2022/03/28

スポーツと縦社会

 今日の為末投稿 マジ癒されるわ~。私が作りたい社会は、GCHで見た、和気あいあい登る姿です。

マウント取っている人は韓国人で、マウントされている人は友人の日本人クライマーでした。

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引退してスポーツを離れて良かったのは、スポーツを嫌っている人や、憎んでいる人、やっていたけど傷ついている人がこんなにいたのかと気付かされた事です。おそらくスポーツの世界だけにいたら、スポーツが好きな人と、スポーツによって成功体験を持つ人との接触が極端に多かったと思います。

そもそも私の人生は少し特殊でした。特殊だということに気がついたのも、引退して違う競技の方と話したからなのですが。小学生時代は読書部というところにいて週に一回図書館で本を読んで読書感想文を出すということをやっていました。足が速かったので社交的でクラスのリーダーっぽくはあったのですが、母親はいつも性格の第一番目を「繊細な子」と言っていたので、内向的だったんだと思います。運が良かったのは陸上部の先生が最初に「陸上競技と運動力学」という本を貸してくれたことです。「スポーツは科学であり、合理性を追求すれば強くなる。先生は合理性を追求する同士であり、あくまで走るのは僕だ」という考えがまず生まれました。

先生に対し意見を言って、議論することが当たり前で、自分の目標は自分の目標シートに書いてそれをもとに先生と1on1でディスカッションして目標を決めていました。権威に屈するという感覚が皆無なまま高校時代もその性格を許容されました。先輩に敬語を使ったこともありませんし、中学時代は先生にも敬語ではありませんでした。おかげで世界大会で一番偉い先生に(今一番尊敬している先生ですが)ペットボトルを投げつけるなど大変問題のある選手になりましたが、それもおおらか?に陸上界には許容されました。少なくともスポーツが嫌だなと思ったことは一度もありませんでした。

ただ、スポーツ界にいたので横目で怒鳴っている長距離の監督や、大変な縦社会がある球技を見ていてあれだったら絶対やっていないなと思っていました。まるで違う世界を生きているようなそんな感覚すらありました。

スポーツは素晴らしいと感じることや、スポーツを楽しむことに引け目を感じる必要はないと思いますが、人生のスポーツ体験でひどい思いをして距離を置いたそんなに小さくない集団が「スポーツ最高」と言っている私たちを冷ややかに見ていることはきちんと理解する必要があると思います。もちろんその理由は様々です。特に多いのは体育の授業で嫌いになったという人です。これは現場の教員に努力してもらうこともありますが、学習指導要領のあり方にも踏み込まないといけないかもしれません。また体育会系特有の上位下達、群れ意識、マウントを取る感じが嫌だという方もいます。多少弁護するとどこの世界も中途半端なレベルほど群れやすいのですが、スポーツ界全体にそういう特徴があるのはおっしゃる通りです。

既存のスポーツシステムはスポーツ好きも生みましたが、スポーツ嫌いの方もたくさん産んできました。人間には好き嫌いがあるので、みんなが好きになることはありえませんが、ニュートラルな人間やましてやスポーツが好きだった人間を、スポーツ嫌いにさせてしまうことは大変な問題です。スポーツはいいやという方はそのまま嫌なことをしなくて良く、やりたい人が伸び伸び楽しめる環境を作る必要があります。

スポーツは社会の価値観を増幅させる機能があると思います。ということはスポーツ界が社会のあるべき姿を想像してそこに向けて変わっていけば社会を変えることもできると私は信じています。できるだけ多くの子供にスポーツは楽しいと感じ生涯に渡りスポーツをしたいと思ってもらい、本気で勝ちにいきたい子供はその可能性に制限をかけない形を模索する必要があります。今のスポーツの形を一旦とっぱらい、本来あるべき社会の形はなんなのかからスポーツを始めたいと思います。

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療養時の基礎栄養

 基礎代謝を維持するカロリー

男性 1500

女性 1200

これを基にすると…

   タンパク質 糖質 脂質

男性  70g   180g 50g

女性  60g   150g 40g

が、基礎代謝を維持するための基礎的な食事内容のベースになります。3で割れば3食。

一回当たり、20gのタンパク質、50gの糖質、13g程度の資質ということに。

ごはん1杯130gとして、この中に含まれる糖質は約40g…ということで、毎食ご飯は食べられます。というか食べないと、せっかくのプロテインがエネルギーに換算されてしまいます。

1週間~2週以内で、一時的に「体の大そうじ」をするときの栄養指標、ということなので、トレーニングのオフや怪我などで療養中で運動ができないときの食事の目安に。

今までさんざん登ってきたのに、怪我の療養で、運動量が減ると、一気に太ることにつながりやすいです。

こちらからのまとめです。

https://physiqueonline.jp/specialist/page5877.html

プロテインと脳内伝達物質の関係

 ■ 消化のどの段階の物質を採るか?

この表で大事なことは、消化のどの段階の物質が自分に不足しているのか?ということです。

プロテインが取れてもいても、胃酸が弱かったら? 栄養にはなりません…。牛乳を飲んでも、日本人は9割型、乳糖不耐症で、タンパク質取得にはなりません。

小麦のグルテンは、タンパク質ですが、グルテン不耐症でも同じことで、ジャコビッチ選手が有名です…。

胃腸や腸内環境が悪いと、酵素が出ないので、この伝達のチェーンが途切れることになる、というわけです。

見てみると、繰り返し出てくる要素があります。Fe=鉄、ナイアシン、VB6、葉酸、VCです。それだけ頻繁に使われるということですね。

プロテインを分解したものがアミノ酸ですので、消化力の低い人は、アミノ酸を取ると即効性があります。


https://www.orthomolecular.jp/nutrition/protein/

■ 右足の筋肉がごっそり減りました…

この差…。ですので、

いきなりクライミング=危険。

外ボルダー = 一番危険

と思います…。はぁ。

これは、すでに3年前ですが、なかなか右足の亜打球は痛みが引かず、夜中に今でも痛みで目が覚めることがあります。

筋肉量の減退には、グルタミン、が関わっています。私のような症状が起きないためには、グルタミンを取ることをお勧めします。外科の術後の点滴にも、グルタミンが添加されているそうです。

■ 外傷=ストレスですよ?

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人がストレスを受けると、副腎から抗ストレスホルモンが分泌されますが、この抗ストレスホルモンの材料であるタンパク質やビタミンCの摂取量が十分でないと、抗ストレスホルモンの分泌量が足りず、ストレスから立ち直れなくなってしまうことがあるようです。
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ストレスの最大値のものは、外傷、です。

外傷は英語では、トラウマ、です。日本語でトラウマというと、心理的なものを指しますが、英語では怪我のことを言います。

怪我から立ち直れていない? ということで、タンパク質=プロテイン。VCは野菜ですでに採れていそうですが、サプリも併用しています。一日3000㎎採っていますが、もっと採って良いかもしれません。

肉や魚を食べるのには、消化力、という体力が必要です。消化力が弱い人は、最初から分解されているアミノ酸を取るほうが、おススメです。

ビタミンCは、回路のあちこちで使われますので、ドースを気にせず採っても良いと思います。何しろ非常に安いです。

ただし、ガンが治る!みたいな願掛けや過剰な期待は禁物です。何しろ、この回路を見ても分かるように、基本的に補酵素的な使われ方なので、プロテインがすべての前提であり、VCではありません。

このような指摘もあります…木を見て森を観ずにならないように要注意。

めざせ!フェリチン値100ng/dL … 鉄欠乏貧血判定の研究

■ 大人の体内にある鉄は全体で3~5グラム

うち7割が血液 残りが貯蔵

■ 血液中の鉄 … 走るときの息切れなど…

・このうち約70%が血液中の赤血球の中でヘモグロビンの一部に組み込まれ、酸素の運搬に役立つ ⇒ 2.1g~3.5g 血中の鉄量

・血液中の血清の中では、鉄はトランスフェリンというタンパク質にくっついて運搬される。=血清鉄。

・血清中のトランスフェリンの全体の濃度は、総鉄結合能(TIBC)で示される。

TIBCと血清鉄の、両方の値から、血清中の鉄飽和度(%)(=血清鉄/TIBC×100)

が計算されます。 (100%で飽和ということ)

■ 貯蔵鉄 … 鬱、などメンタル…

・古くなった赤血球は食細胞であるマクロファージによって処理され、その結果、約25%の鉄が肝臓や脾臓の中で、フェリチンというタンパクにくっついて貯蔵鉄として蓄えられる 

⇒ 0.75g~ 1.25 貯蔵鉄

・これらの貯蔵鉄は、赤血球が新たに生産されるときに使用され、不足した分は、食物中の鉄を必要な量だけ小腸から吸収、補われる…

= 貯蔵鉄 ⇒ 血中鉄 ⇒ 食品の中の鉄 最初に貯蔵鉄が使われる。 

・貯蔵鉄を反映する採血検査の項目として、血清フェリチン値

■ 検査値の見方 (診断)

体内の鉄が不足する⇒赤血球の生産量が低下(鉄欠乏性貧血)

1)血清鉄の値=低くなる
2)トランスフェリンが増加するため、鉄飽和度=低くなる
3)体内の貯蔵鉄が使われて不足するため、血清フェリチン値=低くなる

慢性の病気による貧血(貯蔵鉄をうまく利用できないことが原因)

1)血清鉄の値は鉄欠乏性貧血と同様に低い
2)鉄飽和度=高い
3)血清フェリチン値=高い値

貧界の輸血(ヘモクロマトーシス)や強い炎症
⇒ 血清フェリチン値=高くなる

単なる鉄欠乏症か? その他の要因による貧血か?は、鉄結成、鉄飽和度、血清フェリチンの三つ巴で低いかどうか、で見極められるべき、ということですね。


■ 各基準

        男性          女性
鉄血清:  60~200μg/dl          50~160 μg/dl
鉄飽和度: 239~367 μg/dl    276~408 μg/dl
血清フェリチン:20~280 ng/mL  5~157 ng/mL ← 5は低すぎ

血清フェリチンが15ng/mLを下回っていると、全身倦怠感、メンタルの不調、むずむず脚症候群などが起こりやすいです。


■ 貯蔵鉄の不足=フェリチン値の低下=慢性鬱

貯蔵鉄の必要性が軽く見られていたようで、こちらでは、血清フェリチンの下限基準が低すぎると指摘されています。


月経のある女性の血清フェリチンの評価
黄信号:血清フェリチン50ng/dL未満
赤信号:血清フェリチン25ng/dL未満
理想:血清フェリチン値100ng/dL程度

男性や閉経後の女性では、血清フェリチン値も100ng/dL程度を目標にするのが良いでしょう。


■ サプリ

1日の鉄摂取の推奨量:6.0~7.5mg

おススメサプリは、上記サイトに掲載されているので割愛します。iHerbだと海外直送です。

https://jp.iherb.com/pr/now-foods-iron-18-mg-120-veg-capsules/10481

■ 鉄不足解消したかどうか?の診断

同サイトにもありますが、こちらにも転載。


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つかもと内科
福岡県福岡市早良区飯倉3丁目31-14
092-832-5901
予約は不要です。土曜日は待ち時間が長くなります。
http://tsukamotoclinic.com/
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腎臓の専門医でした。

鉄は、過剰摂取もNGなので、サプリは一生とり続けるのではなく、卒業、があります。

上限値は
 
日本鉄バイオサイエンス学会の正常値の上限は250ng/mLです。この値までは問題がないと言う意味。




これは肉離れ後の足…2か月 一切動けず、拘束されました…

その後ボルダーで、右膝亜脱臼。

脱臼はくせになることを避けるのが一番の目的です。

なのに、落ちろ落ちろと言われて最悪でした…。

ベテラン青ちゃん(=筋肉ムキムキ男)ですら、リハビリ時は、5.9でのんびり登っていたような具合なのに、なんで、女子の私が怪我の後のリハビリクライミングで、本気トライを求められ、嫌がったからと言って、チキン呼ばわりされないといけないんだ!

参考: フェリチン情報 
https://rainafterfine.com/2019/03/22/post-788/

https://rainafterfine.com/2019/03/22/post-771/

ビタミンcのドース

 ■ ビタミンcのドース

1991年なので30年前の本からですが

・老人の錯乱…1日1000㎎(1g)を3週間

・不安のパニック 1回1~2g

・発熱 3~30g

・分裂症 10~30g(健常者の10倍)

・末期がん 10g/日

ということです。ビタミンcはメガドースができることで知られていますが、上限がどこなのか?分かりにくいです。

未加工の植物性食品だけを取って2500kCalを満たした場合、2300㎎~9400㎎のVCが取れるそうなので、その辺りであれば、どこでもOKのようです。

効果が表れたかどうかを知るには、食後30分の脈拍が16拍以上上がったかどうかを見る。上がればストレス反応ということです。

繋ぐ壁…パタゴニア講演会の感想

 ■ ひさりぶりのパタゴニア

昨日は屋久島の開拓報告会で、パタゴニアへ…。店の場所が移転しており、初めにだいぶ慌てた…。ここんところ、全然、都心に用事がないもんなぁ…。行くのは、畑がある糸島方面であり、全く正反対…。

さて、屋久島。ずっと行ってもいいなと思っており、ほとんど無料で宿泊できそうなゲストハウスの目星もついてはいるんだが…

モッチョムの屋久島フリーウェイなどは登りたくはないので…行きたくないよなぁ…と思っていた。クライミングは愉しみであって、トーチャー(苦渋)ではないから、だ。死に行きたい人はいない。大体、ランナウトに燃えるぜ系の岩場では、セカンドでも殺される可能性が…(笑)。意味が分からない人は白亜スラブの記事を読んでください(笑)。

しかし、”繋ぐ壁”は、地元クライマー達との交流でできたご機嫌な岩場のようだった。

世界のクライマーのバカンスにも紹介できそうな、

  クライミングリスクと登攀スキルがマッチした岩場

…ということだ。初心者に過大なリスク…命がけ…を求めないですむ、プロテクション取り放題の緩傾斜の壁…繋ぐ壁…と命名されている…が、倉上慶太さんの一番のお気に入りだ、ということだったので、すごく好感した。

ほんとに、そのレベルでカムセットを覚えなければ、どこで覚えるのだろう…?

いきなり5級からカムで登る羽目に現代クライマーは全員もれなくなるが…教える立場に立つと、やはり、カムのプレースメントが確実になってから、5級へ進んでほしいと思うのが、当然の流れだが、現在の日本では、そのような岩場は、全くない。

(福岡では野北がカムセットで登れる易しい岩場だが、アプローチが懸垂なので、初心者を連れていくのはご法度)

易しい岩場がないと、基本的なクライミングのモチベーションである、てっぺんに登ってヤッホーする、という喜びを入門者に教え損ねる…

その喜びがないと、どうなるか?目先の競争に右往左往させられることになる…

というので、初心者が徐々に傾斜を上げて行って、少しずつ角度がきつくなって行き、それが、てっぺんに登る!という喜びにつながるような…、そんな壁があるそうで、その壁で登れる子供たちは、基本的に大事なこと…競争ではなく、登る喜びや岩との対話…をインストールされて、そのあと、困難度を上げていくわけで、ものすごく、良いクライミングの成長路線だと思う。

余談だが、私自身もそんな風に成長してきたと思う…なんせ、最初は丘レベルの雪山からスタートして、美ヶ原⇒八つ天狗⇒八つ権現⇒赤岳・中央稜⇒鹿島槍鎌尾根⇒立山真砂尾根⇒八つ単独バリエーション⇒アイスバリエーション⇒アイスゲレンデ⇒荒船昇天と進んだからだ。途中で岩と沢をやっている。

だから自然界のリスクを見る、ということに無理がないが…一般クライマーは、このプロセスが全部なく、インドアジムで5級もしくは5.11⇒外岩でランナウトで落ちれない5.9を登る、となっており、全然、間のステップがない…。

始めに山ありきで、段々傾斜をきつくしていくのではなく、最初から被った小さい壁しか登らないから、被っていないところも大きいだけで登れなくなるし、アプローチがこなせない。オーバーハングが登れても、全然歩けない。うんこ処理もできない。山のウエアリングもできない、みたいなことになってしまう…。

そうならないで済むために、取り付ける易しい壁…は、総じて、ボルトが腐った壁になっており…別の意味で初心者にはリードさせられない… ので、勢い、トップロープ祭りになってしまうし…。

この事情は山梨でも同じだったが、クラックがあるので個人の意思次第で回避できた。

が、九州はクラック貧乏なので、トラッドを覚える機会は限られる(が、全然ないとは思えない。油山川がおススメ)

というので、やはり、易しい壁をカムで登る、ということを素通りすると、クライミングのだいご味を味わい損ねる、と思うんだけどなぁ…。

まぁ、倉上さんもボルダーでクライミングをスタートしたそうなので、ボルダラーの人は、また別の喜びがあるのかもしれない…。私はボルダーは、スタートしたとたんに、右ひざ亜脱臼しているので、ほとんど何も分かってはいない。あんまり好きになれないってこと以外は(笑)。

■年配の人は理解できないようだ…

昨日は、つなぐ壁に興味があったのに、屋久島フリークライミング協会の会長さんからは、やっぱり、屋久島フリーウェイに登って帰れと言われ、辟易…。だから、ランナウト大好きの岩場は興味がないんだってば…しかも、開拓者の米澤さんの弁によると、屋久島フリーウェイのボルト、40年前のままで、M8のカットアンカーで、グージョン化されていなかったと思う… そんなところを10代アップアップの人にお勧めされても…。

12cの核心部は打ち換えたそうだが…今のスキルで楽しめるルートか?というと、絶対楽しめないだろう… 12c、下の方で出てきていたと記憶しているし…

それよりも、ジャンボさんがおススメとしていた、原始状態のマルチ…楽しそうでそそられた。…裏から歩いて降りれるそうなのである。ということは、ホントのクリーンクライミングが可能…。タオと登った龍洞のマルチ楽しかったなぁ…。 

もう、ずいぶん長いこと、あんな楽しいクライミングはしていない…。 

いつも誰かほかのクライマーが、”俺はすごいってことを証明するためのルート” に付き合ってやっている。だから、私本人は少しも楽しくない…。フォローしてやっている、って感じだ。引率の先生みたいに…。(なのに、”連れて行ってやってる”と、登っている方は思っているのだから、たまらない…)

そんな、こんなで国内のクライミングは疲れるので、海外のクライミングに行きたい…。

普通に海外で楽しく、自分のグレードに適したマルチを楽しく登ってヤッホーしたい。

   フェイスだけど、クラックでプロテクション取り放題の台湾の岩場 

2022/03/27

命あってのものだね 昇仙峡11ⅽ

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皆、命あっての物だね、なのです。

そこを基準に捉えない限り、何も見えてきません。

他人の基準で作られた世の中のものさしなど、何も役には立ちません。

あなた一人の全体、魂・心・体のバランスこそが大事なのです。

 ーーーーーーー  『ソウルリーディング』より引用…


■ 昇仙峡の11c

この11c、吉田講習で使っていたやつですが…(隣は5.9ワイドで、上は、ジャムジャム84)

ユージさん開拓の課題だったんですねぇ…

知らなかった…。

しかし、3月後半だと、もうシーズン終わりですね、昇仙峡は…。

上のマルチのジャムジャム、今ならリードできると思うんですが…

いいなぁ、遊びに行きたい。

長い間、ちゃんと遊んでいません(笑)。











■ 他人の基準で作られたものさしなど、何の役にも立ちません

というセリフが分かるには、普通のボルトクライマーは、クラックを登るべきですね。

クラックは手のサイズとの相性次第なので、例えばフィンガーなどは、手の小さい女性が有利だったりします…

5.8のワイドより、5.9のハンドクラックのほうが数倍簡単…

5.8のフィンガーって、どこに課題遭ったっけ?フィンガーってだけで、すでに10代に突入な気がしないでもないが… あ、そうだ大堂海岸にありました…。リードして、テンション入ってしまった奴。余談だが、日本の5.8はその岩場内で一番易しいのに、5.8とつけているだけで、本当にスキル的に5.8とは思えない。例えば、龍洞にあの課題があれば、絶対に5.8ではないと思う。龍洞における5.8の基準は、もっと易しい。登れなくなるような人がいないような課題でプロテクションが豊富な課題に5.8が与えてあると思う。

あ、話はそれましたが、グレードで何もかもが一列に並んでいるという幻想が事実であるのは、コンペクライミングだけで、それはコンペという性格上、そうなるように、あえて人為的に作っているからです。作る人(セッター)は大変そうですが。

自然界の中の岩場では、

 ・長い5.8は、長さゆえに5.9になり、

 ・怖い5.8は、怖さゆえに5.9になり、

 ・危険な5.8は、危険ゆえにRが付与されます

そういうことをちゃんとわかって登るのが外岩クライマーです。

例えば、小川山の愛情物語は、5.8で優しいですが、プロテクションディフィクルトなので、プロテクションが確実であるか、もしくは、プロテクションを必要としないで登れるかのどちらかである必要があり、そのどちらを取っても、初心者はあてはまらない。取り付くことが許されないです。つまり、愛情物語5.8を登っていいのは、11ノーマルの人になってから、です。

同じ論理で、白亜スラブの1ピッチ目5.8は、右上したボルト1本だけのフェイスですから、5.8といえども、11ノーマル以上の人でないと墜落時の保険がゼロ=フリーソロでも確実な必要があるので、10ノーマルの人はリードはできません。ましてや、5.8が限界グレードの人は禁止です。

それは、クライマーならば、見てパッと分かるものなのです。見てパッと分かるようになるのがクライミング教育です。

そういうことをきちんと伝える情報教育が、九州のクライミングに欠けている教育です。

■ 誰にも教わらないでも分かるのが普通

私が誰かに教わったか?というと、故・吉田さんを始め、別に誰からも教わっていません。

もちろん、私も愛情物語を登ろうとしたり、小川山レイバックなんて、かなりきわどいクライミングをしましたが…制止されてきて、その逆に、発破掛けられたりしたことはありません。

単純に、このユージさんの課題みたいに、5.9のワイドの隣にある11cフィンガーなどを触って、感触の違いから、自分で見出しただけです…。

そんなのは、外岩クライマーは誰だってやっているものだというのが山梨での認識でした…

関連記事: 白亜スラブ  昇仙峡11c (11bと思っていたようです)

2022/03/26

入門者向け課題に上級者向けリスクテイクが求められる日本の岩場

 ■ 戦うか逃げるか?

クライミングは、基本的に、疑似的なファイトオアフライト行動を楽しむものです。

戦うか逃げるか反応

これに直面するのは、クライミングでピンチに陥った時です。つまり、登りに行き詰った時。

■ 戦うにおける2大対応

ムーブに行き詰った時、選択肢は3つです。

 1)麻痺する ⇒ 何もできない状態

 2)逃げる ⇒ 安易なハングドッグ、安易なA0

 3)戦う ⇒ ハードプッシュ、あるいはムーブによる解決、エイドによる解決

アルパインでは何としても前進することが肝心の目的なのですから、エイドを出して乗り切るというのは、逃走反応というよりは、冷静な対処、というほうがふさわしいです。

一方、フリークライミングの様式においては、道具なしで登るというのがフリーのフリー足る目的なので、すぐにハングドッグに行ってしまったり、安易にA0してしまうのは、フリーであることをすぐにあきらめた、逃げの反応ということになるでしょう…

しかし、これを複雑にしているのが、ボルトの信頼性の低さ…です。

■ ボルトが信頼できない場合の対処法

たとえば、私の登ったことがある課題では、大蛇山 10cがあります。

この課題は、私が課題について紹介を受けた時点では、ボルトは超怪しく、案の定、というか、のちにJFAによるリボルト対象になりました。

つまり、リボルトされるということは、気楽に墜落は許されないボルトの状態だったということです。

この課題は、私は初見のとき、2撃でしたが、核心部では、私はリーチが短いので、クリップ前に核心をこなさねばならず、だいぶ躊躇して登ったことを覚えています。確実性を上げるには、手順の暗記が必要で、何度か、降りては登る、の登り直しをしました。

このリスクを本人が考えて落ちないように登っているのに、”なんだよ!落ちろよ!!”と言われるのが嫌。基本、余計なお世話です。リスク対応こそが、クライミングのだいご味。

しかも、落ちて怪我をしても責任取るのは、本人。

■ ハードプッシュ一辺倒は危険

このようにボルトが信頼ならない状態では、暗記なしのハードプッシュ、での登りは、おススメできません…。

つまり、人工壁でやるように、ボルトが確実に墜落を支えてくれる前提、という登りは、するべきでない、ということです。

特に古いボルトの場合は、ロシアンルーレット状態になっており、前の人が登って、テンションや墜落に耐えたボルトが、その次の自分の番で耐えてくれるか?というのは、未知数、であり、全国的に問題になっているのは、その未知数性、だからです。

■ ハードプッシュを楽しむならケミカル、もしくは自分で設置したプロテクションで

逆に、ハードプッシュを楽しめるのは、ケミカルのルートです。ボルトが強固ということは、ケミカルうち替えが証明しています。

ハードプッシュを楽しみたい人ほど、ケミカルルートはどこか?と探した方が良いかもしれません。

もちろん、ケミカルだからと言って、ランナウトの問題が是正されているとは限らないのが日本の国内岩場ですので、その点は、別の注意が必要です。

支点の信頼性、ランナウト、の両方の問題点を解決する課題は、

 自分で設置したカム

による登攀です。

■ 実力にあったリスク

この写真は、私のラオスの課題を登っているところですが、見ての通り、離陸ははしごです。

さらに位置ピン目の位置がかなり低いことが見て取れるでしょう…

これはクライミングのリスクにおいて、理にかなっています。

 ・1ピン目を取る前は墜落は許されない

 ・この課題は入門課題であり、入門者には、過大なリスクテイクは求めるべきでない

です。

これは、初級者には初級者に即したリスクの量、が設定されているため、です。

当然ですが、上級者になればなるほど、大きなリスクが取れるようになっていく、というのが、まっとうな成長の流れであり、初級者の段階で、大きなリスクを取らされることは、事故の原因になります。これが日本の岩場で起きていることです。

つまり4級しか登れない人に40mランナウトに耐えるよう、求めること自体が、本末転倒です。

逆に40mランナウトが平気なくらいの人は、6級つまり、デシマル換算で5.12は登れているハズですから、そんな簡単なルートでランナウトすることに関しては、普通はバカバカしさ、しか感じなくなると思われます。

懸けなくて良いところで命を懸ける羽目になるからです。例えば、海外のクライマーをそのようなルートに招待できるか?というと、出来ないですよね?

何が面白しろいの?と言われてしまいそうです。

日本の岩場の問題点は、入門者向けの課題に、上級者向けのリスクテイクが設定されていることです。

しかも、手が届けばリスクは減るということなので、怖くもなく、リスクテイクもしていない人が、より大きなリスクを取らねばならず、恐怖と戦わないといけない、リーチの短い人を馬鹿にしたり、「なんでこんなところで怖がるんだよ」という無理解を押し付けることになっています。

ボルダーをしたことがない人に顕著です。6級のボルダーがシットスタートになったとたんに2段になるのは良くあることです。同じことで、5.9でもホールドに手が届かない人が登れば、もっと上級のムーブが必要、ということになります。

まぁ、日本に限ったことではなく、怖い岩場というのは世界的に多いように思いますが、海外では、そのことが日本のような暗黙知ではなく、明快な、集合知、となっていると思います。ですので、初心者の段階から意識的に自分は、どの程度のリスクを取りたいか?クライマー自身に選択肢が豊富です。

日本の場合は、本人の好むと好まざるとにかかわらず、すべての人が一律の選択肢しか取れない、ということになっています。

日本の場合、このように選択肢がない、という問題があり、インドアクライマーが、徐々に困難度とリスクを並行的に上げつつ、スキルアップができるという岩場が用意されていません。

そうなると、トップロープを手放すということはかなり難しくなります。トップロープ癖というのは、岩場の不備と二人三脚、共依存状態だということです。

ラオスのこの課題は、5c(5.9)くらいの課題ですが、こんなところで、開拓者のプライドだの、初登者の権利だの言っている人は、いません(笑)。

12が中級者であるという現代のレベルから見たら、そんなことにこだわっていること自体が陳腐であるのではないかと思います。

ですので、登る人のスキルに合わせたリスクを課題は設定すべき、という前提を超えて、初登者の権利主張にこだわるのは、過剰な保護であり、権利を主張するところ義務アリ、ですので、死亡や重大事故者に対する補償や、リボルト義務を開拓者には求めていくべきだと思います。現状は、ボルト打ち逃げ、と称しても良いような状況が続いています。

少なくとも、自分の課題での死亡者の存在には、向き合っていく必要が人としてあるでしょう…

クライマーは、同調圧力ではなく、自分の目で安全を判断せよ

 これは、あるサイトからの引用ですが…


「みんながそう言っている」「昔からそうだ」「それが常識だ」の3点セットは、理屈での説得ではなく、同調圧力と慣例です。

”みんな”は、常に正しいわけではありません。⇒ 現に九州では、トンデモ手作り支点が、現役状態です。

”慣例”は、常に正しいわけではありません。⇒ 現に九州では、トンデモ手作り支点が、現役です。繰り返しですが…。それについての問題意識もゼロでした…。

”年配の人の経験値”も常に正しいわけではありません。⇒ 昨今では若年クライマーのほうが海外の岩場で海外の人と登っているので、クライミング経験としては豊富である、という可能性もあります。海外で登っても、現地クライマーと交流が無ければ、おっかなびっくりで現地を体験しているだけで、経験の幅は広がっていないかもしれません。

■ 理屈で考えるのが大事だが、理屈が嫌いな体育会系という欠点が…

日本の学校教育では、学力、と 体力、で人を序列化し、選抜する傾向があり…その場合、学力と体力は、両立しないと考えられている節があります。

しかし、本当はそういうものではなく、頭が良くなるためには、運動しかない、と説いている本もあるくらいです。

https://amzn.to/3wEpBFy

クライミングは、従来型のマッチョ系ではない人のほうが有利であるという珍しいスポーツで、そこに面白みがあります。

スポーツの中では高度に知能的、ってことです。ムーブに関しては確かにパズルのような面白みがあります。

それなのに、安全管理、リスク管理に関しては、なぜか、

 丸投げ

なのが、不思議です。ムーブの解析にかけるのと同じだけの情熱をかけて解決するべきなのが、クライミングにおけるリスク管理です。

そもそも、そこが掛け違っており、誰もリスクについて、精査していません…

そもそも、クライミング経験が豊富な人=リスク回避に長けている、という前提自体が、基本的には、吟味されなくてはなりません。

私の知っている方(ベテラン会長職)で、穂高でエイドの支点に足をかけたために墜落してヘリ救助という方もいましたが、これもそもそも、残置のモノを信頼してはいけないと普通はクライミングの初期に教わるものです… なぜそのような行為をしたのか?と普通は思うはずです。

私は落とされて7針縫っていますが、普通に1本目かけてからですし、ボルトはグージョンで岩場の開拓時期も新しい岩場でしたので、クライマーのリスク認知的には、私には落ち度はありません。ビレイヤーの選択に間違いがなかったとは言えませんが。

一方、山にあるエイドルートの残置をうかつにも信頼して墜落だと、やはりリスク認知には、欠如があると言わざるを得ません。アルパインルートに行きたがるような人に対して、まず一日目に教えるのが、”残置を信頼しないこと”、”残置はただのアクセサリー”、ということだからです。

むろん、フリークライミングのクライマーは、ボルトへの信頼が前提にあるクライミングでこれはあてはまりません。ボルトは確実に墜落を止めるというのが、フリークライミングの前提なのですから。

日本の古い岩場では、ボルトが信頼できないボルトルートのフリークライミングという掛け違い現象が起きています。

ボルトルート(スポートルート)と同じ論理を適用はできません。アルパインと同じ論理を適用するなら、プロテクションは自分で設置できなくてはなりません。できないようであれば、リスクは、フリーソロと同じになりますので、登ること自体が不可能になります。


2022/03/25

”クライマーの自己責任”の具体的内容

自己責任の具体的内容

現代日本フリークライミングで言われる、自己責任、の具体的内容は

1)落ちていいボルトとそうでないボルトの見極めができる

具体的には、M8とM10の差が見極められる。

2)Fix社製でない、手作り終了点が、とりあえずの終了点だという認識がきちんと持てる&おかしいと気が付くことができる

3)2点、横に平行に打たれた終了点を見ておかしいと気が付くことができる

3)ランナウトを認識できる

4)クリップ体制が可能なところにボルトがあるべきだということが分かる

5)敗退用ギアを持っている (例:捨てビナ)

6)グレードは目安に過ぎないので、グレードに惑わされず、自分が登れるかどうかをルートを見て判断できる

7)カムを確実に設置できる

8)ビレイヤーのビレイスキルを評価できる

9)1ピン目が掛けらればどこでも登って良い

10)後進に自分の知っている安全対策とその理由をきちんと論理的に伝えることができる

以上です。

10)ができている人にあったことはほとんどないです。


2022/03/24

"First Ascent" (2006) Film Trailer

低血糖は自制心の低下を招く

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糖質を摂りすぎても、摂らなさ過ぎても、どちらも低血糖症からストレスホルモンが分泌されて、攻撃性やイライラに繋がります。

糖質制限と一口に言っても、精製糖質を避ける糖質選択が非常に大切で、糖質量制限のレベルには注意が必要です。

ーーーーーーーーーー https://rainafterfine.com/2022/01/22/post-12152/ より引用

例えば、セリアック病などの発症のない、一般的なクライマーが、減量やフィットネスのために糖質制限を行う場合は、一食あたり90gの通常食の糖質を 

40g程度

にまで落とす程度にしておき、完全ゼロにはしない、というのがメンタルの面でも安全そうです。

クライミングは、自制心の低下により、死を招きかねないアクティビティです。

ラーメンではなく、お蕎麦。パンではなくサラダバー。ジュースとジャンクフードや辞めて、ナッツやフルーツを持ち歩きましょう。

益富エリアでは、ラ・そばというお店がクライマー御用達の店としてローカルクライマーに知られています。