2022/11/30

クライミング初心者が知るべき、外岩の客観的事実

■こころが汚れない方法

と題するスマナサーラ長老の説法の解説です。

https://www.youtube.com/watch?v=MsmzYqpyo70

 
1)見=客観視 

 → きちんとできれば預流果に達する
2)防護=やらないことにする
3)受用=やってみる
4)忍受=耐え忍ぶ
5)回避=避ける
6)除去=取り除く

7)修習=訓練

 





 

 

■クライミングによる事例 

1)客観視: カットアンカー問題、リーチ問題、パワープッシュ問題、初心者用リード課題問題

2)やらない: 怪我を避けるため、ボルダーをやらないことに意志的に選択する
3)やってみる: ためしに食わず嫌いはせず、ボルダーをやってみた
4)耐え忍ぶ: 周囲の無理解による侮蔑…40年前のカットアンカーで落ちろ落ちろの合唱に耐えしのぶ
5)回避: そもそもクライミングをわざと危険なことをしていてかっこいい=マッチョイムズと考えるタイプの人、およびリスク認知をしないでグレードだけで判断する人を回避する
6)取り除く: 安全なところでは落ちても大丈夫なので、フォールに対する恐れを取り除く
7)訓練: ムーブ訓練、歩荷訓練、自分のスキルに遭った適切な岩場に行くこと

以上です。

 ■ クライミング預流果に達しそうです

以下の事項は、客観的事実です。

1)日本の課題は、開拓者の身長に合わせてボルトが打たれている

2)低身長でリーチが短い人は、そうでない人よりも、リスクが大きい

3)160cmの人にとって5.9であったも、140cmの人にとってはその同じ課題は5.9であるとは言えない。

4)日本の古い岩場の5.10代は、5.12の登攀力を前提にボルトが打たれており、身長があったとしても安全に取り付けるとは言えない

5)日本の古い岩場で、リードしながらグレードを上げるには、岩場を訪れる以前に、5.12までは落ちないで登れるスキルが、一般的に必要

6)2000年以前の岩場は、ランナウト等の危険の他、ボルト劣化の危険がいまだに健在

7)カットアンカーとグージョンをきちんと見分けられ、ボルト設置年を知る必要がある

8)パワープッシュは、非力な人にとっては有効な選択肢とは言えない

9)初心者に向いたリード課題は、下部に核心がなく、ランナウトしておらず、ボルトが確実で、まっすぐに登るもの。なおかつ、ビレイヤーが、落ちてもキャッチしてくれることが確実で、不必要に流したりしない人。

10)制動確保とか言って流すのは、フリークライミングにおいては陳腐化して久しい。

11)フリークライミングではなく、アルパインクライミングの倫理観で外岩を登っている人が指導者に主流なので、きちんとフリークライミングそのものを教えていない

12)フリークライミングではなく、スポーツクライミングの倫理観で外岩を登っている人が指導者に主流なので、抜けたり破断したりするボルトで、落ちろ落ちろ、ということが多く危険。

13) ボルダリングは、ランディングでの事故が最も多い。怪我が多いクライミング形態。