2018/10/25

龍洞の岩場 (7) 偵察

さて、そんなこんなで、やっと岩場に会えた3日め!

朝、デイビッド達に、黄金博物館と黄金瀑布情報を渡し、いってらっしゃーいと送り出します。子供連れクライミングは、役割分担が大事です。

しっかし、英語で

偵察

ってなんていうんでしょう?? Exploring? もうとにかく岩が見たい!岩を見ないと、何しに来たんだか、です(笑)

龍洞の岩場のトポはよくできていますが、エリアの書き方が、TheBivyから一番遠いサウスパーキングの後門(バックゲート)を1番目、一番近いノースパーキングを最後に書いてあります… これ、絶対反対に書いてほしいです!バックドアのほうが一番なんて。

さて、偵察ですが、ダンプがスピードを上げて飛ばしているトンネルを歩いて通るのが嫌だったので、最初丘に上がってみましたが、雨でぬかるんでおり、かなり急なこともあって、あきらめました。周囲はカラフルなお墓が一杯でした。

この日の朝は、タイから来たという若い女性の二人組に会いました。とっても愛らしい感じの人たちで、100円雨合羽のようなものを着ており、観光客でしたが、大丈夫なのかなぁ?という靴…。 海外では、普通の旅行でも山ウエアがいいかもですねぇ…。

でも、タイから20代の若い女性が二人で来るような国なんだなぁ、台湾は…って思いました。逆かなぁ。タイって国がそれだけ経済成長して、豊かになったのかなぁ。

私は以前は仕事で海外に行くことが多かったのですが、そういう機会もなくなり、ここしばらくは、海外とはおさらばだったので、ウラシマ太郎感ありというか、キャッチアップしている感じです。

クライミングを始めて、この3年ほどは、毎年どこかへは行っていますが…。まだ3年目で、浦島太郎は卒業していない感じ(笑)。しかも、ビジネスではないので、町を避けて通っているので、あんまり世界の息吹を感じるって感じではないのです。クライミングでもなければ来なかった辺境に来てます、って感じ。

ただ、10代で出かけたときのパリでの、かつてのバブル時の日本の円の強さを知るだけに、経済的地位の没落が一層顕著に感じられるのかもしれません。先進国へは行っていないから分からないけど…。

ラオスへ行ったら、素朴さがステキで、アメリカの魅力は、実はだいぶかすんでしまったのです。アメリカは渡航費が高いので、行くなら1か月くらいはいないと元が取れないっていう感じ。そうなると休みがネックで、出かけるのは至難の業ですよね。しかも、もしかしてアメリカって、命がけクライミングの発祥の地かも、みたいな恐怖があります(笑)。

さて、この日は、バックゲートから偵察。地元のクライミング講習会のようでした。魚釣りのおじさんが一杯いた。海釣りができると、クライミングできない日も何かすることがあるようです。道路にもダイビングや釣りのお店や看板は見ましたが、商売は流行っている様子ではなく、なんとなく、ペンションブームが去った後の清里を思い出す感じでした。ゴースト化した家屋がぽつぽつと。

 サウスパーキングのトイレ。ここは釣りの車が一杯でした。

海釣りって難しいのかなぁ?
 展望台をさらに下に降ります。
 釣りの踏み後はぬかるんで、ぬめぬめ。

1歳児を連れてこの道はない!と確信。
 このあたりからフィックスロープが出ています。
 トラッドアンカー。

固定分散にしてあります。
 こんな風にトップロープが張ってあった。

講習会はどこも同じね、って感じ。
 講習会中な、地元クライマーの皆さま。

私は、偵察だったのですが、皆さんはお勉強。

見ていても、多少危なっかしかった。

まぁ一番危なっかしいのは、このわたくしですけど。
 バッグゲートだけで、エリアは6つもあるんですけど…

どこがどこか?

それが分かりにくいトポでした。

拡大図、欲しい。
 隣のエリアへ行くための、トレイル入り口。

城ケ崎と同じで、海岸へ降りるクライマー道ですが、結構登山スキルが要りそうです。
 降りたらこんな。
 雲行きが怪しくなってきた…
 ジャージャー降りなので、岩陰に避難…

標高1mくらいの岩陰で小さくなっていました…

早く止まないかなぁ…

このマンゴーはハズレでした…

 スマホは、電波は入らなくても、GPSは使えます。

助かるのは距離感。そんなに距離はないのです。

城ケ崎だとエリアとエリアの移動は車ですが、ここは車は不要。近いです。
 ボルダーも、クラックもいっぱいあるけど、下地がみんなこれでしょう?

岩だと頭を打ったら割れます。

アンカーがしっかりしていないと登っても降りれないわけだし…

どの課題に登るか?というのは、事前予習が十分必要です。

もしくは、岩を見る目が育っている必要があります。
 あー登れそうなのに…

誰かビレイしてくれないかなぁって感じ。
 岩の模様がとっても面白い!


 セカンドケーブの中。易しいクラックで、ムーブ習得によさそう。
 終了点も作ってあるし。雨も避けられるし。
 遠くからみたら、こんな。

ルーフがお好きな方にお勧め?!

下地が砂場だと少し安全度アップ。
 みんな登れそうに見える(笑)
 しかし、一歳児を連れてこれそうには、どれも見えない(汗)
 無理でしょう‥‥
 いや、ラクが怖いでしょう…
 あ!QXたちがいる~!って、朝と昼で同じ場所ですけど!登ってない?!
 こんなアロエ+トゲトゲみたいな植物に阻まれて、
取り付きまで行けない…
 無理!
 いいところなんだけどなぁ…
 ヨガマット敷きたい!ヨガできそう!
第一ケーブ。

つよつよクライマーは喜びそう!
 これ…ロープ要るでしょ!

と思ったら、あとで分かったが、

あの怖いトラバース

と国際的に言われているトラバースだった。

私の見る目は、ロープ出すか出さないかでは、確実さあるみたいです。

まぁ、後日、ノーザイルで通過したんですけど。
 ノーズゲート付近のお寺。

こっちのお寺は豪華だなぁ。
 お腹が空いて食べたランチ。

指差し注文で、

60元(240円)くらい。

スープがおいしかった。野菜炒めには醤油を掛けたくなった。
 宿に帰って、セブンへ向かう。夕飯用。
 セブンカフェです(笑)

セブンは意外に高くて、このタピオカミルクティ、60元。

ランチと同じって変!

セブンはきっと外資なので高いに違いない。

でも、セブンって偉大。セブンのおかげでクライマーは生きて行ける(笑)。

行動食はみんなセブンの…


龍洞の岩場 (6) 雨

さて、クライミングしたい!という思いと裏腹に、悲しい雨で始まった台湾初日…ほとんど嵐の暴風雨でした…(汗)。

翌日、朝ごはんに近所のセブンイレブンに行くと、バッタリとデイビッド一家と遭遇。そりゃそうか、ここらでは行くところがありません。

で、かなりの雨なので、どうするか?相談。私より先に到着しているデイビッドは、雨にうんざり感が、すでにありました…。

これはないなーという雨量でもあるので、この日は観光するという一家に付き合うことに。一緒に温泉街へ出かけてきました。

温泉街は、まぁ割愛。とりあえず、外国だと、なんでも刺激的です。

このころ、心配していたのは、デイビッドが岩場を知らない様子だったことでした…。

偵察もできないくらいの雨だったので、岩場を見ないで、もう完全に登らないで帰りそうな感じでした…(汗)

車で移動できる彼らは、晴れを求めて南へ行きたいそうでしたが、Pキャンしているので、大変だろうと思うと、むげに、それはちょっと勘弁とも言えない…

しかし、ここはラオスとは違って、パートナー当たり放題の岩場とは違うわけです。一緒に登る人が必要です。

…とはいえ、どこか勝手にトップロープが張れるところがあれば、私自身は、まぁ、グリグリにでもぶら下がって、単独で登攀を楽しんでも、まぁいいかと思っていました。

もちろん、歩いてトップロープが張れる場所限定です。

クライミングは、あきらめが肝心というか、パートナーと一緒に登ることに固執すると、上手く行かなくなる率が高いというか、どんなパートナーでもパートナーがいるだけありがたい!という気持ちが大事って感じです。ほんとに。

というので、デイビッド達のストレス度をハラハラしながら見ていたわけですが…私自身が岩を見ていないので、なんとも提案のしようがない…。

私も単独で登れないような岩だったら、台北にホテルを取り直して、台北観光に切り替えたほうが、次回の行動の自由度アップに貢献できます。まだ登山友にも出かけていないことですし…。

というので、翌日は、例のセブンで朝食の時に、別行動をお願いしました。デイビッドは岩場の近所の駐車場まで送ろうか?と言ってくれましたが、ゲストハウスから岩場まで歩ける距離(30分)だそうなので、歩くのも経験のうちのため、歩きを選択。

一応、山ヤのたしなみ。自己責任で、ってやつです。文明の利器、自動車に頼っていると、距離感が狂う…車だと、とても遠く感じます。

観光に費やした一日をもったいなく思いながら、帰宅すると、QXと彼のお客さんたちが、階段でレスキュー講習中でした。

これで自分の判断に自信を深めた。というのは、こちらでは、雨でも登れる、と言っていたからです。

しかし、今日の雨量は、さすがにないよね、と思ったので観光にしたわけです。あってた。さすがのQXも、講習会に切り替えです。

見ていてもいい?と聞くといいというので、しばらく拝見。

ビレイヤーの自己脱出とザイル通過(ノット通過)をしていました。

しばらく見て、何をやっているか分かったので、自室へ。

ついてすぐ、ゲストハウスにいた先客は、Let君とChenさんという若者と中年男性の二人でしたが、二人ともシンガポールの人でした。

QXが、シンガポールで有名なガイドさんなのだと教えてもらった。アメリカのサーティフィケイト(修了証)がありました。

Chenさんのほうは奥さんが日本人だそうで、宮崎の岩場の話題でひとしきり盛り上がりました。

シンガポールから外岩に登るために、はるばる台湾へ?というと、シンガポールには外岩はないのだそうです。

日本には良いジムがない!という話題もありました。

クライミングジム文化は、シンガポールやマレーシアはすごいらしい。

大きなショッピングモールで大勢の人が見えるような開放的な設備で、誰もがクライミングに親しむ感じなのだそうです。日本だと、穴倉みたいな、ひっそりと隠れた場所にあることが多くて、自然が好きな人にとっては、倉庫に閉じ込められているみたいな気分になるんですよねぇ…

というので、色々と国際的なジムクライミングのことが勉強になった。

LetとChenの写真は取り損ねました。とっても気持ちの良いお二人でした。

二人とも、デシマルで、5.10bが最高グレードということで、私ぐらいだな~というので、大体、彼ら向けにQXが選んだ岩場は参考になると踏みました(笑)。

日本でも調べてから行きましたが、龍洞の岩場は、ラオスほど、ボルト間隔が近くなく、どちらかというと日本と同じです。でも、ボルト間隔が関係ないトラッドを登りに来たのですから!

早くクラック登りたいよ~と思って、自分が登れそうな、5.7とか、5.8のクラックを探しに行きたい!のでした。

私は数をこなしたいのです、数を!


龍洞の岩場 (5)The Bivy

さて、私はホステルへ戻ります。

The Bivyは、日本で想像するゲストハウスではないので、海外生活経験があると驚かないと思いますが、日本の商業的に確立したお宿を思っていると、怒りだすかもです。受付はありませんし、チェックイン、チェックアウトなどの決まりきった手順もありません。

掲示板に、「お客様によっては、宿泊をお断りすることもあります」とあります。

そうだろうなぁ…。日本のオジサンは要注意です。モンスター化しやすいと思う。

今回はうまいこと、私が入室しようとキーボックスと悪戦苦闘していたときに、ちょうど宿の主の、QXが戻ってきたので、すぐ入れましたが…、誰もいない室内に勝手に入っていいのか?!と普通の日本の人なら思ってしまいそうです。

私はアメリカでシェアしながら生活があるので、家に誰かを張り付けておくほど、ゆとりないよねって思いますし、大丈夫ですが、そんな私でも、”The Bivy”と書いた看板くらいは立っていると思っていました(笑)。目印は、おんぼろハーネスとかでした。

しかし、とても快適なゲストハウスで、入ったらヨセミテのEl Captanのトポがデーンと目の前に張り出してありました(笑)。

このページは写真でBivyの紹介です。

 清潔なコンパクトキッチン。お湯と水、電子レンジさえれば!ってかんじです。
 1階はコンパクトなドーム(相部屋)。2段ベッドで6名までしか入れません。

私がついたときは、同室者は1名だけ。シンガポールのLet君でした。ので、広々できれいでしたが、人数が増えると、あっという間にギアで占領され、大混乱状況になりました。

このほか、ロッカーが一人一つあります。

コンセントの形状は日本と同じです。

2階は個室です。2名用が2部屋っぽいです。
 エルキャピタンのポスターがステキ!

これ、どこで買うんでしょうかね?と思いました。

カウンターキッチンで一応みんなここで歓談しています。

自分で塗ったんだろうなぁっていうドアが気に入った。

キャンパボードがクライマー風。うちではキャンパは…
 バスルームは二つあり、清潔です。

がバストイレは一緒です。シャワーだけです。

脱衣場はないので、日本風のを想像しないように。

大体足ふきが困るので、女性は被るだけのワンピース的なものがあると着替えが楽です。

大体海の家にあるシャワーを思えば近い。
 ボディシャンプーとシャンプーは備え付けです。

良かった~ちゃんとしたので…って思いました(笑)。

この辺の感性は、ケリーのかなぁ…。私も家で同じようなのを使っているので、ほっと。
玄関わきに合ったトポや雑誌。

瑞牆トポ発見!

かなりうれしかったのでした。

龍洞の岩場 (4)初日

さて、写真はラオスで一緒に登って、龍洞の岩場も一緒にデビューなデイビッドとその一家です。

妻はタイ人、夫はカナダ人のカップル。出会ったのは韓国!インターナショナルです~ で、カナダ人なのでデイビッドの母国語はフランス語。奥様はタイ語。

1歳半の赤ちゃんのアントワンは、フランス語と英語とタイ語。

お返事が、「ウィ」っていうのが、超可愛い!とっても愛らしい坊やです。

私は若い時、語学を習得しにアメリカへ行き、ベビーシッターをして生計を立てていたので、子供はまぁ大丈夫。アントワンもすぐ懐いてくれました。

しかし、驚いたのはPキャン… あとで、どこでPキャンしていたのか、見に行ったのですが…ここ。(外部リンクです)



あら~ これでは私たちが城ケ崎とかで、Pキャンするのとかわりがないではないですか…

さすが西洋人、タフだわね、と感心してしまいました…。

とりあえず、おなかが空いた!ので、晩御飯をご一緒に食べましょう!とディナーへ出かけました。が、近所は何もない土地柄…

フードコートのような店がかろうじて開いており、なんでもいいから出して!とお願い。
もう閉店中だった

お姉さんが英語を頑張ってくれて、なんとか、食べ物にありつきました。

しかし、駐車場は海沿いなのですが、ものすごく嵐になってきて、車も波にさらわれそうでした…

ちょっと様子が伝わりにくいですが、屋根だけあるところ、でもザーザー雨で、少々寒々としていました…。
いわし?がおいしかった!格安 3人で400元くらい


お食事終了しても、なかなか席を立たないので、どうしたのかな?と思っていると…

「アントワンのうんちを待っているんだよ」とデイビッド… 

そして、アントワンが、むむっと顔を赤くてしゃがむと、待ってたよ~とばかりにデイビッドは男性用お手洗いへ…。おむつ替えらしいです。

パパがおむつ変えられるなんていいわね、と思わず奥さんのワンに声をかけてしまいました。

「彼は私ができることはなんでもできるわよ」とワン… 最近の若い人はイクメンだから、日本でもおむつくらいは替えてくれるのかなぁ。

若いころ、いつも家庭的な男性に憧れていましたが…私が家庭的に見えるため(実際は違う)、私に魅力を感じてくれる男性って、たいていが生活能力が著しく低い人なんですよね…。まぁ、ある意味、正解なのですが。私が生活能力、著しく高いので。

でも、羨ましい子育て協業と思ったのでした…。デイビッドの躊躇ないパパぶりというか、育児を当然としている様子がたくましい!

日本のパパでここまで主体性というか、当然感を持ってパパをやっている人、あまり見ないので…。一気にお二人に対して尊敬の念がアップ。

アントワンもまだ小さいのにPキャンだと大変だろうなぁと。

この日は、これでお別れでしたが、本当に暴風雨だったので、テント張るのも結構大変だったろうと思います。

私は、屋根がある、このフードコートでPキャンすることを提案したのですが、警察に見つかると面倒だから、と駐車場へ行くデイビッド一家。

明日が心配に…

龍洞の岩場 (3) 出発

飛行機は9:30発でした。これは正解でした。

6:00頃家を出て、地下鉄ですが、意外に混んでいました。出発カウンターへは空港内でバスで移動です。

ラオスと比べ、今回はトランジットもなく、日本国内移動もなく、楽々。前にラオスに行ったときは、国内便が飛ばず、急遽、踵を返して、新幹線に飛び乗って、ギリギリセーフで国外線に乗れたことを考えると、楽ちんです。

バニラエアのカウンターは美しいお姉さんでした。ただバニラエアは、手荷物7kgまで。私は、キャリーケースとザックの2個とも預入れにしたかったので、追加料金5000円も取られました(涙)。韓国系の安いエアラインだと、何キロか気にしなくていいので、忘れてた。お姉さんが申し訳なさそうな顔をしてくれて、ちょっと和みました。

最近は、予約番号控えるだけでよく、カウンターでパスポートと番号を言ったら終わりです。ほんとに楽~。日本では、カウンターに並ぶ前に、荷物のX線検査がありますが、台湾ではなかった。なんででしょう?

こんな雨でスタート
出国ゲートにできるだけ早く入りたかったのですが、入るに入れず。

スタバでコーヒーを飲み、通りもんを2個買って、ゲストハウスとデイビッドへのお土産にしました。出発ゲートでは、水が高かったです。

水素水って、疑似科学って、みんな知らないのかな?500mlで500円もする山小屋価格な水が売られていて、びっくりでした。もちろん、買いませんでした。

山で食べるような簡単なスナックをバッグに入れて、ショルダーバッグ一個で搭乗。途中、読書も試みましたが、眠くて爆睡している間についてしまいました(笑)。が、到着したら、すでに飛行機の窓から、雨でした…。あちゃ~という思いが駆け巡ります…。

11時頃に到着で、14:20の1812に乗る予定ですから、ゆとりがあります。ゲートを出たら速攻で、案内
近代的できれいな空港
カウンターへ行き、中央駅までの高速鉄道への乗り継ぎを教えてもらいました。

感じの良い英語で、高速鉄道の乗り口まで教えてもらいました。時間があるので、携帯充電しつつ、ちょっと休憩。両替も済ませました。ここで電子マネーを買うべきでした。どうもこちらは電子マネーが普及しているようです。



地下鉄駅風の乗り場では、切符売り場のおばちゃんが親切にキップの買い方を教えてくれたため、無事、切符ゲット。

おばちゃん、普通に英語。台湾、進んでる~と感じました。

というのも、おばちゃんの風貌が、日本にもよく見る、ごく普通のおばちゃん風だったので…。あら~って感じ。アメリカで日系5世の人などに会うとびっくりすることがありますが、そんな感じ。

世界の国際化は日本の国際化のレベルより数段先だな~と実感する瞬間です。

電車への切符は、丸くてかわいいコインだったので、もう一個買って帰りたいと思ったくらいでした☆

時間に余裕があったので、最初に来た電車=鈍行へ乗って、居眠り。近くのおばちゃんたちが外国人旅行者と気がついたみたいで、どこへ行くの?と聞いてくれましたが、中央駅というと、大丈夫だわ~という顔をしていたので、安心して居眠りしました(笑)。たぶん、間違えようもない感じなのでしょう。

中央駅からは、地下街を歩いて、バスの停留所へ。長距離バスと路面バスの乗り場が近くて混乱。1時間半も乗るので、長距離バスのイメージでいたら、路面バスでした。

まぁ、道路上に看板がでているので、大丈夫です。

The Bivyへ行くには、1811もしくは1812ですが、本数が少ないので要注意です。

バスを待つ間に、降りる駅確認。座っていたおじさんに指さしてもらい、スマホでパシャリ。これを運転手さんんに見せるという寸法です。降りるのは 鼻頭角 です。バスでも不覚にも寝てしまいました。リラックスしすぎです。ハッ!と起きたら、もうほとんど鼻頭角で降りる寸前の南雅でした(汗)。

そして、バス停を降りたら、少し後ろに白いトヨタが止まっており、車がいるな~と思ったら、今回一緒に登るデイビッド一家でした。家族連れで来ているとは思わなかったので驚きました。

Pキャンしているそうで、大変だな~と。キャンプするとは聞いていましたが、近くにキャンプ場でもあるのかな~くらいな関心度で、なんで一緒にBivyに泊まらないのかしら~と思っていたからです。

まぁ、西洋人の人は、みな車での生活慣れているみたいですので、平気なのかなぁ… 私は結構きちんと休みたいほうなので、やっぱりベッドの生活がいいなぁ。

もうバス停を降りたら、すぐだというので、TheBivyを探し回りましたが、全然見つからない!

というのは、看板を探していたからなんです。それらしき看板はありません(笑)

バス停を降りたら、来た道を戻る方向へ行くと、階段があり、それを降りて左手側。

こんな建物がThe Bivyです。

ニュージーランドでバックパッキングをした感じでは、いつも看板が出ているので、そういうのを思っていくと間違いです(笑)。


看板は出ていません~

しかも、ついた!と思ったら、まだまだ核心があった…

ドアのかぎです… これについては宿泊者以外は極秘情報と思いますので、掲載は控えます。

慣れるのに一苦労なドアでした…
  



龍洞の岩場 (2) 装備

さて、行く!となった龍洞の岩場… トポを送ってもらって、ワクワクしながら、その日を待っていました。が、いつも登っている先輩のほうは、少し心配してくれていたのかも… 直前にクラックに執着して岩場に行ってくれました。

なんと、矢筈岳マスターズルーフ! ここは5.12のルーフです。ので、私にとっては雲の上ですから、まぁ自分が登ろうというテーブルに上がること自体が不可能感、満載です。

しかし、なんと都合の良いことに、マスターズルーフの1P目って、5.9なんですよね(笑)。

とはいえ、行ってみたら、全然5.9ではありませんでした。私は小川山レイバックレッドポイント終わって、5.10Aは、まぁ困らないだろうレベルですが、間違っても私がリードで取りつける5.9ではなかったです(笑)。背の高い、若くてまだ元気な男子で、スポーツルートで5.12が登れる人ですら、リードに2時間くらいかかりました。しかも、エイドも出してきて、です。

この矢筈岳のクラックで楽しくクラックを触れたおかげで、ちょっと台湾へのドキドキが減少したような?

とはいえ、一緒に行くことになっているカナダ人のデイビッドは、ちゃんとクラックを分かっているのかなぁ…少し不安…。クラック初めてで、ヘキセントリックを持ってくる、って言ったからです。

パッシブは、初心者にはちょっと怖いと思うのですが、彼は無邪気な様子だったので。しかし、無理をするような性格だったり、かっこつけて登ることはないと思われたので、大丈夫と思いました。

デイビッドは西洋人の中では小柄なほうですが(フランスの人やイギリスの人に小柄な人が多い)、とっても物腰が柔らかく、無理強いするタイプではないからです。

それに行くことになった時は、彼の言葉の端から、単独ではなく、パーティ行動のように感じられたので、私は気軽に混ぜてもらうつもりでした。

それより、心配は、お宿までの道のりです…何しろ、予約を入れたのが一週間前で、バタバタと出かけたので…。ほとんどバスなどの予習もなしで行きました。

まぁとはいえ、こういう場合でも、英語が話せるとあまり不安がないというか、駅や空港などの主要な観光客通過ポイントで、しっかり道案内をきけば大丈夫だろうと。台湾って先進国ですし。

航空券は、例のごとく、スカイゲートで探しました。往復で32800円でした。もう少し早く予約していれば、もっと安かったかも?

友人が山梨から遊びに来てくれましたが、同じく3万円ほどだったそうです。海外へ行くのと変わらない…。ちなみに車で行ったときは片道が3万円でした(汗)。

さて、装備ですが、長いルート、短いルートいろいろあります。

60mシングルロープ

を事前に購入しました。マムートの9.4mmです。しかし、この岩場は、岩角でこすれることが多く、現地ガイドのQXは、岩でこすれて切れて、2度落ちたことがあるそうで、もっと太いものが適していると思います。

ロープガード、もしくはガムテ

があるとよりベターと思われます。

ガイドブックには、#3までのラックとありますが、キャメロットの#4は頻出でした。また塩害でさびやすいので、ミシンオイル持参がベターです。

今回持っていったもの
・ヘルメット(必携、落石がある岩場です)
・シューズ
・ハーネス
・カム 小型エイリアン、キャメロット1式 + No1以外の0.5~2番 2セット
・60m シングルロープ
・テーピング用テープ
・ドロー10本
・終了点セット ゲート付き小型ビナ2枚と180cmスリング、HMS環付きビナ2枚
・PAS
・スリング数本、捨て縄、
・グリグリ、普通のATC、
・プルージックコード、ムンターミュール用ケブラーコード
・ナッツキー、ミニハンマー
・着替え 2着
・タオル 4枚
・ヘッドライト
・ナイフ、笛などのアルパインネックレス
・ヘッドライト
・雨具
・歯ブラシ
・トイレットペーパー
・帽子

ギアが重くて、今回は21kgでした。まぁ、ザック一個に入りますね~

要らないのは、シャンプー・石鹸類です。宿にありますし、なくても、セブンで買えます。

持っていけばよかったのは、PCでした。雨の日が多かったため。

現地のゲストハウスはWifiが使えたのであれば、暇つぶしにブログ書きが現在進行形でできたでしょう…

今回は観光については全く興味がなかったですが、近所に千と千尋の神隠しのモデルとなった九分があったようです。(分の字が出ない)。

https://matome.naver.jp/odai/2134252907841399801


龍洞の岩場 (1) 行くことに…

台湾の岩場、龍洞へ行きました。私バージョンの世界岩場紀行…その3です。最初はラオス、そして韓国、それから、今回の龍洞。龍洞と書いて、ロンドンと呼びます。

今年の夏は小川山での小屋バイトに捧げました…2か月の夏山バイトは、結構、人間関係的なものがつらかったです。

そんなつらい時期を過ごす中、心のオアシスだったのがドラツー練習会。ドライのために小川山に行っているのに、人工壁すらビレイヤー問題で触れなかったんですよねぇ…誤算。

ドラツーの練習会で、龍洞のトポを見ました。パラパラとページをめくったとたんに目が釘付けに…これは、私、行けそう…。海岸のクラックなのですが、高難度スポーツルートと簡単クラックのオンパレード。クラックは5.7とかが一杯なのです。

湯川でデゲンナーをリードしてから、次は疑似リードというところでクラック修行は、一時停止しています。なにしろ、クラックってカムの設置技術が確かでないと、命がけです。湯川は師匠の青ちゃんとの良き思い出の岩場ですが…意見の相違がありました。

それがカム設置練習。

青ちゃんは、私の疑似リードしたい!という願いを断ってピンクポイントで、でした。ピンクで登ったところで、各人、背の高さが違うので、絶対に同じようなところにカムを入れることはないのです…。なので何の練習にもならないのです…。特に私は背が一般と比べて、著しく低いので、普通にクライマーが設置したカムをセカンドで回収するときすら、大変なのです。遠すぎて…。

なので、ピンクしたって自分がリードできる道へは続かない… それを分かってもらえなかったのです。

どうも青ちゃんは、私が度胸がない、メンタルが弱いと思っていたようですが、それは誤解というものです。

誰もが私の腕力、私の背丈であれば、私と同じように恐怖を感じるはずです。というのは、ボルトルートでも、ボルトにクリップする前に核心を処理しなくてはならなくなることが、日本の岩場では多数だからです。

それが大きい人は分からない。日本のボルトルートは、それに適した体格でないと安全ではないです。

今回も台湾で小川山経験者がいて、小川山のグレーディングのおかしさやピンの遠さを話しており、世界中で認識されている問題らしいと理解しました。

例えば小川山のブラックシープという5.9がありますが、1本目のピンは背が高ければ、ガバを掴んでクリップできるのです。しかし、背が低いと、そのガバを掴むことが不可能なので、極小スタンスに立って…というワンムーブが必要になり、それだけで5.9ではなくなること確実で、しかも1本目を取る前です。みんなには5.9でも、私には5.10cです。これは、ボルダーで、6級の課題が、シットスタートにすると2段になったりするのと同じです。

同じことがクラックにも言え、クラックは私の小柄という不利益にあまり拘束されないクライミングではありますが、背の大きい男性が設置したカム位置は、私にはほとんどのケースで遠すぎるのです。青ちゃんの設置したカムも遠くて回収が大変だったり、今回も、タオの設置したカムが一か所遠くて回収するのに手がとどなかったです。

とは言え、湯川はパラレルなところが少ないのか、カムの設置は難しいと言われています。

疑似リードがダメって…なんで?

というわけで、私のクラック修行は、湯川の易しい課題を、ばんばんリードするというところで一時停止中です。

この夏、竜頭泉で疑似リードし、易しいクラックをオンサイトし、その後、小川山レイバックをレッドポイント、その後、モツクラックをオンサイト、カサブランカを疑似リード、でカムについて、いい感じに自信がついたところで、停止しています。

実は韓国に、ドラツーの練習会で行く予定でした…しかし、ドライはギアがまだそろっていない…前回韓国に行ったときに、ノミックを買えばよかったのですが…買えていなかったんです。ノミックでいいのか?というところもあったし、新型が出ると旧型の価格が下がるとも言われていました。

ドライもフリーと同じで、最初は人工壁しかできないのですから、コンペ用のクルコを買えばよいのか?とも悩んでいました。

ギア不足で、みんなの前に登場するのは… ギア不足というのは、クライマーとして、もっとも初歩的なミスというか、欠陥というか、「最初から来ないで!」と言われても反論できない感じなんですよね…。

そして、二か月の間バイトに忙殺され、トレーニング不足を痛感していました。ドライって、ほんとに大変なんです…体力というか、フィジカルがワンランク上が必要です。

ので、タイミング的にドライは、まだ準備不足感がありました…でも、韓国へはアイスの布石で行きたかったんですよね・・・本当は。

アイスは韓国へ行くほうが本格的な氷に触れ、距離も長く勉強になると思います。日本の氷は、氷結具合のいまいち化が温暖化で進行中なうえ、短く、プロテクションも悪いのです。短いということは、落ちたらグランドってことです。

しかし、九州へ来たことで環境悪化ですから、そもそもアイスもドライもできるかどうか不明です。

ドラツーの練習会で、龍洞のトポを見たとき、これは!とピンと来た、って話から、だいぶ話が膨らんでしまいましたが、そういう事情で今回は台湾でした。

トポをポストした瞬間、ラオスで一緒に登ったカナダ人のデイビッドが行くという連絡をくれました。私も快諾。

その後、バイト先に友人が訪ねてきてくれたのですが、その人は龍洞に行ったことがあるそうで、トポを郵送してくれると言ってくれました。

事前にトポを見ることができる、というのも、かなり高いポイントで、行くべし!という神のお告げのように感じられました。

しかし、問題は資金… 韓国ドライ練習会 × ギア購入 × 台湾 をすべて両立させるだけの資金は、バイトでは稼げませんでしたので、ドラツーとギアはセット販売だし、というので、今回は韓国をあきらめ、台湾へ。

終わってみて思うのですが、これは正解でした。直感で選んだ道でしたが、韓国に行っても、準備不足でたいして登れなかったでしょうし、私はコンペ志向のクライマーではないので、皆さんとの溝が深くなったかもしれません。

一方、台湾へ行くのは、半分は偵察気分ですし、ゲストハウスの状況を知りたい!という思いがありました。

台湾は全く知らない国ですが、日本人の海外旅行初心者向きかと思います。漢字が共通で
全然読めちゃう道路標識
読めるからですが、一方、郊外…龍洞は、海外なれしている人向きかもしれません。

なにしろ、田舎すぎて、日本でもそう見ないくらい、レストランやスーパーがありません。

セブンイレブンが唯一の町ってくらい、隔離された場所なので、一般的にはレンタカーを所望するでしょう。

というので、予想以上に、”海外っぽい”台湾で、もっと日本語が話されているのか?と前評判からは思いましたが、私はアメリカナイズされた日本人なので、私にとってちょうどよかったです。

よく言われますが、日本はアジアの中では唯一の先進国で、西洋文化の浸透率が高い国です。

その中でも私は若い時にアメリカで暮らしているので、洋風化の度合いが一般的な日本人より強いかもしれません。

毎日味噌汁を飲むかと言うと、飲まずに、毎日飲むのはコーヒーのほうです。日本全体が西洋化し、そのライフスタイルのほうが楽になってしまったからですね。 

そんなわけで、The Bivyに泊まったことも正解でした。公用語が英語なので…。

英語を話さない、ほかのところでは、快適に過ごせなかったかも… 

さて、以上が、龍洞の岩場へ行くことになった前振りです。

How to lead a trad route