2016/08/28

理想と現実のはざま

■ 夫婦クライミングは夢の夢

連日お天気も悪く、一緒に岩に行く人もいないので、レスト中である・・・

・・・というので、平日パートナーの見舞いに夫と二人で出かけることにした。 

行ったら、クライマーが二人来ていた。やっぱり小川山も最悪に雨だったからなぁ。

ご夫婦でクライミングしている人たちをみると、率直に羨ましい

私のビレイをしてくれる、頼りになる夫はいない。去年はモウアラさんご夫婦が、はるばる関西から来てくれて、夫も湯河原のクライミングには参加した。

婦唱夫随で始めたそうで、だんな様は奥さまのビレイヤーとして、クライミングを始めたそうだった。

とても羨ましい関係・・・夫にも見習ってもらいたいなーと連れて行ったが、が、夫は、取り組む姿勢を全く見せず、岩場でスマホをいじっているだけだった(汗)。

ダメだ、こりゃ。

■ 挑戦がキライみたいなんだよなぁ

彼は、基本的に、なんでも、食わず嫌いである。

 何事も挑戦!

”取り組む前からあきらめないこと”を信条として、生きてきた私とは全く違う。

まぁ違うから夫婦としてバランスがとれているのだろうと達観することにしている。

でも、過去を振り返ると、私の方が彼に無理強いした結果、彼にとって、大きな心の自信につながった活動が多くある。

無理やりNO1は、オーストラリアで運転したこと。次はダイビング。手作りの海外旅行。

彼にとっては、一皮むける経験。

クライミングも、おそらくきちんと取り組めば、それなりに登れるようになると思うし、私がパートナーがいなくて困っているというのはあきらかなことなのだが・・・。夫は一向に協力してくれない。

クライミングどころか山にも行かない。(というか、行けない。体力がまた下がってしまっている・・・)

■ 離れ離れの夫婦

私の周りの年輩の夫婦は、反面教師が多い・・・夫婦がなぜ乖離するのか?

それは一緒に過ごす時間を持たないからだと思う。

同じことをする、分かち合う、と思考せず、それぞれ好きなことをしていたら、ただの同居人になってしまう。

そのような例は、特に日本人に顕著なようで、自立した妻を持っている人に多い。自立は素晴らしいが、だからと言って、互いの都合でエゴを張りあうと、一緒にいること自体が不成立になってしまう。

友達で、夫の転勤に附随して失職し、転勤先で再就職したら、もう一度夫の転勤が起きてしまい、同じ失職を繰り返すのを回避した結果、離婚に至った人がいる。というわけで、なぜか一度目の転勤先で彼女は第二の人生スタート。

だから、たぶん、大事なことは、それぞれやりたいことが多少違っても、相手に合わせてあげる、ということだと思うんだが・・・ 違うのだろうか?

それで今日は、パートナーの見舞いにも連れて行ったわけなんだが・・・。

私と夫の関係をもっともきちんと理解してくれているのは、イタリア人の友人アメリゴで、いつも、例え、夫が同じことをできなくても、夫を山に連れて行けと言う・・・確かにそうするべきだと思う。アメリゴは正しい。私のメンターの一人である。

■ お料理のこと

パートナーは、術後の回復期だし、いつも作ってもらっていて悪いなーと思い、料理くらいはしようかな~、とお料理を担当することに。

人の家の台所は勝手が分からない・・・塩が、塩化ナトリウムしかなくて、困った・・・。

学生時代は、「お料理研究家になるの?」と先輩に言われるくらい、毎日料理を作っていた。

私のお料理歴は長い。8歳から料理している。実家にいた頃は作らねばならないから作っていたが、独り立ちしてからは、自分の好きに出来て楽しかった。

学生時代は寮生活だった。7人暮らし。私が一番年下だったので、先輩たちには、随分かわいがってもらった。若い女性ばかりの7人暮らし。

たくさん作っても、「余ったので食べてください☆」と書いておけば、誰かが食べておいてくれる。

松和荘に住んでいた頃は、学生寮時代の友達で、お腹を空かせた男友達が良く何人かでつるんで、遊びに来てくれた。口実は、「銭湯行くのに石鹸忘れた、貸して」というもの・・・(笑)

見え透いているなーと思っていたが、まぁ互いに苦労者同士だったし(夜学の出身)、一緒にご飯を食べて、一緒に銭湯に行っていた。

私の家は、当時、よく人が集まる家だった。友達が別の友達を連れてきては、泊まっていく。まだ皆若かったから、自宅の人はたまり場に不自由していたし、寮の人は寮の規則がうるさかったからだ。

バンドマンしながら豊中の自動車工場で働いていた友人は、その後、自殺してしまった・・・。仕事にも未来にも希望の無い時代の星回りだった。

当時は、アメリカ人の恋人がいて、彼もドラムをたたいていたので、一度ライブをしたのだが、それがとても良い思い出。

私も蟹工船みたいな職場に長く努めたが、それでも、もっとも成功した例かもしれない。

当時は、まだ20代中ごろで、結婚したら、友達がたくさん訪ねてくるような家庭を築きたいと思っていた。

でも、実際は、夫が私の家に転がり込むと、皆の足が遠のいてしまった。

なかなか、夢の実現は難しいものである。