2019/01/06

油山川 6回目

■ 2019年の登り初め

は、今日も油山川☆。楽しかった☆

大晴天なのに、谷間の岩場で標高10m前後を登ったり、降りたり四苦八苦してた(笑)

とっても楽しかった。あまり寒くなかった…。予想以上に快適で、これは反省しなくては…、と思いました。前回と前々回が寒かったのだろう。

私に必要なのは、ジムと岩場の往復。

油山川は最近新しく、ミドルフェイスが整備され、その味見をしに行った。うーん、辛いのかな~。

■まとめ

今回は全部TR。裏から歩いて張れるので、とっても助かる。

ミドルフェイス
3. センターライン(11m、5.10b、ボルト5本)  

一回落ちました。先輩は一撃できた。が、左側から行くことなく、右からストレートに直上した。きわどいトラバース、と感じた部分は使わなかった。登り方は人ぞれぞれ何だなぁと。


ストラップハング(10m、5.10b、ボルト5本) 
こっちのほうがセンターラインより難しいのでは?と先輩。ただハング越えの時、遠くのホールドを取らなかった。ので、すごいハイステップのパワームーブになった。
私はこれは登らなった。苦手系。

エクゾダス(8m、5.10a、ボルト4本) トラバースの出だしの一歩が核心。これは5.9かも~と思ってトポを見たら、10だった。最初の一歩の部分の怖さで、1グレード稼いでいるのかも!リードの可能性がある一本。

メインフェイス
左のフレイク(12m、5.10b、ボルト3本)
これは、ぜひできるようになりたいと思っているのだが、フィンガークラックというかフレークの左上のところ、左足がない。左足のフットスタンスがなく、スメアなのだが、それが信用できず、怖い。ここで右に先に行くと、スローパーが取れるが、そこで行き詰まる。ボルトの直下、クラック沿いにキープすべきなのだが、上のホールドが取れない間にスメアとなるので、怖い。ハングのガバが取れたら、安心。最後もハンドサイズのクラックをレイバック気味に取るのが、難しい。足はジャムのほうがいい。

右のフレイクダイレクト(10m、5.11a、ボルト4本)
これは取り付くしまなし感満載で、何もかも投げ出して、Aゼロ祭りで行っても、大変。もうこれはちょっと…という無理さ加減。
とはいえ、先輩は、左ダイレクト(13m、5.11c、ボルト6本)との差が、ありすぎと思うそうで、5.12までRPしている人が左ダイレクトは1本目の核心を超えられなかった。

■ おまけ

いつもの干物屋さんで、また干物を買って帰ってきました☆ここは超お勧め。


2019/01/03

ソウルのマグカップ


これは、初めてインスボンに行ったときに、韓国のスタバで買ったマグカップ。

インスボン…2番目の師匠と頑張ったクライミングだった。

インスボンに行くためのトレーニングは、結局のところ、あの伝説のクラッカー吉田和正さんの3月のクラック講習を蹴る羽目になって、その後、出かけた3月の湯川…お腹が痛くなった…を皮切りに、レスキューの確認、5月の大宴会つきの佐久の岩場、真夏のぬめったスラブ、小川山ジャーマンスープレックス小間使い扱いでやだった小川山合宿、いやいやながらも…の40回近くのジム通い、急成長した11月のラオス遠征…と1年がかり…というか1年以上をかけ、なんとか、セカンドなら登れるように頑張った…という、その成果の山だった。

このカップを見るたびに、1年トレーニングして行ったんだよな~、まさしく汗と涙の結晶だよな~、と思う。

ただ韓国スタバには入っていない(笑)。ただ通りがかりに、このマグを買っただけ。

可愛がってもらったな。

師匠は、私の前に組んでいた人とのクライミングで墜落して、かかとを骨折していたのに、リードしてくれました。相当、痛かったと思うのです…。 

楽しかったな。インスボン。

再度9月にも行った。もうソウルは、慣れっこ感あり。

白雲山荘の李さんは、2018年9月に亡くなってしまった。吉田さんも、私が頑張っている2017年9月にガンで帰らぬ人になってしまった。登場人物がいなくなってしまった物語のようで、とてもさみしい。

このカップにまつわる思い出は、いい思い出だから、このカップは大事にしている。

■ 関連リンク

レスキューの部屋 別サイト
レスキューの共有化

2019/01/01

鯛之川千尋滝右岸スラブ の研究

さてやっと自分の研究♪

■ 永田岳北尾根 障子岳南西稜 南西壁 「西野ルート」 備忘メモ
・遠い
・屋久島随一の景観
・花崗岩の岩壁=永田岳 風格、屋久島の盟主
・西日本随一巨大な岩場
・北尾根 = 100mの岩壁 幾重にも織りなした美しいスラブの群れ
・岩場としての中核をなすのは 障子岳
・障子岳南西稜 南面、南西面、北面 高度差400m
・1955年、60年代後半、76年大鹿ルート
・「白いスラブ」 標高850~1400m 550mのスケール 78年 9日間にわたる試登
・西野ルート
 ・855m 21ピッチ V A1 10時間
 ・すっきりしたライン
 ・各ピッチに安定したテラスがある
 ・ボルト50本、ハーケン50本 (現在は腐食のため使用不能)
 ・実働12時間 慣れたパーティなら10時間 
 ・http://kokuryoukai.sakura.ne.jp/2-5-8-3.html
 
■ 鯛焼きルート スペシャル鯛焼きルート
・千尋の滝(せんぴろのたき)
・屋久島登攀の再開
・美しいスラブ
・最もアプローチが短く半日あれば登れる

鯛焼きルート
・広く緩やかなスラブ 技術的には5.8~5.5 登攀時間4時間 
・235m 7ピッチ 5.8 A0 3時間

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1ピッチ(35 m、5.8、A0)
2ピッチ(40 m、5.7)
3ピッチ(40 m、5.7)
4ピッチ(25 m、5.7)
5ピッチ(30 m、5.7)
6ピッチ(40 m、5.6)
7ピッチ(25 m、5.5)
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スペシャルたい焼きルート
・215m 7ピッチ 5.7 A0 2時間
http://kokuryoukai.sakura.ne.jp/2-5-8-4.html
・夏に比べコンディションが格段に良い12月

■ 感想

鯛之川スラブなら、まぁ何とかなりそうな気がする。一つには、アプローチが至便であることがある。7ピッチもあるのに、3時間しかかかっていない…がもう少しかかるのではないだろうか。鶴瓶なら早いが。

また登攀グレードが今のレベルにあっている。5.7といえども、小川山の5.7の春の戻り雪も、結構大変だった。比叡の5.7も舐めてかかって登れるかと言うと違うだろうと思う。日ごろスラブのショート課題で5.10bくらいは触っている必要があるだろうと。

スラブは感覚の慣れ、の問題が大きく、インスボンに行った後に小川山でスラブ課題をしたら、皆が驚くスイスイ具合だったが、その感性、感覚は、すっかり失われてしまったところだろう。

ということで、確実な登攀力というのは、スラブはスラブ、フェイスはフェイス、クラックはクラック、ワイドはワイドと別個に作り上げていかないと行けないものの上、土地柄、と言うのが含まれると思われる…例えば、同じスラブでも、安山岩と花崗岩では違う、というような。

まぁスラブと言うことで言えば、花崗岩のスラブが私は一番慣れているのだからして、この課題は、上級でも中級でもなく、”初級の”、安山岩でなく、”花崗岩の”、フェイスでもクラックでもなく、”スラブの”、ショートではなく、”マルチピッチ”の課題として、現在の私にも最適なものに思える。

Good by 2018

■ さようなら2018 

昨日はあれやこれやと将来のクライミングを考えようとしていたのだが、結論が出ず、挫折。思考ツール…マインドマップのような…も使ってみたが、上手く行かず。自分の気持ちを知りたいというような瞑想系は、論理思考では解決不能だと理解。

I had been mind mapping all-day yesterday,  trying to come up with the idea. What I am going to do with my life and climbing?

So far, so many blessings are given to my climbing career, 40 tours 55 days in a year,  but on the contrary, I am not getting enough luck on my jobs and career... 

Literary speaking, my life goes around climbing all day, and every day. It seems a bit outrageous. 

クライミングが遠くなった2017年…師匠が遠方にいるにも関わらず、手助けしてなんとか登らせてくれた。クライミングが減った分、マイソールは上達した。仕事は、色々と思うようにならない年だった。

2018年は一つの大きな幸運に支えられ、クライミング活動が復活した。年間40山行。55日だった。これはアイスと山を含まないので、入れるともっと増えると思う。60日程度だろう。130日をピークとして、半減のところまで回復した。

In retrospect, 2018's climbing owes to my partner who moved in Kyusyu Island as if he came to rescue me from lack of climbing partners. Big Thanks to him.

2018年のクライミングはラオスでの一週間で幕を開け、韓国でのアイスで花咲いた。

The effect of Laos climbing to me was massive... I was so free and enjoyed so much and as a result my grade got so much better.

On the contrary, domestic climbing is like a training for me, putting up... I always feel somehow I must be better, sooner, not enough. The more and more. So the massage I am getting is "you are not enough", the pressure.  

My wish is to became free from the pressure.  I am feeling the pressure in domestic climbing. I don't know why but I somehow became so free outside of Japan, socially and climbing-wise.

インスピレーションにより、台湾のクライミングに行くことができ、クライミングというか、クライミングを支える最大の保証である、アンカーに対する理解が深まった。アンカーこそがクライミングの命を守る砦だと理解。

Going to Long Dong in Taiwan was an inspiration. I learned about climbing Anchors and the safety in climbing is hugely on secure bolts.  I was horrified that I was so naive to easily trust bolts in my past climbing... I was only lucky that the bolts caught my falls. I really do know now.

それに伴い、スタイルの良しあしについて、歴史的変遷について、と理解が深まった。

Along with that understandings on safety on bolts, I read and studied about "style" in climbing, games climbers play has been developing according to the level of risk that we take... it trades off, i.e. if safety increases difficulty decrease, difficulty increases the safety decreases.  So there is no safe and fun climbing no matter what... we forever seek the less safe more difficult climbs. 

The endlessness made me stop and think. This is the picture I had seen once. This is going nowhere, isn't it?  Like a rat in a wheel. 

記録をつけていることで自分の成長が分かり、同じ5.9や5.10Aをオンサイトしていても、やっていることの質が全く違うなぁと思う。

Yet,  I see my own progress, since I have my own climbing records... now I realize I am no more beginner and I have grown already as an intermediate and independent climber.

What a bizarre, that a time can do?  I was just a woman who started to go to mountains just for hiking in 2009. Not knowing where my fate bring me to... I stared to climb in 2014, to proceed my mountaineering, and this is really an amazing place to be for a climber who started when I was 42. 

The climbing has given me much more than I asked for. 

初級時代は終わり、中級者になった。

■ このまま私はクライミングを続けていくのだろうか?

さて、私はクライミングを続けていくのだろうか?

Am I going to keep climbing? If yes, what way?  

というのは、クライミングが要求してくるもの…が大きすぎると感じて、こころのどこかで、いつが潮時かなぁ…などとと思うのは否めない。犠牲が大きい。

What I am being asked from climbing.. has became bigger and bigger... one thing is your finger... so many climbers climb forcing their finger to bend forever... as if a ballet dancer put up with ugly feet.  But this sacrifice is taken for granted in the industry and no body pays attention, or people even think it is the honorable scar. 

I know it is NOT. My neck, back, right knees,  have a deficiency as a result of 20 years of ballet practicing. Ofcourse I had taken so much pleasure from ballet dancing but this side effect could have been avoided with a proper technique and teaching of it. I was unlucky that I could not get the proper education in ballet but that is 99% of Japanese ballet lovers. I was very naive to believe in what my teacher had followed was the right pass for everyone, including myself.   
so I have already learned my lesson in a hard way.  Health is not what you should sacrifice. It makes you stronger if you are young and still growing age as a teen, if not, it is just a hold back. 

最初に感じた犠牲は、指だ。指を故障してまで登りたいか? これはハッキリしている。登りたくない。健康は犠牲にすべき対象ではない。

キャリアは?最初から犠牲にするようなものを持っていない。例え、私のキャリアがないとしたとしても、それはクライミングのせいではあるまい。他に原因が求められる。

家庭は? 

幸福の要素は7つある。そのすべてを犠牲にすることは避けるべきだ。痛みの回避にしばらく時間を使わなくてはならないだろう。

There are 7 factors, in human happiness, wealth, health, love, career, friends, entertaining, spiritual growth, etc... none of them should be sacrificed or it may backfire to ones happiness. I actually have a sad feeling on ballet. 

I have to invest my time on eliminating the minus effect for a while.

■ 進むべき道に見える北斗七星  

こうした中、身に余る幸運に恵まれ中だ。いわば、道先案内となる北斗七星だ。

その幸運をいかに生かすか?で思案中。

年納めのクライミングは、かなり楽しかった。

これはクライミングが人生を豊かにしている、という証明だろう。私はクライミングにおいて、人との出会いを明らかに楽しんでいると思う。新たな出会いが、新たな山につながっていく妙味を楽しんでいるのだ。したがって、登攀グレードを上げたり、大きな山をして敬意を得るという活動とは本質が異なる活動だ。愛で紡ぐ山と呼んでいる。

My last climbing in 2018 was so much fun and that was a good news to me. It was easy III grade multi pitches in Hyugami, and that was easy going climbing.  

"Take it easy" is my go.

Seeing accidents and a lack of safety mind in Japanese climbing community, my sensitiveness to the risk was leveled up and alarmed to the level of red right.  

The bolts in this multi pitches was so bad, it rotten and rusty but I need not to care since I climbed without using them. I had fun. How ever, on rappel, my climbing mates used a tree trunk rather than bolts.

■ 2019

さて、2019年だが、クライミングを楽しめていない最大の要因…犠牲…を取り除くことを課題としようと思う。

In 2019, I will work on getting a proper jobs. My journey in climbing has given me so much happiness and meeting with people was blessings.

Interesting but not safe bolt in multi pitches I recently climbed

■ まとめ

2016年のまとめ

屋久島フリーウェイの研究 その② 見通しを持つ

http://kokuryoukai.sakura.ne.jp/2-5-8-1.html より引用

これは、まぁ見たらわかるけど、屋久島フリーウェイのトポである。以下の研究は、断っておくが自分のためではない。攻略法というか、物事を達成するために、どういう方法論が考えられるか?ということを考えるのが、もしかしたら、苦手な人なんじゃないだろうか?という友人のために考案した攻略法…あくまでも案だが…を書いたものだ。

■ その① 全体で390mの壁。

405mの壁としている資料もある。どちらにしても、400m前後の壁と言うことだ。

一般に、登山においては、標高差300mを1時間でハイクアップするのが、日帰り装備を背負った人の一般的なコースタイムだ。

中高年登山だとおそらく、このスピードはやっとこさ。私は1時間楽に歩いて、440m上がる。プロのレベルは?体重の20%を背負って、600~800mくらいです。オールアウトだと1000mだそうです。

しかし、これは垂直ではなく、歩ける勾配、においての話です。

クライマーは、垂直になったとたん、スピードについては無頓着になり、登れるグレードだけを気にします。

ここに20mの5.9があるとしましょう。5分で登れる人と10分で登る人では?

フリークライミングにおいては、どちらも同じスキルですが、倍のスピードが違うということは、スキルの差があります。

しがたって、400mの壁に挑む資格が十分あるかどうか?は、グレードもですが、むしろスピードです。

400mを6時間ですから、100mを1.5時間で上がれないといけません。20mの課題であれば、5本です。1時間半で5本も、いつも登っています?登っていませんよね?

私は、ラオスに行ったときは、毎日5~8本登ります。一日8本も登ればくたくたです。ラオスの課題は長いので、一本30mとしても、150m~240mしか登っていません。

ちなみに8本は結構多いです。私はアルパイン系なので、難しいよりも量を取った登り方をしています。大体のフリーのクライマーは、本気モードの時は4~5本、リラックスの時は5~7本で時間切れになる。大体、易しい課題をたくさん登る動機がフリーのクライマーにはないからです。

したがって、400mを6時間…つまりゲレンデにおいても大体一日の時間と同じ…で登れるか?というと、その実績は、フリーをやっている限り、まだできていません。

結論的には、グレードを上げる登り方をしていてもダメ。いくら5.12が登れても、それはスピードとは関係がありません。

つまり、タイムトライアル的なクライミングをしている必要があります。

■ その② ピッチ数が多い 12ピッチもある 

ピッチ数12本。つまり、ロープアップ12回ってことです。昨今のフリークライマーは、ロープワークは下手くそです。

ロープ一本まとめるのに、どんだけかかってんの?っていうかかり具合です。

実際、フリーをしていていも、ロープをまとめる必要が出てきません。ロープバッグに入れておしまいだからです。 したがってフリーでの実績は、まったくマルチのスピードを考慮するにあたって何の参考値も提供しません。

したがって、ロープ処理の遅さ、が、クライミング時間を押す=ビバークの可能性を高める、という可能性があります。

■ シミュレーションする

とりあえず、ショートピッチしか近所のゲレンデにはないのですから、適度な5.10Aくらいの課題を100m分、つまり、その課題が20mなら5本、25mなら4本連続で登ってみて、何分かかるか、調べてみるのはどうでしょう。

少しは手掛かりになる数値的根拠が得らえるのではないでしょうか。

ほとんどの時間は、初見の場合、ルートファインディングに費やされるわけですから、これで予測可能な数値が導き出せるとは思いませんが、ないよりはましでしょう。

そして、しばらくはグレード追及は辞め、ストレニュアスなクライミング…つまり持久力系です‥‥で、クライミング距離を延ばす、と言う山をするべきでしょう。

しかも、オンサイトで距離を延ばす経験値が必要です。

オンサイトで距離を延ばす、というのは、アイスに慣れている人には、アイスは毎回オンサイトなので、そう難しいことではないかもしれませんが、岩の課題と言うのは、毎年同じものがそこにあるだけなので、オンサイトと言うのは一生に一回の機会ですから、なかなか設定が難しい事だと思います…

しかたありませんから、自分が追い求めているグレードではなくても、オンサイトであることにこだわって、ルートファインディングにかかる自分の能力…時間的能力…を見極めていくしかないと思います。

■ まとめ

1)とりあえず、100m分ショートの課題を登って時間を計り、それを4倍してみる。
   合格ラインは、90分で登れる、です。満たない場合、それを目指して登る。
2)12回ロープワークしてみて、それに何分かかったか、時間を計る。
3)2)を初期値として、フリーでも、登るたびにロープセットしてみて、セットに慣れを作る。
4)慣れたのち、定期的(1か月に1回くらい?)短縮したかどうか時間を計る。

5)ストレニュアスな課題を連続登攀する
6)ルートファインディングにかかる時間を見極める工夫をする

■ パートナーは後から

これだけできて、おそらくやっとパートナー探しの段階でしょう。

志を同じくする人であれば、一緒に練習してくれるでしょうが、そんな奇特な人がいるとは限りません。憧れを共有することは大変難しいことです。

通常は、パートナーシップが熟成されて、一緒に山を徐々にステップアップしていく中で、最終的に見えてきたのが、このロングピッチの屋久島フリーウェイ…というなら、話は分かります。それが通常の流れでしょう。見えてきた山を登るのが普通です。

しかし、そうじゃない。初見の人といきなり、このチャレンジのためにパートナーを組もう!というならば、だれでも、相手のスキルに証明を求めるのが普通でしょう。

でなくては、酷い目に会いに行くだけなのが火をみるより明らかだからです。

一般にチャレンジには、長い準備期間と、少なくとも実績、最低でもプレ山行が必要です。プレ山行は、クライマー間ではゲレンデをご一緒することで行われていますが、屋久島フリーウェイの場合、通常のゲレンデでご一緒して、さぁとは行かないでしょう。ゲレンデ共有では、不十分でしょう。長いからです。

自分がオールリードで時間内に登れる目途がたっていないのであれば、パートナーにはビバークを強いることになり、そんな状況が、予想できる場に、自分のお金で、わざわざ飛んで火にいる夏の虫をやってくれる人は、まず世の中にいないでしょう。死にに行くようなものだからです。大枚を積まれても、ビレイヤーとして雇われたとしても、ヤダ!というのが正直な一般クライマーの声でしょう。

現在行われているフリークライミングは、タイムトライアル的なクライミングではなく、時間も、環境も、気温も、恵まれた中で、自分のレッドポイントグレードを上げていく、という活動です。

くどいようですが、フリーでは、5.12登るのに100本打ちこんでも、10本でも、おなじ5.12クライマーなのです。

ですので、屋久島まで行くのにそもそもお金がかかり、アプローチも屋久島内のルートの中では、近いと言え、日ごろ親しんでいるゲレンデとは比較にならず、早出が必要、しかもルートに取り付いてからも、ルートを楽しむというよりは、とにかく急いで登らなくてはならないロングピッチ・・・・ということであれば、フォローですら、かなりの負担があります。通常はお断りでしょう。

急いで登るためにエイドを出すということにでもなれば、何の楽しみもない、と言うことになります。クライミングはあくまでフリーで登るから楽しいというのが本質です。

そのような負担を相手に強いようというからには、トップにはそれなりの責任感が必要でしょう。

■ 前の記事
屋久島フリーウェイの研究 その①


2018 Climbing List

This is My list of climbing in 2018. 40 trips, including oversea tour, 55 days overall.

Pink= multi pitch  Green = crack, ★ = best climb
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  1. 2018年12月30日 日向神マルチ Mult  ★★
  2. 2018年12月25日 油山川 5回目 crag
  3. 2018年12月20日 油山川 4回目 grag
  4. 2018年12月19日 野北 grag ★★
  5. 2018年12月2日 油山川 3回目 crag
  6. 2018年11月23日 油山川 2回目 crag
  7. 2018年11月19日 竜岩インドア 
  8. 2018年11月18日 油山川 1回目 center crack 5.10b ★
  9. 2018年11月11・12日 三倉 Heitai crack ★
  10. 2018年11月9日 見晴らし岩
  11. 2018年11月4-6 三倉 first time Nyumon crack 5.9 x
  12. 2018年10月28日 四阿屋 two fingers 5.10b TR
  13. 2018年10月11~18日 台湾 龍洞の岩場 ★★
  14. 2017年10月8日 白亜スラブ 
  15. 2018年10月7日 矢筈岳マスターズルーフ 5.9TR
  16. 2018年9月24日 日向神 エルニーニョ 5.11a ★
  17. 2018年9月17日 見晴らし岩 5.9TR、5.10b TR、5.10b TR 
  18. 2018年9月16日 平尾台 5.9 MOS
  19. 2018年9月2日 八面山 
  20. 2018年8月25日 八幡スラブ ジャーマンスープレックス
  21. 2018年8月15日 ストリームサイド 一級掃除師への道 10a OS オードリー 10b Love or Nothin' 10a OS ★★
  22. 2018年7月 モツクラック5.9 OS 狸 5.10A ついに登れた ★★
  23. 2018年7月10日 小川山レイバック5.9OS 笠間ピンキー 5.10cRP ★★
  24. 2018年6月17日 見晴らし岩 
  25. 2018年6月 浮嶽ボルダー 大入ボルダー
  26. 2018年6月 竜頭泉 クラック ★★
  27. 2018年5月27日 四阿屋 2回目 調子悪い日
  28. 2018年5月25日 吊舟岩(宝満山)クラック カム設置練習
  29. 2018年5月21日 鬼ヶ鼻の岩場(北東壁のみ) 
  30. 2018年5月20日 日向神 八女津媛岩 オールリード 
  31. 2018年4月22日 四阿屋(1回目)グランドフォール目撃 
  32. 2018年4月16日 雌鉾岳 大長征ルート つるべ ★★
  33. 2018年4月15日 比叡 ニードル左岩稜 セカンド 
  34. 2018年4月8日 日向神 愛のエリア 道端エリア 5.10A OS
  35. 2018年3月16日 日向神 夢中歩行5.9 OS  ★★
  36. 2018年3月4日 本匠の岩場 宮前エリア 山女5.10bRP
  37. 2018年2月24,25日 城ケ崎海岸 5.9オンサイト クラックカム設置
  38. 2018年2月1~11日 ラオス 5c取りだめ ほとんどオンサイト 6b初オンサイト ★★★
  39. 2018年1月 道場の岩場 太陽がいっぱい5.9 フラッシュ
ーーーーーーーーーーーー

■ Season

・1、2月は、寒さで外岩はオフシーズンである。⇔ 低山はオンシーズンである
・3月下旬からシーズンインし6月まで。
・6、7,8,9月は、暑さでオフシーズンである。⇔ 沢、もしくは、インドアクライミング
・10~12月一杯までが外岩シーズンである。
・外岩ベストシーズンは、GWおよび11月。

The bast season in Kyusyu Island is April to May before rainy season, and November before it gets too cold.

Summer time, June to September is too hot to climb.  Wintertime January to February is too cold to climb also.

■ 頻度 how often shall I climb?

・一年40山行、55日、は十分とは感じられない。
・アイスの実績によると上達に必要な山行数は、週2回連続。2×4×12=96となり、ほぼ倍。継続して同じ岩場に行く必要がある。
・ジムは、高頻度、小時間が適当。1、2時間以上過ごすべきでない。指を痛める。

■ ソロ登攀  Solo practice

・システムを確認するべき

I had learned how to set solo system so I will be able to do my homework alone.

■ リード lead climb

・2週間に一回くらいでいいかも。メンタル負担が大きいがそれになれる必要がある。

I had a such mental fatigue trying my utmost grade in lead with master style, it is because I realize my protection setting is not yet reliable enough to take a big fall that I might do.

Still I learned that I perform better when I lead so I should keep leading, OSing the ones I have never done. It is stimulant to my brain rather than physical.  

■ ラウンド Stepping up the style 

・TR → プロテクションセット → ピンク → レッドポイント → マスターと進むべき。一つの課題に掛ける密度を濃くする。

Then trad climb, I should start from TRing, then pink point, then red point, ... I should go slow.

■ 1、2月は気温を見て暖かい日を選んでいく  Off season 

気温で選ぶ。 
In cold season, going to climb or not is a matter of temperature. Choose warm a day.

■ プロテクション Protection

・喫急の課題 毎回やってみること

Nuts and cams... must get used to.

2018/12/31

日向神 初級マルチピッチ

■ 初の日向神マルチ

昨日は、この冬一番の寒さだった。雪すら、ちらつく中、日向神へクライミングに出かけた。いや~、楽しかった。

良い登り納めになった。

マルチに行くのは予想外だったため、マルチ用の緩い靴、そしてダブルロープを持っておらず、シングル2本でのリードとなった。

ロープが重かっただろうなぁ。


オーダーは、私がセカンド、ベテランがサード。実力順に並べるとそうなるよなぁ・・・。ここは全員がリードできるが。(念のため。オーダーは、トップ1番登れる人、2番一番登れない人、3番次に登れる人というのが定番です)

行きの道すがら、マルチになり、シングル2本をダブルで使って行ったため、ロープが太くて、確保器の繰り出しが重そうだった。

3人がいる場合、一人一本ずつビレイしてはだめなのだろうか?(良いそうです!)

RCCとも違う不思議なボルト
このルートは易しいスラブで、登攀グレードは5.5くらいかなぁと思ったが、何しろ寒く、行きの渡渉で左足をドボンしたため、左足がかじかんで感覚がなくなった… のだが、このルートはとっても易しかったため、悪条件が良きスパイスとなったような感じだった(笑)。

単純に楽しくてよかった。

3ピッチ上がると、山のてっぺん!と言う展望で、マルチらしさ満喫だ。たった3Pなのに。お得度が高い(笑)。

ベテランが言うには、なんとなくしっかり効いた感じがないスラブ、ということだった。たしかに、花崗岩スラブの効きの良さ、と言う感じではないかもしれない。この岩は安山岩ということだった。安山岩かぁ…。ステルスc4よりビブラムソールがいいのかなぁ?

が、なにしろ、雪渓のようなスプーンカットが一杯で、スタンスもホールドも豊富だった。もちろん、足がかじかんでいたり、寒さで指がかじかんで感触がないので、落ちるかも的なリスクは感じさせられたが、とりあえず、当然ながらノーテンで3名ともがスイスイ登った。

途中、一度、セカンドの私のロープがロープアップされず、後ろから、「黄色ロープアップして~」の声がかかった。

登攀が簡単だったので、スイスイ登っていたら、3mほどロープが溜まっていたのだった。「今、落ちると僕に激突するよ~」とサードが言う。たしかに~と思って納得した。後ろが声をかけてくれてよかった。

トップはフォローの確保を作るのに位置関係がイマイチだったらしくて、ちょっと直しに時間がかかっていた。

ロープが溜まっていたら登らない…というか登れない…のだが、うっかりスイスイ登ってしまったほどなので、いかにルートが易しいかということが分かってもらえるだろうか?

とくに、安全マージンが広い私のようなチキンクライマーですら、気がつかず、登ってしまったということで(笑)。

「ここならオンサイトできますね~」「春にとっておいたら良かったなー」というのが率直な感想ではあった。ここは新人さんのマルチデビューに良いルートだった。

(ちなみに小川山の新人向けマルチ 春の戻り雪5.7 3pのほうが質的に難しい)

■ 楽しみにして待つ対象を与える大事さ

5年ほど前、私は初めてのマルチに行くのに、

1)クライミングジムでパートナーを見つけ、
2)その人と人工壁に通うため、その人がたまたま入っていた山岳会に入会し、
3)人工壁にビレイ練習に通うこと3か月、

というプロセスを踏んだ。その後の春、4月に初めてのマルチピッチで、三つ峠に出かけた。岩場で知り合った師匠とだった。

その時は、三つ峠は寒く、まだつららすら出ており、落石ではなく、落氷が心配な状態だった。冬期登攀!だった(笑)。前日、登攀で有名な山岳会の横浜蝸牛が、「これでは登れん」と敗退していたのが印象的だった。あの蝸牛ですら登れなかったのか、というわけだ(笑)。

ルートへ出る、そのために何が必要か?を考え、積み上げた期間も長く、当日の条件も悪い中で行ったマルチデビューだったため、感動も、ひとしおだった…。もちろん、登攀は楽々だったため、すぐに2度目はリードで人を連れて行ってしまった…。今思うと、そういう人は伸びるだろうなぁと思う。あぶなっかしくはあるが。

■ 感動の量を最大化させてあげることが新人へのプレゼントでは?

おそらく感動の量というものは、誰か他人が与えることはできず、本人の汗と涙の量?による。

もちろん、私はこのマルチデビューのために、泣いてもいないし、ド根性レベルの苦労などは、してはいないのだが、とはいえ、大きな意味では、3時間で登れるようなハイキングの山からスタートして、7時間も小屋までかかる厳冬期の鳳凰三山や、アイゼン登高、ピッケルでの滑落停止技術の習得を条件として登った赤岳登頂、そういうものを個人の力量の範囲内で終わってから、山のステップアップとしての、スタカットが出る山=マルチピッチデビュー…というのが、当時の私のマルチデビューの位置づけだった。大きな意味での準備期間は、当時で丸4年ということになる。もう5年も前の話だが…。

先日は、会と意見の相違があった。そうしたマルチへデビューするための正当と思えるプロセス… 山岳会の門をたたいたならば、最低限、ビレイとセカンドとしてセルフレスキューするためのロープワークの2点の伝授…を経るところなく、男性の新人をマルチに連れて行ってしまっていた。私は反対意見だった。

あとで本人に聞いたら、「行ったものの、何がどういう話か分からなかった…」ということだった。感動、少なさそう…。

私には、これは会が、こらえ性がなかった事例、と見えて仕方がなかった…。

本来、セカンドやサードで登ってすら、必要になる技術習得…ビレイと自己脱出…をさせないで連れて行ってしまうとするなら、それはガイド山行だ。悪しき習慣と思える。

しかも、これでは、全員参加型山行とは言えないのではないか?一緒には行っているが、メンバーシップを発揮できるか?というと違う。

全員参加型とは、全員が、登攀に協力でき、登攀に必要なリスク回避のために協力でき、そして、リスク回避活動を”共有”できる、ということだろう。連れていかれて行くだけでは、共有できず、蚊帳の外、ということになってしまう。

それで、あとを追うようにして、竜岩自然の家でプルージック登攀や自己脱出を教えた。

あいにくの雨と体育館が使用できない日で、大したことはできなかったが、それでも、彼は、楽しかったのだそうだった。初心者向けの教科書は教えておいたが、それらを読んでも、膨大過ぎて、よくわからなかったのだそうで、それも無理ないなと思う。

ビレイ習得には、週1ならば1年、週2回ならば半年くらいは、人工壁に通わないと習得できないこと、ビレイが習得できていない人は本来、ゲレンデも連れて行けないと教えておいた。

ビレイはクライマーとして最低限のスキルだ。マナーの基本のキであるが、習得に前向きでない人が多い。

想像の範囲ではあるが、昔の山岳会は、おそらくリーダークラスと庶民?クラスを分け、リーダー適性があると目した人にしか、ビレイを始め、技術を習得させなかったのではないのだろうか?

そして多分、それは時代の流れに反していると思う。昨今はビレイ関連のデバイスが向上し、誰でも初歩的なビレイは習得可能だ。もちろん、ほかの山の技術と同じく、永遠に学ぶ余地があるのがビレイ技術であるのだが、その機微を理解したいという気持ちさえ、あれば、初歩的なことは誰でも習得できる。習得には、たぶん平均的な人でも1年くらいはかかると思う。

したがってマルチに行けるには、その理解が必要だ。そうでないと何の習得を求めてマルチに連れて行ってもらっているのか?すら理解できないで、金魚の糞をすることになってしまう。

初心者にとっては、ビレイは習得に時間がかかる最初の難関だと思う。しかし、長い時間がかかったにしても、人の命を守るぎじゅづだけに、時間をかけるだけの価値はあり、そして、ビレイはセカンドとしての最低限の責任である。

ビレイができないクライマーを作ることは、クライミング界にとって何の善ももたらさない上、本人を不幸…山の本来の楽しみである憧れと情熱によって掴む山から遠ざける…にしてしまうと思う。

少なくとも、今回の会の新人が、私が5年前に感じたほどの感動を感じたか?というと否であることは明らかだと思う…。同じ山であるのに、もったいない。

山は山でしかない。意味は人間が決めるものだ。

■ ラッペルダウン&グランドアップ

午後いちは、偵察へ行った。トンネルエリアと東稜の下部を偵察した。驚いた。初心者向けの課題が一杯だった。しかし支点が悪いようだった。みたこともない形状のRCCのような支点が一杯だった。

この岩場は下部は易しく、上部はどっかぶっている。ラッペルダウンでの開拓しかあるまいと思える。

傾斜の違いが、開拓スタイルの違いにつながるということが、分かりやすく理解できる岩場だった。



トポは公表されていないそうだった。ボルトが悪いためだろう…

ここで落ちることは、クライミングを理解している人にはなさそうだ。

だが、易しいグレードであっても、そういうグレードと言うものは、登る人もまた、全くクライミングそのものを理解していない段階にいる初心者が取り付くものだ。





■ 恩返し?5.11でセッション

最後は道端エリアで遊んだ。これは私は5.9はリードできると思っていたので、リード(再登)。マルチはリードしてもらったので、どこか登りたかった。

これをリードした春は、登攀力が、今より実はよかった…。小川山にバイトに行って2か月たったら、なんとカチ筋が弱っていた。体のほうもぐんと、切れ、が悪くなっていた。高くついたバイトだった…。

この寒いコンディションで、初めて組むビレイヤーで取りつく5.9は、私なりのクライマーのマナーだった。5.9というのは、どういう状況であれ、登れて当然のグレードだからだ。つまり、となりの5.8は、辞めておいたのだ。(ただし、新人のビレイの時は、5.8にしておく(笑)。)

5.9とはいえ、何度もムーブを組み立てなおし、リードに時間をかけた。

私はボルトの信頼性を勉強して以来、確実さ200%でない限り、行かない方針に鞍替え中だ(笑)。今までも慎重なクライマーで、登攀力が足りなかったという理由以外で落ちたことは無い。が、さらに輪をかけて慎重派になった。

ビレイヤーが私語を始めるくらい時間をかけた…ありがたくビレイヤーがいる贅沢を満喫した。普段、後輩を連れていると、できない贅沢だからだ。

先輩や同レベルのクライマーと行く山では、甘えることを学習中だ。見栄を張って、リスクを取ると、いつまでたっても、まぐれでの成功体験という自己認識が付きまとい、それが確実に登れる自分の登攀力だ、という自信がつかない。

登るのに時間がかかる、というか、時間をかけるのは、私のクライマーとしての成長に必要な時間なんだと思う。私にとって、頼りにされることは易しく、甘えることは難しい。

師匠の青ちゃんは、私がアイスでリードしているときは、心配の余り、顔面蒼白だった(笑)。一般にアイスクライマーの一通りの一人前ラインである、5級がリードできたときはうれしそうだった。比較的すいすい行ったため、となりのどっかぶりの6級のラインを「リードしてみる?」なんて聞いてきたんだよなぁ…。アイスで6級がリード出来れば、相当な猛者である。あれをリードしていたら、青ちゃんは、たぶん心肺停止していたんじゃないだろうか…(笑)

道端エリアで登った5.9を登れば、隣の5.10bにTRを掛けられる。実は、4月に3回落ちた課題だ。寒いほうがフリクションはいいのでは?と思ったが、そんなことはなかった。残念。小川山はフリクションは寒いほうがいいのだが、花崗岩と安山岩では違うのだろうか?

ロープはふんだんだったので、同行者が隣の5.8にもトップロープをかけたが、結局だれも登らなかった。

5.10bのあとに同じロープで掛けた5.11のスラブ、たち込みが、できなさそうでできる、できそうでできない微妙なムーブで、岩との対話に全員が目覚めてしまったからだった。

トップロープならチャレンジを取る。

全員が同じ課題を登って、セッション形式になり、楽しかった。

最初のマルチでのオーダーは正しかった、ということが実証された形になった(笑)。

マルチピッチを案内してもらった恩返しが、このイレブンでできたような気がした。

このイレブン、一緒にいつも登ってくれる先輩は2撃くらいで登れたんだよなー。






2018/12/28

屋久島フリーウェイの研究

■屋久島フリーウェイの研究

ピッチ グレード 距離 ボルト数  ボルト間隔(距離÷ボルト数+1)

1P目 5.7 35m B1 (12.5m)
2P目 5.10d 25m B10 (2.5m)
3P目 5.10b 32m B10 (3.2m)
4P目 5.8 43m B6 (7m)
5P目 5.10a 25m B2 (12.5m)
6P目  5.9 30m B8 (3.8m)
7P目 5.10c 40m B20 (2m)
8P目 5.10a 45m B4 P1 (9m)
9P目 5.10a 25m B10 (2.5m)
10P目 5.10c 35m B25 (1.4m)
11P目 5.7 30m B3 (10m)
12P目 5.9 30m B6 (5m)

■ 感想

ボルト間隔が、興味深い。
5.7では10m以上のボルト間隔。
5.8では、5m以上のボルト間隔。
5.9では、5m以下のボルト間隔。

ナインアンダーでは、基本的に5m以上なようだ。しかし、10mのボルト間隔で、墜落したら、たぶん20m落ちるよなぁ(笑)。
このルートは、基本的にフリークライミングのルートであるはずで、本チャンアルパインのルートではないため、基本的に墜落を前提として、墜落しても死なないボルト間隔になっているはずなのだが…それでも1P目の5.7で1ボルトでは墜落はありえない。

まぁマルチなので2P目以降は、どこで落ちてもグランドフォールはない。が、スラブということはどこで落ちても、壁にぶつかるということはいえる。

興味深いのは、5P目。5.10AもあるのにB2本とは…説明を見るとワイドクラックとあり、要するにプロテクションが取れなかったのだろう。

さらに10P目は、ボルト間隔が異様に近い。単純計算で1.4m間隔とは…私の身長より低いボルト連打だ。これは、被っているのか?と思い説明を見ると、傾斜の強いスラブだった。スラブの5.10cだそうだ。

しかし、その前の8,9p目は対照的で、同じ5.10Aなのに、8P目は、ボルト間隔が遠い。9ピ目は2.5m間隔と近い。

記述を見ると、8P目は緩いスラブ。9P目は盛り上がったスラブ。

このルートはどちらにしても、かなりのスラブ力を必要とするルートだろうと思える。基本的に易しいスラブでは、ボルト間隔が遠い…

スラブって自分を信じる系、なんだよなぁ…。


■ 『屋久島の白い壁』より備忘録

・1962年より中央陵登攀より、幾多のアタック
・南壁 右:上下2段スラブ  左:傾斜が緩い 複雑な構成 ブッシュが多い
・左 93年台風でブッシュがはげ落ちた
・モッチョム岳で最後に残された部分として、まったく新しいライン
・1回目:96年 5月2日~5日
・2回目:96年 8月9日~11日
・3回目:96年 12月28日~1月1日
・4回目:97年 4月25~29日
・5回目:97年 8月11日~13日
・6回目:97年 12月27日~30日

・核心は2P、10P
・ルートの核心は、デルタハング直下のトラバース
・390m 12ピッチ、最高ピッチグレード5.10d、6時間
・5ピッチ目 パワーが必要
・6P目 デルタハング
・8P目ビバークバンドあり
・最終ピッチから灌木帯へ入り50mで山頂
・現在のところ屋久島におけるもっとも困難、かつ快適なルートだろう

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岩壁の中に一本のルートを刻み込む。それはクライマーの夢であるとともに、クライマーとしてのセンスが問われる行為でもある。私はルート開拓について、空白の部分をただ埋めるだけでは十分とは言えない気がする。登るのならば、ルートのもつ必然性を感じさせるものであってほしい。岩壁に新しいラインを付け加えようとする場合、それは壁の核心部に引かれなければならない。また理想とすれば、ボルトの連打を避け、少なくとも、フリークライムが大部分を占めるルートなのが望まれる。私はフリー至上主義者ではないから、必要を感じたときにはボルト連打も辞さない。ただし、単調なアブミの架け替えが続くのみならば、現代のレベルに達したルートとの評価はできないだろう。
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■ 屋久島フリーウェイの研究 その2へ続く

2018/12/26

油山川 5回目 トップロープソロ

■ユマールによる自己確保での登攀

昨日は、油山川で、ユマールによるソロ登攀のセットを確認しました。

うーむ。

これはユマールの位置関係が重要でした。チェストハーネスに固定して、縦にキープ。横に倒れてしまうと、登攀に追随しないので、ちょっと心もとない。何度か落ちてみて、なんか疑念が払しょくできず(笑)。やっぱり、普通のトップロープにしてもらいました。ちょっと信頼度が低かったかも…。

CTのローリンロック買おうかなぁ…。

ただロープクランプは2個もっているから、2重の安全性でオリジナルを作ることは可能なような気がします。

解除は、懸垂しかないので、困った時は、ごぼうして、立てるところ、もしくは、セルフが取れるところまで行って、懸垂に切り替えです。

結局、普通にトップロープにしてもらい、バンバン登ったので、昨日はぐったりでした…指が痛い(汗)



■ソロ登攀

厳密な意味ではリードでないので、ソロ登攀ではありませんが、トップロープで、自己確保で登攀すること…。

岩場に行き始めたころ、私はソロで登りたかったのです…というのは、自分と岩との対話が時間がかかりすぎて、下でビレイしている人に悪いなって。

しかし、師匠はソロ登攀の仕組みは教えてくれませんでした…。たぶん、まだ危ないと思われたのかな?登りたい盛りだったので、だいぶ不満を貯めました。(不満はラオスで解消したような?)

去年アイスクライミングで韓国に行ったとき、男性二人のアイスクライマー君たちが基礎練習で、ロシア製ロープクランプで確保して、フィックスロープで、各自、ソロ登攀していました。

これはいい!と思いました。

アイスのビレイは、基本的に長くてビレイヤーが気の毒系、だからです(笑)

その韓国のアイスは寝ていたので、落ちることは考えにくい感じでした。ただし、寝ているアイス=ロープが濡れる=凍る、ので、確保がロープクランプ一つでは、安全性に問題があるかもですが…。今、思えば。

岩は、アイスよりも難しく、また支点にかかる衝撃からいうと、トップロープが必ずしも一番安全な登り方とは限らないので、時と場合によると思いますが、ソロ登攀は、なかなか魅力的です。

しかし、支点にかかる衝撃を緩和するなんらかの方法は考えたほうがいいかもと思いますが、どうなのでしょうか?

トップロープのほうが支点にかかる負荷は大きいです。立木に懸垂支点を作って、それにぶら下がる、というセットも見せてもらいました。

これだと、ロープを保護するシートがあれば、ロープの傷みという欠陥をカバーできるかなぁ。

位置関係がポイント
ポイントをまとめると

1)ユマールの位置関係
2)トップロープにノットを作っておくこと
3)重し
です。

ノットがポイント

重しは宙に浮くべし

2018/12/20

油山川 4回目

油山川はねじねじしたツタが一杯
3人で油山川に行きました☆ 

油山川は、これで4度目です。

なんでここをもっと早く来ることにしなかったのだろうか…という、私のレベルに最適の岩場です。

結果は?

指痛い & 全身筋肉痛…(汗)

いや~カチっぽいフェイス苦手みたいです(笑)傾斜がきつく、日向神より立っているので、それで難しく感じるらしい。

指は、やはり左手の薬指がきついです…これは、コラーゲンとか飲めば、なんとかなる痛みなのだろうか?

■ センタークラック

今日は、せっかく頼れるビレイヤーが来てくれたので、目的の5.10bクラックにマスターで取りついたものの…あれ?

TRでムーブを固めたと思ったのに、ダメでした。また時間がかかりそうになっている…前回リードで、すっごい時間がかかったのですが、同じモードでした。

このモードは検知できるようになった。

ので、あきらめてTR。3本やってみたけど、うーむ。

だんだん悪くなっていく…どうしたんだろう?焦り?? いい恰好を見せたいとか???

途中で、上手な人にレイバックで登るムーブを見せてもらいましたが、レイバックってパワーが消耗するので、ワンテン…で、私にも無理かも?とおもいました。

このモード、全く野北モードとは違う…このモードの差が、アルパインとフリーの差かもしれません…

■ ミドルフェイス

ミドルフェイスは、着々とハンガー設置が進んでいるようでした☆

ミドルフェイスで登れそうだったライン
ミドルフェイスもTRで登らせてもらいましたが、足が細かく…いや~、大変。11Dを登れる方が、5.10bで2回落ちたので、それを見て、トップロープだな~と。

ここは、メインフェイスよりは少し易しいです。マントルを頑張れそうで、やる気になりました!

もし九州でボルダーをやりたかったらマントリングの苦手を克服しないといけないからです。

■ 質の差

開拓ほやほやミドルフェイスで2本、メインフェイスで2本とお腹いっぱい登ったのですが、中指が痛い…カチのフェイスが多いので、結構パワーを使うみたい…帰ったら、久しぶりにくたくたでした…

昨日は野北で3本しか登っていないのもあるけど、楽しく登ったのに、なんで油山川はくたくたなんだろう…だいぶ質的に差があるような気がします。

野北の時は、なにも不安がなく、けっこう気楽にとりつき、別にムーブを考えたりもしませんでした… 行ってから考える、でなんとかなった。

しかも、かなり楽しく、モード的にはラオスと同じでした。ラオスでは急成長したんですよね。

しかし、油山川では、かなり違うモードに… リードで取り付く=超緊張?

なんと表現するべきか、質的に大いに差があります。野北の5.7と油山川の5.7では、全然違います。

なので、私に必要なのは、油山川。

ここで上手になれば、強くなれそうな気がする。




■ ソロ登攀

ソロ登攀の仕組みを教えてもらいました。なるほど!という仕組み。ユマールを2個ともセットするのです。そして下に重しをつける。

このやり方でやってみようかと思う仕組みでした。


■ まとめ

・5.10bクラックはもう少し通うべき
・ミドルフェイスできていました!
・ソロ登攀システムを完成させよう!
・マントリングを頑張る

2018/12/18

野北

■ アルパインの岩場

野北はアルパインの岩場です。フリーをする人には簡単すぎて楽しめないかもしれませんが、穂高まで行かなくても、穂高っぽいというか、そんな感じです。支点は思ったほど悪くなく終了点をトラッドアンカーで作る必要はなかったです。ハーケンも不要でした。

ハーケン、ボルトの類に関しては、打っても叱られない岩場、という位置づけが安全かなと。

■ アクセス
1)九大を目指す
2)志摩シーサイドカンツリークラブを目指す
3)通り過ぎてどん詰まり前に駐車

■ アプローチ
ガードレールを乗り越えて、フィックスを辿る。自家菜園になっている。連れて行ってもらわないと分からないかも? 

 ここから降りるっていうのが、連れて行ってもらわないと分かりにくいと思われます。


 懸垂下降2度目の初心者に、この懸垂は…高度感ありすぎでしょう…

もうちょっと慣れてからでないと…。

思うに、初心者は初心者でも、昔の人が想定している初心者より、現代の初心者は、だいぶ知識が少ないと思います。

山の本読んでるような人は来ませんし、登山体系を読んでいる人も来ません。
でも、登攀はいっぱい選択肢があって、楽しく、簡単でした♪

野北の代表ルート3つを登りました。

1) 左の凹角(5.8 20m ボルト5本)


2)ルンゼ
(5.6 13m ボルト3本)


3)右の凹角
(5.7 8m ボルト4本)

ボルトは、ぬんちゃくの節約で、省きながら、カムで支点を取って登りました。


カムの勉強の岩場として、とても良いので、また晴れてぽかぽかの陽気の時にでも来たいなって思いました☆