2022/01/31

素直さと謙虚さ

■ この4年間の苦悩の理由 嫉妬のミラーニューロン

最近、大嶋信頼さんという心理学の先生の本を手にし、九州に来て私に起こったことはこれだ!という確信で、色々と謎が氷解中です。


私には、クライミングにおいて別に何も嫉妬されるようなものはない。

何も嫉妬されるものがないのに…という人が嫉妬されると、学習性無気力=鬱になる。これだな!クライミングで私に起こったことだなぁ…。

元の動画は、ここです。

クライミングにおいては、九州に来て以来、普通にしていても、やることなすこと、全部裏目に出る感じ。イメージ、”身ぐるみはがされる~!”でした…

別に山梨では、特別いい目に遭っていたわけでもないし、有名なクライマーに媚を売って、特別扱いしてもらったわけでもなく、むしろ逆で、普通に山岳会が機能している時代の人なら無料でゲットしているようなクライミング教育…を、わざわざ運転3時間の安曇野まで行って、”お金を払って”受講して、能力を身に着け、自分で勝手にのし上がったわけなので、九州に来て、私ほどの環境が厳しくない人が、本を読めば分かる程度の知識すらもない=努力をしていないのに、期待の大型新人扱い、厚遇されているのを見ると、どっちの環境が恵まれているか?と言えば、あなたでしょ!という環境なのに、なぜか、嫉妬される…という状況でした。(どこかで見た図だ。そうか、私大に行っている人に国立大に行ったために嫉妬されるやつか)

まぁ、たしかに雪も岩も、基本的に、気温がマイルドなので、リスク管理についておろそかになっても、身につまされない、ピンと来ない、というのは、理解できる。昨日もサチさんの投稿で、太字にしたが、山梨クライミングでは、今の時期、”基本マイナス”。

九州では、朝以外は日中10度くらいまで上がるから、寒い、寒いと言っても寒さの中身が違うんだよなぁ…。まぁ、体感はなぜか、ホントに寒いんだが。

■ その土地に合った山岳教育

さて、4年前の昨日は、ガイドステージⅡの試験を受けていたころのようだ…。しかし、もう4年か…私が山梨でクライミング三昧していたころは、はるかかなたということだ。

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登山ガイドステージⅡの検定試験を受けて思ったこと。

登山ガイドステージⅡの資格で案内できる職能域は、森林限界を超えない程度の樹林帯の森の中までです。八ヶ岳で言えば、しらびそ小屋まで、とか本沢温泉まで。

その職能で案内できることを考えると、岩稜は通りようがないです。

それなのに、ショートロープが検定に出てくる。

一般の山岳会にいても、20年いても、ショートロープが必要になることはないです。会で出てくるのはコンテ。あるいはスタカット。

なので、ガイドはガイドを育成する機関が必要だと思います。現行では山岳会上がりの人がガイドになるのが定番ですが、ガイドって今、訴訟では負け続けですが、山の経験値を積むのは、長い長い時間がかかります。私程度の経験値でも、8年、山の数で500弱、雪山の数で120弱、アイスの数で60弱です。それだけ頻度を上げても、ショートロープなんて必要ない訳で、たかだかステージⅡのスキルは、自然に任せていては身につかないわけですから。もう少し本腰入れた本格的なガイド育成機関がないと、

求められるスキルは高く、

顧客に提供できるサービスは低く、

したがって、取得コストは異様に高く、回収できる利益は非常に小さい、ということになり、ガイドのなり手はいなくなると思います。

私は登山者としては、理想的に…良いスピード感でという意味です…育った気がしますが、それはガイド資格とは全く別のトラックです。なので、山岳会でいくら長い経験があっても違うような気がします。自分がいた会の先輩たちを想像して、かれらがガイディングスキルがあるかというと、違うなと。もちろん、山やとして尊敬できる人たちでしたが…
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このような文章を書いているんだが、福岡に来て、例えば、山岳会などの現状や、アルパインクライミングにおいて、指導的立場にある人たちの様子を見て、ますます、これでは山やは育たない、と確信するに至った。

その土地にはその土地の個性に合った山、クライミング、山岳技術があれば良く、いわゆる”アルパインスタイル”が、雪の降らない九州には、構造的に存在しえない、というだけの事ではあるが…。

逆に言えば、例えば、ボルダーなどは、年中登れるんだから、そうでない地域よりは、先進的になっても良かろうと言えるものだが…、まぁ、現実はそうではない。

せっかく、他地域に競争優位性があるボルダーも、アルパイン分野での遅れと同様に足を引っ張られて、遅れている…。その基本的な理由は?というと

 人材

ということだろうが…。本式にやりたくなったら、そりゃ、山梨とか長野に行きたいよなぁ…普通…と誰でも思うので、これまた、人材流出を阻止することは不可能なわけだ。

となると、どうしたらいいのか?ということになるが…やっぱり、ここは、”九州男児の登りを見せやるぜ!”などと、片意地張らず、普通に、外部講師を呼んで、”よろしくお願いしまーす!”ってのがいいのではないだろうか?

つまり、九州に欠けているものは、素直さや謙虚さ、なのではないだろうか?