2023/07/20

【ボルト位置】ボルト位置に知性が表される

■ ボルト位置に、開拓者の知性が現れる

ベテランの人に、いまだに気になっている九州の課題について聞きました。

というのは、ボルトの位置って、開拓した人がサボっているのではなくて、開拓者本人もアップアップでどこに打ってよいのか、わからなかったため、悪いのかもしれない。つまり、本人も悪気がないのかもしれないと思ったからです。

というのは、私自身もクリッピングするゆとりがないときに、クリップを飛ばすことがあるからです。

あとは、ラオスでクリップが近すぎて忘れたことがありました。日本の遠いクリップに慣れていたからですね(笑)。あれ、もうクリップだったの、みたいな?

というわけで、ボルト位置は、ゆとりがありすぎてランナウトするというのではなく、クライミングが難しすぎてボルトを打つゆとりがない、というのも考えられますよね。

ボルト位置などは、後世の人に悪いことをする気がなくても、やっちゃうってことは、人間なら誰しにもありますよね。まぁ、そういう場合は、間違いを指摘されたら、あ、ごめん、と言うと思いますが。

で聞いてみたら、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ボルト位置というのは設定者の知性が現れます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ということでした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おかしなルートを作ると、あいつは馬鹿だと思われます。あいつのルートは危険だから登らないとなるでしょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■ ドイツ式 vs フランス式

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ドイツ式 : 試登せずにいきなりラッペルしてボルトを打つ。

ステファン・クロバッツが小川山「Ninja(5.14a)を開拓したのがこれです。1メートル以上のスリングを掛けないと登れないルートになりました。トップロープでの試登はしません。

フランス式 : フランス式というのはトップロープで試登し、それからボルトを打ち、トップロープでトライを繰り返し、レッドポイントします。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■ Ninjyaは悪い見本

…ということは、Ninjyaは悪い見本を提供していますね。JFAのリボルトの経緯を読んだ記憶がありますが、もうかなり苦戦してリボルトしたみたいでした。

…ということは、Ninjyaをあがめているというのは、悪い見本をあがめているということになり、日本人の西洋人コンプレックスの現れ、なのだろうか?

現代の若者が登攀力だけでボルト位置の悪いルートを克服している事例https://allnevery.blogspot.com/2022/10/ninjya514a.html

今あるボルト位置が絶対だとなると、克服する側の能力は異様に高くならざるを得ない、っていう事例かもしれません。

発達障害気味のお母さんを持つと、子供は異様に”できる子”になってしまう…みたいな(笑)?

ちなみに、故・吉田和正さんは、フランス式でした。私は、一本、吉田さんと一緒に開拓中のルートがありました。正確に言えば、私に初登させようと、吉田さんが選んだルートがありました。それで、吉田さんがフランス式と言うのが分かります。

■ 現代では、ボルト位置は、慎重に設定するべき

カムで登ったり、ハーケンで登ったりして、セカンドが回収するのなら、プロテクションの位置は、その時、たまたま気に入った箇所でもいいと思います。

現代の開拓では、初登する人には、かなり大きな権利が与えられています。

その最初のボルト配置は、未来永劫、そのまんま、という権利です。

しかし、その最初の配置が、

 テキトー

で、

 熟慮を全く含まないもの

であったとしたらどうでしょう?

たとえるなら、

 落書きにモナ・リザ(傑作)と同じ著作権を設定

してしまうようなものです。

いやピカソは落書きでも立派でないか?と言う声がありそうですが、ピカソの模写、みたことありますか?ものすごい精密画です。それだけ高度な能力を有してから、らくがきみたいに力を抜いているので、らくがきでもパーフェクトバランスってことになります。

一方、ただの落書き、に陥っているらしいのが、ラッペルしただけで試登せず、いきなりボルトを打っただけのルート

九州で有名なのでは、八面のカプチーノがそうでないかなと思います。なんか疑問が残るボルトの位置でした。このベテランによると有笠山南国エリアの白と黒5.11bもそうだそうです。

■ ハングの扱いが変なのでは?

九州では、ハングの乗越がある場合に、ボルトの位置が微妙だなー、これ、いまいちだなーと思うことが多かったです。

というのは、その位置では、岩の上でヌンチャクが寝てしまい、空中にゲートが垂れていない、と言う事例が多く、ロープをかけると、岩にロープが当たってしまいます。

もしくは、凹にボルトが打ってあるので、岩の下で長ぬんがいることになって、あまりプロテクションとしては機能しない、と言うことになる。

    事例:アッポロ11号。これじゃロープが流れないのは当然。長ぬんがいります。

たぶん想像するに、こういうのは、そもそも、アルパインロック(リッジ登攀)の凹凸があるルートを十分登りこんでいないで、岩場に来た人がボルトを打つと、こうなるのではないだろうか?

易しいルートで学ぶべきことをすっ飛ばして、開拓しているってことです。

■ ハングがある場合のボルト位置

ーーーーーーーーーーーーーーー

傾斜が垂直の部分から、例えば50センチのルーフを越えるとします。

ルーフの下にボルトを打っと、通常のヌンチャクではロープの流れが悪くなります。(日向神ではこれが多い。上記のアッポロ11号参照)

さらにルーフにエッジがあれば、墜落したらロープに損傷が起きるでしょう。(ロープがエッジにこすれると切れます)

それらを考慮すると、ルーフの上で、カラビナがルーフに当たらない位置がいいです。

しかし、安定した態勢でヌンチャクを掛けられない、しかもランナウトするなら、墜落しても危険でない位置にボルトがあるべきです。そのボルトがルーフ上のボルトと近くてもいいでしょう。

この様なルーフ上のボルトが遠いルートでは、クリップ側のゲートが開けたままにできる、スティッククリップが有効です。

岩の傾斜、オーバーハング、ただの前傾か、ルーフかで、この辺は変わります。

つまり、ロープがドラッグしない、クリップに危険がないのが前提です。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

きちんと安全が確保されていない、あまり知性が感じられないボルト配置のフリークライミングのルートでは、

ーーーーーーーーーーー

無意味なプレッシャーが入ります。

ーーーーーーーーーーー

とのことで、私が感じていた、”精神的プレッシャー”は、これではないか?と思います。

”無意味な”プレッシャー=ボルト位置悪いよ = 不必要に危険、ということ。

■ プレッシャーにはもともとめちゃ強いほう

…というのは、私は、自分を強くする、良いプレッシャーっていうのは、どちらかと言うと歓迎で、山でも、リスクには立ち向かうタイプだったからです。じゃないと、一人で海外へ行って働いてきたり、卒業課題を一人でこなそうと、阿弥陀北稜に行ったりしますかね?

ロープが出す・出さないの判断がありますが、こりゃいらねーだろ、みたいなところで、でも精神的に怖い人もいるんだし、勇気がないのを責めるのは、かわいそうだから出してあげようねーってタイプではありません。それは、今時の若い男子のほうです。

私が判定しているな、ってところは、ここで落ちたら一巻の終わりという、確実にリスクが見えているところです。

ので、岩場でも、別に怖がりではないんですよね。高いところが怖いってないし。

いつだったか、ボルダラーでリードに進みたいとかいう人を岩場に連れて行きましたが、アプローチで、フィックスロープが出ているところでも、怖がって降りてこれない始末でした。ボルダラーは歩けない。


無意味なプレッシャーの事例: これは最初の見た目から、初心者向きでないルート。凹の中にボルトがあると、屈曲が大きくなる。ルーフの上のボルトは、スティッククリップしないと、リーチが短い人には、安定した位置からは、ロープがかけられない。かけられないで落ちると、どうなるか?下の突起した部分に激突です。これはクライムダウンで降りました。

■ 精神的な苦悩

私はかなり我慢強いほうなので、数々の、ん?んん?ってできことでも、相当に我慢を重ねたと思います。

しかし、登る人としての基本的な安全管理の認知能力が働いてしまうと、どっちかというと自分が悪いってよりは、ルートの質がどうなんだろう?と思ってしまうんですよね…

これは、他責 ということではなくて、

 客観的なジャッジメント

のような気がします。


2023/07/19

【クライミングのケガ】ほとんどオーバーロードのケガ

■ 疲労骨折

クライマーの醜い指を見るたびに

 あの指にはなりたくない

と思ってきたんだが…。一度、ピラニアでなりかけたんだよなぁ…。

あんなふうになりたくないと思っている人ですら、起こるクライミングのオーバーロード問題。

普通に楽しい人なら、もう100人いたら100人がオーバーロードかもしれません。

https://www.dancerslifesupport.com/stressfructure/ より引用

ーーーーーーーー

運動を辞めてから6週間で回復、

ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

疲労骨折が見つかりました

→レッスンも体育の授業も辞めました

→6週間経って、MRIとかとってOKが出たら、ゆっくりレッスンに復帰します♡

 ーーーーーーーーーー

だと、また疲労骨折をするらしい…

ーーーーーーーー

オーバーロードのケガっていうのは原因が結構あるんですよ。

  • レッスン量が多すぎる
  • レッスンテクニックが良くない
  • 食事量が足りない
  • アライメントが間違っている
  • 筋力の弱さやバランスの悪さ

などなど。

ーーーーーーーーーーーー

インドアのクライミングで、指を使わないってありえない。(いやある、ドラツーの壁を使いましょう!)

テク=パーソナルレッスン 小山田さんのみたいなスキル習得志向のもの つまり、一回そのホールドが偶然保持できただけではなく、保持するスキルとして定着を目指すもの

食事=分子栄養学  運動する=栄養要求量が多い

アライメント=モビトレ  おじいちゃんおばあちゃんと一緒にマシントレ

筋力=筋トレ  フツーにダンベル持ちましょう

バランス=ヨガ 片足立ちの変形です

って感じです。これのクライミングバージョンがあれば…。

たぶん、普通にクライミングジムに併設で、

 ・モビトレマシンを設置して、整形外科に毎日通ってくるおじいちゃん、おばあちゃんたちにクライマーがマシンの利用の仕方を教えてあげる

・ヨガクラスを開催し、自分の動きをマインドフルに見つめる経験を持つ → これでクライマーたちは自己を客観視できるマインドが育つ

のではないですかねぇ?

男子だけにクライミングを任せておくと、必ず

 一発逆転主義  = 一本だけ何が何でも世界最難課題が登れたら、みんなが俺をちやほやしてくれる~

っていう発想で、目を血眼にしてお買い得5.14とか、6段とか、探す羽目になりそうです。つまり、栗城さんのフリークライミングバージョン、ボルダラーバージョンです。

それじゃクライミングの何も分かったことにならない…。

クライミングも社会の中で位置づけられる=ボルジムに、マシントレやスポーツマッサージ、栄養相談室併設、とすることで、自分たちクライマー人種を客観的に位置づけられるようになると思います。

バレエも女性の執着の世界で、疲労骨折で踊れなくなる人が多いです。そんな世界をスルーして踊っていましたが、みんなが疲労骨折で踊れなくなる世界に私を誘い込もうとするので、いやになって辞めたんだった…。19歳から踊っている人にプロ並みののめりこみを求められても無理です。

同じことで、41歳からフリークライミングをやっている人に、山岳部に入部したての大学1年新人みたいなクライミングを求められてびっくりした。

教え方がなっていないです。

時代はとっくに、市民クライマー時代、市民バレエダンサー時代ですよ? 

私は、バレエは、カリフォルニア、パリ、メルボルンでクラスを取ったことがありますが、日本みたいな競技選手向けレッスンって、選抜された高校生くらいの人向けで、一般クラスでやっているの見たことないです。

同じことで、クライミングも、ラオス、台湾、で登った時は、みんなで楽しむために登り、

 おまえ、そんなのものぼれねーの

みたいな人はいなかったですよ?



2023/07/18

【海外情報】 アメリカのアクセスファンドでのクライミングスチュワード求人

https://www.accessfund.org/about/careers/red-river-gorge-climber-stewards

のDeepLの翻訳です。太字当方。

ーーーーーー

 概要

アクセス・ファンドは、持続可能なアクセスとクライミング環境の保全に向けてクライミング・コミュニティをリードし、鼓舞する非営利のアドボカシー団体である。1991年に設立されたアクセス・ファンドは、全国800万人以上のクライマーを代表し、土地の保護と保全、持続可能なアクセスのための活動、そして刺激的な支持者のコミュニティ形成に取り組んでいます。公有地の政策とアドボカシー、スチュワードシップと保全、土地の取得と保護、草の根のアドボカシーと組織化、クライマー教育、リスク管理と土地所有者のサポートなど、6つのコア・プログラム分野でその使命を遂行しています。

アクセス・ファンドでは現在、レッド・リバー・ゴージ(RRG)地域のクライミングエリアで、クライマーを中心とした来訪者と交流し、教育するクライマー・スチュワードを2名募集している。クライマー・スチュワードはアクセス・ファンドのスチュワードシップと自然保護プログラムの一部です。スチュワードはアクセス・ファンド、USFSスタッフ、レッド・リバー・ゴージ・クライマー・アライアンス・オブ・クライマーとともにレッド・リバー・ゴージ・クライミング地域全域で活動し、増え続けるクライマーとつながり、刺激を与え、教育します。

クライマースチュワードは、クライミング・コミュニティとリーブ・ノー・トレース(LNT)の重要なメッセージや、重要な保護倫理や行動をつなぐ重要な役割を担っています。クライマースチュワードは、土地管理者や地元の支持者と共に働きながら、レクリエーション管理、資源保護、教育とアウトリーチ、公有地管理などのスキルを学び、開発する機会があります。クライミングエリアの保護に情熱を持ち、他のクライマーとの交流や教育が好きな方には、1シーズンだけレッド・クライミングを楽しみながら、現在と未来の世代のためにクライミングエリアの保護に貢献するチャンスです。

仕事の責任

クライマースチュワードは、レッド・リバー・ゴージ地域のレクリエーションの長期的な持続可能性においてユニークな役割を果たします。以下はクライマースチュワードが指導・参加するプログラムやアウトリーチの代表例です:

クライマーコーヒー(Climber Coffee) - クライマーにコーヒーを無料で提供する朝のイベントを、持ち回りで開催する。クライマー・スチュワードは、コーヒーを淹れて提供する、情報を提供するテーブルを設置する、クライマー・コーヒーの開催場所のチラシを掲示する、クライマーとクライミングやキャンプ、自然・文化資源保護などに関する最新の問題やベストプラクティスについて話し合うなど、イベントの運営を担当する。

クラッグ・チャット - クライマーがクライミングをしている間、岩場を訪れてクライマーと交流する。クライマースチュワードはシーズン中、さまざまなクライミングスポットを訪れ、現在の問題やベストプラクティスについてクライマーとコミュニケーションをとり、レッド・リバー・ゴージの特別な自然に対する理解を深める手助けをします。スチュワードはクライミングをする必要はありません。

コミュニティ・イベント - パートナー団体に参加し、コミュニケーションをとることで、レッド・リバー渓谷全体で開催される幅広いコミュニティ・イベントをサポートします。

スチュワードシップ - クライマースチュワードはボランティアの機会を奨励、促進し、レッド・リバー・ゴージ内の様々なスチュワードシップの機会に参加します。

応募資格

経験とは、ボランティア活動を含む、有給・無給を問わず、当社の募集職種に直結する能力、知識、スキルの構築に役立つ経験を指します。応募資格の有無にかかわらず、ご興味のある方はぜひご応募ください。カバーレターで、あなたが私たちのチームにどのように貢献できるかをお聞かせください。

レッド・リバー・ゴージとその保護に対する情熱。

レッド・リバー渓谷の登山エリアや歴史に関する知識。

環境教育、科学、自然保護、スチュワードシップ、または関連分野での経験。

自然・文化資源保護のベストプラクティスに精通し、それを伝えた経験があること。

信頼できる車を利用できること。

シーズン中(下記参照)、様々な天候の中、RRGまたはその近郊でキャンプをし、生活する意欲のある方。

口頭でのコミュニケーションとプレゼンテーションのスキルが高いこと。

外向的な性格で、教育的なメッセージを伝えることに熱心であること。

クライミングエリアのスチュワードシップ、教育、アドボカシーに情熱を持っていること。

強い組織力。

自主的に、またパートナー団体と協力しながら仕事ができる方。

アクセス・ファンドの正義、公平性、多様性、包括性(JEDI)の旅に参加し、クライミングエリアを誰もが利用できるようにする方法を学ぶ意欲のある方。

応募資格

きれいな運転記録と有効な運転免許証。

身元調査が十分に終了していること。

現在COVID-19の予防接種を受けていること、またはその免除を証明できること。

凸凹、緩い、急な地形を歩く/ハイキングする能力。

35ポンドまでの重量物を持ち上げ、移動する能力。

必要に応じて、継続的な教育やその他のトレーニングに積極的に参加する意志があること。

望ましいスキルと経験

スピーチ、アウトリーチ、教育の経験。

地元の動植物、地質、歴史に関する知識。

自然保護科学や土地管理のベストプラクティスに関する経験があること。

リーブ・ノー・トレース・マスター・エデュケーターとウィルダネス・ファーストエイドの資格。

ーーーーーーーーーー

このような職種が募集になるなんて、アメリカはうらやましいですね!

日本の岩場のある自治体でも同じような内容で、地域おこし協力隊を設計してはどうかと思います。


【リーダーシップの実例】 リーダーシップをとるってどんなこと?

こんなことです。 変革を率いる=リーダーシップ。

合田さんも指摘していましたが、今の山岳上位団体に足りていないのは、

 リーダーシップ

です。コンプライアンスが問題、っていうのは言い換えると、

 みんなが自分の利益だけを考えて行動している

って意味ですよ?

ーーーーーーー

為末 大 

私の提言です。

【夏季期間において10-17時は18歳以下のスポーツ大会を禁止する】

としてはどうでしょうか。

(公財)日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」では、「35度以上では、原則運動を禁止する(特に子供)」というガイドラインを出しています。今の日本では気温の上昇が著しくなっており、38度を超えることも珍しくありません。

これは夏の間のスポーツ活動禁止ではありません。日中の大会を夕方以降にすれば大会開催は可能です。例えば10:00-15:00を17:00-22:00にずらします。南欧州では、17時以降に大会が行われており、私のレースも23:00あたりでした。または早朝でも構いません。例えば現在19時の気温は都内でも29度です。つまり夏季期間は全体的に生活を後ろ倒し(または前倒し)して、日中の活動を避けるということです。

多くの大会は日中の運営を前提としており、もし17時以降の開催になると、ロジスティクス、人の配置、放送時間など多くのことを変更しなければならなくなり大変です。それでも、私はスポーツ界全体でリーダーシップを発揮して変えていくべきだと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

【ケガからの回復】イップス・無意識・自動化・潜在意識のこと

■イップスになりやすい人の意外な特徴と今浪が実践した克服方法


最初から上手に登れて教わっていない人=クライミングを教えるのに向いていない人

っていうのは、言語化、と言う面から、自分が簡単にできることは、言語化できないので、教える側、インストラクターの側に向いていない、という話がありました。

言語化以外にも、イップス(投げれたものが投げれなくなる)という面でも、同じことが起きている、という動画でした。

クライミングで言えば、

 ・あのビレイでは落ちれない
 ・この課題では落ちれない
 ・落ちるかもしれない
 ・落ちても、ビレイヤーに停めてもらえないかもしれない
 ・落ちたら死ぬかもしれない
 ・落ちれば、軽蔑されるであろう

と、落ちることに対してネガティブなイメージを持てば、動きは固くなり、当然ですが、より失敗しやすくなります。失敗に対する恐れが、失敗と言う現実を引き起こすことを予期不安、と言います。落ちる落ちると思って登っていれば、ほんとに落ちるというようなことですが…

私の不安は、”予期不安”ではなく、客観的事実…ロープが上がらない…に基づくものなので、単なる

 正確な未来予測

であり、自己実現している未来ではないです。どちらかというと、本来、ロープを組むべきでない却下路線の人と組んでしまっているという、

 境界線があいまい、

という境界線問題のように思います。

さて、スポーツの世界では、心と体の関係の研究が進んでいるのにも関わらず、クライミングはせっかく後発スポーツなのに、他のいろいろなスポーツ、野球など…と比べても、心の問題は置いてきぼりみたいです。

あるジムの店長がぼやいていましたが、現代のボルジムに来る人は、自動化につながる反復練習を好まないそうです。

それは、外岩にもその傾向が表れており、登ったことがある課題を再登する、という習慣が失われています… ひどい人になると、あっているかあっていないか、わからない、岩場のグレードを見て、5.12以上にグレーディングされている課題がないと、

「俺が登る課題は、もうこの岩場にはない」

と豪語したりします。(その人、5・10bで落ちていたりもしました。まぁきっと、カッコつけてみたかったんですね。)

日本の岩場では、グレーディングはあてに全くなりません。大体、成人一般男性の能力でこの課題が登れるってことは、たぶん、5.12くらいだろう、みたいな付け方です。グレードが人をふるいおとしているのではなく、普通の人が登れるから、このグレードみたいな付け方なんですよね。

そうなると、自己申告してくるレッドポイントでの最高グレードはかなり高いのに、その自己申告RPグレードが想起させる経験値は、全く積んでいない、と言うことが起こりえます。

5.12登れます、っていうのは、僕は男子の平均的体力・登攀能力あります、って意味でしかなく、昨日いきなりクライミングしたような人でも、エイハブ船長1級は登れます…。

というかグレーディングにおける考え方が逆で、

 大体平均的な男子が登れる=一級 & 5.12

というほうが正解なのです。

そこをどんどん自動化していくことができれば…つまり、

 無意識 → 意識化→ 自動化(再無意識化)

ヨセミテのフリーライダーになりますよね? ヨセミテのフリーソロは、自動化の勝利なわけなので、その仕組みを日本のクライマーは、全然分かっていないのではないでしょうか…

一発逆転思考と言うか、えいっ!と飛びついて、偶然取れたホールドにしがみついている(肉体的にも精神的にも)。

コンペならそれでも良いかもしれませんが、というか、コンペはそういう偶発的要素を入れない限り、クライミング能力が上がりすぎて、競争にならないんだろうと思います。

そもそも、いくら一撃で登れても、ロープがスタックしてビレイヤーに全然力が伝わってこないようなロープの使い方して登れた、5.12オンサイトって、価値ある登攀です?

フツーのクライマーなら、いまいちな登りだったから、きちんと登りなおしておこう、と思うと思うけどなぁ…

結局、どんな手段を使ってでも、

エイドでも、ロープスタックでも、カムが外れても登れさえしたらいい

という、まぁどちらかと言えば、

 かなぐり捨てている登り

で、登れた♪ と言ってしまっているのは、誇らしいことと言うよりは、むしろ、恥ずかしいこと、あるいは幼稚なこと、100歩譲って、ゆとりのない登り、と言ったほうがいいかもしれません。

■ イップス的なものが発生したら

カイロプラクティックの領域で、身体条件反射法(PCRT)という療法があります。

これは、かなりおすすめです。長年の持病だった、腰の痛み、胸椎のコリ、なくなりました!

【インドアクライマーへの忠告】 山行計画書を立てる&書く習慣をつける = 予測&自己の客観視

■夢

今日の夢は、夢の中で、「この人たちは〇〇という経験が不足しているのではないか?」という予期不安を持っている夢だった。それは時間の計算に関係していた。

一般に、山や上がりのクライマーなら、タイムトライアル的なクライミングにおいても、計算がある。

例えば、標高300mで1時間、〇〇Km歩くのに1時間、あるいは2万5千の地図のはしから、端まで歩いて1日、など、目安となる量的な感覚をもっているものである。この難易度で20mなら〇分だな…など。

ところが、ロープにハングドッグをして、うんうんうなっているのがクライミングだ!と思っている人は、時間的な認知をしていない。何時間かかろうが、RPはRPと思っており、2時間ハングドッグするような人もいる。執着心があってよいとすら、さられているが、マルチで、2時間粘って登られたら、もう日が暮れる。そんなのは、成功したクライミングにならない訳だ。

まぁそこが未踏なら、なりふりかまわない成功、でも、いいわけなんだが。今時そんなところはないでしょう。

アルパインをやる人からもうしなわれているのが、

 山行計画書

をきちんと立てるという習慣で、老舗の山岳会でも、だれてやっていないところは多い。

比叡のマルチを登らさせられたとき、山行計画書がなかったので、

 比叡がゲレンデあつかい

だということが分かった。きちんとした山であれば、それなりに準備と心づもりが必要なので、ゲレンデ=エンジョイクライミング、つまり、いつもの装備で構わないって意味だ。つまり、レスキューの道具立てとか、非常食なども必要最低限って意味。ゲレンデに懸垂の道具を持ってこない山やはいないが、アッセンダーやら、プーリーを入れていないことはあるだろう。ロッキングのカラビナも足りないかもしれない。アッセンダーやらプーリーって、ショートではまず出番があることがないからだ。

■ 自己対話=書く習慣

書く習慣=自己対話

なので、書くという習慣がない人は、山やクライミングで自己対話がなく、自己対話がない人は、自己を客観視することが著しく少ないので、危険認知をそもそも自分がしていない、ということ自体に気が付いておらず、反省しろ、と言われたり、反省がない人と指摘されても、それがピンとこない…

その結果、何年たってもそのままである。本人は何も悪びれていない。単純に自分を客観的に見つめる手段…内観を持っておらず、その場にいた他の人と同じ行動=同調だけが、自分が普通だ、と感じるよすがになっている。

しかし、クライミングにおいてみんなと同じが青信号であることは著しく少ない。特に、九州ではベテランといても、その当人が間違ったビレイをしている率は、実に100%であり、ベテランのほうが間違った技術内容を伝播しているガン細胞になっている。

ので、誰とも登らず、自分で自分を内省するような、孤独なボルダラーのほうが考える力事態はつくのかもしれない。

■ まとめ

このようにまとめると、インドアクライミングから、アウトドアクライミングへ出かけるときにまず第一に欠落している思考は

 計画を立てる

という必要性がある、ということ、そのものの認識だ。

ジムに行くのに、計画書を立てる人はいない。だから、行ってから考えるで間に合ってしまう。

ところが、自然界では時間という制限がある。とにかく日が暮れる前に地上に降りたっていなくてはならないのだ。

ショートだって、時間帯によってはとてもまぶしくて登れたものではないということもある。まぶしくてビレイが難しい=登るに適さない。ということもありうる。

そもそも、計画書を立てないから、アプローチが1分のところと、1時間のところを同じに評価してしまう。

山の大小が分からなくなるから、すごくない自称登山家が、俺はすごい!と言ってきたとき、突き返す言葉なく、受け入れるしかなくなる。

つまり、日本の登山のレベル低下と、すごくない記録を堂々とロクスノに出してしまうような恥ずかしい倒錯は、計画書を書き、書くために未来予測する、と言う習慣が失われたために、どんどんと失われてしまったのだろう。

結論、山行計画書を立てましょう。特にマルチピッチの山岳ルートでは必須です。

終日ゲレンデクライミングするような場合でも、計画書を立てる習慣づけがあれば、クライマーが自己を客観視し、自ら、テーマを見つけて成長するという行為は質が向上すると思われます。

これでは全然一人前になれない・・・ 

理由
1)ロープにはシングル意外があるという知識がない
2)ロープを濡らしてはいけないという知識がない
3)長ぬんで伸ばすなどが教えることが想定されていない
4)ランナウトの見極めもあるのかないのか、危険個所認知、に含まれているのか?
5)季節、時間(日照)の変動が想定されていない 夏にスラブはしない
6)ビレイヤーの体重が考慮されていない
7)アプローチと体力度が考慮されていない

分かっていない人の特徴=分かっていない点を指摘されると怒ります。例:高尾山もひとりで行けないのに、マルチやアルパインのバリエーションには、男性に連れて行ってもらっている女性クライマー= 北岳は一人で行くべきだ、と言うと怒る。道案内されていくバリエーションはその人の実力のうちには入らない
例2:カムが外れるトラッドクライマー。落ちて3つはずれた=実力不足が分からない。逆に自慢になってしまう。
例3:不必要なランナウトで燃える。ランナウトはやむを得ずせざるを得ないときにとっておくもので、必要もないのにするものではない。
例4:行こうとしているルートが不自然に高度。5.11がジムに登れる=いきなりルートグレード3のアルパインルート…を指摘すると、行けると思っている。沢などでも同じことが起こる。


2023/07/17

【禍さって福となす】クライミングのマナー解説

ピオレドール賞を受賞した登山家がまさかの…

予期不安でも、パニック障害でもなく、ほんとに危険を予知しているだけだった…(汗)

『緊張しないからだ作りワークブック』

という本を読んだ。心身相関を勉強中で、私の体に、クライミングで不安が刻印されたのかもしれないと思ったからだ。

この本は、あがりやすい人におすすめ。 

■ 予期不安ではなく、ただの危険予知だった 

私のは、これはクライミングでまずいことが起こるんではないか?という予期不安、であるので、上がりではない。

はっきり言って、むかーしから、ほとんど、あがらない子供でした。全校生徒の前で朗読とか、演説とか、フツーに、毎回というか、毎週やっていました。

予期不安というのは、このままでは、うまくいかないという不安のことで、私のは、根拠のない予期不安ではなく、本当に危険な目にあわされた、という事実という根拠がある不安なので、問題に正面から取り組む以外は、不安を解消する手立てはない。

それにしても、

5.11がジムで登れるからと言うだけで北岳バットレス四尾根に行けると思ってしまう男性とかから、「僕が守ってあげるよ」と言って登場しておきながら、白亜スラブでは、ロープあがらないんですけどーっていうのが、日本のクライミング界の真実の姿なんである。

相互扶助を旨とする登山界で、パートナーがケガをしても、「僕の宴会が…」というのが実態になっているのがクライミングの重鎮と言われる人の真の姿なんである。

人は完ぺきではない、という言葉を添えたとしても、それでも、

 零落

ぶりを見せつけられた、ということにほかならぬ事態なのである。

そんな零落したクライミング界&登山界なので、全然すごくないことをあたかもすごいことを自分がなしとげたのであるかのように、本人だって誤解してしまう…くらいのことが起きている。

”ミニチュア栗城”は、すぐお隣のクライマーなんである。

そんな中で、健全な精神を維持するのは、自分以外の全員から田中さんと呼ばれてしまう鈴木さんが、本当は俺は鈴木だと自己認識を続けるくらい難しいことなんである(笑)。



2023/07/15

【クライミングの着地点】コンペで勝つ=一人以外は全員敗者になるゲーム

■ GOLD HORSE ROCK FESTIVAL 小山田大さん&今泉結太さんトークセッション <ダイジェスト>

動画が回ってきました☆ 

着地点というから、ランディングのことかと思いきや… どこを目指すのか?って意味でした。

■ ほとんどの人が負けるゲーム

コンペって、100人出場したら、優勝者以外の99人は負けるゲームなんですが、そんなのに出て楽しいですかね? まぁ、楽しい人は、それでいいと思うけど。

大体の選手の手記って、いかにつらかったかと言う話だったりするよなぁ…

他の価値を示してあげたいと思ったりしますが、難しい…。

海外で登れば、コンペやグレード主義なんてつまらない遊び方だなぁと気が付くと思いますけど…。

でも、日本人はフリークライミングでも、極地法(つまり団体様の身内主義)で登っているから、現地の人と交流がなく、結局、海外のカルチャーに接することはない…。

■ 北鎌尾根で上がり

そういえば、天野和明さんも同じようなこと言ってたなぁ… 残念と言う口調で。

山登りをスタートした若い人…山ボーイとか山ガールと言われる人たちですが…の着地点が、

 北鎌尾根を登って上がり、大体5年

って言っていましたね…。知的ゲームを楽しむ山登りではなく、自己顕示欲の山登りだとそうなるよなぁ。

私は38歳で山をスタートして、3年は個人で登り、41歳で山岳総合センターに参加し、フリークライミングは43歳からですが、そこから3年で、ラオスやインスボン、韓国のアイス、4年で個人で台湾の岩場に行けた。

だから、こういうクライミングをするのに必要なのは、フィジカルやスキルの問題ではないですよね。

ついでに、余力でUIAAのアルパインサマーの出版につながる契機を作った。これは穴の開いた桶理論です。ご褒美でBMCフェスに誘ってもらったけど、行きませんでした…。

すいません。なんか私なんかが、行ってもなぁと思ったんですよね。だって、各国代表者って、グレード自慢の人ばかり来ていそう。私なんて行っても、カルチャーが、そもそも合わないですよねぇ?

…というわけなので、まぁ私自身は、良い内容の山を選んで、やってきたんじゃないかと思います。事務局長の誘いを断れる人間はそういませんね。

■ 指力は天賦のモノ

ただボルダーは全く、適性、感じませんねぇ…。いや~、指、痛そう。ボルダーに必要になるフィジカルを私はもっていないと思うんですよね。

そのフィジカルを作れますよ、と、どこかの超有名トレーナーが言ったとして、やりたい!って思うかと言うと… 思わないかもしれない…。

のんびりピクニックしている場所に、たまたまボルダーがあれば、登って遊ぶのもいいかなって思うのですが、そのボルダーのために世界の果てまで旅しようという気にはなれない…。

まぁ、それは岩場も同じですが…。フィンランドのアイスクライミングに誘われたことがありますが、行ってもいいなって思いました。

好みのクライミングは、人それぞれですね。

■ 40代、50代クライマーは文化を作る世代

小山田さんは、最近、パーソナルレッスンを始めたそうです。

海外では、アメリカでもイギリスでも、アレックス君とか、エミリーとか、名だたるクライマーがオンラインコースを作ったり、いろいろと取り組んでいます。

日本のクライミングガイドは、自分がクライミング活動をする資金源としか、お客さんをみなしていないので、どちらが与えられている側か?というと、実はガイドのほうなんですよね。

トップロープを張って、こんなのも登れねぇのかと、顧客を見下して、終わり。

それじゃクライミング文化が栄えるはずがないですよねぇ?

もちろん、誰だって食べていかなきゃいけないので、仕事をしてお金をもらうのはOKなのですが、まぁ与えようと思って仕事している人とそうでない人は、仕事の仕方、記録の書き方でわかるよなぁ…。

ジムで小山田さんが教えてくれるセッションがあるそうで、技術中心のセッションだそうでした。

テーマは、一回目は保持、で、二度目はヒールフック。 

そういえば、ピラニアでも、金曜夜にやっており、時にユニークな課題があったなぁ…

私は仕事でほとんど出ていなかったのですが、数少ない出れたときに、反対の足から始めないと登れなくなる課題があった… とりつきの足をどっちから出すかが核心で、数手先を読んでおかないと、反対を出しただけで行き詰ってしまう課題でした。

あれ、気に入って、行ったら触る課題、にしていました。

ピラでは、そんなにコロコロ課題変わっていなかったけどなぁ…。というか、むしろ、自動化するまで登りこみたいので、変わったら困るっていうか…。

今のクライミングジムの人は、ルートセットに追われて大変なのだそうです。

一回登ってもう終わり、っていうのが最近の人は好きならしい。

私とは全然違うなぁ… 私はスキル習得志向なので、バレエでも、プリエとは何か?エレベーションとは何か?ってだけで20年も遊んでしまいました…

クライミングは、フリークライミングは今からってところで、福岡に来たので、私のフリークライミングの歴史はまだ始まっていない…(笑)。

始まらないで終わるかもしれん… ま、それもそれでよいかと思っています。

クライミングは遊びなので、遊びで死ぬわけには行きませんね。

そういえば、吉田さんが、軒先貸して母屋取られるなって言ってたよなぁ…

2023/07/14

【アドベチャーツーリズム】Crags in Japan を!

 こちらにHikes in Japanというサイトがヤマケイにより整備されています。

https://hikesinjapan.yamakei-online.com/

これの岩場版を誰か作ったらどうですかね?ちゃんとしたトポが書ける人。

Crags in Japan ですね。

■ クライミングのカテゴリー 昔と今

歴史的にクライミングは、

アルパインクライミング→エイドクライミング→フリークライミング→スポーツクライミング→ボルダリング、

と進化してきたので、この順番で学んでいないと、ロッククライミングというカテゴリーで必要な知識が伝授し損ねられてしまう、という構造的問題があります。

昔の分類

クライミング

 ・エイドクライミング 

 ・フリークライミング ・ボルダリング  ・インドア 

                     ・アウトドア

            ・リード     ・インドア

                     ・アウトドア

注:この分類法だとロッククライミングと言う括りでの知識伝授が起こらない

現代事情に即した新しい分類

クライミング

 ・インドアクライミング(スポーツクライミング)  ・リード

                          ・ボルダリング

 ・アウトドアクライミング(ロッククライミング)

              ・スポートルート

              ・トラッドルート

              ・アルパインクライミング

              ・マルチピッチクライミング

              ・ビッグウォール(エイド)クライミング

              ・ボルダリング

 ・アウトドアの特殊なクライミング

              ・沢登り

              ・アイスクライミング

              ・ドライツーリング

大体、海外はこの分類です。雑誌もジムクライマーは別で、ロッククライミングは、外岩情報しか載せず、コンペ主体のジムクライミングとは区別されています。

■ インドアは安全管理ゼロでも登れる

スポーツクライミングが行われるインドアは、全然危険がない。ので、大体インドアの人がアウトドアに移行するときに、事故るリスクが大きい。

・トイレ有無

・落石の有無

・ロープ長

・ピクニックシートを広げていい場所と良くない場所

・ひなた、日陰

・季節 暑さ寒さ 虫 日射 雨

・けがをした場合の救急車の取り付け安さ

・行方不明になった場合のインパクトの大きさ 

・補給スポット(飲食物)へのアクセスの長短

・仲間の重み

・外岩では、落下係数が0.3になるように設計されているわけではない(ランナウト)

・ビレイ技術の差

・ホールドの見つけにくさ 

・技術的な違い (例:終了点。外岩では懸垂下降の技術や支点構築技術はマスト)

・歩荷の有無

・歩く力の有無

・自動車を保有しないといけないこと

・宿泊能力 野宿、車中泊、Pキャン

・アクセス問題への配慮

・チッピングなどの倫理観の順守 (外に岩にホールドをつけない…笑)

■ 問題点

大体の問題点が、外の岩場を、インドアジム化しようとしてしまうということですね…

本来、加工してはいけない外の岩を、チッピングして加工しようとしたり、ホールドをつけ足して登れるようにしようとしたり、終了点を人工壁のようなものにしようとしたり。

最大の問題点は、人の頭の中の切り替え。インドアの頭をアウトドアの頭に切り替えるのが、現代人は下手です。

■インドア出身のクライマーがリスク認知に疎くなる理由

福岡市内では、歩いている人、前を見ていません。スマホ見ている。前を見ていないんだから、当然ぶつかるよなぁ。ぶつかっていない人は周囲の人がよけてやっているだけ。

同じことがアウトドアで起きる。インドアからアウトドアに出たら、周りの人がその人が死なないように配慮してやっている。しかし、本人はそのことに全く気が付いていない。

トイレはここですよーとか、車は代わりに出してあげますよーとか、ロープも持って行ってあげますよーと、指導者の側がしていると、本人は、

あれ?どうするんだっけ?

考える機会が奪われていることになります。

アウトドアにインドアの11ミリ×30mのロープを一度持ってきてみれば、あれ?足りない…とか分かるし、え?太すぎて確保器に入らない!とか、懸垂しづらい!とか、分かるはずです。

そういう小さい失敗をする機会を、周囲の人が奪っているため=過保護なので、結局、いつまでたっても、

 俺って登れるー

って気が付くだけで、

 自分の足りなさに気が付けないクライマーが量産

されるわけです。

インドアのスポーツクライミングのほうが、アウトドアのロッククライミングよりも、必要になる身体強度が強いのですから、登れるのは、まぁ当然の帰結です。

自己肯定感が上がるのは結構なことですが、それより、先にちゃんとしたクライマーになるためのリスクの学習が盲点になっていますよ。



2023/07/13

【クライミング心理学】 男子の世界には、”助け合う”世界がない

 ■男性の対人関係の特色

最近、男性の対人関係を見て、私は

 競争相手

と目され、それで、男性の嫉妬による攻撃、を受けたんだなーと思っています。男性のクライミング社会って、むかーしから、

 ルサンチマン

が主だと言われています(汗)。

ルサンチマンなんて高級な言葉、現代の男性にはわかりません(笑)が、平たく言えば

 男の嫉妬

ってことです。クライミング界で顕著なのは、

 チッピング

です。こちらに小山田大さんのブログがありますが、ほんと、しつこくチッピングの被害を受けられています。

そういえば小鹿野の5.12の課題で、女性が使える位置にあったホールドがつぶされたという事件がありましたよね…あれも、チッピング。

”チッピングしてはいけない”、なんて、そもそも、クライミング界全体を貫く背骨みたいな倫理観です。つまり、よっぽど根深いメンタル障害でもない限り、普通の人は、

 チッピングはよくないことだ、クライマーの倫理観に反する

ってわかっている、ってことですが、それでもやってしまうくらいなのだから、

 男性の嫉妬という心の闇がどれだけ深いか…

ってことですね。

男性のトップクライマーたちは、大体もれなく、全然すごくないクライマーからの嫉妬による妨害に苦しんでいます。

要するに日本社会がそれだけ、男性に競争に勝て!と言ってきたってことですね。

■ 原因

さて、そのようなことがなぜ起こるのか?

男の子の子供を取り巻いている人間関係を見てみますと・・・対等の人間関係がほとんどないんですよね。パートナーシップっていう人間関係です。

父・兄 → 上下関係

母・姉 → 一方的に甘える関係

弟・妹 → めんどくさいが、我慢して、かまってあげる関係

特に男性の兄弟しかいない家族関係…例えば、父・母、お兄ちゃん、俺、みたいな4人家族は四人家族でも、一人しか女性がいない家庭に育つと、

 女性 = お母さん = 甘えさせてもらって当然の関係

が、その人の女性観の前提になってしまいます。

そういう人でも、クラスメートの誰それさんを好きになったことがあると思うのですが、結局は

 手に入れても、どう扱っていいのかわからいてないので、大事に箱に入れてしまっておく

と言うことになりがちで、相手がクライマーとして成長していくためのニーズを自分が満たす=つまり、十分に信頼ができるビレイを提供する、とか、結婚生活において互いに支えあう=つまり、妻がピンチの時は自分が家事を提供する、とか、分からないんですね。

 大事にする=トップロープ張ってあげるよー

 大事にする=僕が働くから君は家にいていいよー

になってしまいます。つまり、”適切な大事に仕方” が分からない。正解はこれです。

 重たいロープもって上げるよ → ケガや病気の時以外はよけいなお世話

 ビレイしてあげるよ → パートナーシップとして当然の行い

家庭なら

 妻の妊娠中、僕が働くよー =ビレイしてあげるよ → パートナーシップとして当然の行い

です。僕の転勤についてきてー(涙) は、僕が守ってあげるよではなく、僕を守ってー、です。 

■ 競争だらけ

一方、父、兄、弟、と言うのは、結局のところ、母の愛を奪い合う

 競争相手

です。クラスメートで、例えば、部活などで、

 良い仲間関係

に出会えるならいいですが、昨今は、子供の習い事って、ほとんど

 習い事=追加の競争

で、誰それが誰それちゃんより登れる、登れないという競争関係を、親も、子供のモチベーションを上げるため、という口実で、持ち込んで、まったく違和感を感じないです。

しかも、日本の部活って、いまだに先輩後輩の旧システムだし…。スポーツ界は、いまだに、スポコンで、しかも、上下関係に厳しいとなると、

 パートナーシップを学ぶ場ってどこ?

ってくらい、存在しない訳です。

■ 足を引っ張る、が正当化される

このような競争社会においては、勝者となることだけが正当化されるので、

 すでに勝っている人の足を引っ張る

が正当化されます。なので、

 チッピングしている人は、全く反省しないどころか自己弁護する声明を平気で発表したりする

訳ですね。それは、男性が

 勝ってなんぼ

だという世界に生きている、という思い込み(リミティングビリーフ)に生きているからです。

■ クライミングの喜びは、十人十色なんですよ?

こうした、勝ってなんぼというリミティングビリーフができてしまう背景には、

日本のクライミング指導者が、勝つ以外の価値を、後進のクライマーに伝達し損ねている、

ということがあります。

つまり、

 スポーツクライミング&コンペで、グレード至上主義を作り出した

ってことです。九州はそれが色濃く、違うことやっているのは、小山田大さんだけっぽいです。

■ 大事なのは、グレード以外に目を向けさせること

私は、もともと、運動大好き派ではなく、体育の授業をさぼったせいで大学で留年になりそうになったほど、運動は後回し派でした。ほかの教科はAなのに、体育はDとか。だから何ー?みたいな反省すらないタイプ。

そんな私が、どうやってヨガの先生になるに至ったのか?

それは

 スキル習得重視

だったからです。スキル習得重視とは、コツやテクニックの習得、もしくは探究に着目して運動するって意味です。

例:

バレエ → プリエとは?エレベーションとは何か?

水泳 → ローリングとは何か?

クライミング → 2点支持とは何か?

登山 → 読図ができるとはどういうことか?どこからロープが必要か?キックステップとは何か?

例えば、私が一定レベルを到達したクライミングの一種である、アイスクライミングでは、ムーブは、正対、側体、フラッギング、しかいりません。あ、乗越のマントルもいるか。

それで上記に習熟するためにジムでやっていたのは、8級の課題で、正対登り、側体登り、インサイドフラッギングで登る、アウトサイドフラッギングで登るの4種の登りを、自動化するまで繰り返す、でした。

アイスクライミングは、フラッギング多用します。ヒールフックはやってしまうと登りが簡単になりすぎるので、競争にならなくなるので、コンペでは禁止されており、ヒールフック用のスパイクが出たクランポンは販売されていないほど、です。つまり、アイスはムーブもパワーもほぼ基礎的なもの以外いらない、ってことです。

いるのは、リスク回避の判断力です。つまり、壊れるような氷瀑にはそもそも取りつかない・登らないって意味ですよ。

もちろん、薄さを知らなければ、取りついていけない氷もわかりませんから、登りますけど、トップロープで薄さに迫ります。私はこれで、貧乏神の滝で、周囲のアイスクライマーの誰も登れなかったのを、トップロープクリーンで登ったので、薄さに迫りたいという気持ちは、もはやなくなりました。

したがって私がアイスで成長するなら、もはやドライツーリングに向かわねばならず、実際、最後は、ミックスルートをセカンドですが、やっていました。

このようなスキルに着目した方法で成長していると、グレードと言うのは、自分が取りついてよいミックスルートのルートグレードを見るための参考値、でしかありません。

つまり、目指すものでは自然になくなります。

参考までに、大体M5とM6の間くらいです。M5だと簡単すぎ、M6だとできないということです。

現代のトップクライマーは女性でもD15,14あたりですから、こうして、その差が分かると、変に隣の〇〇ちゃんと比べても仕方ないなーとなります。目くそ鼻くそ、ってことです。

しかし、そういう風にせず、

「お前、階段、何段飛び降りれる?俺、5段。」「俺、6段」

「俺、9段!」(すげー!一同尊敬!!)

を目指してしまうのが、一般男性にとってのグレード至上主義的クライミングの実態です。

つまり、せまーい身内内で競争しているってことです。

階段になぞらえるなら、15段とか、20段とかが一番すごい人の世界で、5,6段しか飛べない人を馬鹿にして、9段飛べる!と自慢したところで、目くそ鼻くそってことが分からなくなってしまいます。

それこそが、このブログで、世界のツヨツヨクライマーを紹介している理由です。

スポーツ選手にとって自分の実力を客観的に位置づけることができる能力は大事ですよ。

■ グレード以外にもあるクライミングの価値

1)そもそも、屋外で太陽光に当たること=ビタミンD生成で、心身に良い

2)スキーやゴルフと比べ、自然界を傷つけることが最も少ない遊び

3)クライミング自体が、国際言語で、クライミングの手順さえわかれば世界中の人と友達になれる

4)クライミングは集中力を要するので、瞑想になる

5)バランス力を養う 

6)年齢を問わない、子供から、おじいさんまでやるスポーツは少ない

7)大人からスタートする人口のほうが圧倒的に多い 

8)非日常なので、普段使わない筋肉を使える

9)自然界に対するリスク認知が自然と深まる

10)責任感を養うことができる 

11)パートナーシップを学ぶことができる

12)国際性を身に着けることができる

誰もブイブイ言わせていないラオス。グリーンのシャツの子はフランス人だったが、初めてクライミングする、と言うことだった。誰も恩着せもしない。


2023/07/12

【スポーツ障害】意欲と無謀の混同 & 心身条件反射法によるブロック解除

■ 自分軸

昨日は、興味深い日だった。

朝から、世界中からうちの施術を受けに来ますとHPに標榜しているある整骨院に行った。

ちなみに私は、本当のプロの整体師を尊敬している。東京暮らしのころ、東京バレエ出身の芸能バックダンサーをやっている男性の先生の指導を受けたことがあった。その先生から教わった整体院で、ヨガでのハムストリングスの過伸展による、強度の強くない肉離れを直してもらったとき、魔法のように治って、驚いたことがある。しかし、その一回だけで、まぁ、基本、宣伝をしているようなところはダメだ。宣伝をしなくても、そこに整体院があるとは分からないような、ひっそりとしたところで、一流の施術は行われているものだ。

参考:浜崎治療院 http://hamasaki-chiryoin.com/ (上記の医院ではないです)

話を戻す。行って自分の症状をあれこれ説明したら、なんと施術に自信がないという回答が返ってきた。施術者が効果を確信できないような施術にお金を払うわけにもいかないので、そのまま施術を受けずに帰ってきた。

これは、まぁ自分軸という観点から見るとよいことのようだ。そういえば、一緒に組もうとか言ってきた、クライミングジム店長の男子に、パートナーを辞退させたことがあったなぁ…。 彼は俺はあなたが思うよりクライミングを分かっている!としつこく言ってきたが、カムでしか登れないシークリフの壁、そのジムの一番近所の野北だが、終了点整備を持ち掛けたら嫌だという。そして、どこかのマルチで、ベテランクライマーが墜落してお客さん事落ちている記事を引用した。

要するに、ボルトが確実な岩場で、私だけがドレイヤーでビレイするクライミングしかしたくないっていう話だったらしい。カムで登る気がないクライマーは、私の中では、まぁ、クライミングを別に分かっている人ではないと認定している。ボルトを追っかけるだけのクライミングって、登山でいえば、道標を追っかける登山で、それじゃ、スタンプラリーと何が違うん?

まぁそんな奴はこっちから願い下げだというので、向こうから下がってくれて、断らずに済みよかったんだよなぁ…

と言うようなことが再度、起きた(笑)。なんだかなぁ…という気分になったので、帰りにラフィネで、首のマッサージを受けたら、これがものすごく気持ちよく、ビンゴだった。

■ MYクライミングでの委縮の進行について

私のクライミングでの委縮は、山梨アルパインクラブの先輩(と想定していたが、とっくに私は彼よりクライミングの理解は先に進んでいたようだ…)として組んでいた、荒木さんが、

  ”実は全然クライミング行為を分かっていないのではないか?”という疑い

が、

 だんだんと確信に変わっていくプロセス、

だった。

白亜スラブでの彼の登攀で、”あー、やっぱり、実は分かってない人だったんだー”というのが、確信になった。 

というか、それまで、なぜか私のロープをもって行っちゃう、とか、ロープが地面に届かない懸垂なのに反省がないとか、数々の謎の行為が、なるほど、という納得に変化した。

じぇんじゃえん分かっていない人だったから、ショートで、「カムの位置が悪くて、あれじゃロープがスタックしますよー」と教えてあげても、「ありがとう、どれどれ?」ではなく、「なんだよ、せっかくオンサイトしたのに、なんでそんなこと言うんだよ!」って答えが返ってきたわけである。

■ 年配の人だからってわかっているとは限らない

こちらでアソボウという会を率いてきた松〇さんにもお世話になったが、松〇さんが提案してくれるショートの課題にも疑問があった。

例えば、初心者には向かないとされる、”短かしい”と言われるルートや、下部に落ちる核心があったり、そこが直上ではない、などとビレイのテクが必要なルート、あるいはもう、ボルトが取り換え間近なルート、を紹介される… これ、初心者である私が登ってもいいんだろうか?と疑問になってしまう、おすすめ課題選択、ってことだ。

そういう事例から、だんだんと松〇さんもクライミングのことを別に分かっている人ではないんじゃないか?と思い始めた。猜疑心の芽生え、ということだ。

これは従順を旨とする儒教国の九州では嫌われるが、クライマーになるなら決定的に必要な資質だ。

何事も丸呑みはいけない。

松〇さんは、悪い人ではない。もちろん荒木さんも悪気があったわけではない。

ならば、原因は何だ?

■ 意欲と無謀の混同

九州では、

 意欲がある、

ということが、無謀である、向こう見ずである、ということと混同されているような気がする。

例えば、インドア出身のクライマーは、アウトドアに出て、当然トップロープしかさせられない。ので、トップロープさせると、そういう人はたいてい

 デッド

で取る。

それを見たら、山梨では渋い顔をされる。九州では、いいね!って顔をされる。

これが最大の差だ。

しっかし、外岩で、デッドで取るような人に、リードさせられますか? させられませんよね? 

アウトドアの岩場でのリードで、人工壁で落ちまくるみたいに平気で落ちる人は、まったくロッククライミングに必要な、リスク感性、お留守です。

もう、クライマーには向いていないと言えるレベル。

しかし、リスクの取り方を自分で学ぶのがクライマーの仕事なので、誰も教えてくれません。

ただ、フィードバックがこんなに違うと、誰だって誤解しますよねぇ。 

デッド=いいね! デッド=渋い顔、では、外岩クライマーになるために、

 ん?俺、なんか間違ったっけ?って思うチャンス

が、九州の人には、与えられていない

誰だって登っていたら、そのうち、そんな登り方をしていたらダメだ、ということが分かってくるはずなんですが、九州では誰もがポジティブシンキングすぎて、クライミングをあおるだけが善になってしまっているので、分かってこないままの人が、ほとんどみたいなんですよね… しかも、それをやっている舞台である、岩場のボルト、40年の年代ものなのに。

それは、デッドで取る=意欲的、ということで、意欲をほめる、という、指導者の善意からスタートするのではないかと思います。善意だけにやっかい。

それ、逆効果の教育効果、出しています。

さらに言えば、そんなスタイルだから、ボルト連打が当然になる高難度へ行くことだけが、安全性を高める行為になります。日本の岩場なら、大体5.12以上は安全なボルト配置です。

さらに言えば、5.14とか、高難度は基本、各駅停車で落ちながら登れるようなボルトになってる。

意欲というのは、リスクを理解し、自分で主体的にコントロールする、という方角に向けないと、ただ登りたい、登りたい、では、いざ登れなくなった難度のときに落ちて、ただ一度の失敗で、死ぬだけのことになってしまいます。

クライミングには、ここで落ちたらどうなるのか?という想像力が必要なのです。

「ちゃんと止めてあげるから、落ちていいよー」という頼りになるビレイヤー根性も、時と場合、です。

落ちていけないところ、っていうのが、クライミングにはあり、それをクライマーは、当然わきまえているべきなのですが、人は完ぺきではないので、ビレイヤーはそれを下から教えてやる、という協力体制が必要です。

その下のビレイヤーの役目をやってくれる人が、ものすごく少ない。それができる能力がある人が少ないです。ただロープもって、でくの坊みたいに突っ立っているだけが、ビレイできます、の中身だったりします。

もっと悪いのは、人工壁でのビレイを覚えて帰り、それが正しいビレイテクだ、という信念を作ってしまった人で、それだと、落下係数0.3に適したビレイはできても、外岩の落ちれない課題に対しては全く対応不可能です。

だいぶ話がそれましたが、このような事情で、意欲的なクライミング、は、無謀なクライミング、と混同して理解されやすいです。

さて、昨日は、すごくいい日で、午後に予約していたカイロプラクティックの先生がすごかった。

心身条件反射法と言う施術をされ、イップスの治療などで成果を上げているそうです。

 https://www.youtube.com/@familychirofukuoka

クライミングは、メンタルがもろパフォーマンスに影響するスポーツですから、安心できないクライミングパートナーと登るほど、クライミングにとって、悪影響があるものはありません。

スポーツクライミングの日本代表などの成果は、落下しても100%死なない、という安全性に立脚しており、
 
 最も安全なクライミング=ビビリの人がやるクライミング=スポーツクライミング

ですよ。スポーツクライミングしていたら、勇気あるね、ってならないです。そこも大誤解があるよなぁ。

つまり、価値観が、あべこべになっている。

病巣は根深いです。

■スポーツの怪我を早く治すために