2016/06/12

安心感で解凍中

■ 成長?

最近、パートナーからも、「会ったころとは全然違うね」なんて言われて、

 もしかしてクライミング成長期?

と、内心喜んでいた・・・ら、なんだかどうも違うようだった・・・(汗)

単純にマイナスレベルに振れていた針が、ゼロを差しただけみたいだ。

■ 小川山物語

本格的な登山を始めて、まだ半年くらいのときに、先輩が小川山物語に連れて行ってくれた。このとき、私は小川山自体が、まだ2回目などで、ぜんぜん外の岩場になじんでいない頃だった。

なので、完全初心者なのだが、小川山物語は長くて、上まではいけなかったが、ムーブや高度感など、特に何も問題とは感じなかった。上まで行けなかったのは、スタミナ上の問題で、だるくなってしまったのだった。

クライミング3年目に突入の今、小川山物語へ行ったら・・・・前と変わっていなかった・・・(汗)

あれ?成長してないなぁ・・・ 今日は、昨日の夜宴会でお酒を飲みすぎたきらいがあって、パートナーも私も、調子が悪かった・・・のは事実だが、小川山物語、2年前と比べて、スムーズ度が上がっているかと言うと・・・ 上がっていないような?!

あれぇ・・・。

・・・ということは、つまり、初心者で何も分かっていないがために何も怖くなく、したがって体がスムーズに動いていた当時に戻っただけ?! もしかして???

■ ビビり

実は、8mの転落のあと、クライミングにいくのが、どうにも怖くて仕方なくなった。でも、頑張って、ビビり癖を付けると良くないと思って、岩に通った。

確保理論などを勉強したり、実際に遭難事例を知ったり、何より、分かっていない人の危険行為をいくつも見たりして、どんどん、山に行くのが、特にクライミングに行くのが怖くなった。

三つ峠などは最たるもので、初めて師匠に連れられて行った時は、中央カンテ、「何が難しいんです?」って感じだったのだが、2回目からはリードするようになり、リードするようになると、ビレイが信用できないので、怖くなり、しまいには、岩のフリクションも信頼できない感じになった。

三つ峠はとくに他のフリーのルートと比較しても、怖いと感じた。 フリーのルートでは、短い課題を最初の頃は、やりたかったが、実は高度感があっても、高いほうがグランドしないので、安全だ、ということが分かるようになり、ショートも怖くなった。

離陸が核心だったりすると、もう「張り気味でお願いします」(笑)

最初の頃は、全然怖くなかったのに・・・。つまり、どこで落ちたらグランドするか、理解ができるようになり、それで怖くなってしまったのだった。

三つ峠では、落石の危険を分かるようになってしまい、それで、怖さ倍増。

雪稜もスタンディングアックスビレイで両手を離してスマホしているのを見て、怖さ倍増。

アイスのだらりんビレイをみても、怖さ倍増。

とはいえ、クライミングはしないと上達しない。

なので、結局不安を抱えたまま、初心者のビレイに身を任せて登ることになった。

  確実な確保をもとめることや、
  安全管理の抜け目なさ

を期待することは初心者にはムリだろう・・・と、半ばあきらめ、落ちれないビレイヤーだけど、登りたいのだから仕方ない、と受け入れてクライミングしていたような気がする。

この考え方が師匠には気に入ってもらえない一つの理由となったかもしれない。

つまり、クライミングは、落ちれない確保で登ってきたから、クライミングしたいのにしたくないという超矛盾したことになっていたんだろうなぁ・・・。

最近一緒に組んでいる人のことは信用したのか?どうか良く分からないが、リードで落ちたけれど、止めてもらったし、アブナイことはあぶないよ、と言ってくれる人だと信頼しているので、あんまり怖いとは感じなくなった。

昨日は、けっこう体を倒してムーブの体制を作ったりした。今のパートナーになってから、なんだか、緊張が解凍中ってわけだ。

つまり、私はクライミングでは落ちて死ぬかもしれないという怖さで縮こまって、とっても固い動きになっていたんだろうな。

いや~ やっぱりクライミングに必要なのは、

 ・止めてもらえるという安心感

 ・喰われないという安心感

なんだろうな~。

喰うか喰われるか、FightORFlight (戦うか逃げるか)と言われる、そういう緊迫した状態にいて、本当にリラックスとは無縁に登っていたんだなぁ・・・。

やっぱりビレイが確実な人と組むのが一番ですね。