一般に、ハンガーにペツルの刻印があれば、クライマーは、「あ、ペツルだ~」と、ほぼ絶対的に落ちて良いボルトだと感じていると思います。
しかし、ケービング用で、信頼ができないペツルのケースもあるそうです。
まずは、写真を。
中がコロージョンしています。しかも、ボルト、短い! 何?1.5cm???
これはケービング用で、15kNしか強度がない、ペツル ブリーユ という製品です。この製品が、クライミング用に中間支点として、大変多く使われているそうです。
ペツルには
クールボルト スチール × 気候変動により酸性雨のため日本では不可
クールボルト ステンレス 〇 スタンダード品
クールボルト HCR ◎
と3種のボルトがありますが、どれもグージョンですが、使えるのは、ステンレス以上の 下の二つだけです。
さらに、ペツル社は、ハンガーだけのバラ売りもしており、ステンレスとスチールを混同して使うと、ガルバニックコロージョンが起きます。
写真のように、中が腐っていても、外からは確認ができないです。
こちらの取説には、
https://www.alteria.co.jp/download/pdf/ifu/P13.pdf
3cmしか埋め込まれておらず、せん断方向に、15kNしか強度がないことが書かれています。これは、落ちる方向に、という意味です。一般にUIAAの規定するクライミング用途での使用は、25kN以上ですよね。引き抜き方向へはNoと書いていあるだけです。
しかも、絵が手打ちの絵ですから、きっと、ジャンピングで打っていた時代のものなのでしょう…
ということで、この手のボルトを信頼しないようにするのが大事です。見分け方は、頭がグージョンのようにネジになっているか?カットアンカーのように平べったい六角かです。
ネジ山が出ているのがグージョン=OK ボルト |
ペツルだけど、NGのボルト ケービング用 |