■ 反省をしないという悪習慣
山やは、山に行った後、山行報告書を書かされるのが、山岳会の習わしなんですが…。
昨今それをしない山岳会が多い。
白亜スラブでロープが上がらなかった先輩もブログも書かず、山行報告書の義務付けがない会の出身で、行ったら行きっぱなし…つまり、一つの失敗が次の成功へつながっていない人でした…。今思うと、だから、10年以上のキャリアがあっても、ロープが上がらないとか、終了点を見落として、1点に二人がぶら下がる羽目になるとか、そういう失敗したクライミングを成功体験にして自己肯定感が上がりまくってしまうのだろうと。
つまり、
マイナス × プラス = マイナス
です。
マイナスの経験 × ポジティブ思考 = 次も失敗
です。
ま、正直に言うと、反省するのがめんどくさい、が本音だと思います。
リード”してやっている” のに、”そんなにごちゃごちゃ言われるのなら、お前とは行かない” というのが正直な気持ちだろうと思いますが…
リード”してやっている” も間違いだし… ”ごちゃごちゃ言われる”のは、命を預かる責任上当然で、嫌なら一生セカンドやって、って意味だし… ”お前とはいかない”も、こんな人と行きたい人いるの?みたいなことになるわなー
普通の感性のクライマーから見ると…。普通はスイマセンと謝っている姿、反省している姿で、普通…。
でも、そうならないで、すごく自己肯定感が上がるというのは、そして、もし、これが若い男性クライマーたちが山を楽しむ理由ならば… まぁ、事故は減らんでしょうなぁ。
だって、反省するどころか、むしろ、このような意味合いでの
ギリギリ
のほうが楽しいって意味でしょう…(汗)。
■ ギリギリボーイズ の ギリギリ
ギリギリボーイズという言葉が、一昔前には、アルパインの強い人たちの代名詞みたいな感じでしたが…今では立派な地位に就かれていると思いますが…
言葉のギリギリの内容をしっかり世間に伝え損ねていたのかなぁ…
世界に認められたギリギリ…Girigiri…
全く違う意味で日本に定着、ってなっていないかね?
それは、元をただせば、山行報告書を書かない習慣から…
■ マイナス要因は集客上書けない
しかも、昨今は、山行報告書はブログ上。となると、仲間以外の不特定多数も見る。
つまり、入会候補者も見る。と、マイナスなこと、ヒヤリハットなこと、とか書けないです。
入会候補者来なくなりますから(笑)。
危ない会と思ったら、誰も入らない。
でも、会で危ないのは、約1名とか、だったりします…特定の人がアブナイことが多く、みんなでその特定の人を阻止したり、守ったりしていることが多いです。
大抵はそのような人は、みんなのサポートなんか要らん!と思っていることが多いのですが、そう思っているのは見えていない本人だけで…ものすごく助けられていることにあまり気が付ける人間的器がない場合が多いのです。
ので、会のブログを見ても、アブナイ会か危なくない会かはわからない。
行ってみて、生を体験してみないと分からないです。
講習会が頻繁でない会は、スキルレベルがバラバラで、リスク感性不在の人が大きな顔をしている場合も多いような気がします。
大事なことは、
ヒヤリハットから よく反省して、次の山につなげる、
ということです。これが、マイナス × マイナス = プラス ということの中身です。