自伐×日之影がスタート
■ 悪業を作らない仕事をクライマーに
ログハウスを作っている間に、日之影で自伐型林業がスタートしためでたいニュースが飛び込んだ。
去年、日之影のクライマーは、平素は自伐型林業で生業を立てつつ、クライミング振興したらよいのではないかと提案したが、
・下刈り
のニンクを要求されるようで、下刈りしていたら、自伐型林業でもなんでもない、ただの補助金にすがる既存林業で、さらに言えば、下流に水害もたらすだけである。つまり、まったく善とは言えない。
ただですら、オツムの弱い人が多いクライマーに、こんな善悪の判断の微妙な業界を薦めたら、知らないで悪業を積んでしまう人が増えると思ったため、途中アボートした。私の判断基準は、自分の死んだ弟に、この仕事を薦めることができるか?どうか?である。
が、ちゃんと自伐型の森が進んでいた。うれしい!さすが元・行政マンが入っているだけのことはある。 ちなみに私はこの方のファンである。
橋本先生に会いたいと思って、水上から連絡してみたが、ちょうどすれ違いで会うことができなかった(残念)。
■ 現代社会は、善の仕事は見極めが難しい
去年、チェーンソーもユンボも使えるようになったが、免許は採っていない。積雪期ガイドステージⅡの資格も危急時講習以外で採れるが、取っていない。
やりたいことがあったとしても、それを職業にしてしまうと、悪業を積むことになる仕事…というのがあるからだ。
何をやるか?が問題なのではなく、どういう文脈の中でやるか?が問題となるということ。
しかし、これは社会への深い理解がいるから、資格取得のための勉強をスタートして業界研究が進み、そういう話ね、と分かったころに、職業にしてはいけない、と分かることになる。資格取得費用の無駄だが、そのコストを惜しんではいけないと思う。
事例:
登山ガイド → 山を自分で学ぼうとせず、自己顕示欲だけの”登山客”を連れていく羽目になり、なおかつ、体の小さい人には自分の命が危険になる。ヒトの自己顕示欲のために自分の命を差し出すような、そんな愚かなことはしてはいけない。
自伐型林業 → 実際は自伐型をせず、既存林業の儲けの出ないところである、下草刈りや植林のニンクに駆り出される、ババ引きのババ、でもあり、なおかつ、水害の原因となっている既存林業に手を貸すことになる場合がある。よくよく見極めが必要。
ということだ。ロボット事業でも、ロボットで人間を苦役から救うのかと思ってブラックを我慢して開発部ではだいぶ身を粉にして働いたが、実は東南アジアの人件費と競争で、貧困を加速することになっていた。
■ ロクスノ整理中…
自分のやりたいことが分かりつつあるので、ロクスノ処分しようかと思って、手に取ったら、つい読み込んでしまった…。
私はアイスクライマーであり、夏はルート(ロープ)をやっていたので、ボルダーの記事はスルーしていたのだが…色々見てみると、やはり私が日之影町に
自伐型林業×ボルダーの振興
で、行政に提案していることは、ものすごくまとを得た提案だということが確認できた。
何しろ、あの、白石アシマちゃんが、
日之影ボルダーは世界中のクライマーが来たいと思うと言っている
のである(ロクスノ071)。そりゃそうだ。小山田さんが、あれだけほれ込んでいるのだもの。
トポを英語化すれば、今すぐ海外クライマーが見込めそうだ。
■ 時代錯誤 比叡
比叡のトポである『宮崎の岩場』のトポが、紹介されていた(同075)が、ひどいもんだと思う。
というのは、比叡のボルトは、私の白亜スラブの記事を読んでいただけば分かるように、
カットアンカー
であるからだ。最近、コンクリート型枠職人というプロにあったが、一目で却下されていたカットアンカー。ド素人さんしか選ばない。
あんなものに命を預けるルートを堂々と世間に紹介して、涼しい顔をしてはいけない。比叡は、至急グージョンに全うち替えしないといけない。
カットアンカーの強度で、みんなに登ってもらおう、ということが、時代錯誤甚だしく、彼らはさらにリボルトでもカットアンカーを使いそうになっていたのだから、罪深い。
ホントにボルトに関する勉強や研究が、皆無だった…、ということになる。情報源がゼロなのだろうか?
何も開拓は知らないないワタシのような一般クライマーですら、ボルトを捜すときは、検索キーワードは、普通、
”FIXE社”
である。クライマーなら、なんかどこかで、聞いたことがあるはずだ。この中で色々ありすぎて選べない!と悩んでいる間に、カットアンカー事件が起きた。
今、検索したら、なんとAmazonでもクライミング用のボルトとハンガーは売っており、これらを見れば、UIAAの基準を満たすか、どうか、が大事なポイントなんだな…、と分かる。
https://www.amazon.com/rock-climbing-bolt-hanger/s?k=rock+climbing+bolt+hanger
どれだけ九州の古いクライマーたちの時間が止まっていたか、を示す事例だと思う。
なんせ、東さん開拓の野岳ですら、いまだカットアンカー。たぶん竜頭泉も同じだろう。
きっと年齢が行くと、誰でも、いわゆる情弱、情報弱者になるのだろう、と思うが、誰でも、ではないのは、自分の基準のまま、世界が進化していることに気が付かず、優れていると思って自慢してしまう、ということだろう。
40年前にトップクラスでも、その40年前のままの実力があったとしても、現代では、中級者です… なんせ40年前って、5.9が登れたら、会でスゴイ!って言われたそうですが、今って5.9で落ちたら、もはやクライマーじゃねぇって顔される時代です…。
まぁ、昔のルートには、5.9とグレーディングされている課題の中に、5.2~5.12まで全部一緒くたに含まれている、という問題が別に問題としてありますが。それでも、12止まりだもんね。5.12は現代では中級者です。
話はそれたが、日之影町に対して、私が間違った提案はしていなかったと改めて確認した次第である。
1)日之影町は世界に誇れるボルダリングメッカである
2)日之影×自伐型 は大変将来的に見込みのある組み合わせ
■ 延岡
個人的には、延岡が結構好き。
海岸にそって長い防波堤があるが、津波の心配のある太平洋側だが、サーフィン移住がすでに盛んで、
五右衛門風呂 ×薪 ×ボロ屋
となりはフィリピン人
という
多国籍でシンプルな暮らし
の人たちがすでに棲みついており、私の希望のヒッピーライフは、すでにサーファー移住者によって叶えられているのを目撃した。チェーンソーで仲良くなった講習生の加藤さんに泊めてもらった。学生のころ、大阪の長屋で暮らしたが、あんな感じだった。さらに五右衛門風呂×薪っていいですよね。ただし、旭化成に勤めると、善悪の物事が複雑化しそうであるが(笑)。
■ 行縢クラック
延岡は、日之影&比叡より、行縢がすごい。一流クライマー(山野井、奥村)の初登ルートもあるし、 最近ではマルボーさんが開拓している。しかも、ボルト不要のクラック。ただし、南国ですぐ植生が復活してしまうので、こまめなメンテが必要、で、延岡こそ、
スポーツ×ゲストハウス
で喰えそうである。祝子渓谷の管理人?は、温泉事業で食べていると思う。クライミングはそのものはお金にならないというか、出来ないものだから、何か他で食い扶持が必要だが、田舎ではその食い扶持の確保が難しい。うかつに進むと補助金食いつぶしの、寄生虫みたいな仕事に行き着いてしまう。
そうならず、地球の未来を作っていく仕事をクライマーはしたいものだが、そこを見つけるのは、私のような国家公務員レベルに教育を受けた者の責務であるように思う。そのような自覚を持つべきだという教育を受けた。母校の熊本高校では、ノブレスオブリッジと言われたし、大体、偏差値74の人が偏差値68の大学に進もうとしただけで、待った、がかかったような世界に住んでいたし、今も住んでいる。
余談だが、近所の五木の天狗岩を開拓したい!と言っていた飯山健司さんの追悼記事が、谷口けいさんの追悼記事と並んでいた(071)。
それから、世界の安間サチさんがギリシャ楽しい!記事を書いていたが、やっぱり上級クライマーでも、カリムノス楽しいそうです。
変な意地を張っていないで、日向神はカリムノスみたいに安全になったほうがいいと思います。そもそもエイドで開かれた岩場なんだから、ボルトが遠いって言ったって、その意味するところは、ランナウト王子って意味ではなく、単にただ背が高かった、って意味で、真逆なんだしねぇ。