2024/12/01

【クラックの登り方】正しくカムのプレースメントを習得しましょう

■ 日本的悪習慣

いきなりリードで取りつくのは、日本的クライミングの悪習慣ですので、改めましょう。

以下は、カム落ち練習の様子。 

■注意点

嫌がっている相手に無理やり落ちるように薦めるのも辞めましょう。

人にはその人の固有の成長スピードがあります。

事例として、私は2歳の時に、父にプールに落とされ、溺れかけ、それ以来水が怖くなったようでした。赤ちゃんですので、まだ言語獲得しておらず、フラッシュバックで、その記憶を取り戻すまで、なんで水がそんなに恐怖なのか?謎でした。

その後、48歳の時にスイミングクラブに入って、先生に手を引いてもらって、頭を水につけるところから水泳をならい、恐怖を克服しました。

なんとバタフライが得意で、泳ぎはむしろ平均より上手な方でした…。今ではプールで羨ましがられる側です。

トータルで見ると、私は、46年、水の恐怖(トラウマ)を克服するのにかけた、という意味になります。

死の恐怖というのは、それくらい強固なものです。

当然ですよね、死んだら一巻の終わりです。


■ クラックの教授法が確立していない日本

ベテラン師匠の青ちゃんもトラッドの教え方を知らず、また、適切なカムの位置が個別であることを知らなかった…(汗)。

この記事は、トラッドの師匠の青ちゃんが、たった3回の湯川でのクライミングののち、私に、彼が設置したカムでの、ピンクポイントのリードを、強要しようとしてきたので、それは危険であると指摘するために書いた記事です。


この時の様子から、一般的な身長がある男性クライマーは、ボルトルートであっても既存のボルト位置を疑うだけの機会がないのではないか?と思います。

          これって落ちれる配置? リスクを感じるなぁ。

同じところに立って、手が届かない、というのは、クライミング能力のあり・なし、の問題ではなく、身長のあり・なし、の問題です。

そこは、分からないみたいでしたし、セットしたカムの位置も、なんか微妙でした(上記)。

■ 相手の立場に立ってモノを見るという能力の有無

一般に経験は強烈で、自分のクライミング経験から学ぶとなると、相手の立場を想像することが難しいです。

特にナルシストという性格傾向が強いと、共感力が低いので、人にとっては、やったことがないことは、存在しないことです。

したがって、自分が経験しない限り、真実であっても理解できないタイプの人も存在します。

そういう人は、このボルトの配置(カム位置)は危険だ!と別の人が主張しても、そうだな、とは思いません。

俺にとって危険でなければ、相手にとって危険である、と受け入れること自体ができません。

これは、研究者も指摘しています。長らく人種差別が続いた理由の一つになっています。

一般の人には、相手の立場に立つという”能力”は、普通のことですが、その能力を欠いた人もいるのだ、ということです。

成功者にはナルシストが多いと言われていますが、その無感覚さ、のおかげで、無慈悲なことができるからだ、と言われています。

つまり、過去のクライミング界で活躍してきた人が、無謀なことができたのは、共感力が低かったため、とも言えます。

本当に危険やリスクを感じないために、記録を出すということもできたということです。

さて、話が脱線しましたが、トップクライマーだから、ベテランだから、と言ってトラッドを正しく教えることができるか?というと別話ということです。

お客さんを保護する必要がある、ガイド業のクライマーは、お客さんへ対する保護責任があるので、そのような無謀なクライミングをする人である可能性は低いのではないか?と思っていますが、その辺は使ったことがないので想像です。

以上のように見て見ると、結局、日本クライミング界にはトラッドでカムのプレースメントを習得する際の確立した方法論が存在しない訳です。

したがって、今からトラッドに進もうという人は、カムのプレースメントを習得するのに、自分で練習方法を編み出さないといけません。

以下は当方の試案です。

■ カムのプレースメントの練習法 

1)観察力を磨くため、充分にセカンドで登った経験を貯め、正しいプレースメントを観察する

期間は、観察力の有無による。一般的に、3年~5年はセカンドでついて回れ、と言われています。

私は30山行程度のセカンド経験がありますが、易しいルートであれば、2度目からリードしてします。これで偏差値74くらいの人です。なので、もっと理解力が低い人相手であれば、もっとセカンドでの経験数がいるかもしれません。

■ カムのプレースメントの練習方法 その2)実際に自分が設置する

1)トップロープで確保した状態で、カムエイドをし、カムに静的に荷重する

2)これをノーマルサイズカム、スモールカム、ビッグカムで行う

3)すべてのカムで信頼が作れたら、同じ状態で、動的に荷重する (落ちる)

4)リード状態で同じことを行う

カムの選択能力も同時に磨いている必要があります。

■ カム選択

1)トップロープの状態で、カムを設置しつつ登る

2)すべてのサイズが素早く見極められると、そのクライマーが自信が着くまで行う

3)疑似リードを行う

4)疑似リードが行えたら、本番リードに進む

■ 間違った練習方法

1)トップロープで登れたら、いきなりリードで取りつく

2)トップロープで登れたら、いきなり、ピンクポイントで取りつく

まぁ、雑な指導法というか、雑な習得方法で、みなさん登っている日本のクライミング界…。

なんか、雑であることがかっこいいことになっているので、サボりを助長している。

そりゃ、魅力ですよね、雑なことをかっこいいことにしてしまえれば…。楽ができる。

5.14とか登る人でも、ほとんど同じです。高い登攀能力は、そのクライマーが、カムのプレースメント能力に優れるということは、全く意味していないようでした。

ちなみに、トップクライマーはみな、ギリギリクライミングですから、カムプレースメントはバッチリだったのです。故・吉田さんが、スモールカムに墜落している動画を持っています。

■ 普通がおかしい…赤信号をみんなで渡ってはいけない

問題は、トップロープで登れたら、カムのプレースメントの練習を行わず、いきなりリードで取りつくという方法論を、みんなが普通だ、と思っていることです。

それで、グレードを上げていけば、信頼がおけない、ぐらぐらのカムに論理的にいつかは、落ちることになります。

現に、私の最後のパートナーは、そうなって、3つカムが飛んだそうです。

いや~。3つ飛ぶってどれだけカムの設置がいい加減だったのでしょう…?

問題はさらにありました。これが、自慢話、になるということでした。

そこは、深く反省すべきところです。

■ クライマーのあるべき姿

私の蒼氷の先輩は、私がセカンドでカムを回収したときに、

「このカム効いていませんでしたよ」

と言えば、

「すいません」

というのが通常の会話でした。

私にすいませんって言っても…と、セカンドの私は感じていましたが…というのは、危険になっているのはトップだからです。

でも、トップが登攀に失敗していたら?もちろん、セカンドがレスキューを担当するわけですから…嫌ですよね?そんなトップ。

■ アドレナリンジャンキーのクライミング

カムが三つ飛んで俺すげえ、となるクライマーのクライミング動機は、バンジージャンプと同じで、興奮すること、そしてアドレナリンの快楽でしょう… 

たぶん、平時の人生が退屈だとそうなる…。 

平時の人生に冒険が足りない人はほかで満たしたくなりますよね?

クライミングに確実性があることが、ウザくなります。そういう人はアルパインクライミング向きではないです。いちかばちか大好きだったら、どっちかというとスポーツクライミング寄りです。

実際、フリークライミングの世界では、いちかばちかを行えるから、楽しいのです。ボルトにぶら下がって、死なない、という前提だから、です。ドーンウォールで、トミー・コールドウェルが100回も200回もトライしていましたが、そのうち一回カムがハズレました、ってないでしょう。

アルパインクライミングの場合は、落ちたらゲームオーバーですから、ゲームオーバーを起こさないように登るわけですが、あまり安全すぎても遅くなるだけですので、そのバランスを考える知性が必要になります。

その安全とスピードのバランスを見出す知性が、適性の有無です。これは、一般的な登山しかしていなくても、かなり表現されています。

別に失敗したとしてもどうにも修正が効くようなことにこだわっていると適性がない、です。

あくまで見極めは、保険があることには果敢に挑戦、ない場合は、きちんと勝算をあげてから行く、という行動です。

旗から見たら無鉄砲と紙一重ですので、よく本人に話を聞いてみないと理解ができないでしょう…

しかし、このカムのいい加減さで落ち続けると、まぁ最終的にはかならず死を迎えることになります。

さて、私はカムのプレースメントのところで、躓いたまま、カムに対する信頼は今から作るところで、九州に、転勤で来ることになったので、この7年間、カムに対して信頼感は作る機会がないままです。

一体どういう方法論があるかなぁ…と思っていました。日本では、

 クライミングの教授法について

情報が乏しく、海外に求めましたが、海外でも、あまり教えられているようではありませんでした。

きちんとした教授法が確立されるのを待っている、のが日本のクライミング界です。

だれか、心あるベテランの方、教授法の本を書いてくださいね☆

2024/11/30

【クライミング心理学】山ヤ(ナルシスト)の虚構を暴くと、敵認定されます

■ アメリカではナルシストが大量生産されているらしい…

たぶん、日本はアメリカの30年遅れなので、日本も同じパターンをなぞっているということなのではないですかね??

これはアメリカから流れてきたFBの引用ですが… 

どうも、ナルシストによる虐待、というのは、米国ではかなり頻繁に起きているみたいなのです。

■ 以下引用

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 Caught the Narcissist in a Lie? Now You’re the Enemy 

Once you expose a narcissist’s lies, the mask slips—and they’ll never trust you again. Why? Because their entire world is built on deception, control, and manipulation.

Behind The Mask: The Rise of a Narcissist takes you deep into the mind of a master manipulator. This gripping novel uncovers the lies, tactics, and destruction narcissists leave in their wake—and what happens when someone dares to see through the facade.

 Discover:

・How narcissists craft their web of lies and manipulate those around them.

・The devastating impact on their victims—and how they fight to break free.

・The hidden truths behind their charm, grandiosity, and emotional abuse.

 Behind The Mask isn’t just a story—it’s a mirror to the experiences of countless survivors, offering validation and understanding to those who’ve lived through narcissistic abuse.

Don’t let their lies control you. See the truth for yourself.

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ーーーーーーーーーーーーーーーDeep L による翻訳
ナルシストの嘘を暴いた?今、あなたは彼らの敵 

ナルシストの嘘を暴くと、仮面がはがれ、相手は二度とあなたを信用しなくなる。なぜか?彼らの世界全体が、欺瞞、支配、操作の上に成り立っているからだ。

嘘、戦術、破壊を暴き、誰かがあえてその仮面を見破ったときに何が起こるか?

 発見せよ:

1)ナルシストがどのように嘘の網を張り、周囲の人々を操るのか。

2)ナルシストが被害者に与える壊滅的な影響と、被害者がそこから抜け出すために戦う方法。

DeepL.com(無料版)で翻訳しました。
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■ ナルシストによる虐待 山バージョン

アルパインクライミングの、ナルシシズムの世界は、何か胡散臭いというか、

 1)嘘で塗り固めた実績
 2)上下関係などによる、支配とコントロール、
 
です。具体化すると?

 1)嘘 = 例:一升瓶担いで阿弥陀北稜、例:白亜スラブ、例:栗城劇場
 2)支配とコントロール = 先輩・後輩、山岳会での新人への操作的待遇、ネット配信を伴う善意の偽装

です。

嘘というのは、〇〇北稜とか、ルート名がかっこいいだけでなんかすごい、みたいな感覚です。

また、山行の内容を、詳しく語らない、など真実を伏せる、ということも含まれます。

例えば、エイドで登ったことをエイドを出したと書かなければ、誰でもフリーで登ったんだと昨今は常識的にそう判断してしまいます。

なので、嘘という積極的虚構だけではなく、いうべきことを言わない、という消極的な虚構も含まれます。

ルート名とグレードだけで判断するのは危険です。

特に、山の難易度について無知な一般大衆は、標高だけで安直に騙されてくれます。

これは、NHKですら、やっています。NHKでサフィラが放送されたときにも、グレードの解説がなかったので、もちろん、D15はすごいのですが、例えば、昨日ドライツーリングを始めた人はD5からスタートですので、そのような情報があれば、D15ーD5で、10ランクも違い、いかにすごいか?ということが分かりやすいですし、じゃD5から始めてみようか、という人も増えるかもしれませんが、放送番組というのは、教育を目的にしているわけではないので、そういう情報はなしに、ただグレードが教えられるだけで、結果としては、”なんやらすごいらしい”程度の粒度の荒い理解になってしまいます。

(あとでギンちゃんのYoutube対談を見て、すごさをあおっていないで、逆だったので好感しました)

一般大衆が、興味もない山の世界のグレーディングに無知だったり、関心が薄いための勝手にすごいと誤解するのは、ほほえましいレベルなのですが、昨今は有識者である山岳会も理解できないです。

それどころか、クライミング界の唯一のマスメディアである、ロクスノすら理解できないのです… 

アルパインクライミングに関する無知、ここに極まれり、です。

そこで、今の大手マスメディアで流されている山岳情報の大半が、

  大げさなガセ 

に近いことになっています。

例えば、事例として、以前、デナリの山岳滑降のNHK特番があります。一緒に見ていたら、師匠が、「一番難しいルートを登ったことになっているけど、2番目に易しいルート」と指摘していました。そりゃ、スキーを担いで上がるんだから、クライミング要素ばかりの一番難しいルートは、登れなくて当然です。しかし、NHKがしれッと嘘をついて報道しているのです。

昔の人は、山岳会で、山に対する礼儀、として、

 一番長くて顕著な尾根から登り
 すべての尾根を登り終えるまで、その山を知ったことにならない

という教え方でした。尾根一つ攻略するだけでも大変で、私はナメラ沢でやっていたのですが、派生尾根が3つあるから、その派生尾根を3つとも済ませないと終わったことにならないので、これで山行3回はやらないといけません。(ああ忙し!)

こんな風に山が成長していくのが、アルパインクライミングの楽しさ、でした。少なくとも私にとっては。

だから、九州では、尾根と谷をくまなく歩いた米澤先生のことは、お会いする前から尊敬していました。そのほかの誰も、このような山をやっていた人はおらず、九州のクライマーは、ほとんどが、実力誇示派のナルナルちゃんだらけのような気がしました。

そうしたクライマーのビレイを期待されているのが、女性クライマーで暇な人、ってわけです。

私はフリークライミングも外ボルダーも、分からないので、ただ、相手は善意だった、つまり作法が違うのかもしれませんが。

しかし、車もこちらが出して、登るルートも私が選んでやって、それで、私には何が得るものがあるんだろうか…と思いました。

私がナインを登り貯めたいという自己流の成長戦略を持っているのに、無理やり落ちざるをえないようなグレードに取り付かされ、しかもそのボルトが40年物では…それで落ちて死んでも、自己責任で片付けられますが、それこそ新田次郎の小説化できそうではありませんか?で、エライ嫌な目に遭いました。これは被害妄想ではなく、起ったことです。

これはフリークライミングのレベル…基本、落ちても死なない前提…で、起きただけでなく、アルパインの領域である、沢も同様でした。具体的には、ボルトが打ってある祝子川を、「スポーツクライミングみたいな沢」と言って、たったの2名で行くように、勧めてきた山岳会のリーダーがいました。しかし、そのような沢って、アルパインクライマーだったら、基本的に価値がない沢とみなす、と思います。

しかも、沢って一年中水がかかっているわけですので、そのような場所に設置されたボルトというのは、”安全”を意味するのではなく、その逆です。いつ抜けてもおかしくないロシアンルーレットを意味します。なので、そもそも、リスクを自分で考えるという作法自体が、山岳会の教授法から欠如している、ということです。

さらに言えば、沢で2名ということ自体が、相当なリスクです。沢登りって山の形態の中では最も危険なものです。尾根ならヘリが来ますが、沢ではヘリすら来ません。

ついでに言えば、2名では密室殺人…意図したものではなく、ミスでも…が可能になってしまいます。もっとも分厚い保険が必要なのが沢登りなのです。

正しい対応は、2名では危険があるので、グループを勧め、沢の技術を一通り、しっかり復習したうえで行け、という助言を与えることでしょう。

さらに、一緒に行くことになっていたパートナーは、アルパインクライミングには最も向かない性格というか…リスクを、ま、いっか…と看過することが確実に行動実績から分かる人…ナルシストはこういう人が多いで。本人は悪気はないので反省はないです…でした。

白亜スラブでの行動は、一般クライマーの予想を上回る稚拙レベルな意思決定でした。50mシングルで来ているときに25mと35mのピッチをつなげば、誰が計算しても10mロープが足りません。そのような計算なしにリードしていたということですし、さらにそれが発覚した後のセリフが…「ロープはやっぱり60だね」では…。60でも足りないです。ここは私が、特別に師匠から教わっていた技術を出して、彼のしりぬぐいを行ったのです。普通の人は教えられていないので、普通のセカンドだったら、ヘリレスキューだったでしょう…

その人は、祝子川のようなゴルジュ主体の沢で、”ゴルジュでは流さないといけない”ことを知らない可能性が高く、そういう人にビレイされると、うっかり程度の浅慮なことで、殺されてしまいます。実際、私はうっかり程度のことで、ビレイで落とされたことがあります。

案の定ですが、別の女性が、私と同様の設定(男女2名の沢)にこの沢に行き、殺されてしまっていました。こちらのリンクに詳細があります。

さて、いろいろと思い出してしまいましたが、このように、

 山業界での情報弱者化

は、著しく、たとえ年を取っていたとしても、山業界に来たての人は、全くの無知をもとに
根拠のない、ポジティブ思考で、山を勧めてきます。ご本人は無知なので、ポジティブな言葉がけをすることについて、非常に無責任な態度であることに自覚そのものがありません。

 大丈夫、みんなだって行けるんだから、君だって行ける

 勇気を出して行ってきな!

こんな言葉をかけてくる人に、悪意がある、と思う人はいないでしょう。それに実際、悪意はありません。あるのは、

 無知

です。

その人も一歩一歩自分の足で、山のレベルを上げてきた、という経験が不足するため、見えているリスクも見えない、という状態なのです。

リスクは、一人一人個別に違います。

こういう風に常にポジティブなのは、”よい子病”の性格なので、フリークライミングのルートでも、「できる、できる!」と取りつかせると思います。それは、本来スポーツクライミングの壁でやらせるやり方です。現代のフリークライミングのルートは落ちても安全、ではありません。

逆に信頼できる山岳経験豊富な人は、相手の経験値が浅いと思えば、Ⅳ級の箇所ですら、大丈夫か?登れるか?と聞いてきます。山梨では私はそのような人と登ってきました。

私の会ではなくても、新人が無知により、無謀な試みをするのを防いでくれるというのが、山岳会の役目で、逆ではありません。

さて、次の要素に進みます。

■ ナルシスストは、大衆の無知を チャンスとみなす

山の世界の無知は、リスクであるのですが、逆にこれをチャンスとみなすのがナルシストです。

というのは、しょぼい山でも、〇〇南稜とかついていれば、大衆を騙せてしまうのです。

昔の山ヤさんは、業績の大小をこちらが分からないのを前提にして、ものすごく高値で業績を売りつけてきます。業績と言うか、自分のことを、高く売りつけるというほうが正しいのですが…

しかし、いくら若いときにすごい業績があっても…、

今、歩けないし、登れないのでは??

■ 山の世界で、ナルシストの害から逃れるコツ 

その1)過去の栄光を語りたがる

”ナルシスト”というところを、”ペテランクライマー”と呼び変えてもいいかもしれないんだが…

私の山岳会の経験で、信州大学卒だった先輩がいたんだが…その先輩は、一言も俺はすごい、俺は昔5.13登った、とか言わなかった。一方、逆にその先輩にリードしてもらわないとどこにもいけないメタボの先輩は、山の自慢話ばかり…。

で、一緒にいるのが大変なくらいだった… なんか心理カウンセラーの傾聴能力は、そういう人相手には、火に油を注ぐ気がします。

教訓: 過去の栄光に傾聴してはいけない

2)無謀と誰でも認知できる計画を言ってくる

ある日、トンデモな内容の山行が、新人のため的な口実で計画されたのですが…それが、「一升瓶担いで阿弥陀北稜」でした…。

前述の、「2名で祝子川」と同じですね。

阿弥陀北稜の時は、私は出しに使われた!という認識がありましたが、その先輩、念のための予備で、別の新人のM野君も、だしに使っていたんですよね…。私は当時の師匠の鈴木さんのおかげで、難を逃れましたが、後でM野君の書いた報告書を見たら、ひどい目に合っていました…。

3)技術的に全く進化を辞めてしまっている

このように、ナルシストの方は、「自分で自分はすごい」と相手が聞いてもいないことをわざわざ言ってきます。専門用語で、ラブボミング、というのをやってきます。つまり、エサを撒きに来ている。

しかし…、

ベテランだ、ベテランだ!という割に、なんか使っている技術が、しょぼい。正確に描写すると、

 ベテランというよりは、旧態依然

というほうが正しい場合、要注意です。

アルパインクライミング界も進化しています。いつまでもⅣ級A1ではないですよね?

その様子は、トップのアルパインクライマーの山の様子に描かれています。私は個人的には、スーパーアルパインとか、ニューアルピニズムと呼び、昔のエイドクライミング主体のアルパイン技術とは、別の技術として、教えたほうがいいのではないか?と思っているのです…。

というのは、手袋では、岩を登らないです、もはや。前提になっているクライミング技術が全く違うのではないかと思います。

■ 現代アルパインを登るには、ミックスのテクニックは必携

現代のアルパインが、ミックスクライミングが前提ということは、

 「アルパインクライミングの基礎力はフリークライミングです」

という教え方は、もはや古いのではないでしょうか?

もしかして、正しいのは

 「現代アルパインクライミングの基礎力は、ドライツーリングです」

というのが、正しいのではないでしょうか?私はテクニカルルートは昇天しか知りませんが。

荒船・昇天のようなミックスでグレードを上げていくことが、強いアルパインクライマーに育っていくための基礎的要件のような気がします。

そういうわけで、ギンちゃんのサフィラはアルパインのトップクライミングの可能性を証明する技術的根拠になるかもしれません。

さて、以上が山でペテランに引っ掛からない方法のまとめ、です。

1)過去の栄光
2)無知による無謀な計画 無謀とすら気が付くことができない
3)技術的進化の停止

です。これらの行動の原因となるのは

1)情報弱者化
2)共感力が希薄
3)やってはいけないこと、vs 欲 で、欲が勝ちやすい 自己顕示欲に負けやすい
4)責任感 vs 快楽 では、快楽に流されやすい

という特性があります。基本的に存在しないのが、責任感、です。

周囲全体をも無知なので、自分の頭で考えることができる側のほうをみなと違うから、間違っていると指摘してしますので、結果として、ガスライティングされることになります。

山は、みんなと同じでは生き残れません。自分で考える力が必要です。

周囲と同じであるか?ないかで、うちらはOK、あなたはNotOKと判断されると、ほとんどすべての人が、自分の判断力を疑うことになります。

考える力を奪われること、はクライマーとして、最もよりどころとする能力を疑うことですので、非常に弊害が大きいです。クライマー人生の終わりを意味する人もいるかもしれません。

自分のほうが間違っているんじゃないか?という自己嫌疑が、ガスライティングです。

いいえ、100人中99人がそう言っても、あなたは間違ってはいません。

死んだら一巻の終わりです。何か言ってくる人には、死んだら責任取ってくれるんですか?と聞きましょう。

こうした無知によるアルパイン”ペテラン”クライマーのアドバイスを聞いて登ったりし、それで、あなたが死んでも、誰も責任は取れないのです。

祝子川で死んでしまった女性は、どれほどの無念だったでしょう… 九州では、北鎌尾根程度で、仲間を墜落死させてしまうようなレベル感です。

厳しい山がそもそもないので、自然界を舐めている、という文化土壌…実感で支えられている…があります。例えば、昨日、山を始めました、というおじちゃんが、ワイドのクラックをデブのおばちゃん登山者に君も行ける!と根拠も希薄に励ます、という文化土壌です。これは、十坊岳で見聞きした事案です。危険だと思ったので制止しましたが、自分は初めてこの山に来た、と言っているおじさんでした…。太っている人にとってはクライミングはかなり難しい行為です。

こうしたナルシストの被害に遭うと、自己嫌疑により、苦しくなることがあると思いますが、そのような方は、ご相談ください。

殺されかけた怒りを自己に向けると、うつ病の発症になります。

怒りの適切な処理が必要です。

当方、だいぶ知見が蓄積し、回復への道のりも見えてきました。


           ここはビレイが難しいので、初心者には向きません
          5.12登る奴でも、ロケーション的に怖いルートでした

2024/11/29

【拡散希望】クライマーも自ら動き出せ!長崎を見習え!

■ 九州長崎大村の友人からの拡散希望動画です。

長崎にこうした施設を作ろうという計画があるそうですが、離島に作ったらいいですよね、ほんとに。

エボラウイルスなどのBSL4(特定一種病原体等所持者)を長崎大学に指定するパブリックコメンについて

■ お上に泣きついていれば何とかなる=儒教教育であった意外な理由

私は、熊本出身なんですが…九州は、本州から同心円状に日本の文化が波及するとすれば、一番サイハテ。文化的に遅れている、ということが言えます。地理的な意味で。

昨今は、インターネットの恩恵がやっとやってきたかもしれませんが…昔はかなり顕著だったのでは?

なので、いろいろと後進的です。だから日本全国Ⅳ級A1登りが、温存されたままになってしまったのでしょう…。

九州はさらに儒教国韓国に近く、儒教の影響が根強いです。つまり、お父さん・お母さんを敬え!って教育を受けていますよねぇ…。

そのせいで、「私は良い子です!」と主張することが生き方になってしまっている人多数。

よゐこ病です。そうなると、どうなるか? 目上の人を無条件に信頼してしまうんですよ。

 ”だれか偉い、上の方の人に任せておけば安心…” 
 
これがクラミングでどうなるか?

 ”ボルト40年物だけど、JFAが来てくれない…”

 ”〇〇先生がリボルトしてくれるのを待つ…”

そういうことになります。私は、こちらに来て、40年前のカットアンカーが普通に使われていることを発見しましたが、いまさら、私が発見するようなことですかね???

そして、そのリボルトにさらにカットアンカーを利用しようとしていることを発見したのですが…発見した経緯は? 私がFIXE社のボルトを提供しようとした…ということから、です。

一本1000円のボルトを提供しようとして、なんと、九州クライミングの闇を暴く結果になり、必要なお金も、巨大な金額になりました… 

さて、このような、他力依存のメンタリティが根強い九州でも、地域差、温度差があります。

■ 被害者はもう騙されない

中でも長崎県は、キリシタンの歴史、また、被爆体験から、安易なお上への信奉よりも、独立自主自立の道を選んだ人たちなのではないか?と好感しています。

その長崎では、大村市に、野岳の岩場があり、九州においては、野岳は、東秀樹さんの開拓で、比較的、”まとも”な開拓が行われた岩場として、知られています。

まともな、というのは、リスクが適切、という意味です。落ちたら、適切にビレイをしていても、地面に激突するような具合にボルトを打ったとしたら、ボルトの意味がないですよね。

ということで、岩場には、開拓者により、危険な岩場とそうでない比較的安全に配慮された岩場があります。野岳は後者です。

野岳の岩場は、野岳湖公園の奥にあり、市民の憩いの場ですし、入門者に易しい岩場とするのが位置上からも適切と思われます。

また岩場が隣接している集落は黒木集落で、九州では代表的な山域である多良山系の山域にあります。ここは、市民出資で再建した金山寺小屋という山小屋があり、また近くには温泉もあり、非常に山岳アクティビティとして総合的ポイントが高い地域です。

長崎大村は、事実上の長崎最大の都市であり、空港も建設されていますので、本州からのアクセスも良好です。大村湾に面しているため、温暖、また、スーパーなどの商業施設もコンパクトに揃っているので、定年退職後の移住者でにぎわっています。

長崎は、岩場資源に恵まれた県で、九州で唯一長崎フリークライミング協会があります。

私の九州クライミングにおける意見は、各岩場が独自に、フリークライミング協会を発足させ、岩場ごとに通っているクライマーから、募金を募り、自主財源でリボルトする、ということです。リボルト職人も、JFA頼みにならず、自ら立候補したローカルの若い人がリボルトに取り組むというのが良いことだと思います。その際に、開拓者と話しあいの場を持つと思いますが、誰かが一括してやるのではなく、それぞれがやることで、世代間断絶というのも解消されるでしょう。

私が九州でお世話になった岩場は、金山の見晴らし岩および、油山川の岩場です。ボルトは打たれたばかりですので、交換の需要はありませんが、ローカルクライマーとして、ある種の責任感は感じます。

そのような責任感を感じる人が取り組むのが、岩場の改善や開拓であると思います。

九州では、私自身が全くお世話になっていないし、むしろ、嫌な目に遭った岩場に対して、責任感を押し付けられそうになった、と感じました。その岩場は、八女の日向神です。この岩場では、どこにも岩場にお世話になったと言えるような、良い経験はしていないと思います。むしろ、お世話してやったほうではないでしょうかね?

九州にかぎらず、なぜ一人一人のクライマーが開拓者に便乗するばかりなのか?

その理由が九州に来て分かるようになったのですが…、一般的なクライマーは、 

 お前、すげ~
 お前、かっこいい~

という賞賛を得ることを動機として、岩に登っています。

なので、効率的に岩場に登ってカッコよい写真を撮り、インスタなどのSNSに〇〇を登りました!と上げることが目的です。効率よくそうした活動を行うには?と発想すると、開拓というのは、めんどくさくて、余計な仕事ということになります。ビレイヤーに求めるのは、自分が好きな時にビレイしてくれるだけで、自分の登りたいルートがない人、ということになります。

また、トップクライマーのクライミング動機についても、自分の動機だと同じだと思っています。それは言動からうかがえます。

日之影のボルダー開拓者で有名な小山田さんについて、「どうせ、取り巻きに囲まれているんでしょ」と言っていました…驚いた。しかし、ナルシストかつ自信がないクライマーの思考回路が理解できました。

一般登山の世界でも、クライミングの世界でも、結局のところ、承認欲求で登る人が増えた、ということが、山やクライミングの文化的な荒廃をもたらしているのは、

 ナルシシズムの供給源となっているから、

です。これにルサンチマン(男性世界の嫉妬)が加わると、注目を浴びれるならなんでもいい、ということになり、
 
 チッピング 

そのほかの迷惑行為…例:小鹿野の訴訟…などということになります。

そのような流れではない、良い流れは、私が九州で観察したところ

 長崎県のボルダリング
 日之影のボルダリング
 岸良のボルダリング

の3か所だけでした。リードはダメダメです。

■ 福岡は特にダメクライマーしかいなかった

特に、福岡はクライミング不毛の地で、今東京方面の移住者に人気の糸島では、死者が多いことで知られる、野北海岸の岩場があり、福岡クライマーのおひざ元ですが、カムでプロテクションが取れる易しいクラックの岩場であるにも関わらず、ボルトが埋め込まれ、ボルトだらけで、そのボルトを頼って登るため、事故る。事故のうわさで根拠希薄に怖がり、岩場に行きたがらない。結果、誰も通わず、廃れるということになっています。ここは九大の裏手なので、管轄は、さしづめ九大山岳部ということになりそうですが、期待は薄い感じでした。

またこの岩場のメンテナンスをするとすれば、その管轄になるであろう、最寄りのクライミングジムの店長さんから、パートナーへの立候補がありましたが、カムを使う能力もないのに、ボルトルートを私と登りたいそうでした…野北の岩場を改善する気持ちゼロ…でしたので、そんな奴はとっととお断りしました。野北というだけでビビっているようでしたし、そこを再整備するなら付き合うと言ったのですが、どこかのマルチでベテランが落ちているニュースを持ち出して、まるでそれが私であるような言い分でした…。

結局、この行動を総合すると、私から技術だけをもらいたいだけってことですよね?

なら、自分のお金でクライミング教室に参加するべきでは?

以上のようなのが、このブログに記載していなかった私の身の上に起きた謎の出来事です。

さて、長崎の話に戻りますが、長崎では非常に良い出会いがありました。

牧山大和さんとの出会いです。野岳公園には、クライマーの簡易宿泊にぴったりなログハウスが公園に隣接しています。

山のよこ工房さんです。 https://maps.app.goo.gl/kqWBor8sfaHBx3q18

クライマーはレンタカー派が多いので、道路わきに宿泊したりで、特に宿泊は必要ない人もいると思いますが、大勢で登りに来たら、宴会したいですよね。

そういう場合、山のよこさんがおすすめです。近くには、野岳以外にも、もっと大きな龍頭泉という岩場がありますが、ここはボルト交換が終わっていません。詳細は多久高校の樋口先生に問い合わせてください。

さて、多良山系に戻りますが、ここでは、古くから炭焼きの伝統があり、自伐型林業と炭焼きの組み合わせで生計が成り立つ可能性があります。

ただし、長崎林業界は、大型機械の導入のほうに傾いており、多良山系でも上流の舞岳付近での大規模な伐採の影響で、下流の農業地帯で洪水を起こしてしまっています。

長崎県は昔から、端っこなので、人口として、限界化が早く来ています。宮崎や鹿児島と同じです。とはいっても、岩場としてみると、九州でのメッカは、宮崎の延岡と鹿児島の屋久島であり、その次は、他の岩場がどっこいどっこいという感じです。

八女を含め、内陸部の岩場は、熊本の五木の石灰岩を除き、たいした魅力はないと思います。特に、1980年代の初期にエイドで開拓されてしまった岩場は、ボルトも悪く、一本目が遠く、微妙に現代のジム上がりクライマーが入門するには、厳しいようです。

日向神の愛のエリアなどは、訪問者を追い返す目的で作っているそうです(笑)。

以上のような状況が、九州で私が発見したことでしたが、どうも、こうしたことは、どこの地域でも起こっていることのようです。

それで、JFAが頑張っているわけですが、JFAにとっても、クライマー利用者数の多い岩場から、優先的にリボルトするのが、合理的なわけですから、僻地にあれば、自分の岩場に、その順番が回ってくる日はいつか?と待っていたら、生きている間に回ってくることはないかもしれませんよね?

なので、岩場に通っている人は、自分たちが出資する、というのが良いとおもいます。

自分たちの生活は自分で守る。政治も岩場も、ということです。

以上、九州のクライマーに向けた提言でした。

2024/11/28

私に何が起こったか?山岳会に行きたくても行くところがない!

 ■ 九州の歴史のまとめ

1)脊梁山地縦走+読図による尾根一個降りる

「当会では、この山を皆でするのは無理」と言われる

他に参加できる良い会はないか?

他の会を検討

2)入会希望参加のレスキューで超びっくり 

レスキュー練習が本当のレスキュー必要そう…

さらに技術的にしっかりしている、他の山岳会はないか

3)ベテランのビレイが超怖い、お座りビレイ、2m離れたビレイ、その他危険行為

若い人の会は危険だから、高齢者の会に行こう~

4)エイドで鍛えてやる!事件

エイド?40年前のボルトで?そんなの危険すぎる

若い人と登ろうとする

5)5.9でブイブイ事件

え?! ここ、たった10Aだよ?

こんなノリで登り続けたら、死に近づくだけだと自覚

超有名山岳会へ

6)2名を一人がビレイ事件

有名山岳会でも無理っぽい

7)カットアンカーでリボルト事件

ベテラン開拓者も情報弱者化していたことが判明

7)白亜スラブ

相方が無免許運転の人だったことが判明

本州であった友人が来て指摘してくれ、危険なクライマーに付き合わなくてむしろ良くなったことを知る

8)数々の怪我 

右ふくらはぎ肉離れ、右ひざ脱臼、左アキレス腱断裂 

今ここ

■ 全般に山岳会が弱体化していて、一緒にいると、こちらの方が重荷を背負うことになりそうでした

うーん…。仲間って言うのは、助け合い、であるべきものだと思うのですが、

現代の山岳会って、

  一緒にいるほうが危険

になりそうでした…。

SNSで当方の動向を見てくださっている方には、

 いったい九州で何が起こっているのか?

分かりにくかったと思いますが…。

私はアルパインが好きだし、自分が技術的に未熟だと分かっているので、山岳会に属したい気持ちはあるのですが、その肝心の山岳会が、一緒にいるほうが危険に巻き込まれそうで、Give&Takeの関係になれない…

どちらかというと足かせになりそうだ、というのが問題でした…。

だって、

・現代的なフリークライミングの領域の難度のムーブ解決力はない(10Aですごい!って言われるレベル感)

のに、

・「こんなところでロープ出すの?」とか言うんですよ?

登攀の能力がない人がロープを出さなければ、即死者につながります。

実際のところも、九州からの登山者って、普通のハイカーでも、イチかバチかを登山だと勘違いしているところがあり、北海道の電波が入らない山へ持病の薬を持たずに行って、欠食し、下山は下山口まで救急車を呼んだことが、恥ずかしい話ではなく武勇伝になっていた…

これは文化的な問題で、スレスレにならなくて良いところで、無責任にスレスレにして、助かったことを自慢する、みたいな感じです。

薬もっていき、欠食もせず担げば、普通に楽しく山が完遂できたところでしょう…

同じノリが延々と難易度を上げても続くのでは、どんどんロシアンルーレットの球を打ち続けていることになり、遭難確率は上がっていく一方です。

これが、考え方が悪い登山の事例、です。

本当の登山は、確実さを自分の中に積み上げ、安全マージンは当然ありますが、きちんとした勝算に戻づいて行動するものです。

予測した内容と現実のズレが、少なければ少ないほど、見積もりがあっていればあっているほど勝率が高くなります。

悪いことが予想で来ていれば、対策して行けばいいだけなのです。

すべてが予想通りであるはずはなく、予想が外れても、それは学び。

学びが蓄積していった結果、成果として困難な山が可能になり、楽しい、という流れが私にとって安全と思える流れです。

昨今、アルパインクライミングを志す人にとっては、私のような初級クラスの人にとっても、人材難、の時代、です。


【クライミングムーブの進化】あるアイス動画から…リスクテイクについて

■ この登りは古い登りなのではないか?

ちょっと気になったこと…アックス水平2点打ち登りのクライマー動画…

 https://youtu.be/hj62GlsmPrY?si=c4Ea6jkfLnXL970P

ある人のサイトで、ヒマラヤの未踏峰にチャレンジしますという動画で、アックスを打ち込んでいる様子を見れるシーンがあり、それが水平2点打ちスタイルだったので、ちょっと気になりました。

冬壁ということになると、たぶん、昔は、手袋×アイゼンで登っていたんだと思いますが…違うのかね? (←その時代を知らない)

今だとほとんど全員がクオークです。つまり、アイスアックスにもなるピッケルって感じです。

テクニカルアイス(WI6以上)だとハンドル付きで登りますが…。

山ではハンドル付きだとピッケル用途に使えない…。ので、この動画のアックスが違和感ありました。ヒマラヤでハンドル付きを使うのかなぁ。

しかも、冒頭、アイススクリューを回していますが、アックステンションしています。うーむ。今時、寝ているアイスを登るのに、アックステンションでスクリュー打つ人、すごく少ないです。女性の私ですら、片手で打ってますけど…。いつの時代の登り方なんだ?

■ 情報弱者に陥っている山岳会多数

で、九州で出会った山岳会が複数ありますが、どこの山岳会でも、その会の常識として採用されている技術内容が、大変、古くて驚いたのです。

例えば、支点ビレイとか。

マルチピッチのデビューが、エイドクライミングとか…。

ビレイが2mも壁から離れているとか…。

あるいは、マッターホルンヘルンリ稜をガイド付きで登って、それが名誉ある登山風でした…。人の山にケチつけるな? そうですが、いや、行ってもいいんですが、それ、レジャー登山ですよね? 

でかした!って発表する奴じゃないかも…。そこに違和感を覚えました。

ヒマラヤのタサルツェも、そんな感じで、まぁシェルパに工作されて後ろをついて歩けば登れる山だったことに気が付かなかったのは、お気の毒ですが…

やはり、技術的にアルパインクライミングと言える内容はなかったと思うので、いくら初登でも新聞に発表するときのノリが、名誉の…みたいなのは少し変だと思いました。いや、いいんですよ、北横岳だって最初に登ったら初登なんだし…。

ただ、私くらいしか山やっていない人でも、記録を見たら、技術的に”アルパインクライミング”と言えるような難度がないことが、すぐに気が付く程度の山の内容でした…。ネットには 女一人でタサルツェってサイトがあるくらいです。

貶めようと思って書いているのではなく、誤解がある、ということが言いたいわけです。

その誤解が、世間の標準になってしまっているのが、九州だった、ということです。

つまり、山岳会って40年前で止まっている”らしい”んですよね…。もちろん、過去には、当時のトップクラスだった人たちだとは思いますが。

でも、昔の悪いギアの時代に最大級にすごかったところ=今は入門ルート、なんですよね…。

だから技術力的なアップデート、進化に追いついていないと、技術的内容で、アルパインクライミングとしては、しょぼい記録を、自慢げに披露してしまうことになる…。

そうなると、相手は黙ってしまいます。夢を壊してはいけないなと思うからです。

さて。

  アックスの水平2点打ち、正対引き付け登りのアイスクライミング

って、古い技術、のほうに入ります。九州ではアイスは誰が教えているのかなぁと思ったのですが…ガイドさんから教わっているわけではなさそうなので、登り方、前のまんまなのではないですかね???

というのは、山梨の御坂山岳会に属したとき、先輩が、アイスアックスがセミチューブだと言って自慢してきたのですが…もちろん、セミチューブは悪い氷に強くていいのですが、それだけだと形状的に、ピラーには厳しいです。道具にも、得意不得意があって、セミチューブが強いのは、WI4です。寝ているから。

今のクライマーは、赤岳鉱泉のアイスでも、岩根のアイスでも、ピラーにして、そこから入門です。WI5が入り口。WI4は、ルートに出て初めて出てくる感じです。私も一年目でやっています。

これはアイスを始めて1年目の1か月目みたいなじきにリードしている画像ですが、これくらいは、超がつく初心者でも登らさせられますけど‥見て見ると分かるように、傾斜寝ています。寝ているって言っても、80度くらいはありますけど…雪壁なので簡単です。
この時は、ムーブを習得する前なので、ダサい登り…水平2点打ち3点支持登り、です。

基本だけど、教わらないでも、雪山を登って、3点支持が身についた人なら、自然にこれになります。

この登りはWI4の登り。

特にWI4のスラブの間は、3点支持で山で歩くときの延長戦上にあるムーブと言うか…足2点、手2点の4点のうち、常に3点を維持しているような登りが、一番安全です。

しかし、WI6級になると、フリークライミングのオーバーハングとおんなじで、フリークライミングのムーブでフリ、をいれないと登れないんですよ…

そうなると、ウィル様登りって言われる登りになるんですが…動画で事例がなく、海外でも水平2点打ち登りの人の動画しか見当たらないのです。誰かアップしてくれませんかね?

これは、海外の人の画像ですが…アックスはこうなっているのが上手なクライマー


だと思う。これは海外クライマーの以下のサイトからの引用画像です。


普通に岩根のアイスクライミング講習会でデビューすれば、当然のように、こういうスタイルで登るのを目指すようになると思う。

これは、まだ習い始めてすぐのころの私の動画です。ほんとの初期のころですら、対角線バランスを習得しようという意図が見えると思いますが…


アイスピラーになったら、余計そうです。縦に細いラインで登ることになるので、ほとんどクラック登りと同じことをすることになります。

だから、クラックを登っていると、アイスクライミングのピラーも上手になります。

ついでに言えば、3Dクライミングがアイスピラーなので、私はラオスに石灰岩のクライミングに行ったら、一気にアイスピラーが上達しました。

もちろん、ムーブの多様性はラオスのほうが上なのですが…。

日本の古い山岳会の仕組みでは、岩場が地元の岩場に限定されて、結局のところ、花崗岩&スラブ登り、Ⅳ級から脱却することが難しいのではないかと思います。外岩リードで、ショートを5.12まで登ると言っても、ほとんどが指力みたいなクライミングで冬壁に必要な能力とは異なる能力をあげることになるのではないかと思います。

もちろん、ムーブという意味での登攀能力はいくら余剰があっても、保険になるだけで、あればあるほど良いのはその通りなのですが…。

というのは、現代のグレーディングシステム、特にデシマルだと、グレード以外の機微が全部切り捨てられ、大雑把にグレードだけに表されてしまうからです。

私は、まだ登り始めて間もないころから、5.8はオンサイト出来ました。ところが、5.6の箇所でも、高いところにホールドがあると、工夫が必要になります。

小川山物語は、どこでもホールド使えて、5.9の代表格ではないか?ムーブ不要で登れて楽しい、と思いましたが、そういう5.9のほうが、使える場所が限定される5.6よりも簡単なのではないかと思います。それは身長に制限がある(=リーチに限定がある)クライマーだからです。

一方アイスは、私の打ちたいところにアックスを打てるわけですので(もちろん、その氷が硬くてしっかりしていると見極めないといけませんが)、リーチの制限がはずれ、グレードをどんどん上げていくことが楽です。

この画像は私がピラーに取り付いているところですが、これが、仮に標高6000で出てきたら? 当代一流のクライマーと同じことをしていることになりますよね?もちろん、TRとリードではリスクが違うわけですが。(一般クライマーには高度なリスクテイクは当然要求されません)

こうしたクライミングで、ピラーに取り付くならどのサイズから乗れるか?どこから取り付くと楽かみたいなことを学ぶわけです。(上から取り付かないと足が切れて、大変です)



これが、現代の、一般的な現代のレジャークライマー、余暇として、平地で、一般の市民クライマーが、楽しみ、としてやっていることです。

もちろん、命がけのいちかばちか、みたいな、…誰かが”男のロマン系”と言っていましたっけ…のシーンも当然、標高6000のシーンでやれば、起りうるわけですが…

私が思うには、山岳会は、自分ところのメンバーだけで登り続けて40年、クライミングガイドのことは、”ガイド”というだけで見下しているので、彼らが持っている最新技術を得る機会はなく、ただただ、ひたすら、旧態依然のことを繰り返しているのではないか?と思います。

それを最近来た20~30代の男子が新人として、学んで、結局、古い技術がアップデートされる機会を失ったまま、伝承される…

何が難しいことか?という基準も古いまま伝承される、ということになっているのではないかと思います。

結果、現代では、あまり難しくないことを、高度なクライミングと勘違いしてしまうのでは?

ついでですが、アックスは、氷をたたき割らないように使い、良い具合に刺さったら、

 テスティング

して、しっかりぶら下がれるだけの強さで刺さっているかチェックが必要ですよ。

これがないと、イチかバチかクライミングです。その動画が上がっていたので、こんなアックスのテスティングなしの、イチかバチかを高い標高の山でやったら、一発でアウトだと思いました。

この動画を見て気になったのでした。11秒のところですが、アックス全く効いていないのに体重を預けています。


このような動画が流れると、アイスクライミングってこんなもんだ、ということになってしまわないかなぁ…と心配になりました。

もちろん、アックスぐらぐらのまま進まないといけないこともあります。それは、ベルグラで、下が岩みたいな箇所。それは避けるのが、常套手段で、どの程度のベルグラまでOKか知るためにトップロープで取りつきます。なので、基本、山のリードでアックスぐらぐらってのはないのです。

基本的に、この動画のアイスは超しっかりしているので、しっかりアックスが効いていれば、ほぼ落ちることは考えられないクライミングができると思うのですが…

アルパインでは落ちたら死なので、フリークライミングの時みたいにボルトで停めてもらえる保険を期待して、まぁ落ちても死なないから…とイチかバチかを選択することは、よほど追い詰められない限り、ほとんどないのです。

しかし、アックスが効いていないのに進むような個人的選択をすれば、ロシアンルーレットの玉一発発射したのと同じことになります。

こういうことをしなくていいために日ごろ、ゲレンデで練習して、どの程度の固さでどの程度、リスクが取れるのか、調べているのが、日ごろの練習ってわけなのですが…。

そうなっていないのではないかと思って、動画を見ていて、不安になりました。

この動画、ツッコみどころ満載で、ロープは汚いし…アックスはハンドル付きで、ぐらぐら…大丈夫かなぁ…です。

2024/11/27

【まとめ】因数分解する能力が私の才能です

 昨日の報告会のまとめから、

現代的アルパインクライマーにとって必要な能力

を因数分解し、

ベビーステップに落とし込む能力

が、私の持っているクライミングに対する才能、才覚、だと思います。

■ 6000mでスーパーアルパインを登れるようなクライマー育成

1)体力を作る 40kg担いで日本アルプスが歩ける

2)山ヤ歩きを身に着ける 猫足。クライミングでも基本になる。登山道の石を動かさないで歩ける歩行技術。

3)山での生活技術。夏山縦走で、悪天候時を含め対応力を高める。

4)読図能力。道がなくても地図で尾根と沢を拾って目的地に行くことができる。

一番長い尾根から、東に二つ目の尾根を登る、とか、二つ目の沢を下るとかいう表現をしたとしても、地図上の位置関係が分かる。東西南北で北西尾根などの表現が理解できる。

5)クライミング能力 人工壁で、5.12。ボルジムで3級~2級。外岩リードで5.11が5.9のようにすいすいと登れる。オンサイト能力=5.12まで。フリークライミングガイド協会の、ガイドレベル。

6)ロープワーク。シングルロープとダブルロープの両方で、屈曲で自分が登れなくなることなく、ロープの流れを維持しながら、リードができる能力。

7)マルチピッチで、ロープアップがされないとしても、自己確保で登ることができればセカンドとして採用可能。トップが落ちたとしても固定して、懸垂で一人で登り、連絡に戻って行けるだけの能力がなくては、マルチデビュー以前。

8)壁生活スキル 壁の中にポータレッジを張り、一泊以上の生活を遂行できる。

9)雪上生活スキル 基本的な雪上生活が自己完結できる。寒さ対応、水作り、除雪。テント設営など。

10)高所順応スキル  ClimbHigh、SleepLow。一度標高をあげても、標高を下げるだけの勇気があること。高所に順応するにはそれしかない。

11)アイススキル 一般的なアイスクライミング能力。6級まで。

12)プロテクション設置能力 アイスとカムの両方、またナッツで。雪上確保が必要なルートの場合、ボラートや、枝の埋没、スノーバーなど。無雪なら土嚢など、すべての登山領域で。

13)アックスでクラックを登る技術 ミックス登攀の能力。

14)アイゼンで岩を登る能力、ミックス技術

15)敗退の判断力、特定地域の天候判断、地形的な回避すべき地形の見極め(ザレ、ガレ)

16)ギア見積り

17)登攀のスピード ロープワーク処理スピード

18)旅行計画策定能力 どこに泊まったらどこから何時間歩くことになる

19)対人能力 交渉能力

20)お腹が減ったとしても、多少耐えることができる能力

21)ルートファインディング能力 登る場所だけでなく、降りる場所も

こんなところかなぁ… 

これらを身に着けようという意思を持つことが大事です。

意思として持てない場合、アルパインクライミングには向いていないので、フリークライミングやボルダリングでお茶を濁しておく方が死なないためには大事です。

【クライミング心理学】日本アルピニズムは、ナルシシズムから脱却せよ

■ナルシシズムにやられたんだなぁ…

アルパインの山の記録から、誠実さ、が失われた理由。

言い換えれば、アルパインクライマーが、ナルシシズムに魂を売った理由。

それは、誠実に書いてしまうと、ルート名による、”すごいね~という賞賛”、それも誤解に基づくもの…が、得られなくなっているから。

■ エベレストと富士山は、承認欲求の山ですよ

たとえ話をします。

エベレストには、ベースキャンプになら、一般の観光客だって普通に歩いて行けます。富士山五合目に観光バスで行けるのと同じです。

それでもエベレストはエベレストですよね?富士山は富士山だし。

ベースキャンプも、エベレスト、富士山五合目も、富士山。

だけど、「エベレスト行きました」、「富士山行きました」と言えば、ほとんどの人が 山頂のこと、だと思い誤解する。

そして、その誤解により賞賛する。その誤解による賞賛エネルギーが気持ちよくて、ナルシストは、山を辞めることができなくなるのだ…。

いや、分かっていますよ、そんな極端なことを普通人がするはずないって、思っていますよね?私もそうでした…。だから、騙されちゃったんです。

エベレストや富士山なら、誰でもがハイキングで行く山だということは、誰にでも明らかなので、騙される人は少ないかもしれませんが…。

”ヨセミテ”ならどうですか? ”白亜スラブ”ならどうですか?

騙されちゃいますよね。なんか、すごそう…? 中身次第です。ヨセミテは、私は夫と普通にハイキングで行っていますから、ヨセミテ国立公園に行くだけなら誰でもできる。キャンプ4に寝泊まりするだけでも、誰でもできる。白亜スラブだって、同じですね。行くだけなら誰でも行けるわけではないですが(登れないと行くことすらできません)、がクラックなのでエイド出していいのなら、そんなに大変なことではないです。命知らずのルートだったのは、40年前の話。なぜならクライミングだって進化するからです。

そういう風に、進化の歴史を解説した書物はなく、また、マスコミの報道も、10年一日どころか、40年一日かの如くですので… トータルで位置づけられない若い人は、名前を聞いただけですごいと思っていますます。

こういう現状がどういう現象として、各山岳会に現れているのか?それを学習するのが、私の九州でのクライミング体験でした。山梨でも相当悲惨でしたが、九州は、輪をかけて、情報弱者のようでした。逆に言えば、古いアルピニズムがどのようなものか、体験できました。私には価値があるクライミングとは感じられなかったです。冒険性もなく、未知もなく、残置を頼って、目印探しゲームみたいなクライミング、どこがいいのだ?

山梨時代は、同じようなナルシストにやられた事件に、

 ・酔っぱらって、阿弥陀北稜に行こうとした事件

がありました。メタボで、すでに一般ルートの赤岳すら、息切れして、登れていない有様なのに行こうとしてしまう…という先輩がいました。

この方は会で問題児化している人でした。

そんなしょぼい山には、普通の相手は、相手が感づいてしまって、誰もついてきてくれない。それで、まだアルパインの内容や、何がどうなったら、どこへ行っていいのか?というレベルや基準が分かるようになる前の人、つまり、新人の男性とか、アルパインにあこがれがある、女性の私とかに、近づいてきて、超親切なおじさん、を演じるわけです…。この方以外にも何人も被害に遭いました。

こうした無知な相手に親切を装って近づき、自分の都合に良いように利用する、という行動は、ナルシスト独得の行動で、これは専門用語でラブボミングという行動です。

そのあと、君一人では〇〇できない=デグレーディングと言われる行動が始まります。例えば、前述の阿弥陀北稜などでは、一人ではそのルートに行くのはアブナイ!などと親切を装い、阻止したりします。

手が込んでいる場合は、周囲にそのターゲットに対する虚偽のうわさを捏造したりして、(例:「〇〇さんは実力以上のところに行こうとしているアブナイ。あいつは分かっていない」など)、ターゲットを孤立化させようとする。そうすると、周囲に相談できなくなり、本人は自分の判断力を疑うようになるからです。どっちが正しいのか分からなくなると、コントロールしやすいのです。

このターゲットは、大体、エンパスが多いです。というのは、エンパスは相手への共感力が強いので、親切に物事をとらえる人だから、です。相手の機嫌を自分のせいだ、と感じやすいということです。振り回す人=ナルシスト、振り回される人=エンパス、です。

そして、フーバリングというフェーズが始まります。ターゲットをコントロールし、虐待しようとする虐待のサイクルへ、再度入ろうとすることのことです。これに立ちむかうと対外怒って置き去りにするなど、一般社会人の間では起こりがたいようなおかしなことが起こります。自己愛憤怒という専門用語が付いています。

最後はディスカーディング、捨てる、で終わります。

詳細はこちらに詳しいですので、自分のクライミングパートナーと照らし合わせてみてください。

https://rinnakamura.hatenablog.com/entry/2023/06/02/231818

■ ナルシスト量産型だった日本アルパインの世界観

新田次郎の影響か、それとも、山岳漫画の影響か知りませんが、日本のアルパインクライミングでは、延々と、ナルシストを量産してきてしまったみたいです。

たぶん、日本のアルパインクライミング界は、延々とこの、ナルシスト育成産業化してしまっており、山岳会には、

 問題児とされる人がかならず一人

はいます。九州だったら、Uさんですね。山道具屋の社長さんです。まぁ、一般論ですが、社長業などというものも、相手の思いを顧みないようなナルシストのほうが成功しやすいことがビジネス界では証明されています。

その問題児は、問題児であることを誇りにすら思っています。

みんなを困らせることすら、自分のナルシシズムへの供給エネルギーになるからです。

事例としては、

  一升瓶担いで阿弥陀北稜の人

も同じで、赤岳一般ルートも、休み休みしか歩けなかったですよ…。いやはや…。それで、40代スタートの女性クライマーがフリーソロで登れるようなところですが…。

それ、自慢になりますか?ならへんやろ…。

同じようなのが白亜スラブ。この人に必要なのは、

 ロープ長を計算する力

であって、クライミンググレードアップではないです。

まぁ、ほとんどの新人クライマーは、山岳会に来た時点で、ジムクライミングを経験している場合は、クライミング力自体は十分で、習得しないといけないのは、

 ロープの流れを上手に作って、自分で自分が登れなくならないようにロープをうまく流す力、

です。ここを習得しないまま、グレードだけをあげていくのが弊害です。それでみんな死ぬことになっている。プロテクションは打ちながら登るのですから、ロープの流れを作ることを学んでいるときに、そんなに高度な登攀グレードのルートに行けるはずがないです。そこをすっ飛ばしていくから、死者の列ができるわけです。九州なんて、普通の外岩でショートでも、長ぬんで伸ばすことを知らず、カムでプロテクションを追加することも知らない人がほとんどでした。ボルトに当然のように頼って登るだけの人が99%でした。

ロープの流れを作るなどということは、せいぜいナインアンダーのルートで学習するものです。

しかし、ナルシシズムの充足を中心的にどの山に行くか、どのルートに行くか?を考えるクライマーは、ナインアンダーのルートなんて、俺5.12登れるから、とバカにして行かないのです。

なので、ルートに出たときに、ロープが足りなくなります。もうよく考えたら、白亜スラブでロープが足りないのは3度目でした。仏の皮も3度まで。ロープ長が足りないのは、致命的なミスで、やっちゃったごめんで済むミスではないです。一発アウト系のミスです。

この人と登りたい人は、○ボーさんは登りたいみたいでしたが、ト〇ゾーさんは、もう話に聞いただけでアウトと思ったみたいでしたね。

こんな低レベルのクライミングしか、日本の一般アルパインクライマーが、できなくなってしまったのは、

  ナルシシズムが満たされること=賞賛をエネルギー源にして山を組み立てることが普通

になっているから。短く言えば

 承認欲求の山

です。承認欲求が満たされることが楽しいので、

 楽しくて山やってます

と言いきれてしまうところが、切り分けが難しい点です。それにマスゴミも今まで加担してきました。マスメディアの人も、アルパインクライミングを正しく報道する方法が分からないのかもしれないですが…。すごいクライミングの何がどう具体的にすごいのか?の言及がなく、やたら、未踏の山への賞賛しかない…具体性がなく、何の情報源にもならならない情緒的な表現ばかりの報道でした。

■未踏の山は手作りできます

未踏の山や、未知の山は、その辺の里山にも作れます。

尾根一個、適当に登ってみれば、登山道以外のところを歩くことがどういうことか?分かります。また、尾根を降りるほうが谷を遡行して歩くより難しいことが分かります。こんなの、山岳会に入る前に、山岳会へ所属するマナーとして、一人でできることはやってから入るのが当然のことです。

冬山は赤岳、沢は釜の沢、岩は広沢寺ゲレンデ、夏山縦走は奥穂、なんて、もう御坂山岳会だとしたら、重鎮には報告できないレベルの、レベル低下です。一般の未組織のハイカーだって、このレベルは一人で登って帰ってこれます。

現在の私のレベルでは、

 冬山は、阿弥陀北稜単独初見・甲斐駒厳冬期単独、

 アイスは南沢大滝あたりをリード練習、

 沢は近所の無名沢帰りは読図で無名尾根を降りる、

 フリークライミングはラオス、マルチはインスボン、日ごろは外岩リード練習、

 平素は、夏山縦走はヒマラヤ国内なら立山10日とか、後立5泊程度で縦走、

ですので、40代スタートの女性クライマーがそれくらいできるわけですから、それくらいは、誰だってできて当然です。なんせ、40代スタートの女性おばちゃんクライマーだって、一人でもこれくらいは登っているんですよ?

俺一人で海外行くのが怖ーい、と泣いている子はどの子ですか? 私がびっくり仰天したのは、昔の山岳会のトップクライマー、リーダーだった人たちって言うのは、どうも、女性に依存して、丸投げで遠征手配を組み立ててももらっていたみたいだったことです。それで、英語が話せるというと、魅力になってしまうわけですね。でも英語要りませんよ。現地では英語圏でないのだから。結局知性の面で、自分で遠征を組み立てられていないで、さあ、登るだけですよ、とおぜん立てしてもらって登り、それを暗記することで何とかしてきた人がほとんどだったのではないでしょうか… どこに冒険があるんだ?

一方で苦手のフリークライミングを強化することには消極的な人が多い印象でした。たぶん、ランナウトで尊敬されることができない=俺を褒めてくれる人がいなくなる…からではないのかなぁと思います。

カッコよく見えそうなら行く、見えなさそうなら行かない、みたいな判断基準

だと、登山関係って、IT化が最も遅れた業界なので情報がない。古い本を読んでいる人は逆に誤解を深めてしまいますし…。

正確に言えば、一般レベルの山岳会のレベル低下は、もう、世紀末です。

冬山で、何としても踏みとどまるレベルは、厳冬期の中崎尾根です。それも連休の最初に行かないと、トレースが付いてしまってラッセルもなくただの金魚の糞登山になってしまいます。ちゃんとした中身がある登山だったかどうかは、30日とか31日ではなく、28日とか、正月休みの一番乗りだったかどうか?また積雪が十分あったかどうか?によります。近年、温暖化でラッセルしに行く山なのにラッセルするのに十分な雪の量がないときが多いです。

厳冬期中崎尾根も死守できなくなっている、っていうのが山岳会の現状です。

若い野心ある男性クライマーは、自分で、自分のクライミングキャリアを開拓していきましょう。

山岳会という”踏まれた道”は、行きどまりへ通じる道です。


2024/11/26

【クライミングの因数分解】速報!ツクチェピーク前衛峰(6490m)北東壁 2023冬 講師●伊藤 仰二 氏

 ■ 本物のアルパインクライミングを!

いや~、すごく軽やかで、楽しく、冒険の楽しさが伝わってくる報告でした。

この報告を聞けば、今までの冬壁のイメージが覆るでしょう…

このロープを切ったらあいつが死んじまう…みたいな、イチかバチかヒロイズムを山に持ち込んだのは、新田次郎の小説なのでしょうか?それとも神々の銀嶺みたいな、登山漫画?

現実のヒマラヤクライミングの楽しそうな様子が伝わってきます。

私がしたいのは、このようなクライミングの、一般人バージョン、です。

■ なぜかM自慢だったこれまでの山

今までの山ヤの報告が、イチかバチかで、雪崩に遭いました、とか、仲間を亡くしました、とか、凍傷で指が5本亡くなりました…とかが勲章だったのは、Mな伝統で、本来健全に、つらいことはつらい、楽しいことは楽しい、と言い、

 どのような実力で、どこまでできる、というのが、合理的に、健全に判断できる、

というのが大事なことです。

そうでなくても、山は安全でないのですから、わざと安全ではないようにして、それを自慢してしまうような、愚かな行為は、易しい簡単なところしかチャレンジしていない、という証拠なんではないでしょうかね?

それで、

 俺ってすごんだぞ系報告

って、恥ずかしい…。この記録を、雌鉾アイス初登とか、クロステオテ谷エイド初登が、初登であれば記録だからというのでロクスノに出してしまった人に見てもらったほうがいいかもです。

これらをロクスノに載せてしまった編集者も、ちゃんと現代アルピニズムくらい理解できるようになってから編集者をやってもらいたいものです。

いやはや、苦言ですみません。しかし、冒険でも、チャレンジでもないものを冒険風に書いてしまってはいけません。それに騙されてもいけません。

■ スタイル

伊藤さんの報告は、従来の報告会の、あちら側とこちら側を隔てるノリと異なり、具体的で、何が核心か分かりやすく、アルパインクライミングを志す若い人には、何がどうできれば、どこに行って良いのか?が分かりやすかったんではないだろうか?と思いました。

まずは、Googleアースで、1か月半びっちりパソコンに張り付いて壁を探したそうです。

つまり、そういう探す作業ができる暇人が必要ですし、探す際に条件を分かっていることも必要です。

これは、国内で未踏の場所を探す場合でも同じです。私は氷瀑を探して回った経験がありますが、大体は、1)北面に向いていて、2)水量が多くない滝マークを探すことになります。このように、1)2)のように条件を絞り込める経験値も必要です。

条件を絞り込めるためには、あらかじめヒマラヤを登っている経験が多少は必要でしょう。

次に、スタイル。

・ずっとリードフォローで行きたかった

・1ピッチだけ残念ながら、荷揚げになった

・日本の屏風岩みたいな感覚で登りたかった

・トップ3kg、フォロー10kg

やっぱり、リードフォローで、快適に抜けたいですよね… カメラを持っているのが伊藤さんだったので、ずっと相方がリードで、伊藤さんはセカンドだったような印象を受けましたが、つるべだったのかなぁ。

私も、トップは軽く、セカンド(フォロー)が荷物を持つ、というスタイルで、インスボンなど登っていますが…インスボンは300mくらいの壁だけど、伊藤さんたちは、さすがの1700m…

一般人クライマー 300m

トップクライマー  1700m

1700mを登るには? 1700÷300=約5日? 4泊のビバークで、登って、その食料、生活ギア込みの重量がトータル13kgとは…軽い。

ギアを見てみましたが、アイススクリュー7本、カム一式、ハーケン9枚、ナッツ2セット、アルパインヌンチャク6枚、捨て縄用ギア4つ、あとはスリングと環付きビナって感じでした…

いや~、私、普通のクラックのリードでも、カム2セット、持って行っています…(笑)。これは怖がりだからですが、これを怖がりだというのは、正確な描写だけど、手繰り落ちること確実な、ランナウトしたボルト配置を怖がって、怖がりだと描写されるのは、不正確な描写です。リスクに正常に反応しただけ。

さて、ルートは、M7、AI5 R 1700mでした。ピッチ数不明。4日で登ったということなので、4で割ると、400mちょいくらいなので、60mロープで、7ピッチ~8ピッチと、スピードが、速いです。ミックスなのに…。

分不相応に難しいルートに、レッドポイントで取りついて波状攻撃しているフリークライマーは、さっさとは登れない… 高難度レッドポインターではなく、オンサイトで早く登れる能力が必要です。

高い標高なのに、普通に無雪期のインスボンくらいの速さだなぁ…と思いました。私と師匠の青ちゃんとで、インスボンのマルチ一本では時間が余って、2本目を行く日があったくらいなのですが、グレードが易しいので、ぱっぱと登ってくれたので、それでセカンドは普通に上がれば、一日の登攀距離は400mくらいだったかもしれない。

つまり、M7を、M5みたいなスピード感で登れないといけないってことですね…。ムーブ解決とか、やっている場合じゃない、ってことです。

これは、岩に置き換えると、5.11を5.9みたいにさっさと登れないといけないって意味です。

すごいな~、私にはありえないすごさだけど、昨今、男子が5段とか言ってるんだから、若い男性なら、M7(5.11)って普通にその辺の人も登るので、ありえないグレードではありません。クライマー最弱者の私でM5くらいなので。

それを確実にさらにスピーディに登れ、しかも空気薄くても…って話。

個人的に、6000m級で、ミックスルートを登り、未踏の壁を登る、ということの具体的事例で、必要な能力は何か?ということが、報告で因数分解ができました。

1700mをワンプッシュということになると、壁で4泊ビバークしなくてはならないので、もっと標高の低い場所で、壁内ビバーク経験を洗練させる必要があります。易しくするには、ルートも整備されたところで、壁内ビバークする。それは、一般的には、ビッグウォールの経験ってことになる。できない人は人工壁や近所の岩場で壁ビバーク練習するのが良いと思います。

このような理由で、ヨセミテのビッグウォールに行くことは、ヒマラヤの未踏峰の冬壁の訓練の一部ということですね☆

ヨセミテビッグウォールなら、まぁ、エイドで登れる人なら、誰でも行けるそうです。御年74歳だった米澤先生だって、俺も行きたいと言っていたくらいな場所です。もちろん、壁ビバークが不快な宿泊と言うこと以外は、私もやろうと思えばやれる。(やりたくないけど!おトイレ空中なんて…)

それ以外に絶対に必要なのは、やはり、雪上生活経験です。

これは、八ヶ岳で雪上テント泊していれば、十分。八つのほうが寒いから。6000m級でー10度くらいというのが一つの水準になっているそうでした。八ヶ岳だと、標高2000で、ー24度です。

大雪への対応力も学ばないといけないので、豪雪の山に行けば、夜中に除雪で寝床から起きなくてはならいというキャリアも積めます。

私も谷川岳周辺の山で、経験させてもらいましたが、一晩で1m40cmくらい積もってびっくり仰天でした。雪の量で言えば、日本の山のほうがシビアなので、雪への対応力の高さは日本の山のほうが高度ですね。濡れた雪だし。

そして、当然だが、アイスにプロテクションを取る技術。アイススクリュー設置能力。それも、岩の溝に詰まっているようなの。

それから、岩にプロテクションを取る技術=カムのプレイスメント。

そして、オールラウンドなクライミング能力。フリークライミングのムーブだけではだめですね。アックスでクラックを登る技術=ミックス技術=つまり、ドラツーのクラックバージョン。ドライもボルトルートではだめってことです。

また壁に行きつくまでに、読図が必要なので、沢登りもこなせないといけないです。

さらにどの壁を登るのが適切か?というので、ルートファインディング力…これはベテランの知恵が伝承されてほしいところです。ゼロから作るのは、かなり難しいです。登っている先で、ああ~プロテクションが取れない、けど、今、手も離せない!って羽目になるのは、普通のショートのゲレンデで、5.8しか登っていなくても、よく発生します。私も、初めて瑞牆で登った日にランナウトして、カムが玉切れになりました。登れたからよかったけど。

同じようなことを僻地でやって、それで落ちれば、即ピンチというか、救急車来ないので、そういう羽目にならない能力を培う必要があり、ランナウトを自慢話にしている場合じゃないですね。

当然ですが、テント泊技術が必要なので、当然、冬山の縦走や、雪稜登攀、無雪期テント泊も経験済みであるのは、基本のキです。そして、アイスとクラックは、そこそこ登れて当然…ということになります。

これらの上に、M7はフリーで登れ、M5を登るかのようなスピードでないといけない。エイドは5だそうでした。めっちゃランナウトって意味です。しかし、これは自慢する話ではなく、単純にやむを得ないって意味です。

大体登るより、降りるほうが難しいのが山ですが…帰りは、板状の岩が重なったところを降りるのを避け、遠回りして降りていました。

また、クライムダウンは、ロープつけてコンテで降りていました。40度だったそうです。これくらいの傾斜だと、懸垂では、ロープが地面についてしまうし、逆に遅いので、クライムダウンになると思うけど…、コンテで間にプロテクションが取れない場合は、トップクライマーの間でも、ロープをつけるかつけないかは意見が分かれるところだろうなぁと…。

片方が落ちたら、他方が巻き込まれるからです。

そして、体力温存。ビバークハンモック手作り。手作りのバックパックが50リットルで560gとウルトラライトでした。これ販売したら売れそうです(笑)。

全般に、いかに苦しかったか?という報告ではなく、いかに楽しかったか?という報告だったのが新鮮だった☆

非常に良い報告会でした。

先に聞いた若い方の海外クライミングの報告も楽しかったので、明日まとめます。本当に良い報告会でした☆

こういう報告会が多数行われれば、栗城劇場みたいなのは、起らなくなるでしょう。

正確に何がどうできれば、どの山に行けるのか?ということが、周知されると思うからです。

ヒマラヤって言っても、歩くだけのトレッキングから、M7で4ビバーク、みたいな山までいろいろあります。

富士山って言っても、夏山なら、初心者の山、ただ歩くだけでしょう。同じことです。


個人的に、伊藤さんは2歳年下。別の優秀でない2歳年下の相方のしりぬぐいをするクライミングをしてきましたが、優秀な方の弟が、まるで姉の敵を取ってくれたかのような報告に感じました☆ 

その個人的感想は別にしても、このような報告会が増え、現代のスーパーアルピニズムが正確に理解され、エイドクライミングではなく、オールフリーで、アルパインを志す若い人が増えてくれることを願っています。

クライミングで一旗揚げよう、という野心的な若い人が、いつまでも古い情報(エイド=アルパイン、日本全国、Ⅳ級A1)にしかアクセスできなかったことが、ここまで、アルパインクライミングの衰退を招いた元凶のように思います。

参考:トップアルパインクライマーであるピオレドール賞の受賞者たちのフリークライミング能力については、以下のような特徴が挙げられます。

多くの受賞者は高度なフリークライミングスキルを持ち、特に技術的に難しいルートを開拓しています。例えば、複数回受賞したアラン・ルソーやマット・コーネル(2023年受賞)は、北壁やミックスクライミングのルートでM7やAI5+などの非常に高い難易度のセクションを含む登攀を行っています【17】【18】【19】。

他の例として、複数回受賞者であるポール・ラムズデンやマレク・ホレチェクは、EDグレード(Extremely Difficult)の新ルートを含む登攀を成功させています。このグレードは、5.12以上の難易度のフリークライミングとミックスクライミングを組み合わせたものです【17】【19】。

まとめると、ピオレドール受賞クライマーは一般的に5.12から5.14クラスのフリークライミング能力を持ち、さらにアイスクライミングやミックスクライミングの高難易度技術を組み合わせたスキルを有していることが多いです。これらのスキルは、未踏峰や新ルートの開拓に不可欠とされています。

アルパインクライミングにおける「M7 AI5」の表記は、登攀(クライミング)ルートの難易度と特徴を示しています。それぞれの意味を以下に説明します。


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### 1. **M7(Mixed Climbing)**

- **M**: Mixed Climbing(ミックスクライミング)を指します。岩と氷が混在する地形を登るスタイル。

- **7**: ミックスクライミングの難易度を表します。Mスケールは通常1(最も簡単)から始まり、数値が大きくなるほど難しくなります。

  - **M7**はかなり難しいレベルで、垂直あるいはオーバーハングした岩場をアイゼン(クランポン)やアイスアックスを使って登る技術が求められます。

  - 高い筋力、優れたバランス感覚、的確なギアの使い方が必要。


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### 2. **AI5(Alpine Ice)**

- **AI**: Alpine Ice(アルパインアイス)の略で、氷だけで構成されたルートの難易度を表します。

- **5**: Alpine Iceスケールの中でも非常に高い難易度。

  - 急峻な氷壁(70~90度)や薄い氷、脆い氷を含むことがあります。

  - 安全なプロテクションを設置するのが難しい場合もあり、高度な技術が必要です。


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### 組み合わせとしての「M7 AI5」

この表記は、以下のようなルートを意味します:

1. **岩と氷が混在する複雑なルート**。

2. **垂直あるいはオーバーハングの岩(M7)と、急峻な氷壁(AI5)**を含む。

3. 非常に高い技術力、体力、そしてメンタルが求められるエキスパート向けの挑戦的なルート。

もし具体的なルート名や地域に関連する文脈があれば、それも共有いただければさらに詳細にお答えできます!

2024/11/25

【スーパーアルパイン】客観的なレベル判断を自分で!情弱から抜けよう!

 ■ 情弱:山岳会が教えているアルパインと現代のアルパインの溝を埋めましょう

20代でフリークライミングできた場所が登れなくなる(=フリーで登れなくなる)のは、老いるという動物である人間の定め。

現代の山岳会は高齢化のため、昔フリーで登れたところも、70代、80代ともなれば、当然フリーでは登れず、新人教育は、エイドクライミングを教えてしまう、ということになりかねません。

ところが、現在、エイドで使う残置は? 40年経過して支点が腐っていますよって話です。

現代の無雪期アルパインロッククライミングでは、残置を使わないのが普通なのです。

■おぜん立てされたルートで吠える?

ボルトが整備されたロッククライミングのマルチピッチは、山にあるルートではなく、フリークライミングを楽しむために整備された、いわば、おぜん立てされた課題です。

残置が、山にあるわけがないのですし、あったとしても、その残置が管理されているわけがないのですから、積雪期のみならず、無雪期のアルパインロッククライミングでも、残置は使わないのが普通です。例えば、錫杖の注文の多い料理店、です。

そして、それを支点を自作できない初心者でも登れるように、易しくしたもの、初心者向けのものが、支点が整備されたルートなのです。

初心者向きルートで支点が整備されているのは、初心者は、登ることだけでアップアップで、支点を作りながら登るには、ある程度のクライミング自体のゆとりが必要だからです。

カムをセットするには、最低でも片手は要りますし、ハーケンのセットなら、かならず両手が必要に。

以上のような理由から、ボルトを整備してありますが、それは

 練習のため

であり、そこから、ステップアップして行ってくださいね、って意味ですよ。

ところが、現代の新人さん、初心者さんは、フリークライミングのレベルが高く、一切支点を使わずにフリーで登れてしまうので、支点を作る心理的ニーズが長いこと湧きません。

自分で作った支点に落ちても大丈夫だったという経験が一つもないと、一発で死に至るとなれば、チャレンジできないかもしれませんし、そもそも、しんどいことが嫌かもしれません。

どっちにしても、結局は、軟弱化、日和るという方向性になってしまい、クライマーの二極化現象の理由になっています。

初心者クライマーは、おじいさん山ヤから、エイドクライミングを教わって、エイドクライミングのことをアルパインロッククライミングだと思い、50年、70年前の記録の書かれ方でルートを理解してしまい、現代の入門者向け、易しいルートを、命がけルートみたいな書き方をしてしまい…

本来ほほえましい、というべきチャレンジが、まるで、トップクライミングのような受け取られ方をしてしまいます。それを目撃してびっくりしました…

これがナルシストに賞賛と受け取られてしまうと、結局のところ、その人は客観的な実力を理解できないまま、どんどん賞賛をエネルギーに前進してしまい、死んで当然のところに出かけて行って、案の定死ぬということになってしまいます(栗城劇場)。途中で、何度も現実に直面する機会はあったと思うのですが…。

(昔の日本全国総Ⅳ級A1のエイドクライミング)と(現代のフリークライミングが前提のアルパインクライミング)は、全然、レベルが違いますよ… (汗)

九州の山岳会では、今だにマッターホルンヘルンリ稜がトップクライミング扱いでした…(汗)。

現代のトップクライミングの内容が一般の人に一切理解できなくなっているので、あたかも入門ルート程度を登ったことが、現代クライミングについて行っていない人には、トップクライミングに感じられてしまうかもしれませんが…

…というので、現代のトップクライミングを知ることは、このような情報弱者状態から抜け出すのに、大変意義があることです。

普通に俺すごいルート行かないし、という新人クライマーもトップクライマーの報告をアルパインの入門初期に話を聞きましょう。

そうしないと、

・簡単ルートを大げさに自慢する人に騙されてしまったり、あるいは逆に、

・インドアのグレードで外のルートを判断して、俺ってすごいなー

と思って、分不相応のルートに行こうとしてしまったり…

そして、もっと最悪なのは、昔の基準のままの、周囲のおじいさんクライマーから、でかした!と評価されることで、全然すごくない業績をすごいんだ、とか違いしてしまう羽目になります。

客観的な視点で、自己振り返りができない、実力判定ができないってことです。

ここから申し込み可能です。

https://friend.jma-sangaku.or.jp/t/jmsca/info/detail/12

以下引用

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前半は、2023年12月に登ったネパールのツクチェピーク前衛峰(6490m)北東壁のクライミングについて、伊藤仰二さんが報告。

厳しいビバークを重ねながらも粘り強く頂上を目指す様子を、スライドショー形式で解説していただきます。

後半は国内でロッククライミングを続け、パタゴニアやペルーでの登山を実践してきた王鞍彗介さんについて紹介。

登ってきた山や岩場をスライドショーで紹介しつつ、国際・AC委員の馬目弘仁とのトークセッション形式でクライミングに対する思いを語っていただきます。

海外の山に興味を持つ登山者や、クライマーの皆さまのご参加をお待ちします。

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1.ツクチェピーク前衛峰(6490m)北東壁 2023冬

講師●伊藤 仰二 氏

2.岩から広がる世界

講師●王鞍彗介氏

※都合により日程、および内容を変更する場合があります。

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◎日時

2024年11月26日(火) 19:00~20:50(18:30開場)

◎実施方法

会場 および YouTube Live

無料(ただし資料は配布されません)

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2024/11/23

【クライミング界の事情】アルパイン族vsフリークライミング族が派閥争い中?

私のように、40代からクライミングをスタートした人には、

傾斜が0度の水平面から、緩やかな坂になる15度は歩き、30度になるとストックをついて歩き、45度になると手が必要で、60度になるともはやクライミング、80度になるともう壁で、フリークライミングをやっていない人にはどうしたらいいのか意味不明、90度では、大抵の人が大変困難と感じ、それ以上、オーバーハングになると?腕力勝負。ムーブも必要、

…というのは、別に理解するのが難しくない感じです。

しかし、昔の登山家たちは、傾斜がゼロ度~60度、70度くらいまでが守備範囲で、80度、90度なんて、雲の上の話、オーバーハングなんて、どうしたらいいのか?道具を出して登るしかない、という世界の住人だったのかもしれません…。

そういう人と、今の時代の、ボルダリングジムって最初っから前傾壁でしょう?おのずと登り方が変わってきてしまいますよね。

ボルダーでスタートした人は、基本的には、ぜんぶかぶっていますから、振りを使わないと登れないはずです。

■ 登り方だけでなく、ビレイも全然違う

 昔のアルパインクライマーがフリークライマー業界から排除される理由は

 ビレイが超遠い

から、かもしれませんね。2mも3mも壁から離れていて、それで何の問題があるのか?分かっていない。ということは、

 落ちたクライマーをキャッチした経験がない

のではないか?と思う。

今までヒマラヤ行ってきました!雪崩で生き延びました!って人とも、組んでみたけど、超・離れたビレイで、こんなんでフリークライミングのルートが登れるわけがない、って感じでした…。

■ スポーツクライミングしか知らない人もダメ

逆にスポーツクライミング上がりの人は、外の岩で、

 岩の形状

…テラスになっているところで出し過ぎると激突します…や、

 体重差

を考慮せずに、俺、流して止めてあげるよ~とか…。

ビレイヤーのほうが小さく軽い場合は、流さなくても勝手に体が浮いて、流したのと同じショックアブゾーバーになります。

自分が落ちる側をやっていないクライマーは、ビレイの体重差の関係性が理解できないので、でっかい人は、小さいクライマーの墜落をとめるときに

 パッツンビレイ

なので、登っている私の衝撃が大きく、体に負担で大変です。

■ 共感力の欠如

クライミング界では、このように、大体大まかに分けて

・アルパイン族(山で登る)

・フリークライミング族(リード族)

・スポーツクライミング族(人工壁)

・ボルダリング族(ロープを使わない)

と4つくらいの種族がいます。

しかも、それぞれの種族が、自分たちの種族内部での常識をクライマー界全体の常識だ!と主張し合っているので、大体は、話し合っても話がかみ合わないことが多いです。

ややこしいのは、クラッギングと言われる外の岩場を登る種族が、大体縦横無尽に各種族間を出たり入った入りしていることです。

年に一度には大きな山に行ってクライミングし、普段の週末はリード族と同じように岩場に通い、平日はボルダリングジムに通って鍛えている、という人がほとんどなのです。

そして、全員が自分のクライミング観が唯一絶対の正解だ、という前提で、相手に同じ常識を期待するのです。

そうなると、4種類の人種がいる中なので、平均的に人口が分割されているという大雑把な前提で、言っても、

 4回に3回は、自分の種族外の人

です。例えば、ボルダリング族の人が、「あのさ、最近、クライミングで~」というときに、4回中3人の頭の中に浮かんでいる景色は

一人は、山のクライミング → リスク多大。けど、簡単。

一人は、近所の岩場のクライミング → リスクはあるけど、大体安全。けど難しい。

一人は、近所の人工壁のクライミング → リスク全然ない。超・難しい。

という感じなわけです。全然、互いに思っている中身が違う。しかも、その話している人が、「最近のクライミング」で意味していることが、”外ボルダー”だったりした日には…

どの人も全く違う想像しちゃってるとなります。

しかも、大体クライマー族って、ボルダラーだったらボルダー以外のクライミングについて無関心なので、相手の言葉の意味を取り違えてしまいます。

アルパインの人が「へぇ、どの山行ってきたの?何ピッチ?」と聞いたら、は?!となるし

フリークライミングの人が、「へぇ、どこの岩場?混んでた?」と聞いても、は?!となるし

スポーツクライミングの人が、「あの新しいボテ、悪いよね~」と言っても、は?!ってなるんですよ。

その、”は?!”って空気を出すのは、その人の世界が狭いから…なんですよ。

でも、新人さんには、そのことは分かりませんから、

は?!って空気感を出された側は心に傷を負うことになります…

例えば、今まで人工壁でクライミングしてきた人を、アルパインのルートに連れて行ったりしたときに、アルパインでは支点が十分に強固だと判断したら、1点でバックアップを取らずに懸垂下降して降りてしまうこともあります。そんな話になっているとは知らない、その新人君は、恐怖体験、ってことになります。しかも、その時に「お前はこんな程度で怖いのか」とか言われちゃったら、人によっては、もう二度とその会に来ないでしょう…

そうではなく、「ここは、一点で降りるけど、ほら、こんなに強固で崩れることは考えられないから。」「体重をかけてみ。」「懸垂下降には、1~2kNの強度しかいらないんだよ。中間支点には、最低12,3kN必要だけどね」とか説明したほうがいいのです。

現代の整備されたフリークライミングのルートで必要な中間支点(ランニング)の強度は25kNですが、カラビナの強度が22kNですから、先にカラビナが壊れてしまいますよね。だれですか、10年も、20年もカラビナ買い替えていない人は…?

古いカラビナを見る度に、私などは、「アルパインの人は落ちないからなぁ…カラビナって、まぁほんとに保険で実用ではないよなぁ」と思って、古くても目をつぶることにしています(笑)。

しかし、バンバン墜落することが前提のスポーツクライミングで、人工壁の登りをもし私が再開するならば、ペツルのジンアクシスあたりを新たに新調することでしょう…もうバンバン落ちますからね…

そんな感じで、それぞれの墜落頻度や、それぞれの危険の度合い、そして、クライミングそのものの難しさの度合いが、みな違うのに、みんなが一つの言葉

 クライミング

ってだけを使って話をし、その前についている、”〇〇クライミング”の○○のところを端折って語るので、お互いがお互いを誤解しあって、結局、その誤解により

 対立

しているのが、現在のクライミング業界のありさま、という気がします。

■ 想像力と共感力が必要な世界になっています

こういうことになっていることを誰かに初期に教えてもらえば、想像力と共感力を使って、異なるクライミング派閥の人ともお友達になれると思いますが、現実はその正反対。

しかも、フリークライミング派閥の内部には、もっと詳細なグループ分けがあり

 ・花崗岩派

 ・石灰岩派

 ・トラッド派

とかなり異なるクライミングを繰り広げています。その上、最近はトラッド派にも、ワイド派、開拓派、などと異なる派閥が生まれつつあり、トラッドとひとくくりにできなくなりました。

しかも、この中のどれにも属しがたい、

 ・アイスクライミング派

もいますし、そのアイスクライミング派の中にも

 ・ミックス派

 ・コンペ派

と別れてしまい、さらにゲテモノ的なもので

 ・渓谷登攀

みたいな、沢登りの中でもクライミング要素が強いものを特化したクライミングも生まれています。

…ということになっています。

昔は、クライミングと言えば、アルパインクライミング以外なく、ほとんど全員が、同じステップアップの仕方をしたのちに、それぞれの派閥に分化していったのですが、そういう同じ流れが、クライミングジムの登場により、なくなり、ジム上がりの人は、

 新人教育

と言われるものがゼロのまま、いきなり分化した派閥にそれぞれ属すことになってしまった、というのが現状です。

なので、小川山でクライミングしよーってときも、それぞれの派閥で全然スタイルが違います。例えば、アルパイン族は、山岳用テントで過ごすのが当然です。ところがフリークライミング族は、テーブルに椅子に、とお遊びモード… びっくりですね。

要するに、想像力や共感力がより必要な現状なのです…。

ところが、伝統的人種…ここではアルパイン族のことですが…は、もともと社会に優遇されてきた男性たちが多いので、こうした現状について、客観的にメタ認知できない人が多いのです…。

説明しても、? のままの男性が多い…つまり、同質性の中でしか、生きてきていない…んだろうなぁ・・・という事態になっています。

その同質性の中で、俺一番!になりたいというのがこれまでのクライミングの世界観だったわけですが、クライミングの世界が多様化して、”俺一番”の分野も多様になり、一番の人が何人もいる世界になりました。

例えば、平山ユージさんは、フリークライミング界の”一番”ですが、冬山やるか?というと?やらない。アイスクライミングやるか?というとやらない。

じゃ、楢崎さんがK2北壁やるか?というとやらない。

じゃ、小山田大さんが、渓谷登攀でヒマラヤの谷に行くか?というと行かない

じゃ、門田ギハード君がボルダーで5段のに行くか?というと行かない

結局、みんな好きなクライミングをしていいのです…

なんで、私だけが、瞑想を目的に、クライミングしていることを間違いだ、そんなのクライミングじゃない、という扱いを受けないといけないのか?みたいな気持ちです。

同じような、気持ちになったことがある人はいっぱいいるんじゃないですかね?

40代でスタートした人でも3年やれば、10Aくらいはマスターでリードできるようになります。そういう人が安全に登れる岩場は、ただし、日本にはほとんどありません。


2024/11/22

【開拓トポ】兜山クライミングガイド 紹介 & 制作秘話


薫風、登ったよなぁ…懐かしいです。

山梨県民の外岩リード入門の岩場。小川山はピンが遠くて怖い。本番の岩場ですよ。

【クライマー界で生き延びるコツ】ナルシスト対策を万全にする

■7歳児の決断

7歳の時の希死念慮での幼児決断。

死ねない。なら、良く生きよう=かわいそうな子として生きるvs最も最善の自分で生きる

で、子供だったので、うっかり善く生きてしまったんだが…

この選択のため、

”私は恵まれていないんです、可愛そうなんです”というポーズで、相手から好意を引き出そうとする人…大体、甘えんぼナルシスト…のことが、基本、エネミーなようです。

支援する側される側のバランスが取れない。

私は、人からの支援を受け取るのが下手だ、というのは、自覚があったので、もう中学生くらいから治そうと思って、受け取り上手になろうとしているけど、相手からの支援の中身が、こちらのニーズとだいぶ違って、役に立たないことが多いので、結局、”天は自ら助けるものを助く”という格言を、自分の内部で、信念化・強化することになる。

…という結果になっている。

今回も、同じ終わり方をしそうだ。

■ 怒り

私の根源的な怒りは、

・努力しないで甘えているだけの人に多くが与えられ、

・きちんと努力ができる人には、あの人は自分でやるから…と放置されてしまう

という構造自体にあるみたいなんだが、結局、じゃあ、ということで支援を購入したりしたとしても、やっぱりニーズと違うことになる…ということかもしれません。

今は、創業支援を受けるように、カウンセラーから言われていますが…なんか違うと思う。

創業したいんじゃなくて、”自分らしく生きたい” んですよ。

■ ナルシシズム以外のクライミングがしたい

クライマーとしても同じで、世の中の9割の人が、俺ってすげー!と叫ぶために登るのに対し、私は瞑想したい、フローに入りたいと言って登っているので、それはそれで私のスタイルは完成されており、クライミングスキル…ムーブなどの向上は、ただのついで。

私に必要なのは、気の合うビレイヤーであって、ムーブの向上ではない。ので、当然、ジムに行っても、満たされるわけがない。ジムはムーブ向上の場に過ぎないからだ。

ということなんだよな~。

瞑想登攀したい人は、男子の中には、なかなかいない。そういえば、ADHDの人に、瞑想登攀を勧めたら、とても喜ばれた。

私はクライミングの成功を、どれだけ集中できたか?フローに入れたか?で測っている。

そして、それは、歩きの山も同じだ。

昨日は普通に散歩していて、瞑想に入れたので、それが良かった。

■ ナルシストの排除がクライミングにおける課題

女性だから俺の言いなりに出来そうだ=ドレイヤーになってくれそうだ、というので寄ってくる、ナルシストたちの撃退が、目下の課題だ…ということが改めて分かった。

女性クライマーでも同じで、私って、みんなのアイドル=甘えんぼ路線で上から、なんでも与えられることで成り立ってきた人…九州の人で事例を知っているが…は、全然考え方がダメ。それをBlessedと間違っている人もいる。クレクレ星人なだけだ。なんで、5.13登れる人が5.9の人にクレクレ星人なのか、理由が不明だった。その人のクライミングって、私にとっては何の魅力もなかった。その人の生き方がどこが素敵なのかもわからんかった。

日本のクライミングガイドは、成立自体が、ほとんど全員これで、結局、社会不適合だから仕方なくガイド業を作ってあげよう、という特権で守ってあげている、って伝統になっている。

■ 教えるべき立場の人が教えていないから大量の無免許運転者を作っている

そもそも、ガイド業に使命感を持っていないから、トップロープオンリーガイドで、お客さんは、いつまでたっても自立したクライマーにはならない。

…というマッチポンプ構造で、恒常的に安定している。

結果、巷には、登れるけど、ロープも使えず、ビレイもできず、非自立のクライマーばかりがあふれ、自分の力で登ってきた、自立したクライマーの足を引っ張る結果になっている。

という悪循環も、結局、ナルナルちゃんの甘えからスタートしている。

■ ナルシストが良く使う言葉

1) 俺に感謝しろ = “You’re so ungrateful.”

 派生形

・(あなたは)自分のことしか考えていない

・あなたのために人生をあきらめてきたのに 

参考: あなたの中に罪悪感を植え付けるために発せられる言葉。

2)一人でできるわけがない = “You’ll never make it without me.”

派生形

 ・(あなたは)自分を何様だと思っているのか

 ・(あなたは)俺を疑うのか?

誰のおかげか?と言いたいわけで、結局、相互互恵関係だったのに、自分はこちらの協力を感謝せず、50:50でない。これも、相手を自分の都合の良いようにコントロールするための言葉。

3)お前を分かっているのは俺だ = “I’m the only one who truly loves you.”

派生形

 ・いったいどうしたの?何もないところに問題視して

 ・そんなことはしていない。お前が敏感すぎるだけだ。

 ・そんな風に考えていない

 ・知るか

相手を無力感に陥れるために発せられる言葉。

4)俺が不幸なのはお前のせいだ = “You’re the reason I’m unhappy.”

派生形
 ・ あなたはさぞかし賢いんでしょうね!
 ・ いったい何のことを話しているの?
 ・ 誰がそう言ったの?
 ・ お前はわがままだ
 ・ こんなんで上手く行くはずがない

その他
 ・大人になれ 
 ・感情的過ぎる
 ・泣きたければなく理由を作ってあげよう
 ・言ったじゃない
 ・なんでみんなと違って大げさなの?
 ・自己責任でしょ

責任転嫁の言葉。あなたが自分自身を疑い始めることで、自分の要求を通しやすくするための言葉。

■ 自己愛憤怒

自己愛憤怒、というのは、健全な自己愛の傷つきと違います。怒りに自動操縦され、一般的な常識では理解できない行動につながることが多いです。

例えば、ある会社で、創業者の息子が父親の会社を継ぐことになり、新社長のための就任式典があったそうです。そこで、来賓が「父親がスタートしてここまで大きくした会社を、息子さんが引き継がれ、ますます大きく…云々」と述べたところ、新社長は

「オヤジは会社を作ったかもしれないが大きくしたのは自分だ」と憤慨して、自分の就任式典を去って行ったそうです。

周囲はびっくり仰天して、唖然となったそうです。

これは、似たようなのが、私のクライミングでもありました…。

■ ナルシストは近づいてくるときに、一定の行動パターンがあります。

中村りんさんの動画が参考になります。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLUqWtp5EXVDBuB1gCJXYVGOGh0mRUf7XS

1)ラブボミング
2)過小評価
3)フーバリング
4)ディスカーディング

 相手を褒める時期 → 過小評価する時期 → 略奪する時期 → 廃棄

なんか、絵に描いたように、このまんま進んだなぁと思っています…。 

・自分を引き立ててくれる存在=ターゲット
・行っていることとやっていることが異なる


相手が近づいてくる意図を良く見極めるのが大事です。ちょっとおかしいな、という違和感を大事にしましょう。

■ なぜ、ナルナルの人に行かなくてはいけなくなったか=山岳教育不在

私がいた山梨でもクライミング教育の不在により、男性の初心者クライマーは

 ・ジムで5.11が登れるから、北岳バットレス
 ・25m+35mで60m登ろうとしてしまう

みたいな人しかいなかった…ので、そういう無知な男子クライマーによる被害…具体的には殺されかねない被害…を避けようと思うと、ベテランを探すことになり、困りますよねぇ…

一体どういう風にすれば、正しく解決できるのか?

クライミング教育が、答えになると思いますが…。

登山界を見ていると、どう見ても間に合っているとは思えず、クライミング界においては、教育不在は、さらにひどいと思います。

インドアジムグレードとアウトドアグレードは違うよ、みたいな基本的なことや、ロープの流れをうまく作れないと登れなくなる、とか、そもそもロープが登る対象に対して短すぎると登れなくなる、みたいな、あまりにも当たり前すぎることでも、教えてやらないと、今の人は、ほとんど独学の経験がなく、お受験用の塾や習い事で、なんでも与えられて当然という常識で成人してきているので、そうなってしまうのです。

いや~ 私の生き方と全く合っていませんね!