2023/11/06

【フレッドベッキー化】投資とクライミングの類似点は、リスクの分解にある

 ■ 生計と職業の分離

最近、アキレスけん断裂したので、資産を整理ということでNISAをスタートしたりしているが…ひと夏、投資をやってみて(投資と言う言葉が適切でないような気がしますが。資産保全とかそういう言葉があっていそうですが)、

 目の前のステーキを食べないのはその人の自由だ

と思うことになりました。

これは、私の口座の前日比ですが、前の年ではなく、前の日ですからね…。トータル4.11%の成長。

もちろん、相場は市場ですから、アップダウンがあるわけですが、長期的にみると、常にアップです。

残念なことは、多くの人が、日本企業の景気が良くなっても、株、持っていないから、

  俺、関係ない…

と思っていると思いますが、それは間違いで、投資信託は100円から買えます。

つまり、昨日の100円が、104円に今日はなっているってことです。100円持っている人ならだれでも。

こうなると、給料の多寡と言うのは、職業選択において、限りなく問題ではなくなってきますね…。

職業は、その人が社会貢献できるあり方を提示するもの、で、対価のためにやるものではなくなってくるかもしれません。

クライマー界では、ながらく、登れるだけでは食えないんだよ…が、課題になってきましたが、海外のクライマーは、登りながら仕事する、と言う両立をしています。

日本人だってできるはずです。

昔は故・吉田さんのように何もかも捨て人生を捧げる覚悟がクライミングには必要だったと思いますが、たぶん、もうそういう時代は終わりつつあります。

さっさと知識をつけて、4%をもらいましょう。

■ 市場を上回るには、高い知性が必要

市場平均の4%を得るのは、インデックス投信にいれるだけ、と、かくも簡単だが… なぜなら、インデックス投資が市場をそのまま反映したもの…

一方、市場を上回るパフォーマンスを出すには、リスクに関する高い分析力と知性がいる。

そこのところは、クライミングとかなり似ている。

これは私がリードできるようになった歴史を書いた過去ログだが…

https://allnevery.blogspot.com/2019/07/blog-post_20.html

白亜スラブに一緒に登りに行ったのは、山梨アルパインクラブの先輩だが、”先輩”というのは全く時間の長さだけのことで、私の経験によるクライミング理解のほうが、とうの昔に彼の理解を上回っていたということが、結局、結論だ。

クライミングは、リスクを分解し、リスクをより深く理解した者だけが、リスクの中から安全を選り分け、その成果を得ることができる活動だ。その点は投資と似ている。

市場から、市場平均である4%の利益を取り出すことは、ほとんど何の努力もなしにでき、それを取らずして、金がない、誰も助けてくれない…と嘆くのは、目の前に置かれているステーキ皿に手を付けないのと同じだ。

しかし、市場を上回るパフォーマンスを出すのは、市場と同じ考えをしていては、達成できない。

クライマーの仲間の真似をしていては、凡庸な成果しか出せないのは当然だ。違う戦略を持たなければ、非凡な成果は出せない。

これまでの日本の岩場は、削るのはダメだが、つけ足すのはOKとか、理解に苦しむ理論で、俺が俺が、と自己主張してきた人たちが、岩場を登攀禁止にしてきた歴史だ。

これまでと同じことをして、別の結果を得ることはできないだろう。