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2024/03/24

【Trad】I love Trad Climbing

I'm passionate about various forms of climbing, from free climbing on sport routes to indoor sport climbing. 

However, my heart truly belongs to trad climbing above all else. 

The concept of free climbing resonates deeply with me. 

While bolt-and-climb sport climbing has gained popularity in recent years, it's disheartening that many modern climbers are unfamiliar with its roots. 

I hope that the climbers in both competitive and sport climbing realms reconsider the essence of climbing itself. 

This shift in perspective holds immense value for climbers, prompting them to delve into the rich history of this adventurous pursuit.

They just think sport route is all about climbing, that is a huge mistake. 

Without facing risks by yourself, you know nothing about climbing... sort of you are before B.C.... if you only climb risk free bolted sport routes.

The list of my trad climbing

2014年6月30日 小川山 親指岩 小川山レイバック  クラック入門 TR

2015年5月29・30日 小川山クラック 龍の子太郎 屋根岩2峰 (セカンド)

2015年7月20・21日 小川山 クラック 入門 TR

2015年9月19日 瑞牆 入口岩クラック TR

2015年10月12・13日 小川山 クラック TR

2015年10月28日 小川山 クラック (案内役) リード

2015年11月21・22日 湯河原幕岩 菊地敏之さんの講習 TR

2015年12月27日 昇仙峡クラック 吉田和正さんの講習 他5名 

2015年12月28日 昇仙峡 クラック 他2名 

2016年 1月2日 昇仙峡 クラック 他2名 TR

2016年 1月25日 昇仙峡 クラック 2名 TR

2016年 2月4日(木) 昇仙峡 クラック 2名 TR

2016年 3月30日 近所の岩場 クラック&フェイス&スラブ 末端壁 2名 TR

2016年 4月1日 兜岩 クラック  2名

2016年 4月12・13日 湯川クラック 2名

2016年 4月12・13日 湯川クラック 2名

2016年 9月6日 小川山 カサブランカ&ブラックシープ 2名 カサブランカ3回目

2016年 9月7日 小川山 レイバック5.9 ピンクポイント 2名

2016年 10月15・16日 小川山ソラマメ&瑞牆ツルカメランド 頂上への階段5.8 (クラック) OS 3名

2016年 10月25日(火) 湯川 デゲンナー5.8 RP 2名

2017年 1月 昇仙峡 クラック&ワイドクラック

2017年 5月14~22日 インスボン  初インスボン

2017年 1月 昇仙峡 クラック&ワイドクラック

以後九州

2018年6月 竜頭泉 クラック

2018年7月 モツクラック5.9 OS、狸 5.10A ついに登れた
2018年7月10日 小川山レイバック5.9  やっとマスタースタイルで登れた
         笠間ピンキー 5.10c RP 2撃

2018年10月7日 矢筈岳マスターズルーフ 5.9TR

2018年11月4-6 三倉  first time Nyumon crack 5.9 x

2019年9月22日~10月1日 韓国インスボン遠征

202010月23日 竜頭泉クラック ニューエリア

20202月10~13日 大堂海岸 2泊3日 おまつりクラック5.8、スーパークラック5.9、ぐいの実5.8





2017/03/20

昇仙峡クラック 

■ No matter of what is given, be grateful of what is given.

連休の週末初めは、大阪からモウアラさんご夫婦が昇仙峡を登りに来てくれた。

思えば、私のクラックは、モウアラさんが来てくれてから本格化した。クラックの初心者の頃、一緒に菊地さんの講習に出ましょう、ということで、関西からわざわざ一緒に登りに来てくれたのだ。

当時、私はクラックと言えば、小川山の小川山レイバックくらいしか知らなかったが、生まれて初めて登った小川山レイバックは意外と感触が良く、「これなら行けるかも?」

そこで、都岳連のレスキュー講習で知り合った友人と小川山に出かけ、カムエイドでトライ。ビビッて降りて、事なきを得ていた(笑)。まだまだリードで取り付くには、技術が足りていなかった…。プロテクションが核心だ。

クライミングの初心者は知らないが、初心者が一通り経験しておくべき課題と言うのがちゃんとあり、それらを一通り登りつくしてから自立、である。すっ飛ばして自立しようとしても、怪我になるだけである。

そんなこととはつゆ知らず、である(笑) ああ~落ちて死んでいなくて良かった~。実際、あの小川山レイバックは、かなりきわどかったようである。

それを察してか(?)、モウアラさんたちが来てくれて、私は菊地敏之さんの講習に出かけ、楽しく、そして、安全に、クラックを登ることになった。講習ではいかに登れていないか実感。

次のステップと言うことで、クラック名人の吉田和正さんの講習に出ることになった。吉田さんとの出会いは、アルパインからフリーへのステップアップと言う事だった。

登攀の含まれない山と登攀が入るアルパインの質の差も大きいが、アルパインの登攀とフリーの登攀の質の差もかなり大きい。

山を学ぶと言う道中において、大きな質の差が出てくることがある。そういうところへ来たら、質の差は理解するにも時間がかかるし、技術の習得となると、それこそ、半年や1年、2年という単位で時間がかかるものである。それを心得て、進むべし、である。

大事なことは、時間やお金など、きちんと自腹でリソースを掛けて理解し、習得すべきということだ。

ただレジャーとして、楽しくて登る岩、とは違う。ある程度の真剣な取り組みが必要になる。

それがまたクラックで来たわけだった。その認識をモウアラさんにもらった私は、クラックを吉田さんに教えてもらいに出かけたわけだった。ちなみに、ジャミングは本で勉強して行ったが、色々と間違ったジャミングをしていた(笑)。

余談だが、お金を払って講習会に出る、などの真剣な取り組みをしない人は、脱落して行くし、そうあるべきだ、死んでしまうので。

お遊び程度の気分で…ただ実際、遊びではあるので切り分けが難しいのだが…でクライミングしている人は、ビレイもいい加減で、人を殺してしまいそうだ。逆に言うとビレイがいい加減=テキトー気分、ということなのだが、それは講習会に出ようとしない姿勢からしてわかると思う。

一般に、お金を払ってガイドさん主催の講習会に来ている人の方が意識も高く登攀もうまい。

山岳会に指導を目的にして入る人は、意識が低い人が多い。そもそもの動機が、指導をタダでやってもらおうという、あさましい狙いなので、実際、指導されても、教わらない人が多い。それは自腹でないからではないだろうか?というのが前の師匠との共通認識だった(笑)。

だから私は講習会にきちんと出る人は尊敬している。実際、講習会で会った人の方が、安全面がきちんとしている。

■ 助け舟

山は、ありあまる時間を、何か社会的に有意義なこと、今しかできないことに費やそうと思って、始めた。

山も嵩じると、登攀と登攀のマスターは避けて通れない。登攀となると、パートナーの問題が出てくる。

パートナーに行き詰った時、助け舟を出してくれたのがモウアラさんであり、Kさんペアだった。本当に助かった。

山は私にとって社会貢献の一部なので、そうできないのであらば、いつでも山を辞める気でいたが、あらゆる難所で、誰かが、何かが、助け舟を出してくれ、続きに続いて7年。

そういうことだから、私の山の歴史は、結局のところ、山に愛された歴史だ。

あまりガツガツしてこなかった。いつも、与えらえたものをありがたいと感謝して、受け取ることにしてきた。それは今も一緒だ

No matter of what is given, be grateful of what is given.
与えられたものが何であれ、与えられたものに感謝しなさい。

■ ゆかりの地

そういうわけで、去年の今頃、私に与えらえていたのは、いまや伝説となった吉田和正さんとの時間だった。

吉田さんは、開拓クライマーで、岩場に住んでいるようなものだった。日本で初めて、5.14Aのクラックに登ったクライミング史に残る人物だ。私が山さえ行ければいいや、というような生活をしているので、講習会の後は、ビレイヤーで呼ばれて出かけていた。

その吉田さんに紹介してもらった岩場が昇仙峡というのも、すてきな話だった。

というのは、昇仙峡は、「昇仙峡開拓団」というつながりで、初めての山の先輩である三上さんや、大町のリーダー講習で私の班の講師を担当してくれた高橋さんとの接点が、すでにあったからだ。家も甲府だし、ゆかりの地。

岩登りをスタートする前から、昇仙峡には色々な思い出があった。雪では御岳新道でのラッセル三昧、読図では踏み跡全くなしの中津森や燕岩岩脈、沢では板敷渓谷や伝丈沢、アイスでは金石沢…と既に色々と遊ばせてもらっていた。

登攀は、私自身が去年はスタートして間もなく、まだ初心者。吉田さんが教えてくれた頃、やっと5.9が登れる程度の実力だ。(今は少し成長しました)

デイドリと献花
吉田さんは、そんな私にも登れる課題を見つけてくれた。ビレイのお礼で登れる課題を見繕ってくれるのだ。この辺の感覚はさすがベテランというところ。吉田さんの岩を見る目、ということだ。

そう言う目が養われた人の目で見た課題は、やはり質が良いと思われた。

今回は、お礼として、ぜひモウアラさんやKさんペアに昇仙峡を紹介したいと思っていた。

大きなエリアで捉えてのことだが、昇仙峡での遊び方は多彩だ。

だが、岩場が一番素晴らしいと思う。

本来は小川山以上の一大クライミングエリアになれるポテンシャルのある岩場だと思う。

■ 献花

初日は空荷で、エリアを案内した。めずらしく、ボルダラーや登攀中のパーティに会う。この岩場で、だれか他の人に会うのは初めてのことだった。チョーク跡は見るけど、人には遭わないんだよな。

色々なエリアがあるのだろうが、トポは公開されていないので、限定的な知識の寄せ集め、となっている。

だから、誰かに会って、あのデイドリの隣の…などと言っても話が通じない(笑)。ボルダ―も名前があるのだろうと思うが、一向にワカラナイ。

昇仙峡は相変わらずのポカポカ、るんるんの岩場だった。どうしても、吉田さん元気に天国でも登ってるかなぁ…と考えてしまう…

吉田さんが作っていた手作りのハシゴはどこかに消えていた。あれ、その辺の落ちている木をつないで作ったハシゴだったから、あぶなかったしなー。

翌日だが、デイドリのスタートラインに行くと、花が添えてあった。なんだかうれしかった。デイドリは、超かぶっている薄ーいクラックで、こんなの、登れるんだろうか~というラインだ。でも、とても美しい。

フィンガーの課題
■ 翌日

翌日はKさんペアも参加して5名でエンジョイクライミング。

吉田講習と同じ流れにした。まずは、5.10Aのボルダ―クラックでアップ。これはハンドジャムなので、比較的楽に皆登れた。

近所のデイドリエリアに移動して、本来はフィンガークラックをする予定だったが、フィンガーはパスして、ジャムジャム84の下部へ移動。

ジャムジャム84
ジャムジャムの1P目は3級なので、ロープを引いて上がり、懸垂で降りて、5.9+のワイドと5.11bのシンクラックにトップロープを張った。

モウアラさんご夫婦はジャムジャムへということで、ワイドだけトップロープで登って、ラインをつなげてもらう。

ワイドは結構大変で、登攀に時間がかかった。

私は一回目は登れなかったんだよなぁ。チキンウィングをして、それだけで上にも下にも動けず、どうにもならなくなったのだった。半身が入るような形になる。半身と背中で、もぞもぞして上がる系のクラックだ。

ここは、実は3回目だが、去年案内してきたときは、すごく登れる人と来たので、アドバイスが良くて、2回目は登れた。が、それ以来、アイス三昧しており、ワイドの登りをすっかり忘れていた。

登れるかな~と不安な気持ちで取り付いたが、なんとか登れた。一度登れたと言う記憶があるというおかげかもしれない。上の方は体を翻して、フェイスにして登る。

Kさんもトライしたが、パートナーのサチさんは登らずビレイだけだったので悪かったな~。

ワイド5.9+
みなで、11bのシンハンド?ほとんどフェイスでカチなんだけど・・・もトライ。最後回収は旦那さんにしてもらった。

この課題は、出だしが核心で背が低いと右上のカチが取れないので、一歩が出ない。右を使わないでクラックだけで、というのは、完全に不可能に感じられるラインだ。

というわけで、各自3本づつで、お腹いっぱいとなり、本日のクライミング終了となった。

アイスでは、15mくらいを7本とか登って、持久力の世界に今いるので、なんだか、だいぶ違う話だ。

それだけ岩って難しいんだな~と強く実感。

岩は岩でもアルパインの3、4級の岩場ではなくて、フリーの岩場ってことなんだが…

その、圧倒的な難しさ…が、分かっていないのが初心者で、私もその初心者に含まれていたよなー。何しろ、初見の人と小川山レイバック出かけたしなー。

相変わらず、岩場は、ポカポカ陽気で、幸せ色だった。ここは、本当にいつでも平和で幸せだ。

■ 宴会

11bのシンクラック
初日はモウアラさんたちと楽しく宴会。おもてなし。

メニューは
・前菜 魚介とオレンジのサラダ
・サラダ ミックスリーフとクルミのサラダ バルサミコビネガー
・サラダ ヒヨコ豆のサラダ 私のお気に入り
・スープ ダルスープ
・主菜  鶏胸肉のオーブン焼き オレガノ風味
・デザート リンゴのキャラメリゼとバニラアイスシナモン風味 
・ドリンク 清里のヨーグルトと低温殺菌牛乳のラッシー、豆乳のカルダモンチャイ、赤ワイン

モウアラさんたちが日本酒を持ってきてくれ感謝。

去年は一緒に小川山に出かけて宴会していた。湯河原幕岩も宴会。クライマーと話しているとクライミングの話で話題が尽きなくて、とっても楽しい。ラオスに入った話やアイスの話しかできないのだが…。

その土地の提供する楽しいラインを登り、地のモノを食べ、クライミングの話で盛り上がり、健康的な二日間だった。

山が振り向かなければ、いつでも辞める気でいたのに、続きに続いて7年。私一人の力では、ここまで来たのではなく、導かれて来たのだなぁと思います。

今日も、幸せな思い出をまた1ページつづることができ、感謝の念でいっぱいだ。

色々考えると、私にとって良いことしか人生には起こらない。ので、一見否定的だと思われることが起こったにしても、何かしら意味あってのこと、結局は、すべてが導きであり、必要だから起こる。シャンティ☆











2019/03/09

苦節4年のクラック個人史 まとめ

■ クラックの個人史を振り返ってみた。

1)トップロープでムーブを覚える
2)疑似リード+エイドでカムを覚える
3)リード

というフェーズを考えると、やっと5.9疑似リード、の2)まで来た。がまったくのド素人から、数えて苦節4年…。

もちろん、小川山レイバックはすでにRPしているが、一回では…。5.10Aのクラックにステップアップして良い、とは私には思えない(笑)。

5.7のクラックはMOSが、城ケ崎でできているが、それは5.7のこと。5.8と5.9のオンサイト経験を積みたいと思う。

しかし、5.7をMOSするためには、5.9~5.10Aのクラックトップロープ時代を3年貯めないとダメ、ということだ。トップロープ=ムーブの習得。

というわけでスタートから5年たって、やっとこさ5.9をMOSするには十分な修行量というわけなのだろう…

いや~、ほんとクライミングの習得は時間がかかるなぁ。

■ 個人史 

印象に残っているのを赤にしました。

ーーーーーーーーー福岡時代ーーーーーーーーーーーー
2019年3月9日 見晴らし岩 7回目 カムセット練習 → 本日 
2018年11月18日 油山川  1回目 center crack 5.10b
2018年11月11・12日 三倉  Heitai crack
2018年11月4-6 三倉  first time Nyumon crack 5.9 x
2018年10月11~18日 台湾 龍洞の岩場 L 
2018年10月7日 矢筈岳マスターズルーフ 5.9TR

2018年7月 モツクラック5.9 OS  2018年のベストクライム!!!!


2018年7月10日 小川山レイバック5.9  やっとマスタースタイルで登れた
         笠間ピンキー 5.10c RP 
2018年6月 竜頭泉 クラック
2018年5月25日 吊舟岩(宝満山)クラック カム設置練習
2018年2月24,25日 城ケ崎海岸 5.9オンサイト クラックカム設置
ーーーーーーーーーーーー福岡開始ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーインスボン時代ーーーーーーーーー
2017年 9月 インスボン セカンド
2017年 5月14~22日 インスボン  初インスボン 2017年ベストクライム!!!
2017年 1月 昇仙峡 クラック&ワイドクラック

2016年 10月25日(火) 湯川 デゲンナー5.8 RP 2名
2016年 10月15・16日 小川山ソラマメ&瑞牆ツルカメランド 
  瑞牆頂上への階段5.8 (クラック) OS 3名  2016年ベストクライム!!
2016年 9月6日 小川山 カサブランカ&ブラックシープ 2名 カサブランカ3回目
2016年 9月5日 小川山 マラ岩レギュラー 4名 カサブランカ2回目
2016年 8月7・8日 八幡沢のスラブ状岩壁 カサブランカ1回目

2016年 8月2日 湯川 コークスクリュー TR 2名
 6月19日 乾徳山旗立岩中央岩稜 2名
 6月2日 小川山 烏帽子岩左岩稜 2名 
2016年 4月12・13日 湯川クラック 2名

・・・・ここからインスボンを目指す日々・・・・

ーーーー初心者時代ーーーーー
2016年 3月30日 近所の岩場 クラック&フェイス&スラブ 末端壁 2名 TR
 2016年 2月4日(木) 昇仙峡 クラック 2名 TR
 2016年 1月25日 昇仙峡 クラック 2名 TR
 2016年 1月2日 昇仙峡 クラック 他2名 TR
 2015年12月28日 昇仙峡 クラック 他2名 

2015年12月27日 昇仙峡クラック 吉田和正さんの講習 他5名 
2015年11月21・22日 湯河原幕岩 菊地敏之さんの講習 TR
2015年10月28日 小川山 クラック (案内役) リード 超危険クライム!!!
2015年5月29・30日 小川山クラック 龍の子太郎 屋根岩2峰 (セカンド)
2014年6月30日 小川山 親指岩 小川山レイバック  クラック入門 TR
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マジ一回目の小川山レイバックは、クラックよりマントルが課題だったんだったよな~(笑)。

登れる気がして、素人さんビレイヤーを連れて小川山レイバックに登りに行ってしまったワタシは超危ない!!クライマーでした。 やっぱりクラック講習を受けるべきだったと思う。

1グレード上がるのに3年として、現在の5.9MOSが5.10Aになるのに3年とすれば、5.11が登れるには、12年かかる計算になるんですけど(笑)!

フリーの強つよクライマーの皆さんってホントすごいですね!!!

がんばろー。

2022/03/27

命あってのものだね 昇仙峡11ⅽ

ーーーーーーーーーーーーーー 

皆、命あっての物だね、なのです。

そこを基準に捉えない限り、何も見えてきません。

他人の基準で作られた世の中のものさしなど、何も役には立ちません。

あなた一人の全体、魂・心・体のバランスこそが大事なのです。

 ーーーーーーー  『ソウルリーディング』より引用…


■ 昇仙峡の11c

この11c、吉田講習で使っていたやつですが…(隣は5.9ワイドで、上は、ジャムジャム84)

ユージさん開拓の課題だったんですねぇ…

知らなかった…。

しかし、3月後半だと、もうシーズン終わりですね、昇仙峡は…。

上のマルチのジャムジャム、今ならリードできると思うんですが…

いいなぁ、遊びに行きたい。

長い間、ちゃんと遊んでいません(笑)。











■ 他人の基準で作られたものさしなど、何の役にも立ちません

というセリフが分かるには、普通のボルトクライマーは、クラックを登るべきですね。

クラックは手のサイズとの相性次第なので、例えばフィンガーなどは、手の小さい女性が有利だったりします…

5.8のワイドより、5.9のハンドクラックのほうが数倍簡単…

5.8のフィンガーって、どこに課題遭ったっけ?フィンガーってだけで、すでに10代に突入な気がしないでもないが… あ、そうだ大堂海岸にありました…。リードして、テンション入ってしまった奴。余談だが、日本の5.8はその岩場内で一番易しいのに、5.8とつけているだけで、本当にスキル的に5.8とは思えない。例えば、龍洞にあの課題があれば、絶対に5.8ではないと思う。龍洞における5.8の基準は、もっと易しい。登れなくなるような人がいないような課題でプロテクションが豊富な課題に5.8が与えてあると思う。

あ、話はそれましたが、グレードで何もかもが一列に並んでいるという幻想が事実であるのは、コンペクライミングだけで、それはコンペという性格上、そうなるように、あえて人為的に作っているからです。作る人(セッター)は大変そうですが。

自然界の中の岩場では、

 ・長い5.8は、長さゆえに5.9になり、

 ・怖い5.8は、怖さゆえに5.9になり、

 ・危険な5.8は、危険ゆえにRが付与されます

そういうことをちゃんとわかって登るのが外岩クライマーです。

例えば、小川山の愛情物語は、5.8で優しいですが、プロテクションディフィクルトなので、プロテクションが確実であるか、もしくは、プロテクションを必要としないで登れるかのどちらかである必要があり、そのどちらを取っても、初心者はあてはまらない。取り付くことが許されないです。つまり、愛情物語5.8を登っていいのは、11ノーマルの人になってから、です。

同じ論理で、白亜スラブの1ピッチ目5.8は、右上したボルト1本だけのフェイスですから、5.8といえども、11ノーマル以上の人でないと墜落時の保険がゼロ=フリーソロでも確実な必要があるので、10ノーマルの人はリードはできません。ましてや、5.8が限界グレードの人は禁止です。

それは、クライマーならば、見てパッと分かるものなのです。見てパッと分かるようになるのがクライミング教育です。

そういうことをきちんと伝える情報教育が、九州のクライミングに欠けている教育です。

■ 誰にも教わらないでも分かるのが普通

私が誰かに教わったか?というと、故・吉田さんを始め、別に誰からも教わっていません。

もちろん、私も愛情物語を登ろうとしたり、小川山レイバックなんて、かなりきわどいクライミングをしましたが…制止されてきて、その逆に、発破掛けられたりしたことはありません。

単純に、このユージさんの課題みたいに、5.9のワイドの隣にある11cフィンガーなどを触って、感触の違いから、自分で見出しただけです…。

そんなのは、外岩クライマーは誰だってやっているものだというのが山梨での認識でした…

関連記事: 白亜スラブ  昇仙峡11c (11bと思っていたようです)

2021/07/13

向き合い力… 社会に対する恐怖を乗り越える

■低い社会性=向き合い力の低さ?

 向き合い力がない…

というのが、

 クライマーあるある

の弱点なんじゃないかなぁ…。公共のマナーが悪いとか、それ以前に。

■素人クライマーじゃなくても分かりにくいですよ

私と先輩の荒木さんは、クライミングの本場山梨から来ているクライマーで、素人クライマーでも、初心者クライマーでもない。

そんなクライマーが転地してきて、登っても、”この支点、何製なのかなぁ?”と思っても、一体どこの誰に問い合わせしたらいいのか、にわかには判別できなかったしなぁ… 

やっぱり日本百岩場に載っている岩場を順繰りにたどるしかなかったよなぁ。要するにローカルクライマーの顔が見えないってこと。窓口がない。

別にこれは九州の岩場に限った話ではないが。

というので、結局、アクセス問題ということを考えると、

 クライマー側が未組織であること

で、責任から、逃げに逃げまくり、かれこれ40年、みたいな状況なわけだ。

アクセス問題に真っ向から向き合った、向き合い力があった人って

井上D助さん

一択なんですかね??? 私はホームベースの岩場としては、あとは昇仙峡しか知らないが…。 昇仙峡は、名だたるクライマーが登っていた。佐藤祐介さんが今では有名かな。ガイド講習会を募集しているくらいだ。

そんな有名クライマーが使っている岩場でも、

  既成事実を積み上げて、なんとなく、事後承認を得る

という方法論しか誰もやっていない。

例えば、ガイドの三上浩文さん、佐藤祐介さん、故人だが吉田和正さんなど、何十年も登っていたり、世界に名をとどろかせたピオレドール受賞者であっても、自ら矢面に立つということをしていない… 社会的な地位があってもやっていない。自分の役目ではないことになっている。

地元の山岳会は見て見ぬふりをしている。(富士山は御坂山岳会の管轄だが、甲府の山岳会、特に老舗の白鳳会など、おひざ元の昇仙峡のことはやっていない)

山梨ですらそう…というより、山梨近辺のほうが問題は複雑だ。

九州は、米澤さんが関わってきた岩場である限りは、開拓前にきちんと許可関係が取られている…そんな丁寧に作り上げてきた、許可付きの岩場…なのにね…。ボルトが悪いとか、知識がアップデートされていない程度のことで、知識を得たら一瞬で解消されるような問題なのに、誰もが向き合って来なかった結果が日向神みたいな感じだ。

結局のところ、誰もが、アクセス問題に向き合うという、めんどくさい役をほかの誰かに押し付け合っているのである。

つまり、アクセス問題に携わる=ババ抜きのババ。

アクセス問題にきちんと向き合う人にこそ、クライマーとしての栄誉を与えるべきだ。

2016/11/07

フリー初シーズンのまとめ

■ PDCA

まだ、今シーズンは終っていないが、今シーズンの岩シーズンは閉幕も近い。12月からはアイスが始まるからだ。

月曜はスケジューリングに充てているので、再検討してみる。

フリー初シーズンの、成果と課題を整理する。PDCAのAの必要を感じるという訳で・・・。

「フリーはこれからだね」と言ってもらったのが、去年の今頃。15年11月2日。初めて5.9をオンサイトし、そこから私のフリークライミングがスタートしている。

16年の無雪期は、岩の年と決め、丸1年で、5.10bが何便かかけてレッドポイントできる状態へ。

■ 理解の深まり

一番の成果は、成長の方法が分かったこと。 

・限界グレードでレッドポイントを重ねて行く
・と、その下のグレードは、オンサイトできるようになる。
・限界をあげるには、トップロープは2グレード以上、上のグレードで。
・岩場の課題をジムに持ち帰る

落ちながら、5.10bに登っていれば、半年後くらいには、5.10aが確実化するだろう。そうすると、今の5.9で感じるような感じが、5.10aで起こるようになるだろう。・・・ということが分かるようになった。やっとフリークライマー1年生が出来上がった感じだ。

フリークライミングをするということは、どういうことなのか?ということが、やっと分かったんだなぁ。感慨深い。

■ オンサイト数

10月 5.9 5個 5.10A 1個 クラックオンサイト1個
9月  5.9 2個     
8月  5.7、5.8 フラッシュ 2個
6月  5.9 2個

というわけで、5.9のオンサイトは、30個貯める予定の、今11個。 11/30。 

3分の1たまったところか。つまり、初心者の頃に立てた、5.9マスターへの道のりは、実は、まだ3分の1行程にいるってわけだ。もう5.9なら落ちない気分がしていたが、それは、錯覚と言うものだ。まだまだ経験値が十分とは言えない。

理論上は、30個たまると、5.10aがスキルアップしているはずである。

■ レッドポイント

今のところ、レッドポイントは、5.10bで限界グレードが上がったところだ。

・落ちる練習が課題。
・2点支持のエキスパート化も課題 (まだエキスパート化していないので、ヘルメット必要)

■ トップロープ

ノーテンで登るトップロープと言うのが無くなった。11台をトップロープしている。

・リードできる課題のとなりに11台があるような岩場を探す

■ タイプ別 

クライミングは、それぞれのタイプを集中して登らないといけない。

■ クラック

・プロテクション設置の習熟が課題
・基本のハンドジャム課題を習熟する段階
・ワイド&フィンガーは、入門レベル
・ナッツ設置練習

■ フェイス

フェイスは、指力がないので、指力をカバーする広背筋力が必要。正対立込ムーブが課題。

・外岩5.9のフェイスを数こなす。
・トレーニングは腕力UP
・カチ課題のためにシナプスさんに行くべし

■ 前傾壁

・腕力 前傾壁での正対立込み のための引付け力

■ スラブ

スラブは、5.10Aで何かを掴めた感があった、あの時以来・・・何かを掴めた感がすり抜けた感(--;)。 

5.9のガマスラブがオンサイトできたので、次は5.10aなので、難しいスラブを、週末触っておいてよかった。

スラブのトレーニングは意味不明・・・小さいジプス?

■ 電池切れ問題

突然の電池切れ問題は、解消した。どうしてだったんだろう??? ただ電池切れは無くなったが、体力は別に上がったとか、十分であるとは感じられない。有酸素運動と無酸素運動の差なのかなlぁ。 

■ 周辺技術

レストと頑張るのバランス・・・大体、雨などで、外岩へ行けず十分レストできていると、突然上手になるという関係にあるかも?

あとは、歩荷トレで歩きが弱くならないようにしないといけない。

喘息が出てきたので、肺活量を大きくしたいかもしれない。ラン?心拍数トレーニング?これは、パイロットテスト中。

コンディショニングは、ヨガで行っており、あまり進化はしていないが、後退もしていない。フィットネススコアは、上々。

姿勢の崩れは、ドローインで治る。

■ 食事

食事は、タンパク質を切らさないということかなぁ・・・研究の余地あり。菜食は、単純に量がたりなかったのかも?

検討中なのは、サムライレシピ。 アミノ酸スコア100のものを食べるようにする。あとは鉄分入りのビタミンは即効性があったので、きっと慢性貧血状態だろう・・・。

腸内環境の向上は取組半ば。喘息のために、オイルプルはやってみている。

■ to do list

・冬山合宿向けの歩荷トレ

・筋トレの習慣化
 広背筋トレ
 指のためのトレーニング
 バックベント
 ストレッチポール 左右差を取る

・体幹のトレーニング
 腹筋 

■ 来年への反省

6~8月は沢へ。高い山には行かなくても沢に行くと楽しいでしょう。

■ 最初から 5.9がオンサイトできる人

ちなみに、私は女性で体の覚えも悪くなった中高年で始めた。ので、初めての人工壁は3mで落ちていた。外岩デビュー時の最初のRPは5.8。5.9がオンサイトできるまでに、1年半かかっている。ビレイ習得や基本の腕力獲得に半年。

5.9がオンサイトできて、フリーの入り口に立ったというところ。なので、最初から、5.9がオンサイトできる人は、私の初シーズンと同じところからスタートできると思う。

私よりも、さらに条件が悪い人(腕力が私よりもさらに弱いとか、さらに覚えが悪いとか、体が固いとか、さらに年齢が上で始めた)など、最初に外岩5.8もRPできない状態であれば、例えば、沢の1級もロープ無では登れない状態と思うので、フリー初年度に入る以前に、さらに時間を掛けて、近郊のゲレンデなどの易しい岩場に通った方がいいかもしれない。

フリーの岩場では、5.6とか5.7は誰も登らないので、なかなかないが、ゲレンデはそのレベル。4級の岩場ということだ。

■ 成果と課題のまとめ

10月 好調

成果: 5.9 オンサイト5個
     5.10a 初オンサイト
     クラック 初オンサイト 

 ・デゲンナー  5.8 RP
 ・新人さんいらっしゃい 5.9 OS
 ・無名課題フェイス 5.10a OS  → 5.10a では初オンサイト
 ・無名課題フェイス 5.9 OS 
 ・頂上への階段  5.8 クラック OS
 ・ソラマメの隣 5.9+? OS

9月 女性と登った月 

成果: ガマスラブ オンサイト
     小川山レイバック ピンクポイント
     同じくらいの身長の女性クライマーのムーブを見て開眼

・レギュラー 5.10b/c TR  アップアップ
・カサブランカ 5.10a TR 3回やってだいぶスムーズ化
・ガマスラブ 5.9 オンサイト
・韮崎ボルダ― 6級

8月 低調 ジムメインで指を痛める 成果: フラッシュ2個 + カサブランカ一回目

・かわいい女 5.8 フラッシュ
・ウルトラセブン 5.7 フラッシュ
・かわいい女2 5.9 TR
・オーウェンのために祈りを 5.10c 敗退
・8月2日 コークスクリュー TR 

7月 レスキューの月 成果: レスキュー

・7月28日 ジャーマンスープレックス 5.10c TR
        ブラック&ホワイト 5.10a TR

6月 突然上手になった月 成果: 乾徳山旗立岩中央岩稜3P、烏帽子岩左岩稜20P、5.9オンサイト2個

・なべちゃん オンサイト
・ピリカ 3テン
・イエローマウンテン オンサイト
・HIVE TR 2便  

・6月1日 甲府幕岩 
  2日 小川山 烏帽子岩左岩稜
  13日  小川山一泊二日 兄岩
  18日 乾徳山旗立岩中央岩稜

5月 レスト  成果: レスト&スラブで何かを掴んだ月

・5月21・22日 小川山クライミング 

4月 クラック場慣れ期 成果: 湯川でクラックの数をこなしたこと 9本

・4月1日 兜岩 クラック 
・4月8日 開拓手伝い
・4月13・14日 湯川クラック
・4月20日 兜岩
・4月21日 開拓手伝い 吉田スラブ
・4月23・24日 佐久の岩場
・4月1日 兜岩 クラック

3月 岩シーズン開幕  成果: 新しいパートナーと楽しく登った月

・3月31日 三ツ峠 岳ルート 
・3月30日 昇仙峡 クラック&フェイス
・3月18日 昇仙峡 ボルダ―
・3月5・6日 兜岩

2月 → アイスで休み

1月 → クラック事始め  成果: ジャミングの習得

・1月2日 昇仙峡クラック 
・1月25日 昇仙峡クラック

■ 積み残し課題
フェイス: 小川山物語 リード
クラック: 小川山レイバックリード
スラブ:  何かをつかみかけ

・龍の子太郎 2P目のワイドをフェイス的に登る
・アダムのとなりの5.10cフィストクラック
・末端壁のフィンガーとワイド
・猿岩のスラブ

■ To do list

体力アップ  → トレランで肺活量UP?

筋トレ  上腕、肩、背筋 → 課題大きい


こんな感じだった今シーズン
■ おまけ: フリークライミング以前の前史

2014年 → 初めての岩登りの年  5.8 RP

4月 初岩登り 三つ峠マルチ 中央カンテ 一般ルート

5月 初リード 西湖の岩場 山羊座の下に 5.8
          小川山 春のもどり雪 5.7 1P目

6月~9月

 ・初小川山 小川山物語 5.9 TR
 ・初小川山 春のもどり雪 つるべ
 ・初クラック 小川山レイバック 5.9 TR
 ・初 マルチピッチ 太刀岡左岩稜 セカンド
 ・三つ峠、十二ヶ岳の岩場などで、つるべの自主練習
 ・小川山 5.9で本チャン足慣らし トップロープ

10月 初本チャン 前穂北尾根

2015年 → 岩よりも沢に注力した年 20沢山行

     4月 初フリークライミング 兜岩 TR

     5月 兜岩 5.8 リード
        クラック特訓 小川山 龍ノ子太郎、愛情物語 その他 TR

     7月 初オンサイト 小川山 センター試験 5.8 OS

     8月 初 自前本チャン 明神主稜 つるべ

     9月 初ワイドクラック カサメリ沢 入口岩 TR
         初自前クラック 小川山 森林浴 5.8&小川山レイバック 敗退

     11月 岩場経験を広げる 
          越沢バットレス、天王岩、河又へ行き、異なる岩タイプに触れる
         湯河原幕岩(菊地さん)、昇仙峡(吉田さん)で、クラック講習会を受ける

2016年 → フリーに注力する年へ


2023/02/08

”限界”観光地なのか?層雲峡

 ■ 層雲峡アイスパーク?

層雲峡は、アイスのクライマーなら誰でも聞いたことがあるような場所なんだが…。

今回はクライミングパートナーがいないので、登るわけにも行かず、ギアは置いて行ったが…。

日本では唯一の道路からビレイできて、登り放題のアイスパークなのかなぁと思って出かけた。

トポを見る限り、そのように感じるからだが…そこまで楽勝ビレイではなさそうだった。

岩根のほうが、車でビレイ可能(笑)。

■ 限界集落ならぬ、”限界”観光地?

昇仙峡の方も日本三大ガッカリスポットとか言われて久しいが…私が初めて行った時は、昇仙峡も、なんもないね~という感じだった。

その後、だいぶ遊ぶことになるんだが、メインストリームの風景をめでる観光客ではなく、クラックを登ったり、ワイドを登ったり、アイスを登ったり、ボルダーしたり、とロッククライミングの方で楽しんでいて、観光客が行くようなところには一切行っていない…

ので、今回、層雲峡がどれだけしょぼく見えようとも、それは、

 賞味期限がとっくに切れた一般観光上

のことであり、層雲峡アイスが面白くないという意味ではないと思うが…。

それにしても、町は、廃れてたなぁ…。 吉田さんもそう言っている。

http://blog.livedoor.jp/hardlucktome/?p=2

■ 事前情報

『 検証層雲峡は、いま―観光活性化 』 – 2018/12/18 

で、こちらが、その本についての感想。誰かのブログ

ーーーーーーーーーーーー

層雲峡の観光開発に関する、これまで層雲峡の観光に寄与してきた企業であるりんゆう観光自治体と地元商店街の三つ巴の争いに関する書籍ですが、公務員も人によって仕事のクオリティに幅があるので、できない人が担当になってしまうと悲劇です。先日の旅行で層雲峡を通りがかりましたが、オフシーズンということもありまさに「人っ子一人おらず」という風情だったのでなかなか厳しそうです。山の麓にはあまり見るものがないので、ちゃんと行くとしたら旭川あたりを拠点にして、そこからロープウェイの駅まで車で行ってロープウェイに乗り、5合目以上でハイキングをしてロープウェイで降りてきて帰るという旅程になってしまいそうであり、ロープウェイ以外に地元でお金を使うイメージが湧きません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー https://enjoytruelife.hatenablog.com/entry/2022/05/03/085354より引用 太字当方

いや~、出来ない人が担当になってしまったのかなぁ…。

ロープウェイ登山って、モンベルの機関紙になってしまった岳人が最初に特集したのが、ロープウェイ登山でしたよね…。

ザ・中高年の山、って感じかなぁ…。ロープウェイは、それでも、自然界に与えるダメージが一番少ない移動手段らしいので、いいのではないでしょうか…。

しかし、層雲峡のアイス、なんでコロラドの、Ouray Ice Parkみたいにアイスパーク化しないのでしょうか?

環境省や観光局は、アイスパークを知らない訳でないでしょうに…。

《参考》 世界の10大アイスパーク

https://www.redbull.com/us-en/best-ice-climbing-destinations

■ 旭川から層雲峡

上川駅で入ると早い時間に入れます。バスが路面バス…とは思わなかったので、ちょっとびっくりした。路面バスで2140円払うことは少ない。

旭川ー札幌が、2300円であることを考えると、かなり高い。

着いたら、下は晴れていたのに、上は、ふぶいており、結局、何も見えなかった。

ここも観光案内が全くダメで、3キロ先の一番近い滝を見るのに、道路を出て右、とかそんな案内で、この天気で歩くのはないし、道路を出たら、出ている遊歩道と紛らわしかった。

ちょうどタイからの観光客のおばちゃん二人と私は居合わせ、一緒に歩き出したが、これは、3km先につく頃には凍てついて死んでいるかもしれないと思い直して、近くのホテル、グランドホテルで、タクシーを呼んでもらい、3人で割り勘にするようにした。

タクシーの運転手さんの高橋さんがとても良い方で、上川へ戻るところだったのを戻ってきてくれたそうだ。タクシーだと3kmはあっという間。滝は何も見えなかったが、近くの売店に入ってお店の人に色々聞き取りができた。

海外からのアイスのクライマーを受け入れられそうな宿泊施設はなさそうだった…

どうも高級ホテル化路線を層雲峡は選んだみたいで、タクシーを呼んでくれたホテルもすごい豪華ホテルだった…けど、誰がいるんだろう?みたいな感じ。

氷瀑祭りみたいなので、そんなに集客力があると思えないんだけどな…?町は全体にガラーンとして死んだようだった。

そういう感じの廃れた、人が去った温泉街で、タクシーの運転手さんは、3350円の報酬だったのに、私たち乗客の一人一人に700円ものお土産をくれた… 2100円の出費。だとすると、運転手さんの取り分が…。もしかして、私たち、というより、売店のおばちゃんに収入をもたらしてあげたかったのかもしれないけど…シイタケ茶出してくれたからなぁ…。

あの閑古鳥だったら、存続が怪しい…

運転手さんにタイ人二人は、ロープウェイに行きたいというので託し、帰りに温泉に入ったが、おじさんが同情して色々話をしてくれた。

なんだか、とっても観光業ではうまく行っていなさそうな場所だった…昇仙峡も同じだからなぁ…

それは、あれもダメこれもダメと、せこく利益と取ろうとしたからなんだが…。

上高地も、景色を売る観光地だが、ずっと浚渫工事しているし、日本の自然資産は、利用法についての軋轢が大きい…

これまで経済優先で、経産省が幅を利かせ、環境省は日陰者扱いだったからなぁ…環境省に友達がいるから、悪口言っても許されると思いますが…。観光局は、ちゃんと発想できないでいるんだろうと…。何しろ、マーケティング、という発想はお役所にはない。

《参考》

国土交通省のスノーリゾート地域形成促進事業

https://www.mlit.go.jp/kankocho/shisaku/kankochi/snowresort-kentou.html

 なんだか、未来が心配になる観光地な層雲峡でした。

■アイスクライミングは観光ではない

たぶん、クライマーは観光客がいないのがありがたいので、その期に便乗して、登りまくっていると思いますが、海外ではアイスクライミングは、パーク化されています。

韓国にも、パンデがあります。ちょっと誰かが…ヒロケンさんとか…奈良さんとか…?

https://www.asolo.jp.net/menu62/contents54

ちょっと入れ知恵してあげたらいいんじゃなかろうか…。層雲峡は、なんだかゴーストタウン化していそうでした。



2016/12/02

If you are a climber in Tokyo, here's where to go!

■ Information

OK. There is not much information on Rock Climbing in Japan.

I only have one year experience on free climbing but considering that, I have rather many experience than most others.

So here is the explanation.  Note this is only for people live in Kanto, near Tokyo metropolitan area.

■ TOPO

The most important TOPO book is "Nihon 100 Iwaba"(Japanese 100 crag 日本百岩場). 



■ Destination

1) The biggest destination is Ogawayama(小川山). Over 700 routes in one place with accommodation(camping). May to until snow.
 
2) The second biggest destination is Mizugaki (瑞牆) but all trad not bolted. Recently, a great topo book was published so many people started to go there. (only sold in climbing gym. Not in amazon)

3) Other Japanese crag are rather small or only for a particular season.

  In winter,
     Yugawara maku Iwa 湯河原幕岩  --- many beginners
     Jyogasaki  城ケ崎 --- by the ocean
     Jyoyama  城山 --- chemical

 In Spring and Fall.
    Okutama 奥多摩 --- they have a small crags in many separate area
       Syonin iwa  聖人岩 -- limestone
       Ten now iwa 天王岩 --- bolt
       Koizawa Buttless 越沢バットレス--- alpine multi pitch
   
 for Crack climbing
    Yukawa 湯川 -- near Ogawayama
    Jyogasaki 城ケ崎
    Shosenkyo 昇仙峡 -- hidden

 Some hidden crag near Kofu
    Kabuto Iwa  兜岩 --- there were a fire a few years ago and banned but everyone goes
    Shosenkyo  昇仙峡 --- Forgotten, but Yoshida san was developing. Granite.

For alpine training
  Hiwada  日和田 --- many beginners every weekend
  Koutakuji  広沢寺 ---- same
  Adera 阿寺 --- new area
  Saiko   西湖 --- this is close by my place
  Mt.Mitsutoge 三つ峠 --- the classic. Great view of Mt. Fuji

So if you are a climber living in Tokyo for instance, this is what you would do;

■ Model course in a year

In May,  the high season for climbing starts.  Let's go to Ogawayama before rainy season starts. The crag in Okutama is also close by and comfortable, so maybe you go to Koizawa buttless for an easy crag and to check your ropework. This is good rehearsal especially when you have a big plan to do alpine multi pitch at Japanese Alps in summer. Many alpine climbers goes to check.

Keep going to Ogawayama every weekend till rainy season starts. In rainy season, everyone plans a crag but since rain, you have to have a plan B and that is often, "Base Camp"(ベースキャンプ) in Iruma city, the climbing gym that Yuji Hirayama runs.

After rainy season, you would still go to Ogawayama in July to September. This year it rained nearly every weekends and people who put up a huge tent in Ogawayama, staying for 2 weeks was not comfortable at all...  but this is what they do normally. 2 weeks Summer camp. The cost is not that too high if you stay in your own tent and sleeping bag. (see here for the cost.)

Also, high mountains like Japanese alps are climbed in mid summer. Also since it rains so much in summer here, Sawanobori, i.e. shower climbing is a good option since you get wet anyway. There are many destination in Japan but you must have a different equipment and different training.

  See my shower climbing page here.
  See my Ogawayama camp in this season report here.

If you are trad climber, Mizugaki is better option than Ogawayama since less crowded.

In Fall, when Ogawayama and Mizugaki is too cold to climb, people starts to go warmer place like Yugawara maku iwa and Jyogasaki.  Yugawara is well bolted and has many easy route. But no accommodation facilities, you can not even camp there so many sleep in a car.

So if you crag in Japan, having a car you can sleep in it, is important. Mine is all flat when back seat is put down and there are enough space for 2.

You'll go to other crag like Okutama, which is nearby, when you don't have enough time and money to travel long.

I live in Kofu, the first rural city toward Ogawayama direction from Tokyo, one and a half hour train ride away from there, so I am closer to many crag than most people and I go crag to Kofu crag. I don't go to Okutama, since it does not make sense to me go closer to Tokyo, when there are some crags to go closer to my place.

From the second week in December, usually, ice season starts. Ice climbing is an expensive activities and you need different equipments, so people who does not climb ice, they go for Jyogasaki and Yugawara Maku Iwa in winter.

You can do both if you like. I am going to climb ice in the weekdays, and in weekends I'll go to Jyogasaki this winter.

Free climbers and Alpine Climbers are different species.. many free climbers do not climb mountains so they are not at all interested in the mountains... then just omit Japanese alps, and ice, and shower climbing.

Among people who climb mountains, meaning they go climb Japanese alps, but most of them avoid technical routes since they don't have enough skills to climb anything over 5.9. In Japanese technical routes, it depends on a route though, it is said you have to have 5.11 to be on a safe side, if you are a first climber. If you are second, you have to be able to climb 5.9 without hesitating.  5.9 seem easy job, but not in Japan and especially with a heavy pack on your back.

The Shower climbers and the rock climbers do not mix, neither. Shower climbing requires a different equipments and rock climber usually feel scared to climb wet rock in the river. But I found shower climbing to be fun. and a lot easier to climb.  But I must mention, there is no radio reaching to the valley, so it is the most risky kind of climbing once there is an accident, it is not a an easy job to call a help.

So I am a one of rare dying species of all round climber, I do rock, ice, shower, free.

■ Photos

Heres so Photos I had taken in the each crag to give you an idea.

January in Shosenkyo wide crack 5.9 
Shosenkyo jam jam 84 multi pitch crack

Feb.Ice in Minamisawa kotaki in Yatsugatake classV
March Ice Route in Yatsugatake Class III

  • Aprl. Yukawa Crack Degenner 5.8

May in Ogawayama 5.10d


June Alpine route class III

June in Kofu Makuiwa 5.10a 
July in Ogawayama

Ogawayama Rayback 5.9 in September

Mizugaki in Oct. 5.10c wide crack
Koutakuji Class IV
Yugawara Maku Iwa In November 

Base Camp climing gym in Iruma city
mars 5.14a in Jyogasaki

Syonin Iwa in Okutama limestone
■ Useful site

Climbing Net  this is the site everyone uses.

■ Accomodation and transportation

The crags are in rural sites that means you really must have a car.

And accommodation in the rural area is also nearly zero, except for camper's site.

So the most climber has a tent or they simply go back home to sleep.

The bast base place will be like Kofu city, or Hokuto city, if you have a car.

■ Partner Finding

You must have a partner. Japanese are shy people they don't get close to each other so easily.

Partner finding could be one obstacle if you are alone to come here to climb in Japan.

One thing is calling a local climbing gym but not likely. The other thing is calling local Alpine club, but also not likely.

This may be why young people go for bouldering not rope climbing.

Also you will amaze to see so many over 60's are climbing.

Contact me if you like to have one near Kofu. I may be able to help or find someone for you.








 
   

2016/01/31

1月の山行まとめ

■1月の山行のまとめ


  1.  12月31~1月1日 甲斐駒黄連谷(敗退) 2名 前夜泊
  2.  1月2日 昇仙峡クラック 3名 
  3.  1月3~4日 甲武信岳 2名(夫) 小屋泊一泊二日
  4.  1月9~10日 甲斐駒黒戸尾根 単独一泊二日
  5.  1月25日 昇仙峡クラック 2名
  6.  1月23日 阿弥陀岳御小屋尾根 3名 日帰り
  7.  1月30・31日 鉱泉 テント泊・アイスクライミング 単独 一泊二日

7山行という結果になった。

1月29日は久しぶりにジムに行ってリード。クライミングはしばらくやらないとすぐに勘が分からなくなってしまう。一方で普通の山もしばらくやらないと登りですぐツラくなる。

登りで悪い時を色々振り返ると、やっぱり生理の時がいつも登れない(とはいえ、テント泊装備でも標準コースタイムでは登っている)。それはやっぱりヘモグロビンの話なのかもしれないし、そうだったら、単純にチャレンジ山行には不向きの日と言うだけだと思ったりする。 

■自分の心を満たすには、どういう山が必要か

甲斐駒など、大きい山があると、心が充足するな~と思うのは、やっぱり ”山との駆け引き”が、あるからだろうか・・・。

鉱泉はあまり乗り気でなかった。フェスについてなんとなく敬遠があったのは、山岳会の人たちの影響かもしれない。山岳会は、基本的に山岳イベントはあまり好きでないようだった。

・・・が、それは私には不必要な先入観だったかもしれない。行ってみたら、あんまり違和感なかった。ギリギリで1月内にアイス今年の1本目が出来て良かった。ノルマ消化って感じ。

とにかく、クライミングは、登らないと登れるようにならないのだから、機会の中身に難癖をつけるより、さっさと機会を取るに限る。とくにゲレンデならなおさら。登れる機会は全部登る、というのが大事なことだ。その先にしかルートはないのだし。

ルートは、天候タイミングが揃わないと実現が難しいし、不勉強で行くわけにも行かないので、行っても敗退、ということもある。

ただ敗退も含めて、山の勉強と思うし、敗退で明らかになった弱点をつぶせば、少しずつ目標に近づいて行っている、ということなので、敗退は失敗とは感じない。学習機会と感じる。

自分の中の経験の蓄積、それが大事なことなのだろう。

■ 判断の割れ

今月でちょっと課題となったのは、御小屋尾根の11時タイムリミット。12時から崩れる予報の時に、12時登頂はない。それではまだ稜線にいる下りの核心部で、崩れた天気につかまってしまう。

この日はお天気と競争の山だな~と私自身は思いながら急いでラッセルしていたが、パーティのメンバーはそうは思っていなかったらしく、また、もう少し登りたかったそうで、意見が割れた。

その時”強気”を取るか”弱き”を取るか?そこは、個人の登山者で違い、私は弱気派だ。

とはいえ、帰りに南沢へのコースを使ったが、下調べしていないルートはヤダと言われても嫌だな~と思う。何しろ、その場で地図を見たら分かるようなルートだし。

厳冬期の八つで手袋を取って素手でピッケルを握っている人を見ると、やっぱりちょっと心配になる。

また自分の装備ではなく人の装備を当てにして、”行ける”という判断をする人でも、ちょっと心配になる。自分の管理下にないものは、結局は、当てにはできないからだ。

ちなみに23日に近所でソロ登攀していた登山者は運悪く滑落してしまったらしく、いまだ見つかっていない。24日は格別寒い日だったので、それを知っていたら、わざわざリスクが高い条件の日に、ソロ登攀しないかもしれない。(その人にはソロは楽勝なのかもしれないが)

■ ビレイが確実な人にまずなりましょう

最近思うのは、フリーをちゃんとやったことが一度もないアルパインの人は、相手に無理な要求を知らずにしている、ということ。

それは自分のビレイが確実でないからだ。ビレイが確実でない人は、パートナーの資格がそもそもない。

のに「連れて行ってください」と言うのは、「私の危ないビレイに、あなたの命を預けてください」と言うのと同じことだ。

相手の命どれだけ軽いのか?と言うことになってしまうが、本人はいたって、気軽に言っている。

しかも、初心者を連れて行っているじゃないかと不公平感まで持ち出してしまう。

まずはビレイが確実な人になってください。

■ 今月の学び

・夜間の気温に注意
・レストは大事
・トレーニングのバランス

≪12月の山行のまとめ≫
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2016/01/blog-post_58.html

2016/04/04

3月の山行まとめ

■ 桜

今日は、甲府は朝から激しめの雨だ。今は上がったが、桜が満開だというのに、こんなに降っては・・・。


■ 3月のまとめ

一方で3月の山行記録のまとめが行く場所ないのが悩みだ。3月は


  1. 2016年 4月1日 兜岩 クラック
  2. 2016年 3月31日 三ツ峠 マルチ
  3. 2016年 3月30日 昇仙峡 クラック&フェイス
  4. 2016年 3月29日(火) 摩利支天沢 アイス
  5. 2016年 3月20日(日) 南沢大滝 アイス
  6. 2016年 3月18日 昇仙峡 ボルダ―
  7. 2016年 3月15・16日(火・水) 南沢大滝&角木場の氷柱
  8. 2016年 3月13日 講習会 1回目
  9. 2016年 3月5・6日 兜岩
  10. 2016年 3月4日(金) 人工壁
  11. 2016年 3月3日(木) 八ヶ岳 峰ノ松目沢 前夜泊日帰り 


うーん、かなり盛大に遊んだなー。核心部、乗り越えた感があるぞ(笑)。

今年に入って行った分をまとめると、3月いっぱいまでの3ヶ月で25山行だった。

つまり、4倍すると・・・恐ろしいことになってしまう・・・ので、ペースダウンの予定。

クライミングは日常化できるが、山は日常化できないというか・・・バランスが大事だと思う。

歩きが足りていないので、歩かないと!

■ 2月の山行まとめ

月の山行まとめ



2016/02/29

2月の山行まとめ


■ 車入院

今日は本当は鉱泉ボランティアの予定だったが、

 ・風邪、完全に治っていない
 ・車、入院

のため、登山口までの到達が困難となり、キャンセル・・・タダ飯食べ損ね、残念賞。

ちょっと気が早いが、2月の山行をまとめておくこととする。

■アイス充実?


  1. 2016年 2月26日 昇仙峡ボルダ―
  2. 2016年 2月24日 南沢小滝
  3. 2016年 2月20・21日 鉱泉・小滝・ジョウゴ沢
  4. 2016年 2月16日 岩根
  5. 2016年 2月15日 岩根
  6. 2016年 2月11日 岩根
  7. 2016年 2月6・7日 リスクマネジメント&ナビゲーション講座
  8. 2016年 2月4日 昇仙峡クラック


8山行。まぁ良しとしましょう。

・・・というか、厳冬期の稜線がない・・・(涙)。 毎回ピーカンを、人口氷壁のために見送っているのは、健康というか精神衛生によろしくない。

実は今日は本来は、夫と権現が予定に入っていたのだが・・・夫は休日出勤となり、車は1台入院中。

一台は夫の出勤に必要で、今日は私は買い物もお預け。

でもまぁ、八ヶ岳は今日は夜吹雪くだろう・・・し、風邪(か、どうか分からない、喉のイガイガ)も、休養が必要そうなので良しとしましょう。

■ アイスはハズレか当たりか?

昨日は、ボルダ―へ行ったが楽しかった。

が・・・登れなーい! 

アイスにうつつを抜かしている場合ではなかったのか?!

岩根三連チャン時に出会った山下ガイドには実は甲斐駒でも会っていたが、「岩根なんて初心者以外は、来ちゃいけないよ~」なんて、冗談めかして言ってくれたが、岩根ではベテランにさえも会った。

今年はアイスのゲレンデは、どこも氷結が悪いので、皆、転進で仕方なく岩根に来ていたようである。

アイスは今年はイマイチという風評だが、一方で雪も少ないので、南沢小滝は距離が長く、50mロープだとギリ。例年より雪で底上げされていない分距離が出たようだ。

しかも、氷も刺さりやすく、いい感触。全般で平準化すると気温が高い冬だが、低温状態は一応標高が高い山では維持されているので、標高をあげればアイスは何とかなる。

そうした事情を考えると、黄連谷が実現ぜず、滝を見るだけも叶わなかったことは残念ではあるが、アイスのゲレンデを一度も一緒に行っていないので、仕方がないかもしれない。


■ ローテ―ション

誰しもが、誰かの先輩で、誰かの後輩である。別に年功序列はないが、より知っている者が知っていない方に教え、教えられた者が次に教える側になる・・・ローテーションが回転していると、とりあえず現状は維持できるであろう。

とはいえ、自立していることは大事なことで、自立しているとは、誘われなくても山に行くという意味である。

パートナーがいなければ、いなくて良い山に行けばよい。

というわけで、ボルダ―の価値、急上昇中(笑)。

ボルダリングジムについては、インドアだから、相手がいないときしか行く気に慣れないのだが、今度ジムで会いましょうな仲間が出来て、感謝している。

ホント、ジムは、セッションでもしないと、退屈してしまいます・・・

■ まとめ

・ローテーションが回る人材のタイプをまとめてみると、最初から山岳会に属する人ではなく、最初は、個人山行で自分で山に行き、嵩じて山岳会に入会したタイプの人のようである

・クライミング基礎練習(人工氷壁)は、新人の間はとても面白くて病み付き路線である。私自身もそうだったので、何度も行きたいのだが、先輩はすでに飽きていて、同じような課題に登るのは退屈なのかもしれない・・・

・つまり、退屈=リード練習へ進めというサイン・・・のように思われる。

・スクリュー4本目購入

・ボルダリングマット購入検討

■1月の山行まとめ

1月の山行まとめ










2016/04/22

兜岩&昇仙峡

とりいそぎ・・・

■4/20(水)

5.10Aは限界グレードなんだけど・・・なぜかアップなしで、いきなりリード。落ちれるビレイヤーの時は、精神的プレッシャーをかけるべしの巻。

桃色小道に行ったら、意外にも上の1ムーブで苦情が。デッドになるらしい・・・終了点なのに、「これはないで~」という状況なのだとか。

たしかにグルーで固めた形跡があり、最後から2手目のホールドは欠けてしまったのではないか?ということらしい。

なんだか、終了点間際でギリギリということが、初年度人工壁だが、いきなり5.10Cに取り付いてしまい、当然ながら、パワーが尽きて、終了点が開けれず、手繰り落ちしたことを思い出させる・・・
あの時は床から50cmくらいで止まったんだった・・・ 場の空気が一瞬凍りついていた(汗)。

その後、アップ課題の5.8へ行ったら、快適。となりの5.10Aは前に登れなかったがギリギリだが登れた。足の使い方にコツがあるらしいということが判明した。なんだか一皮むけたねと言われた課題。本当に向けているといいのだが・・・

岩場でメロンを食べた(笑)。

■ 4/21(木)昇仙峡

忙しい日。朝、岩場に行くと、今日はリードで、というセリフに驚く。

今までトップロープばかりだからだったからだ。でも、もちろん、私のビレイだからトップロープでないと不安だろうと思った。

信頼関係を築くには時間がかかる。

というので、リードと言われて光栄に思うが、私より確実にスキルが上の人を連れて行っていたので、その人にリードのビレイをしてもらう。

しかし、リードトライするも、難しい。

結局、となりの10+のクラックに連れて行った人は登ってもらい、スラブ壁の泥スタートの課題へ。あまり登れる課題がないために苦肉の策で作ってくれたルートのような気がするんだが・・・、私は前より上に行ったので、満足し下降。

しかし、もっと頑張れとの声。 しかし、前日すでにだいぶ頑張ったので、心のバケツは、ガッツの充填不足。 めんどくさい気持ちになってしまったので、下りるのが正解と思う。

最後回収で不手際があって課題設定者を怒らせてしまった。

すいません。

■ 忙し~

午後は、県外へ移動もあり、一泊して翌日帰宅。 しかも、また明日から遠征。

忙し~!遊びも講じると、時間管理スキルが必要です(汗)。


2016/11/01

ベースキャンプ2回目とクラックのこと

■ ベースキャンプの課題は甘い?

昨日は、今年2回目のベースキャンプ。普段行くジムは、ちょっと煮詰まっているので、

久しぶりに、甘々課題で、元気をもらおう♪

・・・なんという甘い気持ちで行ったら・・・ なんと、アップで登った5.10aで、2手目でいきなり敗退・・・。あらまー!!

ベースキャンプの課題は甘い

と言い過ぎて、舐めていたのだろうか?ベースキャンプでは1年くらい前から、5.10cくらいまで登れるハズなので、これにはショックを受けた。

相方は怪我から復帰中の方だったので、5.8からのスタート。

■ クライミングの話題で楽しく盛り上がる

行ったら、たまたま、相方の知り合いがいらした。師匠さんだそうだ。

というわけで、久しぶりの再会を祝いあう。とっても楽しく、クライミングの話題で盛り上がれた。

私はクライミングの話をするのが好きなので、クライミングの話題で盛り上がれたのが、楽しかった☆

尽きることがなく、続きそうで・・・登る時間が押してしまうのが難点なんだが・・・ということは、クライミング一泊二日トリップにして、夜おしゃべりするといいですね~(笑)

吉田さんのアダモ(13a)トライ課題などを見たり♪

■ お墨付き?

今冬何度か、私は吉田さんのビレイヤーで呼ばれていた。光栄に思い、あまり集中を邪魔してはいけない・・・と思ったので、あまり吉田さんには話しかけないようにしていた。

「それは正しいと思うよ」

と言ってもらえたのが、今回、嬉しかった。 

心の中で、”世紀の一瞬に立ち会うのかなぁ・・・”(まぁ、13はすでに登られているグレードなので、世紀の一瞬ほどの大げささはないかもですが・・・)と思っていたので、ビレイの責任感も、重かったのです。まだ、初心者クライマーなのに。もちろん、墜落はすべて止めていますが。

実は、ビレイヤーで呼ばれたことで、心の中で、”あ~、これで来年も吉田さんのビレイで昇仙峡に登れるなぁ~”と、にんまりというか、安堵というか、していたのですが・・・、吉田さんが甲府を去って、3か月でお亡くなりになり、もっと良いお別れの仕方をしていればよかった・・・と後悔。

実は最後、吉田さんは私に少し怒っていた・・・私が怖がって登らないヘタレだったからです。

今回の、ベテランさんの言葉で、吉田さんに悪かったなぁ・・・という思いが、多少払しょくされました。

■ ”クラックの人”になった敗退

クラックが、今楽しい。初めてのクラックは小川山レイバック。その年はそれだけ。

その経験が楽しかったので、翌年、つまり去年、もう一度小川山レイバックを登らせてもらった後、「もうリードできるかも?」などという、まったくの素人考えを起こしてしまい・・・(笑)、レスキュー講習で知り合った同じく素人ビレイヤーの沢ヤと、小川山へ出かけた。

まずはハコヤ岩で、裏からトップロープを張り、クラックをしたが・・・相方は一本目で、腕アウト。

仕方ないので、ビレイだけお願いね、ってことで小川山レイバックへ。

当時、私が知っているクラックで、登れる可能性があるのはここだけ。

怖くてほとんどカムエイドで登ったが、テラスのところで、ふと下をみて敗退決定。というのは、下を振り返ったら、ビレイが超だらりんで怖くなったから・・・なのだった。テラスより上は、少しだが、かぶりがある。

ビレイヤーは、落ちるのを止める、とか、リードはタイトに出す、というのは、まだ知らない人だった。

沢でのロープの使い方と、岩でのロープの使い方では、全然中身が違うから、沢しかしない人だから、岩での使い方を知らないのも、致し方ない。

それで、同じくカムエイドで敗退して来たのだが、最後は、閉じすぎでセットした2番のカムが抜けなくなるアクシデントがあり、30分くらい四苦八苦して回収した。

抜けなくなったカムの上に、カムを二つセットして、セルフを取り、それにぶら下がって、ナッツキーで、アーダコーダと・・・交互に登りあって・・・あ~苦労した~。

それを記録にしたら、外野が色々とアドバイスをくれるようになった・・・(^^;)。

この事件以来、私は、”クラックの人”になった。

今回は、ベテランにお叱りではなく、「そういう経験も大事だよ」と言ってもらい、ちょっとホッとした。

初心者同士で取り付き、カムが抜けたり、ビレイで止まらなかったりで、墜落で死んでしまう人もいる。

もちろん、落ちないで降りてこれると思っていたから、取り付いてはいるのだが、

クラック経験、浅すぎでしょう(笑)!

■ 本流に合流に丸1年?

でも、この事件後、”プロテクションの設置スキルをアップすべし!”という本来の話に戻ってくるまでに、ほぼ丸一年かかった。

まずは、クライミング力がないと話にならないからだ。フェイスやスラブも含めて、5.9なら何でもオンサイトできる力をつけるのに、1年かかった計算だ。

初めてのクラック講習を受けたのは、菊地さんで、11月。実は、これはあまり勉強にならなかったので、1月の吉田さんの講習で、ハンドジャムを教わり、ジャミングが間違っていたことに、気が付いた。それで、クラックの正式スタートは1月。

今夏は、雨でほぼ登れなかった・・・が、今年のクラックは、私の中では

 1月の昇仙峡 ジャムジャム84
 4月の湯川  5.9を色々取り混ぜ、二日間連続
 真夏のカサブランカ 日を変えて3回

が、実質の経験値となっている。カサブランカは、3回目はだいぶ良くなっていた。

今やっと、本来の話に戻ってきて、嬉しいです☆ 

■ 最後の一本 

最後の一本は、とりあえず、5.10dをやってみた。

とりあえず、トップロープだが、なんとか5.10dまでは触れることを確認して、本日のクライミング終了。

家には20時過ぎに到着。今回は、一之瀬あたりで紅葉がとってもキレイだった。

奥多摩の方は紅葉はまだらしかった。沢も行かなきゃなぁ。

■ 平山ユージさん

余談だが、今回時間を間違えて、11時ごろについてしまったのだが、そのおかげで、平山ユージさんにお会いした。

松葉づえをついていらしてビックリ。

2016/09/26

昇仙峡の思い出・・・吉田和正さんの訃報

■ 大事なこと

人生で大事なことは何だろうか?

死なない人間はいない。 死の床に就いたとき、人は何を思うのだろうか?

もっと働いていればよかったと思うのだろうか?もっと贅沢をしておけば良かったと思うのだろうか?

大事なことは、死の床に就いたとき、思い出せるような、良き思い出を持つ、ということではないだろうか?

■ 訃報

昨夜、危篤の連絡があった。 そして、今日は、訃報の連絡があった。午前3時27分。亡くなられたそうだ。

とても動揺した。前にもこのようなことがあった。新井和也さんが亡くなった時。

荒れ狂う渓谷
吉田さんとご一緒した岩場へ出かけた。

行くと、渓谷は増水で荒れており、チャンスとばかりに、オジサンたちが魚釣りにいそしんでいた。ちょっと見には、釣果はあまり良さそうでない。

荒れ狂う水の流れを見ていると、心が落ち着く。よく川の流れは人生に例えられる。一瞬として同じときはないのだ。

吊り橋を渡り、ボルダ―エリアを抜け、いつものプロジェクトのところに行こうとしたが、倒木が道をふさいでいた。右側は沢側に深く切れ落ちたトラバース。踏み跡程度なので、道幅も細く、雨上がりのため、地面も緩かった。危険で、とても行けない。

それで、そこはあきらめ、神社へ戻り、しばらく栗拾いをした。風で新しい栗もたくさん落ちていたが、どれも中身が小さく、食べてもおいしくないだろうと思われた。「こういうの、吉田さん、詳しそう・・・」、そう思った。

■ 吉田さんのこと

吉田さんは、日本で最初のフルタイムクライマーと言われている人だった。車上で生活しており、クライミングに捧げた人生に敬意を感じた。

どんなことでも、一つのことに捧げた人生には尊いものを感じる。そのようなことは、なかなかできることではないからだ。人は、あれこれ、できない言い訳を用意して、人生の冒険を避ける。そして、世間体に支配された人生を送る。

そうではなく、自分の心の声に従った人生を送った人は、心から応援したいと思う。対象がどんなことであっても。

私自身がそうでありたい!と思うから。

バレエダンサーの生き方にも敬意を感じるし、クライマーの生き方にもそうだ。何か一つのことを極めるのは、非常に難しいことだと思う。

なぜなら、それは、モノにならないという可能性があるからだ。人生がオールオアナッシング化してしまう恐怖が、常にまとわりつく。実際は、オールオアナッシングではなく、色々な道があるものだが、選択肢として見たときに、一つしか掛けたものがない、という恐怖は、誰もが感じるだろう。

吉田さんからクライミングを取ったら何が残るだろう?私はまだ6年の経歴しかない。が、この6年、私から山を取ったら、何も残らない。キャリアもなく、子供もなく、、あるのは、山の成果だけ。山さえできたらいい、とすべて切り捨てたからだ。その成果すら、たいしたものではない。

・・・が、山は、それなりに私の情熱に答えてくれた。その一つが吉田さんとの出会いだった。

≪フリークライマー吉田和正さんの業績・・・知らない人が多いので・・・≫
89年 初登攀 マーズ5.14a(城ヶ崎)、
92年 シュピネイター5.14a/b(神居岩)、
93年 ハードラックトゥミー5.14a(名寄見晴岩) 当時の国内最難ルート
湯川、白髪鬼 第二登

■ クラック

クラックは初心者で、吉田さんにはクラックを教えてもらおうと思って出た吉田スクール。とても丁寧な指導で、ハンドジャムの利かせ方から、教えてくれた。私は全然、間違ったジャミングをしていた。

私が使っていた外国のクライミングの教科書を見せると、「全然ダメだね~」写真の一つ一つにダメだししてくれた。

吉田さんがスクール生に用意してくれた課題は、大体5.10Aくらいで、質が良かった。ボルダ―でもトップロープが張れるようになっていた。

フィンガージャムの課題も、逃げようと思えば、フェイスに逃げられた。でも、掃除するのは、大変みたいで、ビレイヤーでプロジェクトの手伝いに行ったら、「やってみる?」と言われ、断わると、とても残念そうにしていた。掃除、手伝っておけば良かった。

晩冬の昇仙峡・・・アイスは脆くなってしまって、そろそろ登れなくなるころに、岩場は、ぽかぽか陽気で、ピンクのレンゲツツジが咲き、お昼寝してしまいたいような快適さだった。

クライミングできなくても、その岩場にいるだけでも幸せ、と思って、呼ばれれば、いそいそと出かけていた。

■ アダモへ

結局、倒木に通せんぼされて、吉田さんのプロジェクトのデイドリへは行けないので、別のプロジェクトに行く。

たくさんの釣りのおじさんたちの車とすれ違う。擦れ違いが大変。お魚は取りすぎで、資源が枯渇している。欲望の世界を感じる。

いつもの場所につくと、この時期なのに、3台も先客がいた。でも、岩場には姿は無し。釣り人だろう。

吉田さんと登ったボルダ―課題は、もう蔦に覆われて、草ぼうぼうで、とても登れるような課題ではなくなっていた。

こんなになってしまうんだ・・・。これを掃除して登らせてくれたわけで、掃除も大変だったんだろう。

小さなボルダ―であっても、開拓って大変なんだな。

それでたった8000円の講習費なんだった。

これは有名クライマーの半額くらい。クライマーは年金がない人が多いから、稼げる時に稼がないと大変なんだろう位に思っていた。

プロジェクトにつくと、まだ残置のロープがあった。切なくなる。

吉田さんとはあまり会話しなかった。

ただ、私が一言二言、聞いたことを吉田さんが、勝手に誤解して、「このプロジェクトが終わったら、吉田さんはどうするのか」ということに答えてくれたことがあった。

「引退かなぁ」というのが答えだった。もう、やりたいことはやってしまったし、次の目標も、その時になれば見えてくるもので、見えてきたらやるけれど、見えてこなくても、それはそれでいい、ということだった。

吉田さんはアチコチ体が悪い。体がぼろぼろっていうので、有名な人でもあった。

それで、ここの筋肉を緩めるにはどうしようか?とか、変なポーズを取り合ったりした。あとは互いに静かにして瞑想していた。

■ 思い出

私は一般登山からクライミングに入ったので、フリークライマーの作法にはまだ慣れておらず、吉田さんには驚かされることがあった。

例えば、1本か2本しかトライしないこと・・・。

8時など、朝早くにビレイヤーで呼ばれて行くのに、吉田さんは1本か2本しか登らないで、「もういいです」とか言ってしまう・・・。

いつも、夕暮れまでギリギリまで遊んでいるのが普通なので、「え~?そうなの!」と最初はびっくりした。まぁ、私も昼過ぎに終わってくれた方が都合が良いのだが。

終ると、ビレイのお礼に、初心者向けの課題を登らせてくれる。

でも、吉田さんに会ったころ、私はアイスクライミングに夢中で、前日のアイスで腕がパンプして上がっていたりして、せっかく用意してくれた課題も登れないのだった。

一度、吉田さんが突然、私の前腕をガシっとわしづかみにした。「これじゃ登れん」、という話。

もっとレストしなさいと言われた。ジムにも長居しすぎだと指摘された。

大きなスラブがある。そこに吉田さんが初心者向けの課題を開拓してくれていた。

なかなかアルパインな感じで、小川山と同じ花崗岩とはいえ、非常に悪い。スタートは泥の中。きれいだったクライミングシューズがどろどろになった。上の方も悪くて、手は切れるし・・・なんだかとても、長くて悪い感じ。

でも、そこがたぶん、そのスラブでは一番易しい課題のようだった。

出だしがどろどろで、それを越えると小ハング。かなり振られるのだが、タイトに引くと登りを邪魔してしまう。このロープ、あまり命綱にならないな、と思ったりしたが、がんばって登ったら、あっという間にロープのたるみを取ってくれて、なんて上手なビレイなんだ~!!と感激した。

いつもトップロープでは、たるたるで、落ちたら、テラスにあたるかもな~くらいのビレイでも、トップロープだからと、嫌だとは思いつつも、贅沢言わず、我慢して登っている。

吉田さんは、ちゃんとビレイしてくれていて感動した。当然なんだが。

初回は半分くらいまで行った。それで心が折れてしまい、それ以上登れず、降りてしまった。吉田さんは、とっても残念そうにしていた。

でも、5.9でアップアップだったころの私には、とても越えられそうに見えなかったのだった。

2回目は、前回越えられなかった、少々のハングを越えた。それでだいぶ、当人としては満足した。

でも、そこから上は、とても無理に思えた。ムーブ、思いつきもしなかった。

この時は文句を言われた。

「何?怖いの?」

実際、怖いのだった。

「怖いんです」と答えれば良かったのに・・・、”トップロープだしなぁ・・・怖いと言う訳にも、いかないよなぁ”と考えてしまい、私は言葉に窮してしまった。

マルチのセカンド(トップロープ)だったら、頂上への到達が目標だから、登れなくても、ロープを掴んででも、Aゼロしてでも登れば良い。実際いつもそうしている。スピード命だからだ。

が、ショートの場合のトップロープって、基本的にはクライミング力を上げるために登っていて、ごぼうしたり、Aゼロしたりしたら、全然やっている意味がない。

でも、私はムーブが思いつかないときに、ビレイヤーを待たせて、ハングドッグしたりすると、下のビレイヤーに悪いな~と思ってしまうのだ。

でも、あとで、吉田さんのインタビューが載っている昔の『岩と雪』を読んで、吉田さんは、何時間ハングドッグしても、怒らなかったし、むしろ、喜んでくれたのだろうな~と、理解した。

究極のレッドポインターと書いてあった。それが意味することが、まだ業界に不慣れな私には、全然、分かっていないのだった。

私は、ただ単純に、フリークライミングの登り方が良く分かっていなかったのだ。初心者過ぎて。

アルパインで登る時みたいに、さっさと登れないと、”登れない”と自己判定してしまっていた。

そんなこんなで、吉田さんが、後輩の初心者クライマーのために良かれ、と思って、そして、たぶん苦労して掃除してくれた課題・・・思いやり・・・が、肝心の後輩の胸には届かない、というような結果になってしまっていた。

もっとハングドッグして、吉田さんのビレイに甘えて、登れば良かった・・・。

そのほうが吉田さんは喜んでくれただろう。

■ 擦れ違い

湯川のクラック講習に行く予定にしていたら、南沢大滝のアイスクライミングで遊んだ時にトップロープ支点にしたケブラーコードを回収担当の私が回収しなかったために、湯川クラックがおじゃんになったことがあった。

事情を電話で説明すると 「そんなスリング、知らないと言いなさい!」 なんて言って、ちょっとおちゃめな吉田さんだった。

そのスリング、知らない人から見れば、高級品ケブラーにはとても見えず、一見して残置っぽいのだ。上でそれも回収なのか?と聞いたのだが、下のビレイヤーに声が届かなかったみたいで、カラビナだけだと言うので、ビナだけ回収したら、やっぱりスリングも回収だったのだった。ので、翌々日くらいに、急いで回収に出かけることになった。

それで、湯川クラックが流れ、そして、次は十六夜岩が流れて、色々残念だった。なんだかバッティングが激しかった。そうこうしている間に、北海道にスクールの舞台は移って行った。

吉田さんが行くところは、岩場のベストタイミングなところ・・・いなくなった岩場=あまり快適でない岩場。

■ 大切なものとのお別れ

吉田さんが昇仙峡にいるころ、猫ちゃんが亡くなってしまった。大事に大事にしていた猫だった。

キッカケは、お母様の危篤の知らせでの長距離ドライブ。なので、続けて二つも、大事なものを失うことになってしまった。

それがとても痛々しく、吉田ブログもペットロスの痛みであふれていた。

元彼のデイビッドのことを思い出す・・・デイビッドも、ネズミを飼っていて、ネズミが死んだときにはスゴイ嘆きようだった。

心のよりどころ、自分を無条件に愛してくれるもの、そんな対象がペットなのだ。人間同士の愛では、どうしても埋めれないもの。

ちょっとペットロスから立ち直ったころ、6月、肺がんの知らせを聞いた。それからすぐの訃報だった。

癌の発見から3か月と早い死だった。悪性リンパ腫だったそうだ。

まだ53歳だったそうだ。

ご冥福をお祈りします。

■ 残置のロープ

今朝、吉田さんと取り組んだ課題の岩場へついたら、まだ残置のロープが残されていた。

吉田さんのプロジェクト・・・引き継ぐお弟子さん、いたのだろうか・・・?
多分吉田さんのロープ岩の基部
その下に、吉田さんが初心者向けに設定してくれたクラックがある。

そこ、だいぶ頑張ったけど、登れなかったんだよなぁ・・・。

今なら、もうだいぶクラックに慣れたので、登れるような気がする。

このクラックは、つまり・・・こうして私の個人的な課題になることになる。

これは登ってしまわなくては、吉田さんが悲しむだろう。


≪今日の言葉≫

いつでも できることは
いつか できなくなるよ

いつでも 会える人は
いつか 会えなくなるよ

いつでも見れる景色は
いつか 見れなくなるよ

いつでも一緒にいる人は
いつか 一緒にいられなくなるよ

だけど
いつかできなくなることは
今は できるよ

いつか会えなくなる人は
今すぐ 会えるよ

いつか見れなくなる景色は
今は 見に行けるよ

いつか いなくなる人は
今は 隣にいるよ

だから
もっと
シンプルに今を生きよう
伝えたい想いは 伝えていこう

未来を思い煩い
不安をつくるのをやめにしよう

今まで行ったことのない道を歩こう
子供の頃の目の輝きを取り戻そう.
後悔がないように日々を生きよう


( しみず たいき ) http://ameblo.jp/taiki-ism/entry-12202250875.html?frm_src=thumb_moduleより引用。


2012年9月26日は、私のクライミングのきっかけとなった敦子さんと出合った日だった。2016年は、吉田さんの命日になってしまった。

吉田さんと登った課題
ジャムジャム84


≪関連URL≫
吉田ブログ
幸さんのブログ
眠れぬ夜に吉田和正さんの過去記事を読み返す
ヨシーダさんとの思い出

クラック講習の様子
翌日のクラック
昇仙峡
ボルダ―

https://allnevery.blogspot.com/2020/03/rock.html

----------- 2016.09.28 コメントを頂戴しました-------------------------

アメリカ合衆国のジョシュア・ツリー国立公園にある、 ステイングレイ(5.13d) は1987年に鈴木英貴氏が初登して以来、23年間の長い間再登者が現れず、2010年についにソニー・トロッターが再登に成功した当時世界最難クラックの1本です。ソニー・トロッターは5.14aかもとも言っています。

同じくアメリカアメリカ合衆国のレイク・タホにある、トニー・ヤニローが初登(ピンク・ポイント)したグランド。イリュージョン(5.13c)。鈴木英貴氏はこれレッド・ポイント。 その後にStingray(5.13d)を登った。今井考氏が2009年にグランド。イリュージョンを登り、ステイングレイにトライしたが、手も足も出なかった。13cが登れて13dに手も足も出ない?。そして再登者がいない。私は13dよりステイングレイは難しいのではこのとき思いました。同氏は今年7年越にステイングレイをレッドポイントしました。

1989年に吉田和正氏初登の、城ケ崎のマーズ13d(ピンク・ポイントなので吉田氏は13dにしたのかもしれません)は、2006年にコブラクラック(5.14a~cのいずれか)が登られ、2008年にメルトダウン(5.14c)が登られるまで、クラックでは鈴木英貴氏のステイングレイとともに世界最灘の2本でした。 マーズは佐藤裕介氏が第二登して5.14aはあると。それ以前にトライした杉野保氏も、登れなかったものの、どんなに低く見積もっても5.14aはあると言っています。

私が吉田さんに「吉田さんのマーズは14aはあるのですよね」と言ったら、吉田さんが「○○(私のこと)さんが登って確かめてください」と言われました(^-^;。吉田さんお茶目なんだから。

湯川のハニワの嫁入り(5.12a)でJack・N氏が墜落。ロープがほどけてグランドフォール。変形ブーリンを教えたのが吉田さんだと教えてくれた。あのノットは結び間違えをしやすいのです。

吉田さんが背負って降りたのです。その吉田さんをJack・N氏は君呼びする。君というのは格下に対する呼称でしょう。

湯川で合ったプロガイドのY下氏に吉田君と言われて「あんたみたいなヘタレに吉田君、お互いに年をとったね。と言われる覚えはない。俺は現役、あんたとは賭けているものが違う」みたいなことをブログに書いてた。しかし、翌朝には消されていました。

聞けば答えてくれるけど、吉田さんは自分の実績を自ら語らない、強がらない。体に問題があって、若いときみたいには登れない。それでも登り続けていました。クライミングが好きなのでしょうね。そう山野井さんと同じ雰囲気なんだなぁ。二人とも孤高の人と呼ばれているし。時々山のことを聞かれたよなあ~。吉田さんはアルパインの人を応援していました。

吉田さんや山野井さんは、大空を高く自由に飛んでいる鷹なのです。
同じ鳥でも私はほとんど地上を歩いている鶏です。鶏は空を飛べないけど、鷹は地上に降りて来てくれます。

1987年に来日した当時の世界のトップクライマーであった、シュテファン・グロバッツが初登した小川山の(Ninja5.14a)。1990年に第2登したのは吉田さんでした。

マーズを登った後に「青い鳥を追いかけて、ぼくはどこまで行くのだろう」と言っていた吉田さんは、遠い星になってしまった。早すぎです。

吉田さんの課題のDay Dreamは、今となっては何と意味深な。。ネーミングかと思います。
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