これは、春山、の 鎌尾根で、見かけたものです。
こんな程度の表層雪崩でも、ちゃんと見張っていないと、下の方では人を殺すだけの量がありますからね…
登り出しの気温、と、下りの気温も重要で、山頂に早くついたからと言って、そのまま、普通のピークハントのように日中の気温が高い時間帯に下り始めるようなことはしません。
アイスで氷柱を登るときも、気温が高い(氷点下にならない)時間帯は登らない、です。
このようなリスク管理は、何年、ただ登って降りるだけの山を続けても身につかないです。
■ 厳冬期北ア
私は冬山合宿では、北アのお誘いが来ても、断っています。
北アって冬は、悪天候が続くと、一週間くらいビバークです。つまり、一週間ビバークに耐えれて死なない人だけ行っていい、という意味です。
ので、私は、せいぜい2日がビバーク限界なので、行かない。
春山なら、すでに1泊はビバーク経験があります。山岳総合センターでの講習会でのことですが(汗)。ツエルト一枚で過ごしてみました、七倉沢で。まぁ、なんとか。
中崎尾根は、ラッセル核心の尾根なので、攻略に裏技があります。
それは、正月の後半に行くことです。つまり、他パーティがラッセルした後のすでに歩きやすくなっている条件下で行くことです(笑)。
山も長くやっていると、そんな悪知恵がついて、同じ山の名前を言っても、
最初からバンザイラッセルしたパーティ
後からラッセル泥棒で登ったパーティ
では、実力差、歴然です。統制のとれたラッセルには、リーダーシップが必要です。
■ 価値観の倒錯
昨今の人たちは、
最初からバンザイラッセルしたパーティ < 後からラッセル泥棒で登ったパーティ
となっており、実力がある人たちのほうが、
あいつらバカだなぁ、一番乗りで歩くなんて… 後から歩けばこんな楽なのに
なんて言われてしまう価値観になってしまっています。 これは中高年登山者にかなり顕著です。