2019/06/22

Tonyが気づかせてくれたこと

■ 窮地を救ってくれた

トニーとは、ラオスで会いました。トニーとの出会いは、なんか、これまでの人生をひっくり返すような出会いでした。

というのは、トニーの態度が、「この人をこの悲惨な状況から救ってやらねば!」という正義感に満ちたものだったからです…

私は、国際山岳ガイドの方とパートナーを組んで、ラオスに初めての海外登攀で行っていました。当然ですが、ガイド料などは払いません。払うなら行かないからです(笑)。

ですので、その方からすれば、言葉に出さなくても「国際ガイドの俺と組むんだからありがたいと思え」という態度になることは、もしかしたら仕方がないのですが…。私だってそう考えるかもしれません。ガイドになるのはとても難しい事なので。

その方とのクライミングでは、私は一方的に押し付けられる側でしたので、それを見たトニーが駆けつけてくれた、のです(笑)。

トニーは日本に6年住んだ直後の帰国の途中でラオスに立ち寄ったクライマーだったので、日本の事情も分かっていた、と言うのがあったんですね。

■ 変だとも気が付いていなかった

上下関係で登る… まぁ男性を立てる、というようなことですが、日本では普通のこのことも、海外では、非常にいびつな関係性です。

トニーが私を”救いに”くるまでは、私もこれが変とは気が付いていなかったんですよね。

ただ、ただ、渋ーい顔をしながら、付き合って登っていました(笑)。

というのは、日本の会社生活で、軍隊式の指揮命令系統に慣れていたからです。縦社会と言うやつですね。

ただ、西洋諸国では、日本式の縦社会は稀になってきていますし、ましてや、趣味の世界で、わざわざ縦社会の窮屈な世界に身を置くことは、考えにくいです。

誰も嫌なことはやらない。当然です。余暇の世界なので。

■ 支配を受けやすい性格なのか?

私自身はこうしたコントロールを受けやすい性格であるということに、どっぷり浸っていたためか、全く気が付いていませんでした。

それがとにかくショックでした。トニーからみたら私は、いじめに会っているように見えているのに、そのこと自体に私自身が気が付いていなかった…。

私はただ、目下の者として、礼儀正しくしていただけでした。日本の礼儀、世界の虐待。

かなり、トホホな状況ですね?

というので、この事件からは、個人的なメンタルの弱さ克服の課題として、クライミングのパートナーシップ問題を捉えるようになりました。

■ パートナーシップ 

私は見た目にも、はっきりモノを言いそうですし、実際、そのとおりで言いますし、なんで、そういうタイプの人が、「俺についてこい」タイプ?の思いやりのない人を惹きつけてしまうのか?そこのところが私にとっては謎ですが…。

ラオスでのパートナーシップは、こんな感じでした…。

あるとき、パートナーが、人気のない遠いエリアに行きたいと言ったのです。それで行くことになったのですが、アプローチが双方、分からない上に、迷いに迷って、獣道みたいになり、トレイルは、すでに3級は終わって4級の登攀みたいになってきてしまいました…。登るの簡単だけど、帰りが…系です。

私は靴がクロックスだったので、これはこれ以上進むと危険だと思い、パートナーに声をかけると…「私の靴は大丈夫です」。こんな思いやりのない言葉、ありますか?

それで私は危険を顧みないでついて行くか、そこで待つか、一人で下るか、しか選択肢がないわけです。しばらく待って、その道が正しいとは分からないわけだし、帰るよ!と叫んで一人で帰りました。私がコケて死んで、パートナーは、責任、取れます?取れないですよね?

岩場では「あれ?一人でどうしちゃったの?」とほかのクライマー。外人です、当然。

声をかけてくれるのは、一人では登れないのがクライマーの常識だからです。

結局、行こうとした岩場は見つからずパートナーは帰ってきたのですが、その頃には私は別のグループに混ぜてもらって、楽しくクライミングしていました。

その見つからなかった岩場、なんで、その人が行きたいと思ったか?というと、たぶん、自分のためではなく、私に適した岩場を探していたと思うんですよね。なにしろ、6Bが登れる人でしたが、その岩場は5cばかりだったので。私に良かれと思ったんではないか?と。

だとすると、”ああ、すれ違い”ですが。それでも、やはり、

 意図と行動がずれている、

と言うことは言えるだろうと思います。

このパートナーの行動は、一種のメンタル不全に見えますが、日本の男性には多い行動の現象のような気がします…どうでしょうか?

相手にプレゼントと思って全然ありがたくないプレゼントを渡す、ということになっているって、あるあるなのでは?

でも、大事なのは、意図、とターパさんには倣いました。チベット僧侶です。ので、意図ということからすると、悪い人とは思えません。

■ 私の落ち度なのか?

というわけで、このパートナーはとっても気難しく、私は大変だったのです。

私は現地集合で落ち合っているし、ビレイも確実だし、「あーあ、なんで俺が面倒見てやらなきゃいけないんだよ」的なパートナーであったことは、ほとんどないハズです。

大体、先輩には、

「1から10まで言わなくていいので楽」

と言われています。

大体、私自身、岩場で現地集合で済ませられる後輩には、今まで会ったことないですし。国内岩場ですら、です。

もし私が師匠に、現地でランデブーという同じ提案したら、たぶん、師匠は怒りで赤くなるでしょう。クライマーの常識の中で、アプローチを折半というのもあるからです。

しかし、昨今はこの考えは崩れてきつつあり、アプローチを共有して交通費安く上げようというのは薄れてきていますが。

私が言いたいことは、私がお荷物パートナーである、というのは、考えにくいということです。自立度合いは相当高いハズです。

お荷物でないのに、なんで虐げられる扱いを受けるのかなぁ…というのが、私にとってぜひとも解決したい謎になっています。

何度も何度も起こることなので。私にとって、これは、何か、私の側のメンタルに問題がある、と言う話なのでは?

となっているのです。

■ 海外の仲間と登れば楽でした

ということで、日本でパートナーシップを組むと、支配と非支配の関係にどうしても陥ってしまいがちで、楽しく登るのが難しいのですが…

そういうことが起こらないのが海外でした。いたって普通。私は普通に、いい人で通ります。

うーん… 

なんで日本ではうまく行かないのか?私を育んだのは日本社会じゃないのか?

ってな具合に私の疑問は堂々巡りを始めるわけですが…

何が悪いのか?私以外の人からは、結構明らかだったりすることではないのか?と思ったりしているんですが、違うんですかね?

誰か分かる人教えてください。

■ プライド

こう言っては何ですが、43歳から始めたクライミングですが、たぶん、普通の人と同じレベルで打ち込めば(現在は全然、打ち込んでいません)、5.11はもちろんのこと、もしかしたら、5.12までは行けるんじゃないかしら?とは、私本人は思うのですが…。(いや、違うかもですが。まぁ11までは、見えてきているでしょう)

そうなると、私の脳がサーチを始めるのですが、そうなった場合、もう登れなくなった往年のクライマーのプライドは、どうなってしまうんですかね?

それが怖くて、なんか打ち込む気になれない…というのが、一つの心理的抑制要因にありますが。

■ 自分軸で

これは他人軸なので、自分軸で考えると、私はそんなにクライミングが急速に上達しなくても構わないというか… まだ先は長いしなぁ見たいな感じ。

一つのグレードで、色々なタイプの登りになれるほうが重要です。そもそも、ド根性系、体育会系苦手だし…。めっちゃ文系ですし。プライドかけていないし。

ただ、頑張ればできることだったら、頑張らないのはもったいないな、って思うだけです。

それが頑張るとしたら、頑張る理由です。なにしろ、アイスでは、周囲の人が目を見張るくらい登れるようになったので、もしかしたら、岩もそうなるのかもしれない?と(笑)

まぁアイスと岩は違い、指力が課題なので、私の才能が岩登りにあるか?というとないかもですが…。

とはいえ、この近隣の才能をすべて探索しつくしたか?というと違うかもというのが、とりあえず、続けている理由です。

■ 誰が楽しいのか? 

当然ですが、クライミングは、趣味であり、余暇であるので、

 楽しく過ごしたい、

というのが誰にとってもトップNo1の心理ニーズであるのではないか?と思いますが…

上下関係、主従関係で登って楽しい人って誰?それ、命令する人だけでは?

というので、旧来の日本型システムは、勝ち組が一方的に目上の人だけで、そのシステムだと下の人はずっと楽しくないです。山ヤのMな気質がそれを支えていると思いますが。

男性同士で、「○○さんの××はすごい」と、うんと上手な方が下の人を褒めていたりしますが、それって本心なのかなぁと思ったりします。女性の私の目には、きもーい、と映ること必至。

これまでは、情報の非対称性と言って、先輩だけが情報を持っていたので、初心者には何が分からないのか分からないという状況だったために、この関係性が温存されていたんだと思います。

現代の情報革命が、既得権を壊している、ということなのかな?

■ 楽しくなかったら来ない

新人さんが山岳会に来なくなって久しいと言いますが、単純に楽しくないから、ではないかと思います。

ビレイは、登りたいと思ったら必須の技術で、ビレイができないと誰も登ってくれませんから、心から登りたい人は必死で習得するものですので、そうなってから教えれば、教えられた人が、教えてくれた人に感謝しない現象は、消えてなくなると思います。

今の場合だと、ビレイ技術を授けてやるから、俺のビレイ頼むね、専属ビレイヤーね、みたいなことになっており、従属関係が激しいです。

従属ならいいけど、隷属みたいになってしまう人もいます。私がヨガの仕事、日曜に入れたら、怒って電話をかけてきた人がいました。「何か僕に謝ることがない?」です。私は何の心当たりもなかったのですが。

私のラオスのパートナーも、パートナーを先に大事にしなかったのは、本人なのに、私がほかのクライマーと登ったと言って、怒っちゃって、2度と口をきかん、みたいな感じでした。

それでもなぜか帰りの飛行機は一緒に行動したがって当惑でした…。

来るとき一人で来たんだから、私に彼が必要でないのは明らかだと思いますが、彼には私が必要だったのかもしれません。

個人的に海外では、男性といるとぼられる率が上がるので、どちらかというと女性の一人旅のほうが話が楽です…特に文明国で、暴漢の危険がない国では。

男性がいてくれると女性は心強いですが、それは暴漢に襲われるリスクが減るからで、逆に暴漢を惹きつけてしまいそうな人だと…。

それに男性がいると、その人がいるから大丈夫だろうと周囲の人が助けてくれなくなったり、男性に遠慮して、助力を申し出しづらくなったりします。

ので、この時もトゥクトゥクではボラれたのでした…(笑)。本来400バーツのところを600バーツ取られました。2で割れば300でしょ、という算段がドライバーにあったのだろうと思いますが…。

■ 日本の男女関係がやばい

こうした関係性の歪みは、クライミングだけでなく、一般的にもよく見られるようで、結局のところ、それは、誰をハッピーにしているのでしょうか?

誰もいない、

というのが真実のような?

もしも、こうした心理的な、病的態度がないならば、私とそのパートナーは、ラオスで、他のクライマーと混じって、二人だけで登るよりも、もっとたくさんの課題が登れたことでしょう。

そして技術交換にもなり、心の充実感も、多く、満足度はさらに上がったでしょう。

なんでそうならないのかな?というのが、私にとっては、積年の謎です。

トニーが来てくれた時、私の問題ではなく、社会の側の問題なのでは?という気づきがありました。

トニーありがとう!

■ 追記 2021.8.11

境界性人格障害 ということではないかと思います。クライマーには多いのかもしれません。

2019/06/21

新人がクライマーになるまでが大変

■ 2つの会

山梨にいたころ2つ会に入っていて、一つはホームの会で冬山合宿などを目的に登る伝統的な会。一つは現代風に個人で登る会でした。

現代風の個人の会の先輩で男性が2名います。一人はガイドさんで、私と登るときはいつもザックをわざわざ重くしてきます(笑)。一回りくらい年下なので、そりゃそうよねと思いますが、この先輩はさすがにロープワーク確実で、色々と盗ませていただく系でした。いつも行くときは二人でいくか、私のパートナー候補者を連れて先輩はお目付け役。

もう一人の先輩は気の良い親戚の子に近い関係のような?登れるグレードが違うので、行きたい岩場が違ったりするので2名だったり、混ぜてもらったり。どちらかというとわいわい男子同士で登っているのが似合っている先輩です。

■ 階級社会

私は階級社会が苦手なので、会の伝統的な在り方、年間で企画される年一回の会の岩登り大会みたいなのに参加すると、最悪に居心地が悪いです。

以前、師匠の会のそうした行事に小川山で呼ばれ、これは史上最悪に面白くないクライミングでした(笑)。

まるで誰が登れて誰が登れないかの確認とランク付け大会みたいな感じ。なので、会の年間事業で登るのは最悪だと学習しました。

私のように感じた人は、一人ではなかったようで、いつも夫婦で登っている人で私と同じように呼ばれたクライマーと、とんでもないところに来てしまったね…とほほ…と肩を寄せ合っていました。小間使い扱いさせられて嫌でした。

会山行は、会における立場のPRの場です。師匠はそこで自分の地位が高いことを示したかったみたいでした…人にあれこれ命令するということです。

もともと中級登山学校の校長先生をしていたからです。そうした尊大な態度というのは、長い間組織の中ではぐくまれ許されるものですが、組織の外に出たら、誰でもマナーを守らないといけなくなります。それができなくなっちゃんですね、長年それをやりすぎて。

しかし、会社と同じで、日本では、退会して、また違う会に入れば、また新人と同じことで、誰も言うこと聞かなくなります。要するに、移動で別の土地に来ると、誰もえらいさん扱いしてくれないというのが不服だったみたいで、その年間行事は、それが解消できる唯一の場でした。私もえらいさん扱いしてあげたつもりですが、足りなかったようです。焼き鳥奢るくらいでは(笑)。

ラオスから帰ってアイスへ行き、師匠が怒ったのは、「なんで残置があるのに懸垂なの」という場面で、たぶん、要するに俺に歯向かうなと言うだけでのことで怒ったのだと今になって思いますが、それは、逆に言えば、それだけ勝手にやらせてあげないと民主主義的な関係では登れないということです。もちろん、1対1で登っているときに、特に横暴なことをするとかではないのですが、第三者を連れてくるとうまく行かなくなるのは、関係性の中に上下関係を持ち込みたいからだと思います。

とりあえず、私が言いたいのは、会と言う仕組みの中で、階級制度の中で登る、というのは、私より上の世代に顕著なというか、ごく普通の行動様式ですが、私の世代より下の人は、”誰が偉いか?誰が決定権があるか?”ということは考えないということです。

命令はしないし、聞かなくていいし、誰かの歓心を買うように行動する必要はないということです。

■ 中学のころ

中学の時、テニス部でキャプテンをしていました。みんなで相談して、私の代からは、

 体育会系&先輩後輩の掟

は返上しました。誰もが平等という民主主義にすることにしたんです。

すると、実力は下がりましたが、部会の雰囲気は向上しました。怒ってラケット折るような先生も、和やかな先生になりました。

つまり、私の年齢くらいが境目で、価値観の大転換、があるということです。

そして、古い価値観(封建主義?)に合わせると若い人は、理不尽なことをしないといけないため、苦しくなり、新しい価値観(民主主義)に合わせたほうが、

 全体の幸福度が増大する

ってことです。

たぶん、昔は古い知識がそのまま正しい事だったのだろうと思いますが、時代の変化が激しい時代では、古い知識は陳腐化してしまうので、偉い人が古い知識を盾にとって、正当性を主張しても、実はその正当性が無かったり…となると、年配の人に反論しては失礼という儒教の教えのために指摘できなくなります。怖いビレイは年配のベテランもしています。特にスポーツクライミングを経験してきていない人。

今はクライミングは個人の時代と言われていますが、個人で登ろうとすると、このような事情で、新人は一人前のクライマーとなるまでに、指導を得るのがすごく大変です。

じゅっぱひとからげで、団体で教えられたらいいのですが、初歩のビレイや安全管理において、子弟制度的な個人指導は不可欠です。

というのは、理解に個人差が大きいのです。

私が個人的に師匠の鈴木さんや青ちゃんに教わったことを、最低価格が8000円の有償のガイドさんに頼むとなると…一体いくらになるんだか…。

週2半年、人工壁に通うだけで、8千円×50回。

さらに外岩となると?さらに8千円×15回。

これで普通のペースで、呑み込みが悪くて、習得が遅い人は、もっといると思います。

そんなに払える人はいない。

ので、私は師匠に無償で教わったので無償で教えていますが、本人も努力して勉強してくることが前提なのですが、たいていの人はそれがない。

すると何年たっても分かっていない…みたいなことになってしまいます。

いたずらに経験年数が増えるだけ、5年もやっていれば分かっているだろうと思う人が増えるわけなので、余計、危険です。

となると、個人主義の会みたいに、なんとなく個人が集まってやっているクライミングの会に新人も連れて行ってあげて、なんとなく場慣れしてもらうということになりますが…。

このやり方は、ハッキリこうするのが正しいんだよ、と講習会みたいに言うわけでないので、言葉にされない情報を盗むということになり、個人の資質によることが大きく、年齢が下の人ほど、ハイコンテキストで教えないと分からないです。日本のローコンテキスト文化は、年配の人ほど強いので。

というので、結果、何年たっても新人さんのまま、ということになり… まぁ、クライミングに関する情報は、本やネットにあふれており、情報の有無は、本人のやる気次第なので、独学しないのが悪いと言えば、その通り。

で、クライマーはみんな、勉強熱心なのが普通のことなのですが…

一般化する、大衆化するということは、そうしたエリートではない人も登るようになる、と言う意味ですよね?

というので、今2名新人さんを抱えていますが、一人では指導に限界があるし(新人一人につき、監視役2名必要)、よその会に行くように勧めても、たぶん行かないし(そりゃそうか、私に来てくれたんだもんね) 

でも、この複雑な話をしても新人は分かんないし、かといって、私が体を張って教えるのは、もう何人もやって疲れたし、しかも、落とされて7針頭ぬったくらいだから、こんなの何人もやってられない、というので、宙ぶらりん、です。

昔の会の在り方は、もう今の人には生活スタイルの面からも合わないですが、新しい皮袋もまだできていない。

ので、だぶついた新人さん…。最近の新人さんは大学山岳部の18歳ではありません…ボルジムに行ってます、という30代や40代。

年齢が上がるほどクライミングの安全に関しては、理解力が劣って下がっていくので、リスク高いグループが増えることになるなぁ…

でも、私一人の力では・・・

思いやりvs足を合わせる

■足を合わせる難しさ

最初の師匠は、思いやりを強調する人だった。思いやりって、与える側ではなく、受け取る側が強調すると、ちょっと変な感じがするものだ。利益誘導みたいに感じる。

協調性というか、山はワンパーティで動くことで、互いに安全を見守りあうもの。

若い人は自分の体力の限界以下でゆっくり歩くことになってしまい、面白くないということになる。

これは世代間で自分が今度は年長者になった時にはゆっくり歩いてもらうので、つり合いがかつては取れていたんだろう…

■ 事例

かくいう私自身も自分が体力のゆとりがある側に入ることが多かった。

西穂高沢に行ったときは、師匠のラッセルがあまりに遅く、一番体力がない人が先頭っておかしいと思ったので、一番体力がある人に先頭になってもらい、私が2番目に大変な位置についたら、それでも師匠だけが後ろに取り残されることになってしまった…それくらい体力って差が出てしまうってことだ。

とはいえ、若い側に立つと、不必要なノロノロ運転の車が高速道路では危ないように、なんか必要以上に遅くて心配。

この時は師匠にちくりと嫌味を言われたが、そんな師匠も沢では、歩き慣れていないワタシを孤独に陥れていて、みんなが、はるかかなたすぎて見えない…もう踵を返して下山しようかと思ったくらいだ。

まぁあの一回だけで後は、高齢者としか沢に行っていないせいか、置いてきぼりになったことはないのだが。

というので、思いやりというスパイスで足を合わせるのは、非常に難しい。

■ ゲレンデフリー

ので、特に何もしなくても、大体足が合っているような人たちと登るのが多分、一番楽。

こういうことを考えなくていい、ということで怠けるのが、ゲレンデフリークライミング。

フリーばっかりをやると足がなまる。

と、アルパインではリスクがどんどん増してしまう。

ということになり、本来はフリーと言うのは、まぁ老後にでも…みたいな位置づけなので、それで、フリーで5.10台まで登れれば、まぁ十分かなと思えるスキルなので、そんなに、急いで上達しなくても…と、欲深くない私は考えてしまう。

ともっと追い込めばもっと登れるのに…ともったいないと思ってくれた人が、”頑張れ”と言ってくれるわけだけど、追い込まれても、ご褒美が…ない。

■ クライミングのご褒美はなんだったのか?

ご褒美は、頑張った先にあるものではなく、

 一緒に仲間と登る楽しさや絆、
 過ごす時間そのものの楽しさ

にあるような?

先日はアル君がやってきてくれて、夕飯とっても楽しかったですが…。アメリカ以来、久しぶりの楽しさでした。

山は単独でも楽しめるけど、夕飯を囲む楽しい会話は人がいる。

ただの人ではだめで、ちゃんと話ができる人がいる。

私の師匠の青ちゃんが、私を重用してくれていたのは、クライミングよりも夕食にあったとおもうんだよな(笑)。

グレードを追いかけてはいけない

グレードを追いかけてはいけない

というのも、初期のころ師匠の鈴木さんに言われて、「やっぱり、追いかけ始めた」と言われて、悲しかったことがありました。

日本のクライマー界では、グレードを追いかけていないと、クライマーじゃないと目して付き合ってくれなくなる人もいるし、逆にグレードを追いかける人だと思われると、離れて行く人もいるし… グレードって悲喜こもごも、です。

先日もグレードの話をしていたら、タイのクライマーにそっぽを向かれて悲しかった…スコーミッシュが終わったくらいで瑞牆って危険と思ったから、グレードを持ち出しただけだったんですが。この辺の感覚は、説明するのがかなり難しい。タイでスポーツしか登っていない人が、瑞牆にタイの岩場の感覚で来ると、死亡事故になるかもしれません。

■ ランナウトの岩場が普通の日本

ただ言えることは日本では易しいグレードは、どこの岩場でも、ランナウトが著しく危険ということです。

例えば、小川山で5.7のマルチが、卒なくこなせるには、5.9くらいはちゃんと登れていないとダメです。小川山はアルパインの岩場でなくフリーの岩場ですが、それでもそうです。「ランナウトが核心です」という言葉の意味は、”ロープは命綱ではないよ”、”落ちたら死ぬよ”って意味ですので。

ので、基本的にグレードの支配から逃れられないのはクライマー側の問題より、日本の課題設定の特殊性?一般に自分が登って楽しいというところを登っていればいい、という人工壁クライミングと同じような話にはなっていないです。

■ アルパインはさらに高度

さらに同じマルチでも、アルパインルートへ行くという話なら、もっと話は複雑になります。アプローチが長い事、生活技術が必要なこと、ロープワークの巧緻が明暗を分けます…。登れても遅い人は遅いです…。良くいるのがフリーのクライマーで歩きがダメな人。

■ グレードの無い岩場が楽しかった

ということで、追いかけたくなくても、まとわりついてくる感じのグレード… 

師匠の青ちゃんと、まったくトポも何も持たずに、昇仙峡を登っていた時は楽しかったなぁ…

非公開の岩場でしたので、誰もトポ持っていないので、現地に行って、じーっと見て、”これ、登れそう”と思ったのだけ登るんですが…さすが、青ちゃんは見る目が確かだったのでした。

なので、私は、とても信頼していたのですが、その見る目、自分が登れそうかどうか?って話で、私に適用すると、ちょっと違うみたいでした(笑)。まぁ当然か。

私はそういう目が養いたいです。それには何をしたらいいか?とここ、3年くらいずっと考えています。

アイスクライミングは、最初からグレードがないので、見る目がついて来ていたけれど、岩では、”なんか登れそう”と思って、結局、登れない、ということ続きです。


2019/06/17

墜落恐怖症にシンシア

■ 昨日も日向神へ

昨日は、先週見て、触りたくなったシンシアを触る機会ができました♪ 上だけ核心の11です。
シンシア

どうみても、下は5.8だよなーと思い、上なら落ちても大丈夫なわけなので、

 墜落恐怖症

の私が落ち慣れするのに良い課題かなーと思って、目をつけていました。

■ 強くなるには、落ち慣れないといけない

強くなるには落ち慣れないといけないわけなのですが、後輩に恵まれない私にとって、この何年も、後輩=落ちれない人材。

というわけで、落ちれるビレイヤーと言えば、先輩、もしくは、師匠クラス。

たった一度信頼したために、グランドして頭を7針縫う羽目になった(汗)ため、基本、若い男子のビレイは、信用しないことにしています。

昨日も、隣で登っていた大学山岳部君のビレイが怖くてヤダった…。

しかし、上手になる=落ちる は、どうしてもセット販売なのです…。

なので、落ちても、まぁ、死なないだろうと思える課題が私には必要です。

■ 落ちても死なない課題

1)上の方で被っている課題 → 落ちても下は空間
2)上の方に核心 → 落ちても地面まで距離がある

です。下に核心がある課題は、ビレイヤーのビレイスキル次第ではグランドします。

また、寝ている課題は、落ちるのにテクニックが必要です。被っていれば、ただ落ちるだけでよく、どこにもぶつかることがないです。寝ている課題は登るときにパワーは要りませんが、落ちた場合、どこかをぶつける怪我につながることが多いです。

というわけで、高難度で被った課題は、より安全性が高く、上半身のパワーがある男性のほうがより安全性が高い課題に望めます。

というわけで、シンシアは、上部だけが課題で、下はそう難しくないので、私のように、落ちることに慣れないと、これ以上成長できない、というクライマー向けです。

■ サンセットエリア

昨日はサンセットエリアで、

1) 星に願いをの下部 13mテラスに中間終了点あり(ここまで5.10a、B5本)をオンサイト。

2) 青葉若葉 5.10a B5本 10m は最後がワンムーブ起こせず、ダメでした。宿題化。

サンセットエリアトポ
http://k1hut.yuki-mura.net/benzaiteniwasunset.html

 サンセットエリアの青葉若葉 5.10a
 サンセットエリア


 グランドアップで開拓するには、軽いドリルが必要。

2019/06/15

落ちた人を思いやることが世界の常識です




これは5.9ですが、落ちています。

周りの人が「Are you Ok?」(大丈夫?) と声をかけていますが、これが世界の常識です。

日本だとどういうことになるか?というと、

「5.9くらいで何やってるんだよ」

「は?5.9で落ちんな」

「5.9で落ちるなら、お前なんざ、クライマーじゃねえ!」

と言われ、蔑まれます。

そういう発言の人が悪いのではなく、そうやって育てられたので、そうやって下の人を育て返すわけです。

結果、その屈辱を耐える、負けず嫌い気質の人しか、残らないか、もしくは最初から才能があって、日本のクライマー界が要求するレベルへの到達が努力不要の人しか、いなくなります。

実際、「あの人5.9で落ちていたんだよ、だから尊敬しない」と発言した人を知っています。その人は5.13登りますが、最初から上手だったそうです。努力はどっちの人が多いんだろう(笑)?

落ちた人に掛ける言葉が「5.9くらいで落ちんな」では、弱り目に祟り目でしょう。

これが思いやりに満ちた態度か? 明らかですよね?

■ 易しいところで落ちて死ぬ

しかも、ベテランでも、落ちて亡くなっていますが、たいていは、5.12のところではなく、5.9とか下手したら5.7のところで、です。

理由は、難しいところはプロテクションが良いからです。

易しいところでは、落ちるはずがないから、プロテクションを取らない、という文化だからです。

プロテクションの要不要は、易しいか易しくないかではなく、落ちたらどうなるか?ということだと表面では指導しますが、実際は、きちんとプロテクションを入れると蔑まれ、プロテクションを飛ばすと尊敬されます(笑)。

■ 初心者は5.7も登れない人が普通です

このような文化が残っている限り、初心者は5.7でもアップアップですから、クライマー人口が増えるはずがありません。

しかし、外岩の5.9は、インドアとは違いますので、大変ですよ。私は5.9が初オンサイトできるまで、2年半かかりました。スタートは5.8のオンサイトでした。

私は、すでに5人以上、まったくの初心者を指導していますが、私が初心者当時にノーテンションで登れた5.8が登れるスキルレベルの人は、若い男性を含めて一人もいませんでした。

クライミングを50代で始めたオジサン登山者など、基本5.6の個所でも、登れなくなって、すぐに「登れません」と言います。

■ トンデモクライマーの温床

そういう人をまだビレイもできないのに、セカンドでマルチに連れて行って回っています。

それはトップを登る人は、落ちないからですが、これでは、セカンドの人は、ガイドさんに連れられているのと同じで、経験から学ぶことができず、何のスキルも追加していかなくなります。

それほど、セカンドをしてくれる人が品薄ということです。

しかし、セカンドが何も分かっていない状態でマルチに連れて行っても、なんていう山の何というルートを登ったか?すら知らない登山者を作るのみです。

そういうセカンドは、ロープワークを盗む、とかもしません…というか、できませんので、結局、「登攀歴5年です」と言うので、リードさせてみたら、ランニング支点を引っ張りながらリードし、終了点も作れない、懸垂もセットできない、5.7も登攀力的にまともにリードできない、ロープのまとめ方も知らない、です。

経験年数と実力がマッチしていないと思い、「どこをどう登ったのですか?」と聞くと、それも知らないです。

ということで、日本のクライマー教育は、全くおかしなことになっています。

お客さん待遇で連れて行き、登れないやつを蔑む、と歪んだ現象が起きています。

それがおかしい事、と気が付かないのは、正常な関係性、を見たことがないからではないか?と思います。

それしか知らなければ、それを受け入れる以外ないので。

■正常なクライミング

正常なクライミングは、

・安全第一
・プロテクションは、そのグレードを限界とする人のために適性に打ってある
・ガバは、ピン替わりではない。ガバが安心できるホールドかどうか?は握力次第で、人によっては、ガバでもガバでなくなる
・ロープワークをきちんと教えてから、クライミングする
・ビレイを教えてから、クライミングする
・5.7でアップアップの人と5.12でアップアップの人では、両方とも頑張った量は同じ
・怪我をした仲間や落ちた仲間には、思いやりを持つ
・互いに自分が登りたい課題を大体同じくらいの時間ずつ、ビレイしあう

です。上下関係で登るクライミングは、まったく楽しくないです。




2019/06/14

妄想クライマーズゲストハウス 奥日向神バージョン?!

■ 妄想

さてと…。仮にすべてのハードルが何もないとして、どういうクライマーのゲストハウスが、奥日向神キャンプ場で、可能になるか?妄想してみました。

私はグロービスでマーケティングを私費(普通はビジネススクールの受講料は会社が持つでしょう)で受講し、しかも評点Aだったんですから(笑)。

■ 食堂

食堂は、地元のおばちゃんにやってもらいます。

朝は和と洋の2種類。朝はごはんとみそ汁、焼き魚、地元の手作りお漬物、程度にしてもらいます。外人さんはパン食の人も多いので、九州産小麦を使ったトースト&八女産ブルーベリージャム。玉露産地なので、おいしいお茶。ちょっと高いメニューとして九州パンケーキ。安く上げたい人用におかゆ200円。

ランチタイムは、九州の郷土料理。八女定食。ラーメン、うどん、そば、だご汁程度。ビールはキリン?(工場が近くにある…笑)近所に、道の駅があるから、そこと同じようなメニューでいいでしょう。定食800円。豪華版で1000円。麺系600円みたいな価格で。地元の手作り紫蘇ジュースとか、そういうのを出すべし! 安く上げたい人用に、おにぎり弁当300円。

これ出したい!650円
コーヒータイムは、足立コーヒーさんのお豆で、おまんじゅう。もちろん、緑茶。そば茶とか、ほうじ茶とか、各種日本的なドリンクを充実させる。コーラとか出さない。

夜は、地元のおばちゃんたちは帰ってもらわないといけないので、若い人のバイトで回せるようなメニューと言うことで、カレー(笑)。ビールだけあれば、クライマーは文句を言わないでしょう。

カレー以外で、もっとガッツリ食べたい人には、自分で焼けるようなバーベキューにしておけば、楽でしょう。

■ ふとんvsベッド

10時消灯で、ここは日本なので、ベッドでなくても構わないと思われ…布団で。ベッドでなくて布団になると、貴重品管理場所の問題が出てくるので、ロッカー設置しないといけないですね。

でも外人さんたちは基本的にベッド派が9割なので、ベッドをゆくゆくは入れて行ったほうがいいかもしれません。すのこベッドでもいいから…。ベッドが個室みたいなイメージなんですよね、空間の使い方として。

あとは安く泊まりたい人向けに屋外にテント。これはGCHも同じでした。たぶん、部屋が足りなくなってテントと言うことになっていると思う。収容人数の問題で。

■ レンタル

ギアはレンタルを用意しないと、話にならない。シューズ以外の、

ロープ
ハーネス
クイックドロー
ヘルメット
カラビナ

■ 募金

コーヒーとビールを飲んだら、それがボルト基金になるようにする。

■ お風呂

基本的に外人さんには風呂はイラナイ…ラオスでも、超ちょろちょろしか出ないシャワーしかない。

ので、気になる人はその辺の沢で水浴びしてもらうことにして、簡易シャワー4台でOKと思う。

一方トイレは、超清潔なのが必要… お客の入りはトイレ次第。

■ 交通

地元のおじちゃんに、駅からの送迎を1000円くらいでお願いできれば。たぶん2000円でも問題ないと思う。

■ トポ

印刷したちゃんとしたのを作って、一冊1000円で売って、ボルト基金にする。

■ 新人対策

地元のクライミングガイドの人にやってもらう。8000円でもいいと思う。

そこまで出せないという人向けに、定期的に新人講習をする。エイトノットのむずび方とか。これを無料でやれば、まぁ、経験者が誰か、混ぜてくれるでしょう。

■ スタッフ

スタッフはラオスでも、ほとんどボランティアみたいなスタッフが多いみたいだった。住居費と労働を交換、みたいな?

登り放題だから、やりたい人は日本にもわんさかいると思われ…もし、同じようなゲストハウスがあれば、日本中の岩場を働きながら回遊できることになり、フルタイムクライマーを若いうちからすることも不可能でなくなる。これが一番のメリットだったりして(笑)。

■ 窯と絣

売店で、お土産に地元の窯の焼き物のおしゃれなのを売り、久留米絣のモンペを売る。
クライミングにも履ける、ストレッチ性のモンペもありました。

…と、とにかく衣食住は、シンプル&ナチュラル第一。無理をして安くしない。

大事なのは、たぶん、コーヒーとビール。クライマーはクライミングさえできれば文句を言わない人種なので。

■雨の日

雨の日は、ラオスではマッサージに行く日でした(笑)。日本はラオスと違ってマッサージがお国柄という訳ではないですが、台湾では、雨の日はみな散歩に出かけていました。

近所の茶畑観光とか、伝統工芸の見学とか、温泉行くとか、色々することはあると思います。

大事なのはTVとかWiFiを提供しないことかなと。みなでゲームに嵩じていたりもして、交流するということが大事なことのように思います。

■ コスト

宿泊 一泊1000円、朝定食400円、ランチ800円、夕食1000円で、いいのでは?これで一日3200円となり、10日いても32000円。これなら、来てくれるのでは?韓国から、LCCで15000円くらいですし、前後の交通費を入れて、お土産を入れても、6万円くらいでしょう。

これなら、毎年クライマーが来てくれることもありうると思います。





2019/06/13

International climb in Hyugami crag

■ Hyugami with Stefan

Stefan is a German guest from Couchsurf.com and I took him to Kyugami crag. Just to test the water in international climbing in Japan. 

I want Japanese Crags to be more international so it becomes more safety oriented. 

Right now at the moment, the Japanese crags are a way too dangerous, especially for the climbers who climbs 5.7 to 5.10a (it is called "under 9 climbers" here), and it is a beginners grade. 

So it is the bottle neck for everyone to spend his/her beginner time safely without a death or injury.  

I realized this is only particularly Japanese, by going to Laos. I was surprised the bolts are so many.  Here in Japan, I hardly ever use more than 5 to 6 quick draws but in Laos, I have to bring usually 10 to 20 draws. It is not just Japanese routes are shorter, it is more run out.  Especially in the beginning.

I had so much fun in Laos that made me realized it is not me, it is the crag that is wrong. 

In Japan, if you are not a death wisher, you tend to be kicked out of climber's network.   

The world is not that way at all. In Laos or in Taiwan, the climbers just climb what seem fun, that's all. They don't enjoy risking one's life to the climb. 

Which, I think, young Japanese people agree... the more and more young people find climbing as a leisure, so that means it has to be safe. 

I do like adventures but I don't agree for death wishing...  I think climbing is not just a sport, but I think it is not worthwhile doing if you have to put your life in danger, for someone else's ego.  

Run-out means the risk of climbing is same as free-soloing so I don't think, run-out is a cool things, it just seem immature and childish.  I think responsible climbing is the key word. 

You got to be responsible about protecting your own life, and if so, run out in 5.7 means, free soloing 5.7, which usually requires 5.10b climbing skills. 

so in Japan, unless you are a 5.10b climber, you should not try to climb 5.7 routes since the protection does not really protect you. 

  


He is top-roping it and I put the rope up.

After this climb, we went to Ukiha and Hjijikata city to see fire fly.

It was a long drive.

But it was a first day I actually did my international climb in Japan for the fist time, which I wish to spread around, all over Japan. 

Thanks a lot, Stephan!! 





祝!初国際交流クライミング♪ ステファン×日向神×姫ほたる

■ ステファン

ドイツから環境関係の行政機関にお勤めのステファンが来ました。ヒッチハイカーだそうです。

10日から4日間も泊まりたいという依頼でしたが、初めての人は2日以上泊めないことにしています。というのは、こちらが大変ストレスになるようなタイプの人もいるからです。蓋を開けてみないと分からないのです。

基本的に無料の仕組みなので、ただの寄生虫となってしまうことがも多いのです(笑)。

できること以上をしないという練習のためにやっています。

■ 福岡は雨、日向神は晴れ

なかなかスリリングな1日でした。

クライミングの日なのに、福岡は雨…と思いきや、日向神は乾いているとパートナーから連絡があり、急遽、出発。たしかに三瀬を超えたら、乾いていました。

10時スタートで12時までクライミング。目的は、国際交流と、あとお一人、森さんという方をクライミングにご招待(本人は当惑していましたが…やってみないと何が核心か分からないので)、が目的です。

私は、なんとか5.10Aオンサイト。いや~見た目より、苦労しました。松井さんがビレイヤーじゃないと、テンションして回収になったこと、確実。

ステファンに5.7をトップロープで登ってもらいました。その他、体験クライミング。5.7は、落ちないので、別にビレイヤーは誰でもいいのですが、だからと言って、初心者を受け入れることはしないと心に決めています。自分を大事にする活動の一環。

ので、松井さんに来てもらいました。ちょっと無理してもらった。



■ 八女

日向神は、八女にあるのですが、八女は日本の最高級玉露の産地です。

それでお茶屋さんに2件立ち寄りましたが、さすがにステファンは無関心でした(笑)。

とはいえ、うなぎの寝床さんに前回立ち寄った時は、京都、静岡、八女のお茶園でお茶を勉強中の若いフランス女性ルーシーに出会ったくらいなので、八女茶は、世界にとどろく、素晴らしい日本の生産物です。

一般に男性クライマーは、世の中に関心を持たなさすぎ、なのだろうと思いますね。クライミング以外目もくれない人が多く、クライミングから世界が広がっていかない…。でも、クライマーなんだから、仕方がないね。

ただ日本のクライミングだけがクライミングの在り方か?というと違います。私はラオスに行って開眼しました。

ステファンに関しては、グレードシステムも知らないようでしたので、クライマーとすら言えませんが、日本に来てくれた外人さんがクライミングをしてくれた記念すべき一号とは言えます。普段はボルジムしか知らないそうでした。

私たち日本人クライマーが、龍洞やラオスに行くように、ぶらりと台湾やタイのクライマーが日向神へ来るような世界が、いつか作れたらいい、ですね。

奥日向神キャンプ場は、クライマーに開放してくれたら、ベースとできていいだろうと思います。

八女のおいしいお茶でランチと思い、ぶんぶくカフェに行ったのですが、定休日で撃沈。

用事がある、うきはへ。定食屋でいい具合に定食にありつけました。朝ごはんなしだったので、ガッツリ。

その後、巨峰ワイナリーへ行き、バラの花を見ました。ちょっと試飲。ステファンは甘酒が気に入ったようでした。韓国より、日本の田舎がいい、としきりに言っていました。その前が韓国にいたので。韓国は田舎にも大きな建物を作ってしまうのだそうです。

うきはで、ゲストハウスにいいのでは?という物件を見ました。うーん、思ったより改修が大変そうで、物件価格も市場より高く、ダメでした。ただ、お庭の琵琶と梅をみんなで食べました(笑)。

そのまま、直方市の剣岳自然公園というところへ移動。遠かったです(涙)。

直方市には初めて行きました。途中、水害でダメージを受けた東峰村を通りました。窯が多くてびっくりでした。途中、ステキな窯に立ち寄りました。驚くほど窯が多くて、焼き物好きな人は行くといいかもしれません。

福岡では田主丸近辺も窯が良かったような?九州は焼き物がいいところが多いです。

ほたるは、姫蛍という一般に考える蛍とは別の種類でした。源氏ぼたる、平家ボタル、姫蛍と蛍にも色々あるそうです。カメラオジサンたちが一杯。時期は1週間遅かったそうです。

蛍を初めて見て感動しました。
20分ほど、点滅する蛍を感激しながら鑑賞して帰宅。帰りは高速を使ったので、1時間で帰れましたが、高かったなぁ。1400円+首都高650円。

実は蛍は三瀬の石窯でも見れるそうで、そっちは無料です(笑)。

という充実しつつも、くたびれた日でした。いや~、運転、長かったなー。

■ 限界集落?

八女、浮羽、剣岳、西新とぐるっと福岡を大きく一周したような日でした。

八女は廃れていて、限界集落だなーと思っていましたが、他のもっと廃れた集落をいっぱい通ったため、まったく廃れていないと確信しました(笑)。

地域の荒廃の具合は、

 その土地の人がどれだけよそ者を受け入れるか?

によるということを確信しました。既得権を守りたいと思っていると、既得権じゃなくてタダの重荷になるということです。

たとえば、不動産も同じで、不動産って持っているだけでは、財産ではなく、ただの負債です。毎年固定資産税を取られるんですよ? 山も同じですよね。植林の杉・檜も同じで、財産と思っていたものは、ちゃんと管理メンテしないと負債にすぐなってしまうのです。それは、恋人も同じでしょう。財産とするか負債とするか?は、その人がどれだけ心を注ぐかに関わることなのです。

■ 小さな一歩

クライミングで国際交流する、

という願いが初めて叶った、祈念すべき一歩目の日でした。

大変コスト高でしたけれども、松井さんの協力がなければできませんでした。松井さん、ありがとうございました。

そして、ドイツからのステファン。なぜか彼は私と一緒にいたがるのですが…まぁいいけど…台湾のクライマーに日向神情報を書いてくれるそうです。助かります。

ドイツでは、ケルンの近くに住んでいるそうで、ドイツに行くときは泊まるとこ、できた(笑)。

ヨーロッパは価格が高いのでなかなか行きたいとは思いませんが、まぁ世界にクライマーのネットワークを作るという希望が叶った日でした。

General Information on traveling by car in Japan

General Information on traveling in Japan

A lot of Japanese people are travelling around Japan with a car and free camping.

In general, you can not camp but often it is OK to camp at night without being seen. So it is a matter of common sense.

We have Michino Eki (a road station) which is 24 hour open with toilet, so there are many people sleeping inside a car. But camping is rare. Some Michino Eki come with hot spring and restaurant and shops.

Commercial camping site is very expensive such as 5000 yen, so no one really uses. If I will camp, I would go for up to 1000 yen or less. Otherwise, I will look for cheaper option.

Climbers know usually where to stay free or cheaply, but only for climbing, we don't know much about sight seeing...since we are not so interested, so we just go wherever we can just see. 

Rental car

The rental car is about same as in the U.S and the highway is not free, gas is about 140 yen /L.

I paid 30000 yen for gas and toll from Fukuoka to Nagano last year. One way, one night stay, driving two days full time. 

This is so expensive for a one person to travel, since I can fly from Fukuoka to Osaka by Jet star under 5000 yen. Or using Shinkansen, about 15000yen. Using night bus 3900 yen.  

So road trip can be only justified if you sleep for free. 

Road trip camp suggestions

We have...
 1147 Michi no Eki(road station)
 911 Service Station (high way rest)
 370 Parking lot that lets you stay
 127 You yu park( hot spring, 2000 yen)
 110 RV park

according to this site.  http://pcam.mobi/

These are basically assuming you are sleeping in the car. So if you want to put tent outside the car, you need to look into each page to see if it allow you to do it.

Free Camp site

https://camp.tabinchuya.com/

This sites lists free camp site in Kyusu.  So camping free is possible. you would need a good planning. 

Couch surf

This is a option for fewer number of people, like travelling one or two.  Japanese hosts are not many, 5000 hosts.  Japanese housing situation are not so good so you can not expect city people to offer you a room where a family can stay, but in the countryside, you might find a host with large room. 



2019/06/12

General Information in Japanese Rock Climbing

Expert Area Mizugaki Crack

One of my English speaking friend asked me how to go and climb in Mizugaki.

Mizugaki has been a hot crag last couple of years since newly published Topo book, and it is THE crack climbing and it's super cool!  Crack are everywhere in Mizugaki.

BUT, it is only for the expert people who are very used to crack climbing with R in a route, see these routes... perhaps you can use internet translation.

https://micki-pedia.com/mizugaki-18summer.html

I think Mizugaki will be enjoyable if you feel 5.11 crack is easy. If not, it would be just a pain and scare.

General Information in Japanese Crags 

Just yesterday, I was talking with someone who got back home, to Japan from China, and he was a rock climber. Our conversation went like this.

The man:  ”you know, climber's age in the roped climbing in Japan is aging.”

Me: "Yeah, I know! It's such a shame that young people won't climb rope, just boulders."

The man: "The roped climb is safer than boulder but people will not understand."

Me: "Yes! I will be scared to climb boulders. but you know, recently I climbed a route that says 5.9 but it required 5.10b kind of move."

The man: "Wow! So that is the famous, "Beginner Killer route!" those are the reason, young people will not climb the roped climbing!"

Me: "Yeah, the grading is all wrong. Especially in countryside, they put easier grade in more difficult route. It's the pride. I went to Mikura crack, and I lead climbed 5.9 routes but it was also a way to difficult.... at least 5.10b normal."

The man: "There are such a few climber who can climb 5.10a in all kinds of climb, slab, crack, face, and wide, also boulder."

Me: "I am climbing with the climbers like that...they are my mentor and senior climbers in my alpine club. I am lucky to have them."

The Man: "It seems that, in past, people climbed 5.10a in every kinds, alright. Not nowadays! Especially for an indoor gym climber like me has a struggle. "

Me: "Yes I know what you mean. "

The man: "So lead climbers are aging. They are mostly elderly people"

Me: "I went to a local alpine club in Kyusyu, famous one. But they are too old and I would have to lead climb for them. And in the crag, which is famous for its runout.... it's because when they are created, the bolt was so difficult to put, took them 30 min minimum to put just 1 bolt. They run-out like 40m."

The man:  "Climb or die, it's their policy. They deny safe climb. "safe climb is no climb.""

Me: "Yes. So I quit the club right away! I don't go for it. I am the opposite. I climb for fun."

The man: "Me too. So I can't climb with older people."

Me: "I want to go climb in Laos or Long dong, since I don't need to risk my life for climbing, like in Japan."

The man: "I know what you mean! Risking life got never be the issue outside of Japan."

Me: "yeah..."

So, the problem in Japanese routes are;

1) The grading is not properly done. Often a way too difficult. 2 grade plus is norm.
2) Runout
3) Often easiest is 5.9 (and the 5.9 means 5.10b)

so young people avoid climbing with rope, they go for bouldering.

Japanese climbing routes are created by the cultures of;

1) Climbing is an adventure of death or climb
2) It is no fun if the climbing is safe. No safe climbing is welcome.

Of course, there is a variety of opinions about Japanese climbing culture and I am over simplifying but you will notice... if your first bolt is 3 m high and  there is non till 7m high, you will understand, you can not fall until you clip to the second bolt, the first one is just an accessory.  Plus, clipping is after you are done with crux. Not BEFORE.

so this is why everyone is such a strong climber here, you got to be a strong climber if you keep climbing in Japan. It is the culture, the route itself speaks.

Older people dislike the safe climbing culture so they don't associate with young climbers.

As a result;

Old climbers : Lead climb, trad climb, multi pitches
Young climbers: Boulders and Indoors

This is what is happening in Japan.  I am lucky to have climbed the routes with rope, relatively safely... because I always had someone to introduce me to the crag and taught me proper routes with my skill.

So in Japan, you can not just trust the topo book, you will have to have someone who already know the crag and tell you the proper grading first and safety tips, like the routes with R or X, of course NOT recommended.

Not just that, there will be a hidden information like this one is 5.9 but it includes 5.10b kind of move, but it happens at near the top, so it is pretty safe... or something like that.





Season to come for climbing 

Best season is May and October. 

June is not good season, it is rainy season. August and September is still very hot in Japan.

Winter in Japan is good season for climbing. Since it is more dry.

How you feel about temperature varies by body type. I noticed Caucasian are not strong at heat and better perform in winter. They don't seem to feel cold in winter.