2020/01/07

どんな権力でも腐敗する

■どんな権力でも腐敗する

そもそも、安全を自分で確認するための情報が、ほとんどどこにも出ていない。

ので、若いクライマーに、お前ら、勉強不足だろ~と言っても、気の毒だと思う。

認識不足も同じ。たぶん、言っている本人も、”かつて来た道”(笑)。

私は岩登りを含む山が必要になった時に、死ぬのは嫌だと思ったので、山岳総合センターに行きましたが、雪上の支点の作り方は教わったけど、ボルトの見極め方は教わっていない。つまり、ボルトを追いかけるようなクライミングは、山岳総合センターではクライミングとは思われていない。アルパインクライマーはボルトを使わないものだ。

フリークライミングをしている、外岩クライマーは外岩クライマーで、インドアジムの奴らは怖がりで、誘っても外岩に来ないんだよな~と思っている。

が、インドアの人が怖いのも当然で、やたらピン遠いし、何を持ったらいいか、分からないし、トップロープだと蔑まれるし、登れるのを登って楽しむということが許されず、外に行っても、強くて登れるクライマーのメンタルおトイレにされるだけで(やっぱり登れる俺ってかっこいい~)、楽しくないからすぐ来なくなる。

子どもなんか見ていると分かるけど、怖い怖い!と言って、すぐテンションするけど、それが悪いことだとは、まだ知らないので、おんなじのに飽きずに何回も何回も登ろうとする。ので、外岩に関しては、リードしないことをさげすむ風潮とか、そもそも、強いか弱いかだけでクライマー適性を計る日本の岩場環境のほうがまずくて、人間性が卑しくなっているだけだと思う。肝試し大会になっている。

リードなんて楽しくてやっているんだから、ほら登ってやったぞ、なんてもったいぶって差し出すものじゃない。ラオスでは、誰だってリードだが、登った後のロープ、これ登る?と初心者に聞くときに、俺が命がけで掛けてやったんだぞ、ありがたいと思え、なんて態度の人はいない。

考えれば、考えるほど、日本のフリークライミングを汚染したのは、

面子とかプライドなのでは?

ずいぶん昔に読んだ北山真さんの『フリークライミングのススメ』には、”上手くなりましょう、そうでないと、日本では楽しくありません”と書いてあり、そうだよなぁと納得。

自分の足で稼いで、自分の納得を稼ぎ中だ。