットアンカーは、ハンガーが付いているだけ、まだましで…、ナインアンダーの課題は、大体、オールアンカーで、絶対に墜落は許されないようなのです。

これ…


ナインアンダー=初心者向けの易しいルートは、全部これです…。スラブなんで、ボルト間隔も、チョンボ棒で何とかなる距離ではないですし。

これでどうやって初心者に岩場に慣れさせるか?岩場のあれやこれやを覚えさせるか?というと、残る手はトップロープしかなくなりますね。

■ 盲点1 自分で打ちなおす初心者はいない(盲点でもなんでもないが…笑)

こんな怪しい支点で登るか、もしくは、

 ”登りたいなら、自分で打ち直せ!”

と言われて、

 ”ハイ、打ち直します!”と言ったと仮定して、いったい、いくら掛かるんだろうなぁ… 

昔の人の10倍かかるとして…。

という思考の結果だろうと思いますが、当然ですが、誰も登っていません(笑)。そりゃそうだろう…。

現代における”開拓者”は、クライミング初心者のことではなくて、5.13以上が登れ、登れない課題が無くなっちゃった、くらいな人が開拓するっていう話なんで。

一般的な初心者だったら、こういうのを打ち直しても登りたい、っていう登高意欲、湧きます? 湧きませんよね。

どこが魅力なの?ってなりますよねぇ…

■ 提案:フリークライミングでもアルパインクライミングでもなく、”ロッククライミング”の話をしたら?

ジム上がりで、フリークライミングしか知らない人と、山でのアルパインクライミングが原点にある人とでは、自分のロッククライミングについての意見を戦わせるよりも、自分がどのように成長してきたか?という物語の共有のほうが、

 相互理解

が進んでいいのかもしれません…

なぜホールドを固めるのはOKだ、という理解になったのか?それはその人なりの経験の土台があるはずで。

なんせ岩場って、アルパインの人とフリーの人、対立していますよね。

なんか小鹿野を見ていると、フリークライマー勢が言質を取りたがっているようですが…、例えば、北山真さんはアルパインクライマー大嫌いです。

■ 盲点2? トンデモクライマー

まぁ、分からんでもない。アルパインのクライマーで、オールドスクールの人って、

 トンデモ

の人が多いです。ヒマラヤヒマラヤって… はぁ?その辺のトレッキングの人だって、昨今ヒマラヤ行っているんで…ヒマラヤってだけで、水戸黄門の印籠みたいなことされても…です。”丘”みたいなショーもないのに登って、何も知らない一般人に自慢している可能性が大です。

大体ヒマラヤ行ってきた人が、2mも壁から離れたビレイをしたりしています。座ってビレイするとか、片手でビレイするとか、支点ビレイ、あるいは動くものに道標つける…等々、含めて、いやはや…これは…さすがに…と同じアルパインクライミング出身者でも、真っ青になり、擁護しきれない、ダメビレイ事例を提供してくれるのは、大体、”往年の”アルパインクライマー。

とはいえ、じゃ、フリークライミングのクライマーが、ちゃんとしているか?っていうと、これも全然で、

 ロープ持ってきませ‐ん、ATC持ってきませ‐ん、ドロー2本もってきましたー

って、トップロープで誰かに登らせてもらう気満々ってことですよねぇ?

それでもしっかりドロー二本持ってきているんで、支点は自前。

これは、自分のトップロープ支点にまで、他人のギアを使ってはいけないというフリークライミングの掟が海外でもあるんでしょう…

九州では終了点に、誰かがくれた残置ビナに掛けて降りてきていいよ、っていうローカルルールだそうで、ドロー2本っていう常識すらなかったみたいですが…。このロープなし、ATCなしクライマーより、認識低かったって意味になるよなぁ…。まさに世紀末。

しかし、誰かのロープで、自分はビレイせず、人にビレイしてもらって登るだけ、ってのはフリークライミングのクライマーにとってはOKって意味なのか…へぇ~という、不思議なルールですね、海外のクライマーってのは。

アルパイン出身で岩場に来ている、私のような者には、謎すぎて意味不明です。

■ トップクライマーが模範を示す

以上のようなことは、フリークライミングのフリークライミングたるところの倫理観がきちんと、トップクライマーから示されていないためなので、

誰かがちゃんとした登り方を教えたほうがいい

ですね。

私は、奥村さんがやるのがいいと思っているのですが…なんせ奥村さんくらいしか、根性入っている人いないですよねぇ…

なんせジムでも冷房入れないんですよ?! 気合入ってる!

■ 互いの見下しあいをしていても埒が明かない

フリーの人はアルパインの人が下手くそだ、ランナウトしていると言って見下し、

アルパインの人はフリーの人がリスクを取らない、と言って見下し、

…では永遠に平行線のような????

そうやっている間に、他の岩場が、クライミングによる観光収入を得るだけのことです。

ラオスに行くには、2週間で8万円くらいでしたが、今は円安で1.5倍に値上がりしたとしましょう…ザクッと15万円。

この15万円、海外に落ちて、日本には落ちない…となれば、日本はどんどんじり貧になって行くだけ…。

GPD的に日本は何で稼いでいく気なんだろうなぁ…大局を見てみると、JPモルガン出身の経済学者 佐々木融さんも、観光立国程度しか日本に収入源になる産業はないだろう、と言っていますが…。https://www.youtube.com/watch?v=3HUaHalL2hQ

高度経済成長期に良い思いをし、年金で優雅に海外で暮らしていける高齢者は、いいですが、日本の若い人はどうやって食っていけっていうのかなぁ・・・

そりゃ日本国消滅…って言われても納得、ってなるわ。

2023/10/13

【ロクスノ】清く正しいクライマーたちのトークセッション 

【ROCK&SNOW 100号記念】佐藤裕介×横山勝丘×鳴海玄希トークセッション【ロクスノフェス】

2023/10/11

【盲点】落ちれない遠いボルトは、ただの無駄なボルト

 ■ 5年前の投稿

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日本と海外

たぶん、日本にあるのは、エリートのためのエリートによる、エリートだけのルート。エリートだけが登れるように作ってある課題 =「1ピン目が遠い?そう思うような人は来なくて結構」

たぶん、海外でクライミング文化が花盛り、なのは、

一般の人も楽しめるルート、

があるから、というわけなのだろう。現代は過渡期にあり、旧来の考え方をする人は、”価値観を尊重されていない”と主張し、新しい考え方の人は、”命の価値”を主張する。

命がけであること自体に価値を見出してきたわけなので、そうでないクライミングがあれば、両者は永遠に平行線で価値観が交わることはないだろう。

たぶん、海外が私は好きなのは、そういう問題にいやおうなしに巻き込まれることがなく、ただ普通に危険はできるだけ排除しましょう、という原則が不動なわけで、単純明快だから、だろう。

価値観を持つのは良いことだが、それを人に強いることはできない。

権利があるところには、責任があるが、責任について検討されることが日本では少ない。

ノブレスオブリッジ…特権階級には責任がある…ということなのだ、本当は。

常人とかけ離れた能力があることで尊敬を受けたいという気持ちがあれば、能力が、常人とかけ離れている、ということを受け入れざるを得ないだろう。それをほかの人に強いることはできないということだろう。

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■ 年配者のコメント

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「1ピン目が遠い」は日向神の愛のエリアのことでしょうね。

これは、開拓者のポリシーであって、エリートどうのこうのではと思います。隣のルートからクイックドローを掛けるとかチョンボ棒を使うなど登ろうと思えば登れますが、どちらにしても1ピン目で苦しむ人は核心では全く歯が立たないと思います。

自分の身の丈か、そのちょっと先を登れば良いのでは?

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この問題に対して、一般的な回答だとは思いますが、それで

 事故が防げるか?

っていうのが、インバウンド(外国人クライマー)を日本に受け入れようという場合の問題点です。

なんせ、日本人クライマーの事故ですら防げていないのですから、コミュニケーション力がさらに低い外国人クライマーならなおさら。

■ 地元に事故が増える=医療体制が必要

まとめると

 開拓者のポリシー尊重のまま、ピン遠い問題放置

 →

 来訪クライマーが増える

 →

 ほとんどが5.9や5.8に取り付く

→ 日本の5.9はほとんどピンが遠い 

→ 落ちれないことが外国人や新人クライマーには分からない

→ 事故が増える

→ 地元に医療体制が必要

と現状ではなりますが、こんな状態で、地元にメリットになると思います?

これが、すでに現時点で予見できる。

■ メタアウトカム

意図したことと違う結果が出てくることを メタアウトカム、と言います。

私は、生涯スポーツとしての和気あいあい市民クライミングを推進したい、クライミングは国際言語、を推進したいと思っていますが…

上記のことが分かっているのに、そのまま放置で、クライミングによる地域おこしを推進したとしたら?

…私の尻尾が黒くて三角である、としか思えませんよね。

 けが人倍増計画、

と地元の人から非難されても、仕方ありません。

まぁ、そのような立場に立ちたくないのは、人間ならば、当然のことですね。

あの岩崎師匠も、自分がテレビで中高年登山を指南したせいで、山で遭難者が増えた、と言っています。

■ グレードが目安として機能していない問題

この方の提案にある

 自分の身の丈か、そのちょっと先を登れば良いのでは?

ができないのが問題なんですよね…

遠さ(危険)をグレードのスケールの中に入れてきたのは、

  エイドクライミングの伝統

であって、今ではビッグウォールくらいでしか使われていない特殊クライミング…

クライミングの歴史上の流れで、過去の遺物として残っていますが…。

日向神はエイドのフリー化の岩場ですから、より色濃く残っているということなんでしょう。

盲点その2は 出自としてもともとエイドの岩場は、外国人に紹介するには向かない、ということです。

■ 盲点3 岩場の閉鎖の経験値が低い人たちは、危機意識が希薄

山梨では、背の低い私ですら、え?!と驚くようなところに1ピン目が足されていました…。事故があったからです。

つまり、開拓者は事故を防ぐ努力をし、自己顕示は後回しです。そこが九州との最大の違いですね。盲点3です。

これは、岩場が登攀禁止になってきた歴史による反省があるからでしょう…。 

九州にはそれがないです。大体が名士と言われる人や県庁職員の尽力で一般市民クライマーは、岩場が閉鎖になるリスクには無頓着、です。

■ 盲点4 初心者グレードのほうがピンが遠い

当然ですが、事故になる確率がより高いのは、初心者グレードにおいてであって、エキスパートグレードにおいてではないですよ。

■ 現実問題

・佐世保の海軍に従事する30代クライマーでも、夢中歩行(5.9)は登れない

・10年登っていると自己申告してくる外国人クライマーでもATC持ってこない 持っているのはハーネスとシューズ、ドロー2本だけ。

■ 盲点5 遠い=危険=登れない、登らない

対策なのかどうか、夢中歩行は、5.10bにグレード改訂されていましたが、グレードを変えたとしても、同じことですよね。

だって5.10bが登れると思っている人たちが来ても、”遠ければ登れない”、ですから…。

5.12が登れても、”遠ければ登れない(登らない)”ですよね。

なんせ、問題点は遠い、にあるので。

■ 盲点6 ”落ちれる”遠いと”落ちれない”遠い

同じ遠いにも、

 落ちれる遠い

 落ちれない遠い

があります。遠いの中で外すべきは、

 落ちれない遠い 

です。落ちれない遠いは、そもそも、安全装置としてのボルトの役目をはたしていません。

なので、落ちれない遠いボルトは、ただの無駄なボルトです。



【お詫び】これが私に起こったことでした…

■これが私に起こったことでした… 

  

■ なぜラオスに行けなかったか?

私はACなので、境界線の勉強中です。

白亜スラブ以降、私は

 利用されているのではないだろうか?

という思いが、だんだんと、確信に変わっていっていました。

いくら私がお人よしでも、あの登攀が、トンデモ、であり、恥ずべき登攀であることは、疑いようがないというか、もうバカでも猿でも分かる…あれで分からなかったら、どんな知性って話だからです…。

しかし、私はあの登攀に行かない選択…が取れなかったのです…。気軽に「敗退なしね~」を聞き逃してしまったのです…

ガードが甘かったと言えば、それまでですが、その通りなのです。

なぜガードが甘かったのか?それは、若くして亡くなった弟の死への慚愧の念や、休み不定休で気の毒~みたいな気持ちがあったからです。

■ いつでも応じること

困っているのは、男性クライマーが、女性である私に

 いつでも応じること

を求めてくるということでした。これは、子供がいつでも母親を求め、求めれば当然応じられるのを期待するのと同じですが、乳幼児期以外は満たされる必要がない要求です。発達心理学上も、親は常に要求を満たしてくれるわけではない、とだんだんと幼児は学んでいきます。

■ 登れる機会は全部取る戦略は、相手次第

実際、私は、登攀の経験値を貯めているところだったので、

 登れる機会は全部取る

という戦略を持っていた時代でした。そのマイナス面を考察します。

1)殺されるかもしれません

 いくら登りたいと思っても、相手がビレイ器すら持ってこないような奴では、その人とは登らない選択肢を選ばないといけません。

2)大きな事故を起こすかもしれません

 ヘリレスキュー、死亡事故、重大事故になれば、岩場の閉鎖も考えられます

3)幸福が犠牲になる

クライミングは、当然ですが、誰しもが幸福になるためにやっていることです。その活動で、不幸になっていたら?それはちょっと本末転倒ですね?

言い訳としては、クライミングは、メンバーも少なく、皆が忙しい中、時間を繰り出しており、機会が限られた活動なので、勢い、誰でもいいからメンバーに…みたいな弱みに陥ることがあります。

というわけで、強い克己心 というのが必要な資質になるかもしれません。

しかし、私の課題は境界線問題です。相手への同情心で判断力が鈍るという問題です。

■ 回避行動

この、恐怖体験、と、それを事前に回避できなかったという自分を顧みて、

 すべての登攀活動を停止

する選択肢を取ってしまい、すみません…ラオスにお誘いいただいていたのに、なんだか、その頃、私は相方の無謀さを見抜けなかった自分に失望しており、ラオスの誘いも同じことに陥るのではないか?と思っていました。

それにラオスは、別に自分で一人でも行けるというか、私は英語ができるので、日本人は不要というか、むしろ邪魔なのではないか? そういう気持ちもありました…白黒思想ですね。

日本人のクライマーが全部、無謀なのではないかと怪しむという感じでした。なんせ、西日本は、良識あるクライマーの話よりも、良識がないクライマーの話のほうが、多く小耳にはさみます。

実は、大阪で私が見たクライマーの現実は、九州の現実と変わらないくらい、ひどいものでした…。例えば、骨折した自分の会の仲間を、見知らぬ人である私に預けて、会の人はさっさと岩場に戻る…とか。これは道場の岩場で起きたことです。

あれやこれやの事情があり、判断がつかない、といことで、いったん退却、ということにした…というのが事情です。

このいったん退却、は、回避行動、ということで心理学では捉えられています。

回避行動は、問題の先送りです。真の問題解決は、境界線の問題を解決することです。

■ 境界線問題への取り組み

・必要以上に頑張りすぎないための安全策となる 

・セルフケアのよい練習になる 

・人間関係における役割を明確にしてくれる 

・人間関係において、 許される行為と許されない行為をはっきり示す

・人間関係において、 何を期待すべきかを知る基準となる 

・自分の要求を満たし続けるために、他者に頼りやすくなる

ネドラ・グローバー・タワブ. 心の境界線 穏やかな自己主張で自分らしく生きるトレーニング (p.29). 学研プラス. Kindle 版. より引用

これをクライミングに応用しないといけません。

1)人間関係に制限を設ける

 = 無謀な人とは組まない、ATCを持ってこない人とは組まない

2)許されない行為

 = ATCなし、自分のロープなし、計画書なし、レスキューの習得なし、敗退ロープなし

3)期待すべき行為

 =ビレイのお返しをしないパートナーとは登らない

 =自分の行きたいルートだけ行き、相手の行きたいところには行かないパートナーとは登らない

4)グレード至上主義の人とは登らない

 クライミングカースト制度です。歴史の反省を理解していない

■ 役立ったこと

私はアダルトチルドレンの自覚があり、社会人生活の中でも、自分の仕事上の成果を上司に取られる、ということが良く起こりました。

例えば、私は携帯電話の開発部で、プロマネをしていたのですが、職位としてはサブリーダーでしたが、リーダーの男性がこちらに丸投げして何もしないので、結局、私がすることに。それを見ていた発注先のテレコムニュージーは、私をヘッドハンティングしましたが、私は、このヘッドハンティングを受けることはできなかったのです…。

これは、結局のところ、今回も再演してしまったような気がします。

気合を入れて、アダルトチルドレンの性質と境界線の問題に取り組まなければ、私には、永遠に、

 ATC持ってこないヤツ

が、弱くなった苗にたかるアブラムシのようにやってくる、ってことになります。実際、これまで、私に登攀を持ち掛けてきたクライマーはみんなそんな奴らでした(汗)。いや~、

クライマー業界の闇を取材する取材記者

みたいな気分になってしまいましたが、闇は深い、です。

■ 男性は実力の査定が自分では正しくできない

私は女性なので、男性から見える世界観というのを理解するのにしばらくかかりました。今の時代は、

 グレードというものさしで実力が図れるという幻想

が根強いので、クライミングジムでスタートした男性クライマーは、5.12がトップクラスだった頃の往年のクライマーを尊敬していません。

そのため、

 登攀に必要なあれやこれやが全くゼロ

で岩場に現れます。

その上、岩場で10年登っていても、

 20mの課題をRPで登っているだけ

の活動なので、何回それを繰り返したところで、

 登攀に必要なあれやこれやが積みあがることはありません。

経験という言葉も要注意です。これで、ペテランが出来上がるわけも説明できます。

■ 見極め

上記は一般的なクライマーなのですが、そうした人たちが組みたいと言ってきたときには、見分ける目が必要になります。

その辺は、上級のクライマーに教えてほしいかもしれません…。

「この岩場には、俺が登るグレードはない」

「敗退なしで」

「えー、5.9でしょ、これくらい登れよ」

などと言います。 これらは、すべて

 外岩のグレードが人工壁と同じように、確実なものだという前提(無意識)

が働いています。私が師匠と登っていたころは、

 「うーん、これは6級やな」とか

 「今日はだんだんになっていて簡単だから4級」

とか、同じ氷壁でも登ってみて、感想を語り合うのが普通でした…。

ので、外の岩場で登れて当然と言うような態度を取られたときには、かなり疑問を感じました。その疑問に忠実でないといけなかったのです。自分の考えより、相手のほうが会ってるのかな?と思ってしまったのは、私がまだ、フリークライミングの分野ではひよっこで、10年の経験はないと思っていたためです。

また、下部核心のルートを勧められたり、すでにローカルクライマーの間で、リボルト対象になっているような課題をわざと勧められたりしたときには、

 落とそうと思っている

と思いました。

 相手の生命に危険をわざと起こすことに罪悪感を持っていない、

ということです。これを言うと言われた側は、

 心外である

と思いますが、

 九州などではボルトの安全性への意識が低すぎる状態が常態化しており

 UIAA推奨の25kN

の強度があるボルトを使っている課題は、数える程度しかありません。

強度がないだけではなく、すでに40年経過しており、いつ壊れるか時限爆弾…そんなところで、落ちろ落ちろというほうが、認識が甘い、のです。

正しくは、3ピン取るまで、決して落ちるな、です。落ちるくらいなら登るな、です。

最後になりましたが、

UIAAのスティーブをはじめ、なんとかクライミング停滞期の私を救おうとしてくださった方々、お誘いをお断りしすみませんでした…

もう、恐怖で固まっていた、というのが事実です。





2023/10/10

【盲点】昔の5.12と今の5.12 リスクテイキングゼロの5.12

■[クライミングを語ろう68]同じグレードやのにジムと岩場はなんで難易度が違う?

■ この動画、3回も見てしまいましたよ(笑)

私は、アルパインクライマーとしてクライミングをしていたので、全くフリークライミングには詳しくないのです。

なので、フリークライミングの人に、「フリークライミングとは、こういうもんだ!」と自己主張されると、”そうなんだー”と思うしかありませんが、現れてきた現象については、まぁ、当然ですが、普通に事実を捉えることができます。

  事実: ”今の男子の5.12登れます”は、瞬間風速のこと。

具体的には、何分も、ある場合には、何時間もハングドッグで粘って、やっとこさ登れた5.12が、”5.12登れます”、です。なので、5.10bでも落ちたりします。油断は禁物です。

これはマシな人のことで、ひどい人だと、ジムグレードのことです。

■ 昔のクライマーの5.12は、どうだったのだろうか?

昔の人は、分厚いマットが敷かれたクライミングジムなどなく、5.12が触れるだけでも、そこへ積み上げるには、

 怖さ

をかなりな状態で克服しないといけなかったはずです。というのは、外の岩で、自分のギリギリにチャレンジするのと、インドアジムの分厚いマットや落下係数0.3に調節された人工壁で、5.12にチャレンジするのでは、

 心理グレード

が全く違います。

ので、私自身も、はじめっから外岩の小川山ストーリーは別にトップロープでいいのなら、普通に登れていたわけなんですが、5.9のオンサイトが確実になるまでには、2年半かかりました… 山梨時代です。それで、こちらに来てからも、命拾いした感じはあります。

同じ5.9でも中身が違います。その中身の差は、恐怖で、だいぶ違うわけですが…そこが、グレードだけで実力を測ると、捨て去られてしまうわけですね…。

 昔の人の5.12は、中身のぎっしり詰まった相当の実力

■ 日本の岩場は、”あるクライミング”理論に貫かれている

安易に…と私からは見えますが…男性はグレードを上げますが、それは安全のためです。

日本の岩場では、
 
 易しいグレードほど、恐怖グレードが高く設定

されており、

 難しいグレードは、ボルト配置が下手したら1mおき

で安全です。これは、クライミングで有名な論文があり、それに倣っているんですよね…名前は忘れましたが…。

その忘れた論文によると、リスク+難度で、5.12も5.9も同じになるように調整されているのです。

なので、日本の岩場は、基本的にはこの理論に貫かれている、ということなんです。

そこは、フリークライマーでも、古い人、昔からやっている人しか共有されていません。

ので、新しい人は、えー?!ってなりますね。

■ リスクは除外して、ムーブだけの難度表記にするのは新しい潮流

たしかに、外岩では、ムーブ自体は簡単で、リスクがやたら大きい…のが、一般的な入門ルートです。

ので、アルパインルートは2グレード下、と言われていますが、

 登攀力にゆとりをもっていても、防げないリスク

はある。その1は、ビレイヤーが下手っぴってリスク。大体、落ちないで登るのがルールであるアルパインクライミング育ちのビレイヤー(例:往年クライマー)は、ほぼ全員ビレイがダメです。

落ちたクライマーを確保した経験がないんだろうなと分かるビレイ具合…壁から2mも離れ、しかもダラリンで、フリークライミングのルートをビレイしています。

■ アルパインの外的リスク

だれかアウトドアのフリークライミングのリスクを検討したクライマーがいないのかなぁと検索したら、こちらの論文がヒットしました。

称名の滝フリーソロの時のリスク検討
https://www.jpnsport.go.jp/tozanken/Portals/0/images/contents/syusai/2020/tozankensyu.vol35/tozan35_1-2nakasima.pdf


しかし、これもアルパインのリスクなんで、フリークライミングのゲレンデのリスクとは違うんですよね…

アルパインのリスクを理解して取ってきた人にとっては、フリークライミングのゲレンデってリスクフリーと言ってイイくらい安全安心感があります。

■ フリークライミングの外的リスク


サンプルとして、またしてもアイロンさんが提供してくれました…

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最近は東股沢の開拓やってます。

私が発見した美しい(けど浅くて途切れ途切れ)のクラックにラインを引かせてもらったんだけど、プロテクションが取れん。。。

核心のプロテクションが足下3メートルの良い音がするフレークにセットしたカム、なんてやりたくないよね〜

TRでは一撃できているからプロテクションに問題がなければ登れそうなんだけど、登るためにボルト打つ? それともボルトレスで登れるように鍛えてから登る?

スタイルとか安全性とか悩むときりがないけど、みんなどうやって折り合いをつけているんでしょう???
ーーーーーーーーーーーーーー引用終わり 太字当方

これ、フリークライミングで良く起きます。

■ 現代クライマー的解とオールドクライマー的解

 登るためにボルト打つ = 現代クライマー的解
 ボルトレスで登れるようになってから登る = オールドクライマー的解

です。

そこで、今いさかいが起きているんですよね。私はいさかいが起きるより、説明しろ、と思います。

例えば、トポに

 核心のプロテクションが足下3メートルの良い音がするフレーク

と書くか、Rをつけておけば良いです。RとかXってそのためにあるんでしょうし。

個人的には、ボルトを安易に打つのには反対意見です。

■ 誤解を受けることと無理強いされること

私がクライミングで、特に少し前まで登っていた人との間で起きたことで嫌だったことは、

 TR派だと誤解を受けて非難されること
 
 と

 すでに無理しているのに、もっと頑張れと無理強いされて心がすり減ること

の2点でした。

この誤解は、誰にとっても、5.9は同じ困難度だ、という誤解に基づくもの、だからです。

落ちたときのリスクも、誰にとっても同じだ、というは誤解です。おばあちゃんがこけただけで5か所も骨折するのは、30代男性がこけたときと同じリスクと思いますか? 女性のほうが男性より、壊れやすい、です。

過去に、私が連れて行ったアメリカ人クライマーは佐世保勤務の軍人さんで、33歳でごっついパワーの人です。

その人は、愛のエリアの5.9夢中歩行はオンサイトできなかったんですよ?

私は念のため彼が現地の岩慣れできるように、別の5.9トップロープを張ってあげ、さらに5.10Aも登らせてあげたのに…。これだけの好待遇で、彼が怖いというのなら、私がいきなり一本目でオンサイトできたのは、すごいことでしょう。

私の日向神一本目は、この課題で、1ピン目はるか遠くです。

降りて来たら、クライマーに、

「これが遠いって文句あるなら、この岩場に来るな!って意味だよ」

と言われました。男性です。しかし、5.12で同じ状況か?全然、ボルト近いです…

■ 身長が低いというハンデ=恐怖グレードが上がるですよ?

私は身長が152cmなので、同じスタンスに立っても届くところ違います。

マスターとぬんがけリードはエライ差です。

しかも、一回リードで落とされて、頭縫っています。血みどろの岩場になって救急車です。身をもって安全とは何か?学び中です。

クライミングで、新人さんや、その岩場に詳しくない人は、何を登るべき段階か?分からないというのは真実です。なので、これを登ったら、どうお?というのは親切ですが、それを無理強いするのは…。

 虐待です。

■ 人に勧められて登ったルートは印象が薄くなる

私も大堂海岸で、スーパークラックはやっておいてよかったなとは思っていますが…。

これは、私は疑似リードで取りついた課題です。

しかし、自分で選んで登った5.8のほうが印象に残っている。登って楽しかった。何が課題か見えた。

長いハンドのスーパークラックのほうが私向きと分かりました。

■ 自分の基準で人を裁くとは?

ラオスへ行ったとき、13を目指しているヒロさんは、私が6Aでテンションして、スイマセンと言ったら、「俺らも同じよ」、と言いましたが…

体の性能は人それぞれです。その性能の限界にチャレンジしているときに、感じている感情は同じです。

ですから、ギリギリにチャレンジしているときのグレードは違っても、みな同じです。

私のギリギリが5.10Aで来ることは、クリップする余裕がなくて、ノークリップで抜けてしまう、ということからも分かると思います。

日本の大体の10Aではそんなことはありませんが、米澤先生の課題は辛いことで知られ、一本そんな課題があって、それは米澤さんの10Aだったので、多分10Aじゃない(笑)。
…cとかだと思う… 

これがグレードで騙される弊害というか、リスクです。辛い上にランナウトしていると、もっと最悪です。

あー、ホントあれは落ちなくて良かった…と思いますが、トポにその旨書いてあるか?というと書いてありません。本人が、俺の課題は、Rです。と書くかというと?書かないでしょう。

開拓者と言うものは、自分の作った課題を登ってほしいものだからです。

…という事情なので、頑張っていない子呼ばわりされると、大変、腹が立ちます。

その頑張っていない子呼ばわりですら、そもそも、そう呼ばわってくる人が、共感力というよりも、そもそもクライミングに対する理解力が低い、ということに起因するのですから…。

つまり、自分は全然ギリギリを登っていないくせに言っているのですから…。

■ エリートが作った岩場

日本の岩場は、基本、昔のアルパインクライミングのエリート族が作ったものが多いです。

で、5.12を登れるようでないと、そもそも楽しめないようにできている、とあの北山真さんも著書の中で述べています。

この問題の回避のために、初級クライマーはみんな海外に行くんですよ?

理由は海外では、5.9は5.9のクライマーのためにボルトが打ってある岩場があるからです。

でないと、5.12を登る前に死んでしまいますよね?

私はすでに頑張って、心がすり減っただけでなく、右膝や左のアキレス腱は、もう生贄に差し出した的な様相です…、つまり頑張りすぎ、です。

クライミングではまるでお荷物みたいな扱いを受け、なんだか頑張りを理解してもらえなかったので、納得がいかなかったです。

その上、なんで私をお荷物扱いする人に、国際ガイドをしてやらないといけないのでしょう??? 私のスキルはハードアーンドです。仲間でしょーとあなたが主張するだけ仲間待遇は、もらっていないです。仲間でしょう、を主張する人ってテイカーですよね?基本。

今水泳で、他の人からみたら、ホントに初めてですか?と言われるくらい上手に泳げるので、クライミング、別に下手くそでないんじゃないかと、先述の米国人クライマーと比較しても思いました。

ただパワーがないだけなのです。そんなの女性であれば当然です。女性は男性にはなれませんし、なりたいとも全く思いません。

私は握力17Kgなんですよ?握力65kgの人がクリップ飛ばすガバで、飛ばせずクリップしたいのは当然かも?

というわけで、理解力が問題だという結論です。こんなの、ジム壁登っていても分かるようなことですけど?

2023/10/09

【一般クライマー向け】自己成長に必要なのは巨人の肩に乗る、とトライアンギュレーションです。

 ■ 3件から相みつを取る

見積もりは3件から取りますよね?同じことで、3人のベテランから意見を聞きます。



■ ”巨人の肩に乗る”の反対が、”友達を模倣する”です

私がインスボンに3度も行っているのは、巨人の肩に乗ったからです。

友達を模倣する、だと何度ヨセミテに行っても、飛行機代に見合うような充実した登攀はできないですよ?

なぜなら、模倣した先が間違っているからですよ…

模倣するなら、きちんと成功している人を模倣しないといけません。

■ Trust But Check

人は神ではありません。誰だって間違う。

あれ?と思ったときにチェックするのは、不信ではなく、当然の行為ですよ。

それが

 不従順

だと感じてしまうのではあれば、儒教思想に汚染されすぎかもしれません。




【中原淳】論より証拠 フィードバックの仕方

引き続き、中原淳さんのフィードバック大全からの引用と考察です。 

■ 仮定法の質問を行う

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と「 仮定 法的 な 質問」 を 投げかける こと です。 

「もし あなた が ◯◯ だ と し たら、 どう 思い ます か?」 

という 仮定 法的 な 問い は、 普段、 人 は 思いつき も し ませ ん。 つまり、 どんな 人 で あっ ても こうした 仮定 法的 な 質問 には 弱い もの なの です。 です から、 もし 視点 を 変え たい と 思っ たら、「 仮定 法的 質問」 を 繰り出す こと で 事態 を 乗り越える こと も でき ます。

中原 淳. はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」 (p.149). 株式会社PHP研究所. Kindle 版. 

実は、 一般 社員 は、 意外 なほど 上司 目線 の 視点 を 持っ て い ない もの です。 たとえば、 予算 や スケジュール を 無視 し て、「 もっと 人 を 採用 し た 方 が 良い」 などの 現場 目線 の 提案 ばかり、 という のは よく ある こと です。 こういう 場合 は 上司 目線 で 冷静 に 伝える と、「 上司 は そんなふうに 考え て い た のか」「 一枚 上手 だ な」 と 部下 が 納得 し、 話 を 聞い て くれる こと が あり ます。

中原 淳. はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」 (p.151). 株式会社PHP研究所. Kindle 版. 

  すべて の タイプ に 言える こと です が、 特に この タイプ の 部下 に関して は、 日頃 の 行動 を 観察 し て、 気づい た こと を 詳細 に メモ する こと が 大切 です。 そのうえで、「 先週 の この 仕事 の とき に、 こんな こと を し て い た けど……」 と メモ を 元 に 具体的 に 指摘 すれ ば、 部下 も「 上司 が 間違っ て いる」 とは 言え なく なり ます。 徹底的 な データ 勝負 です。

中原 淳. はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」 (p.151). 株式会社PHP研究所. Kindle 版. 

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■ クライマーがすべき仮説

「もし自分が地元のおじちゃん、おばちゃんだったら、クライマーを見てどう思うだろうか?」

「もし自分が地権者だったら、クライマーをどう思うのだろうか?」

「もし自分が町長だったら、なぜクライミング禁止にしてくるのだろうか?」

■ 海外登攀に一人で行ける人のほうがより広い世界に適応している

クライマーの能力を測るのに、グレードだけを基準にしていることが問題の多発につながっているのは、だれしもうすうす感じていることなのですが、それが具体的にどうなのか?というと、言語化が難しくて、誰も行っていないということになると思います。

例えば、一生一つの会社に務め続け、一つの組織しか知らない親世代と、何社も転職しその都度給与を上げてきたり、業務委託になったりして、交渉力をつけてきた子供世代、どちらが

 より広い世界に適応している

と思いますか?

同じことで、一生同じ土地の同じ岩場しか知らない人と、日本各地の岩場をいろいろ登った人、あるいは世界各地の岩場をいろいろ登った人では、どちらがより広い岩場に適応していると思いますか? より適切なグレードを与えられる能力があるのはどちらだと思いますか?

その辺がきちんとメタ認知力の差になって、メタ認知できない側が、的外れな自己主張をしていような気がします。

例えば、一度大雨が来て流れてしまえば、位置が変わってしまうようなものに、ピンクテープをつけてこれで良し!とか…。これで良いわけがないのは、ほとんど誰にでも明らかなことのようでした。

こうしたことはグレードの偏重ではなく、

  経験年数の偏重、

です。年数だけ積み上げても、全く何にもならないということは、

 10年以上登ってきたクライマーがこんな登攀する、という事例

から分かります。これを防ぐにはどうしたらいいのか?という話なんですよ。