2023/01/11

トラッドの習得 クラック(カムセット)の習得の仕方

■ 信頼できる筋からの情報 (コピペです)

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トップロープでクラックの概要を知る

トップロープでバックアップしながら、カム類をセットしながら登ってみる。

自分がセットしたプロテクションで落ちてみる。当然、トップロープでバックアップあり

1番上のナチュプロ吹っ飛ぶ

どこが悪かったのか考えさせる。

修正しながら上まで抜けさせる

リードでセットしながら登ってみる

無事にRP

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注意事項: めちゃくちゃ時間かかる。13クライマーでも初級クラックで、パンプアップでRPならず、ということもある。グレードと関係ない。

■ 納得を深めた

やっぱりなぁ…。私は、

 クラックで人権侵害を受けた から 希死念慮 が出るようになったんだなぁ…

と超・納得しました。

■ トップロープで登れたからハイ!リードね!って変ですよねぇ

私は湯川でクラックは二日程度登り放題をしたのですが…そのあとが、いきなりハイ、リード(汗)… それは、いくら何でも、突然すぎるだろーというので、師匠の青ちゃんに抵抗しているところで、クラック行脚は終わっています。(俺の設置したピンクポイントで登れ)

でも背の高い人が設置したピンクポイントのカムって、背の低い私にとって全く届かず意味なしなんですよ。それはUIAAのスティーブもだよね~と言ってくれましたよ?やっぱり私の理解はあってるじゃん?

デゲンナー5.8とか、城ケ崎のファミリークラック5.8程度、とか、モツクラック5.9とかは、オンサイトしていますが、オンサイトだから、カムへの信頼があるわけではない。

で、私の必要なのは、プロテクションの設置力と落ちて大丈夫なセットを覚えるところですが、その教え方が…

大丈夫だから、落ちてみなー 

では、その大丈夫の根拠がないですよねぇ?

一般には、カムにスリングかけて、トップロープ状態で、落ちてみるんですが、それって、激痛&腰痛路線ですよね(笑)? なんせスリングって伸びがないんで。

カムエイドで登ったり下りたりしているので、まぁ何となくは、カムへの信頼は育っているのですが…。

私が、油山川の10bは、TRではスイスイ登るのに、リードになったら長時間かかっている、というのを見て、

 「なんだよー サッサと登れよー」

みたいなビレイをされると、こんな心理的寄り添いのないビレーヤー(つまり頼りがいの無いってこと)だったら、一人で登ったほうがいいな、とか思っちゃうんですよね…

いや、正直、そうでしょう…。一人で登るよりマイナスですよね。焦らさせられる分。

■ トップロープ+リード =疑似リード

疑似リードも大堂海岸でやってもらったのですが、あんまり意味がなかったですよね。

なので、色々工夫はしてくれたと思うので、一応努力はしてくれた、ありがたかったとは思いますが、たぶん、ポイントがずれているんだろうな。子供がいない男性=父性の欠如。つまり、相手に寄り添って待つ姿勢はない、ってことです。俺と同じになんでできないだ?あ?って、なるってこと。でも、成人男性の体力や肉体の壊れにくさって、人間の中では一番でしょう。同じ基準で女性を裁かれても…

やっぱり、自分の命は自分で守る原則を考えると、疑似リード、1本、2本で、クラックのリード修業が終わり、さぁリードしなーっていうのでは、あまり根拠があるクライミングではないな。

まぁ、本人は、カム3つ飛んで止まったっていうのが、どちらかというと

 自己肯定感

につながるタイプなので、本人はなんで私が嫌なのか?理解できないと思うのですが、私は嫌なものは嫌なので、永遠に平行線だと思うんですよね。

というので、岸良で私の課題のクラックをビレイする気がないと分かったので、一緒には登れないなと思いました。

岸良のボルダーの方では、私は大幅に自分の安心安全感覚をゆがめて、5級のハイボルダーでは、オンサイトしているんですが、あれを「あのクライミングは…(ダメクライム)」と評価していなかったことも、マイナス要因になりました。

■ 弱気に登るのが自分らしい登り

弱気に登るのが私らしい登り方なのです。アイスだって、めちゃ弱気に登って、ちゃんと6級がスイスイ登れるようになり、私のムーブは二重花丸なのですから…。

自分らしく登ってもダメ判定、頑張って登ってもダメ判定、ならどう登っても、彼からはダメ判定しかもらえないということで、結局、励まし合い、ではなく、一方的に私が相手を励ましている関係になります。相手からは永遠に、ダメな奴だなぁ…というフィードバックしかもらえないって意味ですね。

それは、イケイケの人からしたら、イケイケクライミングだけが正義、だからです。

以前、城ケ崎で、かなり怖いクライミングをして吠えていました。ビレイしていた人は、「一生で一番怖いビレイだった」と言っていました…。つまり、ビレイヤーが私でなくても、「もう!怖いな~」ってクライミングだってことですよ…。ビレイヤーする側にも、心理的負担を強いているクライミングってことです。

と、以上のような理由で、

  心的エネルギー枯渇

していたので、新型栄養失調が重なり、鬱になりましたが、最近はだいぶ回復しました。

クラック登りの習得、カムの習得については、言質が取れたので、今後はこの方針で頑張ればいいだけになりました。あー、良かった~。

           岸良の楽勝クラック 肉離れ中に登った

PS 台湾も良きクラック課題があるうえ、スポーツルートもあるので、おススメです。

非常に易しいレベルから登れる。

2023/01/10

カラファテみたいな店 ヒラバイクス

■ヒラバイクス

今日はヒラバイクスというMTBのお店に行ってきました。

福岡はたった25㎞先に行くのに、車で2時間もかかる…(汗)もう都市として渋滞問題的にパンクしそうです…。

さて、お店ですが、

 マウンテンバイク版カラファテ

って感じでした…クライマーで知らない人はいないカラファテ… クライミングをスタートする前に、目白まで行ったんだよなー。中根穂高さんの適切なアドバイスにより、軽量シングルと、ロープクランプを購入。このロープクランプには、助けられたよなぁ。

中根さんに相当するのが、平山さんで、ものすごくMTBに詳しい方です。お店はこちら。

お名前が超有名クライマー、世界のユージと、途中まで一緒なんですよね(笑)

マウンテンバイクの平山さんもすごいご経歴です。https://www.hirabikes.com/staff/index.html

もし、マウンテンバイクに今から乗りたい!という人がいるならば、平山さんに相談するのが良いと思います。

様々なマウンテンバイクの歴史的経緯から、事故まで、まだお若いのに、非常に見聞が広く、頼りになります。マウンテンバイクも、エクストリームなスポーツなので、クライミングと同じく、

 リスクを中心に考える感性

が必要になります。イケイケの人は、実は向いていない、ってことです。平山さんも、半身不随になった人などを見たことがあるそうです。やはり、技術という、よって立つものに立たずに、なんだか、ただ感情的にイケイケ自慢の人って、どの世界にもいるんですね。そうじゃない人たちもいますが、すごく隅に追いやられるもの、らしいです。

たぶん、スポーツ系のマスゴミが単細胞で、スポーツの価値をアドレナリン的幸福に貶め、体力一点豪華主義の、どーだ!すげー!&かっこいいー!(例の、ファイトー!いっぱーつ!の…笑)しか価値として売り出せていないからだと思うんですけど…。(例えば、NHKでも、登山として間違った報道していますよねぇ?)

マスゴミが伝えない、本当のアウトドアの価値を、パタゴニアはアンバサダー(大使)制度で広めようとしていますが、どうも成功していないのは、文章の格調が高すぎて、小学6年生にも読めるような内容になっていないからだと思うのですが…(笑)。

平山さんは、素晴らしいマウンテンバイクの経歴と、若いライダーに伝えるべき価値観をお持ちだと思ったので、Youtube動画発信などしてみては?とちょっと聞いてみましたが、どうも、諸般の都合で、やりにくいみたいデス… クライミング業界と同じですね…。残念だなぁ。

ほっとくと、マスゴミという社会毒で、イケイケに偏る世相だからなぁ…。でも、それだと屍の束が積みあがるだけですし…。

■ ハンデ付きバイク

私の購入したマウンテンバイクは、クライミングに例えるなら、棒フレンズみたいな感じで、一世代前の自転車だということで、ちょっと初心者には、ハンデがつきすぎ、なのかもしれないです。というので、思案中です。

マウンテンバイクは、お買い物するのがとても難しい種類のもので、一般の自転車屋さんでは、買えないです。

先日Giantの店に行きましたが、そこでも買えない… というので、結局、すごくよく分かっている人にオーダーする、それもセミオーダーみたいな感じです。

店を知るより、人を知る、ということが大事なのが、マウンテンバイクという活動です。

一昔前のだとパーツも揃わないから、アップグレードしていくことができにくいんですね… 

しかも、私の身長がまたもや障害に… 海外から来ているものは、なんでも背が高い人に合わさってる…チェーンソーのチャップス、私は7分丈でちょうどいいんですよ…(汗)。私は、日本人の中でもマイクロちゃんなんです…股下が…足りない。マウンテンバイクは、メリダなら、股下70cmあれば、なんとか跨げるかな、みたいなサイズ感です…。あんまり小さいフレームだと、29インチの大きいタイヤが付けられないんですよね…。

■ なぜ29インチがいるのか?

タイヤが小さいと、走破性が出ない、ちょっとした石などの障害を乗り越えにくいのです…というので、今のタイヤサイズから一クラスアップしたいというだけでも、30万円コースだけど、決して、高いわけではないんですよね…。フルサスで29インチって…。

ちなみに、その辺の自転車屋さんで、マウンテンバイクで出ているのは、なんちゃってマウンテンバイクです。山の中は走れないものです。

今の時代、マウンテンバイクを買いたい!って人は、そもそも少ないのだそうです。

■ 行き詰まり感

クライミング界と同じで、アクセス問題(フィールド問題とMTB業界では言っている)があり、マウンテンバイクで走れるフィールドが、そもそもないからみたい。街乗りにフルサスは別に要らないですしねぇ…。

歴史的に、オフロードをマウンテンバイクで走ることが問題になった時期があるのだそうです…へぇ~そうなのか…。クライミング界と色々似ているマウンテンバイク業界。

クライミング界より、ある意味、煮詰まり度が強いというか、すでに煮詰まって、にっちもさっちも行かなくなって、〇年というのが長そうなので、マウンテンバイクでどう少数民族が生き延びているのか?みたいな、裏話でもないけど、生き残り戦略として、どう一般社会との付き合い方を考えてきたか?みたいなのが、非常に参考になった…。

MTB業界はメジャー化に背を向けて、マイナー化に舵を切ったみたいですが…クライマー業界はメジャー化路線を突っ走りたい!あのバブル時代をもう一度!みたいな路線…。クライマーがやっていないクライミングジムが町中にボコボコできていますしね…。なので、今後も、

  岩場での人身事故 

は、増え続けるだろうなぁ…と思いました…。岩場で誰かが大怪我しても、JFAの事故報告書に載らない(なぜならJFAを知らないから…汗)から、人身事故…四阿屋で腰椎骨折とか…が起きていることすら、近所のクライマーにすら、知られていない…。

ちゃんとしたクライマーは海外で登りましょう、というのが、現在の環境的には適切な気がします…。

ラオスやギリシャは安全です。日本の国内岩場では不遇の時代だと割り切って、

  テンション&保守的なルート選択 

で登り、本気トライは、ボルトのしっかりした海外で!

と言っても、アメリカはアクセス問題でだいぶ大変そうですが…。
 

クライミング界でもヤングケアラーをしてしまったこと

このような動画にヒットしました。それで、分かった。

クライミング界でもヤングケアラーをしてしまった…
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ヤングケアラーたちは健気なので、(育児放棄の母親を)クソババァと怒るよりは、むしろ助けてあげたいと思います。
頼られることの満足感・充足感もあり、自分のためにエネルギーを使うよりは、困っている家族を助けてあげたいと言う気持ちでいっぱいになってしまうようです。
でも周りの子供たちは、僕もそうでしたが、自分のことしか考えていません。
自分がいかに良い成績を取るのか、競争に勝つのか、自分の能力を上げていくのか、自分のキャリアをどうするのかといったことしか考えていないのに、自分は母親や家族の平和を考えたりしているという価値観のギャップに苦しんだり、自分はどう生きたら良いのかということに困ってしまいます。
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→ これをクライミングに置き換えると?
 

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ヤングケアラーたちは健気なので、機能不全家族と同じ状態に陥っている山岳会を、「何、この山岳会?」、「なに?この下手くそビレイヤー?」あるいは、「なんだ、このトップの登りは?!」と、怒るよりは、むしろ助けてあげたいと思います。
 

頼られることの満足感・充足感もあり、自分のためにエネルギーを使うよりは、困っている山岳会、現代新人を助けてあげたいと言う気持ちでいっぱいになってしまうようです。

 

でも周りのクライマーたちは、僕もそうでしたが、自分のことしか考えていません。


自分がいかに良い成績を取るのか、競争に勝つのか、自分の能力を上げていくのか、自分のクライミングをどうするのかといったことしか考えていないのに、自分はパートナーやクライミング界全体の発展‥‥事故防止や教育問題、を考えたりしているという価値観のギャップに苦しんだり、自分はどう生きたら良いのかということに困ってしまいます。


ーーーーーーーーーーーー 引用 終わりーーーーーーーーーー

引用元:早稲田メンタルクリニック https://www.youtube.com/watch?v=RMdAxzE24s8

このような心を見透かされ、便乗されて、良いとこどりで、ポイっと捨てられました(笑)。

しかし、正直に言うと、殺されるかもしれないという不安の源泉は、彼の無謀なクライミング行為だったので、一緒に登らなくなって、心が安定しました。無理していたんですね…

■ 相手の行為を常に親切心だと受け取る

私は、物事をポジティブに受け取るタイプで、甘えられると、相手がわがままだな、というよりは、きっと困っているんだな、助けてあげよう、と、考えるタイプです。

それは、自分が困っているときに助けられてきたからですね…。例えば、アメリカ時代、ちょっとお金に困ったことがあり、近所の古着屋で買ったコートを別の古着屋に持って行き、買い取ってもらって現金を作ったことがありました。

一世一代の大芝居を打ったわけですが…たぶん、買い取ってくれた人は、私が困っているのを分かって買い取ってくれたと思うんですよね…。そういう経験から、困っているときはお互い様、と思ってしまうのです。

私はこのように、他の人より高いハードルをくぐって大人になったのですが、その時の心象(思い込み、ビリーフ)から逃れられていないことが、クライミングという活動で明らかになったということです。

■ 利用されていたことを自覚

 パートナーがテイカーであり、ただ私を利用したいだけのことで、私と組んでいたことが分かったのは、彼がボルダラーとボルダリングばかりに行き始めてからです。

私は右の膝を脱臼して、それが再発が怪しくなっており、怪我に怪我を重ねることはできないにも、関わらずです。

しかも、そのボルダラーの人、彼と登りたい、と言ってきた人ではなく、私と登りたいと言ってきた人だったんですよね…。ところが、私を介さず、そのボルダラーに約束を取り付けて、私を後から誘い、私のことは混ぜてあげるよ、というスタンス。

はぁ?!です… そもそも、そのボルダラー、私のパートナーになりたかった人でしょう?

その人は、私から誘われるも、彼から誘われるも同じだと思って、OKしていただけでしょう…だから、その人には罪はないが…。

相方はチャッカリもいいところです。パートナー泥棒です。パートナーを探す努力すらせずに、私の力で得た人をかっさらって行ったのです。

私は、怪我にけがを重ねたくないので、ボルダリングは全部お断りしないといけません。

つまり、わざと私が自分で自発的に離れていくということで、相方は、罪悪感なく、私を捨てることができるわけです。これのどこが、心のつながったパートナーシップなんだ?!

というので、私は非常に腹が立ちましたが、このようなことが怒っていることが、外野からは、分かりません。お前が誘っても来ないじゃないか、と言えば良いだけだからです。怪我した時に、さらに怪我するようなクライミングに誘うパートナーって、どうよ?

私は、この相方は、郵便局にお勤めで休みが不定期であることが気の毒で、特別待遇で、どんな私には意味のないクライミングにも付き合ってやるようにしていました… あれはホント良くなかったと大反省中です。 

なにしろ、中央アルプスのアイスに行ったときは、高速代を半分持ってあげただけで、一回もアックスを振ることがないようなのに、付き合ってやって、何も文句を言わなかったんですよね… まぁ、空振りもあるよな…と。それが図に乗ってしまった理由だとこれも、男性心理の動画を見て分かるようになりました。男性というのは、女性に対して図に乗る、ものなのだそうです。

元が男性というのは、母親の愛に守られている=自信満タン、のものなので、文句を言わないと図に乗るのです。図に乗った結果が、白亜スラブの登攀、みたいなことになります。

この世は、私の考えるより、自分のことしか考えていない人で一杯、ということを学ぶのがクライミング界です。

相手の意図をより深く洞察する能力が、クライミング界でやっていくには必要です。それは、サラリーマン稼業でも同じですね。

私は、学生時代、OL時代を通じて、総じて、男性より、普通にしていても能力が高く、あれもこれも、と頼まれて、その成果の方は、何もしていない男性が横取りしていくので腹を立てていました…それは、

 弟に甘い

 親に従順

 自分に近づく人は、みないい人、善意だと思っている

のような子供時代の自動思考によるものだったということです。子供時代の我慢、努力、自責のストラテジーは、大人になってからは、むしろ邪魔です。

しかも、8歳~18歳という、才能が発達するゴールデンエイジに私が何をしていたか?と言えば、親の期待、先生の期待、など期待を満たすこと、だったわけですから…。

相手の”期待”は、楽に見えてしまいます。

ま、私はこのパートナー泥棒が起こった時、私に来てくれたボルダラーには悪かったけど、相方にそのボルダラーはくれてやりました。

なぜなら、この状況では、誰からも支援がなく、私が腹を立ても、誰からも何が起こったのか見えず、私が馬鹿のように見えるだけですし、そもそも、私とそのボルダラーの人が二人で楽しく登る、という状況は起こりそうになかったからです。

彼はボルダリングには詳しくても、ビレイの習得はまだで、怪我をした私は教える人としては不適切でした。落ち役はできないということです。

しかも、アルパインについては、当然ですが、かなり素人そうでした。スポーツルートですら、ボルトの知識などなさそうでした。(ボルトは九州では40年前のものです)

ので、私の指導力では、難しい。一般男性のクライマー集団に交じってもらい、一年くらいは、非・主体的な活動が、そのボルダラーには必要だ、と分かっていたのです。つまり、混ぜてもらうことで、リードクライミングって、へぇ~こんなことか~と分かる時期、って意味です。混ぜてもらっても、鋭くない男性だと、リードのあれやこれやが分かるようになるには時間がかかります… そのために、私は日ごろの相方とのクライミングにボルダラーを誘って連れて行ったのですから…。

さて、そんなこんなで、私は善意からボルダラーに良かれと自分たちのクライミングに混ぜてあげたわけですが、私の親切心は踏みにじられ、相方は、利己心から、私に来たパートナー候補を自分のパートナーに仕立ててしまい、私は、集客用の都合の良い人、として利用されていたことが分かったのですが…。(ちなみにチャッカリされたのは一回だけではない。私の新品のロープで自分の課題を登るなど、予兆は一回目のクライミングからあった。)

それが鮮明に分かったのは、相方が私に断りを入れず、このボルダラーと二人だけで、出かけ始め、ピタッと私を誘って来なくなったためです。

それまで毎週のように誘いがあり、それに合わせてあげるのが大変だったのに。

しかし、この時も私は、怒りを表現せず、スルーしました…。というのも、

 白亜スラブで凝り過ぎて、あんなクライミングに今後も付き合うのか… 反省もしている様子ないどころか、もっと自信つけちゃったしなぁ…どうしたものか?

と頭を抱えていたからです。あれじゃ、マジ、引率のお母さんです…。(記録はこちら

最近、ジャンボさんも、ある意味、”引率のお母さん”を彼のレベルでやっていることがうかがえ、なんか、私だけじゃないと思ったので、だいぶ心も癒されましたが…。

打開策、見えず、だったので、一体どういうことが、この白亜スラブで自信をつけてしまうような勘違いクライマーの理解を正常に戻せるか?想像もつかなかったのです。つまり、私は、”男の子の子育て経験”は、ないわけなので…(笑)。

師匠の青ちゃんがどういう指導をしていたか?というと?? コラっ!と大声で怒鳴るとか、下手くそロープワークを見て、けっ!って顔をするとか、思い浮かびますが…そんなことができる、上級クライマーが周囲にいないし…。師匠の話では、相方は、アイスで散々、懲りたハズだったんですが、ダメだったんですかね?

一般に、最近のベテラン(九州のベテラン)は、登攀力自体が落ちて引け目に思っているので、若いクライマーの失敗した登攀を叱ったり、何が良いスタイルなのか?を自分の身をもってクライミングで示したり、ということをすることができない…

ので、叱ってくれる、まともな師匠がいれば、まともに育ったかもしれないクライマーも、俺ってかっこいい~、イェイ、登れるぅ~という、大誤解が解けないまま、危険を自ら引き寄せているようなクライミングを続けて、デシマルのグレードだけが上がっていきます。

この仕組みがわかっただけでも、だいぶ進捗かな…(と思うことにしよう…)

■ クライミングのスタイル教育不在=かっこつけるための記録 

現代は、スタイル教育不在です。ので

  内容の良いクライミングをしよう、

というよりは、そもそも、

 俺がすごいことを示すためにルートに行っている

ので、失敗を自覚したり、反省することなく、行っただけでルートコレクションの中に、ルート名が入ってしまうのです… 

そのルート名を聞いた側の人も、問答無用で、すごい!って言ってくれるからですね…(環境による正のフィードバックが働いている)、今のクライミングカルチャーでは…。

内容は問われず、内容がしょぼくても…誰にも分かりっこない!で行けてしまう…

という状況にあるのは、何も相方だけでなく、

 ほとんどの若いクライマーがそうだ、

ということが、こちらの若いクライマーのアルパインクラブのHPに記載されている山行と、私が同行した山行の印象を比べて分かりました…(マスターズルーフ)。

相方だけでなく、男子みんなそんな感じなのです。恥ずべき失敗山行も、そうとは書いていない…。なんせHPにそんなことを書けば、新人、来ないですよねぇ?

なので、若い男性が書いた山の記録は、結構、眉唾もの、と学習したのでした。

■ 正直さがあったジャンボさんやユースケさんの記録

K7について書いた横山さんの山行記録は、情けない俺、も含めて書いてあったと思います。

山岳会が廃れて、先輩が書いてくれる山行記録を読まなくなり、どの程度の山でどの程度正直に書くか?みたいな、相場感覚も失われたのかもしれません。

何が自分のスタイルとして自慢になるか?もです…

さてと。私は、ヤングケアラーとしての自動思考(非合理的なビリーフ)を乗り越えなくてはなりません。

あー忙しい!



2023/01/09

良いスタイルで登ろう!

 ■ クライマーの9割は男性

クライミングという活動は、段々と女性も増えてはいますが、9割男性。

それでもって、日本社会は、我が家のように、親が離婚していなくても、お父さんは一般に影が薄ーい存在というか、家と会社の往復以外、何もない人生を一般に送っており、一般家庭でも、内実、母子家庭状態です。そうなると、母親というのは、大体、

 娘に厳しく、(→ 実力を低く見積もりがち)

 息子に甘く、(→ 実力を高く見積もりがち)

結果、息子は、実力以上に自己肯定感が膨らんだ人に成長してしまいます。

もちろん、人間の尊厳、として、誰でも生きているだけで存在価値があるのですが、それは、誰かを虐げて良いという解釈ではないです。

相手も生かされ、自分も生かされるのが普通。

このような社会の背景があるので、パートナー選びの要諦は、

 マザコン男を避ける

ことが、誰にとっても大事な要素になってきます。 

■ マザコン男の特徴

  1. 自信過剰
  2. 過信
  3. 女性を守れないのに、意識の上では男らしくて強いと思っている

うわ!まんま、ダメトップですね…。トップを登るクライマーの資質としてダメ系…。トップは責任重大なので、過剰ではない、適切な自信、が必要になります。

3においては、女性→セカンド、とか、パートナー に置き換えるといいでしょう…

■ 見極めポイント

やっぱり、ナルシズムが男性の心の成長には課題になるのではないでしょうかね?

「俺ってかっこいいなぁ」とか、「俺こんないいムーブで登ってんの?」とか…。

すごく写真を撮られたがるとか… 男性なのに、ファッションにこだわるとか…?まぁ、誰だってファッションにこだわってもいいのですが、適度な、というのがつくでしょう。

私が、アレ?変だな…と思始めたのは、パートナーが失敗した登攀をした(白亜スラブ)のに、そのことを反省するというよりはむしろ、自信を深めている様子だったことからです。

あれは誰が見ても、よろしくない反省点の多い登攀だったのに、それでも落ちていない、という点から自信を深めたのでしょうかね…? そりゃ、そこは最低限クリアしてくれないと…な点で、5.11のクラックなんて、カムエイドできますからね…。クラックってエイドで逃げたら、あんまり意味がない…。

現代新人クライマーは、登攀の良しあしを決めるスタイルについて教育を受けていないのかもしれません。登れさえすれば、どんな内容でも、OKを出してしまうのかも?

ポジティブシンキングは良いことなのですが、”底なしのポジティブシンキング”…は、

 失敗を反省しない心

につながっているようだ…、と分かったのでした…。登攀歴が十分長い人だったのでそのような解釈をするとは意外だったので…。

■スタイル教育

というのも、私はスタイルはかなり気を使って登っていたので、それが山梨クライマーは普通だと思っていたからです。最初の師匠の鈴木さんにそう教わりました。

例えば、ガマスラブ(5.9)は、初心者時代からオンサイトしようと思っていたので、ジャーマンスープレックス(10c)の後でも、見てもいませんでした…。わざと見ないようにしていたのです。ジャーマン登れたら、行けるな…みたいな感じでした…。そういう風に誰でもしていると思っていました。

ちなみに九州のクライマーはみなスタイル教育受けていないような気がします。私が出会った人がそうなだけかもしれませんが。(RPしか知らないような気がします。落ちるな教育もあんまりないです。ボルトとても悪いのに)

もしスタイルについて誰からも教えられていない、知らないとしたら…?

登れさえしたら俺オッケーというポジティブシンキングになるかもしれない…。

というのは、現代では、ボルダーはそんな感じのクライミングで、あんまりスタイルは問われず、ビデオでムーブチェック(驚き!)するくらいの勢いです。

それをルートにも持ち込んでしまうのかもしれませんね。

そういうことだと、アルパインクライミングってどれだけでも落ちれてしまうというか…。一億総、Ⅳ級Aゼロ、の過去に戻ってしまいます…。

美しいクライミングではない。なんのためにフリークライミングを基礎力として頑張っているのか?ってことになってしまう。

■ 反省力が大事

そのような考え方を採用してしまうと、せっかく登攀歴が積みあがっても、それに見合う質の登攀行動につながっていかない。

反省、というのは、クライミングにおいては生死を分ける分かれ目であると同時に、クライミングの質を上げる要です。

■ 佐藤さんの5.12オンサイトトライ記

昨日、回ってきましたが、読んでいたら…

ーーーーーーーーーーーーー

本来的な意味合いからすれば、トポからグレードを知ったうえでトライするクライミングもオンサイトとは違うはずだ。

「このルートは5.11aだからこんなムーブは出てこないだろう」とクライマーは違うムーブを探りなおせる。私が心の底から本当のオンサイトと思えるのは、アルパインの未登ルートでルートを切り開いている時に限られる。

「このラインは、本当に人間に登れるのか?」と不安にかられながらも突き進む時の別次元の真剣さを私は知っている。それが本当のオンサイトだと私は思っている。「このラインは5.12で登れます」と教えられて登るのとは訳が違うのだ。

ーーーーーーーーーーーーー 太字、赤字当方

と書いてありました。ですよね! 

こちらは海外のサイトからの、スタイル表記の事例ですが…

ボルトルートというのは、ボルトを追う登り、なのです。お習字で、先生の書いた字をなぞるでしょう?あれと似ています。

Tickと書いてあるのは、つまり、印付きってことです。(チェックマーク、をティックと言います)

余談ですが、アイスでまっさらの氷を登れば、どこをホールドにするか?から、自分で決めることができます。 

私は白亜スラブは、セカンドクリーンで登れず、ずっとエイド。ただビレイしに行っただけのクライミングなので、ジャンボさんのk7並みに、誰かほかの人が変わりに行ってくれないかな的な感想です(笑)。

アイスではトップロープオンサイト以外、TRでも登ったことないです。



元の記事: https://allnevery.blogspot.com/2021/03/blog-post.html

 佐藤さんのような記事や横山ジャンボさんのヒマラヤの記事などが、もっと広く読まれた方がいいと思うのですが、なぜロクスノに載せないのでしょうか?

2023/01/08

みんなのセカンド?

今日は久しぶりにワインを飲んだためか、入眠に失敗中。明日山の予定なのに…。

中途半端な覚醒の中で、描きたい絵が見えたりして、あれ?創造性回復中?と思って意外な気持ちもしている。それだけ私にとって、マウンテンバイクで、森の中を駆け巡ったのが、楽しく、癒されて、素直な気持ちが出てくるということだ。

機関紙ヒマラヤだが… 横山さんはほかにも何人もメンバーがいる中での遠征だったのに、2名でのアタックだし、記録のトーンから、自分の山というより、なんとなくお国全体の使命感を背負っての遠征みたいな感じだった。

伊藤さんはジャンボさんを、”担いでも全然遅くならないんですよ”とか言って褒めていたし、ジャンボさんは、

みんなの共通財産のセカンド、

なんだろうか?とふと思った。みんな色々事情がままならない中で遠征するので、メンバー集めも大変みたいなんですよね…。黒部横断でなんで宮城さんなのかなぁと思ったのでチラッと聞いた時、その時空いている人みたいな人選だった。

だったら、40kgが歩荷できて、5.12がスイスイと登れる人は、みんな、トップクラスのクライマーと登れる可能性があるそうなので、男性クライマーは、意外と、あれ?俺、手が届くかも?みたいな目標じゃないかと思うのですが…?

例えば、大学山岳部だったら、40kgはそんなに大した重さじゃないです。なんせ私が25kg担げるわけですから、同じ筋肉当たり重量を拡大したら、普通の男性でも、40kgは担げると思います。

5.12スイスイも、今どきの高校生は5.12は、アップ、ということなので、そう難しい要求をしているとは思えませんし…。

後は、まだジャンボさんみたいな頼れる判断力がある先輩がいる間に、いかに自分の存在に気が付いてもらえるか?みたいな話だと思いますが… 。

それには、やはり、アルパインの記録で、光るもの、が必要かもしれません。

■ こだわりは大体、しっかりした山やは共通

中高年の山の世界では、 モラルの低下が激しく、例えば、富士山を登るのでも、一番簡単な吉田口から、最短距離で、登って登頂でお終い、というのが、ちゃっかり登頂コース、ですが、そういうのは、出来る山やって雰囲気が出ないルートの選択です。

例えばですが、”どうせ登るなら、0合目から”、とか言いながら、一番下から登ろうとする、などは、山やたる忸怩が感じられる良き選択肢です。(いわば、シットスタート)

数ある選択肢の中で、一番長い尾根を登ろうとする、のも、山やらしいなと思う。

もっとも顕著なラインというのも、アルパインらしいかなと思います。

そうですね…ラインのとり方に、その山やの姿勢が表現されているというか…。私はアイスでしか、ラインを自ら作るというレベルにはありませんが、私のアイスのラインは、自己表現としてどこにもイケイケ、はないと思います。仮にあるとしたら、すごい難しいところを行こうとしているはずですが、私のは、普通にこのラインを登ろう、と思ってそれを初志貫徹していると思う。

例えば、最初は、強点…難しいラインに取り付いたのに、2段目で弱点に戻ったとしたら、あれ?志半ばで辞めたのね、とみている側には分かります。そのためにロープが屈曲したりしていれば、もう!って感じですね… なら、最初から見栄張るなよ…みたいな(笑)。ラインに性格が出ます。

岩では、こんな風なことは、見えづらいというか、岩の道、ってアイスより、クライマー側に選択肢が少なく、岩がクライマーを限定してきます…。リーチが小さいクライマーはそれだけで、岩からは、あんまり歓迎されていない。それに、プロテクションの位置も岩の都合で限定されます。岩の方が、氷より不寛容です。が、その分、クライマーのクライミング姿勢は外から見えづらい。

ので、漠然と、登れた、登れなかった、という記録を書いても、あまり、外部にアピールしないと思います。

普通は、そのクライマーが行ったルートを聞いて、その人のレベルを想像し、自分たちの山に交じってもその人が楽しめるようだったら、誘いがかかる、というのが流れなのではないかと思いますが…。甲府では強いクライマーには声がかかるみたいでしたよ?

問題は、完登と言えないような消化不良の記録を、見栄を張ってそうとは書いていないケースです。それは、多少、問題あり、です。

技術的に、これは到達ラインに達していないという登攀も、登れた、みたいな感覚だと…爆弾を抱えるようなことになる。

山屋の世界は狭く、みんなが記録を監視し合っている、という、まぁ良くも悪くも、監視社会なので、正直に書いても、別に助けてくれると思いますけど…。

みな、能力主義に染まって、見栄っ張りだと、自分の失敗を隠してしまい、失敗から学ぼうとしていないかもしれません。

山の記録は、判断をどうしたのか、というのを見せるように書くのが大事だと思います。山での安全、非安全は、判断が分けるからです。

■ クラックとアイスのミックスクライミングの習得

クラックとアイスのミックスクライミングの習得ですが、これも九州でも南部ならできるかもしれないですよね。

そういう意味では、鹿児島黒稜会の若い方などは、ヒマラヤで登るのに、一番近い練習環境にあるのかもしれません。宮崎方面のアイスのゲレンデ情報、ロススノに出ていませんでしたっけ?あと、宮崎は行縢もありますよね。掃除が結構大変かとは思いますが。

クラックにアックスを突っ込んで登るのは、私はお試し体験クライミングしか、したことがありませんが…アックスに悪そう…、という感想でしたが、アックスジャミングですので、手は痛くないし、寒くないし、アリかもと思ったりしました。

映画の『アルピニスト』で、マークアンドレがフリーソロで、クラックの間に詰まった氷のような雪をアックスで登っている映像がありますが…登れるけど…プロテクションが…です。氷だったらアイススクリューバチ効きですけど…雪の固まったようなのって気休めですよねぇ?いや、あれはヤバそうな映像でした。

そんなこんな思うので、汚い掃除されていないクラックをアックスで試登したりしたら、良いトレーニングになるのかもしれません。ちょうど良く掃除にもなったりして(笑)。

■ 都合のいい人扱い…

振り返ってみれば、私も、”みんなのセカンド”扱いされたような気がします…。

都合よく使われてるって意味で、ジャンボさんは舞台がヒマラヤだからいいかもしれないけど、私は近所の比叡とかで、ちっとも私の好みの山ではないので嬉しくありません…。フリーで登れないとクライミングってただの作業なので、たのしくないですし…。ジャンボさんの記録を読んでいて、なんか~分かるわーただの作業だよね、これ、って思った。 

同じセカンドでも、台湾の龍洞では、タオのリードでマルチをセカンドで登りましたが、あれは好みのクライムだったので、楽しかった。インスボンも個人的な目標があれば、違ったでしょうが、インスリッジなど、私でもリードが取れそうなリッジもあるのに、3回も行っているけれど、一度もリードしていない…。そのうち、2回はお付き合いでした。1回分のお付き合いのお返しクライミングは貰っていない(笑)。まぁ、クラックはまだ初心者でリードが心もとないクライミングなので、自分のせいですが。

そんなこんな考えた、ジャンボさんの記録でした。

男性クライマーで若い方は、是非、アックスで登るクライミングとクラックをマスターして欲しいです。

基本中の基本、スラブで命を落とすような、もったいないことは辞めましょう。 




2023/01/07

横山勝丘さんのK7報告 (ヒマラヤ503号)

 ■ 機関紙ヒマラヤを送ってもらった

どういうわけか、機関紙ヒマラヤを送ってあげますという案内が回ったきた。

普段は全然、自分と関係なーい!とスルーするのだが、横山勝丘さんの報告だったので読みたくなり、取り寄せて見た。

 結果、やっぱり取り寄せて見て良かったな~と思った。私が思っていた、

”現代のトップクラスのクライミングっていうものは、標高5000~6000mにマルチピッチのミックスクライミングを持っていく時代ですよ!”

っていうのは、合っているという確認になったからだ。いい加減なことを流布していなくて良かったです。

■ 情報ピックアップ

・期間:42日間

・ベースキャンプでは19日間

・高度順応は4日かけて、標高5900mまで

・シットスタート (下部の6ピッチをフィックス)

・登頂向けの日数は6日

・5500mに快適なビバーク(初日)

・複雑な懸垂下降

・3日目は5.10程度

・ジャパニーズクーロワールは巻く

・既存ルートに合流(1984年東大隊)

K7南西稜は、未知というよりレッドポイント…ラインをつなげるという行為

・登るラインは、自分の目で見て心で感じて決定するもの

・氷柱ズドン デリケートかつパワフルな登り 3ピッチ

・悪天候(雪)で判断、天気予報チェックで確信で下降…

・K7南西稜、いずれ誰かが終わらせなければならないビックプロジェクトだ



■ 感想

アイスのマルチピッチやミックスのマルチピッチに行っていて、良かったなぁと思いました。

昇天の記録 https://iceclmb.blogspot.com/2019/02/syouten-arafuneyama.html

現代のクライマーは、俺って登れる!って思っても、どこを目指せばいいのか?よく分からないがために、とりあえず、地元で有名どころ、そこを登ればスゴイ!と言われることができるルート、とか、分かりやすくヨセミテ、とか目指すようなのですが…、そんな既存路線はさっさとすっ飛ばして、現代の挑戦と言われれているものは何なのか?ちゃんと研究して、それを引き継いでほしいものです。ホント。

そのために必要なのは、

 ヒマラヤで、今まだ、レッドポイントされていない尾根を捜す

って行為かもしれません。

今回、K7の登山の様子を聞いて思いましたが、私が受けたアイスやミックスのトレーニングと同じようなのの、若い男性バージョンがあれば、若くて生きのいい男性クライマーはヒマラヤにチャレンジしたらいいのではないでしょうかね?

装備で気が付いたのは、ドラツーの定番のフルートブートを履いている写真が載っていたことです。私も持っていますが、ドライをやる設備がないので、九州ではとんと出番がないです…。

アックスは何を使っているのかよく分からなかった…装備表は載っていなかった。

クラック×バーチカルアイス

という路線は、ヒマラヤ攻略のトレーニングとしては適切であるように思いました。九州でやるにはどっちも不利なのですが…。

写真で見ると、K7のギザギザリッジは、でっかい前穂北尾根に見えたのでした(笑)。

■ 参考

カプセルスタイルとは? http://lance2.net/tozan/z176.html 

鳴海玄希ガイド https://genkinarumi.com/



機能不全家族ニアイコール九州のクライミング環境

 ■ どこかで話題になっているんだろうなぁ…

昨日は、九州の4年の総括の話が、突然の閲覧上位リストにあがり、一体どこでどういう風に話題になっているんだろうなぁと思いました。

 https://allnevery.blogspot.com/2021/12/blog-post_16.html

自分で言うのもなんですが、私の立場から見えた九州の状況を、ホントに適切にまとめていると思います。

つまり、九州のジムは、岩登り大好きというより、クライミング人気にぶら下がるお金の方に興味があって、みんなやっているだけで、山好きでも、岩好きでも、クライミング好きですらないかもしれないってことですね…

こちらに来た当時の私は、脱・初心者しつつあるくらいのクライマーで、フリークライミングの登攀歴3年(アルパインはもっと前から)、10cを2,3便で登れ、11が初オンサイトくらいの実力でした。女性では普通のスピードですね。女性は男性のマイナス1グレードです。

海外での登攀も一人でこなせ、やっと自立できるようになってきたね~というころです。クライマーとしての自由をやっと謳歌しはじめたところ。

今は、心に受けた傷から、自己修復中です。全く孤立無援で大変な戦いでした。

■ 機能不全家族

私は子供のころ、厳しい環境で育ったので、自分に課す課題が厳しく、あんまり甘えないのです。甘えないというのは、相手に要求しない、って意味です。

山梨時代にいた家庭的な山岳会では、新人男子(30代、背高い)って、先輩どころか同期の私にすら、「トップロープ張ってください」って真顔で言ってきていました…しかも人工壁!で。 私は言ったことないです。逆に、「まだ、こんだけしか登れないのにリードしろ、リードしろ、と言われるんですが、してもいいんでしょうか?」な感じです。

考えてみたら、そういう風に甘えられるほうが、山岳会を家族だとすると、健全なような気がしますね。

■ ロープ持ってもらうのがふつうらしかった

私の、甘えない癖は、機能不全家族の出身によるところです。体格が劣る女性は当然要求して良い「ロープ持って」すら言わないので、台湾に行ったときは、パートナーの米国人男性が私のザックの重さにビックリ仰天し(カム一式とロープのクラックセットが入っていた)、強制的にロープは召し上げられました…。向こうは、めちゃ驚いていました。

これは、私がアイス出身だからです。アルパインアイスがスタートなので、そもそもザック25kgが定番でした。12~3kgだったら何も持っていないのと同じくらいの軽さです…。フリークライミングに来たら、感心されるので、は?と思っていましたが、考えてみたら、フリーのクライマーって全然、歩きがダメですよね…歩荷も。アイスはギアが重くて、まずはギアを担いでゲレンデまで行くところが核心です…。大体、遠い。小滝でも1時間は歩かないとつかないです。

この事件で、自分で自分に男性並みの要求を課していることが分かったのですが…、これって、日本の女性はみんなそうですよね? 一般社会でも、フルタイムで働いて家事して子供産んで、って、男性の倍以上働いて、男性と同等の給料は要求しないでいる。

(そのためか、世界中で日本人女性はお買い得商品と目されているようです(笑)。大人気です。その逆が日本人男性でお買い損と思われている(笑)。)

私も子供のころからその路線で、武闘派。家で母親代わりに家事して、家族の夕食を作り、その上、学校でも級長で成績も1~2位、生徒会連盟の仕事まで追加される、みたいな学生時代を過ごしました…いやー、マジ、疲れた、あの頃。嘘ではなく、過労で気絶したことがあります。

当時は子供で、世間の普通が分からず、社会が私に要求するがままにすると、そういうことになりましたが、大人になっても同じで、子供を産もうとすると働け、働こうとすると家族の面倒は誰が見るの?という具合で、女性の人生って、あのー、それって何人、分身いるの?不可能なんですけど?みたいな感じです。

クライミングでも、結局、同じで、男性と同じ基準で女性を裁くならば、女性への負担は、倍増どころかべき乗です。なんせ元のパワーが小さく、背も低いのでリスクは倍増で、能力的には半分なのに、リスクは普通の人より大きい訳で、技術的要求度も高いわけですから。

同じ1年の経歴なら、5.11登れる男性より、5.10登れる小柄な女性の方が、純粋なムーブの力は上かもしれません。なんせ、私の先輩はフィジカル強い人でしたが、5.12RPの実力があっても、アイスではムーブ私の方が上でした…それを考えると、あまりムーブの洗練が無くても5.12までは男子は登れちゃうんだということですから…。

女性でパワーや身長に不利がある人は、車に例えると、軽自動車でオフロードを走らされ、高速道路を80㎞でなんとか走っているみたいな感じです。

その女性の私と比べても、

 昨今の新人男性は、全く登れない状態&ロープワーク白紙状態、で岩場に現れる

と思います。

それは前述のように、彼らが、健全家庭?で育っているから(笑)。

こちらは車で例えるとベンツなのに、高速を40㎞で行くようなものです。160㎞出るのに、40㎞。まぁ、それでも、同じところにつきますけど。

 先輩、トップロープ張って~っていうのは、男子ですよ、近年。直接、言わなくても、先輩をおだてて岩場に行き、岩場で、僕のぼれません、僕無理です、と言えばいいだけ、と分かっているので、ちゃっかりそうするようです。

そのような男子には、先輩たちも用心深く、ガラスのハートを守ってやっているようで、

 それくらい自分でしなよ、いい加減リードしろよ、

とか言わない。トンデモビレイをしていたとしても、誰も指摘しないです。ちょっとした指摘で拗ねて、来なくなるから。まさに箱入りです。

でも、そのような会の在り方のほうが、「お前、こんなのも登れねーのか」という旧態依然の根性路線のよりは、いいのかもしれません。

甘えさせる母親と厳しい母親どちらがいいのか?みたいな、答えの無い問いのように思いますが。

■  機能不全家族

機能不全家族の要点というのは、

 子供を守ってやるはずの親が脅威になっている

って点です。

 新人を守ってやるはずの仲間(山岳会、指導者)がむしろ脅威になっている

というのが九州クライミングとの類似点です。

なんせ、指導者と自認する人自らが、スポーツクライミングのようにポロポロ落ちるクライミングを、40年経過したカットアンカーで実践してみせ、ルートでは残置に頼って実践し落ちるている、ということなのです。

あるいは、指導者の側がやってはいけないビレイをしているとか。指導中のクライマーより登攀できないとか。

なので、守ってくれるハズのものが逆に、脅威になってしまっています。

それが私には過去のデジャブーとして再現されるので、ダメです…。この関係性では私は安心して登れません。

つまり、機能不全家族の連鎖、みたいなことになっているってことです。

■ 指導者に再教育が必要

結局、その指導者もクライミングの指導は、受けていないので、そうなってしまったんではないでしょうかね?

あるいはビレイでも同じですね… ビレイは、座ってやってはダメだとか、支点ビレイは使わないとか。

フリークライミングのビレイをしないとだめですよね。

スポーツクライミングのビレイは、コンペビレイです。オーバーハングしたところを落として止めるビレイを、ランナウトした外岩課題でやったら、グランドフォールになります。なんせ、後ろに走れ、くらいなビレイが必要なんですよ?

アルパインクライミングしか存在しない時代のクライマーのビレイは、基本お粗末です。落ちた人を止める経験値はゼロだからです。

その上、アルパインルートだと自慢しているのに、ボルトルートです。本州のアルパインロックでは、残置はそもそも使えないように、抜かれているのが現代の在り方です。

残置に頼ってはいけない!

というのが、アルパインをやっている新人に最初に言われることです。

九州ではイケイケ自慢なのに、ボルト信仰、ボルト=安全、という信念が出来上がっている

のですが、これは全くの誤解です。

カットアンカーなんて、1本100円以下しかしないんですよ?今どきクライミングジムのホールドだって、1ホールド数千円とかですよ?しかも、その100円のが40年経過していて、異種金属っていうのが、普通になっている状態です。 まさにロシアンルーレット。


 あなたが人の親だったら、子供にこんなルートを登らせるでしょうか?

■ 機能不全家族の連鎖を止める

結局、きちんとした教育がない、というのが問題の発生源だけれども、今指導している人は、自分もきちんとした教育は受けていないので、

 ハイハイ~落ちていいよーしか言えない

のだろうということです。

(正しくは、外岩では3ピン取るまでは死んでも落ちるな、です。そう思っていても、新人は1ピン目で落ちるものなのです)

クライミング教育に関して言えば、

スポーツクライミング、フリークライミング、アルパインクライミングの3つはしっかり区別する、

ってことです。これをちゃんと教育としてできているのは、

 親がクライマーだった2世クライマー教育

だけのようです。

現在、トップクライマーとして名をはせている人たちは、ほとんど、クライマー2世です。

親がクライマーならば、後輩には人ごとのように、”自己責任でしょ”と言って突き放し、教えないクライミング教育も、自分の子どもに対してならば真剣です。本音を言うでしょう。

私の師匠だった青ちゃんも、私には娘に語り掛けるように本音で語ってくれました…そりゃ死なれたら、困りますよね。

逆に言えば、2世クライマーのように、自分の命をしっかりジブンゴトとして考えてくれる指導者がいない一般クライマーは、丸腰で挑んでいるので、よほど用心していないとかなり危険ということです。

山岳会も、用心しないと機能不全家族状態です。

きちんとした指導を受けていない先輩、というのも同じで、ちゃんとしたトップの責任は取れない自分の行動を棚に上げて、セカンドに遅いとか、文句言うレベル感です… トップには責任がある、ということ自体が学び損ねているんですね…。

ということなので、一般の市民クライマーは、本州で研修を受けましょう。

 

      こういう課題設定でリスクをピックアップする訓練をしましょう

2023/01/05

若いころにサンフランシスコに住んでいました♪ → 私はあなたのお母さんじゃないのよ問題

 ■ 自分の潜在能力をフルに生かした経験

もしかして、日本の若いクライマーたちは、私が若いころにやっていたような西洋社会への適応力はないのかもしれないと思い、参考になるかもしれないので書いています。

■ ずっと海外に行きたかった…生きる手段としての英語

私は子供のころから、束縛から逃れたく、それには、誰も私を知る人がいない海外に行くのが一番いい、と思っていました。 

三人兄弟の長女だったので、生まれた時から、面倒見る側の運命…。もう人の面倒を見て一生を費やすのはうんざり、ったのです。

■コツコツ努力時代

それで、我が家は貧乏だし、英会話の〇〇とかで習得するのはありえないので、ずっとNHKの英会話入門とか、ラジオで聞いていました。ビジネス英語も、杉田ひとし先生の時代はずっとファンでした。18歳ですでに10年は聞いていました…から、子供のころから、自覚があった、ということですね。

■ 高校選びに失敗…先生の希望で熊本高校へ…

私は、高校選びに失敗し、本来は、大学に進学しないで高校から直接就職できる高専に行きたかったのに、中学の担任の先生の点数取りで、進学以外、選択肢のない熊本高校に進んでしまい、にっちもさっちも行かなくなり、結果的に自分で大学に進学するしかないという、最も厳しい選択肢をとらざるを得ませんでした。

いや~マジ大変でした。10人に一人くらいしか、この選択肢で、大学を卒業できる人はいないです。級友はポロポロと一学期が終わるころには半分くらいになっていました。

中学の先生が、一流高校に進学させたという自慢話がしたい、という理由で、進学校に進んだため、プログラマーになる夢は棚上げで、大学進学=夜学しか選択肢がなかったのです。

もちろん、親には引っ越し費用の17万円の現金以外は、何も貰っていません。というか、喰うにも困っているのでもらえません。高校時代は早朝のパン屋でバイトしていました。

入試の日に入試の結果を待たずに(どうせ合格は分かっていたため)、翌年のアルバイト先を決め(生協)、入学式より早く入寮して、一日も無駄にせずアルバイトしていました。入学式はバイトで出ていない。成人式もそんなお金はもったいないので、パリの旅行に使いました。

そんな調子の大学一年生だったので、受験明けで、羽を伸ばすモードの他の学生とは、まぁ全く生活態度が違いました。今から本気モードです。やっと足かせなく、自分の人生を生きられるようになった、ということなので。

ラオスで感じたのは、これかな。やっと足かせなく、登れるようになったって感じです。遠いボルトはチビには足かせ。

■ 黒人の先生で英語の専門教育

大学のころも、NHKのラジオ講座は続け、小3からなので、1年生ですでに10年選手です。このころは英語の専門教育がスタートしましたが、私の先生は、カリフォルニア大学バークレー校から派遣されたオルレミ・オモデレ先生というケニア出身の黒人の先生で、日本国発の黒人女性教授でした。

先生は英語のドラマ(戯曲)が専門ですが、外大の学生が引っ込み思案で発言しないので、ずいぶんとイライラされていたようでした。先生の要求は、アメリカ人学生並みだったような(笑)?先生、日本社会に詳しいわけではなく、たまたま日本にきただけみたいでした(笑)。

私はどこ吹く風で、外大の図書館で司書としてフルタイムで働き、日々、外国語の本と格闘しつつ、リナックスを覚え、18歳からテルネットコマンドでパソコン通信をしていました。外大の図書館は当時最新のネット環境でした。インターネットって大学からスタートしたものなのです。英字新聞も学生向けのを読んでいました。

■ 転機

転機が来たのが、 3年生の時。貯めたお金でパリに行った直後で貯金がスッカラカン、だったのですが…、アメリカ人の教授と日本人の教授がオペアで学生を捜しているということだったのです。

聞くと、オレゴンか、カリフォルニアという話でした。片方は日本人の先生、片方はアメリカ人の先生ということだったので、アメリカ人の先生のところに行くことにしました。が、パリに初めての海外で個人旅行に出かけた直後だったので、財布には2万円しかない(笑)。

それでも、このような機会を逃すと一生アメリカに暮す経験と英会話力は望めないと思ったので、二つ返事で出かけてきました。オペアというのは、子守で、月給が当時で400ドルでした。

失うものがなかったわけではなく、帰国しても学生寮には戻れないので、その後の大学生活が不安でした。英語も当時は話せませんしね。育英奨学生だったし。

■ ベイエリアで暮らす

行ったら、そこはベイエリアのかなり奥で、アメリカの場合、奥になればなるほど、お金持ち地帯という決まりでした。

当時のトップクラスの富裕層で暮らすことになりました。アメリカでの生活は富裕層に交じる、という生活…最寄りのセーフェーまで徒歩40分でした。隣の家?とおーい。子供が友達の家に遊びに行くにも、運転しないと遊びにも行けない

当然のように車がないと生活できないので、初めての運転免許は、あちらで取りました。まだ記念に持っています。実はソーシャルセキュリティーナンバー(アメリカ版マイナンバー)まで持ってる。

6歳、11歳の男の子のお世話役でしたが、アメリカでは驚くこと続きでした。まず食事が三食、シリアルでも平気です。ランチはピーナツバターとイチゴジャムのサンドイッチ。もしくはチーズのサンドイッチ。チーズの…って言っても、スライスチーズを挟んだだけのものです。こんなので子どもが育つはずがない!

行ってすぐ、免許を取るのに、筆記試験を受けて、自分で運転を教えてくれる人を募集して、40時間路上で運転し取りました。片言英語で、運転を教えてくれる人に、15ドル払います、と書いたら、最初に見た人が教えてくれた。自分でも行動力あるなーと思います。

結局、トーラスに乗ってフリーウェイをびゅんびゅん運転する生活でした…。当時のアメリカは不景気で、モールにも、だいぶ行きましたが、どこもスッカラカンでした。

その後は、片言英語から脱するのに3か月程度で生活には問題なくなり、恋人もすぐに出来ました。日本人女性はそれだけで大人気っぽかったです。勤勉なアルべニアの人でした。

オモデレ先生は、3年の任期を終えて、帰国されたところだったので、バークレーとベイエリアは近く、ときどき呼ばれてパーティなどに顔を出すと、私があっという間に英語を習得したので、ホントに喜んでくださりました。ついでにアデとアバ、という二人のお子さんが日本語をキープするのにも、日本人の教え子がたまに訪ねてくるのは、都合がよかったみたいでした。

ベイエリアのお金持ち世帯では、共働きが普通で、子供は一人で置いておけない法律なので、けっこうオペアが盛んで、私以外には、ヨーロッパ人が主体でした。男性も多かったです。かれらは、私より高給取りで、私の月給400ドルは不当に低いもののように思われました。たぶん、日本が西洋の仲間入りをしたい、という序列による価格設定だったのかな?と振り返って思いますが。

家事使用人的な地位の中では、オペアはかなり地位が高く(知的職業)、コロンビアなどの移民の人たちは、自国で高い地位にあった人たちも、ハウスクリーナーの仕事の方が多かったです。ハウスクリーナーだとオペアの倍くらいは稼げるというのがあるからかもしれませんが、私の住んでいた家に来ていたドローレスは、故国では弁護士なのにハウスクリーナーをやっていました。40代くらいの方でした。

■ ミッション地区でヒッピーライフ

1年後、私は一人でやっていける自信がついたので、サンフランスシコに一人住まいしたのですが、最初に住んだ家はミッション地区にある、ガンショップの二階でした。

日本人のオーナー所有で、店員は、アメリカ人と自衛隊上がりの日本人のお店でした。シューティングツアーで儲かっているようでした。お部屋の方は、大きなビクトリアンハウス(アメリカ版古民家)のシェアで、私の部屋はガンショップの二階で道路に面していましたが、雰囲気はいいけど…壁に試し打ちの銃創があいている(笑)というお部屋。

このお引越しでは、マリファナの洗礼を受けました。私は清潔度が日本人基準なのですが、共有部のキッチンやトイレが黴臭くて、猛烈に掃除したのですが… 匂い取れず。あとで、べつの部屋の日本人男子学生がやっているマリファナの匂いだと教えてもらいました。ガックシです。

その後、恋人ができたので、その人と同じシェアハウスに空部屋ができたので、そっちに引っ越しし、その後もトータル6回も引っ越しましたね…。サンフランシスコの、ありとあらゆる地区に住んでみたくて。アンティークショップ巡りが趣味でした。日本ではできない趣味です。

恋人のデイビッドは、アッパーミドルクラスの白人だったので、いくらヒッピー風情でも、私が暮らしていたミッションは有色人種の地区だったため、あまり安全とは言えませんでした。

通いのベビーシッターをして生計を立てていましたが、目的は英語の習得で会って、仕事をすることではなかったので、週に二日だけ働いて、あとは、ボランティア活動だの、英語の勉強だの、して過ごしました。老人の介護も経験があります。

後はアンセルアダムスセンターの会員になり、美術館に入り浸り、サンフランシスコシンフォニーも年会員で天井座敷で聞きまくり、バレエもマチネとイブニングの2連荘とか。バレエの方はレッスンも取っていました。 芸術の町を堪能。

当時はアート系人種で、アウトドア系に進化したのは、山梨以後です。

どうも、サンフランシスコは、マウンテンバイク発祥の地だそうです。ゴールデンゲイトパークは、しょっちゅう行っていました。ジャグラーが一杯。怪しげなニューエイジが盛んな土地柄です。通りがかる4人に一人はゲイ、という土地。

ボランティア中心というので、今やっている生活と似ていますが、アメリカのほうがボランティア活動はホントにボランティアというか、日本のボランティア活動って、年配の人の第二の人生の、自己承認欲求のはけ口になっているので、年齢層も偏っており、多様性もなく、結局、年功序列の会社のコピーで、めちゃやりにくい感じです。

海外のボランティア活動ってもっと自由でのびのびしていて、命令されてやる仕事って感じではないです。

グレースメモリアル教会での炊き出しや、スリフトショップでの商品整理、値札つけ、英会話学校での生徒役、英会話ソフト開発でのテスターなどのボランティア活動をしました。

当時もソフトウェア開発に関わっていたし、近所の大学SFSUで勝手にコンピュータルームに入って、普通にパソコン使っていました(笑)。授業に出ていても誰も何も言わないんですよね…それで。普通に学生に交じって違和感なく、学食使っていました(笑)。

そんなこんなで、結局、英語で生活し、2年ほど、日本人とはめったに会わないで暮らしました。

地味に貯金して帰国した時は、500ドルの貯金がありました。これでも、アメリカ基準ではお金持ちです(笑)。アメリカ人ってホント貯金しない人たちですよね。

行くときは2万円しか持っていなかったのに。それで、 差し引き300ドルの超過(笑)で、日本に帰国しました。なんか、達成感。

■ TOEIC楽勝

帰ってきてすぐ事前準備をせず、TOEICを受けたら、870点でした。当時の満点は、950点です。2度目は、925点だったので、もはや再受験する意欲を失いました。22歳の時です。

その後は、学生通訳で働きながら実績を貯め、日本ではロボットの開発部に仕事を得ました。

■ 海外は住み込みなどよくある

そんな感じで、海外では、家庭内で住み込みで働くとか、あまりごちゃごちゃ言うことはないですから…。みんな、もっと海外に出たらいいのに…と思います。

何なら、家事の代わりに食事代もって、とか交渉次第です。

バックパッカーで、ニュージーランドを旅したことがありますが…バッパーで掃除すると宿泊費がタダになるところは多いです。

メルボルンのゲストハウスにいたころは、キッチンを私がいつもきれいにするので、Wifi無料って、向こうから言ってきました。

善い行いは、結構すぐ報われるのが外国です。それだけ悪い人も多いからですよね。

節約旅行は簡単にできることが日本より多いです。日本って交渉の余地がそもそもないですよね?ルールですから、で以上終わり。

■ 海外で大人になった

そんなこんな冒険を20歳でやってきたので、日本で社会人デビューする前に、すっかり大人になっていたんですよね(笑)。バイトはじめも早いですし。

ただし、アメリカ流を日本でやると嫌われます。日本人は、男を立ててくれ、って文化ですが、日本人の男性で20歳で、これやれる人います?

現代のネットが発達した情報社会で、20代で見渡しても、めったにいないですよねぇ…なので、日本では、ほとんどの男性が、全部子供に見えてしまう(笑)。

それは私のせいなのか?っていうと、私のせいではないかも?

■ 相似形

同じ構造がクライミングで起こったことだと思います。

私がしっかりしているので、相対的に、しっかりせえよ、って状況に男性が陥るんだと思いますね、特に日向神。

木工ボンドでケミカルアンカーの真似事をしようとした開拓者とか紹介されても…。

一体、私にどうしろっていうのでしょう?と思いました。

 仲間のミスは仲間で拾うのが良いのでは?言いにくいことを部外者の私に言ってほしい、って、ズルでしょう… 

私はあなたのお母さんではありませんし…。お母さんにされそうになると拒絶します。



 

 

 

リボルトになった大蛇山

■だからハーネス履いていないんです!って夢

今日は夜中に悪夢でお目覚め。

クライミングのコンペか何かで、設営しているところで、うっかりハーネスを履いていないのに、終了点の位置のところまで、自動的に上がってしまった。私がいるところは、本の厚みの薄い板を何枚も重ねてあるところで、積み木状態なので、ふわりふわりと揺れている、畳一畳くらいのスペース。

持つものは、梱包用の白いビニールテープが、握りこぶしの幅くらいで、あまりに必死に持つので、ペラペラに薄くなっていた…。 

何人も人がゴンドラに乗ってくるんだけど、私を見ても、首をかしげるだけで、助け出してくれない。

ずっと、だからハーネスを履いていないんですってば!って言っているのに…。

手汗で滑りそう。

必死で訴えても誰も状況を分かってくれないという夢だった。

見に来た人は豪華キャストで、野口あきよ選手とか楢崎さんとか、ユージさんとか…もう、なんで私が危険にさらされているのが分からないのだろう…というところで、目が覚めた。

考えてみたらみんなスポーツクライミングの人で、リスクは無頓着な人たちだな。

あまりにも心理的に不安な夢だったので、刻印のように、記憶が鮮やか。いや~、まじ怖かった。

今にも泣きだしそうだった。ハーネス履いていなんです、って何回言ったんだろう…。

しかし、目覚めた今、あの状況でハーネスがあっても、どこにもセルフが取るところがないよな… 

いや~恐ろしい夢だった。

ほんとにクライミングでは、追い詰められていたんだな~と回顧。九州に来てから見るもの、すべてが、

クライミングの教科書にやってはいけない、と書いてあるようなことだった…。

座ってビレイするのはダメだと、1行目に書いてあるようなこと。確保器は体につけろと書いてあるし。もう言い出したらキリがないが、まだ消化されていないのかもしれません。

■ 私を出しにリボルト?

私は克明に記録をつけているので、そのため、かもしれないと想像しますが…

ボルトが錆びていて、その上にグレーのペイントがされていた、大蛇山という課題がありました。5.10cです。

あれは、熊本の会長さんのススメで登りました。登りながらも、このボルト大丈夫なのかなぁと思いつつ登った。所見では、3便くらいでムーブが出てきて登れたんだが、一撃はまだです。

一度県外のパートナーが来たときに、再登して、成長していなかった。

大蛇山、なんと、そのあと、リボルトになったんですよ…。え?!

やっぱりボルトが悪かったってことですよね? JFAが限られた予算でリボルトするってことは、課題を選んでリボルトしているはずなので…優先度が高い順のハズです。

というので、リボルト対象になるようなボロいボルトのルートをあえて登らせられていたってことですよね??

いや …

後で、JFAのNさんが、「リボルトしてあげましたよ~」と声をかけてくださりましたが、とてもじゃないけど、ありがとう、というより、そのような悪いボルトを登らせられて、落ちろ落ちろ、と言われていた、私は一体何だったんだ…?と思いました。

もちろん、大蛇山で気楽な墜落なんかせず、じわーと登り、中間支点には、テンションすらしてはいませんが…。当時も、落ちればいいのに、みたいな視線を浴びていました。

いや、ホント、クライミング初心者である自分より、クライミングの安全について

無理解

な人を”師匠”と崇めていたことが分かった。ここは、開拓者のおススメで登ったからです。

それとも、私が記録に書けば、全国区の著名クライマーの目につく、だから、九州のリボルトが進む、という魂胆でもあったのでしょうか?

どちらにしても、私は実験台のように命は軽ーく扱われていたということで、私自身が思う私の命の重さは、他の人が思う私の命の重さより、重たい、と思いました。

私はそのような他者の命を軽く、実験台のように扱ったことはない。

と以上のような考察を大蛇山ではしました。 

■ 不安

クライミングで起こったことを色々考えて何がどうだったのだろう?と理性で読み解いていくと、不安障害みたいになったのですが…

仏教の、物事は心が作る、という説によると、やはり九州のクライミングカルチャーは、本当のリスクがある北海道、あるいは山梨のクライミングカルチャーと比べて、自然界のリスク自体が、あってないような気軽なもの… 別に低体温症になることもないし、化繊のウエアで固めてくださいよ、とか何を大げさな、って感じだし… とんでもない過剰リスク反応者に聞こえると思いますが、かといって40年前のカットアンカーで、10cがギリギリの人を10cに登らせて良いとは私には思えない。

私が先輩や師匠なら、あらかじめ、

「落ちないで、のぼりなさい。困ったら、エイドかテンションにしろ」

と念押しする。 

そのくせカムでは登りたがらないんですしね…。カムの強度のほうが他人が何十年も前に打った腐ったボルトより、心理的になんぼもましです。倒錯している。

指導者の思考回路が、全く不明=不安。

悪夢によって、不安が出てくるということは、不安という精神障害に、日中は理性で蓋をしているのかもしれませ


ん。

■ 関連リンク

https://allnevery.blogspot.com/2021/12/blog-post_16.html

2023/01/04

復習ツーリングで発見する秘めた道:人間版、となりのツキノワグマ

■ 大快晴 

私はお天気を見て来週の行動計画を立てるのですが、天気図の線の幅が広ーい!=晴、です。

登山では、日本列島全体が5本、が基準値です。幅が広ければ広いほど、穏やかな天気。


 前回は、乗車率99%の自慢のルートを、約3分の1しか走れなかったですが、全工程が25kmと聞いていたので、道を間違えさえしなければ、自分で歩ける距離、と踏んでいました。

というのも、アウトドアの基本、登山では、 

一日の工程は普通の体力の人なら、20㎞というのが標準

だからです。大体、

1時間3㎞、1時間で300mの標高が上がれる、というのが、一般的な体力、

とされています。

ただ、マウンテンバイクは、登りは、筋トレギアで、何も持っていないより、歩きが遅くなってしまうのです…。

マウンテンバイクの通常のこれくらいは、普通、走れるという相場観

 が自分の中に育っていない… それを作るには、データ取りが必要です。

■ マウンテンバイクの経済スピードを知ろう!

登山では、苦しくなく快適に歩けるスピードを 経済スピード、というのですが、測ったところ、1時間で標高440mくらいが、私の経済スピードでした。

トップクラスのアスリートは、標高1000m。若い男性で500~700m。一般の人は300m。今登山の主流の高齢者は、その半分ですかね?

日本各地で、若い男性に合わせて作られた、昔の標準コースタイム、というのが高齢化で通用しなくなり、登山計画を若い男性の基準時間で作って、趣味で登山を始めたお年寄りが遭難する、という事例が一杯あります。実際、本州の方では、コースタイムが昔の倍くらいに改定されています。

例えば、甲斐駒は、標高差2200mの山ですが、17時間の山です。私は11時間くらいで上り下りします。若い男性は9時間、日帰りです。なので、本州の地図で山に行くと、私はエライ強いほうに入ってしまい、強いね~と誤解を受けますが、年相応です。大体、登りは年齢順というのが決まりです。

余談ですが、 

国際的には、標準コースタイム、みたいなヘンテコ基準を使っているのは日本だけ

です。

国際機関のUIAAからは、距離と標高、登山道の困難度のレベルで表記するように言われていますが、一向に進みませんね。日本人、慣習を変えるの嫌だから。

それで、手と足を使って這いずり回らないと登れないようなⅣ級の道に、杖を突いてオタオタ歩くような、おばあちゃんおじいちゃんが、誰でも登れるって書いてある、と言って、きてしまうんですよね…。

で、話を戻すと、この経済ペースマウンテンバイクバージョンを知りたかったんですね。

■ 朝も快適

朝は張り切って早起きしたおかげで、高速乗らなくてもスイスイ。順調に駐車場についた。

暖地の九州にしては寒い朝で、伊万里の辺りはすっかり霜が降りていました。九州は山梨より全然寒くないのに、なぜか寒さを感じるという不思議な土地柄。湿気の問題なんですかね?

ついたら、なぜか、大会の時あった方たちが集まっていた…あれー?なんと、私は知らなかったのですが、今日は、クリエイターの方がおさらいラリーをしてくれる日なのだそうです。

え?!全く一人で走る気満点で来てしまいました(笑)。とってもラッキーでした!

■ 更年期 × 怪我2発 × 悪性貧血

前回のラリーは、その前に参加した時の2年前から、だいぶ時間が立ってしまい、教わったことが、すっかりゼロリセットされていることを実感しました(涙)。

乗り方、一応教えてもらったよなー って、何だったっけ?みたいな?

私は、右足肉離れの後、右膝をボルダリングのランディングで脱臼。

…その回復が思わしくなく、自分に適したリハビリ運動を模索中でした。

1)ウォーキング NG。 道路を歩くと、舗装路なので、膝がむしろ痛くなる

2)水泳 NG アトピーの発作&上咽頭炎 塩素のアレルギー でもバタフライ得意

3)クライミング復活? 保留 落ちる時の動作ってコントロールがしづらい

4)インドアジム 保留 九州のジムは外岩よりではなく、課題がツマラナイ 

それで、バイクは心肺機能をあげるので、いいかな?と思っていたのですが、道路は嫌だったのです…自然の中、が好き

ところが…教えてくれた方によると、マウンテンバイクは、よく転ぶので、かなり危険だということで、怪我した体に怪我を重ねることはできないと思い、その時はコロナもあり、辞めておいたのでした。

しかも、福岡って近所で乗るところがないんですよね。裏山に毎日、歩荷散歩に行っていた山梨時代と違って、福岡ではアウトドアって、遠い憧れレベル。

さらに、栄養失調で鬱になる=B12と葉酸欠乏で悪性貧血=筋肉は異化で喪失。

おりしも、40代後半=更年期=老化の入り口で、怪我、運動習慣の喪失、肉体喪失、というトリプルパンチ。

■ これをやりたかった!

さて、私が復習もかねて、経済ペースを知りに行くついでで、技術習得したい!と思ったのは、これです。

マウンテンバイクの上りテクニック【MTBはじめよう! Vol.12】

  

ちゃんとマウンテンバイクに乗る基本的技術を習得しなくては! まずは

 ニュートラルポジションだ!

と思っていました。BBってのが何?から分からん。

ところが、なんということでしょう!

なんと、この日はみんなでツーリングしたので、後ろの人が、色々とアドバイスをしてくれ、ニュートラルポジション以上の成果が上がりました!

長い緩やかな下りで、ちゃんとマウンテンバイクらしく乗ってこなすことができた。

後の方はだいぶ習得していました。みなさん、ありがとうございました!

トップの方にはゆっくり走っていただき、小学6年生の参加者には、なんか申し訳なかったです…。ハズレの日でしたよねぇ…。

なんかお礼に私のできることはないかな?と思い、体験クライミングでも…と思いましたが(私は子供体験クライミングをプロボノでやっているので)、自転車乗りはクライミングは興味なさそうだった。あとヨガが教えられます(講師歴6年です)。

■  さて、ツーリングです!

今回、回ったコースは、なんと私が離脱した後からが、本番、おいしいところ、でした(笑)。

ほんとに、復習に帰って良かった。標高で言うと100mかそこらの里山なのですが、うっとりするような、ご機嫌な散歩道、というようなところでした。甲府の裏山を雪の日に歩きに入ったことを思い出しました。

写真は、撮り損ねましたが、立派な巨樹が突然出て来たり、え?ここは天然のキャンプ地?みたいな、整地されたかのような野原が出て来たり… これは!という

秘密の花園ちっく

な場所が一杯つないであるのです。トレイルが昔の子どもの通学路で、お地蔵さんがある、という場所もありました。

私が思い出したのは、南アの芦安で、登山道整備に出かけた時のことでした…。その登山道、実際、登頂するには必要のない道だったんですよね…。だから、誰も通らなくなり、自然に廃道化してしまったのを復活という流れでした。

山が人間生活と遠くなり、登頂、だけが山を歩く理由になってしまったら、こんな道イラナイ、と捨てられてしまった、ということです。

要するに、登山という活動は、登頂以外の価値を捨ててしまっている、ともいえます。まるで日本人が、成功以外の生き方の価値を捨ててしまったように…。

私はどちらかというと、人が来ない、人に知られていない、ということに価値を見出すタイプなので、そういう使われなくなったところに、のんびりしに行くのが好きです。

小さいころも、熊本城の麓の森で、大きな洞が開いた木があり、そこに良く本を持って遊びに行っていました。

今回のトレイルは、そのような、秘めた場所がなんと高速道路の、車のビュンビュン走っているすぐわきにある、というのがユニークなポイントです。高速道路のすぐわきなのに、隔絶感満点。

まるで、『となりのツキノワグマ』の世界ですね… 人間が現代資本主義にこき使われて奴隷労働している間に、高速道路のすぐお隣で、伊那のツキノワグマは天国生活を満喫しているらしいのです(笑)。

さしづめ、MTBライダーたちは、人間版となりのツキノワグマ、です。

■ やっと温泉入れた☆

今回は、前回の教訓を生かし、帰路にある温泉ではなく、波佐見の湯まで行きました。

私の好みの熱い湯で癒された…。温冷交代浴というのをいつもしています。冷水と温水を交互に5回入る。

どうも女性の体は毛細血管が、ホントに物理的に細くて、血行が悪いみたいなんですよね…なので、出来た乳酸が取れにくいのだそうです。私は女性にしては、別に冷え性もなく、手足もあったかい方ですが、それでも筋肉痛は取れづらいようなので、いつも温冷交代浴。

ヨガを教えていた頃、女性の体には散々さわりましたが、冷えている人はマジ冷えていますよね…。

本来は、内側から温める=運動、以外は有効な解決案がないのですが、女性って運動しない人、ホント嫌いですよね、運動。

あれは、そもそも、筋肉になるためのタンパク質を食べていないので、筋パワーが出ないためなのだと、今回、うつ病発症するほどの、タンパク質の異化というのを経験して分かるようになりました。

異化というのは、体の細胞は毎日入れ替わっているという意味です。実はDNAで毎日新しい細胞に作り替えられているんですよね‥同じ形に(同化)。だから、文字通り、1年前の自分とは、物理的にも全く別人、です。

日本のお母さんカルチャーでは、長い間マクロビが流行っており、まじめに健康を考える人ほど、糖質中心の生活になってしまうという害があります。マクロビ=糖質中心食。男性なら、ラーメン定食みたいなやつです。

あれをやると、体を作る素材がなくなり、一気に筋喪失です。この目で見ました!私の上腕は、すっかり細く女性らしくなりました。今、残っているのは、かろうじて、ふくらはぎ。

というので、今回は、BCAAを持っていき、運動直後に摂取。

■ お湯はイラナイ

反省点は、水分がお湯ではダメだということです。

登山より、登りの運動量が多いので、気温0~10度くらいでも、喉からからで、自販機で買ったドリンク2本空にしました。今度から冷水持って行かなくては。

ザックには、サーモスに入った1リットルのお湯があったのですが、暑くて、飲む気になれませんでした(笑) 。

■ 登りは有酸素運動

登りは、有酸素運動ですが、これはすっかり衰えており、みんなが息切れしていないところが、私だけ、ぜいぜいはあはあ、でした。

ただこれは、登山の経験から、

 レストと補給のバランスをマイペースにすれば解決できる、

と分かっているので、心配はいらないでした。ペースって個人個人で違うので、団体で走ると、それについて行ける時と行けないときは、出てきます。

■ Myマシンが…

それを考慮しても、ですが、私のマイバイクは、どうも

ハードテイル

というやつで、オートマとマニュアル、に例えると、初心者向きのオートマではなく、玄人好みのマニュアル車を持ってしまったみたいなんですよね…

そうかあ… 知らなかった…。それで、登りがしんどかったり、小さい石にタイヤをとられたりするのだそうです…

これは神さまの、思し召しでしょうか? なぜかマウンテンバイクでも

 技術習得志向

な選択肢をしてしまっているわたくし…。

みんなのクライミングに対する印象を聞いていると、皆さんクライミングは、指一本懸垂とか、ランジして取りに行くとかの動的ムーブをイメージしている… どっちも外岩で出てこないっちゃ、出てこないパワームーブ、ですよねぇ…。

なんせ外岩クライミング入門は、スラブとかクラックとかの花こう岩だし…。アイスはバチ効きで登る物だし。

結局、”技術”なんですよね…そういうのは。技術の後は、パワーも必要にはなるんですが、パワーで解決している人は、技術習得は後回しになります。

個人的には、まだ脳が可塑性がある若い間に、技術習得するのがいいかな~と思ったりするので、花崗岩、石灰岩、アイス、と登れてよかったです。

外ボルダーは、リスクも大きく、パワー解決の権化のようなクライミングです。私みたいな人があまり好きになれないのは当然かもしれません。でも、突破力はつきます。まぁ趣味なのに、無理して嫌なことをする意味はワカリマセンネ!クライミングが好きなら、これやれよ、みたいなクライミング踏み絵な感じで脅迫されてやるのは、良くないです。

 個人的にムーブ解決するクライミングのほうが好き。技術志向ってことです。

福岡には、外岩を登るクライマーがやっているジムは少なく、あってもボルダラーがやっているジムで、技術志向のジムは、ほとんどないし、そもそも、外岩に登らないクライマーばっかり…コンペ主体な土地柄…なので、今クライミングを頑張るには、有利な土地柄ではないですね。

九州で良いクライマーになりたい人は、器械体操、をやっておくといいと思います。あ、話がそれました。

■ ”課題”という言葉への嫌悪

そういえば、私と同じように怪我上がりの人で、パラグライダーで怪我した人がいました。

長崎と言えば、九州クライミングでは、トップクラスなので、それを教えてあげたら、

 「クライミングもやってみたけど、”課題”とかいう言葉からして性に合わない」

そうでした。なんか、自分の好きなことを手繰り寄せる知覚力がスゴイ!と思った。

これは、”課題”という言葉に対する先入観ともいえるのですが、課題中心主義が、問題解決思考であり、目的志向型ではない、というのは言えています。クライマー達を見て、いつまでこの人たちは、課題を満たすことだけして、

 いつから自分の人生を生き始めるのだろう?

と思いますもん… そうなると、課題をこなすことだけが目的になり、世界で一番難しい山…過去はエベレスト、K2、現代は、最高難度の5.17をこなすと、後はすることがなくなりますし、こなせないならこなせないで、こなすための人生になってしまい、自分の人生がいなくなります。

私は、あまり俗世の物差しで測ったり、先入観で食わず嫌いをするのは良くないと言われて育ったので、課題、にも、文句を言わず、取り組んではみましたが、そこには冒険は、もはやなかった。 アルパインには冒険的山が亡くなって久しいですし、フリークライミングの方は高難度を追求中で、草野球とプロ野球以上の違いが出て、一般クライマーは関係ない話になっていますし。海外遠征は楽しかったですが…。

ちなみに、クライマーの名誉のため、念のためいうと、課題というのは、このラリーの

 トレイル設定

くらいな意味ではありますが…。でも、英語に訳すと、Problemで、外国でもインドアジムではそう言われているので、クライミング界も反論はできない。

海外の外岩クライマーは、課題とは言わず、英語では、A climbと言います。That was a good climb! みたいな使い方。日本語では、訳すと、”課題”で、同じで、それで日本人クライマーは、課題という言葉の意味が先入観となり、難しい課題を追求するだけのクライマーライフが、必然の流れになったのかもしれません。

私も海外に行ってクライミングが楽しくなったので、クライミングは海外限定にしておこうかな!

海外のクライミングのいいところは、日本のように、課題追求型、ではないところです。楽しむことを主眼にルートが設計されています。

それに日本のように、皆が俺だって日本一になれたのに…とは誰も思っていない。プロとアマは完全分離で、プロの世界を目指してうまい汁吸えるかも?みたいな甘い期待はない成熟期にいます。日本のクライミングは、まだ成熟期にないので競技人口が少なく、ライバルが少ないので、才能がなくても努力さえすれば上に行けるかも?みたいな、欲望が湧きやすい段階にいます。同調しないと変な目で見られますが、38歳からプロ目指す人いませんよねぇ? (それでもアイスの岩根コンペで5位とかです、なんせ出場したのが7人…笑)

■ マルチタスク

アウトドアだとリスクがあるので、色々と気を配る必要がありますが、それが、

マルチタスクで集中力を要する、

という側面がマウンテンバイクには特にあります。下り坂のルート取りとか特にそうですね…。石の上に乗り上げたりして、コケます…。

そういう集中力が必要だ、という側面で、クライミングで瞑想経験になる、というタイプの人もいます。

そういう人は、ジムでは少数派で、「一緒にセッションしよう」と言って一緒に登ろうとする競争好きな人がきて、困ったりもします… 競争心がメインエンジンのクライマーは、一人だと内なる戦いで競争できないので、誰かと競争して楽しみたいのです…。

大体クライマーの9割はそういう人ですが、不思議なことに、トップクライマーは、残りの1割の人みたいデス…。

亡くなった谷口ケイさん…は、どうも残りのほうだったみたいで、それでトレトレに来たんではないですかね?

そんなことをふと思いました。

2023/01/02

現代新人を教える言葉

 ■両親への逆コーチングは偉人にアドバイスさせる

という手法を学びました。

両親=現代の新人クライマー
偉人=山のベテラン 

と置き換えると、良いかもしれません。白亜スラブを事例にしています。実際に起こったことはこちら

このようなことを起こさないためには、どういう対話が必要か?という研究です。

■ コーチング事例

現代新人クライマー=ジム上がりで、ルート経験値は少ない、ロープワークの重要性をきちんと認識していない

新人クライマー:

「こっちで、できるクライマーってアピールするには、白亜スラブ登ればいいんですよね? 敗退なしで楽勝っすよ!11のピッチが最高難度なんでしょ?俺、5.12まで登れるし!」

山のベテラン: 「敗退なし、で、ロープワークで行き詰ったらどうするんだい?君は知ってるかい?白亜スラブのボルトは、カットアンカーですでに40年経過しているんだ。つまり、ショートの時のように、迷ったらハングドッグしてボルトに頼ることはできない。オールフリーソロで登るのと同じだけの力量が必要なんだ。5.11が最高難度だとしても、ギリギリ5.11がレッドポイント出来るだけではダメなんだよ。むろん、行き詰ったら、カムエイドって手もあるが、それじゃ、フリーで登ったことにならないよね。だからこそ、ココを登ることが実力の証明になるってことなんだよ」

現代新人:「でも、スラブは10代っすよね。俺、11まで登れるし。フェイスは5.8だし」

ベテラン:「スラブの10代をボルトレスで登れるかい?フェイスも同じだよ。それにマルチピッチで時間がかかれば、夕暮れになってしまう。ロープが上がらない、なんてことが起きれば、膠着状態になってしまうが、君はセカンドと意思疎通できないときの対処法はマスターしているかい?」

新人:「レスキューは一緒にやったけど。コールが聞こえないなんてあるんですか?」

ベテラン:「あるとも。その時の想定はしているかい?」

新人:「していないです」

ベテラン:「ロープがアップしないときは想定しているかい?」

新人:「セカンドに自己確保で登ってきてもらったらいいんじゃないですかね?」

ベテラン:「君はそんなクライミングを自慢の種にしようというのかい?」

新人:「ロープがアップしないケースなんてあるんですかね?」

ベテラン:「こないだ、君、ショートでもカムの配置ミスで、岩の屈曲にロープを当ててしまい、ロープ流れていなかったじゃないか?」

新人:「え?あれってちょっと登りにくいなぁって思っただけだったんですが」

ベテラン:「それを見過ごしていると、ロープがアップされないということになるし、セカンドは自己確保で登らないといけなくなるんだよ」

こんな会話を作ったら、分かりやすくないでしょうかね?

■ 対比用 対等レベルの会話

クライマー:

「白亜スラブ行ってくれない?敗退なしで!」

ビレイヤー: 「えー、敗退なし、なんて大丈夫なんですか?前回のルートでも、ロープジャムってたし。白亜スラブでも、同じことかもしれませんよ?こないだショートでもカムでロープスタックしていましたよね?ロープ上がらなかったら、どうするんです?」

クライマー:「でも、スラブは10代だし、俺、11まで登れるし。フェイスは5.8だし、そっちは君リードできるんじゃない?」

ビレイヤー:「スラブの10代だって、けっこう大変ですよ。いくら5.8でも、確保条件が良くなければ嫌ですよ。マルチでは落ちれないってのが定番だし。ちゃんと確保してくれるなら行ってもいいですけど、敗退前提のロープ構成が無難ではないですかね?60ダブルで行きましょう」

クライマー:「え~。それじゃ自慢にならないんだよー。俺に花を持たせてくれよー」

ビレイヤー:「参ったなぁ」