2023/01/06
2023/01/05
若いころにサンフランシスコに住んでいました♪ → 私はあなたのお母さんじゃないのよ問題
■ 自分の潜在能力をフルに生かした経験
もしかして、日本の若いクライマーたちは、私が若いころにやっていたような西洋社会への適応力はないのかもしれないと思い、参考になるかもしれないので書いています。
■ ずっと海外に行きたかった…生きる手段としての英語
私は子供のころから、束縛から逃れたく、それには、誰も私を知る人がいない海外に行くのが一番いい、と思っていました。
三人兄弟の長女だったので、生まれた時から、面倒見る側の運命…。もう人の面倒を見て一生を費やすのはうんざり、ったのです。
■コツコツ努力時代
それで、我が家は貧乏だし、英会話の〇〇とかで習得するのはありえないので、ずっとNHKの英会話入門とか、ラジオで聞いていました。ビジネス英語も、杉田ひとし先生の時代はずっとファンでした。18歳ですでに10年は聞いていました…から、子供のころから、自覚があった、ということですね。
■ 高校選びに失敗…先生の希望で熊本高校へ…
私は、高校選びに失敗し、本来は、大学に進学しないで高校から直接就職できる高専に行きたかったのに、中学の担任の先生の点数取りで、進学以外、選択肢のない熊本高校に進んでしまい、にっちもさっちも行かなくなり、結果的に自分で大学に進学するしかないという、最も厳しい選択肢をとらざるを得ませんでした。
いや~マジ大変でした。10人に一人くらいしか、この選択肢で、大学を卒業できる人はいないです。級友はポロポロと一学期が終わるころには半分くらいになっていました。
中学の先生が、一流高校に進学させたという自慢話がしたい、という理由で、進学校に進んだため、プログラマーになる夢は棚上げで、大学進学=夜学しか選択肢がなかったのです。
もちろん、親には引っ越し費用の17万円の現金以外は、何も貰っていません。というか、喰うにも困っているのでもらえません。高校時代は早朝のパン屋でバイトしていました。
入試の日に入試の結果を待たずに(どうせ合格は分かっていたため)、翌年のアルバイト先を決め(生協)、入学式より早く入寮して、一日も無駄にせずアルバイトしていました。入学式はバイトで出ていない。成人式もそんなお金はもったいないので、パリの旅行に使いました。
そんな調子の大学一年生だったので、受験明けで、羽を伸ばすモードの他の学生とは、まぁ全く生活態度が違いました。今から本気モードです。やっと足かせなく、自分の人生を生きられるようになった、ということなので。
ラオスで感じたのは、これかな。やっと足かせなく、登れるようになったって感じです。遠いボルトはチビには足かせ。
■ 黒人の先生で英語の専門教育
大学のころも、NHKのラジオ講座は続け、小3からなので、1年生ですでに10年選手です。このころは英語の専門教育がスタートしましたが、私の先生は、カリフォルニア大学バークレー校から派遣されたオルレミ・オモデレ先生というケニア出身の黒人の先生で、日本国発の黒人女性教授でした。
先生は英語のドラマ(戯曲)が専門ですが、外大の学生が引っ込み思案で発言しないので、ずいぶんとイライラされていたようでした。先生の要求は、アメリカ人学生並みだったような(笑)?先生、日本社会に詳しいわけではなく、たまたま日本にきただけみたいでした(笑)。
私はどこ吹く風で、外大の図書館で司書としてフルタイムで働き、日々、外国語の本と格闘しつつ、リナックスを覚え、18歳からテルネットコマンドでパソコン通信をしていました。外大の図書館は当時最新のネット環境でした。インターネットって大学からスタートしたものなのです。英字新聞も学生向けのを読んでいました。
■ 転機
転機が来たのが、 3年生の時。貯めたお金でパリに行った直後で貯金がスッカラカン、だったのですが…、アメリカ人の教授と日本人の教授がオペアで学生を捜しているということだったのです。
聞くと、オレゴンか、カリフォルニアという話でした。片方は日本人の先生、片方はアメリカ人の先生ということだったので、アメリカ人の先生のところに行くことにしました。が、パリに初めての海外で個人旅行に出かけた直後だったので、財布には2万円しかない(笑)。
それでも、このような機会を逃すと一生アメリカに暮す経験と英会話力は望めないと思ったので、二つ返事で出かけてきました。オペアというのは、子守で、月給が当時で400ドルでした。
失うものがなかったわけではなく、帰国しても学生寮には戻れないので、その後の大学生活が不安でした。英語も当時は話せませんしね。育英奨学生だったし。
■ ベイエリアで暮らす
行ったら、そこはベイエリアのかなり奥で、アメリカの場合、奥になればなるほど、お金持ち地帯という決まりでした。
当時のトップクラスの富裕層で暮らすことになりました。アメリカでの生活は富裕層に交じる、という生活…最寄りのセーフェーまで徒歩40分でした。隣の家?とおーい。子供が友達の家に遊びに行くにも、運転しないと遊びにも行けない。
当然のように車がないと生活できないので、初めての運転免許は、あちらで取りました。まだ記念に持っています。実はソーシャルセキュリティーナンバー(アメリカ版マイナンバー)まで持ってる。
6歳、11歳の男の子のお世話役でしたが、アメリカでは驚くこと続きでした。まず食事が三食、シリアルでも平気です。ランチはピーナツバターとイチゴジャムのサンドイッチ。もしくはチーズのサンドイッチ。チーズの…って言っても、スライスチーズを挟んだだけのものです。こんなので子どもが育つはずがない!
行ってすぐ、免許を取るのに、筆記試験を受けて、自分で運転を教えてくれる人を募集して、40時間路上で運転し取りました。片言英語で、運転を教えてくれる人に、15ドル払います、と書いたら、最初に見た人が教えてくれた。自分でも行動力あるなーと思います。
結局、トーラスに乗ってフリーウェイをびゅんびゅん運転する生活でした…。当時のアメリカは不景気で、モールにも、だいぶ行きましたが、どこもスッカラカンでした。
その後は、片言英語から脱するのに3か月程度で生活には問題なくなり、恋人もすぐに出来ました。日本人女性はそれだけで大人気っぽかったです。勤勉なアルべニアの人でした。
オモデレ先生は、3年の任期を終えて、帰国されたところだったので、バークレーとベイエリアは近く、ときどき呼ばれてパーティなどに顔を出すと、私があっという間に英語を習得したので、ホントに喜んでくださりました。ついでにアデとアバ、という二人のお子さんが日本語をキープするのにも、日本人の教え子がたまに訪ねてくるのは、都合がよかったみたいでした。
ベイエリアのお金持ち世帯では、共働きが普通で、子供は一人で置いておけない法律なので、けっこうオペアが盛んで、私以外には、ヨーロッパ人が主体でした。男性も多かったです。かれらは、私より高給取りで、私の月給400ドルは不当に低いもののように思われました。たぶん、日本が西洋の仲間入りをしたい、という序列による価格設定だったのかな?と振り返って思いますが。
家事使用人的な地位の中では、オペアはかなり地位が高く(知的職業)、コロンビアなどの移民の人たちは、自国で高い地位にあった人たちも、ハウスクリーナーの仕事の方が多かったです。ハウスクリーナーだとオペアの倍くらいは稼げるというのがあるからかもしれませんが、私の住んでいた家に来ていたドローレスは、故国では弁護士なのにハウスクリーナーをやっていました。40代くらいの方でした。
■ ミッション地区でヒッピーライフ
1年後、私は一人でやっていける自信がついたので、サンフランスシコに一人住まいしたのですが、最初に住んだ家はミッション地区にある、ガンショップの二階でした。
日本人のオーナー所有で、店員は、アメリカ人と自衛隊上がりの日本人のお店でした。シューティングツアーで儲かっているようでした。お部屋の方は、大きなビクトリアンハウス(アメリカ版古民家)のシェアで、私の部屋はガンショップの二階で道路に面していましたが、雰囲気はいいけど…壁に試し打ちの銃創があいている(笑)というお部屋。
このお引越しでは、マリファナの洗礼を受けました。私は清潔度が日本人基準なのですが、共有部のキッチンやトイレが黴臭くて、猛烈に掃除したのですが… 匂い取れず。あとで、べつの部屋の日本人男子学生がやっているマリファナの匂いだと教えてもらいました。ガックシです。
その後、恋人ができたので、その人と同じシェアハウスに空部屋ができたので、そっちに引っ越しし、その後もトータル6回も引っ越しましたね…。サンフランシスコの、ありとあらゆる地区に住んでみたくて。アンティークショップ巡りが趣味でした。日本ではできない趣味です。
恋人のデイビッドは、アッパーミドルクラスの白人だったので、いくらヒッピー風情でも、私が暮らしていたミッションは有色人種の地区だったため、あまり安全とは言えませんでした。
通いのベビーシッターをして生計を立てていましたが、目的は英語の習得で会って、仕事をすることではなかったので、週に二日だけ働いて、あとは、ボランティア活動だの、英語の勉強だの、して過ごしました。老人の介護も経験があります。
後はアンセルアダムスセンターの会員になり、美術館に入り浸り、サンフランシスコシンフォニーも年会員で天井座敷で聞きまくり、バレエもマチネとイブニングの2連荘とか。バレエの方はレッスンも取っていました。 芸術の町を堪能。
当時はアート系人種で、アウトドア系に進化したのは、山梨以後です。
どうも、サンフランシスコは、マウンテンバイク発祥の地だそうです。ゴールデンゲイトパークは、しょっちゅう行っていました。ジャグラーが一杯。怪しげなニューエイジが盛んな土地柄です。通りがかる4人に一人はゲイ、という土地。
ボランティア中心というので、今やっている生活と似ていますが、アメリカのほうがボランティア活動はホントにボランティアというか、日本のボランティア活動って、年配の人の第二の人生の、自己承認欲求のはけ口になっているので、年齢層も偏っており、多様性もなく、結局、年功序列の会社のコピーで、めちゃやりにくい感じです。
海外のボランティア活動ってもっと自由でのびのびしていて、命令されてやる仕事って感じではないです。
グレースメモリアル教会での炊き出しや、スリフトショップでの商品整理、値札つけ、英会話学校での生徒役、英会話ソフト開発でのテスターなどのボランティア活動をしました。
当時もソフトウェア開発に関わっていたし、近所の大学SFSUで勝手にコンピュータルームに入って、普通にパソコン使っていました(笑)。授業に出ていても誰も何も言わないんですよね…それで。普通に学生に交じって違和感なく、学食使っていました(笑)。
そんなこんなで、結局、英語で生活し、2年ほど、日本人とはめったに会わないで暮らしました。
地味に貯金して帰国した時は、500ドルの貯金がありました。これでも、アメリカ基準ではお金持ちです(笑)。アメリカ人ってホント貯金しない人たちですよね。
行くときは2万円しか持っていなかったのに。それで、 差し引き300ドルの超過(笑)で、日本に帰国しました。なんか、達成感。
■ TOEIC楽勝
帰ってきてすぐ事前準備をせず、TOEICを受けたら、870点でした。当時の満点は、950点です。2度目は、925点だったので、もはや再受験する意欲を失いました。22歳の時です。
その後は、学生通訳で働きながら実績を貯め、日本ではロボットの開発部に仕事を得ました。
■ 海外は住み込みなどよくある
そんな感じで、海外では、家庭内で住み込みで働くとか、あまりごちゃごちゃ言うことはないですから…。みんな、もっと海外に出たらいいのに…と思います。
何なら、家事の代わりに食事代もって、とか交渉次第です。
バックパッカーで、ニュージーランドを旅したことがありますが…バッパーで掃除すると宿泊費がタダになるところは多いです。
メルボルンのゲストハウスにいたころは、キッチンを私がいつもきれいにするので、Wifi無料って、向こうから言ってきました。
善い行いは、結構すぐ報われるのが外国です。それだけ悪い人も多いからですよね。
節約旅行は簡単にできることが日本より多いです。日本って交渉の余地がそもそもないですよね?ルールですから、で以上終わり。
■ 海外で大人になった
そんなこんな冒険を20歳でやってきたので、日本で社会人デビューする前に、すっかり大人になっていたんですよね(笑)。バイトはじめも早いですし。
ただし、アメリカ流を日本でやると嫌われます。日本人は、男を立ててくれ、って文化ですが、日本人の男性で20歳で、これやれる人います?
現代のネットが発達した情報社会で、20代で見渡しても、めったにいないですよねぇ…なので、日本では、ほとんどの男性が、全部子供に見えてしまう(笑)。
それは私のせいなのか?っていうと、私のせいではないかも?
■ 相似形
同じ構造がクライミングで起こったことだと思います。
私がしっかりしているので、相対的に、しっかりせえよ、って状況に男性が陥るんだと思いますね、特に日向神。
木工ボンドでケミカルアンカーの真似事をしようとした開拓者とか紹介されても…。
一体、私にどうしろっていうのでしょう?と思いました。
仲間のミスは仲間で拾うのが良いのでは?言いにくいことを部外者の私に言ってほしい、って、ズルでしょう…
私はあなたのお母さんではありませんし…。お母さんにされそうになると拒絶します。
リボルトになった大蛇山
■だからハーネス履いていないんです!って夢
今日は夜中に悪夢でお目覚め。
クライミングのコンペか何かで、設営しているところで、うっかりハーネスを履いていないのに、終了点の位置のところまで、自動的に上がってしまった。私がいるところは、本の厚みの薄い板を何枚も重ねてあるところで、積み木状態なので、ふわりふわりと揺れている、畳一畳くらいのスペース。
持つものは、梱包用の白いビニールテープが、握りこぶしの幅くらいで、あまりに必死に持つので、ペラペラに薄くなっていた…。
何人も人がゴンドラに乗ってくるんだけど、私を見ても、首をかしげるだけで、助け出してくれない。
ずっと、だからハーネスを履いていないんですってば!って言っているのに…。
手汗で滑りそう。
必死で訴えても誰も状況を分かってくれないという夢だった。
見に来た人は豪華キャストで、野口あきよ選手とか楢崎さんとか、ユージさんとか…もう、なんで私が危険にさらされているのが分からないのだろう…というところで、目が覚めた。
考えてみたらみんなスポーツクライミングの人で、リスクは無頓着な人たちだな。
あまりにも心理的に不安な夢だったので、刻印のように、記憶が鮮やか。いや~、まじ怖かった。
今にも泣きだしそうだった。ハーネス履いていなんです、って何回言ったんだろう…。
しかし、目覚めた今、あの状況でハーネスがあっても、どこにもセルフが取るところがないよな…
いや~恐ろしい夢だった。
ほんとにクライミングでは、追い詰められていたんだな~と回顧。九州に来てから見るもの、すべてが、
クライミングの教科書にやってはいけない、と書いてあるようなことだった…。
座ってビレイするのはダメだと、1行目に書いてあるようなこと。確保器は体につけろと書いてあるし。もう言い出したらキリがないが、まだ消化されていないのかもしれません。
■ 私を出しにリボルト?
私は克明に記録をつけているので、そのため、かもしれないと想像しますが…
ボルトが錆びていて、その上にグレーのペイントがされていた、大蛇山という課題がありました。5.10cです。
あれは、熊本の会長さんのススメで登りました。登りながらも、このボルト大丈夫なのかなぁと思いつつ登った。所見では、3便くらいでムーブが出てきて登れたんだが、一撃はまだです。
一度県外のパートナーが来たときに、再登して、成長していなかった。
大蛇山、なんと、そのあと、リボルトになったんですよ…。え?!
やっぱりボルトが悪かったってことですよね? JFAが限られた予算でリボルトするってことは、課題を選んでリボルトしているはずなので…優先度が高い順のハズです。
というので、リボルト対象になるようなボロいボルトのルートをあえて登らせられていたってことですよね??
いや …
後で、JFAのNさんが、「リボルトしてあげましたよ~」と声をかけてくださりましたが、とてもじゃないけど、ありがとう、というより、そのような悪いボルトを登らせられて、落ちろ落ちろ、と言われていた、私は一体何だったんだ…?と思いました。
もちろん、大蛇山で気楽な墜落なんかせず、じわーと登り、中間支点には、テンションすらしてはいませんが…。当時も、落ちればいいのに、みたいな視線を浴びていました。
いや、ホント、クライミング初心者である自分より、クライミングの安全について
無理解
な人を”師匠”と崇めていたことが分かった。ここは、開拓者のおススメで登ったからです。
それとも、私が記録に書けば、全国区の著名クライマーの目につく、だから、九州のリボルトが進む、という魂胆でもあったのでしょうか?
どちらにしても、私は実験台のように命は軽ーく扱われていたということで、私自身が思う私の命の重さは、他の人が思う私の命の重さより、重たい、と思いました。
私はそのような他者の命を軽く、実験台のように扱ったことはない。
と以上のような考察を大蛇山ではしました。
■ 不安
クライミングで起こったことを色々考えて何がどうだったのだろう?と理性で読み解いていくと、不安障害みたいになったのですが…
仏教の、物事は心が作る、という説によると、やはり九州のクライミングカルチャーは、本当のリスクがある北海道、あるいは山梨のクライミングカルチャーと比べて、自然界のリスク自体が、あってないような気軽なもの… 別に低体温症になることもないし、化繊のウエアで固めてくださいよ、とか何を大げさな、って感じだし… とんでもない過剰リスク反応者に聞こえると思いますが、かといって40年前のカットアンカーで、10cがギリギリの人を10cに登らせて良いとは私には思えない。
私が先輩や師匠なら、あらかじめ、
「落ちないで、のぼりなさい。困ったら、エイドかテンションにしろ」
と念押しする。
そのくせカムでは登りたがらないんですしね…。カムの強度のほうが他人が何十年も前に打った腐ったボルトより、心理的になんぼもましです。倒錯している。
指導者の思考回路が、全く不明=不安。
悪夢によって、不安が出てくるということは、不安という精神障害に、日中は理性で蓋をしているのかもしれませ
ん。
■ 関連リンク
2023/01/04
復習ツーリングで発見する秘めた道:人間版、となりのツキノワグマ
■ 大快晴
私はお天気を見て来週の行動計画を立てるのですが、天気図の線の幅が広ーい!=晴、です。
登山では、日本列島全体が5本、が基準値です。幅が広ければ広いほど、穏やかな天気。
前回は、乗車率99%の自慢のルートを、約3分の1しか走れなかったですが、全工程が25kmと聞いていたので、道を間違えさえしなければ、自分で歩ける距離、と踏んでいました。
というのも、アウトドアの基本、登山では、
一日の工程は普通の体力の人なら、20㎞というのが標準
だからです。大体、
1時間3㎞、1時間で300mの標高が上がれる、というのが、一般的な体力、
とされています。
ただ、マウンテンバイクは、登りは、筋トレギアで、何も持っていないより、歩きが遅くなってしまうのです…。
マウンテンバイクの通常のこれくらいは、普通、走れるという相場観
が自分の中に育っていない… それを作るには、データ取りが必要です。
■ マウンテンバイクの経済スピードを知ろう!
登山では、苦しくなく快適に歩けるスピードを 経済スピード、というのですが、測ったところ、1時間で標高440mくらいが、私の経済スピードでした。
トップクラスのアスリートは、標高1000m。若い男性で500~700m。一般の人は300m。今登山の主流の高齢者は、その半分ですかね?
日本各地で、若い男性に合わせて作られた、昔の標準コースタイム、というのが高齢化で通用しなくなり、登山計画を若い男性の基準時間で作って、趣味で登山を始めたお年寄りが遭難する、という事例が一杯あります。実際、本州の方では、コースタイムが昔の倍くらいに改定されています。
例えば、甲斐駒は、標高差2200mの山ですが、17時間の山です。私は11時間くらいで上り下りします。若い男性は9時間、日帰りです。なので、本州の地図で山に行くと、私はエライ強いほうに入ってしまい、強いね~と誤解を受けますが、年相応です。大体、登りは年齢順というのが決まりです。
余談ですが、
国際的には、標準コースタイム、みたいなヘンテコ基準を使っているのは日本だけ
です。
国際機関のUIAAからは、距離と標高、登山道の困難度のレベルで表記するように言われていますが、一向に進みませんね。日本人、慣習を変えるの嫌だから。
それで、手と足を使って這いずり回らないと登れないようなⅣ級の道に、杖を突いてオタオタ歩くような、おばあちゃんおじいちゃんが、誰でも登れるって書いてある、と言って、きてしまうんですよね…。
で、話を戻すと、この経済ペースマウンテンバイクバージョンを知りたかったんですね。
■ 朝も快適
朝は張り切って早起きしたおかげで、高速乗らなくてもスイスイ。順調に駐車場についた。
暖地の九州にしては寒い朝で、伊万里の辺りはすっかり霜が降りていました。九州は山梨より全然寒くないのに、なぜか寒さを感じるという不思議な土地柄。湿気の問題なんですかね?
ついたら、なぜか、大会の時あった方たちが集まっていた…あれー?なんと、私は知らなかったのですが、今日は、クリエイターの方がおさらいラリーをしてくれる日なのだそうです。
え?!全く一人で走る気満点で来てしまいました(笑)。とってもラッキーでした!
■ 更年期 × 怪我2発 × 悪性貧血
前回のラリーは、その前に参加した時の2年前から、だいぶ時間が立ってしまい、教わったことが、すっかりゼロリセットされていることを実感しました(涙)。
乗り方、一応教えてもらったよなー って、何だったっけ?みたいな?
私は、右足肉離れの後、右膝をボルダリングのランディングで脱臼。
…その回復が思わしくなく、自分に適したリハビリ運動を模索中でした。
1)ウォーキング NG。 道路を歩くと、舗装路なので、膝がむしろ痛くなる
2)水泳 NG アトピーの発作&上咽頭炎 塩素のアレルギー でもバタフライ得意
3)クライミング復活? 保留 落ちる時の動作ってコントロールがしづらい
4)インドアジム 保留 九州のジムは外岩よりではなく、課題がツマラナイ
それで、バイクは心肺機能をあげるので、いいかな?と思っていたのですが、道路は嫌だったのです…自然の中、が好き。
ところが…教えてくれた方によると、マウンテンバイクは、よく転ぶので、かなり危険だということで、怪我した体に怪我を重ねることはできないと思い、その時はコロナもあり、辞めておいたのでした。
しかも、福岡って近所で乗るところがないんですよね。裏山に毎日、歩荷散歩に行っていた山梨時代と違って、福岡ではアウトドアって、遠い憧れレベル。
さらに、栄養失調で鬱になる=B12と葉酸欠乏で悪性貧血=筋肉は異化で喪失。
おりしも、40代後半=更年期=老化の入り口で、怪我、運動習慣の喪失、肉体喪失、というトリプルパンチ。■ これをやりたかった!
さて、私が復習もかねて、経済ペースを知りに行くついでで、技術習得したい!と思ったのは、これです。
マウンテンバイクの上りテクニック【MTBはじめよう! Vol.12】
ちゃんとマウンテンバイクに乗る基本的技術を習得しなくては! まずは
ニュートラルポジションだ!
と思っていました。BBってのが何?から分からん。
ところが、なんということでしょう!
なんと、この日はみんなでツーリングしたので、後ろの人が、色々とアドバイスをしてくれ、ニュートラルポジション以上の成果が上がりました!
長い緩やかな下りで、ちゃんとマウンテンバイクらしく乗ってこなすことができた。
後の方はだいぶ習得していました。みなさん、ありがとうございました!
トップの方にはゆっくり走っていただき、小学6年生の参加者には、なんか申し訳なかったです…。ハズレの日でしたよねぇ…。
なんかお礼に私のできることはないかな?と思い、体験クライミングでも…と思いましたが(私は子供体験クライミングをプロボノでやっているので)、自転車乗りはクライミングは興味なさそうだった。あとヨガが教えられます(講師歴6年です)。
■ さて、ツーリングです!
今回、回ったコースは、なんと私が離脱した後からが、本番、おいしいところ、でした(笑)。
ほんとに、復習に帰って良かった。標高で言うと100mかそこらの里山なのですが、うっとりするような、ご機嫌な散歩道、というようなところでした。甲府の裏山を雪の日に歩きに入ったことを思い出しました。
写真は、撮り損ねましたが、立派な巨樹が突然出て来たり、え?ここは天然のキャンプ地?みたいな、整地されたかのような野原が出て来たり… これは!という
秘密の花園ちっく
な場所が一杯つないであるのです。トレイルが昔の子どもの通学路で、お地蔵さんがある、という場所もありました。
私が思い出したのは、南アの芦安で、登山道整備に出かけた時のことでした…。その登山道、実際、登頂するには必要のない道だったんですよね…。だから、誰も通らなくなり、自然に廃道化してしまったのを復活という流れでした。
山が人間生活と遠くなり、登頂、だけが山を歩く理由になってしまったら、こんな道イラナイ、と捨てられてしまった、ということです。
要するに、登山という活動は、登頂以外の価値を捨ててしまっている、ともいえます。まるで日本人が、成功以外の生き方の価値を捨ててしまったように…。
私はどちらかというと、人が来ない、人に知られていない、ということに価値を見出すタイプなので、そういう使われなくなったところに、のんびりしに行くのが好きです。
小さいころも、熊本城の麓の森で、大きな洞が開いた木があり、そこに良く本を持って遊びに行っていました。
今回のトレイルは、そのような、秘めた場所がなんと高速道路の、車のビュンビュン走っているすぐわきにある、というのがユニークなポイントです。高速道路のすぐわきなのに、隔絶感満点。
まるで、『となりのツキノワグマ』の世界ですね… 人間が現代資本主義にこき使われて奴隷労働している間に、高速道路のすぐお隣で、伊那のツキノワグマは天国生活を満喫しているらしいのです(笑)。
さしづめ、MTBライダーたちは、人間版となりのツキノワグマ、です。
■ やっと温泉入れた☆
今回は、前回の教訓を生かし、帰路にある温泉ではなく、波佐見の湯まで行きました。
私の好みの熱い湯で癒された…。温冷交代浴というのをいつもしています。冷水と温水を交互に5回入る。
どうも女性の体は毛細血管が、ホントに物理的に細くて、血行が悪いみたいなんですよね…なので、出来た乳酸が取れにくいのだそうです。私は女性にしては、別に冷え性もなく、手足もあったかい方ですが、それでも筋肉痛は取れづらいようなので、いつも温冷交代浴。
ヨガを教えていた頃、女性の体には散々さわりましたが、冷えている人はマジ冷えていますよね…。
本来は、内側から温める=運動、以外は有効な解決案がないのですが、女性って運動しない人、ホント嫌いですよね、運動。
あれは、そもそも、筋肉になるためのタンパク質を食べていないので、筋パワーが出ないためなのだと、今回、うつ病発症するほどの、タンパク質の異化というのを経験して分かるようになりました。
異化というのは、体の細胞は毎日入れ替わっているという意味です。実はDNAで毎日新しい細胞に作り替えられているんですよね‥同じ形に(同化)。だから、文字通り、1年前の自分とは、物理的にも全く別人、です。
日本のお母さんカルチャーでは、長い間マクロビが流行っており、まじめに健康を考える人ほど、糖質中心の生活になってしまうという害があります。マクロビ=糖質中心食。男性なら、ラーメン定食みたいなやつです。
あれをやると、体を作る素材がなくなり、一気に筋喪失です。この目で見ました!私の上腕は、すっかり細く女性らしくなりました。今、残っているのは、かろうじて、ふくらはぎ。
というので、今回は、BCAAを持っていき、運動直後に摂取。
■ お湯はイラナイ
反省点は、水分がお湯ではダメだということです。
登山より、登りの運動量が多いので、気温0~10度くらいでも、喉からからで、自販機で買ったドリンク2本空にしました。今度から冷水持って行かなくては。
ザックには、サーモスに入った1リットルのお湯があったのですが、暑くて、飲む気になれませんでした(笑) 。
■ 登りは有酸素運動
登りは、有酸素運動ですが、これはすっかり衰えており、みんなが息切れしていないところが、私だけ、ぜいぜいはあはあ、でした。
ただこれは、登山の経験から、
レストと補給のバランスをマイペースにすれば解決できる、
と分かっているので、心配はいらないでした。ペースって個人個人で違うので、団体で走ると、それについて行ける時と行けないときは、出てきます。
■ Myマシンが…
それを考慮しても、ですが、私のマイバイクは、どうも
ハードテイル
というやつで、オートマとマニュアル、に例えると、初心者向きのオートマではなく、玄人好みのマニュアル車を持ってしまったみたいなんですよね…
そうかあ… 知らなかった…。それで、登りがしんどかったり、小さい石にタイヤをとられたりするのだそうです…
これは神さまの、思し召しでしょうか? なぜかマウンテンバイクでも
技術習得志向
な選択肢をしてしまっているわたくし…。
みんなのクライミングに対する印象を聞いていると、皆さんクライミングは、指一本懸垂とか、ランジして取りに行くとかの動的ムーブをイメージしている… どっちも外岩で出てこないっちゃ、出てこないパワームーブ、ですよねぇ…。
なんせ外岩クライミング入門は、スラブとかクラックとかの花こう岩だし…。アイスはバチ効きで登る物だし。
結局、”技術”なんですよね…そういうのは。技術の後は、パワーも必要にはなるんですが、パワーで解決している人は、技術習得は後回しになります。
個人的には、まだ脳が可塑性がある若い間に、技術習得するのがいいかな~と思ったりするので、花崗岩、石灰岩、アイス、と登れてよかったです。
外ボルダーは、リスクも大きく、パワー解決の権化のようなクライミングです。私みたいな人があまり好きになれないのは当然かもしれません。でも、突破力はつきます。まぁ趣味なのに、無理して嫌なことをする意味はワカリマセンネ!クライミングが好きなら、これやれよ、みたいなクライミング踏み絵な感じで脅迫されてやるのは、良くないです。
個人的にムーブ解決するクライミングのほうが好き。技術志向ってことです。
福岡には、外岩を登るクライマーがやっているジムは少なく、あってもボルダラーがやっているジムで、技術志向のジムは、ほとんどないし、そもそも、外岩に登らないクライマーばっかり…コンペ主体な土地柄…なので、今クライミングを頑張るには、有利な土地柄ではないですね。
九州で良いクライマーになりたい人は、器械体操、をやっておくといいと思います。あ、話がそれました。
■ ”課題”という言葉への嫌悪
そういえば、私と同じように怪我上がりの人で、パラグライダーで怪我した人がいました。
長崎と言えば、九州クライミングでは、トップクラスなので、それを教えてあげたら、
「クライミングもやってみたけど、”課題”とかいう言葉からして性に合わない」
そうでした。なんか、自分の好きなことを手繰り寄せる知覚力がスゴイ!と思った。
これは、”課題”という言葉に対する先入観ともいえるのですが、課題中心主義が、問題解決思考であり、目的志向型ではない、というのは言えています。クライマー達を見て、いつまでこの人たちは、課題を満たすことだけして、
いつから自分の人生を生き始めるのだろう?
と思いますもん… そうなると、課題をこなすことだけが目的になり、世界で一番難しい山…過去はエベレスト、K2、現代は、最高難度の5.17をこなすと、後はすることがなくなりますし、こなせないならこなせないで、こなすための人生になってしまい、自分の人生がいなくなります。
私は、あまり俗世の物差しで測ったり、先入観で食わず嫌いをするのは良くないと言われて育ったので、課題、にも、文句を言わず、取り組んではみましたが、そこには冒険は、もはやなかった。 アルパインには冒険的山が亡くなって久しいですし、フリークライミングの方は高難度を追求中で、草野球とプロ野球以上の違いが出て、一般クライマーは関係ない話になっていますし。海外遠征は楽しかったですが…。
ちなみに、クライマーの名誉のため、念のためいうと、課題というのは、このラリーの
トレイル設定
くらいな意味ではありますが…。でも、英語に訳すと、Problemで、外国でもインドアジムではそう言われているので、クライミング界も反論はできない。
海外の外岩クライマーは、課題とは言わず、英語では、A climbと言います。That was a good climb! みたいな使い方。日本語では、訳すと、”課題”で、同じで、それで日本人クライマーは、課題という言葉の意味が先入観となり、難しい課題を追求するだけのクライマーライフが、必然の流れになったのかもしれません。
私も海外に行ってクライミングが楽しくなったので、クライミングは海外限定にしておこうかな!
海外のクライミングのいいところは、日本のように、課題追求型、ではないところです。楽しむことを主眼にルートが設計されています。
それに日本のように、皆が俺だって日本一になれたのに…とは誰も思っていない。プロとアマは完全分離で、プロの世界を目指してうまい汁吸えるかも?みたいな甘い期待はない成熟期にいます。日本のクライミングは、まだ成熟期にないので競技人口が少なく、ライバルが少ないので、才能がなくても努力さえすれば上に行けるかも?みたいな、欲望が湧きやすい段階にいます。同調しないと変な目で見られますが、38歳からプロ目指す人いませんよねぇ? (それでもアイスの岩根コンペで5位とかです、なんせ出場したのが7人…笑)
■ マルチタスク
アウトドアだとリスクがあるので、色々と気を配る必要がありますが、それが、
マルチタスクで集中力を要する、
という側面がマウンテンバイクには特にあります。下り坂のルート取りとか特にそうですね…。石の上に乗り上げたりして、コケます…。
そういう集中力が必要だ、という側面で、クライミングで瞑想経験になる、というタイプの人もいます。
そういう人は、ジムでは少数派で、「一緒にセッションしよう」と言って一緒に登ろうとする競争好きな人がきて、困ったりもします… 競争心がメインエンジンのクライマーは、一人だと内なる戦いで競争できないので、誰かと競争して楽しみたいのです…。
大体クライマーの9割はそういう人ですが、不思議なことに、トップクライマーは、残りの1割の人みたいデス…。
亡くなった谷口ケイさん…は、どうも残りのほうだったみたいで、それでトレトレに来たんではないですかね?
そんなことをふと思いました。
2023/01/02
現代新人を教える言葉
■両親への逆コーチングは偉人にアドバイスさせる
という手法を学びました。
両親=現代の新人クライマー
偉人=山のベテラン
と置き換えると、良いかもしれません。白亜スラブを事例にしています。実際に起こったことはこちら。
このようなことを起こさないためには、どういう対話が必要か?という研究です。
■ コーチング事例
現代新人クライマー=ジム上がりで、ルート経験値は少ない、ロープワークの重要性をきちんと認識していない
新人クライマー:
「こっちで、できるクライマーってアピールするには、白亜スラブ登ればいいんですよね? 敗退なしで楽勝っすよ!11のピッチが最高難度なんでしょ?俺、5.12まで登れるし!」
山のベテラン: 「敗退なし、で、ロープワークで行き詰ったらどうするんだい?君は知ってるかい?白亜スラブのボルトは、カットアンカーですでに40年経過しているんだ。つまり、ショートの時のように、迷ったらハングドッグしてボルトに頼ることはできない。オールフリーソロで登るのと同じだけの力量が必要なんだ。5.11が最高難度だとしても、ギリギリ5.11がレッドポイント出来るだけではダメなんだよ。むろん、行き詰ったら、カムエイドって手もあるが、それじゃ、フリーで登ったことにならないよね。だからこそ、ココを登ることが実力の証明になるってことなんだよ」
現代新人:「でも、スラブは10代っすよね。俺、11まで登れるし。フェイスは5.8だし」
ベテラン:「スラブの10代をボルトレスで登れるかい?フェイスも同じだよ。それにマルチピッチで時間がかかれば、夕暮れになってしまう。ロープが上がらない、なんてことが起きれば、膠着状態になってしまうが、君はセカンドと意思疎通できないときの対処法はマスターしているかい?」
新人:「レスキューは一緒にやったけど。コールが聞こえないなんてあるんですか?」
ベテラン:「あるとも。その時の想定はしているかい?」
新人:「していないです」
ベテラン:「ロープがアップしないときは想定しているかい?」
新人:「セカンドに自己確保で登ってきてもらったらいいんじゃないですかね?」
ベテラン:「君はそんなクライミングを自慢の種にしようというのかい?」
新人:「ロープがアップしないケースなんてあるんですかね?」
ベテラン:「こないだ、君、ショートでもカムの配置ミスで、岩の屈曲にロープを当ててしまい、ロープ流れていなかったじゃないか?」
新人:「え?あれってちょっと登りにくいなぁって思っただけだったんですが」
ベテラン:「それを見過ごしていると、ロープがアップされないということになるし、セカンドは自己確保で登らないといけなくなるんだよ」
こんな会話を作ったら、分かりやすくないでしょうかね?
■ 対比用 対等レベルの会話
クライマー:
「白亜スラブ行ってくれない?敗退なしで!」
ビレイヤー: 「えー、敗退なし、なんて大丈夫なんですか?前回のルートでも、ロープジャムってたし。白亜スラブでも、同じことかもしれませんよ?こないだショートでもカムでロープスタックしていましたよね?ロープ上がらなかったら、どうするんです?」
クライマー:「でも、スラブは10代だし、俺、11まで登れるし。フェイスは5.8だし、そっちは君リードできるんじゃない?」
ビレイヤー:「スラブの10代だって、けっこう大変ですよ。いくら5.8でも、確保条件が良くなければ嫌ですよ。マルチでは落ちれないってのが定番だし。ちゃんと確保してくれるなら行ってもいいですけど、敗退前提のロープ構成が無難ではないですかね?60ダブルで行きましょう」
クライマー:「え~。それじゃ自慢にならないんだよー。俺に花を持たせてくれよー」
ビレイヤー:「参ったなぁ」
2023/01/01
お正月は気分循環性障害の反省から…
■気分循環性障害ーAC-境界性人格障害(診断)
廣瀬ドクターのとつとつとした語りは、心安らぎます。
■ まとめ
・気分循環性障害とアダルトチルドレン(AC)は表裏一体。ACの生育環境=機能不全家庭、繊細な子供の気分の変化を親が調節できない家庭で育つ=気分循環性障害になる。
・もともと繊細な子供がなりやすい。(HSP)
・機序
(我慢・頑張り・自責)で、頑張りすぎる → (怒り・悲しみ・自己破壊性)になる
(我慢・頑張り・自責) → (伝える・協力・客観的な責任分析)に変えることが大人になること
(我慢・頑張り・自責)= いい子 (しずかちゃんタイプ)で症状が軽くなると、鈍感つまり、ま、いっかと流せるようになる。
ちょっとしたこと が きっかけで、気分の調節ができない、というのが症状
・デパケンが第一処方
・医薬を求めない場合、タウリンを選択
・HSPには、B6、亜鉛、ナイアシン
・月経前症候群がある場合、漢方は、加味逍遙散、抑肝散
・SDSを受けると気分循環性障害が分かる
■ 驚いた
車を運転しながらあの壁にぶつかったらどうなるかな~とか、欄干に立って飛び込んだらどうなるかな~というのは、私にとって非常に慣れた妄想で、子供のころからあるので、吹き消すのは慣れっこなのですが…またか~みたいな感じ…
しかし、これってほかの人にも共通の症状だったんですね…
これの強烈なのが希死念慮なんですね…。
クライミングでは、あまりにリスク感性が低い人に会うと、わざと落ちて意味が分かるようにしてやりたい!という怒りと自傷の衝動が起きることがあります。
例えば、白亜スラブの時は、自己確保で登りましたが、自力解決せず、わざとずっと待っていようか?そのほうが相手のためでは?と考えたりしました(笑)。
この動画を見て、鬱の作られ方が分かるようになると、血も涙もないクライミング界から足を洗って全くの正解だと分かりました。
■ 身近な人(配偶者)や依存症に向かう
(我慢、頑張り、自責) → (自己否定=過食症、ギャンブル依存、アルコール依存、買い物依存)
だそうです… 最近、飲酒を捨てました…。赤ワインを好んで飲んでいたのですが、アルコールは、ビタミンBを消耗するので…。最近、やっと見ても平気になりました。
怒りは、自責 だけでなく、身近な人に向かうのだそうです…
これは、そうかも?
■ 今回の不調のキッカケ めっちゃ些細なことでした‥
毛糸のセーターで、ハウスダストでアレルギーが出たのですが、そのあと、ずっと鼻詰まりが取れず、自律神経失調症になりました…。なんと、手首を温めて、回復。
お腹を冷やしてはいけないとか、ちゃんと気を付けていたOL時代…山をやって筋肉がついたので、その必要がなくなったのですが、ここ数年で前に戻っているので、再度体を作らないといけないですね。
反省して、筋トレを取り入れるようにしないといけません。
https://www.youtube.com/watch?v=4V7IoI-fcuQ
この動画によると、長期鬱の人は、起床後4時間以内に運動をするようにすると良いようです。私は朝一の運動は、ふらふらしてしまうのですが、食後に運動を取り入れるように工夫してみようと思っています。
■ タンパク質の充足
こちらの動画によると、アルブミン4.5がタンパク質充足の目安のようです。
https://www.youtube.com/watch?v=4t1Tn4JcFMI&t=101s
藤川医師は、BUN20を目安にしています。 そろそろ私も血液検査を受けないとですが、病院で受けると高額なので、正月明けくらいに、郵送で出来る検査を受けれるといいなと思っています。
■ プロテイン強化ワッフル
お餅でメンタル悪化したので、餅は午後、一日1個限定ですね。
今使っているプロテインが水に溶けにくく、上手く飲めていなかったので、ワッフルにしています。
卵1個、小麦胚芽、バナナ、もしくはリンゴ、オートミール、プロテインパウダー、シナモン、を混ぜてワッフルメーカーにかける。ナッツを足してもOK。
■ 現在のサプリ状況
朝:B50、ナイアシン1000㎎、ビタミンc1000㎎、VA
昼:オメガ3、VC1g、
番 :亜鉛、マグネシウム、ナイアシンアミド1000㎎
補食: 10時 プロテイン5g 15時プロテイン5g
これにタウリン500㎎を朝晩で追加するようにします。糖質を摂り過ぎた場合はギムネマを食べておくと糖質を帳消しにできます。
余った糖質はすべて体脂肪になります(笑)。
■ 参考プロテイン 運動しない日の最低量 体重×1g
ヨーグルト 50gで タンパク質 1.75g (200g入り 4日分)
ブリー 25g 5g (125g入り =5日分)
イワシ味付け 19g ※ 肉類は大体、100gで10g前後のタンパク質となる 赤身
油揚げ 1枚 4.7g (2枚入り、二日分)
温泉卵 1個 7g (10個入り、10日分)
納豆 50g 8.5g (3P 3日分)
プロテイン 10g (5g×2)
豆腐 50g 3.5g (300g 6日分)
■ 参考
うつぬきや
https://icsphere.com/
2022/12/31
心理的虐待の言い訳に自己責任という言葉が使われている山の世界
■ 自覚できない虐待とは?
この本より引用です。https://amzn.to/3WGaZ2L
心理的虐待やネグレクトとは以下のようなことです。
「小学生の時に熱があって息苦しかったのに、そのくらいで学校を休むなと言われて家を出された」
=ネグレクト。
「学校で苦しそうにしているのに先生が気づいてくれて、計ったら40度あって、親が呼び出された。すると親は不機嫌で、なんで熱なんか出すんだ、となじられた」
=心理的虐待。
「学校でいじめられて親に相談したら、ああ、そうなの、で終わりだった」
=心理的ネグレクト。
このような場合、周囲からは虐待は見えません、ということです。
■ 私のクライミングで起こったこと…と同じですね…
「岩場で肉離れし、立つだけでも痛かったのに、そのくらいなんだ、と言われて家に帰してもらえなかった」
=ネグレクト。
「岩場でいやいやながら登って、苦しそうにしているのにトニーが気づいてくれて、普通の思いやりある関係性で登ったら、楽しく登れた。すると相方は不機嫌で、なんで俺とは登れないんだ、と態度でなじられた」
=心理的虐待。
「無謀な登攀について行けず、ベテランに相談したら、もっと危険な登攀…二人を一人がビレイする状態…で登る羽目になった」
=心理的ネグレクト。
このような場合、周囲からは虐待は見えません、ということです。
ほんと、このような関係性はTOXIC(毒になる関係性)ということなので、愛情あふれる関係性でない場合は、最初からスタートしない、というのが大事です。
■ 登攀力だけではなく、お金や物でつながる関係
というのも、
心でつながらない
ので、難しい関係になるかもしれません。
もちろん、能力には偏りがあるのが人間なので、ある人がリード向き(ランナウトを怖がらない、突破力がある、確実な支点構築が得意、ロープワークが確実)で、他の人がフォロー向き(担いでも登れる、ビレイが確実、など)というのはあると思いますが、その関係性の中で、
権利意識
もっと相手から搾り取ろう、という意識が生まれると、これはヤバい関係性です。
いや~ JFAが助けに来てくれた。ありがたかった。それほど、九州のボルトはヤバかったんですね。
死と無執着について
■ 仏教の目指すべきゴールである無執着とはどういう境地なのか?
ーーーーーー以下引用ーーーーーーーーーーー
仏教は肉体が壊れても苦痛に耐えなさいという教えではありません。それは極端な苦行ということで、禁止だと教えています。
では無執着と何が違うのかというと、心を育てていった先に、肉体にも何にも囚われない(不動)の精神的な境地があり、仏教ではそれを悟りと言いますが、その境地が究極の幸福(安楽)だと説いています。
そういう境地の方が実際に存在していて、その人たちは肉体に対して、どのような態度を示すことができたのか、その一例が紹介した経典に記録されていたということです。
一般人の精神は、我欲で汚れていますので、何よりも肉体を大事にします。あるいは、貪瞋痴によって、肉体を何より疎かにします。
この両極端では、どちらも間違えた結果となってしまいます。
ですから、肉体は丁寧に扱って、心を育てなければ意味がないというのが仏教と理解しています。心を育てるためには肉体が必要です。肉体の上手な使い方も学ばなければいけません。
ですから、心を育てる人であれば、生きることと肉体の維持のバランスが取れる思っています。
まず肉体を無闇に酷使しない、壊さないようにする。壊れたら修復する。
しかし、肉体が壊れることは止められない、死ぬことは避けられないので、完全に壊れる前に、死んでしまう前に、できる限り心を育てる努力をする。
心を育てた分だけ、肉体が壊れても苦しみを減らすことができる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 引用終わりーーーーーーーー
■すでに覚った人(阿羅漢)が自分の体(肉体)に対して、執着しない態度とはどういう感じなのか?
ーーーーーーーーーーー
洞窟に住む僧侶が蛇に触れ、その毒の影響で肉体が壊れ、住む場所を汚してしまうので、他の僧侶に頼んで自分を洞窟から運び出してもらう
ーーーーーーーーーー▼相応部経典 第1六処相応 第7ミガジャーラの章 7「ウパセーナ蛇経」(Upasena āsīvisa sutta)(パーリ語 光明寺経蔵)
■ クライマーバージョン
クライミングにおいて、肉体の保護、つまり、文字通りの命綱であるロープワークや、登攀能力の補強なしくて、岩場に向うのは、自殺行為、つまり、無謀です。
敗退を前提としないロープ構成で行く、懸垂下降が出来ないロープ長というのも、同じく、無謀であり、極端な態度です。
適切にプロテクションをとらない、という心も同じで、そこにあるのは、
慢
です。クライミングにおいては、肉体を酷使する羽目に、頼んでいなくてもなることがあります。
私はー25度になる雪山でキャンプしていたところ、冬フライなのに雨が降ってきてしまい、テントずぶぬれになったことがあります。これなど、頼んでいなくても、肉体を酷使せざるを得ない目に遭うということですよね?
日ごろのトレーニングをおろそかにする、ということも肉体を丁寧に扱わないということだと思います。
しかし、一般クライマーにはないことですが、死に瀕することがあります。
私の師匠の師匠は、キノコ汁の毒に当たったそうです。その方はきのこ取りの名人で、みんなに食べて良いキノコとそうでないものを選り分けてくれたのだそうですが、その選り分けた後のを間違って口に入れてしまったのだそうです。
キノコ汁で亡くなるとは、お釈迦様の亡くなり方と同じですね。
その方は、緊急で入院したりせず、ご自身の死を受け入れて、静かに息を引き取られたようです。
一般に、肉体への執着が強いと、
男性なら 強さ への執着
女性なら 美貌 への執着
が生まれ、自分がもはや若いころのような肉体強度の強いアルパインルートに行けないことを、苦々しく思い、しがみついてしまい、
誰か若い人に担がせてでも、行こうとする
ことになってしまうようです。
プライド(慢)が高すぎて、俺のために飯と酒を担いでくれるならビレイしてやってもいい、という態度になってしまうということですね。
そんな高慢は、手放し…無執着ということ…が進まないから、起こることなのだろう…
と仏教を聞くようになり、分かるようになってきました。対等の関係性、互いに感謝できる関係性でクライミングは登るべきであり、
ただ登ってくれるだけで相手に感謝できない、
と感じられるとき… つまり、相手が負担だ、とか、相手によって自分の生命が脅かされる、と感じる時は、
登らない (無執着)
という判断が良きこと、だと思います。
クラックの岩場2022/12/30
山での死を仏教的に理解する
■ もう頑張ってる
クライミングで、頑張れ、と言われるのが嫌でした。
なぜなら、すでに120%、頑張っており、これ以上、頑張れば、死に至るのではないか、特に、わざと危険なことを冒して粋がって見せるのがクライミングだと考えている人たちの同調圧力に負けて、40年もののカットアンカーでバンバン落ちながら登るのは、死へ至る近道である、と私の知性がいうから。
しまいには、過去のトラウマまでフラッシュバックしてきていました… 父にプールに突き落とされた3歳児の記憶が突然よみがえっていました…
50歳になれば、もう、誰からも頑張れ!と言われないと思って(笑)、ホントにやっとゴール!と思って、ホッとしたんだが…、マウンテンバイクのほうで、あらー、積み上げた体力貯金がなくなっているね~!ということで、ちょっと残念です。
■ 期待に沿っても反発しても影響
周囲の期待(=同調圧力)に振り回されていたんだな~と振り返る。
自分を変えさせられることによって関係を維持しなくてはならないくらいなら、その関係は、Toxicである、と思う。
私は十分、母や先生の承認欲求のために子供時代をささげたので、もはや、誰かの承認欲求のために生きていたくはなく、自分に由って生きていきたい。
自分に由ることを自由という。自分に由ること、自分のせいであることを自己責任、という。
甲府時代は、アンダーエスティメイト(君には出来ない)で自由を阻害され、福岡時代はオーバーエスティメイト(こんなこともできないのか)で自由を阻害されている。
クライミング界では、自己責任でしょ、の言葉を、自分勝手におれはしていい、けが人を放置していい、ビレイを交代しなくてもいい、破談寸前のボルトだと相手に知らせずに、相手を登らせてもいい、という意味に使っていたりします。
それ、無責任って意味ですよね?むしろ…
■ 他者との同調=教育の日本社会
他人によって生きることを是、とされ、それができることを”大人”とされることを、スマナサーラ長老は、ロボット化、と言う。つまり、教育。
教育は、ロボットのプログラムをプリインストールしようとしている、と言う。特に日本の教育はそうでないか?と思う。胎教なんて最悪のようですね。
■ 深い共感が癒しをもたらす
今日は、長老に深く共感されたことがどんなに大きな癒しだったか、ということがしみじみと感じられた。
そして、弟が死んだということが、なんだか自分の喪失、として初めて感じられた…
■ いい加減なリスク管理での死について
クライミングや山でも、
いい加減な考え
のために、人はポロポロ死んでいるんだが、
その人たちの命の価値が軽いのが切ない、
教えてやらねば!と思っていたが、それは
私の仕事ではない
ことが分かった。
そう考えてしまったこと自体が、事故↓だったんだということだ…
そのような業を背負って生まれてきた人たちなのだ…ということが、仏教を聞くようになって分かるようになり、またどうせすぐ転生するんだろうな~と思うようになった。
互いを思いやるような関係性をクライミングで築き上げなかった人たちや、自分の今世の課題を前に進めなかった人は、たぶん、何万回も生まれ変わる業を積み上げているので、逆に言えば、永遠の命があるのと一緒のことになる。
ので、山での死については、そこまで悲しむ必要はないようです。彼らは、山で死にたい(それがカッコイイ)とすら思っているかもしれませんね。
それよりも、永遠にそれを繰り返して転生するのだろう…と見える
山好きという業の、力強さ
にすごくびっくりしています。山に登ることを、まるで100%良いことのように肯定するのが世間の見方ですが、それは正確ではありませんね。山で不幸になっている人もいます。
アドレナリンジャンキーだったり、家庭が壊れたり、辞められない止められない状態の方とか…
一般に山が好き!というのは、非常にポジティブに受け取られていると思いますが、仏教的には、それは、単なる
渇愛
です。それも、異常な方に入る。現在は山ブームで、異常渇愛、もよく中身を見れば、ただ
みんなと同じことをしたいという同調圧力への降参つまり、ミーハー
あるいは
名誉欲
ってことが多いです。幸福とバランスよく生活に取り入れましょう。
■ 参考 仏教における死
ーーーーーーーーーーー
コラム|智慧の扉「死を想うことは精進の原動力」(2021年1月号)
みな人生の計画を立てますが、誰の計画にもひとつだけ「死」という確実な予定は含まれていません。生きていることが暗黙の前提で人生の計画を立てているのです。しかし、実際にはどこを見ても死が見えます。物事が壊れていく(変化する)ことは、毎日・秒ごとに見えています。それなのに、人間は死について、あり得ないことだと思っています。私たちが築いてきた社会・知識・政治などすべては、死という現実が存在してはいけないものであるかのように振る舞っているのです。日常的に死と隣り合わせの医学でさえ、死を避けるための知識体系になっているのです。医学は人を生かすための学問であって、死は最大の仮想敵になっています。
仏教では、このアベコベな人類の生き方を転換するために、「死は確実な現実である」とくりかえし確認することを推奨するのです。そのためにお釈迦様が提案しているのは、死をシミュレーションすることです。具体的には、「死ぬとき私の心はどうなっているだろうか?」と考えるのです。そうすると、まだ貪瞋痴が残っていることを発見できます。貪瞋痴の心で死んでしまうと最悪です。そこで「いつ死ぬかわからないのだから、とにかく心の汚れを落とさなくてはいけない」と修行に励む原動力とするのです。
ですから、「死」という確実な現実を認めることが、超越した心に成長するため欠かせない原動力となると憶えておいてください。死を想うことは、心に安穏をもたらし、人生を成功に導く秘訣なのです
ーーーーーーーー
2022/12/29
壁での雪崩
■ 雪崩が起こる場所での区別
私はアルパインアイスをしていたので、冬の沢の雪崩は警戒心があったのですが、壁で起こる雪崩について分かっていなかったので、アドバイスを貰いましたので、掲載します。
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壁でも雪崩は出ます。
私は剱岳で80度くらいの傾斜の岩に、新雪が20センチも付着したのを見たことがあります。
これ雪崩になって落ちました。
クライマーが吹っ飛ばされ、スノーバーでセルフをとっていたのでセーフでした。スノーバーは45度くらい曲がっていました。
人生クライマーで山野井さんがマカルー西壁前のトレーニングに、唐沢岳幕岩に行って降雪。壁一面の巨大スノーシャワーとなり、あれは雪崩と同じです。
12月一周目に私は黄連谷右俣のインゼルを越えたあたりで、自分の足元から雪崩を起こし、完全埋没したことがあります。運良く自己脱出が出来ましたが、口の周りの雪を除くまで、呼吸ができずに意識が遠のきました。後数秒で意識がなくなったでしょう。
新雪20センチで、雪崩の長さは30メートルでした。
こんなチンケな雪崩でも人は死ぬと思いました。私は以後雪崩については過敏警戒するようになりました。
今年の4月1日の赤岳南峰リッジ取り付き近辺の雪崩事故は、事前の予兆があったときにエスケープしていれば避けられたかもしれません。
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確かに摩利支天に登りに行ったときは、前日30cmの新雪だったので、雪崩の警戒をし、滝に近づく前に
弱層テスト
をしました。
福岡の山岳会レベルだと、阿弥陀北稜、南稜、主稜線の縦走くらいはするのかもしれないと想像しますが、いくら太平洋気候の八ヶ岳でも、前日30cmのときは、警戒が要ります。
余談ですが、雪崩講習会は、4-5万円講習費がかかりますが、出る価値があります。日山協のより、労山の講習会の方が細かくて、埋没と搬出もあり、価値があります。
一般縦走で雪になれたら、次はラッセルの山となるかなと思いますが、九州のメンバーがなれている大山は、湿雪です。乾いた雪の雪崩とはまた違う感じがしました。
どちらにしても、九州では雪について体験知を深めていくことはできないと思うので、いきなりヒマラヤでーす、となるのかもしれません。
数年雪国で暮らすと、雪や寒冷についての知識も増えるような気がします。
八ヶ岳のように寒いほうが濡れに対する管理は楽ですが、濡れると寒くない雪山でも寒い雪山になってしまいます…。ヤツ程度の縦走でも、大学山岳部君たちは、凍傷で下山とかになっているので要注意です。
温かい九州と違って、寒い八つでのアイスはビレイは、ダブルのブーツが要ります。基本的に装備不足が目立つような気がします。
あと黄連谷は正月前じゃないとダメというのが通例です。
期待への反応を変える課題
期待への心理的反応についてはこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=lq_jAzB3G6s&t=192s
私も勉強していたゾーンの著者、マーク・ダグラスの心理学のまとめです。
■ パワークライミング
クライミングでは、私がしたいと思っていないこと
=イケイケどんどんなクライミング
=ぶいぶい言わせるクライミング
を、なんでみんなが私に期待して来るのかなぁ…と、思っていました…。あるいは、九州クライミングのまとめ役とか…。
私は、転勤で来ているだけで、定住する人ではないので、リーダーシップをとってもすぐに入れ替わることになるだけです。意味がないでしょう。
今は人がスッカラカンに去って、超快適化してきました…。
■ BMC トラッドフェス
UIAAからのトラッドフェス参加のお誘いが来たときは、相手の期待値が分からず、混乱しました。
もしかしたら、純然とした親切で、誘ってくれたのかもしれませんが…相手の意図が分からず、混乱しました。
もしかしたら、期待を読むことに慣れ過ぎて、相手の
純粋な好意
を読み取る能力が欠如しているのかもしれないです。ひも付きではない親切ですね。
紐付き親切=期待、ひもなし親切=行為
この切り分けは大事ですね。
しかし、今もって期待値の切り分けは出来ていないかも…。
ここは、乗り越えるべき課題ですね。
要注意!分かりやすい成功を求めると不幸になります
■ 不幸になる機序
5分ほど瞑想して、何を間違ったのか?明らかに分かりました…
小さな不満
↓
億万長者とか、世界一周とか、年収一千万円とか分かりやすい成功をぶら下げる成功者という名の詐欺師に、あなたも私みたいになりたいでしょう?と言われる
↓
いや、なりたくないけど…と言っても、そんなはずはないはずだ!と言われる
↓
そうかなぁ…と思って取り組む
↓
今の生活が色あせて不幸に思える ←比較
↓
不満がうまれ、本当に不幸になる
つまり、見掛け倒しの成功者の成功を真に受けるとダメです。見掛け倒しではなく、登山界で言えば、ピオレドール受賞者のような真の成功者の表面だけをなぞってうらやむのもダメです。
■ クライミングバージョン
高校山岳部
↓
登山ガイドになる
↓
俺だって、めぐり合わせさえよければ佐藤ユースケと思う ←比較
↓
目の前の家族やお客さんに感謝できない
↓
アチコチ浮気して回る
↓
家庭不和
↓
不幸
■ 私のバージョン
パワーこそクライミングに必要なものだ!と言われる
↓
そうかなぁ…
↓
指を見せて見ろ、なんだ、曲がっていないじゃないか?お前はクライマーじゃねえと言われる ←比較
↓
やってみる
↓
怪我
↓
やっぱり違う
↓
そもそも、クライミングできなくなる
↓
不幸
↓
恨む
↓
不幸
■ 一般クライマーバージョン
普通に山登りしていてステップアップでクライミングする
↓
5.12登れるの~すごいねーと言われる(ホントは全然すごくない)
↓
そうかも?と思う
↓
ウエアが派手になり、イケイケクライミングを自己PRするようになる
↓
クライミングの成功…ブイブイ言わせる?を周囲から期待されているように錯覚する
↓
実際は、普通のクライミングライフ ←比較
↓
仲間に感謝できない
↓
要求が過大になる
↓
仲間が去る
↓
不幸
■ キラキラライフ
結局、共通の、不幸の原因というのは、
どこか架空のキラキラライフをやっている人と自分を比べる
ように迫ってくる”詐欺師”とか”世間”とか、”俺だって”&”私だって”の自尊心とか、自分の中の妄想…得体のしれない何か…漠然としたもののような気がします。
つまり、存在しない”欲”に向って生きると、非常に不幸になります。期待値が、この世のものではないために、追いつけないからですね。
欲… 将来どうしたいか?ということを目標にして生きるのは、漠然としたありえない目標、例えば、登山で言えば、〇〇歳でピオレドール賞を受賞する、とか、はダメですね。少年よ、大志を抱け、は時に不幸の道です。個人の努力で影響を起こすことはできないからです。
そういう目標ではなく、”3年後に北岳第四尾根を登りたいから、今は毎週2日人工壁に行き、週末はピッチ数を稼ぐために外岩”、とか、計測できるような目標を、
お尻から考えて、現在、何をしておかなくてはいけないか?
ということに落とし込めば、実効性のある努力になります。
■ 嫉妬心は慢
クライミングにおいて
キラキラライフ=著名クライマー
一般生活において
キラキラライフ=世界一周 月収1千万
みたいな感じで、名誉の欲や、物質の欲、をニンジンのようにぶら下げられると思いますが…
それは、
一体、誰の欲なのか?
っていうのが、かなり問題です。
親の欲の場合は、親の自己承認欲求の手段にされていたり、コーチの場合も自己承認欲求の道具にされていたりします。
私は熊本高校へ進んだときは、中学の担任の先生の自己承認欲求の道具にされました。
■ 圧倒的な幸福にも、ネガティブ面はある
例えば、ピオレドール賞も、生涯功労賞を受賞した山野井さんの淡々とした様子を見ると、”あれ?あんまり嬉しそうではないんだな…。面倒なことが増えたのかな?”とか(笑)、ギリギリボーイズの皆さんにしても、知名度を上げるために苦労しており、”受賞ってだけで、後は、安泰、ってないんだな…”とか、色々分かりますよね(笑) 。
去年あるクライマーに、こちらで著名なクライマーのフォローを情報収集目的で薦めました…ら、
「どうせ、取り巻きに囲まれて、ちやほやされているんでしょ」
という返事で、
取り巻きに囲まれてちやほやされること
が彼の真の願いで
ボルダリング三昧
ではないことが分かりました…。これは幼児的願望、ってものです。https://www.youtube.com/watch?v=iElAjP1HZ44
でも、取り巻きに囲まれて、ちやほやされたい…って、この先、一生ありえない状態ですよね… 。この要求を満たすのは、お母さんに甘えるしかありません。恋人でも、一方的にちやほやするってないです。恋人は愛されるために得るものではなく、愛するために得るものなので。
多分、日本人の生活って、世界で稀に見る豊かな生活で周囲の人も同じくらい豊かなので、幸福がイマイチ実感できないというのが、コアにあると思いますが…、ガチで確実に言えることは、
明日、食べるものがない、寝るところがない、それ以外は全部幸せ、
ということだと思いますよ。
そういうのを分かるために山に登っているんだと思うんですが。