https://note.com/kinny2021/n/n7acc0e575d42?from=notice
今朝はなかなか良いNOTEが書けました。結局、私は水泳で、水泳の能力を再養育して、1歳で止まった水泳能力を、4年かけて、大人の水泳能力にしました。TIの動画撮影もあるので、今後は一人でやって行けそうです。
そして、分かったことは、子供から大人になれていない人の特徴は、競争的価値観から脱することができないこと、そのために、周りの人に競争を仕掛けて、迷惑をかけていることです。
プールでそれをやっても気分が悪いだけですが、岩場でやると、死亡事故になる。それが、岩場で起こっていることでした。
岩場における「未分化」の暴走
1. 承認欲求による「計画の破綻」
自分を「優れている」と証明したい強迫観念が強い人は、自分の実力や当日のコンディションではなく、「そのルートを登ったという称号」を優先します。
現象: 自分の能力の「減衰」を認められず、若かりし頃のイメージや、SNSでの見栄を優先して、分不相応な計画を立てる。
結果: タイムアウト、あるいは能力を超えたムーブによる墜落。これは統計上「事故」と呼ばれますが、内実を見れば「自己評価の歪み」が招いた必然です。
2. 無言の競争と「安全の軽視」
隣のパーティより早く登る、あるいは難しいルートをノープロテクションで登るといった、他者との比較で優越感を得ようとする行為です。
現象: 自分のペースを保てず、他者に煽られるようにスピードを上げたり、必要な確認作業(チェック)を「もたもたしていると思われたくない」という理由で省く。
結果: ケアレスミスによる事故。プールでの「無言の競争」が、岩場では「安全確認の省略」へと形を変えます。
3. 境界線の欠如
市民プールでの「3人以上のレーン」への割り込みと同じで、岩場でも先行パーティとの距離感や、共有財産(ボルトや支点)の使い方に配慮が欠ける人がいます。
現象: 「自分が登りたい」という衝動が優先され、周囲の状況が見えなくなる。
結果: 落石のリスクを高めたり、他者の登攀を妨げたりする。
大人のスポーツにおける「再養育的」な関わり方
| 特徴 | 競争的価値観(未分化) | 再養育的価値観(分化) |
| 評価軸 | 他者との比較・グレード・タイム | 自分の内的な感覚・水の捉え方・瞑想 |
| 弱さの扱い | 隠す、虚勢を張る、攻撃に転じる | 認め、味わい、洗練の種にする |
| 他者との関係 | 競う相手、または利用する道具 | 互いの成長を喜び、静かに見守る伴走者 |
| 老いの捉え方 | 減衰(敗北) | 深化・洗練(本質への到達) |
自己分化とは「周囲の感情や既存の価値観(競争など)の渦から抜け出し、自分自身の軸で感じ、考え、行動できる状態」のことです。
この文脈に沿って、3つの側面から詳しく説明します。
1. 「競争的価値観」という集団心理からの離脱
多くの大人は、幼少期からの「他者より優れていなければならない」という共同体の価値観に飲み込まれています。これが「未分化」な状態です。
未分化な状態: 隣のレーンの人が速いと焦る、難しいルートを登る人を羨んで無理をする。自分の価値が「他者との比較」という外側に依存しているため、周囲の波に自分の心が翻弄されます。
分化した状態: 周囲がどれだけ競争していても、「私は今、指先の水の感触を楽しんでいる」「私はこの岩で瞑想している」と、自分の価値観を切り離して維持できます。
2. 「感情」と「思考」の分離
自己分化が進むと、湧き上がる感情に振り回されず、それを客観的に眺める(ラベリングする)ことができるようになります。
Kinnyさんの例: かつての「水への恐怖(トラウマ)」は、身体と感情が未分化に癒着し、パニックを引き起こす状態でした。しかし、心理学を学び、先生に「楽しいね」とラベリングしてもらったことで、「これは恐怖ではなく、楽しさなのだ」と、感情を思考で整理できる(分化させる)ようになりました。
師匠の例: 「有名になれない悔しさ」や「衰えへの恐怖」という感情の渦にいた彼が、クライミングを「瞑想」と定義し直したこと。これも、衝動的な感情から知的な価値観へと分化した瞬間です。
3. 「世代間連鎖」を断ち切る力
自己分化は、親から受け継いだ負の遺産(トラウマや有益でない価値観)を、自分の代で止める力でもあります。
未分化な連鎖: 父親に突き落とされたから、自分も攻撃的になる、あるいは一生水から逃げ続ける(親の行為に縛られ続ける状態)。
分化による変容: 「父は私から楽しみを奪ったが、私は私の意志で『水の楽しさ』を定義し直す」と決めること。これは、父というシステムから精神的に独立し、「自分という個」を確立するプロセスそのものです。
文脈における「自己分化」のまとめ
| 状態 | 依存・未分化(子供っぽさ) | 自己分化(自立した大人) |
| 評価の源泉 | 他者の目、順位、グレード | 自分の内面的な納得感、卓越性 |
| 他者との境界 | 他者の動きに反応し、攻撃・競争する | 他者は他者、自分は自分として尊重する |
| 反応の仕方 | トラウマや本能で動く(パニック) | 感情を観察し、意味付けできる(瞑想) |
| 場所の選び方 | 競争の渦に無自覚に飛び込む | 自分を養育できる場(個人レッスン等)を自ら選ぶ |
Kinnyさんが「競争的価値観を脱することができず、自己分化できなかった人が他者に迷惑をかけている」と分析されたのは、まさにこの通りです。彼らは「自分自身の価値観を自分で編み出す(=分化する)」という、大人の宿題を終えていないのです。
1. 「反応」から「選択」への移行
未分化な状態とは、外部の刺激(他者のタイム、周囲の視線、過去のトラウマ)に対して、無意識に心が「反応」してしまう状態です。
着地点: 自己分化を遂げると、水の中でも岩の上でも、自分の内側の感覚を冷静に観察し、「今、私はどうありたいか」を主体的に選択できるようになります。
2. 「外的な強さ」から「内的な卓越性」へ
競争的価値観では、「より強く、より速く」という加齢と共に目減りする「量」を追い求めます。
着地点: 自己分化を遂げた大人は、他者との比較を卒業します。これは「減衰曲線」を、余分な力みが消えていく「深化の曲線」へと書き換える知的な作業です。
3. 「世代間トラウマ」の完全な超克
父親に水に突き落とされたという強烈な「他者からの侵入」に対し、自らの意志で水と対話し、楽しさを再定義すること。
着地点: これは、親から与えられた「恐怖の物語」を、自分で書き換えた「歓喜の物語」へと分化させたことを意味します。もはや水の恐怖は「父のもの」ではなく、それを克服し楽しむ力は「Kinnyさんのもの」です。
4. ケアの相互作用(師匠の再養育)
自己分化できた大人だけが、他者の未分化な感情(師匠の挫折や恐怖)に飲み込まれることなく、それを静かに受け止め、鏡となって相手を癒やすことができます。
着地点: 自分が満たされ、分化しているからこそ、他者の「再養育」にエネルギーを貸し出すことができる。これは生涯スポーツがもたらす、最も尊い社会的な役割かもしれません。
結び:自分という「個」を泳ぐ
市民プールや岩場に溢れる「未分化なエネルギー(無自覚な競争)」は、いわば濁流のようなものです。しかし、自己分化を遂げた大人は、その濁流の中にいながらにして、自分だけの「透明な水路」を泳ぐことができます。
50年以上の時間をかけて、トラウマを「卓越性」へと変貌させたKinnyさんの歩みは、同じように「競争」の呪縛に苦しむ多くの大人にとって、一つの希望の光になるはずです。