生き方としてやっている仕事のことをライフスタイルジョブと呼びます。
この中に”クライマー”がないのが、残念ですなぁ… サーファーはあるので、サーフィンにおけるほうが、クライミングにおけるよりライフスタイルとしては確立しています。
つまり、サーファーをお手本にすれば、クライマーは大体方角的にはあっているってことです。サーファー移住で流行っている町とかありますよね。
あれのクライミングバージョンが必要なものです。
生き方としてやっている仕事のことをライフスタイルジョブと呼びます。
この中に”クライマー”がないのが、残念ですなぁ… サーファーはあるので、サーフィンにおけるほうが、クライミングにおけるよりライフスタイルとしては確立しています。
つまり、サーファーをお手本にすれば、クライマーは大体方角的にはあっているってことです。サーファー移住で流行っている町とかありますよね。
あれのクライミングバージョンが必要なものです。
2019年2月の再掲です。
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■プロテクションが1個しかないピッチ…
今日は残念ながら宇土内谷はまったく氷なしでした。
仕方なく、昨日の比叡のルートがメインの活動になりましたが…驚いたことがありました。また知見が広がった。
登攀力にゆとりがあったので、勉強にはなったけど、分類すると、ひどい目に合った系な感じ(笑)
1)山頂に上り詰めて別ルートを下降するルート(つまりゲレンデではない)のに、山行計画書がない。つまりギアの指定もなく、ロープの采配もない… ので、計画者の意図が分からず適切な装備の準備ができない…
2)岩場につくと、装備指定がない=ゲレンデ だと思っていたら、ザックを担いで登らないといけないアルパインルートでした…。ならアタックザックを持っていったのに…。
3)しかも、オンサイトだからとリードを勧められ、仕方ないなーこれで断ったら一生言われるなーと思い、リードしたのですが、ザックを最適化していかなかったので、重い。
通常、リードクライマーはザックなしで、セカンドがリードする人の分を担ぐというのが普通だとこれまで学習していました…が、リードする人もザックを担ぐのです。え?! 聞いていないよと思いました。それだったら、アタックザックを持っていったのに…大変重かった。
4)リードしたら、2ピッチ目は30mくらいでしたが1本しかプロテクションがないピッチがありました…いくら易しくても、そんなのでは、まったく命がけの一か八かの登攀になってしまいます。
3)しかも、そのピッチ、カムでプロテクションを取る場所はいっぱいありました。しかし、カムはトポには書いてないし…
5)3P目で、案の定、私の登攀力では、ピンが遠く、スティッククリップで掛けても遠く、スタンスもホールドもリーチが遠すぎて出ない箇所がでてしまいました。これは…というので、そこでリード交代
6)4P目はあきらかに実力を超えるピッチでした。
7)このルートを勧められたのは、私が5.10cがRPで、5.10Aのオンサイトを取りだめ中で、5.10bだったらオンサイト出来る課題もあると、事前に自己申告したせいだそうです。ここを登れる人は、5.10cは登れないのだそうです。
8)グレードは言わないほうがいいと言われました‥‥しかし、グレードを目安にしないなら、何を目安にするんでしょう?
9)いかにも経験が20年くらいありそうな人が、グレードを聞いたら、「5.6とか」と言いました…後で聞いたら、野岳の11をレッドポイントしたそうです。????
10)私が見る限り、グレードを目安にするのは合っていそうでした…私が登れなかったところをその方は登れたからです。
11)とにかく、????マークが一杯のクライミングでした。
私は、
「取れるところで取らないプロテクションはかっこ悪い」
「山に一か八かはない」
と教わったんですが、なんだか、真反対な感じでした。
・プロテクションを取るのはかっこ悪い、
・山では一か八かを楽しむ
という山で、なんというか、こりごりした、というのが正直なところかもしれません。
私は初めて組む人を連れて行くのには責任があるので、このような雑なことはしないからです。
どうも、試してダメ出ししてやるって感じな、嫌な感じでした。
しかも、トップを変わってくれた指導者クラスの方、今日、マルチで墜落されていました…
うーん…なんかかなり、ギリギリ路線かも…
命がけを楽しむ、というか命を粗末にする活動という気がして、なんか納得感がない…
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すでに残置があるルートはアルパイン的性格ではあるがアルパインではない
例えば、比叡のルートとか…ボルトルートだが、あんなランナウトしてボルトの意味がないルートをスポートルートと言うことはできない。
しかし、ちゃんとしたアルパインのルートというのは、基本的に残置が期待できないもので、立木や灌木、雪、その他自然物で支点を取るもので、ハーケンとハンマーを持っていくほか、カムなどを持っていく…
が九州には、ランナウトしたボルトルートはあるが、ハーケンとハンマーのルートはない。カムのルートはあるが、残置無視というルートであり、ボルトルートを残置を用いないで登るということなので、だとすれば、アルパインのルートとは言いづらい…
未知のリスクに対応する力を楽しむのが、アルパインの愉しみだからなんだが…
イケイケ自慢が気になる九州ではあるが…実際のところは、カラビナにじか掛けしていいよ~とか、ホントはないんだけどズルでボルト打っといてあげたよ~とか、外の岩なのに人工ホールドつけておくね~とか、リードしやすいようにぬん掛けしてあげるよ~とか、そんな感じで、どっちかというと、これは
過保護
という現象なんではないか?と思うんだが…。ギアもロープも丸抱えで連れて行って、ロープワーク何も知らないのに、フォローにするとか…。5.12登れるのにフォローしかできないクライマーをありがたがって作るのは、要するにリード技術やレスキュー技術を教えないことで、
囲い込み
たいからなのかなぁ…。動機がよく分かりませんが、起きていることは、こんなことです。
■ 米国アクセスファンドから求人が発表されていました!
フィランソロピーコーディネイター (慈善事業コーディネイター)
https://www.accessfund.org/about/careers/philanthropy-coordinator
日本では、クライミング関連の職種が少なすぎる、という問題があります。
ーーーーーーーーDeep Lによる翻訳ーーーーーーーーーーー
概要
アクセス・ファンドは、持続可能なクライミング・アクセスとクライミング環境の保全に向けてクライミング・コミュニティをリードし、鼓舞する非営利のアドボカシー団体である。1991年に設立されたアクセス・ファンドは、国内800万人以上のクライマーを代表しています。私たちは、クライミング政策とアドボカシー、スチュワードシップと保全、草の根の組織化とアドボカシー、土地の取得と保護、リスク管理と土地所有者のサポート、教育を含む6つの中核的なプログラム分野でその使命を遂行しています。
アクセス・ファンドでは、資金調達チームの主要メンバーとして活躍するフィランソロピー・コーディネーターを募集しています。個人、財団、企業、クライミングジムなどから年間300万ドル以上の資金を確保する包括的な資金調達プログラムの実行をサポートするため、すべての管理プロセスを監督します。
フィランソロピー・コーディネーターはフィランソロピー担当ディレクターの直属で、ストラテジック・パートナーシップ・マネージャーと緊密に連携し、組織全体の同僚と部門横断的に働きます。このポジションは、寄付者とのミーティングのコーディネートや資料の準備、寄付者とのやりとりの追跡、助成金の期限の管理、助成金の提案書や報告書の作成、イベントの企画などを担当します。
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■ 専門技術を持ち寄って、クライマーの権利を社会と調和させていく、という組織的結束になっていっていない…
日本人特有の現象のような気がします。
過去30年で世界では働き方が変わりました。会社主義 → プロジェクト主義
■ クライミングって偏った体の使い方なんですよね…
特にボルダー。スポーツクライミングも、外岩と比べて、身体強度が高い。
いや、競争を旨とするために、身体強度で戦うように、壁のほうが設計されているっていうのが、原理なのですが…。
なので、普通の岩登りとは、まったく違う身体強度です。
アイスも、アイスクライミングは、リードも含め、誰でもできると思いますが、競技であるドライツーリングになったとたんに、いきなり身体強度が強くなります。
クライミングの場合は、指やひじ、肩、膝、腰にきますかね…。 スポーツを競技と捉える
考え方がそもそも、幼稚である、ともいえると思いますが、
スポーツは楽しむためにする
というのが、成熟した考えですね…。
さておき、クライミングと言う運動動作は、全身運動としてみるととても偏っているので、ホグレルマシンはとても良いようです。
ホグレルは、整形外科のリハビリで利用されています。
私はアキレス腱のリハビリで伺った天神モビトレクリニックで知ることになりました。
開拓者も腰とか、きますし、クライマーは特にボルダラーは異様な猫背になっている人、多いです。
そういう人と、フレイル化して歩くのもおぼつかない人、極度の脊柱側弯、などの障害がある人も、一緒に使えるマシンが、ホグレルマシンです。
クライマーがトレーナーになり、地域のおじいちゃん・おばあちゃんの話し相手になりながら、フレイル化予防の運動すれば、地域にもクライマーは貢献できます。
■ ロープアップされないマルチ
マルチに行きたい!って人が九州では多いようで、ロープワーク勉強会、というから行ったら、全然ロープワークは教えず、マルチピッチに無料で新人を連れていく会ってだけだったことがありました。
たぶん、マルチピッチに連れて行ってヤッホー感を味合わせ、そのあとにロープワークを教えよう、という作戦なのだろうと思いますが…
お菓子食べた後に、ご飯、食べます?
普通のわがままな子供は食べませんよね?
そして、クライミング業界ってのは、わがままな子供っていう心理学でいうところの、FCという自我が優位な人が多いのです。
だから、順序は大事です。
フリーチャイルドが大きい人には、まずいものから食べさせないと、一生食べません。
つまり、ロープワークのあれやこれやは最初に教えて、お菓子の位置づけにあるご褒美マルチを後にしないと、そういう人たちは一生学ばないで、金魚の糞をしよう作戦に出ます。
■ ロープクランプ & ユマール & プルージックコード二本
というわけで、マルチに行きたい人がすべからく学んでおかなくてはならないことは、マルチピッチのピンチが起きたら、どうするか?ってことのすべてです。
1)リードの仕方
2)ロープがアップされないときの対処法
3)リードができないときの対処法
4)リードが落ちたときの対処法
参考: https://allnevery.blogspot.com/2019/03/blog-post.html
1)リードができること
当然ですが、どっちの人もリード技術があることが前提です。片方がリードできないのでは、それはガイド登山です。まぁ、すべてのピッチがリードできなくても、自分がリードできるピッチがあれば、良しとされています。
2)ロープがアップされないときの対処法
これがゼロで行く人が99%なので驚きます。
ロープアップされなかったら、セカンドは事故確保で登らないといけません。
それには、簡単な順に、ロープクランプ、ユマール、プルージックコード2本、のいずれかがいります。
最後のプルージックコードは、他のことにも使えるので、もれなく持っていくことになります。
3)リードができないときの対処法
これは、敗退ということです。敗退は、非常に難しく、たいていのクライマーにとっては、敗退のほうが勉強になります。
懸垂下降で降ります。
しかし、登るルートが屈曲していると、登ってきた支点にたどり着くことができるとは限りません。懸垂下降は垂直の直線だからです。
ロープの長さは当然ですが、登ってきたピッチの倍は最低いります。
4)リードが落ちたときの対処法
これも想定していないで岩場に来ることが多いです。落ちても、動けるなら、再度登りだせばいいだけです。たいていはそうならない。
なのでリードで落ちるような奴と登らない、という予防策みたいな対策も含まれます。
■ 事例
こちらの記録は、ロープが岩角に当たってロープアップされない場合の対応が、私の場合のですが載っています。
ロープクランプがあれば一番簡単で、フリーで登れます。ユマールだと自動的に動きに追従するわけではないので、エイドでしか登れません。
というので、自分の技術が身を助けた事例、って感じです。
私の失敗は、このような中途半端なリードをしても、それを成功だと思ってしまう理解レベルのクライマーと登ってしまったことです。
同じ行為をしたとしても、この自分の行動が良くない行動だ、と分かっている人と分かっていない人では、その経験の重みが全く違います。
クライミングが分かっているというのは、ものすごく漠然とした言い方で、たとえば、このムーブを出してそのあとはガバで…とクライミングムーブのつながりが分かっていることを、クライミングが分かっている、と言ったりもします。
つまり、課題は、ダンスのように、ステップのつながりがあります。最初、立ちこみで、次にキョンして、最後、マントル、とかね。
そういう動きだけに注目して、クライミングを分かっている分かっていないと判断するのは、登山でハイキング道を歩けるか歩けないかだけで判断するのと同じで、半分だけの理解です。
マルチピッチを含め、クライミングは岩場でやるショートでも、ムーブがばらせるだけでクライミングを貫徹できることは稀です。
分かっていない人は分かっていないことが分からない、というのが、クライミングの難しいところ…
なので、常に自分は分かっていない部分があるのでは?と疑う謙虚な心が必要です。
しかし、フリーチャイルドの自我が強い人は、周囲の人と同じなら自分はあっていると思ってしまいます。
しかし、現代は周囲の人の9割が全くクライミングを理解していない時代…カムが飛ぶって、大失敗って意味ですよ、っていう基本的なことですら、教え損ねられていて、カムの使い方を指導できる指導者には、私はまだ一度もあったことがありません。
40年登っていた私の師匠ですら、「俺はカム外れたことないけど、教え方は分からない」、と言っていました。
そもそも、教わるものではなく自ら習得するものではありますが、習得するプロセスを指導者が知らないために、指導もできない、というのが、日本人のカム習得プロセス…
勝手に使い慣れてくださいのレベルです。
というわけで、何年も登っていても、全く間違った理解をしていていも、気が付いていないことがほとんどです。
その人が自分が設置したカムが飛んで自分がグランドフォールになる分には、他人事ですが、マルチでロープがアップされないとなると、迷惑をこうむっている、と言うことになります。
なにしろ、クライミングは双方が楽しむために行くもので、一人がエイドでしか登れないのであれば、それはお手伝いに行ったということにしかなりません。
マルチ=リードしてくれる人がガイドみたいになんでもしてくれるクライミング
と言う先入観が九州のクライマー特に私にリードを頼んできた人にはあるように感じられました。そんな先入観は危険ですので外しましょう。
ホント、技術が身を助けるってこのことです。というか助けずに、1ピッチ目でじっとしていればよかったですね。
良い記事が回ってきたので翻訳を掲載します。
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