■若者と老人
5.12が登れる=男性の一般的能力
というのは、昔も今も変わっていないんだなぁ~と思いますが、現代だとジムがあるからでしょうか?
若者は、Ninjya5.14 a は、3便みたいです。
小西大介、NINJA 5.14aを3トライで完登
https://www.climbing-net.com/news/ninja_201126/
年配の人で、同じNinjaを30便で登った人がいるそうです。すごーい!
■ 俺の時代にはジムなんてなかったぞ!というルサンチマン?
さて、ルサンチマン、男性の嫉妬と言う問題ですが… 要するに
なにぃ?3日だとぉ?俺の時代には、クライミングジムなんてなかったぞ?俺だって若いときにジムさえあれば…
な感情なのでしょうかね? その辺は、私は女性で全く理解不能なエリアですが…
年齢を行った人が30便でNinjya5.14aを登ったこともすごいので、その人もロクスノが取り上げてあげたらいいんではないですかね?
例えば、その30便の人と3便の若い人がお話会するとか…。
■ 登れるか?登れないか?ではなく、どれだけ短い期間で登れるか?の戦い
シュテファン・グロヴァッツ、吉田和正、千葉隆、原田亮介、平嶋元、兼原慶太、菊地亨、日野雅之、渡辺海人、橋本正寿、京屋仁、佐藤裕介、横山勝丘、平山ユージ、山本大貴に続く第16登。
前の山本さんは、15トライ。今回の小西さんは3トライ。おじいちゃんクライマーは30トライ。
15→3
と、どんどん、短くなっているっていうのがポイントです。
■ マスターズ枠創設?
でも、高齢で、5.14もすごいので、
マスターズ枠みたいな価値基準を高齢者のために作ってあげたらいいんでは?
65歳以上、みたいな…。障碍者のクライミング枠ありますよね。年齢だって、ある意味ハンデですよね。
■ アプローチもオンサイト必要?
気になったのが…”11月21日アプローチで3時間以上も迷い”のところです。
記録にこんな風に書かれるということは、
とりあえず岩場まで行って、課題の在りかを確認してこよー
ってのは、オンサイトをみすみす逃す、みたいなことになるんでしょうか?
誰かにアプローチを聞いて言ったり、連れて行ってもらったら、フラッシュになるってこと?
そういう価値観になると、フリークライミングの人たちも一発で目的の課題にたどり着けるよう、読図能力などを磨こう、と思うのかもしれません。
まぁ、岩場って地形が読めても、全然役に立たないことが多いですけど…。
私はアプローチの時間まで入れる記録の良しあしの基準に入れるのは、良い考えのように思います。
それに、海外に行くのに、誰かに連れて行ってもらお~というのと、自分で行くことの違いも出てくるのは…?
■ オールドクライマーお断りしました…
実は、年配の方がおひとり訪ねていらしたんですが…一緒に見晴らし岩へ行こう!と言う話になっていましたが、お断りしました…。
というのは、ちょっとロープの話をしたら…
私は、相方が35mと25mのピッチをつないでしまった後で、「やっぱロープは60だね~」と言ったので、「え?!足し算もできないのか?!」と思ったという話をしたかったのですが、年配の方、曰く、「俺たちは40mだから問題にならない」と言ったんですよね…。
なんかポイントが違う…っていうか…。
40mロープは、60や70よりより優れたロープって意味にはならない。
別に長いロープが優れているわけではないですが、50が標準になってすでに20年くらい経っています。
そういえば、前穂北尾根に行ったとき、先輩が40mの11ミリで、なぜ私の軽量シングルを使わないのか謎だったんだよなぁ。あの時は確保器持っていたけど、入らず、懸垂下降はカラビナ懸垂になったんだった…。
余談ですが、普通のフリーの人はカラビナで懸垂する方法は教わっていないことが多いです。それどころか、懸垂下降自体ができない人が多い。
■ 古いギアが優れていることはほとんどない
そういえば、以前、一緒に登っていた方で、棒フレンズの方いたっけなぁ…。
しかし、同じころ、私が慕っていた御坂の先輩は、棒フレンズもキャメロットも持っていましたが、不要の棒フレンズを誰かにあげようにも、今の時代、棒フレンズをもらってくれる奇特な若い人はいない…と嘆いていました。
たぶん、ギアが古いほうが、より上、と言う価値観も、
リスクをわざと上乗せするほうが上、
というアルパインクライミング?エイドクライミング?を端緒とする価値観なのではないでしょうか?
ナッツ>棒フレンズ>現代のカム
の順で、すごい!みたいな…。
でも、私が知る限りですが、トシゾーさんとか、現代のアルパインをやっている人でも、わざと古いギアを選ぶなんてことはしていないと思います。普通にギアにはお金をかけていると思う。というか良いギアが出たら教えてくれると思う。
昔の不自由なギアで登ってきた人はすごいし、大変だったろうなぁと、同情しますが…。
例えばストレートシャフトのアイスアックスだとスラブだって登りにくいし、ハングならなおさらです。
しかし、今のアイスクライマーで、ストレートシャフトやセミチューブの人はいないです。買おうと思ったところで売っていない(笑)。棒フレンズも同じですよね。
すでに市場から淘汰されている。
■ リスクの酌量感覚が大いに違うかもしれない
ギアの問題よりなにより、問題は、岩場での常識を何と思うか?の差です。
見晴らし岩は、一応フリーの岩場なので、普通のリードが前提の岩場です。ただ終了点へ歩いてたどり着けるので、トップロープ限定で登ることが可能。
しかし、米澤先生の岩場なんで、めちゃボルト遠いうえ、グレードは辛辛で、5.10cでも、まともなクライマーで登れた人見たことありません。リードするのに背が高いことは必須条件です。
以前の相方は5.12登っていたけど、真ん中へんの5.10bで落ちてしまいましたし…。それも登りだしてすぐ。
つまり、ビレイ技術へのニーズは、シビアです…。(盲点1)
そんなに簡単に登れる岩場ではないんですよね。そこを”俺でも登れそう”、とその年配の方が評価したので、たぶん、無理と思いました。なんせ年に1回しか登らない方だそうだったので、それだと、たぶん5.9も登れないです。見晴らし岩の5.9はフリークライミングの5.9で、アルパインで出てくる5.9ではないです。
(そう、同じグレードでも二つ種類があるんですよ。インスボンで教わりました。フリーの5.9のほうが難しいです。アルパインの5.9はリスクはあるけど、簡単です)
しかも、アルパイン出身なら、トップロープで登ることを潔しとしないかもしれない。
となると、ゲストではなくホストの私がリード担当で登ることになるかもしれず、現在私の足首はアキレス腱断裂後の病み上がりです。普通はトップロープで取りつくのが穏当です。
私がリードに追い込まれるとなると、ビレイヤーは年配の方。年配の方のビレイは、ほぼ100%壁から遠く、墜落をキャッチする経験値がない場合が多い… です。
つまり、私にとってリスク120%。これは比叡で起きたパターンです。
■ 盲点 2 コールが違う
さらに、アルパイン出身の人だと、終了点でのコールの仕方が違うことがあります。
フリーのクライマーは、ローワーダウンの声掛けをする前に、いきなり全体重を預けます。まぁビレイされているのが当然なので、いいのですが、アルパインの人だと、終了点で何か言ったりする。
リードフォロー(マルチのコール)と日ごろゲレンデクライミング主体の人では、コールの掛け方について常識が違い、それが事故の原因につながったりします。
例えば、以前、後輩のO君に、別のクライマーが登っているビレイ中に、ローワーダウンですっぽ抜けの危険を予測したので、「ロープの末端結んで!」と言ったら、彼、自分のハーネスにエイトノットでアンザイレンしたんですよね…(笑)
私は単純にこのままだとローワーダウンですっぽ抜けそうなので、今ビレイで手が離せないから、ストッパーノットを結んでくれ、と言っただけなのですが…。
ペツルの解説 https://www.alteria.co.jp/sport/rope_too_short/
これは、かわいい事件ですが、「セルフ取りました」と終了点で言ったときに、「解除して!」って意味にとる人もいます。そうなると、ビレイ解除してしまったロープに「テンショーン」とコールすることになります。もちろん、私は、反対側のロープを持った状態でしか、テンションコールはしないように、教わったんですが…。
相手はどうか分からない。
こうしたすでに経験がある問題点よりも、見つかっていない盲点になるコミュニケーション由来のミスが起こる可能性が高い… 年配の人だと、自分が絶対的に正しいという気持ちが強い人が多いので、怒り出すことがあります…。こんなこともお前は知らねえのか、と言ったりします。しかし、それをすり合わせよう…と言う意識がないことが多い。
その上、月曜…岩場には誰もいない…
いくらゲレンデでも、下界まで、遠く、怪我が起こる確率も今回は高い…初心者だったら、絶対に私のいうことしか聞かないのでむしろ安全です。
…という考察が走馬灯のように私の脳裏を流れ、これは
もう一人誰かクライマーがいないと、私一人ではリスクを負いきれない、
と思いました。なんせ、岸良で肉離れしたときは、他に地元山岳会のクライマーが2名もいたのに、病院に行くことができなかったんですから。
まぁ、その方はたぶん、ちゃんとしている方なので、あと一人福岡のクライマーがいたら紹介したらいいような感じの、私にはもったいない人でしたが…。
なにせ、平出さんがその方にヒマラヤの様子をききに相談に来たそうなので、福岡でヒマラヤ方面のクライマーがいたら、知り合いになっておけばよかったのかもしれません。
しかし、私が接待クライミングするには、病み上がりで荷が重すぎました。
米澤さんの岩場なんで、見晴らし岩は、見かけより難しいんですよね…
という思考が私の中を駆け巡りました…
結局のところ、私は、確実にフリークライミングを志向中なんだなぁ… と思いました。
なんか自分が客観視できてよかったです。