■ジムの11cは岩の10d?
二子山祠エリアのシリアル10dは、小鹿野クライミング協会だと11cなのだそうです。
めちゃ離れてる。2グレードどころではなく、3グレード離れています…
理由はインドアでは、それくらい登れる人でないとその課題は登れないから…。
しかし、ジムのグレードのほうを辛くするのがいいのでは??
つまり、インドアのほうを辛くしたらどうなんですかね?
今のジムの11cを10dに改定するってことです。
■ ジム課題が易しすぎるのでは?
お客さんは、
「あなたは10dしか登れていませんよ」ということになったら、
「11c登れていますよ」というグレーディングより、
ちっとも登れないということになって、楽しくはないと思います…
けれど、インドアジムで、簡単に成功体験を積んでしまえることが、ナルシシズムにとっては、賞賛というエネルギーの供給源になってしまって、良くないのかも?
自己誇大的感覚… ジムの側は、”君だってできるよ!という励まし”のつもりだったと思いますが、それが行き過ぎて、「俺ってスゲー!」になってしまいやすいのが、一人っ子だったり、末っ子だったり、2番目でもほかに下に子供がない兄弟の男性だったり…ということです。
客観的に見て、そこまですごくないことでも、俺はすごい、と感じやすい立場、ということ自体に、そもそも自覚が生まれることなく、成人していると、自分の客観的な実力を実感し損ねる、ということです。
NPDの診断基準
https://youtu.be/x8X3rRTtZ7M?si=E5y9LbQV2SjXsEDu
善意でクライミング界はやってきたと思いますが…3級しか登れないボルダラーが、2段をノーマットで登りたい、そうすれば、周囲に取り巻きを作って、ちやほやされるのだ、という幻想を抱く、というのが、クライマーあるある、なのです…。
■ 外岩のグレーディングも課題だが、
安易な達成感を量産してしまったクライミングジム業界にも課題がある
ということです。
達成なんて、何年も苦労して、やっとこさ、登れるからうれしいんですよ?
5.12なんて、昨今、今日ジムに来ました!という高校生が一撃できてしまいます。素質の良い子なら…
なので、もっと辛くしたり、外岩向きの課題を提供したらどうでしょう?
あるいは、ジムでも、ジムグレードは外のグレードとは違うということが暗示されるよう、
インドアグレード、とか
当店グレード、とか
”店名”グレード、とか
で、明示的に、ここだけで通用するグレードです、という風に書いておくなど…
そうしないと、分かりやすい一般的な言葉で言えば、
お調子者
ということで、自分の実力を、とんでもなく高く評価してしまうのです。昨今の日本の教育では…
古い世代は、他者と比べすぎて、上には上がいるので、自信がない世代が多かったためと思いますが、勝手に自信を無くしてきた世代の揺り戻しで、今は、自信ありすぎ、という現象が起きているのかもしれません。
安直な考えで、岩場に取り付いて、その一発目で死亡事故、みたいな事例が減ることを祈っています。
今まで俺、5.12って言ってる男子たちで、本当に外岩で5.12がオンサイト出来る人はいませんでしたし…
私自身もジムグレードでは、ずっと10代。ですが、5.8→ぎりぎり5.11で、今はテンプラクライマーになったとき、ジムグレードはずっと6級。5級は登れないのがまだ時々ある、というレベルでした。
いやはや… ジムのグレードのほうを改定するほうが、外岩のグレードを改定するより楽では?