■ 承認欲求は続くよ、どこまでも
山も上級者になると、ピッカピカの新品のゴアテックスのジャケットなんて着ているとダサいから、みんなくたびれた服を着て、”ベテラン風情”をそこはかとなくPRし始める。
実際、”山で高齢者でピカピカの服を着ている人”は、ガイドさんたちの側も、「お上りさんなんだろうな~」と思うし、そう思われるようにしていることは、生存戦略上、正しい。間違った登山道に迷い込んでしまわないか、気を付けて見ていてもらえるからだ。
先日、焼き畑の会に行ったら、いつも畑で着ている服で行ったけど、くたびれ度合いが足りていなくて、「もっとくたびれた服、来てくればよかった…」と思った(笑)。焼き畑の会のような、自給自足度=達成度、みたいな場では、服はヨレヨレであればあるほど、素晴らしい…。
ので、結局、大人になっても、承認欲求…つまり、みんなに
「仲間であると認められたい」
気持ちは、消えないものである。
以前、大学教授をやっている友達のデイブに、ポツンと野ざらしにされているBMWを「あれ、どうしたの?」と聞いたら、「大学教授になってすぐのころ、教授仲間に入るために欲しかった… 愚かだったよ…」と語った。
高い承認欲求代だ。
かんがえてみれば、大学に入りたい!というのは、基本的にアミューズメントパークと現代の大学が言われて久しいことを思えば、エリート仲間に入りたい!という承認欲求代。で、車より高いかもしれない。
そう思えば、夜学の国立四大というのは、安い承認欲求代金だとも言えるか。育英奨学金の返済に20年かかったけどね。
■ 藍染め…ヒッピー界隈での流行
昨日は、ぶらりと入った手作り用品の店で、糸島の作家さんの藍染めのズボンを見てしまい、つい、衝動買い…14000円也。
いや~、負けてくれたけど、出費しちゃったなぁ…トホホ。
これも、ヒッピーライフへの承認欲求であろう…
ヨガをスタートした時は、ヨガウエアが、その承認欲求のために必要で、ブラックマット19800円也(もはや使っていない)。山をスタートした時は、山ウエアが、その承認欲求のために必要で、私はエコロジー派なので、いやいやながら消極的選択で、パタゴニアに出費。
…仲間に入る費用…コストがかかる。
■ アデュー!クライマー時代
でも、一つの活動を手放し、次の活動に移りつつある、サインともいえる。これは、諸行無常を考えると、良いことだ。
承認欲求が自分らしさへと同期していれば、
別に受け入れても良いのではないだろうか?
BMWを買ったデイブも今では、軽トラである。
これは、私のクライマー時代が、現在、さらに遠のいているという意味でもあると思う。
アデュー山時代。ウェルカムヒッピー時代。
(ヒッピーというのは適切な語が日本語にないための便宜です)
参考サイト
https://swingroot.com/disappear-esteem-needs/