2016/06/13

ハプニングのあった小川山

さて、昨日の記録を書いておかなくては・・・。

一日目: 兄岩 ピクニクラ 5.10b
          タジヤン Ⅳ 5.10A
          三日月のピン・クリップ 5.10B

          あまり岩の状態がよくなかった。リードは不許可。
2日目:兄岩 
          もみじ 5.10A TR これは上部で苦戦
          マガジン 5.10A  これは登らず。
          
          ガンバレクマさん 5.10b フェイスで取り付くしまなし
     父岩  小川山ストリート 5.9 Tr
          小川山ストーリー 5.9 Tr

うーん、今回は、課題の性質が徐々にフェイス寄りになってきた。すると、フェイス登りはあまり得意でないらしく、腕が張って今日は大変。

 スラブ → 何かを掴みかけているような?

 フェイス → ガンバレクマさんで、まったくフェイス(保持力)なしと判明。

 クラック → 出てこなかった 残念~

クラックでも、マガジンは、シンハンドで、まったく指が入らないようだった。11代後半を登っているパートナーが、中間部で苦戦中なのを見て、私にはないなと見て思った。マガジンは、ロケーションが緊張を強いる場所にあり、真下はずーっと下まで、空間。露出感あり。

ディエドルなので、ステミングの技が使えるのか?と思ったら、全然そうではなく、ほとんどフェイス的に小さいカチを拾って、登る課題のようだった。登っていないので、相方のムーブを見て理解。

これは私は離陸から無理だろう・・・と思ったので、登らなかった。

初日は、結構いい感じに登れたが、翌日はちょっと調子が悪かった。相方の調子がとても悪く、なんだかいつものようには楽しそうではなかったのが残念・・・

■ハプニング

たまたま朝、講習会の時世話になった講師とバッタリ出くわす。 それで、夜そっちのテントにも顔を出しまーす、ということになったのだが、ちょっとしたハプニングが起こってしまった。

遭難や事故についての話をたしか、していて、相棒が、「結果があるところには、かならず原因がある」・・・と、一般論としてはしごくまともなことを言った。

ただ雰囲気で、その一般論やまともなセリフがひどく残酷に聞こえてしまうようなシーンだったのかもしれない・・・

えっ?と思った時には時すでに遅く、飛び跳ねたポップコーンみたいな勢いで、テーブルの向こう側に座っていたおじさんが相棒に殴り掛かっていた・・・

すぐに周囲の大人(・・・ということは、それ以外は子供か)が止めにかかったが・・・

ビックリした・・・(汗)

不用意な発言だったのかもしれない。でも、それでも今日初めて会った人を殴る理由はないだろう。

というか、今日初めて会った人だから、殴れたのだろう・・・

というわけで、なんとなく後味の悪ーい宴会の終わり。

■ 調子の出ない日

というわけで、相方は翌日はクライミングの調子は出なかった。目の横を殴られていたので、少々痛そうにしていた。

なんだか、気の毒だが、一体どういうことでこうなってしまったんだろうなぁ・・・。はぁ(ため息)。

朝は支度をし
ていると、向こうの会の人が謝りに来てくれたが、来てくれる人は限られた人だったし、肝心の知り合いの先生は来なかったし・・・

どうしたらいいんでしょうねぇ。 傷害事件で訴えることもできるのに・・・ただ、相方は強い奴なので、あまり怪我もせず、動揺もしていないようだった。強い人だ。

それで私も大したことないかなと思ってしまったが、やっぱり、クライミングは調子が出なかったので、なんだかんだと言っても、やっぱりハプニングがあったら、あんまり良いことはない。

もしかしたら、通常のスケジュールを変更して、さっさと温泉にでも入りに行けば良かったのかもしれない。

二人でできる、何か楽しいことをすべきだった。前の晩は、スモークなどをして、おいしい食べ物をたくさん食べて、上機嫌だったのになぁ。

頭の切り替え、何でするか? クライミングをする人はクライミングで頭の切り替えをしたいと思うものかもしれないが・・・クライミング自体が精神力を要するものなので、まぁ気分が乗らないときは、どうするか?というようなことも考えておかなくてはいけないな、と思った機会だった。








2016/06/12

安心感で解凍中

■ 成長?

最近、パートナーからも、「会ったころとは全然違うね」なんて言われて、

 もしかしてクライミング成長期?

と、内心喜んでいた・・・ら、なんだかどうも違うようだった・・・(汗)

単純にマイナスレベルに振れていた針が、ゼロを差しただけみたいだ。

■ 小川山物語

本格的な登山を始めて、まだ半年くらいのときに、先輩が小川山物語に連れて行ってくれた。このとき、私は小川山自体が、まだ2回目などで、ぜんぜん外の岩場になじんでいない頃だった。

なので、完全初心者なのだが、小川山物語は長くて、上まではいけなかったが、ムーブや高度感など、特に何も問題とは感じなかった。上まで行けなかったのは、スタミナ上の問題で、だるくなってしまったのだった。

クライミング3年目に突入の今、小川山物語へ行ったら・・・・前と変わっていなかった・・・(汗)

あれ?成長してないなぁ・・・ 今日は、昨日の夜宴会でお酒を飲みすぎたきらいがあって、パートナーも私も、調子が悪かった・・・のは事実だが、小川山物語、2年前と比べて、スムーズ度が上がっているかと言うと・・・ 上がっていないような?!

あれぇ・・・。

・・・ということは、つまり、初心者で何も分かっていないがために何も怖くなく、したがって体がスムーズに動いていた当時に戻っただけ?! もしかして???

■ ビビり

実は、8mの転落のあと、クライミングにいくのが、どうにも怖くて仕方なくなった。でも、頑張って、ビビり癖を付けると良くないと思って、岩に通った。

確保理論などを勉強したり、実際に遭難事例を知ったり、何より、分かっていない人の危険行為をいくつも見たりして、どんどん、山に行くのが、特にクライミングに行くのが怖くなった。

三つ峠などは最たるもので、初めて師匠に連れられて行った時は、中央カンテ、「何が難しいんです?」って感じだったのだが、2回目からはリードするようになり、リードするようになると、ビレイが信用できないので、怖くなり、しまいには、岩のフリクションも信頼できない感じになった。

三つ峠はとくに他のフリーのルートと比較しても、怖いと感じた。 フリーのルートでは、短い課題を最初の頃は、やりたかったが、実は高度感があっても、高いほうがグランドしないので、安全だ、ということが分かるようになり、ショートも怖くなった。

離陸が核心だったりすると、もう「張り気味でお願いします」(笑)

最初の頃は、全然怖くなかったのに・・・。つまり、どこで落ちたらグランドするか、理解ができるようになり、それで怖くなってしまったのだった。

三つ峠では、落石の危険を分かるようになってしまい、それで、怖さ倍増。

雪稜もスタンディングアックスビレイで両手を離してスマホしているのを見て、怖さ倍増。

アイスのだらりんビレイをみても、怖さ倍増。

とはいえ、クライミングはしないと上達しない。

なので、結局不安を抱えたまま、初心者のビレイに身を任せて登ることになった。

  確実な確保をもとめることや、
  安全管理の抜け目なさ

を期待することは初心者にはムリだろう・・・と、半ばあきらめ、落ちれないビレイヤーだけど、登りたいのだから仕方ない、と受け入れてクライミングしていたような気がする。

この考え方が師匠には気に入ってもらえない一つの理由となったかもしれない。

つまり、クライミングは、落ちれない確保で登ってきたから、クライミングしたいのにしたくないという超矛盾したことになっていたんだろうなぁ・・・。

最近一緒に組んでいる人のことは信用したのか?どうか良く分からないが、リードで落ちたけれど、止めてもらったし、アブナイことはあぶないよ、と言ってくれる人だと信頼しているので、あんまり怖いとは感じなくなった。

昨日は、けっこう体を倒してムーブの体制を作ったりした。今のパートナーになってから、なんだか、緊張が解凍中ってわけだ。

つまり、私はクライミングでは落ちて死ぬかもしれないという怖さで縮こまって、とっても固い動きになっていたんだろうな。

いや~ やっぱりクライミングに必要なのは、

 ・止めてもらえるという安心感

 ・喰われないという安心感

なんだろうな~。

喰うか喰われるか、FightORFlight (戦うか逃げるか)と言われる、そういう緊迫した状態にいて、本当にリラックスとは無縁に登っていたんだなぁ・・・。

やっぱりビレイが確実な人と組むのが一番ですね。


2016/06/09

クライミング因数分解

■ 因数分解が難しい

クライミングと一口に言うのだが・・・

 ・前穂北尾根に行くのに必要なスキルセット
 ・ガマスラブをリードするのに必要なスキルセット

はだいぶ違う・・・ 山行成立に必要な能力(読図、テント泊、計画、天候)ではなく、純粋にクライミングだけを見た場合でも違う・・

 ・前穂北尾根 → ほぼ体力 行程が長いので集中力を切らさないこと ステミング、
            4峰でのルートファインディング(大きい意味での)

 ・ガマスラブ → スラブのバランス力、小さい意味でのルートファインディング

前穂北尾根で4峰のルートファインディングを見失って違うと思っても、即墜落にならない。(かなりヤバいけど)

ガマスラブで、ここに足を置いて、次はあそこで・・・とやって、その次?あれ?どこ?となったら、即行き詰まる。

即セミである。セミと言うのは、前進も後退もできないことである。

そうなってからでは困るので、スラブという固有の岩、ガマルートという固有のルートについて、十分熟知して、自分がきちんとスラブとお友達になっていないと、オンサイトはできないわけだ。

オンサイトが重要なわけですからね。最終的には。

スラブならスラブのしっかりした基盤が必要。そのためには、手近なスラブから・・・となるわけだが・・・。

正直、前穂北尾根に行った時には、半年頑張って人工壁に通って、ほぼダイアゴナルだけをマスターしたのだが、あれって意味あったのかな?と思ってしまった・・・

フリ、出てこなかったしな~ でも、きっとすべてはつながっている、今のところよく分からないけれど。


Hindu push up(a.k.a.dand)-the right way!

これは、ヨガのダウンドッグとアップドッグを繰り返しただけですが・・・ ヒンズープッシュアップと呼ばれているそうです。

ヒンズープッシュアップは、肩と胸、腕、股関節屈筋の強度と柔軟性を鍛えられる特異なプッシュアップです。コツを飲み込めば、一連の動作を流れるような素早いモーションでこなせるようになるはずです。このバリエーションでは、三頭筋と肩上部、大腿四頭筋、臀部、胸部がすべて一度に鍛えられます。
 http://www.lifehacker.jp/2016/06/20160603push_up.html より引用。



クライマーの猫背を解消するのに、かなりおススメ。

2016/06/08

フォールしたら、すぐ登り出しちゃいけない

■ すぐに登り出さない

最近、ゲレンデのショートで、リードしていて、フォールした。3mほど。

落ちたら、急にヤル気が出て(笑)、よっしゃ!と登ったら、また落ちてしまった(汗)。3回目は落ちなかったけど・・・。

下に降りたら、「あんなにすぐ登り出しちゃいけない」と教えてもらった。

ええ~?!そうなんだ~!!

■ 血圧が下がる 運動機能が低下する

別の人から、

肉体的ダメージがあると、体の防衛反応で血圧が下がり、さらに運動機能低下するため、平らな道もまともに歩けなくなります。なので簡単な所でまた落ちます。要確保です。

と教わった。

私のは、ショートだし、ゲレンデでのリード中で、落ちたくらいの日常的な話で、アルパインでの墜落とは違う。

が、

 落ちたらすぐに登らない

は、大事な知恵だ。

■ ザックがあるときは滑落より転落注意

一度岩の帰りに、トラバース道でザックに体が引かれてしまい、そのときたまたま、甲武信など、大きな山ばかり、12山行も連続して登っていたときだったので、たぶん少し疲れが出て、腹筋が入るタイミングがほんのちょっと遅く、ザックに体を持って行かれてしまった。

後ろ向きにでんぐり返し2回転半。8m。

ザックがあると、後ろ向きに転落したら止まらない。

ということを学んだ。ザック、重かったんだよな~ロープが入っていて。でも、ロープ免除で行くのは、おかしいと思う。

■ リードクライマーのザックは軽く

先日、烏帽子岩へ行った。パートナーは、この道何十年のベテランで、ここには30回くらい来ているという。烏帽子岩は、難しいところで、5.7、5.8しか出てこないので、日ごろ、11をリードしたりしている人にとっては、クライミンググレードは、余裕のよっちゃんである。

が、ザックがちんまり~。 そういえば、太刀岡左岩稜の時も、若くて強いクライマーの先輩がリードしてくれたが、ザックはちんまりだった。登攀は?5.9がせいぜいで難しくない。

それだけザックの重さがあると、大変ってことなんだよな~ 腹筋が。

屈強な男性でも、ザックの重さ+登攀は堪える。

リードクライマーのザックは軽く。

2016/06/07

Testing the new friends

Testing the new Friends from Wild Country on Vimeo.

クライミング・マントラ

■ 氷と岩

クライミングは、アイスクライミングから入った。・・・というのは、私にとって、山=冬、山=雪、で、正直、無雪期の山って、偵察だったからだ。

なので、初めてクライミングしたのは、アイスクライミング。しかも、ただの体験講習だからそんな一流に教わる必要がないのに、それも知らず、保科雅則さんという超一流の講習に参加してしまった・・・

教わった時、「”閉じる閉じる、開く開く”のリズムで」と言われた。

ので、それ以降、アイスクライミング中は、

 ”閉じる閉じる、開く開く”

と心の中で言いながら、登っている。結構良いみたいで、易しいアイスなら、安定感が出てきた。

■ 山の下山

実は、山の登りより、下りが得意だ。下りは何と言いながら下っているか?というと・・・

 ”内転筋、内転筋”

と念じながら下っている。内転筋と言うのは、脚の内側の筋肉のこと。要するに重心が逸れない。

バレエのプリエと言う動作は、要するにスクワットなのだが、一般のスクワットが上体を折り曲げてしまうのに対し、プリエは、上体を折り曲げない。折り曲げないと股関節の柔軟性が必要になる。

股関節が柔らかいと、上体を折り曲げずに済む。使う筋肉は、大腿四頭筋ではなく、内転筋。細い筋肉であまり疲れない。一般に小さい筋肉を使うと疲れない。

ので、筋肉を疲れさせないために、”内転筋、内転筋”と言いながら下山しているのだが、実際、全然疲れないので、下山口で、膝が痛いというオジサンたちを見ると、「内転筋を鍛えたらいいのにな~」なんて思ってしまう・・・

オジサンたちは、すごいバネだね~なんて言うけれど、膝の筋肉ではなくて、内転筋。

ある友人に、下山時なんて言って降りてる? と聞いてみたら、彼女は、「ひげダンス、ひげダンス」とか言いながら、下りているそうだ(笑)。

ひげダンスもいいのかも(笑)?

■ 岩

で、私の岩が問題だ・・・ なんと念じながら、登るべきなのか?

 候補1: ”右手、右足。 左手、左足”

 候補2: ”手、足・足”

正対は、右手・右足。 ダイアゴナルは、手・足足。

でも・・・これだと、中継ホールドとか、レイバックとか、片足スメアとかに対応できない(^^;)。

■ 考えないで登る?

なぜか、考えないで登ったら登れ、考えて登ると、登れない・・・(汗)

普通はフリークライミングの人は逆のような気がする。みんな、よくムーブを覚えていて、一挙手一動が克明なクライミングの記憶になっているみたいだ。

みんなの脳内では、なんというマントラが話されているんだろう・・・?

■ 最近の成果

・スラブは何かをつかみかけているような? エア拇指球か?拇指球に乗る感じが一瞬

・朝一リードがあって感動

・でも、みんなは満足していないみたいなんだけど・・・私としては、なんだかこの小さな幸せに驚きつつ、満足しているのだが・・・



2016/06/04

6月1週のクライミング

■ 平日クライミング

平日パートナーで最近組んでいる青木さんから、連絡が久しぶりにあり、今週平日は、楽しくクライミングできた。

6月1日 甲府幕岩 
  2日 小川山 烏帽子岩左岩稜
  3日 小川山 烏帽子岩左岩稜回収 リバーサイド

反省点は、日常性の維持。 まぁ今回は、久しぶりだったので、また夜に飲みに出てしまったのだった。1日、やきとり屋へ繰り出す。翌日、 瑰泉へ。これが失敗。近くに寝ていた人がうるさく、夜あまり休めなかった。

3日目、烏帽子岩で残置してしまったカムを回収した後、リバーサイドに行くも、疲れが出てしまい、クライミングに投入する気力のレベルゲージが、だいぶ下に・・・。

これはちゃんと寝ていたら、そうしなくて済んだと思うので、反省だ。

アルパインには、どこでも寝れる図太い神経も必要だが、私の場合はシュラフで身体を守られている感じがあれば、結構どこでも寝れる。だが、今回は解放感がありすぎて、あまり寝れなかった・・・。寒かった。とはいえ、山では、寒くて寝れないことが普通だ。

■ 甲府幕岩

甲府幕岩へは、初めて行った。ほとんど瑞牆エリアだった。この辺りは森の雰囲気がとても良い

なんだか行って見たら、初心者向きの岩場のようだった。ハングばかりであなたには難しいと言われていたのに・・・。それはどこのことなんだろう?

行かない方がいいよ!と言われていたので、???と思ってしまった。

朝は9時集合と遅めのスタート。大快晴で、気持ちが盛り上がる。

ところが・・・太刀岡山を通り過ぎ、観音峠へ入ると、なんと林道は通行止めだった(汗)。観音峠大野線は通行止め。

大明神線、前山大明神線を通って明野に抜け、塩川ダムのあたりから、甲府幕岩へ。2時間もアプローチにかかってしまった。

着いたら昼ごろ・・・(涙)。 先行pは、1パーティだけだがランチ休憩中だった・・・。

豊穣の森エリアで、まずはリーダーA木さんが、ピリカ(10b/c)を登る。下部が核心。

当然のようにロープを渡されたので、なべちゃん5.8を登った。正直言って、リードで登れるかどうかの判断が、まだ付かない・・・。

が、なべちゃんは安定してオンサイトできた。ベテランK田さんも同様にリード。

ところが、隣のピリカでは苦戦。TRで3テンしたら、降ろされてしまった・・・。3テンアウト制か~。

イエローマウンテン5.9もオンサイトできた。結構、自分としては、オンサイトが2本もあって、大満足(笑)。

エリアを移動し、HIVE 5.10Aへ。TRでやったら、1か所、ぬんちゃくを置いて登ってしまう。2便目はあまり問題がない。 ただちょっとcrumsy… クラムジーな感じだった。日本語でいうと、どういう感じだろう・・・まごつく感じというのかな?まだムーブの解決が論理立ててはできないからだ。

「リードする?」と聞かれるが、もうちょっとスムーズになってからのほうが良いような?この辺の判断は保守目だ。

帰りは運転もスムーズに帰り、甲府で焼き鳥屋へ繰り出す。10時近くまで飲んでいた。

 ・なべちゃん オンサイト
 ・ピリカ 3テン
 ・イエローマウンテン オンサイト
 ・HIVE TR 2便  

とってもいい岩場だった。また行きたい。トータル5本

■ 瑰泉(かいせん)

翌日・翌々日2連チャンで、小川山の予定。往復しないで、小川山で泊まったら?と提案したら、甲府の岩盤浴場瑰泉が体がとても休まって、気に入っているのだそうだ。

よほど良いところなのだろう・・・と、私も偵察に同行することにした。というのも、宿泊費とすると、1750円は安いが、銭湯代とすると、高い。甲府に住んでいたら、甲府に宿泊する必要はない。ので、なかなか偵察も行く気になれないんだなぁ。夫と行くための偵察。

朝は6時出発。小川山到着8:30 予定通り。左岩稜については、こちらに別に記事をまとめた。

   小川山烏帽子岩左岩稜

■ 脱初心者するには、理解が核心だということ

烏帽子岩左岩稜は、20ピッチと長い。初心者同士でパートナーを組んでいた頃、一緒にステップアップして行くための易しいマルチピッチの候補として考えていたルートだった。

その他、同じような性格のルートとして考えていたのは、乾徳山の旗立岩中央稜、稲子南壁左方カンテ、無雪期中山尾根、太刀岡山左岩稜。

これらは、師匠の入れ知恵だった(笑)。ところが、相方はクライミング初年度で、北岳バットレス四尾根に行きたがった。13ピッチもあるし、山としても一泊二日。ルーファイをミスして、2尾根に行った人もいて、ひどい目に遭っている人もいた。

ロープワークの未熟さもだが、アルパインの困難がどういう困難なのか?について、ひどく無知な気がした。無知を無知と気が付いていない気がした。

当時は、うまく言い表せなかったが、3000m級で、13ピッチのロングルートに挑戦する前に、相方とは、やっておくことがいっぱいありそうな気がした。が、それを言っても、なかなか、合意に達せなかった。

困っていたら、先輩が助け舟を出してくれた。北岳の偵察山行だ。下部岩壁だけでも、初心者だと時間がかかって大変だ、ということが分かった。

その後、アルパインのルートグレード1級の前穂北尾根へ行った。3ピッチしかロープは出ない。相方も連れてきていいよ、と先輩が言ってくれたので、誘ったけれど、不参加で残念だった。

二人で一緒に夢を見ることができない・・・ということが分かり、パートナーシップは、解消となった。これに行ってくれていたら、また別の展開だったかもしれない。

アルパインクライミングについての技術的課題や、何が難しくて、何ができると、どういうルートに行って良いのか?という説明を初心者にするのは、とても難しい。

初心者側の理解しようという努力が不可欠だ。

ロープワークとか、ルーファイとか、言葉で言って聞かせても、その言葉が具体的に意味する内容は、伝わらない。

■ グレードの弊害

しかも、悪いことに、なまじ、グレードがあるせいで、「5.7?じゃ登れるじゃん」と思ってしまう。

たしかに5.7なんて、今日クライミングを初めてしました♪みたいな人が初日で登れる。私だって5.7なんて初日でクリア。何が難しかったんですか?となる人の方が多いだろう。

でも、山にある5.7を登るのは別の話だ。山にあると、墜ちたら死ぬのだ。

まずは、ロケーション…足元がすっぱり切れて落ちたら一巻の終わりというようなところにある。床に置いてある丸太を渡るのはカンタンだが、高さ100mにおいてある丸太を渡る気になりますか?

それに悪さ。砂がついていたり、木の葉、木くず、虫、風、日射。環境はアウトドアなのだから・・・。

長さ。5mの5.7を登るのと、40mの5.7を登るのでは、もちろん、40mのほうが大変だろう。山では、時間が長く、何ピッチも集中力が要求される。

そして、プロテクション。プアというより、自分で立木を選んで、取らなくてはならない。ギアが足りなくなったら、どうする。

ロープドラッグ。ロープの流れを作るのが下手だと、歩くだけの場所でも、ロープが出なくて、すぐに前進が困難になる。

時間。ちょっとしたことに手間取って、5分余計にかかると、20ピッチあれば、5分×20回。100分の遅れは、山では大きい。悪天候につかまって、吹きさらしの稜線で進退窮まったら、身を寄せ合ってビバークをしなければならないのですぞ。

チームワーク。こうしたことを乗り越えるには、共通の理解と、あうんの呼吸が必要だ。

親しさ。ビバークなんて嫌いな人とはできない。「オレ浮気したい」と女性の私に向かって言う人とテント泊したが苦痛だった。

そういうことが、なかなか分からなくなってしまうのが、グレードの弊害だ。

■ 今回のルートの特徴

今回の烏帽子岩左岩稜も、難しいところは、ほんの少しで、私がイメージしていた小川山的なマルチピッチとは違った。屋根岩2峰セレクションみたいなのが、7Pではなくて倍あるのかなぁ・・・と思っていた。

行ってみると、セレクションはとてもフリー寄りだが、烏帽子岩左岩稜は、ずっとやさしく、その代り高度感と景色が素晴らしかった。

すごくアルパインっぽい。登っていると景色が素晴らしすぎて、高度感や恐怖を忘れてしまう・・・。

今回も実際そうで、少しも怖いと感じなかった。

ただ、やはり、「ここ、落ちたら死ぬよなぁ」と思った。

高所恐怖症の夫を連れてくることは、セカンドで連れてきても、不可能だということは明白だった。

同行者は、ここには30回も来ているのだそうだ。

私は今回、5.5などの易しいピッチではリードする気でいたのだが、初見リードはありえない、ということが明白だったので、黙っておいた。リード者はセカンドからまったく見えない。つまりルーファイをミスしても、そのミスをセカンドが拾うことができない。

それにリードしたいとわがままを言って、時間が押したら、パーティ全体として効率が著しく下がる。

パーティでもっとも合理的に早く抜けるには、パートナーのオールリードが合理的選択だった。

それにしても、去年の段階だったら、ここへ来ても楽しめなかったかもしれなかった。登攀力の安全マージンのゆとりが足りなかっただろう。高度で恐怖心が出ると、体の動きが悪くなるからだ。

20ピッチの長いピッチが、5時間程度で済んだのは、パートナーがルートを熟知していたことによる。

■ 残置回収

山頂でギアを整理したら、黄色のカムが一つ足りなかった・・・。

ので、翌日戻ることにした。8合目付近だ。 こちらのほうがロープワークなど、私には勉強になった。

一部登り返しがあったが、プロテクションがなく、頭上のクラックに挟まっているチョックストーンが落ちそうだったので、ここは登るべきでないと判断した。登攀的には易しそうだった。

では・・・というので、懸垂で降りようか?と思うが、下りるのは簡単だが、下りた後、どうするか?ダメだったら、登り返しになる。

プルージックで登り返せばよいとは言えるが、不確定要因が多い。ロープを引きぬいてしまったら進退窮まってしまう。

というので、懸垂で降リる案も廃案。

右に巻いてみたら、なんだか行けそう、といので、1ピッチロープを出してみる。次は短い懸垂。次はカンタンな登り返しだが、ロープを出す。

パートナーは見えなくなったが、うまくカムを発見したようだ。やはり思ったところに残置してしまったようだった。見つかって良かった。

この日は、6時出発し、8時半小川山着。12時には下山終了したので、別のエリアに向かった。

■ リードでフォール

もう昼だし、近所がいい、というので、リバーサイドに行った。

パートナーが、アウトオブバランス5.9をリード。前回、ここへ来た時、私は、ここはTRで、何も考えずに何が難しいの?と言う感じに登れてしまい、楽だった課題だ。

その時、これはリードできるんだろうなぁと思い、2便目は、考えながら登った。すると2便目では落ちてしまった。前とは違うムーブを試そうと思い、そうしたら、2便目で落ちてしまった・・・ので、リードは出直しと結論。

なんでなのだろう?考えると、余計悪くなる。

という状態の課題なので、相方がリードした時に、トップロープを残してもらって再登してから、リードにトライする予定だった。

が、とりついてみたら、あら?!ロープがいつの間にか抜かれていた。

しかも、抜かれているということに気が付かないで、取り付いてしまっていた・・・気が付いたのは、2ピン目を掛けるとき・・・。

「あれ?トップロープでって言ったじゃーん・・・」 「え~?そうだっけ?」 

してやられたなあ・・・

というので、まぁいいか・・・とそのまま登る。私には、”クライマーとしての私”が正確に理解できないのだし、相方はベテランで、彼の方が私自身について理解しているだろう。

最終ピッチまで、もたつきながらも、無事進む。

が、最後のところは、多少寝ているのに、そこで落ちてしまった。指がかかるクラックが浅くなって、レイバック気味なクラック+片足スメアという登りから、完全にスメアに変えるところ。右足に遠くにスタンスがあるのに、見落としていた。

結構落ちて、3mくらいフォール。

リードでは初めて、落ちた。

もちろん、人工壁では落ちながらリードしているのだが、外岩のリードでは、初めてだ。

まぁ、ビレイをしているので、落ちている人を目撃したりして、平気だということは、頭では分かっているのだが・・・。

落ちる恐怖を不必要に大きく勘定している、というのは事実だ。

それは当然で、山岳会で一緒にアルパインに行くことになるビレイヤーたちのビレイは、かなり信用がならなかった。

だらりんを平気で、立ち位置がかなり遠かった。私を引っ張り落としたり、ロープそのものの理解がまったくなかったりした。一緒に登って落ちると殺されるなぁと分かった。

それで、岩に一緒に行くのはやめることにした。ゲレンデ通い→アルパインが、正しい流れと言うことも分かっていない人たちと行くのは嫌だった。

フリーの人は、ゲレンデしかない。それでも、フリーの人の方が、山岳会に属している人よりも、クライミングに慣れており、したがってビレイに慣れており、安心感も拡大だった。フリーしかできなくても、”ビレイでチョンボしました~”で、死ぬよりは良い選択だ。

さて、落ちたら、非常に悔しくなり、すぐに取りかかった。ら、2度目も落ちてしまった。まぁ、落ちるのに慣れるのも勉強だからいいか。

足が引っかかって、腰を打ったが大したことはない。3登目は、遠くのスタンスに足をかけたので、終了点近くのガバが取れた。

しかし・・・トップロープでは1撃だったのに、リードでは不安定で3登も必要とは。

今のところ、考えた方が動きが悪い。

■ めんどくさい

この課題は、同じ終了点で隣の10b/cも登れる。ただスタンスが極小になって、小粒なカチを持たないといけないだけだ。

リードで登れたら、次はトップロープで、限界を伸ばす番なのだが・・・眠い。

しかも、とりついてみたら、気持ち的に、とっても、めんどくさい。

ただめんどくさいのだ。それで、靴を変えてみた。小さいカチスタンスに乗りやすくなって、楽勝気分が出ると、気持ちが切り替わるかな~と思ったのだ。

でも履いて登ってみたが、あんまり、気持ちが盛り上がらない。ただ、めんどうな気分だ。

それで、今日はこれで終わりだな~と思った。こういうとき、あと一人いれば、その人が登ってくれればいいのだが、二人なので、私が登る気を失えば、クライミングは終わりになってしまう。

相方には申し訳なかった。

なんだろうな~、このめんどくささは。

前の日よく眠れておらず、眠かったというのもある。でも、睡眠不足は山では普通だし、緊張して交感神経がONになれば、眠気は吹っ飛んでしまうはずだ・・・

それで家に帰って昼寝を試みたが、あまり眠れなかった。帰って仕事に行ったが、仕事はいつも通りで快調だった。

帰ったら、夫がベッドで伸びていた。それで私も食事せず、ベッドにもぐりこんだ。夫とはいつも一緒に寝ている。いつもの環境で寝ても、やっぱりよく寝れなかった。

呼吸法や瞑想で、副交感神経をONに切り替えたり、短時間で急速に心を鎮める練習も必要なのかもしれない。

フォールに動揺したようには思えなかったし、体力にゆとりが不足しているようにも思えなかったが、今日も、とても、だるい、めんどくさい気持ちだ。

だが、このブログの長い報告は書けている。めんどくさいときには、文章を書く気になれない人は、とても多い。なのに、私は平気だ。私の場合、めんどくさいときは、料理や後片付けにはゲンナリ感が出る。

そういう種類の問題かもしれない。

まとめ 
 リバーサイド
 ・アウトオブバランス 5.9 リード フォール2回
 ・マダムバタフライ TR 

■ めんどくささ

・・・というような内容の3日間だった。4日目もクライミングしたら、めんどくささにめげていたかもしれない。

メンタル的に、クライミングが長時間続けられる、というのは、どういうトレーニングなのだろう。

山では、長い時間歩いていても、あまり飽きることはない。 

しかし、山も飽きる、ということをおと年、中高年のおばちゃんのスタンプラリーみたいなピークハントに付き合って理解した。

ただ数をこなすような山は、好奇心が刺激されなくて、飽きてくる。疲れではなく、退屈さ。飽きて歩きたくなくなる。やれやれ…という気持ちだ。

最近も山で単独で歩いていると、ちょっとめんどくさい気持ちになったことがある。太刀岡山のハイキングに出かけたら、2時間ほどだが飽きが出たし、乾徳山の偵察山行も同じだった。

山から新鮮味が薄れてしまったのは・・・遠くに見えている目標がなく、糸が切れた凧みたいな気分だからだろうか?

山をスタートしたころには、憧れがあった。今は、憧れはなくなってきつつある。

いや、むしろ幻滅中と言ってもいいかもしれない・・・。山の大部分が、独りよがりのお山の大将的欲求・・・世俗的な欲望に汚染されている、と観察の結果、結論したからかもしれない。

あるいは、危険予知なしのアルパインは、10中10、死へ続く道だと、確信が持てたからかもしれない。

私のモチベーションの9割は、好奇心で、残りは向上心だ。山で自分を向上させたいと思っている。それは登攀ではなく、例えば、相互に信頼し合う関係を築く、というようなことも含めてだ。人間的成長。

そうした気持ちは、しょうもない初歩的ミスで死ぬリスクを見ると、減退する。両手離しで、ビレイしている人を見ると、バカバカしくてやってられない気になる。

私一人が真面目にやったって何になるんだ?

ヤル気が減るのは、「頑張ったところで、どこへもたどり付けない」と行き止まりを見たときだ。

行き止まりとはつまり、無謀な登山者であり、それを指摘しないリーダーたちだ。

心理学的には希望の反対。

願わくば、この道はどこへ続くのだろう?とワクワクしながら進みたい。






甲府幕岩

■ 甲府幕岩

甲府幕岩と言うから、甲府から近いのかと思いきや、全然、瑞牆周辺エリアだった。観音峠からの道は封鎖中。

・なべちゃん オンサイト
 ・ピリカ 3テン
 ・イエローマウンテン オンサイト
 ・HIVE TR 2便  

とってもいい岩場だった。また行きたい。トータル5本。


 


2016/06/03

小川山烏帽子岩左岩稜

■ 烏帽子岩左岩稜

去年から行きたかった、烏帽子岩左岩稜に連れて行ってもらいました♪

うーん、ここは難しいクライミングは出てこないので、登攀力的にはそう課題が大きいわけではないですが、高度感があって、落ちたら死ぬな~とリアルに実感できるので、去年の登攀力では、精神的ゆとりがなくて、結構ギリギリだったかも?

今、行って良かったです♪ 楽しめました☆ 

ここに行くには、5.9は平気な感じでリードできるくらいな、ゆとりがあるほうがよいのかな?

私自身、ここを楽しんで登れたことで成長を感じました。

■ リード?

ここをリードするには、ロープの流れを上手に作れる必要があります。以前、相方が太刀岡左岩稜で、5.5のピッチでもロープの流れが上手く作れないで、ロープドラッグにより登れなくなっていました。

リードする人は、ルートファインディングをして、プロテクションを適切な感覚で設置して、という洞察力が必要です。それには、セカンドで登って、どこでピッチを切ったらいいか?プロテクションはどこで取るのが、適切か?など、よく観察しておく必要があります。

■ 最後のピッチ

最後は5.7のワイドなのですが、ザックがあると引っかかって登れないので、ザックだけ別に上げる必要がありました。ここはちょっとだけなのに、ちゃんとしたクライミングって感じであくせくしました。

他には、5.7のクラックが、ロケーションが怖すぎ!落ちたら一巻の終わりな感じの壁でした(汗)
クライミングは易しく、私でも登れました。

他は歩くピッチもあるくらいで、登攀自体は易しかったのですが・・・1P目でプロテクションを回収していたら、環付ビナを落としてしまい、一度取りにローワーダウンで下してもらいました。

一か所、冗長で取ったアンカーのカムをうっかり置き忘れ、翌日取りに戻りました。この取りに戻る方が、ロープワークなど色々と勉強になりました。

■ 寒気が入った日

6月2日は、冬型の気圧配置となり、晴れたのですが、朝廻り目平に着くと、金峰山が白くなっていました。霜が降りたようでした。甲府はもう夏なのに、びっくりです。

ちょっと寒いくらいで、ナノパフを着て登りました。6月なのに!!

■ 記録

9:37出発 10:30登攀開始 ~16時登攀終了 17:33 駐車場












2016/05/31

クライミングの事故を減らすには?

■ クライミングの事故を減らすには? 二人で判断しましょう

緑山岳会のすっぽ抜け事故ですが、ビレイヤーの人的ミス、という結論になっていますが、

  本来ビレーはビレーヤー 一人で行うものではない

という指摘をもらいました。スバラシイ!!

リード者も判断ミスとしなければ事故は少なくなりません。

■ コントローラー タイプ

コーチングでは、リーダーシップの類型を4タイプに分けています。

コントローラータイプ : 「いいから、俺の言う通りやれ」

プロモーター タイプ : 「一緒にK2登ろうぜ!」

サポーター タイプ : 「みんなと一緒なら頑張れるよね!!」

アナライザー タイプ : 「今の自分には何が必要か、足元を見ろ!」

で、たぶん今まで、リーダーと言えば、コントローラータイプがイメージされてきたのではないかと思います。

■ ”俺の言うとおりヤレ”は、リスク集中

私が思うには、「俺の言うとおりヤレ」タイプは、責任を取れないところまで、「俺の言うとおり・・・」となってしまうリスクがあります。

このリスクを回避するには、「〇〇さん、責任取ってくれますね」 がいいのかも?

以前、ある山で核心部に着きました。私は、偵察隊で先に出ていて、「これは今のメンバーでは無理だ」と思いました。

それで、「リーダーが降りてきて!リーダーが見ないと、話にならない!」とリーダーに叫びました。

そこは、ガレの底巻きで、ロープが必要な懸垂が数ピッチ続き、降りても登り返しが今のメンバーの体力では無理ということが一目瞭然で分かったからです。

でも、リーダーは下りてこようとせず、技術の無いメンバーを降ろそうとしていました。

そのメンバーは懸垂下降の手順から教えないといけない人なので、下りてしまえば、今度はまたンぼり返しが大変になり、時間がさらに無くなって状況が悪化してしまいます。

この時のリーダーは、人望に厚い人でしたが、メンバーたちは頼りがいのあるリーダー過ぎて、基本的に判断を放棄していました。 

いわゆる”強いリーダー”は、メンバーの思考停止を強いてしまう、招いてしまう、というリスクがあります。

■ パートナーシップ

上記は、複数のメンバーのグループでの話です。 一人のリーダーにメンバーが複数。

一方、私が好む人間関係の様式は、グループより、パートナーシップです。

1対1のほうが、私にとっては、より関係が築きやすいです。

これは、私が親密性という強みを持つからだと思います。今までの友人関係を見ても、個対個での関係構築が主体で、あまりグループでの関係構築は好みではありません。

・・・という状況を見ると、私には、クライミングという活動は、合っているかもしれないです。

■ ブランド志向?

私は権威主義者とはかなり相性が悪く、”レッテル”、つまり、”資格”や”所属団体””学歴”等を振りかざす人が苦手です。

同じ理由で、ブランドバッグや高級外車の人も苦手で、そこから読み取らなければならない、”おれを尊重して”というメッセージを読み取り損ねてしまいます(笑)。

理由は、ブランドに興味がないから、読み取れないんですよね・・・。なんとか大学って言われても・・・知らない。

ただ、ロゴに関係なく、実力を見る目はあるようで・・・それは、最上志向という資質から出るもののようですが、実力がある人のことはすぐに分かってしまいます。

困るのは、どうも資格やブランドを持っている人と真の実力者が相反する関係にあるようだ・・・という現実があることのほうで・・・あまり周辺情報が多いと、逆に警戒してしまうのですが・・・。

私はレッテルに警戒するあまり、経験を示す、山岳会のブランドには、甘かった点があるかもしれません。

昨今、山岳会のブランドは関係なくなっているような感じのようです。

昔の本には、様々な老舗山岳会の名前が出たルートが出ていますが、それらのルートは先人の偉業であって、現代の所属者の実力とはまた別個のものなのでしょう。

腐っても鯛とは行かず、昔千里も今一里が正しい認識のようです。

2016/05/30

5月の山行のまとめ

■ 5月はレスト

5月の山行は、

  1.  5月1日 越沢バットレス マルチ 
  2.  5月3日 パタゴニア川上村 横山さんの講演会
  3.  5月5日 青笹尾根 ピストン ワラビとり (w夫)
  4.  5月8日 三つ峠歩荷トレ 17km
  5.  5月18日 太刀岡山トレッキング
  6.  5月21・22日 小川山クライミング
  7.  5月24日 乾徳山トレッキング 
  8.  5月28・29日 ロゲイニング大会 (w夫)


ということになった☆ 8山行だが、これくらいのペースなら、体力的に大変ではない♪

ほぼレスト。夫と行く山が復活して良かった。土日は夫と、平日はクライミングという過ごし方を6月はする予定だ。

一人で行く山は、ちょっと体力的にはゆとりがあるので、退屈かもしれないので、大きな山で体力トレーニングになる山を開発しなくては(笑)。

急いで歩くより、重くして歩く方が現実的かなぁ・・・。

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