2024/11/27

【クライミング心理学】日本アルピニズムは、ナルシシズムから脱却せよ

■ナルシシズムにやられたんだなぁ…

アルパインの山の記録から、誠実さ、が失われた理由。

言い換えれば、アルパインクライマーが、ナルシシズムに魂を売った理由。

それは、誠実に書いてしまうと、ルート名による、”すごいね~という賞賛”、それも誤解に基づくもの…が、得られなくなっているから。

■ エベレストと富士山は、承認欲求の山ですよ

たとえ話をします。

エベレストには、ベースキャンプになら、一般の観光客だって普通に歩いて行けます。富士山五合目に観光バスで行けるのと同じです。

それでもエベレストはエベレストですよね?富士山は富士山だし。

ベースキャンプも、エベレスト、富士山五合目も、富士山。

だけど、「エベレスト行きました」、「富士山行きました」と言えば、ほとんどの人が 山頂のこと、だと思い誤解する。

そして、その誤解により賞賛する。その誤解による賞賛エネルギーが気持ちよくて、ナルシストは、山を辞めることができなくなるのだ…。

いや、分かっていますよ、そんな極端なことを普通人がするはずないって、思っていますよね?私もそうでした…。だから、騙されちゃったんです。

エベレストや富士山なら、誰でもがハイキングで行く山だということは、誰にでも明らかなので、騙される人は少ないかもしれませんが…。

”ヨセミテ”ならどうですか? ”白亜スラブ”ならどうですか?

騙されちゃいますよね。なんか、すごそう…? 中身次第です。ヨセミテは、私は夫と普通にハイキングで行っていますから、ヨセミテ国立公園に行くだけなら誰でもできる。キャンプ4に寝泊まりするだけでも、誰でもできる。白亜スラブだって、同じですね。行くだけなら誰でも行けるわけではないですが(登れないと行くことすらできません)、がクラックなのでエイド出していいのなら、そんなに大変なことではないです。命知らずのルートだったのは、40年前の話。なぜならクライミングだって進化するからです。

そういう風に、進化の歴史を解説した書物はなく、また、マスコミの報道も、10年一日どころか、40年一日かの如くですので… トータルで位置づけられない若い人は、名前を聞いただけですごいと思っていますます。

こういう現状がどういう現象として、各山岳会に現れているのか?それを学習するのが、私の九州でのクライミング体験でした。山梨でも相当悲惨でしたが、九州は、輪をかけて、情報弱者のようでした。逆に言えば、古いアルピニズムがどのようなものか、体験できました。私には価値があるクライミングとは感じられなかったです。冒険性もなく、未知もなく、残置を頼って、目印探しゲームみたいなクライミング、どこがいいのだ?

山梨時代は、同じようなナルシストにやられた事件に、

 ・酔っぱらって、阿弥陀北稜に行こうとした事件

がありました。メタボで、すでに一般ルートの赤岳すら、息切れして、登れていない有様なのに行こうとしてしまう…という先輩がいました。

この方は会で問題児化している人でした。

そんなしょぼい山には、普通の相手は、相手が感づいてしまって、誰もついてきてくれない。それで、まだアルパインの内容や、何がどうなったら、どこへ行っていいのか?というレベルや基準が分かるようになる前の人、つまり、新人の男性とか、アルパインにあこがれがある、女性の私とかに、近づいてきて、超親切なおじさん、を演じるわけです…。この方以外にも何人も被害に遭いました。

こうした無知な相手に親切を装って近づき、自分の都合に良いように利用する、という行動は、ナルシスト独得の行動で、これは専門用語でラブボミングという行動です。

そのあと、君一人では〇〇できない=デグレーディングと言われる行動が始まります。例えば、前述の阿弥陀北稜などでは、一人ではそのルートに行くのはアブナイ!などと親切を装い、阻止したりします。

手が込んでいる場合は、周囲にそのターゲットに対する虚偽のうわさを捏造したりして、(例:「〇〇さんは実力以上のところに行こうとしているアブナイ。あいつは分かっていない」など)、ターゲットを孤立化させようとする。そうすると、周囲に相談できなくなり、本人は自分の判断力を疑うようになるからです。どっちが正しいのか分からなくなると、コントロールしやすいのです。

このターゲットは、大体、エンパスが多いです。というのは、エンパスは相手への共感力が強いので、親切に物事をとらえる人だから、です。相手の機嫌を自分のせいだ、と感じやすいということです。振り回す人=ナルシスト、振り回される人=エンパス、です。

そして、フーバリングというフェーズが始まります。ターゲットをコントロールし、虐待しようとする虐待のサイクルへ、再度入ろうとすることのことです。これに立ちむかうと対外怒って置き去りにするなど、一般社会人の間では起こりがたいようなおかしなことが起こります。自己愛憤怒という専門用語が付いています。

最後はディスカーディング、捨てる、で終わります。

詳細はこちらに詳しいですので、自分のクライミングパートナーと照らし合わせてみてください。

https://rinnakamura.hatenablog.com/entry/2023/06/02/231818

■ ナルシスト量産型だった日本アルパインの世界観

新田次郎の影響か、それとも、山岳漫画の影響か知りませんが、日本のアルパインクライミングでは、延々と、ナルシストを量産してきてしまったみたいです。

たぶん、日本のアルパインクライミング界は、延々とこの、ナルシスト育成産業化してしまっており、山岳会には、

 問題児とされる人がかならず一人

はいます。九州だったら、Uさんですね。山道具屋の社長さんです。まぁ、一般論ですが、社長業などというものも、相手の思いを顧みないようなナルシストのほうが成功しやすいことがビジネス界では証明されています。

その問題児は、問題児であることを誇りにすら思っています。

みんなを困らせることすら、自分のナルシシズムへの供給エネルギーになるからです。

事例としては、

  一升瓶担いで阿弥陀北稜の人

も同じで、赤岳一般ルートも、休み休みしか歩けなかったですよ…。いやはや…。それで、40代スタートの女性クライマーがフリーソロで登れるようなところですが…。

それ、自慢になりますか?ならへんやろ…。

同じようなのが白亜スラブ。この人に必要なのは、

 ロープ長を計算する力

であって、クライミンググレードアップではないです。

まぁ、ほとんどの新人クライマーは、山岳会に来た時点で、ジムクライミングを経験している場合は、クライミング力自体は十分で、習得しないといけないのは、

 ロープの流れを上手に作って、自分で自分が登れなくならないようにロープをうまく流す力、

です。ここを習得しないまま、グレードだけをあげていくのが弊害です。それでみんな死ぬことになっている。プロテクションは打ちながら登るのですから、ロープの流れを作ることを学んでいるときに、そんなに高度な登攀グレードのルートに行けるはずがないです。そこをすっ飛ばしていくから、死者の列ができるわけです。九州なんて、普通の外岩でショートでも、長ぬんで伸ばすことを知らず、カムでプロテクションを追加することも知らない人がほとんどでした。ボルトに当然のように頼って登るだけの人が99%でした。

ロープの流れを作るなどということは、せいぜいナインアンダーのルートで学習するものです。

しかし、ナルシシズムの充足を中心的にどの山に行くか、どのルートに行くか?を考えるクライマーは、ナインアンダーのルートなんて、俺5.12登れるから、とバカにして行かないのです。

なので、ルートに出たときに、ロープが足りなくなります。もうよく考えたら、白亜スラブでロープが足りないのは3度目でした。仏の皮も3度まで。ロープ長が足りないのは、致命的なミスで、やっちゃったごめんで済むミスではないです。一発アウト系のミスです。

この人と登りたい人は、○ボーさんは登りたいみたいでしたが、ト〇ゾーさんは、もう話に聞いただけでアウトと思ったみたいでしたね。

こんな低レベルのクライミングしか、日本の一般アルパインクライマーが、できなくなってしまったのは、

  ナルシシズムが満たされること=賞賛をエネルギー源にして山を組み立てることが普通

になっているから。短く言えば

 承認欲求の山

です。承認欲求が満たされることが楽しいので、

 楽しくて山やってます

と言いきれてしまうところが、切り分けが難しい点です。それにマスゴミも今まで加担してきました。マスメディアの人も、アルパインクライミングを正しく報道する方法が分からないのかもしれないですが…。すごいクライミングの何がどう具体的にすごいのか?の言及がなく、やたら、未踏の山への賞賛しかない…具体性がなく、何の情報源にもならならない情緒的な表現ばかりの報道でした。

■未踏の山は手作りできます

未踏の山や、未知の山は、その辺の里山にも作れます。

尾根一個、適当に登ってみれば、登山道以外のところを歩くことがどういうことか?分かります。また、尾根を降りるほうが谷を遡行して歩くより難しいことが分かります。こんなの、山岳会に入る前に、山岳会へ所属するマナーとして、一人でできることはやってから入るのが当然のことです。

冬山は赤岳、沢は釜の沢、岩は広沢寺ゲレンデ、夏山縦走は奥穂、なんて、もう御坂山岳会だとしたら、重鎮には報告できないレベルの、レベル低下です。一般の未組織のハイカーだって、このレベルは一人で登って帰ってこれます。

現在の私のレベルでは、

 冬山は、阿弥陀北稜単独初見・甲斐駒厳冬期単独、

 アイスは南沢大滝あたりをリード練習、

 沢は近所の無名沢帰りは読図で無名尾根を降りる、

 フリークライミングはラオス、マルチはインスボン、日ごろは外岩リード練習、

 平素は、夏山縦走はヒマラヤ国内なら立山10日とか、後立5泊程度で縦走、

ですので、40代スタートの女性クライマーがそれくらいできるわけですから、それくらいは、誰だってできて当然です。なんせ、40代スタートの女性おばちゃんクライマーだって、一人でもこれくらいは登っているんですよ?

俺一人で海外行くのが怖ーい、と泣いている子はどの子ですか? 私がびっくり仰天したのは、昔の山岳会のトップクライマー、リーダーだった人たちって言うのは、どうも、女性に依存して、丸投げで遠征手配を組み立ててももらっていたみたいだったことです。それで、英語が話せるというと、魅力になってしまうわけですね。でも英語要りませんよ。現地では英語圏でないのだから。結局知性の面で、自分で遠征を組み立てられていないで、さあ、登るだけですよ、とおぜん立てしてもらって登り、それを暗記することで何とかしてきた人がほとんどだったのではないでしょうか… どこに冒険があるんだ?

一方で苦手のフリークライミングを強化することには消極的な人が多い印象でした。たぶん、ランナウトで尊敬されることができない=俺を褒めてくれる人がいなくなる…からではないのかなぁと思います。

カッコよく見えそうなら行く、見えなさそうなら行かない、みたいな判断基準

だと、登山関係って、IT化が最も遅れた業界なので情報がない。古い本を読んでいる人は逆に誤解を深めてしまいますし…。

正確に言えば、一般レベルの山岳会のレベル低下は、もう、世紀末です。

冬山で、何としても踏みとどまるレベルは、厳冬期の中崎尾根です。それも連休の最初に行かないと、トレースが付いてしまってラッセルもなくただの金魚の糞登山になってしまいます。ちゃんとした中身がある登山だったかどうかは、30日とか31日ではなく、28日とか、正月休みの一番乗りだったかどうか?また積雪が十分あったかどうか?によります。近年、温暖化でラッセルしに行く山なのにラッセルするのに十分な雪の量がないときが多いです。

厳冬期中崎尾根も死守できなくなっている、っていうのが山岳会の現状です。

若い野心ある男性クライマーは、自分で、自分のクライミングキャリアを開拓していきましょう。

山岳会という”踏まれた道”は、行きどまりへ通じる道です。


2024/11/26

【クライミングの因数分解】速報!ツクチェピーク前衛峰(6490m)北東壁 2023冬 講師●伊藤 仰二 氏

 ■ 本物のアルパインクライミングを!

いや~、すごく軽やかで、楽しく、冒険の楽しさが伝わってくる報告でした。

この報告を聞けば、今までの冬壁のイメージが覆るでしょう…

このロープを切ったらあいつが死んじまう…みたいな、イチかバチかヒロイズムを山に持ち込んだのは、新田次郎の小説なのでしょうか?それとも神々の銀嶺みたいな、登山漫画?

現実のヒマラヤクライミングの楽しそうな様子が伝わってきます。

私がしたいのは、このようなクライミングの、一般人バージョン、です。

■ なぜかM自慢だったこれまでの山

今までの山ヤの報告が、イチかバチかで、雪崩に遭いました、とか、仲間を亡くしました、とか、凍傷で指が5本亡くなりました…とかが勲章だったのは、Mな伝統で、本来健全に、つらいことはつらい、楽しいことは楽しい、と言い、

 どのような実力で、どこまでできる、というのが、合理的に、健全に判断できる、

というのが大事なことです。

そうでなくても、山は安全でないのですから、わざと安全ではないようにして、それを自慢してしまうような、愚かな行為は、易しい簡単なところしかチャレンジしていない、という証拠なんではないでしょうかね?

それで、

 俺ってすごんだぞ系報告

って、恥ずかしい…。この記録を、雌鉾アイス初登とか、クロステオテ谷エイド初登が、初登であれば記録だからというのでロクスノに出してしまった人に見てもらったほうがいいかもです。

これらをロクスノに載せてしまった編集者も、ちゃんと現代アルピニズムくらい理解できるようになってから編集者をやってもらいたいものです。

いやはや、苦言ですみません。しかし、冒険でも、チャレンジでもないものを冒険風に書いてしまってはいけません。それに騙されてもいけません。

■ スタイル

伊藤さんの報告は、従来の報告会の、あちら側とこちら側を隔てるノリと異なり、具体的で、何が核心か分かりやすく、アルパインクライミングを志す若い人には、何がどうできれば、どこに行って良いのか?が分かりやすかったんではないだろうか?と思いました。

まずは、Googleアースで、1か月半びっちりパソコンに張り付いて壁を探したそうです。

つまり、そういう探す作業ができる暇人が必要ですし、探す際に条件を分かっていることも必要です。

これは、国内で未踏の場所を探す場合でも同じです。私は氷瀑を探して回った経験がありますが、大体は、1)北面に向いていて、2)水量が多くない滝マークを探すことになります。このように、1)2)のように条件を絞り込める経験値も必要です。

条件を絞り込めるためには、あらかじめヒマラヤを登っている経験が多少は必要でしょう。

次に、スタイル。

・ずっとリードフォローで行きたかった

・1ピッチだけ残念ながら、荷揚げになった

・日本の屏風岩みたいな感覚で登りたかった

・トップ3kg、フォロー10kg

やっぱり、リードフォローで、快適に抜けたいですよね… カメラを持っているのが伊藤さんだったので、ずっと相方がリードで、伊藤さんはセカンドだったような印象を受けましたが、つるべだったのかなぁ。

私も、トップは軽く、セカンド(フォロー)が荷物を持つ、というスタイルで、インスボンなど登っていますが…インスボンは300mくらいの壁だけど、伊藤さんたちは、さすがの1700m…

一般人クライマー 300m

トップクライマー  1700m

1700mを登るには? 1700÷300=約5日? 4泊のビバークで、登って、その食料、生活ギア込みの重量がトータル13kgとは…軽い。

ギアを見てみましたが、アイススクリュー7本、カム一式、ハーケン9枚、ナッツ2セット、アルパインヌンチャク6枚、捨て縄用ギア4つ、あとはスリングと環付きビナって感じでした…

いや~、私、普通のクラックのリードでも、カム2セット、持って行っています…(笑)。これは怖がりだからですが、これを怖がりだというのは、正確な描写だけど、手繰り落ちること確実な、ランナウトしたボルト配置を怖がって、怖がりだと描写されるのは、不正確な描写です。リスクに正常に反応しただけ。

さて、ルートは、M7、AI5 R 1700mでした。ピッチ数不明。4日で登ったということなので、4で割ると、400mちょいくらいなので、60mロープで、7ピッチ~8ピッチと、スピードが、速いです。ミックスなのに…。

分不相応に難しいルートに、レッドポイントで取りついて波状攻撃しているフリークライマーは、さっさとは登れない… 高難度レッドポインターではなく、オンサイトで早く登れる能力が必要です。

高い標高なのに、普通に無雪期のインスボンくらいの速さだなぁ…と思いました。私と師匠の青ちゃんとで、インスボンのマルチ一本では時間が余って、2本目を行く日があったくらいなのですが、グレードが易しいので、ぱっぱと登ってくれたので、それでセカンドは普通に上がれば、一日の登攀距離は400mくらいだったかもしれない。

つまり、M7を、M5みたいなスピード感で登れないといけないってことですね…。ムーブ解決とか、やっている場合じゃない、ってことです。

これは、岩に置き換えると、5.11を5.9みたいにさっさと登れないといけないって意味です。

すごいな~、私にはありえないすごさだけど、昨今、男子が5段とか言ってるんだから、若い男性なら、M7(5.11)って普通にその辺の人も登るので、ありえないグレードではありません。クライマー最弱者の私でM5くらいなので。

それを確実にさらにスピーディに登れ、しかも空気薄くても…って話。

個人的に、6000m級で、ミックスルートを登り、未踏の壁を登る、ということの具体的事例で、必要な能力は何か?ということが、報告で因数分解ができました。

1700mをワンプッシュということになると、壁で4泊ビバークしなくてはならないので、もっと標高の低い場所で、壁内ビバーク経験を洗練させる必要があります。易しくするには、ルートも整備されたところで、壁内ビバークする。それは、一般的には、ビッグウォールの経験ってことになる。できない人は人工壁や近所の岩場で壁ビバーク練習するのが良いと思います。

このような理由で、ヨセミテのビッグウォールに行くことは、ヒマラヤの未踏峰の冬壁の訓練の一部ということですね☆

ヨセミテビッグウォールなら、まぁ、エイドで登れる人なら、誰でも行けるそうです。御年74歳だった米澤先生だって、俺も行きたいと言っていたくらいな場所です。もちろん、壁ビバークが不快な宿泊と言うこと以外は、私もやろうと思えばやれる。(やりたくないけど!おトイレ空中なんて…)

それ以外に絶対に必要なのは、やはり、雪上生活経験です。

これは、八ヶ岳で雪上テント泊していれば、十分。八つのほうが寒いから。6000m級でー10度くらいというのが一つの水準になっているそうでした。八ヶ岳だと、標高2000で、ー24度です。

大雪への対応力も学ばないといけないので、豪雪の山に行けば、夜中に除雪で寝床から起きなくてはならいというキャリアも積めます。

私も谷川岳周辺の山で、経験させてもらいましたが、一晩で1m40cmくらい積もってびっくり仰天でした。雪の量で言えば、日本の山のほうがシビアなので、雪への対応力の高さは日本の山のほうが高度ですね。濡れた雪だし。

そして、当然だが、アイスにプロテクションを取る技術。アイススクリュー設置能力。それも、岩の溝に詰まっているようなの。

それから、岩にプロテクションを取る技術=カムのプレイスメント。

そして、オールラウンドなクライミング能力。フリークライミングのムーブだけではだめですね。アックスでクラックを登る技術=ミックス技術=つまり、ドラツーのクラックバージョン。ドライもボルトルートではだめってことです。

また壁に行きつくまでに、読図が必要なので、沢登りもこなせないといけないです。

さらにどの壁を登るのが適切か?というので、ルートファインディング力…これはベテランの知恵が伝承されてほしいところです。ゼロから作るのは、かなり難しいです。登っている先で、ああ~プロテクションが取れない、けど、今、手も離せない!って羽目になるのは、普通のショートのゲレンデで、5.8しか登っていなくても、よく発生します。私も、初めて瑞牆で登った日にランナウトして、カムが玉切れになりました。登れたからよかったけど。

同じようなことを僻地でやって、それで落ちれば、即ピンチというか、救急車来ないので、そういう羽目にならない能力を培う必要があり、ランナウトを自慢話にしている場合じゃないですね。

当然ですが、テント泊技術が必要なので、当然、冬山の縦走や、雪稜登攀、無雪期テント泊も経験済みであるのは、基本のキです。そして、アイスとクラックは、そこそこ登れて当然…ということになります。

これらの上に、M7はフリーで登れ、M5を登るかのようなスピードでないといけない。エイドは5だそうでした。めっちゃランナウトって意味です。しかし、これは自慢する話ではなく、単純にやむを得ないって意味です。

大体登るより、降りるほうが難しいのが山ですが…帰りは、板状の岩が重なったところを降りるのを避け、遠回りして降りていました。

また、クライムダウンは、ロープつけてコンテで降りていました。40度だったそうです。これくらいの傾斜だと、懸垂では、ロープが地面についてしまうし、逆に遅いので、クライムダウンになると思うけど…、コンテで間にプロテクションが取れない場合は、トップクライマーの間でも、ロープをつけるかつけないかは意見が分かれるところだろうなぁと…。

片方が落ちたら、他方が巻き込まれるからです。

そして、体力温存。ビバークハンモック手作り。手作りのバックパックが50リットルで560gとウルトラライトでした。これ販売したら売れそうです(笑)。

全般に、いかに苦しかったか?という報告ではなく、いかに楽しかったか?という報告だったのが新鮮だった☆

非常に良い報告会でした。

先に聞いた若い方の海外クライミングの報告も楽しかったので、明日まとめます。本当に良い報告会でした☆

こういう報告会が多数行われれば、栗城劇場みたいなのは、起らなくなるでしょう。

正確に何がどうできれば、どの山に行けるのか?ということが、周知されると思うからです。

ヒマラヤって言っても、歩くだけのトレッキングから、M7で4ビバーク、みたいな山までいろいろあります。

富士山って言っても、夏山なら、初心者の山、ただ歩くだけでしょう。同じことです。


個人的に、伊藤さんは2歳年下。別の優秀でない2歳年下の相方のしりぬぐいをするクライミングをしてきましたが、優秀な方の弟が、まるで姉の敵を取ってくれたかのような報告に感じました☆ 

その個人的感想は別にしても、このような報告会が増え、現代のスーパーアルピニズムが正確に理解され、エイドクライミングではなく、オールフリーで、アルパインを志す若い人が増えてくれることを願っています。

クライミングで一旗揚げよう、という野心的な若い人が、いつまでも古い情報(エイド=アルパイン、日本全国、Ⅳ級A1)にしかアクセスできなかったことが、ここまで、アルパインクライミングの衰退を招いた元凶のように思います。

参考:トップアルパインクライマーであるピオレドール賞の受賞者たちのフリークライミング能力については、以下のような特徴が挙げられます。

多くの受賞者は高度なフリークライミングスキルを持ち、特に技術的に難しいルートを開拓しています。例えば、複数回受賞したアラン・ルソーやマット・コーネル(2023年受賞)は、北壁やミックスクライミングのルートでM7やAI5+などの非常に高い難易度のセクションを含む登攀を行っています【17】【18】【19】。

他の例として、複数回受賞者であるポール・ラムズデンやマレク・ホレチェクは、EDグレード(Extremely Difficult)の新ルートを含む登攀を成功させています。このグレードは、5.12以上の難易度のフリークライミングとミックスクライミングを組み合わせたものです【17】【19】。

まとめると、ピオレドール受賞クライマーは一般的に5.12から5.14クラスのフリークライミング能力を持ち、さらにアイスクライミングやミックスクライミングの高難易度技術を組み合わせたスキルを有していることが多いです。これらのスキルは、未踏峰や新ルートの開拓に不可欠とされています。

アルパインクライミングにおける「M7 AI5」の表記は、登攀(クライミング)ルートの難易度と特徴を示しています。それぞれの意味を以下に説明します。


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### 1. **M7(Mixed Climbing)**

- **M**: Mixed Climbing(ミックスクライミング)を指します。岩と氷が混在する地形を登るスタイル。

- **7**: ミックスクライミングの難易度を表します。Mスケールは通常1(最も簡単)から始まり、数値が大きくなるほど難しくなります。

  - **M7**はかなり難しいレベルで、垂直あるいはオーバーハングした岩場をアイゼン(クランポン)やアイスアックスを使って登る技術が求められます。

  - 高い筋力、優れたバランス感覚、的確なギアの使い方が必要。


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### 2. **AI5(Alpine Ice)**

- **AI**: Alpine Ice(アルパインアイス)の略で、氷だけで構成されたルートの難易度を表します。

- **5**: Alpine Iceスケールの中でも非常に高い難易度。

  - 急峻な氷壁(70~90度)や薄い氷、脆い氷を含むことがあります。

  - 安全なプロテクションを設置するのが難しい場合もあり、高度な技術が必要です。


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### 組み合わせとしての「M7 AI5」

この表記は、以下のようなルートを意味します:

1. **岩と氷が混在する複雑なルート**。

2. **垂直あるいはオーバーハングの岩(M7)と、急峻な氷壁(AI5)**を含む。

3. 非常に高い技術力、体力、そしてメンタルが求められるエキスパート向けの挑戦的なルート。

もし具体的なルート名や地域に関連する文脈があれば、それも共有いただければさらに詳細にお答えできます!

2024/11/25

【スーパーアルパイン】客観的なレベル判断を自分で!情弱から抜けよう!

 ■ 情弱:山岳会が教えているアルパインと現代のアルパインの溝を埋めましょう

20代でフリークライミングできた場所が登れなくなる(=フリーで登れなくなる)のは、老いるという動物である人間の定め。

現代の山岳会は高齢化のため、昔フリーで登れたところも、70代、80代ともなれば、当然フリーでは登れず、新人教育は、エイドクライミングを教えてしまう、ということになりかねません。

ところが、現在、エイドで使う残置は? 40年経過して支点が腐っていますよって話です。

現代の無雪期アルパインロッククライミングでは、残置を使わないのが普通なのです。

■おぜん立てされたルートで吠える?

ボルトが整備されたロッククライミングのマルチピッチは、山にあるルートではなく、フリークライミングを楽しむために整備された、いわば、おぜん立てされた課題です。

残置が、山にあるわけがないのですし、あったとしても、その残置が管理されているわけがないのですから、積雪期のみならず、無雪期のアルパインロッククライミングでも、残置は使わないのが普通です。例えば、錫杖の注文の多い料理店、です。

そして、それを支点を自作できない初心者でも登れるように、易しくしたもの、初心者向けのものが、支点が整備されたルートなのです。

初心者向きルートで支点が整備されているのは、初心者は、登ることだけでアップアップで、支点を作りながら登るには、ある程度のクライミング自体のゆとりが必要だからです。

カムをセットするには、最低でも片手は要りますし、ハーケンのセットなら、かならず両手が必要に。

以上のような理由から、ボルトを整備してありますが、それは

 練習のため

であり、そこから、ステップアップして行ってくださいね、って意味ですよ。

ところが、現代の新人さん、初心者さんは、フリークライミングのレベルが高く、一切支点を使わずにフリーで登れてしまうので、支点を作る心理的ニーズが長いこと湧きません。

自分で作った支点に落ちても大丈夫だったという経験が一つもないと、一発で死に至るとなれば、チャレンジできないかもしれませんし、そもそも、しんどいことが嫌かもしれません。

どっちにしても、結局は、軟弱化、日和るという方向性になってしまい、クライマーの二極化現象の理由になっています。

初心者クライマーは、おじいさん山ヤから、エイドクライミングを教わって、エイドクライミングのことをアルパインロッククライミングだと思い、50年、70年前の記録の書かれ方でルートを理解してしまい、現代の入門者向け、易しいルートを、命がけルートみたいな書き方をしてしまい…

本来ほほえましい、というべきチャレンジが、まるで、トップクライミングのような受け取られ方をしてしまいます。それを目撃してびっくりしました…

これがナルシストに賞賛と受け取られてしまうと、結局のところ、その人は客観的な実力を理解できないまま、どんどん賞賛をエネルギーに前進してしまい、死んで当然のところに出かけて行って、案の定死ぬということになってしまいます(栗城劇場)。途中で、何度も現実に直面する機会はあったと思うのですが…。

(昔の日本全国総Ⅳ級A1のエイドクライミング)と(現代のフリークライミングが前提のアルパインクライミング)は、全然、レベルが違いますよ… (汗)

九州の山岳会では、今だにマッターホルンヘルンリ稜がトップクライミング扱いでした…(汗)。

現代のトップクライミングの内容が一般の人に一切理解できなくなっているので、あたかも入門ルート程度を登ったことが、現代クライミングについて行っていない人には、トップクライミングに感じられてしまうかもしれませんが…

…というので、現代のトップクライミングを知ることは、このような情報弱者状態から抜け出すのに、大変意義があることです。

普通に俺すごいルート行かないし、という新人クライマーもトップクライマーの報告をアルパインの入門初期に話を聞きましょう。

そうしないと、

・簡単ルートを大げさに自慢する人に騙されてしまったり、あるいは逆に、

・インドアのグレードで外のルートを判断して、俺ってすごいなー

と思って、分不相応のルートに行こうとしてしまったり…

そして、もっと最悪なのは、昔の基準のままの、周囲のおじいさんクライマーから、でかした!と評価されることで、全然すごくない業績をすごいんだ、とか違いしてしまう羽目になります。

客観的な視点で、自己振り返りができない、実力判定ができないってことです。

ここから申し込み可能です。

https://friend.jma-sangaku.or.jp/t/jmsca/info/detail/12

以下引用

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前半は、2023年12月に登ったネパールのツクチェピーク前衛峰(6490m)北東壁のクライミングについて、伊藤仰二さんが報告。

厳しいビバークを重ねながらも粘り強く頂上を目指す様子を、スライドショー形式で解説していただきます。

後半は国内でロッククライミングを続け、パタゴニアやペルーでの登山を実践してきた王鞍彗介さんについて紹介。

登ってきた山や岩場をスライドショーで紹介しつつ、国際・AC委員の馬目弘仁とのトークセッション形式でクライミングに対する思いを語っていただきます。

海外の山に興味を持つ登山者や、クライマーの皆さまのご参加をお待ちします。

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1.ツクチェピーク前衛峰(6490m)北東壁 2023冬

講師●伊藤 仰二 氏

2.岩から広がる世界

講師●王鞍彗介氏

※都合により日程、および内容を変更する場合があります。

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◎日時

2024年11月26日(火) 19:00~20:50(18:30開場)

◎実施方法

会場 および YouTube Live

無料(ただし資料は配布されません)

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2024/11/23

【クライミング界の事情】アルパイン族vsフリークライミング族が派閥争い中?

私のように、40代からクライミングをスタートした人には、

傾斜が0度の水平面から、緩やかな坂になる15度は歩き、30度になるとストックをついて歩き、45度になると手が必要で、60度になるともはやクライミング、80度になるともう壁で、フリークライミングをやっていない人にはどうしたらいいのか意味不明、90度では、大抵の人が大変困難と感じ、それ以上、オーバーハングになると?腕力勝負。ムーブも必要、

…というのは、別に理解するのが難しくない感じです。

しかし、昔の登山家たちは、傾斜がゼロ度~60度、70度くらいまでが守備範囲で、80度、90度なんて、雲の上の話、オーバーハングなんて、どうしたらいいのか?道具を出して登るしかない、という世界の住人だったのかもしれません…。

そういう人と、今の時代の、ボルダリングジムって最初っから前傾壁でしょう?おのずと登り方が変わってきてしまいますよね。

ボルダーでスタートした人は、基本的には、ぜんぶかぶっていますから、振りを使わないと登れないはずです。

■ 登り方だけでなく、ビレイも全然違う

 昔のアルパインクライマーがフリークライマー業界から排除される理由は

 ビレイが超遠い

から、かもしれませんね。2mも3mも壁から離れていて、それで何の問題があるのか?分かっていない。ということは、

 落ちたクライマーをキャッチした経験がない

のではないか?と思う。

今までヒマラヤ行ってきました!雪崩で生き延びました!って人とも、組んでみたけど、超・離れたビレイで、こんなんでフリークライミングのルートが登れるわけがない、って感じでした…。

■ スポーツクライミングしか知らない人もダメ

逆にスポーツクライミング上がりの人は、外の岩で、

 岩の形状

…テラスになっているところで出し過ぎると激突します…や、

 体重差

を考慮せずに、俺、流して止めてあげるよ~とか…。

ビレイヤーのほうが小さく軽い場合は、流さなくても勝手に体が浮いて、流したのと同じショックアブゾーバーになります。

自分が落ちる側をやっていないクライマーは、ビレイの体重差の関係性が理解できないので、でっかい人は、小さいクライマーの墜落をとめるときに

 パッツンビレイ

なので、登っている私の衝撃が大きく、体に負担で大変です。

■ 共感力の欠如

クライミング界では、このように、大体大まかに分けて

・アルパイン族(山で登る)

・フリークライミング族(リード族)

・スポーツクライミング族(人工壁)

・ボルダリング族(ロープを使わない)

と4つくらいの種族がいます。

しかも、それぞれの種族が、自分たちの種族内部での常識をクライマー界全体の常識だ!と主張し合っているので、大体は、話し合っても話がかみ合わないことが多いです。

ややこしいのは、クラッギングと言われる外の岩場を登る種族が、大体縦横無尽に各種族間を出たり入った入りしていることです。

年に一度には大きな山に行ってクライミングし、普段の週末はリード族と同じように岩場に通い、平日はボルダリングジムに通って鍛えている、という人がほとんどなのです。

そして、全員が自分のクライミング観が唯一絶対の正解だ、という前提で、相手に同じ常識を期待するのです。

そうなると、4種類の人種がいる中なので、平均的に人口が分割されているという大雑把な前提で、言っても、

 4回に3回は、自分の種族外の人

です。例えば、ボルダリング族の人が、「あのさ、最近、クライミングで~」というときに、4回中3人の頭の中に浮かんでいる景色は

一人は、山のクライミング → リスク多大。けど、簡単。

一人は、近所の岩場のクライミング → リスクはあるけど、大体安全。けど難しい。

一人は、近所の人工壁のクライミング → リスク全然ない。超・難しい。

という感じなわけです。全然、互いに思っている中身が違う。しかも、その話している人が、「最近のクライミング」で意味していることが、”外ボルダー”だったりした日には…

どの人も全く違う想像しちゃってるとなります。

しかも、大体クライマー族って、ボルダラーだったらボルダー以外のクライミングについて無関心なので、相手の言葉の意味を取り違えてしまいます。

アルパインの人が「へぇ、どの山行ってきたの?何ピッチ?」と聞いたら、は?!となるし

フリークライミングの人が、「へぇ、どこの岩場?混んでた?」と聞いても、は?!となるし

スポーツクライミングの人が、「あの新しいボテ、悪いよね~」と言っても、は?!ってなるんですよ。

その、”は?!”って空気を出すのは、その人の世界が狭いから…なんですよ。

でも、新人さんには、そのことは分かりませんから、

は?!って空気感を出された側は心に傷を負うことになります…

例えば、今まで人工壁でクライミングしてきた人を、アルパインのルートに連れて行ったりしたときに、アルパインでは支点が十分に強固だと判断したら、1点でバックアップを取らずに懸垂下降して降りてしまうこともあります。そんな話になっているとは知らない、その新人君は、恐怖体験、ってことになります。しかも、その時に「お前はこんな程度で怖いのか」とか言われちゃったら、人によっては、もう二度とその会に来ないでしょう…

そうではなく、「ここは、一点で降りるけど、ほら、こんなに強固で崩れることは考えられないから。」「体重をかけてみ。」「懸垂下降には、1~2kNの強度しかいらないんだよ。中間支点には、最低12,3kN必要だけどね」とか説明したほうがいいのです。

現代の整備されたフリークライミングのルートで必要な中間支点(ランニング)の強度は25kNですが、カラビナの強度が22kNですから、先にカラビナが壊れてしまいますよね。だれですか、10年も、20年もカラビナ買い替えていない人は…?

古いカラビナを見る度に、私などは、「アルパインの人は落ちないからなぁ…カラビナって、まぁほんとに保険で実用ではないよなぁ」と思って、古くても目をつぶることにしています(笑)。

しかし、バンバン墜落することが前提のスポーツクライミングで、人工壁の登りをもし私が再開するならば、ペツルのジンアクシスあたりを新たに新調することでしょう…もうバンバン落ちますからね…

そんな感じで、それぞれの墜落頻度や、それぞれの危険の度合い、そして、クライミングそのものの難しさの度合いが、みな違うのに、みんなが一つの言葉

 クライミング

ってだけを使って話をし、その前についている、”〇〇クライミング”の○○のところを端折って語るので、お互いがお互いを誤解しあって、結局、その誤解により

 対立

しているのが、現在のクライミング業界のありさま、という気がします。

■ 想像力と共感力が必要な世界になっています

こういうことになっていることを誰かに初期に教えてもらえば、想像力と共感力を使って、異なるクライミング派閥の人ともお友達になれると思いますが、現実はその正反対。

しかも、フリークライミング派閥の内部には、もっと詳細なグループ分けがあり

 ・花崗岩派

 ・石灰岩派

 ・トラッド派

とかなり異なるクライミングを繰り広げています。その上、最近はトラッド派にも、ワイド派、開拓派、などと異なる派閥が生まれつつあり、トラッドとひとくくりにできなくなりました。

しかも、この中のどれにも属しがたい、

 ・アイスクライミング派

もいますし、そのアイスクライミング派の中にも

 ・ミックス派

 ・コンペ派

と別れてしまい、さらにゲテモノ的なもので

 ・渓谷登攀

みたいな、沢登りの中でもクライミング要素が強いものを特化したクライミングも生まれています。

…ということになっています。

昔は、クライミングと言えば、アルパインクライミング以外なく、ほとんど全員が、同じステップアップの仕方をしたのちに、それぞれの派閥に分化していったのですが、そういう同じ流れが、クライミングジムの登場により、なくなり、ジム上がりの人は、

 新人教育

と言われるものがゼロのまま、いきなり分化した派閥にそれぞれ属すことになってしまった、というのが現状です。

なので、小川山でクライミングしよーってときも、それぞれの派閥で全然スタイルが違います。例えば、アルパイン族は、山岳用テントで過ごすのが当然です。ところがフリークライミング族は、テーブルに椅子に、とお遊びモード… びっくりですね。

要するに、想像力や共感力がより必要な現状なのです…。

ところが、伝統的人種…ここではアルパイン族のことですが…は、もともと社会に優遇されてきた男性たちが多いので、こうした現状について、客観的にメタ認知できない人が多いのです…。

説明しても、? のままの男性が多い…つまり、同質性の中でしか、生きてきていない…んだろうなぁ・・・という事態になっています。

その同質性の中で、俺一番!になりたいというのがこれまでのクライミングの世界観だったわけですが、クライミングの世界が多様化して、”俺一番”の分野も多様になり、一番の人が何人もいる世界になりました。

例えば、平山ユージさんは、フリークライミング界の”一番”ですが、冬山やるか?というと?やらない。アイスクライミングやるか?というとやらない。

じゃ、楢崎さんがK2北壁やるか?というとやらない。

じゃ、小山田大さんが、渓谷登攀でヒマラヤの谷に行くか?というと行かない

じゃ、門田ギハード君がボルダーで5段のに行くか?というと行かない

結局、みんな好きなクライミングをしていいのです…

なんで、私だけが、瞑想を目的に、クライミングしていることを間違いだ、そんなのクライミングじゃない、という扱いを受けないといけないのか?みたいな気持ちです。

同じような、気持ちになったことがある人はいっぱいいるんじゃないですかね?

40代でスタートした人でも3年やれば、10Aくらいはマスターでリードできるようになります。そういう人が安全に登れる岩場は、ただし、日本にはほとんどありません。


2024/11/22

【開拓トポ】兜山クライミングガイド 紹介 & 制作秘話


薫風、登ったよなぁ…懐かしいです。

山梨県民の外岩リード入門の岩場。小川山はピンが遠くて怖い。本番の岩場ですよ。

【クライマー界で生き延びるコツ】ナルシスト対策を万全にする

■7歳児の決断

7歳の時の希死念慮での幼児決断。

死ねない。なら、良く生きよう=かわいそうな子として生きるvs最も最善の自分で生きる

で、子供だったので、うっかり善く生きてしまったんだが…

この選択のため、

”私は恵まれていないんです、可愛そうなんです”というポーズで、相手から好意を引き出そうとする人…大体、甘えんぼナルシスト…のことが、基本、エネミーなようです。

支援する側される側のバランスが取れない。

私は、人からの支援を受け取るのが下手だ、というのは、自覚があったので、もう中学生くらいから治そうと思って、受け取り上手になろうとしているけど、相手からの支援の中身が、こちらのニーズとだいぶ違って、役に立たないことが多いので、結局、”天は自ら助けるものを助く”という格言を、自分の内部で、信念化・強化することになる。

…という結果になっている。

今回も、同じ終わり方をしそうだ。

■ 怒り

私の根源的な怒りは、

・努力しないで甘えているだけの人に多くが与えられ、

・きちんと努力ができる人には、あの人は自分でやるから…と放置されてしまう

という構造自体にあるみたいなんだが、結局、じゃあ、ということで支援を購入したりしたとしても、やっぱりニーズと違うことになる…ということかもしれません。

今は、創業支援を受けるように、カウンセラーから言われていますが…なんか違うと思う。

創業したいんじゃなくて、”自分らしく生きたい” んですよ。

■ ナルシシズム以外のクライミングがしたい

クライマーとしても同じで、世の中の9割の人が、俺ってすげー!と叫ぶために登るのに対し、私は瞑想したい、フローに入りたいと言って登っているので、それはそれで私のスタイルは完成されており、クライミングスキル…ムーブなどの向上は、ただのついで。

私に必要なのは、気の合うビレイヤーであって、ムーブの向上ではない。ので、当然、ジムに行っても、満たされるわけがない。ジムはムーブ向上の場に過ぎないからだ。

ということなんだよな~。

瞑想登攀したい人は、男子の中には、なかなかいない。そういえば、ADHDの人に、瞑想登攀を勧めたら、とても喜ばれた。

私はクライミングの成功を、どれだけ集中できたか?フローに入れたか?で測っている。

そして、それは、歩きの山も同じだ。

昨日は普通に散歩していて、瞑想に入れたので、それが良かった。

■ ナルシストの排除がクライミングにおける課題

女性だから俺の言いなりに出来そうだ=ドレイヤーになってくれそうだ、というので寄ってくる、ナルシストたちの撃退が、目下の課題だ…ということが改めて分かった。

女性クライマーでも同じで、私って、みんなのアイドル=甘えんぼ路線で上から、なんでも与えられることで成り立ってきた人…九州の人で事例を知っているが…は、全然考え方がダメ。それをBlessedと間違っている人もいる。クレクレ星人なだけだ。なんで、5.13登れる人が5.9の人にクレクレ星人なのか、理由が不明だった。その人のクライミングって、私にとっては何の魅力もなかった。その人の生き方がどこが素敵なのかもわからんかった。

日本のクライミングガイドは、成立自体が、ほとんど全員これで、結局、社会不適合だから仕方なくガイド業を作ってあげよう、という特権で守ってあげている、って伝統になっている。

■ 教えるべき立場の人が教えていないから大量の無免許運転者を作っている

そもそも、ガイド業に使命感を持っていないから、トップロープオンリーガイドで、お客さんは、いつまでたっても自立したクライマーにはならない。

…というマッチポンプ構造で、恒常的に安定している。

結果、巷には、登れるけど、ロープも使えず、ビレイもできず、非自立のクライマーばかりがあふれ、自分の力で登ってきた、自立したクライマーの足を引っ張る結果になっている。

という悪循環も、結局、ナルナルちゃんの甘えからスタートしている。

■ ナルシストが良く使う言葉

1) 俺に感謝しろ = “You’re so ungrateful.”

 派生形

・(あなたは)自分のことしか考えていない

・あなたのために人生をあきらめてきたのに 

参考: あなたの中に罪悪感を植え付けるために発せられる言葉。

2)一人でできるわけがない = “You’ll never make it without me.”

派生形

 ・(あなたは)自分を何様だと思っているのか

 ・(あなたは)俺を疑うのか?

誰のおかげか?と言いたいわけで、結局、相互互恵関係だったのに、自分はこちらの協力を感謝せず、50:50でない。これも、相手を自分の都合の良いようにコントロールするための言葉。

3)お前を分かっているのは俺だ = “I’m the only one who truly loves you.”

派生形

 ・いったいどうしたの?何もないところに問題視して

 ・そんなことはしていない。お前が敏感すぎるだけだ。

 ・そんな風に考えていない

 ・知るか

相手を無力感に陥れるために発せられる言葉。

4)俺が不幸なのはお前のせいだ = “You’re the reason I’m unhappy.”

派生形
 ・ あなたはさぞかし賢いんでしょうね!
 ・ いったい何のことを話しているの?
 ・ 誰がそう言ったの?
 ・ お前はわがままだ
 ・ こんなんで上手く行くはずがない

その他
 ・大人になれ 
 ・感情的過ぎる
 ・泣きたければなく理由を作ってあげよう
 ・言ったじゃない
 ・なんでみんなと違って大げさなの?
 ・自己責任でしょ

責任転嫁の言葉。あなたが自分自身を疑い始めることで、自分の要求を通しやすくするための言葉。

■ 自己愛憤怒

自己愛憤怒、というのは、健全な自己愛の傷つきと違います。怒りに自動操縦され、一般的な常識では理解できない行動につながることが多いです。

例えば、ある会社で、創業者の息子が父親の会社を継ぐことになり、新社長のための就任式典があったそうです。そこで、来賓が「父親がスタートしてここまで大きくした会社を、息子さんが引き継がれ、ますます大きく…云々」と述べたところ、新社長は

「オヤジは会社を作ったかもしれないが大きくしたのは自分だ」と憤慨して、自分の就任式典を去って行ったそうです。

周囲はびっくり仰天して、唖然となったそうです。

これは、似たようなのが、私のクライミングでもありました…。

■ ナルシストは近づいてくるときに、一定の行動パターンがあります。

中村りんさんの動画が参考になります。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLUqWtp5EXVDBuB1gCJXYVGOGh0mRUf7XS

1)ラブボミング
2)過小評価
3)フーバリング
4)ディスカーディング

 相手を褒める時期 → 過小評価する時期 → 略奪する時期 → 廃棄

なんか、絵に描いたように、このまんま進んだなぁと思っています…。 

・自分を引き立ててくれる存在=ターゲット
・行っていることとやっていることが異なる


相手が近づいてくる意図を良く見極めるのが大事です。ちょっとおかしいな、という違和感を大事にしましょう。

■ なぜ、ナルナルの人に行かなくてはいけなくなったか=山岳教育不在

私がいた山梨でもクライミング教育の不在により、男性の初心者クライマーは

 ・ジムで5.11が登れるから、北岳バットレス
 ・25m+35mで60m登ろうとしてしまう

みたいな人しかいなかった…ので、そういう無知な男子クライマーによる被害…具体的には殺されかねない被害…を避けようと思うと、ベテランを探すことになり、困りますよねぇ…

一体どういう風にすれば、正しく解決できるのか?

クライミング教育が、答えになると思いますが…。

登山界を見ていると、どう見ても間に合っているとは思えず、クライミング界においては、教育不在は、さらにひどいと思います。

インドアジムグレードとアウトドアグレードは違うよ、みたいな基本的なことや、ロープの流れをうまく作れないと登れなくなる、とか、そもそもロープが登る対象に対して短すぎると登れなくなる、みたいな、あまりにも当たり前すぎることでも、教えてやらないと、今の人は、ほとんど独学の経験がなく、お受験用の塾や習い事で、なんでも与えられて当然という常識で成人してきているので、そうなってしまうのです。

いや~ 私の生き方と全く合っていませんね! 



2024/11/21

【フレッドベッキー化】相場の機微を学習する良い機会ですよ

■ 大相場の個別株は初心者向け

エヌビディアを題材に、個別銘柄の投資の仕方の勉強をするのは良いアイディアではないか?と思います。

というのは、AI銘柄は、大相場だからです。基本的に成長産業であるので、大きな波としては、上昇基調にあることは保証済みです。

例えば、日本の大企業株などは、大体が、すでに成長期を過ぎた斜陽産業だし、中小の小型株は、よほどの業界通でないと、大きな潮流が分からず、取りつきにくいです。

■ 赤布が追いかけて来る

田中師匠の相場解説は、大体、打つべき手を打つタイミングより遅れて出てくる。山で読図していたら、赤布が私を追いかけて来るようになる(=読図してここだ!と思ったところを歩いていたら、それを追認するように赤布が枝についているということです)ということ なので、

 動画視聴は答え合わせ。

■ こまめに利確を

今回は、エヌビディアの決算発表があったのですが、8月の時、決算は良かったのに、株価は暴落しました…ので、決算発表前に半分くらいを保険で利確しました。どうせ、また下がるだろうから、その下がったタイミングで、買い増し予定ですが…

その相場判断は良かったのか?どうか?

そうした相場の行動原理が、どうも師匠と同じだったので、良かった☆と思っています。

■ 教わり方…が間違っているのでは?

大体、ベテランから指導を得るときは、私はこのように指導を利用しています。

山でもクライミングでも、同じやり方です。

もしかすると、一部のクライマーは、「俺だって(私だって)師匠がいれば、あなたと同じことができたのに」と思っているかもしれませんが…。

師匠を持つということに対しての期待の内容が、私が思っているものと、大きく異なりませんかね? ロープはこうしてね、ああしてね、などという細かな指導を受けた覚えはありませんけど…。私に来る新人さんがどうも、そういう人ばかりなので、師匠を持つ、教えてもらう、ということについての期待が若い人の中で、大きく間違っているのではないか?と思います。

■ 行動経済学

相場の見方は、心理的な面、行動経済学的な面が相場の難しいところ…。

実は、長期投資の人は、こんなこと考えなくてよいのですが、今の相場は、逆イールド解消局面にあり、いつ大暴落(大恐慌レベルの)が来てもおかしくない状況なので、短期売買しか許されない環境なので、仕方がないのです。

大暴落に瀕しているため、保険のために、相場参加者は全員短期に利確しているような状態。

それを知らないで、”投資の基本は長期保有です”みたいな、ヨイ子面した投資信託会社の話をうのみにしないようにしましょう。

今は米国市場も日本市場も、株価は、過去最高値。つまり、いつ入れたお金が半額になってもおかしくない状態です。

しかし、それにしてもAIしか勝ち組企業がないアメリカ…産業の面で見て、大丈夫か?!って感じです。だから、戦争をして、武器産業の在庫処分をしなくてはいけない訳です…。

病気がなくなれば、製薬業は儲からなくなるから、病気を作らないといけなくなるわけです。

参考:

田中泰輔のマネーは語る:【米国株】NVDA NVDA NVDA 決算からのAI相場(田中 泰輔)【楽天証券 トウシル】

【アルパインクライミングの実情】山岳会の衰退

■ 山岳会の衰退…

新しい土地に来て、数か月。ここでも、ローカル山岳会のページが表示されるようになった。情報をオープンにしている会のようで、山の内容が紹介されていた…ので、その内容をいろいろ見てみたんだが…。

アイゼントレとかしていて、好感は持てるんだが…

・冬山=八ヶ岳の赤岳 →えっ?山梨県民は昼飯前の山…

・沢=釜の沢 → これ日本三大デート沢

・アイスクライミング=広河原沢… うーむ、リードでなら行きたい

・岩=奥穂縦走 → 簡単すぎて楽しめないだろう…

・トレーニング=ダイトレ・六甲山 → 誰でも歩けるハイキングの山

と、結局、どこの地域でも、山岳会自体が、指導したり、引率したりする組織的体力が下がってしまって、会として、高度な山をする能力は喪失してしまっているようなんだよなぁ。

山岳会の実力、というのは、一般的に言えば、冬山合宿に表現されるものであり、その冬山合宿で、赤岳っていうのは、赤岳未満の山には、会はそもそも必要ないので…、何とか赤岳レベル…最低限のアイゼン歩行スキル…を何とか維持している、という話なんである。

ちなみに、冬季の赤岳の上には、大同心稜、阿弥陀中央稜&阿弥陀御小屋尾根、などがあり、その後は、阿弥陀北稜、南稜と少しづつクライミング要素がある稜線へ行き、赤岳主稜になると完全にクライミングである。これは、傾斜が徐々に立つということ。私は、これよりワンステップ位上の中山尾根の段階で、山は打ち止め…となった。

沢に関しても、釜の沢なら、新人に沢ってこんなところだよーと紹介するって意味。

岩稜縦走に関しては、クライミング要素以前…。北アの縦走レベルで歩けなくなるような人はアルパインのクライマー向きではない。しかも、トレーニングで担いでいたのが18kgでこれでは軽すぎで、ロープが入ってくる山なら、女性でも22~3kgくらいは担げないと…。アイスギアとロープでこれくらいの重さになる。

アイスクライミングの紹介が広河原沢なのは好感が持てるが…。でも、テクニカルではないので、技術力はそんなにないよ、って意味だろう…年に一回か二回しか登れないのでは仕方がないと思うが。

という結果になって、なんだかなーと。まぁ今いる新人に必要な山だったというだけかもしれないが…。

これで、参加しても、私が得るものがあるか?というと…疑問であろう。

ということが、福岡に引っ越してきて当初も問題だったんだよなぁ…成長することができなくなった。

サクっとフリークライミングか、スポーツクライミングに向かえればよかったんだけど、そうならなかった…。

なかなか山ヤとしての成長ができず、うっぷんがたまったよなぁ…と回顧中。

■ レベル低下の実態

こうしたことは、たぶん山ヤなら、本来誰でも分かる。(新人には分からないだろうが)

全くの山初心者からスタートした、しかも、40代で山をスタートしたような女性が、一人で行ってしまったようなところ…例:厳冬期赤岳…しか、会として連れて行けなくなっている…っていうことなんだろうなぁ…。

それでも、新人さんには、未知の世界だから、山が分かっていない間は、黙って従うと思うんだが…、分かるようになったら、つまり、数年で、出て行ってしまうだろう…。

その先は? 

それがない。

でも、アルパインをやるには、仲間、チームが必要なので、結局、足が揃わないと、どこにも行けない=アルパインは廃れる、となるよなぁ。

一方、フリークライミングなら、まだ困難度をあげたり、技術的難度をあげたりできるので、続けることはできる。

しかし… 

と思った次第。

■ 今の案

1)フリークライミング → ラオスにに行く

2)アイスクライミング → 層雲峡に行く

3)歩き → ヒマラヤに行く

どこか、良いホームグランドの山を、トレーニング用で、見つけないとなぁ… 

できれば、ある程度、急こう配がいいかな。



クライマーに必要なのは、自分の行動が他者へどう影響するか?の配慮。欠如しているのは教育

クライミングに関する無知…教育の欠如…が、他者にどのような影響を及ぼすか?

結局、死や怪我、アクセス問題という問題を起こす。一般的に、これくらい自分で考えれば分かるだろう、と思われるようなことでも、言語化して明示的に教えないと、今の時代は、分からない人のほうが大多数になっている。

クライミングは自己責任を言い過ぎたあまり、結果、自分の行動が他者を害するかもしれない可能性に、ほとんど無関心な人が逆に増え、問題を起こしているクライミング業界…。

日本人には、あなたのクライミングパートナーの安全は、あなたの責任ですよ、と言わないと誰も自ら責任を取る姿勢を持てないのではないだろうか?

クライミングは自己責任、という言葉は、俺は相手を死や事故に至らしめても、責任はないのだ、という風に、歪んで解釈されるのが、クライマー界の日本人だ。

だから自己責任論が闊歩すると、無免許運転の人が来る。

そして、クライミングに必要な知識は、自分の力で、身に着けてからクライミングに来た人にフリーライドしても、それはあなたが勝手にしたことでしょう、ということだ。

私は山岳会に入会する前に、山岳総合センターに行っており、クライミングに必要なことは教わってから行きましたが、そのような人たち…本当の意味での自己責任を取っている人たちが非常に少ない…

逆に、教わらずに、路上に出たら、無免許運転なので、事故るのは必然だなぁと思える、無免許運転の人が、自己責任と大声で言いながら、相手を死の危険に陥れている。

■ こういう行動を見たら…の黄色信号事例 

  • レジャーピクニックで火の管理を怠り、森林火災を引き起こす者。
  • 車の運転中にスマートフォンを操作し、交通事故を起こす者。
  • 道路工事現場での安全規則を無視し、重機を運転する者。
  • 家庭内での火災予防措置を無視し、家族を危険に晒す者。
  • 未訓練の者が山岳地帯での登山を試み、救助隊を動員する者。
  • 洪水の際に河川敷に立ち入り、救助作業を妨害する者。
  • 無許可で花火を打ち上げ、近隣住民や動物に騒音や恐怖を引き起こす者。
  • 保護具を着用せずに危険なスポーツを行い、ケガを負わせる者。
  • 非常時に適切な対応を知らず、緊急連絡先を間違える者。
  • 不注意な炭火の取り扱いにより、バーベキューパーティーで火傷事故を引き起こす者。

■ 自分の無知に基づく行動が、どのような影響を他者に及ぼすか?に思いが至らない者の事例

歴史上の人物

  • アドルフ・ヒトラー - ナチスドイツの指導者として数千万人の命を奪った。
  • ヨシフ・スターリン - ソビエト連邦の指導者。政策により多くの人々が飢餓や強制労働で犠牲となった。
  • ポル・ポト - カンボジアのクメール・ルージュを指導し、大虐殺を行った。
  • レオポルド2世 - ベルギーの王として、コンゴで過酷な植民地支配を行い、多数の死者を出した。
  • ナポレオン・ボナパルト - ヨーロッパでの軍事遠征で多くの死傷者を出し、自身の野心が他国に多大な損害を与えた。

現代の人物

  • ジェフリー・エプスタイン - 性的搾取の犯罪行為で多くの被害者を生んだ。
  • マーティン・シュクレリ - 製薬会社で薬品価格を大幅に引き上げ、患者に負担を強いた。
  • ベルナルド・バートルッチ - 映画制作中の不適切な行為が俳優に深い傷を与えたとされる。

フィクションのキャラクター

  • マクベス(シェイクスピアの『マクベス』) - 自分の権力欲のために殺人を犯し、国全体を混乱に陥れた。
  • ウォルター・ホワイト(『ブレイキング・バッド』) - 自分の利益を追求するために麻薬製造を行い、多くの人々の人生を壊した。
  • ダース・ベイダー(『スター・ウォーズ』) - 銀河帝国の指導者として反乱軍や多くの人々を苦しめた。
  • トニー・モンタナ(『スカーフェイス』) - 自分の野心のために他人を犠牲にしたギャング。
  • レクター博士(『羊たちの沈黙』) - サイコパス的な行動で他者を傷つけた。

社会的影響を与えた思想家や活動家

  • フリードリヒ・ニーチェ(一部解釈に基づく) - その思想が後に極端に誤解され、ファシズムやナチズムに利用された。
  • カール・マルクス(一部解釈に基づく) - マルクス主義が後に一部の権力者によって抑圧的な政権に利用された。
  • アイリーン・ウォーノス - 個人的な苦しみから犯罪に走り、多数を殺害した。

その他

  • エリザベス・ホームズ - 医療機器会社を率い、誤った情報に基づいて投資家や患者を誤導した。
  • トーマス・ミッドグリー - 環境に悪影響を及ぼす技術(エチル鉛やフロンガス)を発明した。
  • ヘンリー・フォード(一部側面) - 労働者の権利を制限し、一部の発言や思想が社会的混乱を助長した可能性がある。
  • セシル・ローズ - 植民地主義と人種差別的政策で多数の人々に被害を与えた。

解説

これらの人物やキャラクターの多くは、自身の行動が意図的であったか否かにかかわらず、他者への悪影響を及ぼしています。









2024/11/20

【世界情勢】金融資本主義の終わり&軍需駆け込み消化戦のウクライナ

■ 紙くずからビットコインへ!?

いや~ アメリカの債務超過35兆ドルと聞いていましたけど…40だった…。

しかも、トランプが当選して、大統領交代が確実になったら…

軍産複合体の軍需の駆け込み消費

今のうちに、いらない武器を使って消費してしまわないと売れ残るー

という話です。


■ 騙されてはいけない

というのは、ビレイだけでなく、マスメディアもそうだ、ということは、今回は兵庫県知事の斎藤県知事の件で明らかになりましたが…。

パワハラ、でっち上げでしたよね。

やっぱり、日本の岩場の課題が、5.9を登る人は、昔は上級者だったのに、今では入門者となったのに、”落ちれないボルトの配置”のままである…というのは、やっぱり

 公然の秘密

であり、

 そのことに愚鈍すぎて、男子は気が付かない

だけなのではないか?と思います。

そのため、男子同士でも、

 「えー、お前こんなんも登れねーの?」

みたいな、言動によって、人によっては

 自己愛の傷つき

を抱えた人ばかりになり… 結果

 クライミングが、だたの肝試し大会に、貶められる

みたいなことになっているんでは? 

しかも、エイドって、私がフォローで登る時で、Aゼロしちゃったのですら、ああ、残念、ってことに今の時代はなってるよ? 私、クライミング界の最弱者だけど…。しかも、これで残念モードに入ったのって、初心者のほんとの1回目のクライミングから、だからねー。

それは、結局、フリークライミングで登る、って価値観に転換し損ねて、

 残置で登るのは危険行為ですよ

という、当然の知識が、伝えられ損ねているからでは…?

結局、アメリカの軍産複合体みたいな既得権益に、すわりっぱの人が過去40年くらいいたか、結局、現状の放置以外、何もしない人が、どこか分からない上の方の組織にいただけで何もしていなかったってことなのでは…?

もし、世の中がフラクタルなら、そういうことだよなぁ…と思いますが。


しかし、世の中が平和でいてくれないと、うかうか海外クライミングにも行けませんね…



【クライミング心理学】ランナウト自慢=自己愛の傷つき

■ 未処理の恥の感覚

やっぱり、地方の課題が、グレードが辛くて、なおかつランナウトをわざとしているようなのは、(未処理の恥の感覚)=自己愛の傷つき、のためではないでしょうかね?

自尊心が傷つきやすい人への処方箋 【自己愛の傷の癒し方】


■ 小川山だって相当ランナウト

小川山もひどいよね~という話を、最近ジムの店長さんとしました。

女性の店長さんと男性の店長さんでは、ずいぶんと感想が違い、

大阪のジムの男性店長さん=小川山の話をしてもスルー。たぶん行っていない。関西の超怖いランナウト課題は、グレードが低いので登ったことがなく、自分でヌンチャクが掛けられるような距離感にないことを知らない。たぶん、最初からボルトが近い5.12程度から上しか取り付いていないから、低グレードの課題では、落ちれない配置になっていることに気が付いていないのだろう。

女性のジム店長さんが持ち出した課題は、小川山物語…え?!この課題、私がまだ5.8をやっとこさでオンサイトした時期から、登るだけなら簡単だったし、1本目はプリクリ決定だたっただけで、ムーブは簡単だったけどなぁ… 2本目も遠いって言っていたけど…。そうだったかどうか、覚えていない…

という結果になり、女性と男性で、ランナウトに対する認知が大きく異なることが分かった。

男女差が大きいので、男女で組んで登るときは、当然ランナウトのリスクが少ないほうが先にリードしたほうが安全である。

なんで、180㎝の人と登って、私がリードしてあげる羽目になったのか?謎だなぁ。

しかし、自分で自分のケツが拭けないのに、なんで男性は、いつも、これくらい行ける、と思うのか?ということは分かった。

単純な足し算ができないくらいしか、そもそも、考えていない、目の前のことに手いっぱいで、行動した結果、どういう悲惨な結末になるか、ということを考えていない。

それは、たぶん、小川山で、広場の駐車場が一杯開いているのに、転回用のスペースに車を止めてしまって、非常に迷惑である車に乗っている人と同じで、

 前の前の欲 vs 行動の結果

を比較検討する機能が弱く、目の前の欲、を深い考えもなく優先するからだろう。

そういう人は

・ルールを守ることに対する精神的な強度も低いし、
・倫理的な行為への精神的強度も低いし、
・必要なら赤信号無視で突っ走る
・例えば、性欲に負けてしまう = 子供が6人
・かと言えば、今晩の宿がない程度で右往左往
・ちょっとした距離を歩くだけでも、文句たらたら
・「めんどくさい」
・残置のカラビナは、ねぇみんなで山分けしようよ、という

ような気がする。そして、大体はナルシストであるような気がするんだが、

 賞賛

を与えてしまうことが、こうした犯罪行為に近しい行為の栄養、となっている。(と目撃した)

こうした行為を目撃したことが、私の人生にどういう意味を与えるのか?というと…

こういう”おじさん”文化には、女性の人生を破壊するだけの破壊力がある、ということだ。

このような人たちが、かわいそうか?気の毒か?というと、そこは疑問であろう…

■ 子どもを産ませて女性を捨てた男性がかわいそうか、どうか?って問題

しかし、なぜ、可愛そう、気の毒ということで丸めようと子供の私がしたのか?というと、それは、親というのは自分の一部だからである。

母もそうだし、父もそう。

母のことも、父のことも、かわいそうだから、ということで相手の責任を肩代わりしてあげる理由にしていたんだろうと思います。

実際に、両方の遺伝子からしか子供はできないのであるから。

しかし、一番かわいそうで、一番苦労しているのは、どう考えても、子供であった私のほうであろう…。

■振り返り

私は、放蕩息子の父と裕福なお嬢様育ちの母の間に生まれた長女である。

結局、そうなると、どうなるか?
 
親が頼りない=子が自立する以外ない、ということになる。

私には弟と妹がいる。すると、弟と妹は年下で、子供時代の2歳差は顕著な差なので、一番先に、成長する=一番先に頼りがいがある存在になる、ということだ。

結局、この構図だと、家族の中で、唯一、現実処理能力がある、ということになる。

この子供時代に、さらに、学校生活でまで、人の世話をやらされていたんだからなぁ。

大変だった。

■ 経済的な苦難

そもそも母子家庭で、大学に進学する費用が出ると思います?

誰が考えても、でませんよぇ。

私はトップ進学校に進学したので、学校前に”補講”じゃなくて朝バイトして自分の授業料をねん出した高校生でした。

そういう人が、可愛そうって、親のお金で大学を出た人に、こちらが自己犠牲してあげるって変だよなぁ…

それで、大学は自分のお金で出ました。夜学です。受験費用も自腹。お昼代をケチって頑張ったおかげです。

でも、世の中のほとんどの人は、お金の面で私をうらやむようです。自分が仕事して稼いだお金なのに?

それが嫌なんです。

クライミングの面でも同じで、なんか謎だった。

私が自分で努力して得た成果なのに? 山岳総合センターに行って、雪上確保やスタカットを先生から学んだ人は、私であって、パートナーじゃないですよね…で、その私にしりぬぐいクライミングをしてもらった山行がなんで、すごいね、って賞賛の対象になるのか?謎。

海外に行っていいわね、とか、国立大に行っているからリッチなんだね、とか、親に学費出してもらった人が言うんです…けど、

 なら、自分でやって見ろよ!

って思いますけど…。

私はいい人だから言えない。言わない。

っていうか、言ったほうが相手のためになるんだろうか?

■ 弱者っているの?

私は大きな成功は望んでいないのですが、貧しい人を助けたいと思い、なぜなら自分が、食べ物に飢えた子供時代を過ごしたから、なんですが…

探しても探しても、どうも、”飢えている子”は、いないみたいだったんですよ。日本には。

学生時代には、ネパールの子供に毎月5000円の支援をしており、日本でも、と思ったので、部落の子供向けの家庭教を無料で引き受けたことがあるのですが… そもそも、勉強したくないって言うし…。したくないんだから、できないのは当然ですよねぇ…。

私は勉強したくても、させてもらえないで育ったのに…。

サンフランシスコ時代は、教会で炊き出しのボランティアもしたんですが、黒人の女性に一晩の宿代をねだられたので、彼女の生活が整うまで、私の部屋で寝泊まりしていいよ、というと、断られた‥え?今晩泊まるところないんじゃないの…?みたいな感じでした。

日本では、実はお金余りなんですよね…。物産時代はベンチャーキャピタルと仕事して、垣間見ました。それに、インパクト投資と言って、社会的に弱者救済になるベンチャーキャピタルの投資もみてきたんですが…温かいお金という言い方をしたりします…しかし、昨今、弱者と言える人たちがいなく、投資先がなくて困っているんですよ…。投資だからね、消費ではなく。

貧しい人を助けよう、と思って私も大きくなりましたが、助けようとすればするほど、詐欺とか変なのに、ひっかかって、自分がむしり取られる=むさぼられるばかりで、なんだかな~と思って、ヨイ子病は悪人が付け込みやすいのだと、ここ7年くらいで学習しました。

クライマー業界はヤバイ。ただの甘えん坊が自分は弱者だ!と主張している…

男性に手柄を持っていかれるなんて言うのはしょっちゅうで、OL時代も同じ問題がありました。実際に仕事しているのは私で、賞賛は男性が持って行ってしまう。持っていかせないと、

男を立てろ

とか言われる… ナニ、コレ?

■ お姉ちゃんだけずるいという人がずるいのでは?

ほんとは全然かわいそうではない人に、おねえちゃんだけずるい、と言われているような?

弟と妹が、私より幼くて、理解ができないことを気の毒だなぁとは思って大きくなりました。

頭が悪いから、理解ができない…ってことは弟との関係性で頻発… 例えば、長ぬん使うべし!ということを分かっていない、5.12クライマーとか…。ランディングがボルダリングの安全管理のミソだと分かっていないクライマーとか。

そういう人に対しては、気の毒観がある。理解力が不足して、大事なことが理解できないのだろうと。

そうなると、私だけ分かっていて悪いなぁ、となる=罪悪感。

分かっている人が知識を広めるべきだ=義務感。

という構造かもしれません。

これは、周囲の大人が、自分たちがサボタージュするのに都合よく、優等生を利用する仕組みです。先生が、先生として機能せずに、「〇〇さん、解法を板書して見せなさい」と先生が私ともう一人、優秀だった子に、数学を教える日を作ったことがあった。あれは一日だけだったので、思考回路の差が分かって興味深かったけど…。

でも、学級の運営が楽になるから、顧問って…先生のやるべきことを私が肩代わりしていたと言えるかもしれないです。

クライミングでも同じことが起きようとしていた…特に九州では。

■ 日本全体のクライミング界の行方を見る立場

日本全体で、こうも危険予知や、リスク管理についての教育が、登山界から消えてしまったのは、
 
 行き過ぎた結果主義

の影響でしょう。グレードだけで、結果さえ出せれば、あとは問わない、という教育の結果でしょう…

それを正常に正すには、やっぱり、

 山の記録を誠実に書く習慣

が大事だと思います。山の中身が評価の対象で、結果ではない、ということにしないと、リスク管理ゼロのクライマーを、どの分野でも量産するだけになってしまいます。

どの分野でも、というのは、スポーツやコンペだけではなく、フリークライミングやアルパインクライミングでも、という意味です。

■ ヨイ子病を利用しようとしている大人社会が透けて見える

私は自分がした苦労の価値がイマイチ分からない、という弱みがあると確かに思います。

私と同じような、夜学出身の人も、私と同様に、ヨイ子病をわずらって、私のアトピーなどより深刻な病気である、ガンをやったり、親の介護で、気が付いたら、また人のために生きる人生になってしまっていたり…、ヨイ子病から抜けるのが難しいようです。

一体どうすれば、ヨイ子病から抜け出て、クライミング界に多いナルシスト男性に搾取されず、自分の望みを軸に人生が組み立てられるのか?ってことが課題かなぁ…

生きることはそもそも、自分の望みをかなえていくプロセス、です。

実際にそのようにプレゼンシングしてきたのに、なぜか果実を他者が取って行こう、盗んでいこうとし、そして、それを阻止することができない…というのが悩みです。

私だけ幸せになってはいけない、という禁止令なのかもしれません。




2024/11/18

【ヒマラヤ情報】テンジンヒラリートレイル&3パス お話会参加しました

 ■ ヒマラヤをガイドレスで

11年前の情報なので、今も有効なのか分からないが、テンジン・ヒラリートレイルをガイドレスで歩いたことがある男性の話を聞いてきました。

別名:エベレスト街道。

正直、みんなが私にヒマラヤを勧めるので、なんだかなぁ~となっていました。

だって、ヒマラヤって、男のロマン系ですよね?特に登山の文脈では…。やだなぁ、勝ち負けとか名誉欲とか、承認欲求の山…(汗)。

インドもそうで、私は不潔な国は苦手なんだよなぁ、暑い国はちょっとなぁ…って感じでした。

基本、寒いところ好き☆

でも、食わず嫌いせずに、ラオスに行ってみたら、良かったので、ヒマラヤも同じかもしれないなぁと思い、とりあえず話を聞きに。

■ 女性一人でも行ける

ヒマラヤは多くの人に、勧められてきたし、女性一人だけで言ってきました!という人にも、複数のレベルで逢った。別に、山ヤじゃない人も多数。

米澤先生のタサルツェは残念な山だったみたいで、なんだか、ヒマラヤに名誉の初登を求めるのは、かなり、時代錯誤、であると思われたし、他にヒマラヤの価値というか、登山的な意味で、どういうことが期待できるのか分からず、景色がきれいなだけなら、別に日本の山でいいのであったし、むしろ、空気が濃くて景色が良いのであるから、日本の山のほうが優位性がある。

誰かに何かを証明するために人生を生きる、ということほど、つまらない動機はないなと思っており、周りの人が薦めたから、とか、私”だって”行けるから、っていうのでは、まるで、自慢話を作りに行くような話だし、そんなしょぼい行動動機で動機づけられないんだよなぁ…いくら言われても…みたいな感じだった。

しかもガイドレスがダメとは! なら、しゃべりながら歩かされるわけで、そんな山に神はいない。

これまでの2009年から13年、14年に渡る登山活動は、登山者として自立するために学習し、足を鍛え、読図し、クライミングすらマスターしたわけで、その終着点がガイドで登る”高所遠足”とは…。嘆かわしいも、はなはだしい。バカにすんなよ、って訳であった。

そんな技術不要の山、お金持ちと目された日本人が、ただ、カモがネギをしょって行っているだけではないか?

と思えた。

しかし、今回の中尾さんは、上手に、ヒマラヤの良さや価値を表現していた。

■ 警戒音

人間は山が怖いかもしれないが、山(野生動物)のほうでも、人間が怖いんだよ。

日本の山でも同じだが、山に入ると、さっと

 気配

が動く。その気配、つまり、気 を変えないように歩くのが、上級者。足音もしないし(猫足だから)、声も出さないし、上手になれば気配だって消せる。

この動画は、私が久住に行ったときのモノだが、しゃべりながら歩いているおばちゃん登山者がこのウサギに逢えると思います?

逢えるわけがないですよね。



これで、カモシカにも会ったし、ツキノワグマにも会ったし、雷鳥は誰でも会えるが、オコジョにもあった。

大体の野生動物には会っている。会いたくない奴は、会わないように、あらかじめ声をかけてから山に入る。

クライミングをスタートして、山から神が去り、

私の山には、なんか満たされない思いが付きまとうようになった。

■ 現代登山者は未知が怖いくせに、ランナウトで命知らず自慢という矛盾を行っている

結局、福岡での登山で分かったこと…。

私の福岡での登山一発目は、脊梁山地の1泊二日の縦走だが… 技術的難易度が低くて退屈なので、帰りに尾根を一つ、読図で降りたら、同行者に「技術的に難度が高すぎて、当会では、みんな怖がってしまう」ということだった…(汗)。

え?!たった尾根一個降りるだけで?!しかも、右にそれても、左にそれても、保険付きの、フェイルセーフ付きの場所で??



そして、つい最近、今年の、最後の山では、カフェで逢った若者3人を連れて行ったが、痩せ尾根を登るのはできるけど、開けた谷間で、消えかけた登山道を使っただけで、

「これって遭難ですよね」

だった…。


つまり、みんながみんな

  他人の踏みあとを辿ることしかできなくなっている

のである。

読図で自ら道を見出す、というのが、登山の醍醐味であり、山とお友達になる、って意味で、私が尊敬する山ヤ…米澤先生とか、ガイドの後藤さんとかだが…をなぜ尊敬しているのか?というと、


すべての尾根と谷を歩きつくしていたから

 そして

そうしないと見つからないものを見つけていたから

である。岩場とか、水場とか。私なら、なんかの群落。鹿たちの寝床。

私がしたいのは、そういう未知の冒険がある山で、遠くまでわざわざ旅行で行かなくても、その辺の里山にも普通にある。

登山道を歩くなんて、そんな楽勝の山だったら、何も勉強していない人がスタンプラリーをすれば、できる訳なんだから、登山歴〇〇年とか、積雪期ガイドステージⅡなど全くをもって意味をなさない、ってわけなんである。

まぁ、細かいことを言えば、歩き方とかあるが、そんなもの、誰でも教えられなくても、誰でも長い間、登っていれば身につく。

そんなことではなく、山で身につくのは、自然界との対話法、未知のことへの恐怖に遭遇したときに、自ら、生き方を切り開く力の方である。

が、それをそのまま言っても、誰も聞かない。

ので、中尾さんは、上手に表現していたと思う。

■ 宿がないだけで涙目って

韓国クライミングに行ったときのこと…町の中で宿がないだけで、涙目だったよなぁ… 師匠。

そんなの、適当に探せば、あるだろうに…ってので、私がちゃっちゃと見つけてあげたので、私のほうが町でのサバイバルスキルは上だったかもしれないよなぁ…。

山でも、テント泊していないと、家の中に暮らすことになれてしまうと、体力が落ちるし、なんか甘え癖が付いて、一回着いた甘え癖は延々と増長し、甘えつづけることになる。

今年、大日小屋で、私が外でシュラフに絡まって星空の下で寝ていたら、高校生の男子らが、

「あ、テントいらないんだ」

とか言っていた。そりゃそうでしょう、夏山で晴天ならテントむしろ不快。暑くて蒸れる。

そういう小さな一つ一つの誤解…それを解くのが山だ。

寒いって言ったって、寒いおかげで虫がいなくて快適。

雪があるって言ったって、雪のおかげで水を担がなくて済む。

■ マーケティングに踊らさせられている我々

大体の人が、山岳用のたっかーい、ガスカートリッジ使っているんだが、なんとヒマラヤに行った人が、普通に100均に売っているガスのカートリッジで全く問題ないから、と言って、山岳用は使っていなかったのだった。

それで、あの高いガスカートリッジから解放された… 今まで何だったんだ?

山は標高が高いから、みたいな嘘を信じ込まされていたのだろうか?

要するにオーバースペックのモノを、山用ですから、高いんです、と丸め込まれて買わされているんだろう…

というのが日本の山業界の現実だよなぁ…

と思う。

一方、ガイド業界もほんとに、嘘が多い。特にクライミングガイド。トップロープ張るだけガイド。クライミングは危険だと言っても、自分が初心者のビレイで登らなくてはいけないのなら、一番リスクにさらされているのは、ガイド本人で、言っていることとやっていることのつじつまは、全く合っていない。

私も、子供クライミング体験を実施することがあるが、自分はリードせず、トップロープを張れる岩場限定。

登山ガイドも問題がないかというと? そんなところ自分で登ってくださいというような低レベルの山にすら、自分で歩いていくことができない、しない、指示待ち人間に、調べれば分かるようなことをリップサービスをしなくてはならない羽目に自分を陥れるだけのようにしか思えなかった…。

日本中で盛り上がっている煩悩の山の、焚き付け役をするのか…とおもっただけでゲンナリ。

結局、私が山で自分を満たすには、歩き続けるしかないのだろう… 知らない土地を。

だって、何が好き、って未知なこと、冒険が好きなのだから、既知になってしまったら、もう興味はない、ってことになってしまうのである…

損な性格に生まれついたもんだ。