■ やっと動き出したクライミング…
さっき、ジムから帰ってきた。 結論、ホントにこのジムに行って良かった!と思う。
田嶋さんと言う方が、クライミングの成長の仕方について、指南してくれた。
正直な所、私は才能があって登っているクライマーではない。
でも、行きたいところは行きたいところなんだし、クライミングは私の生きる道なんだから、登れるようになるためのレールの上にいる、ということが大事なこと。
なのに、すごくその環境設定が、今の時代難しい…
■ 玉石混交
今の時代は、どの業界、どの分野でも、玉石混交なのだ。一昔前は、黒いお金と白いお金は分かりやすかった。そう、たぶん、私が20代へ入る前くらいまでは、銀行とサラ金は全く違う評価を受けていた。どちらもお金を貸すことを仕事にしているのに。サラ金業に勤めることは、身を落とすことで、銀行に勤めることは、誇らしいことだった。お金には色がついていたのだ。
ところが、ここ20~30年ほどで銀行さえもがサラ金業に身を落とすようになった。
多くの人が、倫理的に良くないお金の稼ぎ方を、”正当な商売”とみなすようになったのだ。
同じことが、ありとあらゆる業界に言える。
山ヤがやっていない山小屋 → 山の荒廃
山ヤがいない山岳会 → 山岳会の無料ガイド組織化
ヨギーがやっていないヨガスタジオ → ヨガが単なるエクササイズ化
クライマーがやっていないクライミングジム → 非クライマー的なクライマーの量産
全部現象は同じで、本質が忘れ去られ、競争が激化し、カネ儲け主義、と言うことになっている。
つまり、看板に偽りあり。お金になりさえすればいい、ということ。
近所にクライミングジムは、いくつかある。色々試したけど…率直に言えば、クライマーがやっていないジム。ハズレ続き。
で、ジムのお兄さんのほうが私よりクラミングを知らないくらいだったりした(汗)。
■ Climbing Gym Joy
で、私のおススメはここ! とても見つけづらい場所にあり、川の股になっているところ、沢だったら、二俣とでも呼ばれそうな場所にある。
今日は講習を受けてきたので、そのまとめ。
■ 今後の練習計画
ラオスまで、8月、9月、10月、11月と3~4ヶ月ある
1か月=基礎練習
1か月=発揮
その後=ラオス本番
・心・技・体のバランス 大体3分の1 ボルダ―なら技術や体力が多め
・大人は何を習得中なのか意識した習得で、かなり伸びれる
・大事なのは、反復
・同じ課題を登る
・その後発揮力
ジムでの行動
1)一般的なウォームアップ チャリ漕ぎ10分など 心拍数120を5分
2)体ほぐし
3)クライミングのウォーミングアップ
4)テクニカルウォーミングアップ メンタル系のアップも必要
5)クライミングの本番
1時間半~2時間半でカバーできる。だらだらいても仕方がない。
☆足から動く人=立位支持
手から動く人=基礎軸
・初心者チェックシート全部登る
■ 足で登るクライミングが課題の一つ
私は、手から登っているタイプで、まだ足での重心移動を完全マスターしていないのでした…
私は自分が何が出来て何が出来ていないかの内的な感性には、自信がある…のは、自分を良く客観的に観察出来ている方だ、というのがある…
で、インスボンでは、リードはまずいと感じた…のは、やはり、足で登るクライミング、重心移動がまだ、完全に身についていないので、確実性を感じないのである…
これは、ヘッドスタンドでの練習も同じで、勇気でやってみたら、ダメだったのである。やってみるという勇気は私の場合、過剰な位で有り余っており、勇気が必要なのではなく、これはムリだな~と感じたことは正しく、その無理だな~と解決する具体的なスキル、のほうが私に必要なことなのだ。
それが与えられないので、すごくフラストレーションだった。目標を達成するための手段が与えられていないのに、目標ばかりが高くなっていけば、それは死へ直結するからだ。特にクライミングの場合。
インスボンでは確実性を自分の中に感じることができなかった。メンタルの問題は、まだ、確実にリードできるには、習得していない技術課題がある、という点に落とし込める。
ヘッドスタンドも今練習していると、もう完成は目前で、最初のころは、肩に体重がかかるだけでパニックに陥りそうだったのに、今では呼吸は穏やかなままだ。
それは心が成長したのではなく、肩の筋力が付き、頭の上に足が来ると言う重心バランスに慣れてきたから。腹直筋が使えるようになってきたから。
クライミングも同じことで、ヘタレ、で片づけてしまうと、そこにある真の技術的な課題、テクニックやパワーの不足の課題を解決し損ね、いたずらに敗北者を作ってしまうと思う。
2017/07/26
2017/07/06
久しぶりのカサメリ沢
たぬき |
去年、瑞牆だけの専門的なトポが出たことで、一気にクライマー人口を増やした瑞牆山。
瑞牆山は、不思議な山で、一般登山者にも人気があり、大型バスで、わんさと登山者が押し寄せてもいる。日本百名山に指定されていることもあるが、山容に特徴があるということもある。
そう言う人たちは瑞牆がクライミングで有名な山とは、全く知らない。
クライマーはクライマーで一般登山で瑞牆に行くことはない。
両者が超ニアミスしていて、接点がないと言う、不思議な場所が瑞牆。
私は瑞牆は、この辺の森の様子がとても好きで、気に入っている。
■ お魚釣りにも
先日(6/26)カサメリ沢に久しぶりに行き、2年ぶりに狸5.10aにトライ。
が、やっぱり最後の一手が遠く、登れず、残念だった。上手になったね、と言われるフリー。でもやっぱり、リーチが遠いものは、遠いものらしい。スキル関係なし、な課題もあるということか。
その後、ワイドをしたくて、入口岩に行った。
以前5.9だと思ってトップロープで登った、ワイドの課題…”あげこまる”へ行った。
が、新しい百岩場では、5.10aになっていた。前は5.9だと思って取り組んだのだった…
なるほど、5.10Aだったら、初めての時に、途中までしか登れなくても、仕方があるまい、という感じ。あの時は、足のスタック技が勝手に出てきたが…
今回は、雨上がりの為、クラック内がぬめっていたらしく、相方が青くなり、怖がったので、カムエイドで、敗退してきてもらった。
あげこまる |
裏からトップロープ掛けれないか、偵察したが、途中までは4級程度でのぼれそう。しかし、その後が、支点がなく、危険でカムも残置になって、一度登ってしまうと降りれない典型的な場所だったので、結局、あげこまるは登れず。
結局、下りて、魚釣りに終始した。
…という一日になったカサメリ沢だった。
久しぶりのカサメリ沢は、とても気持ちが良かった。
しかも、岩魚は大物がいそうで、一度は尺ものもかかった。
サンショウウオ |
レーザーズエッジ 見るだけ |
植樹祭広場からのほうが景色が良い |
色がついているのは、保護色に同化しているため |
これが |
こうなった… |
岩魚酒はベースは辛口で |
この情報を広げてしまうと、もしかするとクライマーは、みな魚釣り師に化けてしまうかもしれないが… このブログの読者は今のところ、20数名程度なので大丈夫だろう…(笑)。
植樹祭広場のほうの岩場のアプローチは、釣り師の踏み跡と紛らわしく、釣り師を見るが…、カサメリ沢では通常クライマーしか見ない。
カサメリ沢で釣ったのは、我々だけではないか?と思う。
私は餌の虫取りで貢献した(笑)。
カサメリ沢は、先輩が連れて行ってくれた思い出の場所。良い思い出が一つ増えてうれしい♪
ニュージーランドの沢のこと
■海外遡行同人の集会
今年は2年ぶりに海外遡行同人の集会に参加してきた。
一つには、ニュージーランドの沢に興味があった、ということがあった。私は以前、ウェリントンに長期出張の機会があった。
最初の職場であったロボット事業部が事業廃止になり、ソフトウェアの師匠前川さんに誘われて、サンヨーに移った時、日本のiモードは、まだ世界的にみると進んでおり、ニュージーランドの電話会社に日本の携帯電話をローカライズするというのが、私の仕事だった。
私は英語ができるため、まとめ役のほう。日本から指示をもらい、日本人および海外の臨時雇用エンジニアたちに仕事を振る担当。このようなポジションは、現地側のパイプということで、時差もあり、一時も休まる暇がなかった。一か月いて、休みは2日間。そして、一日の労働時間は16時間。寝ている時間とトイレお風呂以外は全部仕事していた。
しかし、労働した時間分、給与が支払われるだけマシなようであり、日本から連れて行った臨時雇用のエンジニアの人たちは、二重派遣、三重派遣の犠牲者の人たちで、非常に少ない手取りで働かされていたようだ。私が思うには、請け負った会社は人材募集の場所を間違えていたと思う。まったく何も分かっていない人たちが主で、使えない。
ので、現地で雇ったエンジニアたち…主にインド系の移民の人たち…との知識差が大きすぎた。
この出張期間中、30日間宿泊したのはインターコンチネンタルホテルで、取引先が用意してくれた。ほぼ毎日、15分の通勤途中カフェでテイクアウトのコーヒーをピックアップし、波止場に立ち寄って海を見て、徒歩で出勤した。
ニュージーランドは、他の欧米諸国と同じで、勤労価値観がはっきりしており、仕事のための仕事はしないし、17時を3分でも超えると、電話が鳴っても出ない。18時には、街中であるはずなのにスーパーも締ってしまう。
私は例によって、現地で何でも買えばいいやと思い、身軽で出かけたので、店の閉店時間が早いのには困ってしまった。
この出張で、ニュージーランドの海に韓国人の現地エンジニアに連れ出してもらった。美しい海で感動した。
日本ではアワビと言えば高級食材だが、向こうでは食べないので、アジア人がここぞとばかりに取っていたようだ。
また、毎日の通勤で使う、波止場があったところに、今思えば、非常に大きなリード壁があった。
それを眺めていたら、「登ってみる?」と言われたのだが、私は当時登山もしなければ、アウトドア派でもなく、速攻でNo!と言ったのだった。
ただ、驚いてNoと即座に反応しただけなのだが、少し待って色々と聞いてみて判断しても良かったなという思いは、今でもある。
当時は、今あるコミュニケーションスキルはなかったのだ。ただ、あの時はあの時で良いのだろう。あの時、クライミングのタネは撒かれたのだった。
さて、その長期出張中の、二日間しかない貴重な休暇に、私はその波止場から出ている定期フェリーに乗ってみることにしたのである。
試しに…という程度であり、特に何かを期待していたわけではない。ともかく、貴重な休暇であるから、常に仕事の指示を求めてくる部下や、自分でなんとかできるくせに英語を通訳しろと、めんどくさい同僚たちを離れ、一人でのんびりできたら、どこでもよかったのであった。
日本の人は海外では非常にめんどくさい、手がかかる客である。愚痴だが。
で、そのフェリーでミルフォードサウンドへ行ったのであった。フェリーは例にもれず、羊満タンだった。
ミルフォードサウンドは、すっかり霧に覆われ、グレーの水面と霧以外は、何も見えなかったし、現地に着いてから、お魚釣りのツアーに参加したのだが、結局海が荒れてお魚釣りは無理と言うことで、お魚釣りはせず、ただ、小型船舶に載って、湾内をクルーズしただけだ。湾内はとても静かで霧で何も見えないが、見えたら、さぞよいだろうと思われた。
別に特定の目的がない旅だったので、お魚釣りができなかったことも、実はどうでもよく、その辺をウロウロしたかっただけであったし、実際、荒れた海の上を大きく揺られながら、霧の中を進む小舟でだいぶ癒された。
同乗者に、典型的なアウトドアウエアに身を固めた女性がおり、彼女はミルフォードトラックを歩くのだと言って、大きなバックパックを背負って降りて行った。
その姿がなんとなく羨ましく見えた、というのが、元の元をただせば、小さな種がまかれたとすれば…ということだが、私のアウトドアへの傾倒の始まりであったかもしれない。
私にとっては、ビジネススーツの世界から、アウトドアの世界は遠くかけ離れて見えた。
まぁ、そういうわけで、ミルフォードトラックは、行ってもいいな~というリストの中に入っているのである。
ただ、いくら世界で一番美しい散歩道でも、ただ歩くだけではタノシクナイかもしれないなと、最近では考えてしまい…、沢でも遡行したらどうかな、と思ったのが一点あった。
ニュージーランドには、高い山はなく、マウントクックがせいぜいであり、現代ではエベレストを筆頭として、すべからく高所登山と言うのは、商業登山化されており、お金を払って登ってほしいというビジネス側の意欲が見える。ので、当然ぜんぜん、そそられない。なんで、自分で歩けるところにお金を払って、連れて行ってもらわなくてはならないのだ!?ってわけだ。
…ということなので、ニュージーランドの沢の話が聞きたかったのだが、それは聞き逃してしまったのだった。成瀬さんは今回欠席だったため。
登山の世界で、海外といえば、昔は高所登山だけだったようだ。今は、登攀では、多くの人が海外へ行っている。友人の最近インディアンクリークへ行ってきたそうだ。
国外の岩場に行くには、私はまだもう少し登攀力が必要だが、あんまりフリーへ傾注したいとも思っていない。
そもそも、フリーはどちらかというと、老後の楽しみで、体力がある今しか楽しめない、雪の山、アルパインの登山を楽しむべきだ、と思う。
一つには、ニュージーランドの沢に興味があった、ということがあった。私は以前、ウェリントンに長期出張の機会があった。
最初の職場であったロボット事業部が事業廃止になり、ソフトウェアの師匠前川さんに誘われて、サンヨーに移った時、日本のiモードは、まだ世界的にみると進んでおり、ニュージーランドの電話会社に日本の携帯電話をローカライズするというのが、私の仕事だった。
私は英語ができるため、まとめ役のほう。日本から指示をもらい、日本人および海外の臨時雇用エンジニアたちに仕事を振る担当。このようなポジションは、現地側のパイプということで、時差もあり、一時も休まる暇がなかった。一か月いて、休みは2日間。そして、一日の労働時間は16時間。寝ている時間とトイレお風呂以外は全部仕事していた。
しかし、労働した時間分、給与が支払われるだけマシなようであり、日本から連れて行った臨時雇用のエンジニアの人たちは、二重派遣、三重派遣の犠牲者の人たちで、非常に少ない手取りで働かされていたようだ。私が思うには、請け負った会社は人材募集の場所を間違えていたと思う。まったく何も分かっていない人たちが主で、使えない。
ので、現地で雇ったエンジニアたち…主にインド系の移民の人たち…との知識差が大きすぎた。
この出張期間中、30日間宿泊したのはインターコンチネンタルホテルで、取引先が用意してくれた。ほぼ毎日、15分の通勤途中カフェでテイクアウトのコーヒーをピックアップし、波止場に立ち寄って海を見て、徒歩で出勤した。
ニュージーランドは、他の欧米諸国と同じで、勤労価値観がはっきりしており、仕事のための仕事はしないし、17時を3分でも超えると、電話が鳴っても出ない。18時には、街中であるはずなのにスーパーも締ってしまう。
私は例によって、現地で何でも買えばいいやと思い、身軽で出かけたので、店の閉店時間が早いのには困ってしまった。
この出張で、ニュージーランドの海に韓国人の現地エンジニアに連れ出してもらった。美しい海で感動した。
日本ではアワビと言えば高級食材だが、向こうでは食べないので、アジア人がここぞとばかりに取っていたようだ。
また、毎日の通勤で使う、波止場があったところに、今思えば、非常に大きなリード壁があった。
それを眺めていたら、「登ってみる?」と言われたのだが、私は当時登山もしなければ、アウトドア派でもなく、速攻でNo!と言ったのだった。
ただ、驚いてNoと即座に反応しただけなのだが、少し待って色々と聞いてみて判断しても良かったなという思いは、今でもある。
当時は、今あるコミュニケーションスキルはなかったのだ。ただ、あの時はあの時で良いのだろう。あの時、クライミングのタネは撒かれたのだった。
さて、その長期出張中の、二日間しかない貴重な休暇に、私はその波止場から出ている定期フェリーに乗ってみることにしたのである。
試しに…という程度であり、特に何かを期待していたわけではない。ともかく、貴重な休暇であるから、常に仕事の指示を求めてくる部下や、自分でなんとかできるくせに英語を通訳しろと、めんどくさい同僚たちを離れ、一人でのんびりできたら、どこでもよかったのであった。
日本の人は海外では非常にめんどくさい、手がかかる客である。愚痴だが。
で、そのフェリーでミルフォードサウンドへ行ったのであった。フェリーは例にもれず、羊満タンだった。
ミルフォードサウンドは、すっかり霧に覆われ、グレーの水面と霧以外は、何も見えなかったし、現地に着いてから、お魚釣りのツアーに参加したのだが、結局海が荒れてお魚釣りは無理と言うことで、お魚釣りはせず、ただ、小型船舶に載って、湾内をクルーズしただけだ。湾内はとても静かで霧で何も見えないが、見えたら、さぞよいだろうと思われた。
別に特定の目的がない旅だったので、お魚釣りができなかったことも、実はどうでもよく、その辺をウロウロしたかっただけであったし、実際、荒れた海の上を大きく揺られながら、霧の中を進む小舟でだいぶ癒された。
同乗者に、典型的なアウトドアウエアに身を固めた女性がおり、彼女はミルフォードトラックを歩くのだと言って、大きなバックパックを背負って降りて行った。
その姿がなんとなく羨ましく見えた、というのが、元の元をただせば、小さな種がまかれたとすれば…ということだが、私のアウトドアへの傾倒の始まりであったかもしれない。
私にとっては、ビジネススーツの世界から、アウトドアの世界は遠くかけ離れて見えた。
まぁ、そういうわけで、ミルフォードトラックは、行ってもいいな~というリストの中に入っているのである。
ただ、いくら世界で一番美しい散歩道でも、ただ歩くだけではタノシクナイかもしれないなと、最近では考えてしまい…、沢でも遡行したらどうかな、と思ったのが一点あった。
ニュージーランドには、高い山はなく、マウントクックがせいぜいであり、現代ではエベレストを筆頭として、すべからく高所登山と言うのは、商業登山化されており、お金を払って登ってほしいというビジネス側の意欲が見える。ので、当然ぜんぜん、そそられない。なんで、自分で歩けるところにお金を払って、連れて行ってもらわなくてはならないのだ!?ってわけだ。
…ということなので、ニュージーランドの沢の話が聞きたかったのだが、それは聞き逃してしまったのだった。成瀬さんは今回欠席だったため。
登山の世界で、海外といえば、昔は高所登山だけだったようだ。今は、登攀では、多くの人が海外へ行っている。友人の最近インディアンクリークへ行ってきたそうだ。
国外の岩場に行くには、私はまだもう少し登攀力が必要だが、あんまりフリーへ傾注したいとも思っていない。
そもそも、フリーはどちらかというと、老後の楽しみで、体力がある今しか楽しめない、雪の山、アルパインの登山を楽しむべきだ、と思う。
2017/06/07
どれくらいのRPグレードでどれくらいがフリーソロできるんだろう?
■スーパー赤蜘蛛
前に佐藤祐介さんが、甲斐駒のスーパー赤蜘蛛をフリーソロしたとき、すごいな~と思ったが、フリーライダーのフリーソロで、凄さが霞んでしまった。
≪最高ピッチグレード≫
・スーパー赤蜘蛛 5.12a 10ピッチ
・フリーライダー 5.12d 37ピッチ
最高ピッチグレードだけが、登攀の難しさではなく、色々な要素があるので、一概に比べることはできませんが…でも、ホント、スーパー赤蜘蛛のときは、びっくりしましたよね。
あの直後、佐藤さんにジムでバッタリ会ったのですが、「おめでとうございます!」と声を掛けると、嬉しそうにされていました。ジムで佐藤さんに会っても、誰か知らない人も多い、この時世…。佐藤さんも、子供さんがいらっしゃるので、死ぬかもしれないことはしていないと思います。
今回のエルキャピタンのフリーソロは、私は記録はよく知らないけれど、もしかして、世界で、もっとも難易度が高いグレードでのフリーソロ? なんですよね?
アレックス君の最高RPグレードは、どれくらいなのかな~と興味があり、こちらのサイトでしらべると、8Bのようです。あれ?8B?
フレンチグレードとデシマルで、まぎらわしー。8Bは、5.13b。
あれ?意外と高くない…?
知り合いさえ、RP5.13登る人はいるからです。しかも複数。男性で体格や才能に恵まれていたら、数年かけたら、それくらいになるのかなぁ…。稀有な人材であることは否めませんけど。
最近、イギリスで初の9b(5.15b)とか聞いていましたから…。それに白石アシマちゃんは、v15とか言ってませんでしたっけ?V15って、5.14bです…。ボルダ―とリードを比較するのは変ですけど。
■ RPグレードとOSグレード 2グレード下
12dが確実になるには、13bが必要なようだ、という、この事実を考えてみると、東さんの本にある、ピラミッド理論は正しく作用しているように思えます。
12dのエキスパートは、13aの中級者で、13bの初級者であるっていう…、アレです。
だいたい、オンサイトできるグレードは、RPグレードの2グレード下です。
でも、オンサイトより、もっと分厚い安全マージンがフリーソロには必要なのではないのかなぁ…。オンサイトできたら、あとは体力、なのでしょうか…巧緻性ではなく。
私のグレードは、RP5.10bなので、10aの中級者で、5.9のエキスパートであるハズで、本来は、そう言う人は5.8なら、大ランナウトしようが登れるはずなのですが… 実際、スラブで困ったことは今回はなかったので…スラブが怖いのは、メンタル強化が必要なのかもしれません…。
今回、インスボンで落ちたところは主にワイドクラックのところでした。ハンドサイズのクラックは、楽しいと感じました。やはり得意不得意があります。
スラブは、まだ去年のシーズン終わりに、ガマスラブ(短い5.9)をオンサイトしたくらいの実力ということを考えてみると、まだ長いスラブが怖いのは当然とも言えるかもですが、一方、私は普通の人より、多くの安全マージンを持ってやっと納得するタイプ、というのも真実ではあるみたい…
あとはそもそも経験の厚みが足りていませんね、パートナーは700ルートもインスボン登っているそうなのです。700…(汗)。私は今回一週間で、マルチ7本。つまり10分の1です。しかし、毎日たくさん登って幸せだったなぁ~。
5.11aまでは誰でもがんばれば行ける、と言われているので、そこまではぜひ行きたいと思っていますが、じわじわ行くしか私にはないですね。ヘタレと言われようとも。
そう言えば、イレブンは、まぐれで一回だけ登れたことがあります。(当然TRですが)
今課題になっているのが、デッド。ホールドが遠いという…つまりチビだから、っていう訳です。でも、デッドってホント、リードではないですよねぇ。ジムでのボルダリングだから、ありえるけど。まぁ、ぼちぼち頑張ります。
前に佐藤祐介さんが、甲斐駒のスーパー赤蜘蛛をフリーソロしたとき、すごいな~と思ったが、フリーライダーのフリーソロで、凄さが霞んでしまった。
≪最高ピッチグレード≫
・スーパー赤蜘蛛 5.12a 10ピッチ
・フリーライダー 5.12d 37ピッチ
最高ピッチグレードだけが、登攀の難しさではなく、色々な要素があるので、一概に比べることはできませんが…でも、ホント、スーパー赤蜘蛛のときは、びっくりしましたよね。
あの直後、佐藤さんにジムでバッタリ会ったのですが、「おめでとうございます!」と声を掛けると、嬉しそうにされていました。ジムで佐藤さんに会っても、誰か知らない人も多い、この時世…。佐藤さんも、子供さんがいらっしゃるので、死ぬかもしれないことはしていないと思います。
今回のエルキャピタンのフリーソロは、私は記録はよく知らないけれど、もしかして、世界で、もっとも難易度が高いグレードでのフリーソロ? なんですよね?
アレックス君の最高RPグレードは、どれくらいなのかな~と興味があり、こちらのサイトでしらべると、8Bのようです。あれ?8B?
フレンチグレードとデシマルで、まぎらわしー。8Bは、5.13b。
あれ?意外と高くない…?
知り合いさえ、RP5.13登る人はいるからです。しかも複数。男性で体格や才能に恵まれていたら、数年かけたら、それくらいになるのかなぁ…。稀有な人材であることは否めませんけど。
最近、イギリスで初の9b(5.15b)とか聞いていましたから…。それに白石アシマちゃんは、v15とか言ってませんでしたっけ?V15って、5.14bです…。ボルダ―とリードを比較するのは変ですけど。
■ RPグレードとOSグレード 2グレード下
12dが確実になるには、13bが必要なようだ、という、この事実を考えてみると、東さんの本にある、ピラミッド理論は正しく作用しているように思えます。
12dのエキスパートは、13aの中級者で、13bの初級者であるっていう…、アレです。
だいたい、オンサイトできるグレードは、RPグレードの2グレード下です。
でも、オンサイトより、もっと分厚い安全マージンがフリーソロには必要なのではないのかなぁ…。オンサイトできたら、あとは体力、なのでしょうか…巧緻性ではなく。
私のグレードは、RP5.10bなので、10aの中級者で、5.9のエキスパートであるハズで、本来は、そう言う人は5.8なら、大ランナウトしようが登れるはずなのですが… 実際、スラブで困ったことは今回はなかったので…スラブが怖いのは、メンタル強化が必要なのかもしれません…。
今回、インスボンで落ちたところは主にワイドクラックのところでした。ハンドサイズのクラックは、楽しいと感じました。やはり得意不得意があります。
スラブは、まだ去年のシーズン終わりに、ガマスラブ(短い5.9)をオンサイトしたくらいの実力ということを考えてみると、まだ長いスラブが怖いのは当然とも言えるかもですが、一方、私は普通の人より、多くの安全マージンを持ってやっと納得するタイプ、というのも真実ではあるみたい…
あとはそもそも経験の厚みが足りていませんね、パートナーは700ルートもインスボン登っているそうなのです。700…(汗)。私は今回一週間で、マルチ7本。つまり10分の1です。しかし、毎日たくさん登って幸せだったなぁ~。
5.11aまでは誰でもがんばれば行ける、と言われているので、そこまではぜひ行きたいと思っていますが、じわじわ行くしか私にはないですね。ヘタレと言われようとも。
そう言えば、イレブンは、まぐれで一回だけ登れたことがあります。(当然TRですが)
今課題になっているのが、デッド。ホールドが遠いという…つまりチビだから、っていう訳です。でも、デッドってホント、リードではないですよねぇ。ジムでのボルダリングだから、ありえるけど。まぁ、ぼちぼち頑張ります。
2017/06/05
アレックスオノルド君のエルキャプフリーソロ
すごいなーと思っていたら、回ってきた、インタビュー。
http://www.nationalgeographic.com/adventure/features/athletes/alex-honnold/interview-rope-free-solo-climb-yosemite-el-capitan/?utm_source=Facebook&utm_medium=Social&utm_content=link_fbadv20170604adventure-exclusivehonnoldinterview&utm_campaign=Content&sf85224714=1
読んでいて気になった部分だけ、訳出。全訳は後程、誰かが出すと思うので(笑)。
面白かったところの部分訳をシェアします。
え、まだ登るの?
http://www.nationalgeographic.com/adventure/features/athletes/alex-honnold/interview-rope-free-solo-climb-yosemite-el-capitan/?utm_source=Facebook&utm_medium=Social&utm_content=link_fbadv20170604adventure-exclusivehonnoldinterview&utm_campaign=Content&sf85224714=1
読んでいて気になった部分だけ、訳出。全訳は後程、誰かが出すと思うので(笑)。
面白かったところの部分訳をシェアします。
Did the mountain look scary this morning?
I don’t think the mountain looked that scary this morning. Everything felt the same. I didn't have much of a backpack, and the climbing just felt amazing. Not dragging 60 meters of rope behind you for the whole mountain, I felt so much more energetic and fresh.
今朝は山が怖かったですか?
山が怖いとは思いませんでした。いつもと同じでした。クライミングは気持ち良かった。重たい60mロープを引きずらないですむんだから。
How did you feel at the start?
Not perfect. Maybe I didn't drink enough yesterday. I kind of had a headache when I went to bed. I didn't feel that stressed because in a way I had already committed to autopilot and just put everything aside.
Walking to the base, it was still quite dark. I started slightly earlier than I had been because I wanted to make sure I was the first (climber) at the base. I saw a bear running away on the walk in. I think I flushed him
スタートはどんな感じでしたか?
完璧とは言えませんでした。昨日飲まなかったから。昨日寝るとき、ちょっと頭痛がした。ストレスは感じませんでした。自動運転モードに入っていたから。
普段より少し早くスタートしました。一番乗りしたかったから。くまが走って逃げるのが見えた。
So tell me about your state of mind.
At the bottom I was slightly nervous. I mean it’s a freaking big wall above you. It’s like—it’s something. And then on the Freeblast (glass-smooth slabs of granite without handholds), I was slightly tense, but felt really good.
クライミングの気持ちを教えてください。
こころの底では、ちょっとナーバスでした。だって、でっかい壁ですから。一級品です。それから、フリーブラストスラブでは、ちょっと緊張、でも、すごく気持ちよく感じた。
Has it sunk in yet?
Honestly even now I feel like I could go do another lap right now. I feel so amped.
それは続いていますか?
正直に言うと、今でもまだ登りに行けるくらいですよ。活力化されています。
Are you going to climb more?
Probably not. But today is hang-boarding day. I’ll have to hang board in a bit. (Editor’s note: climbers regularly practice dangling from fingertip holds on a hang board to improve their grip strength.)
いや、登りませんけど。でも、今日は、ハングボードの日なので。ちょっとやると思います。
So it’s still just game on?
I think so. I mean I still want climb hard things someday. I mean you don’t just retire as soon as you get down.
まだ終わっていないってこと?
そう思います。僕はまだハードな課題を登りたいってことです。降りてすぐ、リタイヤしないよってことです。
You didn’t even take a rest day before you free-soloed El Cap?
That’s part of the plan. You don’t want to be coming off bed rest. You want to be coming off light exercise. Because physically (the climb) is not that hard to execute. It’s more you have to be in exactly the right (mental) place, so I was trying to create the right place.
エルキャピタンフリーソロの前日さえ、レストしなかったってこと?
それがプランの一部なんです。レストして起きるのではなく、軽いエクササイズ後で起き上がりたいのです。なぜなら、クライミングは、身体的にはそう大変でないからです。どちらかというと、ちゃんとしたメンタルであるほうが大事で、だから、ぼくはそのメンタルを作ろうとしたわけです。
When you’re 70, you’re going to come into Yosemite with your grandkids, and they’re going to see El Capitan. And you’re going to say?
Kids that thing takes about four hours to climb by yourself—after years of effort. (laughs)
70歳になったとき、孫たちになんて言おうと思いますか?
子供ら、あれに登るには4時間半かかるんだよ、何年も苦労した挙句にね!
Do you have any notion of how big a deal this is and what you’ve done?
That’s always the funny thing. It doesn’t feel that big a deal when you finally do it, because you put so much effort in. I mean the whole point is to make it feel not that crazy.
成し遂げたことに偉大さについて何か考えがありますか?
それがいつも、不思議な事なんですよね。全然、大変なことを成し遂げたようには感じないんです、やり遂げたときには。なぜなら、とても努力したので。つまり、そんなに大変ではなくなるために努力しつづけたという訳だったので。
Do you feel the world kind of needed something cool like this, at this moment in time?
What the world needs is for the U.S. to stay in the Paris Accords. There’s some bigger issues. But I think it’s always cool for somebody to work on something difficult and achieve their dream. Hopefully people can draw inspiration from this.
今の時代には、このようなクールなことが必要だと思いますか?
今の時代に必要なのは、アメリカがパリ協定にとどまることです。(以下略)
What are you going to do this afternoon?
I’m probably going to hang board
今日の午後はどうしますか?
ハングボードに行きます。
ーーーーーーーー以上拙訳ーーーーーーーーーーーー
面白いインタビューでした。
・登る前、いつもと同じ
・登っている時、楽しい
・登った後、いつもと同じ
パリ協定、ちゃんとアメリカ、参加してくださいよね。
※ エルキャピタンの一番易しいルートって、フリーライダーというらしいですが、最高ピッチグレード5.12dで、スーパー赤蜘蛛の巣【5.12a)より上…
・登る前、いつもと同じ
・登っている時、楽しい
・登った後、いつもと同じ
パリ協定、ちゃんとアメリカ、参加してくださいよね。
※ エルキャピタンの一番易しいルートって、フリーライダーというらしいですが、最高ピッチグレード5.12dで、スーパー赤蜘蛛の巣【5.12a)より上…
2017/06/04
愛で紡ぐ山
最近学んでいること。愛というのは、受け取られることで倍増するということ。
インスボンへ行った報告を、何人かにして、反応は、人それぞれ。嬉しかったのは、ある一人の女性の後輩が、私の好意を受け取ってくれたこと。沢ヤを紹介した。
インスボンは、パートナーの愛だった。
実は私が行く前にガイド中、墜落して踵を骨折したみたいだった。骨折だろう、と言うか、内部にひびが入った状態だと推測。ガイド中だったので、すぐに病院に行かず、翌日はレスキューの講習などをしてお茶を濁したそうだ。すぐに病院、行ってほしかったな。
ビレイがまずくて、距離的にだいぶ落ちたそうだが、ビレイヤーを責められない。ガイドというのは、顧客のビレイの質を期待してはいけないので、落ちた方が悪い。落ちない登りを普通はする。
登攀が楽しくて、ちょっとチャレンジ精神を出してしまったそうだ。チャレンジ精神はガイド中ではなく、プライベートで出さないといけない…。私は彼のビレイには慣れていて、繰り出しの幅も知っているので、出しすぎは、そうないと思う。私と彼は体重差があり、落ちられるとビレイヤーは大変で、どちらかというと、ビレイヤーのほうがリスクにさらされる。だから、あまり大胆な登攀は私とではできないのだ。彼の立場では。
彼本人が落ちないタイプの登りをする人なので、1年ちょっと組んでいるけど、墜落したことがないので、したがって停めたこともない。おなじくらいの体重の人を何度か止めているので、大丈夫とおもうんだけどな。
私が到着した時には、すでにだいぶ良くなっていたそうだ。山やの事故っていうのは、いつも不思議だが、町は歩けないが、山は歩ける。町ではビッコだったが、山に着いたら、ちゃんとしてた。登攀も、なんだか私に遠慮して、易しいのに限定しているみたいで、ホントは、もっと難しいグレードのに登りたそうにしていた。だから、ハヌルキル、行けてよかったな~。
ルートの素晴らしさは、まだ私には分からないが、私はとっても楽しく、あんまりパートナーの不調については、登攀中は気が付かなかった。週の中ごろ、欲を出して、結構遅い時間まで登ったら、二人とも疲れてしまったくらい。たぶん、向こうも、山では、不調ではなかったのかも。町では、なんだか青い顔。私は、目新しい街の様子にキョロキョロしていたんだが。ソウルは大阪の韓国語バージョンでした(笑)。
私たちは体質が似ており、つい熱中し、どかーと疲れる犬みたいな性質なので、どちらかが休憩を言い出すべきで、本当は水曜日は夕方レストだったのだが、月、火と私も調子が良く、すいすい登っていたので、水曜はチャンスのように感じられ、難しいのに行き、遅くまで登った。…ら、木曜は調子が悪かった(笑)。木曜も調子をこいて、ハイグレードにチャレンジしたからだ(笑)。やっぱり水曜はレストを入れるべきだったのだ。
韓国は、予想以上に楽しかったので、夫もハイキングで…と思ったら、夫はソウルより、台湾に行きたいと言う…彼は今、中国語を勉強中だから。台湾って岩場あったっけな?
今回は、彼が自分が長年かけて通い、地元の有名人になるほどに愛した岩場に、初心者の私が楽しく登攀し、白く輝く、砂浜のような岩場に感動して、そして、それが彼にとって一番の栄養、という山だった。
”愛”と言うのは、この場合に当てはめるには、大げさな言葉かもしれないが、岩場を見せてあげたい!とか、困っているなら教えてあげたい!とか、そういう思い…思いやりを発揮したり、受け取ったりの連鎖で、山行というのは、出来上がっていくもの…。
そうでない場合、ちょっと危ない。
例えば、一番簡単な例としては、自己顕示欲、というのがある。これくらいできるってことを示すために登る山。そうなると、プライドで登っているので、判断に一抹の不安を残してしまう…。シビアな判断が必要な時に、プライドによる判断に偏ってしまうとリスクが増える。
■ 後に続く人に…
人はみな、それぞれに、それぞれの戦いがあると思う… その、それぞれの戦いに真摯に向かっていること、それが人生で一番大事なこと。
私の課題の克服に、色々な人がメッセージをくれ、とてもうれしい。…愛を感じる。
…と同時に、その人たちは、もしかして同類ではないか?と思う。
私と同じような苦難を感じているということは、私がそれを乗り越えた経験(まだ乗り越えていないけど…)が、お役にたてないかな~と思うことも多い…。
競争と欲望が支配する、この世の中で、愛に動かされて、山行を紡ぐのは、とても難しい。愛を見つけること自体、稀有なことなのだ。
それを克服(まだしていないけど…)していくには、経験が必要だし、経験は、経験則に落とし込めるハズだ。
まだ、全然発見していないけど…。経験則。でも、私のパートナーは、その経験則を私に伝えようとしていると思う。
例えば、楽しく登攀すること、とか。 これは、登攀自体が内的な褒賞であり、そのものが楽しくて仕方ない、という状態のこと…アーサナでフローに入っている時、みたいなこと。チクセンミハイのフロー、ゾーンと同じです。
最近の成長で、一つ言えることは、今では誰にも理解されない…という孤立感は、なくなったということ。
振り返って、私は、自分に相応しくない人たちのところへ行ってしまっていた。選んだ私の自己責任だ。
人はただ単純に言って、自分に相応しい人たちと一緒に過ごすべきなのだ。私は単純に無知で、一緒に過ごすべきでない人たちのところに行ってしまったらしい。だから、受け入れられもしなかったし、私の側の貢献しようという努力は、ありがたがられもしなかった。
インスボンへ行った報告を、何人かにして、反応は、人それぞれ。嬉しかったのは、ある一人の女性の後輩が、私の好意を受け取ってくれたこと。沢ヤを紹介した。
インスボンは、パートナーの愛だった。
実は私が行く前にガイド中、墜落して踵を骨折したみたいだった。骨折だろう、と言うか、内部にひびが入った状態だと推測。ガイド中だったので、すぐに病院に行かず、翌日はレスキューの講習などをしてお茶を濁したそうだ。すぐに病院、行ってほしかったな。
ビレイがまずくて、距離的にだいぶ落ちたそうだが、ビレイヤーを責められない。ガイドというのは、顧客のビレイの質を期待してはいけないので、落ちた方が悪い。落ちない登りを普通はする。
登攀が楽しくて、ちょっとチャレンジ精神を出してしまったそうだ。チャレンジ精神はガイド中ではなく、プライベートで出さないといけない…。私は彼のビレイには慣れていて、繰り出しの幅も知っているので、出しすぎは、そうないと思う。私と彼は体重差があり、落ちられるとビレイヤーは大変で、どちらかというと、ビレイヤーのほうがリスクにさらされる。だから、あまり大胆な登攀は私とではできないのだ。彼の立場では。
彼本人が落ちないタイプの登りをする人なので、1年ちょっと組んでいるけど、墜落したことがないので、したがって停めたこともない。おなじくらいの体重の人を何度か止めているので、大丈夫とおもうんだけどな。
私が到着した時には、すでにだいぶ良くなっていたそうだ。山やの事故っていうのは、いつも不思議だが、町は歩けないが、山は歩ける。町ではビッコだったが、山に着いたら、ちゃんとしてた。登攀も、なんだか私に遠慮して、易しいのに限定しているみたいで、ホントは、もっと難しいグレードのに登りたそうにしていた。だから、ハヌルキル、行けてよかったな~。
ルートの素晴らしさは、まだ私には分からないが、私はとっても楽しく、あんまりパートナーの不調については、登攀中は気が付かなかった。週の中ごろ、欲を出して、結構遅い時間まで登ったら、二人とも疲れてしまったくらい。たぶん、向こうも、山では、不調ではなかったのかも。町では、なんだか青い顔。私は、目新しい街の様子にキョロキョロしていたんだが。ソウルは大阪の韓国語バージョンでした(笑)。
私たちは体質が似ており、つい熱中し、どかーと疲れる犬みたいな性質なので、どちらかが休憩を言い出すべきで、本当は水曜日は夕方レストだったのだが、月、火と私も調子が良く、すいすい登っていたので、水曜はチャンスのように感じられ、難しいのに行き、遅くまで登った。…ら、木曜は調子が悪かった(笑)。木曜も調子をこいて、ハイグレードにチャレンジしたからだ(笑)。やっぱり水曜はレストを入れるべきだったのだ。
韓国は、予想以上に楽しかったので、夫もハイキングで…と思ったら、夫はソウルより、台湾に行きたいと言う…彼は今、中国語を勉強中だから。台湾って岩場あったっけな?
今回は、彼が自分が長年かけて通い、地元の有名人になるほどに愛した岩場に、初心者の私が楽しく登攀し、白く輝く、砂浜のような岩場に感動して、そして、それが彼にとって一番の栄養、という山だった。
”愛”と言うのは、この場合に当てはめるには、大げさな言葉かもしれないが、岩場を見せてあげたい!とか、困っているなら教えてあげたい!とか、そういう思い…思いやりを発揮したり、受け取ったりの連鎖で、山行というのは、出来上がっていくもの…。
そうでない場合、ちょっと危ない。
例えば、一番簡単な例としては、自己顕示欲、というのがある。これくらいできるってことを示すために登る山。そうなると、プライドで登っているので、判断に一抹の不安を残してしまう…。シビアな判断が必要な時に、プライドによる判断に偏ってしまうとリスクが増える。
■ 後に続く人に…
人はみな、それぞれに、それぞれの戦いがあると思う… その、それぞれの戦いに真摯に向かっていること、それが人生で一番大事なこと。
私の課題の克服に、色々な人がメッセージをくれ、とてもうれしい。…愛を感じる。
…と同時に、その人たちは、もしかして同類ではないか?と思う。
私と同じような苦難を感じているということは、私がそれを乗り越えた経験(まだ乗り越えていないけど…)が、お役にたてないかな~と思うことも多い…。
競争と欲望が支配する、この世の中で、愛に動かされて、山行を紡ぐのは、とても難しい。愛を見つけること自体、稀有なことなのだ。
それを克服(まだしていないけど…)していくには、経験が必要だし、経験は、経験則に落とし込めるハズだ。
まだ、全然発見していないけど…。経験則。でも、私のパートナーは、その経験則を私に伝えようとしていると思う。
例えば、楽しく登攀すること、とか。 これは、登攀自体が内的な褒賞であり、そのものが楽しくて仕方ない、という状態のこと…アーサナでフローに入っている時、みたいなこと。チクセンミハイのフロー、ゾーンと同じです。
最近の成長で、一つ言えることは、今では誰にも理解されない…という孤立感は、なくなったということ。
振り返って、私は、自分に相応しくない人たちのところへ行ってしまっていた。選んだ私の自己責任だ。
人はただ単純に言って、自分に相応しい人たちと一緒に過ごすべきなのだ。私は単純に無知で、一緒に過ごすべきでない人たちのところに行ってしまったらしい。だから、受け入れられもしなかったし、私の側の貢献しようという努力は、ありがたがられもしなかった。
私は、その集団では、向うが正しくて、私の側が間違っているという攻撃を受けて孤立したり、傷ついたりした。が、その攻撃を”受け取る”必要はなかったのだ、ということが最近、分かった。
どちらが正しいと言う問題ではなく、単純に、違う人たちだったのだ。彼らは彼らで、各自の戦いを頑張っていたに過ぎない。
どちらが正しいと言う問題ではなく、単純に、違う人たちだったのだ。彼らは彼らで、各自の戦いを頑張っていたに過ぎない。
分かりやすく言えば、競争と損得を行動原理とする場に、そうでない人が行くと、嫌な目に合うのは、ただの必然で、原因と結果の法則に過ぎないということです。
多分、今メッセージをくれている人たちは、同じように苦しんでいると思うけれど、孤独のようでいて、ちゃんと同じ人たちは、木がホルモンを出して、好ましくない植物を入れないようにしているのと、同じになっていると思う。
くじけず、皆で、それぞれがそれぞれの課題を克服しつつ、愛の山を紡いでいきましょう!
2017/06/02
商業主義がいかに本質を塗り替えるか
■ 興味深いやりとり
今日はFBで、面白いやりとりを見かけた。
大きな示唆が含まれる内容だったので、記録に残すことにする。
■ こちらのチョークの広告のうたい文句に問題がある
高いフリクションと持続性。ジム、外岩、コンペと欠かせないチョーク「PD9」
ちゃんとしたフリークライミングの原則や理念を、ちゃんとしたクライマーから教わっていない人には、impression, supported byという英語の、しかも意味不明の但し書きがついて、理念と離れたことをしている、という意識が生まれるでしょうか?
無理ですね・・・
ということで、こういう事情で、理想や理念、そもそもの本質と言ったものは失われていくのです。
それが山でも、クライミングでも、ヨガでも起こっていることです。
今日はFBで、面白いやりとりを見かけた。
大きな示唆が含まれる内容だったので、記録に残すことにする。
■ こちらのチョークの広告のうたい文句に問題がある
高いフリクションと持続性。ジム、外岩、コンペと欠かせないチョーク「PD9」
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≪ツッコミ≫
最近のフリークライミングは、登るために薬品の力を積極的に利用することが「欠かせない」のですね。これから、より高度な薬品を利用することで、より高難度の課題が登れるようになっていくのが楽しみですね。
ところで、これは広告ではないようですから、PD9が、「ジム、外岩、コンペと欠かせない」というのが、〇〇社の公式見解という理解でよいですよね?
≪広告主≫
こちらの記事はタイアップ広告となっております。
タイアップ広告につきましては、広告であることを示すため記事内にimpressionと表記しておりました。
不十分な表記で誤解を与えてしまったことをお詫び申し上げます。
今後タイアップ広告に関しては、より明確にするためsupported byという表記を追加致します。
何卒よろしくお願い申し上げます。
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■ マーケティングってね
私は、社会人大学院でマーケティングを受講し、評点Aを取っています。そのクラスでは、という限定つきですが、まぁ良く理解した、という意味です。
で、私がマーケティングを勉強して、本当によかったなーと思ったのは、
いかにして世界が思ったのとは違う方向に来ちゃったのか、理解した、
ということです…。
例えば、現実の世界では、洗浄力が強い洗剤は手荒れが起きるのが当然です。手の油脂をとってしまうから。二律背反です。
しかし、マーケターの使命は、手荒れのことには触れず、洗浄力だけを強調することです。
そうすると、その洗剤は売れるのですが、結果としては、手荒れの人を世の中に増やすことになります。
こうして、世の中には二つの世界が出現します。
お皿がきれいな社会 =善
手荒れの人がいっぱいの社会 =悪
お皿がきれいな社会 =善
手荒れの人がいっぱいの社会 =悪
誰だって良い世の中にしたい!と思っているのです。マーケターもです。
お皿洗いで、簡単に汚れが落ち、キレイなお皿が世の中に増えるのは、善、でしょう。でも、その反面、陰陽でいえば、陰のほうは、マーケティングの掟では、宣伝してはならないのです。そんなこと言ったら、買いますか?買わないでしょう?
お皿洗いで、簡単に汚れが落ち、キレイなお皿が世の中に増えるのは、善、でしょう。でも、その反面、陰陽でいえば、陰のほうは、マーケティングの掟では、宣伝してはならないのです。そんなこと言ったら、買いますか?買わないでしょう?
だから、善を強調しているだけで、その裏側の悪も、同様にはびこるというわけです。つまり、この例では、手荒れがはびこるということです。
これは、行き過ぎたポジティブ思考と同じ原理です。
■ 実社会に落とし込むと…
それを実社会に実例として示しているのが、上記のやりとりです。
フリークライミングの”フリー”は、自分の肉体しか使わないと言う意味です。具体的にはロープを前進する手段としては使わない。反対語はエイドです。
今では、チョークとクライミングシューズは、エイドには含まれず、良いということになっているし、広義のエイドということならば、クラックでジャミングするときのテーピングなども、エイドじゃんか~と言われたら、言い返せないかもしれないです。
が、ジャミンググローブでも、なんでも、エイドなしで登るのが本来の姿だ…という認識、どこか後ろめたいような気持ちがあります。
この広告には、一切ありませんね(笑)
なので、そこが問題なのです。
チョークをみんなが使うというのは、その通りではありますが、何か自分以外の力を積極的に利用すること、というのは、本来のフリークライミングの精神に反します。
でも、広告は、無邪気で、まったく悪気がないので、するどい人でないとスルーしてしまいます。10人いたら、9人はスルーしてしまうでしょう…
■ impression, supported byで、読者が理解できるか?
理解できませんね(笑)?
ということで、こういう事情で、理想や理念、そもそもの本質と言ったものは失われていくのです。
それが山でも、クライミングでも、ヨガでも起こっていることです。
2017/05/31
2点支持の徹底
■ 2点支持の決定
クライミングを始めた初年度、先輩が私のクライミングを見て、
「これで2点支持が身に付けば…」
と言った。
あれから3年…2点支持は身についた。
習得したか、していないか、自分で分かる…それがクライミングの特徴だ。たぶん、クライミングと言うのは、自己コントロールを高める活動なのだろう。
■ クラックとスメア
クラックの登り方は、人によって色々と違う。もちろん、クラックじゃなくても、ムーブの解決の仕方は人に寄りけりで、ボルジムでさえも、違うくらいだから、外岩だと、かなり違う。
クラック登りは、基本的にジャミング。足は、足ジャムもあれば、スメアで登る方法もある。
今回インスボンで、課題になったのは、クラックをスメアで登る登り方…あまり経験がなかったからだ。
経験がないことは、誰でも、まごつく。
5.8の左上クラックは、瑞牆で見た5.10cの左上のクラックと似ていた。3人に2人は、離陸ができないそうだ。それをあらかじめ聞いていたので、頑張ったら、なんとか登れた。もぞもそと動く体幹系だった。
別のワイドで、5.9があり、そこは人が落ちて死んでもいる、か所。5.13登るクライマーも落ちたところだそうだ。それは最初3回落ちて、2回目は1テンで登れた。肝心のスタンスが、よく滑るのだ。たぶん、みんながそこを使うから、磨かれてしまっているのだ。
しかし、これは内面登攀的に、中に入って登っており、あんまりスマートな登り方ではなく、遅いし、疲れる。クラックは中に入らず、外で登った方が早いのである。
それは、カサブランカを登る色々な人を見て、気が付いた。だから、フェイスの技も必要と言えば必要だが…
■ 墜落の要因を見極める
クラックをスメアで登る場合、スメアは足ジャムほど信頼できる支点ではない。
クライミングは、2点支持なので、1点が壊れると、残りの1点では支持できないかもしれない。
ので、2点支持の時は、支持力の不安定なスメアではダメで足ジャムが確実なような気がする。
もちろん、場合によっては、3点支持が取れる。その場合は、対角線上にない、予備の1点くらいは、スメアでもいいのかもしれない。
■ 屋根岩1峰での経験
屋根岩1峰の5.10bをリードで登った時、手繰り墜ちした・・・ビレイヤーが慣れている人だったから、事なきに済んだ。が、あれが別の人だったら…(汗)。
私はいつも全くの初心者の人を連れていることが多い…なので、限界トライはしないで、安心できる登れると分かっている課題しか登らない。
ビレイには経験と反射神経の両方が必要。
特に初心者のクライマー…まだ安定した登りを確立していない人…私のような場合、まだ2点支持が確実でない。あの時は、安定したレスト体制でないギリギリで、ヌンチャクに掛けようとしたため、掛けようとロープを伸ばした瞬間に、バランスが崩れて落ちた。
外岩での手繰り落ちは、初めてで、驚いた。地面から1mくらいで止まった。
実は、人工壁では、まだクライミング数か月の初心者の頃に、無理強いされた課題で、手繰り墜ちたことがあり、床から50cmくらいで止まった。場の空気も凍っていた。
リードは無理強いしてはいけない…ということを、私に無理強いした人は知らなかったらしい…
クライマーが手繰り墜ちなどで落ちると、周囲の人は、「あのクライマーは安全管理が出来ていないクライマーだ」と烙印を押す。
私はいやだって言ったのに…と思い、その人は、きっと、自分自身も嫌々ながらのリードを強要されて、登っているのだと言うことを理解した。人は自分が育てられたように、次の人を育てようとするハズだからである。
さて、初めて外岩で手繰り墜ちしてからは、人工壁でリードするときも、確実に安定した2点支持体制を作ってから、クリップするように余計慎重になった。3点目は予備です。
私が思うには、クラックをやると、カムセットが必要なので、安定した体制を作って登る、という登りの作り方が学べると思う。
動的ムーブではなく、いちいち安定している、ってことです。
ということは、
1)初心者はスラブで足で登るクライミングを覚える
2)次にクラックで、安定した体制で確実性のあるクライミングをすることを覚える
というのは、安全面から考えて非常に理にかなったクライミングの習得順であると言えると思う。
その次には、私の場合だが、
3)前傾壁(ラオス)
4)ワイド(インスボン)
がきた。ワイドは体幹の力だから、家では体幹力をアップさせるような筋トレが必要だ。これは今マイソールクラスで、頑張っているところ。
正直、ボルジムに行っても、安定したレスト体制の作り方などは学べない。
…ので、あんまり役立ったって気がそもそもしない。…が、ボルジムしかないなら、ないで、片手をイチイチ離しながら登る、というタイプの登りを徹底するべきだ。
去年は、ジムに通い、指が痛くなってしまった。カチ系のフェイス登りは、どうしても指にくるので、敬遠している。
大人になってからのスポーツで、故障は、ホールドバック以外の何物でもないからだ。
ので、さてさて、という感じだ。ぼちぼちいこか、ですね。
クライミングを始めた初年度、先輩が私のクライミングを見て、
「これで2点支持が身に付けば…」
と言った。
あれから3年…2点支持は身についた。
習得したか、していないか、自分で分かる…それがクライミングの特徴だ。たぶん、クライミングと言うのは、自己コントロールを高める活動なのだろう。
■ クラックとスメア
クラックの登り方は、人によって色々と違う。もちろん、クラックじゃなくても、ムーブの解決の仕方は人に寄りけりで、ボルジムでさえも、違うくらいだから、外岩だと、かなり違う。
クラック登りは、基本的にジャミング。足は、足ジャムもあれば、スメアで登る方法もある。
今回インスボンで、課題になったのは、クラックをスメアで登る登り方…あまり経験がなかったからだ。
経験がないことは、誰でも、まごつく。
5.8の左上クラックは、瑞牆で見た5.10cの左上のクラックと似ていた。3人に2人は、離陸ができないそうだ。それをあらかじめ聞いていたので、頑張ったら、なんとか登れた。もぞもそと動く体幹系だった。
別のワイドで、5.9があり、そこは人が落ちて死んでもいる、か所。5.13登るクライマーも落ちたところだそうだ。それは最初3回落ちて、2回目は1テンで登れた。肝心のスタンスが、よく滑るのだ。たぶん、みんながそこを使うから、磨かれてしまっているのだ。
しかし、これは内面登攀的に、中に入って登っており、あんまりスマートな登り方ではなく、遅いし、疲れる。クラックは中に入らず、外で登った方が早いのである。
それは、カサブランカを登る色々な人を見て、気が付いた。だから、フェイスの技も必要と言えば必要だが…
■ 墜落の要因を見極める
クラックをスメアで登る場合、スメアは足ジャムほど信頼できる支点ではない。
クライミングは、2点支持なので、1点が壊れると、残りの1点では支持できないかもしれない。
ので、2点支持の時は、支持力の不安定なスメアではダメで足ジャムが確実なような気がする。
もちろん、場合によっては、3点支持が取れる。その場合は、対角線上にない、予備の1点くらいは、スメアでもいいのかもしれない。
■ 屋根岩1峰での経験
屋根岩1峰の5.10bをリードで登った時、手繰り墜ちした・・・ビレイヤーが慣れている人だったから、事なきに済んだ。が、あれが別の人だったら…(汗)。
私はいつも全くの初心者の人を連れていることが多い…なので、限界トライはしないで、安心できる登れると分かっている課題しか登らない。
ビレイには経験と反射神経の両方が必要。
特に初心者のクライマー…まだ安定した登りを確立していない人…私のような場合、まだ2点支持が確実でない。あの時は、安定したレスト体制でないギリギリで、ヌンチャクに掛けようとしたため、掛けようとロープを伸ばした瞬間に、バランスが崩れて落ちた。
外岩での手繰り落ちは、初めてで、驚いた。地面から1mくらいで止まった。
実は、人工壁では、まだクライミング数か月の初心者の頃に、無理強いされた課題で、手繰り墜ちたことがあり、床から50cmくらいで止まった。場の空気も凍っていた。
リードは無理強いしてはいけない…ということを、私に無理強いした人は知らなかったらしい…
クライマーが手繰り墜ちなどで落ちると、周囲の人は、「あのクライマーは安全管理が出来ていないクライマーだ」と烙印を押す。
私はいやだって言ったのに…と思い、その人は、きっと、自分自身も嫌々ながらのリードを強要されて、登っているのだと言うことを理解した。人は自分が育てられたように、次の人を育てようとするハズだからである。
さて、初めて外岩で手繰り墜ちしてからは、人工壁でリードするときも、確実に安定した2点支持体制を作ってから、クリップするように余計慎重になった。3点目は予備です。
私が思うには、クラックをやると、カムセットが必要なので、安定した体制を作って登る、という登りの作り方が学べると思う。
動的ムーブではなく、いちいち安定している、ってことです。
ということは、
1)初心者はスラブで足で登るクライミングを覚える
2)次にクラックで、安定した体制で確実性のあるクライミングをすることを覚える
というのは、安全面から考えて非常に理にかなったクライミングの習得順であると言えると思う。
その次には、私の場合だが、
3)前傾壁(ラオス)
4)ワイド(インスボン)
がきた。ワイドは体幹の力だから、家では体幹力をアップさせるような筋トレが必要だ。これは今マイソールクラスで、頑張っているところ。
正直、ボルジムに行っても、安定したレスト体制の作り方などは学べない。
…ので、あんまり役立ったって気がそもそもしない。…が、ボルジムしかないなら、ないで、片手をイチイチ離しながら登る、というタイプの登りを徹底するべきだ。
去年は、ジムに通い、指が痛くなってしまった。カチ系のフェイス登りは、どうしても指にくるので、敬遠している。
大人になってからのスポーツで、故障は、ホールドバック以外の何物でもないからだ。
ので、さてさて、という感じだ。ぼちぼちいこか、ですね。
2017/05/30
A void time
The last week was a void time for me... I was kind of owe struck... realizing how lucky I was and how blessed I was.
Insubong was such climbing.
I was reflecting my past few years of climbing... did I do such something that I deserve this fortune?
I had spent so many hours and so much passions to my climbing these days... and that was kind of intense. That came from knowing the situation that allows me to climb natural rock so easily, i.e., nearby rock was only 30min from my house then...is NOT permanent conditions.
People do not appreciate what they already have.
So visitors are fortunate to escape from such mind trap. I was aware that I don't live there forever so I DID what I can maximally, which was proceeding free climbing and alpine climbing.
Now thinking about how I should overcome the fear of runout, the main point is that I SHOULD enjoy climbing.
It is not exactly that I did not enjoy the climbing so far. The joy of climbing is not like you laugh at each other or like when you watch TV.
It is more like joy of meditating... you'd forget everything else but climbing.
And when you come down from the rock, the world looks so fresh and new, and beautifull... soooo beautiful that you can help thanking that you are still being alive in this world. You realize you are let live.
You can live your life thinking of what you don't have. Wanting more and more and more... never feeling enough.
Rock is not like that, it definitely makes you focus on what you already have. You manage. and you strive. and you survive.
So when you are down on the ground again, you've accomplished something.
This is such a feeling that gives you a confident and good feeling of self acknowledgement. You can do it, if you had to!! such feeling.
Ever Since I started the mountain and climbing, a lot of miracles and synchronicity had happened and this Insubong is one of them. A great one.
Not a one person missing in my climbing story... could not make this story realized. I had met so many angels! I am also the angle to someone... I try to be and I know I can be.
This is actually same as what happening in normal life but we just don't realize it since everyone else is takeing it for granted. Why should I appreciated and express gratitude what everyone else too have? is the too common feeling...
but truth is not that. Every one of us are living the life of miracles.
My life was miracle... so example, a girl who had no dad, no parent to support, DID go to the U.S. all by herself and stayed two years to master English. How could it be done without a miracle? I had only 200 dollars in my pocket!
Someone said he spend so much money on getting the TOEIC score and you know how much I spend for my TOEIC? Very minimum. I took my first test and it was 850. The second test 925. so I stopped taking. I gained money while I was working in the states. So the net is plus not minus. The same thing is my university life. I had a hard time but I was lucky, that I could finish the uni.
So life is a series of miracles and everyone should know that. Even what seems negative at first, is often a blessing.
When my husband got a first job transfer, it brought us together. The second transfer, it brought me the activities that I can be passionate. The third transfer this time, can, of course, bring us something nice.
The same with all of my climbing mate. Someone gets far away from you only means you have another vacation home.
Now I am at the stage of really being able to just enjoy climbing... which somehow I did not allow myself to do...
Climbing was more like obligation and practice... like what I have to do to be a "better me".
Yoga teaches importance of practicing and fulfilling obligation. Usually that means you do daily yoga pose... but for me what exactly feel like training and obligation was learning to climb.
Something stated bitter takes time to get sweet... which is exactly what happened to me... climbing was at first so bitter but now getting to be sweet.
Now I perhaps focus on just sweet part.
so what happen was that I was congratulating my achievement last week.
Insubong was such climbing.
I was reflecting my past few years of climbing... did I do such something that I deserve this fortune?
I had spent so many hours and so much passions to my climbing these days... and that was kind of intense. That came from knowing the situation that allows me to climb natural rock so easily, i.e., nearby rock was only 30min from my house then...is NOT permanent conditions.
People do not appreciate what they already have.
So visitors are fortunate to escape from such mind trap. I was aware that I don't live there forever so I DID what I can maximally, which was proceeding free climbing and alpine climbing.
Now thinking about how I should overcome the fear of runout, the main point is that I SHOULD enjoy climbing.
It is not exactly that I did not enjoy the climbing so far. The joy of climbing is not like you laugh at each other or like when you watch TV.
It is more like joy of meditating... you'd forget everything else but climbing.
And when you come down from the rock, the world looks so fresh and new, and beautifull... soooo beautiful that you can help thanking that you are still being alive in this world. You realize you are let live.
You can live your life thinking of what you don't have. Wanting more and more and more... never feeling enough.
Rock is not like that, it definitely makes you focus on what you already have. You manage. and you strive. and you survive.
So when you are down on the ground again, you've accomplished something.
This is such a feeling that gives you a confident and good feeling of self acknowledgement. You can do it, if you had to!! such feeling.
Ever Since I started the mountain and climbing, a lot of miracles and synchronicity had happened and this Insubong is one of them. A great one.
Not a one person missing in my climbing story... could not make this story realized. I had met so many angels! I am also the angle to someone... I try to be and I know I can be.
This is actually same as what happening in normal life but we just don't realize it since everyone else is takeing it for granted. Why should I appreciated and express gratitude what everyone else too have? is the too common feeling...
but truth is not that. Every one of us are living the life of miracles.
My life was miracle... so example, a girl who had no dad, no parent to support, DID go to the U.S. all by herself and stayed two years to master English. How could it be done without a miracle? I had only 200 dollars in my pocket!
Someone said he spend so much money on getting the TOEIC score and you know how much I spend for my TOEIC? Very minimum. I took my first test and it was 850. The second test 925. so I stopped taking. I gained money while I was working in the states. So the net is plus not minus. The same thing is my university life. I had a hard time but I was lucky, that I could finish the uni.
So life is a series of miracles and everyone should know that. Even what seems negative at first, is often a blessing.
When my husband got a first job transfer, it brought us together. The second transfer, it brought me the activities that I can be passionate. The third transfer this time, can, of course, bring us something nice.
The same with all of my climbing mate. Someone gets far away from you only means you have another vacation home.
Now I am at the stage of really being able to just enjoy climbing... which somehow I did not allow myself to do...
Climbing was more like obligation and practice... like what I have to do to be a "better me".
Yoga teaches importance of practicing and fulfilling obligation. Usually that means you do daily yoga pose... but for me what exactly feel like training and obligation was learning to climb.
Something stated bitter takes time to get sweet... which is exactly what happened to me... climbing was at first so bitter but now getting to be sweet.
Now I perhaps focus on just sweet part.
so what happen was that I was congratulating my achievement last week.
ツインロープと細径対応ビレイ器
■ ツインロープ
ツインロープは、ロープの解説書などでは、アイスクライミングの用途で出てくる程度で、「いつ使うんだろう?」という疑問が湧いてくるロープ使用形態と思います。
初心者がクライミングをするのは、基本外岩でも、ショートのゲレンデ。つまりシングルピッチです。一回登ってお終い。登ったり降りたりを繰り返す。ので、こうした用途にはシングルロープ。
基本的に初心者の頃は、トップロープの用途なので、太いロープが必要です。
インドア用をアウトドアへ転用するのは、おススメできません。が、都会だと、インドアでのリードクライミングが結局のところ、一番頻度が多いかもです。長さが短くて済みます。
一方、山岳地帯のマルチピッチへ行くと、基本はダブルロープです。
ダブルは、パーティを組む一人一人が一本ずつ持ち寄ることになっていますが、初心者の場合、マルチに行く機会を掴むほうがまずもって困難で、ダブルの出番はゲレンデ練習と比較して後回しになりがちです。年に一回のご褒美って感じかもしれません。
そう言う訳で、ロープは色々と種類を揃えて買わねばならず、痛い出費の一つですが…
もっとも使い道が不明な、ツイン…ルートの性質によっては、非常に使い勝手良く使えます。
今回インスボンではツインでした。理由は…
・下降を考えるとシングル60mでは、30mしか一回に下降できない
・下降は、60m 2ピッチ
・登りは、60mシングルでOK
つまるところ
・ロープは2本必要
ですが
・ダブルだと墜落距離が大きい
・ルートは比較的まっすぐ
基本的にルートの屈曲が少ないことが前提ですね。ということで、ツインロープの出番となります。ツインのもう一つのメリットは
・一本一本が軽くコンパクト
であることです。クライマー各自が運びやすい。以前120mロープを使いましたが、6kgでした。それだけでザック満タン。
一方、デメリットもあります
・ビレイ器を選ぶ
・ロープが重い 重さは シングル>ダブル>ツイン の順
・キンクしやすく、繰り出しに不安が残る
ツインは細径なので、適合するビレイ器が限られています。繰り出しは、ダブルの時と同じです。交差がビレイ器のすぐ近くにくることが多く、セットに神経を使います。そもそも、つるべでないリードクライマーが固定の登り方は、つるべと比べて、どのロープシステムであっても時間を喰います。
つるべの場合は、ロープは出す方向に畳まれていますが、つるべでないと、ロープを下から繰り出すことになるから。
その場合、やはり、畳み直したり、最初の10m分くらいをあらかじめ、出しておいたりした方が良いです。
ツインのキンクは、ロープの新旧にもよるようで、古いとキンクが多くなるそうです。
■キンク対策
・そもそもつるべで登る
・そうでない場合は、畳み直す
・最初の分は出しておく
・ビレイヤーとしては、ロープを指で割りながら繰り出す
・セカンドが登る前に、キンクを取りのぞいてからアンザイレンする
・何回かに一回クライマーがぐるぐると回る
こちらは、今回韓国で買ったビレイ器。
7.3㎜から対応しています。
インスボンに特化して言うと、2人だけの場合は60mシングル9.2mmが良く、懸垂は2回すれば良いそうです。
ツインロープは、ロープの解説書などでは、アイスクライミングの用途で出てくる程度で、「いつ使うんだろう?」という疑問が湧いてくるロープ使用形態と思います。
初心者がクライミングをするのは、基本外岩でも、ショートのゲレンデ。つまりシングルピッチです。一回登ってお終い。登ったり降りたりを繰り返す。ので、こうした用途にはシングルロープ。
基本的に初心者の頃は、トップロープの用途なので、太いロープが必要です。
インドア用をアウトドアへ転用するのは、おススメできません。が、都会だと、インドアでのリードクライミングが結局のところ、一番頻度が多いかもです。長さが短くて済みます。
一方、山岳地帯のマルチピッチへ行くと、基本はダブルロープです。
ダブルは、パーティを組む一人一人が一本ずつ持ち寄ることになっていますが、初心者の場合、マルチに行く機会を掴むほうがまずもって困難で、ダブルの出番はゲレンデ練習と比較して後回しになりがちです。年に一回のご褒美って感じかもしれません。
そう言う訳で、ロープは色々と種類を揃えて買わねばならず、痛い出費の一つですが…
もっとも使い道が不明な、ツイン…ルートの性質によっては、非常に使い勝手良く使えます。
今回インスボンではツインでした。理由は…
・下降を考えるとシングル60mでは、30mしか一回に下降できない
・下降は、60m 2ピッチ
・登りは、60mシングルでOK
つまるところ
・ロープは2本必要
ですが
・ダブルだと墜落距離が大きい
・ルートは比較的まっすぐ
基本的にルートの屈曲が少ないことが前提ですね。ということで、ツインロープの出番となります。ツインのもう一つのメリットは
・一本一本が軽くコンパクト
であることです。クライマー各自が運びやすい。以前120mロープを使いましたが、6kgでした。それだけでザック満タン。
一方、デメリットもあります
・ビレイ器を選ぶ
・ロープが重い 重さは シングル>ダブル>ツイン の順
・キンクしやすく、繰り出しに不安が残る
ツインは細径なので、適合するビレイ器が限られています。繰り出しは、ダブルの時と同じです。交差がビレイ器のすぐ近くにくることが多く、セットに神経を使います。そもそも、つるべでないリードクライマーが固定の登り方は、つるべと比べて、どのロープシステムであっても時間を喰います。
つるべの場合は、ロープは出す方向に畳まれていますが、つるべでないと、ロープを下から繰り出すことになるから。
その場合、やはり、畳み直したり、最初の10m分くらいをあらかじめ、出しておいたりした方が良いです。
ツインのキンクは、ロープの新旧にもよるようで、古いとキンクが多くなるそうです。
■キンク対策
・そもそもつるべで登る
・そうでない場合は、畳み直す
・最初の分は出しておく
・ビレイヤーとしては、ロープを指で割りながら繰り出す
・セカンドが登る前に、キンクを取りのぞいてからアンザイレンする
・何回かに一回クライマーがぐるぐると回る
こちらは、今回韓国で買ったビレイ器。
7.3㎜から対応しています。
インスボンに特化して言うと、2人だけの場合は60mシングル9.2mmが良く、懸垂は2回すれば良いそうです。
真空の1週間
■ 真空状態
インスボンから、1週間、しばらく次のステップへ移行できず、ぼーっとしていた…
…というか、思索の時間だった。
クライミングも、山も同じだが、行く前、行っている時、行った後の3度楽しい。
振り返れば、振り返るほど、幸せをかみしめていた…
■ ただ楽しむこと
課題だと思ったこと…ランナウトの恐怖の克服…は、実は全然課題ではなかった…
だって、ランナウトの恐怖を乗り越える、ってことは、クライミングが楽しくて仕方ない、って気持ちになる、ってことなんですよ(笑)?
それって課題?
楽しくて仕方ない、って、それって、そもそも、乗り越える、ってタイプのことじゃないんじゃない(笑)???
つまるところ、どうも、私はいよいよ、もろ手をあげて、クライミングを楽しんだらいい、という時期に入ったようだ…
■ おっかない…
怖いことは嫌だった… 雪なんて、すごい傾斜でも一度も怖いと思ったことがない。
この傾斜なら、ロープなんていらないなーって、私が思う場所で、師匠が「この傾斜はロープ必携です」なんて言うと、「…そうなんだ」と思うほど。
それは誰に教えられたわけでもなく、ただ最初からそう。
だから、もしかして、岩って私には適性自体がないのかも…と自信を喪失していた。
だって、楽しい人は、何を教わらなくても、最初から楽しいみたいなんですよね。
でも、私の場合は、いまひとつ、岩って何がいいのなぁ…おっかないだけだなぁ…
って、感じ。
でも、フリークライミングは、すべての基礎と言われる。
基礎をすっ飛ばして行くつもりはないし、そんな手抜きな山、好きじゃない。ビレイすっ飛ばして登っているクライマーなんて、クライマーと言えないのと一緒でしょう。
野田勝さんが、亡くなった時…山野井泰史さんが書いた『アルピニズムと死』を読んだ。
野田さんのことを「岩は苦手意識を持っているって知っている」と山野井さんが書いていて、あら、と思った。
野田さんみたいな、将来を嘱望されている山男でも、岩苦手って人いるんだ、と。山男って言うのは、誰でも岩大好き人間なのかと思っていた。
ジムや外岩で登れず、ケッて顔をされると、なんで私は、こんな顔をされてまで、クライミングしているんだろう、と思ったりした…。
クライミングのために犠牲にしたものは多い…、時間、お金、情熱、人間関係…ありとあらゆるものをクライミングに捧げてきた…なんでそこまで?
私は何でクライミングしているんだろう????
まぁ、いまだによく分からないのです… でも、クライミングという先行きが不透明で何が成功なのかもよく分からない世界で、暗闇を手探りで進むように、苦労しながら進んでいく…という大冒険、…むしろ、探究に近いですかね?…の中で、私が知り得たことを、ノートに印す。
…すると、それで、共感してくれたり、勉強になった、と言ってくれたり、役立ったと言ってくれる人たちがいる。
それは、確実に励みなのです。…一人がそう言えば、この世の中は100人がそう思っているって意味なのですから。
そして、私は物書きなので、書いたものが誰かの幸せに貢献すると、とても役割を果たした気になれるのです。
人生の目的(ダルマ=使命)は、その人が与えられた本来の役割を果たすことだと言われている。
私という歯車がなければ、実現しなかった喜びや幸福がたくさんある。
もちろん、それは他の人も同じで、物語の登場人物が一人でも欠けたら、物語は成立しない。
私が紡いでいる心の歌…は、今まで、山で出会って師匠と仰ぐようになった、たくさんの人たちや、ブログにコメントしてくれた人たち、一緒に登ってくれた人たち、なくしては紡げない…
そればかりか、陰で支えてくれている夫や、夫がラッキーにも岩場に近い地方に転勤があるお勤めについていたこと、そんな偶然さえも、欠くべからざる要素だったのです。
不幸なこと、アンラッキーなことが起こった、と思っていたら、そうではなかったのです。
…というか、偶然の出来事を不幸にも、幸福にも変えてしまえるのが、発想の転換力、人間の力なのです。
そう言う意味では、、グロービスで知り合って、私にいつもインスピレーションをくれるみんなにも感謝しています。
ただ取引先で知り合っただけなのに、いつも見守ってくれる、あの人もこの人も、そんな人たちがなくしては、成り立たない、クライミングを紡ぐ歌…
それは私だけではなく、実は誰もが奇跡の歌を紡いでいるのです。
そして、その歌を単なるフレーズから、メロディーへ、メロディーから、ハーモニーへ、ハーモニーから、オーケストラへ、発展させていくこともできれば、音楽を辞めてしまうこともできるのです。
指揮者がいないと、そうなります。
今回のインスボンは、一緒に行ってくれたパートナーが紡いできたシンフォニーの大きさを感じた旅でした… 彼の情熱をいっぱい注いだ岩場でした・・・
私はその歌を引き継げるのかなぁ…
ありがとう、という言葉は、有難う、つまり、有ることが難しいと書く。
私が紡いできた山の歌は、本当にそういう奇跡の連続の結果だ。起こりえないことが、いつも数珠つなぎに起こってきた。
今日はまた、自分の登攀での成長が、とても理想的なスタイルを辿ってきたことを知った。
私は、人工壁でビレイをマスターした後は、入門はスラブでした…それは、当時は、分かっているわけではありませんが、理想的なクライミングデビューだったようです。
人工壁で、どっかぶりがクライミングだと思ってしまった私にとっては、足で登れるようになるまで、だいぶかかりました。たぶん、2年かかっています。
スラブから入門するのではない入り方もあるとは知りませんでした…。
ある意味、私はモデルケースになっているかもしれない…
そう言う意味でも、自分自身が成長することと、この世に貢献することが、同じベクトルを向いている今、とても幸せだなぁと思います。
インスボンから、1週間、しばらく次のステップへ移行できず、ぼーっとしていた…
…というか、思索の時間だった。
クライミングも、山も同じだが、行く前、行っている時、行った後の3度楽しい。
振り返れば、振り返るほど、幸せをかみしめていた…
■ ただ楽しむこと
課題だと思ったこと…ランナウトの恐怖の克服…は、実は全然課題ではなかった…
だって、ランナウトの恐怖を乗り越える、ってことは、クライミングが楽しくて仕方ない、って気持ちになる、ってことなんですよ(笑)?
それって課題?
楽しくて仕方ない、って、それって、そもそも、乗り越える、ってタイプのことじゃないんじゃない(笑)???
つまるところ、どうも、私はいよいよ、もろ手をあげて、クライミングを楽しんだらいい、という時期に入ったようだ…
■ おっかない…
怖いことは嫌だった… 雪なんて、すごい傾斜でも一度も怖いと思ったことがない。
この傾斜なら、ロープなんていらないなーって、私が思う場所で、師匠が「この傾斜はロープ必携です」なんて言うと、「…そうなんだ」と思うほど。
それは誰に教えられたわけでもなく、ただ最初からそう。
だから、もしかして、岩って私には適性自体がないのかも…と自信を喪失していた。
だって、楽しい人は、何を教わらなくても、最初から楽しいみたいなんですよね。
でも、私の場合は、いまひとつ、岩って何がいいのなぁ…おっかないだけだなぁ…
って、感じ。
でも、フリークライミングは、すべての基礎と言われる。
基礎をすっ飛ばして行くつもりはないし、そんな手抜きな山、好きじゃない。ビレイすっ飛ばして登っているクライマーなんて、クライマーと言えないのと一緒でしょう。
野田勝さんが、亡くなった時…山野井泰史さんが書いた『アルピニズムと死』を読んだ。
野田さんのことを「岩は苦手意識を持っているって知っている」と山野井さんが書いていて、あら、と思った。
野田さんみたいな、将来を嘱望されている山男でも、岩苦手って人いるんだ、と。山男って言うのは、誰でも岩大好き人間なのかと思っていた。
ジムや外岩で登れず、ケッて顔をされると、なんで私は、こんな顔をされてまで、クライミングしているんだろう、と思ったりした…。
クライミングのために犠牲にしたものは多い…、時間、お金、情熱、人間関係…ありとあらゆるものをクライミングに捧げてきた…なんでそこまで?
私は何でクライミングしているんだろう????
まぁ、いまだによく分からないのです… でも、クライミングという先行きが不透明で何が成功なのかもよく分からない世界で、暗闇を手探りで進むように、苦労しながら進んでいく…という大冒険、…むしろ、探究に近いですかね?…の中で、私が知り得たことを、ノートに印す。
…すると、それで、共感してくれたり、勉強になった、と言ってくれたり、役立ったと言ってくれる人たちがいる。
それは、確実に励みなのです。…一人がそう言えば、この世の中は100人がそう思っているって意味なのですから。
そして、私は物書きなので、書いたものが誰かの幸せに貢献すると、とても役割を果たした気になれるのです。
人生の目的(ダルマ=使命)は、その人が与えられた本来の役割を果たすことだと言われている。
私という歯車がなければ、実現しなかった喜びや幸福がたくさんある。
もちろん、それは他の人も同じで、物語の登場人物が一人でも欠けたら、物語は成立しない。
私が紡いでいる心の歌…は、今まで、山で出会って師匠と仰ぐようになった、たくさんの人たちや、ブログにコメントしてくれた人たち、一緒に登ってくれた人たち、なくしては紡げない…
そればかりか、陰で支えてくれている夫や、夫がラッキーにも岩場に近い地方に転勤があるお勤めについていたこと、そんな偶然さえも、欠くべからざる要素だったのです。
不幸なこと、アンラッキーなことが起こった、と思っていたら、そうではなかったのです。
…というか、偶然の出来事を不幸にも、幸福にも変えてしまえるのが、発想の転換力、人間の力なのです。
そう言う意味では、、グロービスで知り合って、私にいつもインスピレーションをくれるみんなにも感謝しています。
ただ取引先で知り合っただけなのに、いつも見守ってくれる、あの人もこの人も、そんな人たちがなくしては、成り立たない、クライミングを紡ぐ歌…
それは私だけではなく、実は誰もが奇跡の歌を紡いでいるのです。
そして、その歌を単なるフレーズから、メロディーへ、メロディーから、ハーモニーへ、ハーモニーから、オーケストラへ、発展させていくこともできれば、音楽を辞めてしまうこともできるのです。
指揮者がいないと、そうなります。
今回のインスボンは、一緒に行ってくれたパートナーが紡いできたシンフォニーの大きさを感じた旅でした… 彼の情熱をいっぱい注いだ岩場でした・・・
私はその歌を引き継げるのかなぁ…
ありがとう、という言葉は、有難う、つまり、有ることが難しいと書く。
私が紡いできた山の歌は、本当にそういう奇跡の連続の結果だ。起こりえないことが、いつも数珠つなぎに起こってきた。
今日はまた、自分の登攀での成長が、とても理想的なスタイルを辿ってきたことを知った。
私は、人工壁でビレイをマスターした後は、入門はスラブでした…それは、当時は、分かっているわけではありませんが、理想的なクライミングデビューだったようです。
人工壁で、どっかぶりがクライミングだと思ってしまった私にとっては、足で登れるようになるまで、だいぶかかりました。たぶん、2年かかっています。
スラブから入門するのではない入り方もあるとは知りませんでした…。
ある意味、私はモデルケースになっているかもしれない…
そう言う意味でも、自分自身が成長することと、この世に貢献することが、同じベクトルを向いている今、とても幸せだなぁと思います。
2017/05/27
ランナウトの恐怖の克服
■ ランナウトの恐怖の克服
ランナウトが怖い、怖い、と色々な人に相談していたら、なんとなく、解決の糸口が見えてきました。
やはり、「自信」と「恐怖」の天秤で、「自信」が入ったバケツのほうが重ければ、ランナウトに耐えられるのです。
去年ラオスに行ったのですが、ラオスの岩場はスポーツクライミングの岩場で、ピンの間隔が近く、この怖がりの私でも、ピンを一本飛ばして、登ってしまったことがありました。
登った後の回収で、「あれ?」と思い、あんなところにはイラナイなーなんて、生意気なことを考えました(笑)。
ちょっと図々しいくらいの自信があった、ということなので、それが今のグレードで起こる、ということですね。ということは、スキルが上がれば、自信になるハズです。
ただ今5.10bが登れるのに、5.8で自信がない。…とすると、5.8にランニング要らない!というくらいの自信をつけるには、11Aくらい必要なのかもしれません・・・。まだ11Aは一回、まぐれでトップロープで登れただけです。
また、経験の量も問題です。
私は仲間が見つからず、アルパインで、3級や4級の岩場に行く機会がないまま、5級の岩場での修業スタートなので、アルパイン特有の高度感や露出感のあるロケーションにまだ慣れていないと思います。 (でも、高さでパニクるタイプではないです。)
去年は、フリーで、5.9のオンサイトを取溜めていましたが、オンサイトの量自体がまだまだ足りていません。
そこで、クライミングのテーマ設定は…
1)高度感&露出感に慣れる
2)グレードをあげる(当然ですが)
3)経験の量を貯める(ジムクライミングしかできないですが)
4)自信と恐怖の適正バランスを見つける
5)粘り
登れなくても、粘ってみる、というのがいいことかも?ノルマは粘り10回です(笑)。
特に、4)は、重要課題です。
外の人工壁で登っていると、1)高度感、に慣れることができますが、あの人工壁の高度感は、人工壁独特で、山とは全然違うな~と、いつでも思います。山よりうんと怖い。
グレードを追いかけると言うことではなく、経験の厚みのほうも、蓄積して行かないと自信にならない。
どの程度の量の経験が、自信につながるか?というのは、人それぞれなのでしょう。私なんて、雪は最初から、全然怖くないのですから(笑)。
ランナウトの恐怖を乗り越えるというテーマの因数分解は、このようなことになりました☆
今年はこのテーマで、数値的に、1~5段階くらいで自己評価して、頑張ってみます。
■ テーマを与えることができると良き指導者になれる
余談ですが、私はヨガを教えている時に、生徒さんにテーマを見つけてあげるのが上手でした。
テーマを追うことで、どのような活動も、より興味深く、意義深くなります。
私はバレエでは、最初にプリエのマスターをテーマとして持ちましたが、そのテーマだけで最低10年は楽しめました。いまだにプリエ、出来ているとは思えません。その後、バレエは私にとっては女性恐怖症の克服?女性の友達がいなかったので…となりました(笑)。
クライミングも、たぶん、そのようなタイプの活動だと思います。
ランナウトが怖い、怖い、と色々な人に相談していたら、なんとなく、解決の糸口が見えてきました。
やはり、「自信」と「恐怖」の天秤で、「自信」が入ったバケツのほうが重ければ、ランナウトに耐えられるのです。
去年ラオスに行ったのですが、ラオスの岩場はスポーツクライミングの岩場で、ピンの間隔が近く、この怖がりの私でも、ピンを一本飛ばして、登ってしまったことがありました。
登った後の回収で、「あれ?」と思い、あんなところにはイラナイなーなんて、生意気なことを考えました(笑)。
ちょっと図々しいくらいの自信があった、ということなので、それが今のグレードで起こる、ということですね。ということは、スキルが上がれば、自信になるハズです。
ただ今5.10bが登れるのに、5.8で自信がない。…とすると、5.8にランニング要らない!というくらいの自信をつけるには、11Aくらい必要なのかもしれません・・・。まだ11Aは一回、まぐれでトップロープで登れただけです。
また、経験の量も問題です。
私は仲間が見つからず、アルパインで、3級や4級の岩場に行く機会がないまま、5級の岩場での修業スタートなので、アルパイン特有の高度感や露出感のあるロケーションにまだ慣れていないと思います。 (でも、高さでパニクるタイプではないです。)
去年は、フリーで、5.9のオンサイトを取溜めていましたが、オンサイトの量自体がまだまだ足りていません。
そこで、クライミングのテーマ設定は…
1)高度感&露出感に慣れる
2)グレードをあげる(当然ですが)
3)経験の量を貯める(ジムクライミングしかできないですが)
4)自信と恐怖の適正バランスを見つける
5)粘り
登れなくても、粘ってみる、というのがいいことかも?ノルマは粘り10回です(笑)。
特に、4)は、重要課題です。
外の人工壁で登っていると、1)高度感、に慣れることができますが、あの人工壁の高度感は、人工壁独特で、山とは全然違うな~と、いつでも思います。山よりうんと怖い。
グレードを追いかけると言うことではなく、経験の厚みのほうも、蓄積して行かないと自信にならない。
どの程度の量の経験が、自信につながるか?というのは、人それぞれなのでしょう。私なんて、雪は最初から、全然怖くないのですから(笑)。
ランナウトの恐怖を乗り越えるというテーマの因数分解は、このようなことになりました☆
今年はこのテーマで、数値的に、1~5段階くらいで自己評価して、頑張ってみます。
■ テーマを与えることができると良き指導者になれる
余談ですが、私はヨガを教えている時に、生徒さんにテーマを見つけてあげるのが上手でした。
テーマを追うことで、どのような活動も、より興味深く、意義深くなります。
私はバレエでは、最初にプリエのマスターをテーマとして持ちましたが、そのテーマだけで最低10年は楽しめました。いまだにプリエ、出来ているとは思えません。その後、バレエは私にとっては女性恐怖症の克服?女性の友達がいなかったので…となりました(笑)。
クライミングも、たぶん、そのようなタイプの活動だと思います。
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