2022/04/12

読了『体がノーと言うとき』 ガボール・マテ 

■ 読了『体がノーと言うとき』 ガボール・マテ 

膝の亜脱臼はくせになる、という以外は、治療も安静程度で、複雑なことはなく、特に大きな手術などは要らない怪我です。

なのに、寝ていて目が覚めるほどの痛みが続く… 

指にできたイボを取ろう!と思ったら、取れました…というので、

  心因性ではないか?

と思ったので、この本を読んでみました。膝こそ、早く治ってほしいなぁ。

■ 無意識の思い込みの事例

1) 私は強くなければならない → 全身性エリテマトーデス

”意気地なしは嫌だ”という思考。

「もし本当にあたなが、”強くない”のだとしたらどうですか? もし私が5000kgの重りを持ち上げようとして、誰かに『君はそんなことができるほど強くないよ』と言われたら、あなたはその通りだと思うでしょう」

「私なら、そんなことをする人には、『あんた馬鹿じゃないの?』と言いますね」

「そこですよ。強いか強くないかという問題ではなくて、そもそも無理な要求だということもあるんです。だとしたら、強くないことのどこがいけないんですか?」

クライマーはすべてツヨツヨでないとクライマーでない、とか、そうとは全然思えません。そんな文化もハッキリ言って嫌いかもです(笑)。なんせ私が気に入ったのは、ロープさえ付けれ入れば、そうそう死ぬことはないだろうという保証のほうです。

そもそも、私は趣味で楽しむために登っているのであり、自分を仲間に認めさせるために登るなんて、小中学生みたいなことはしたくないんですよ…。

他者に認めさせるために登る人は、拒絶の傷、無力感と繋がっているそうです。仲間外れにされたトラウマでもあるんですかね?

2)怒ってはいけない → 慢性関節リュウマチ

心が通い合わない人と別れることができない。

「疲労でくたくたで、午後三時にはすでに横になっていると、夫からは『お前は何もしないな』と文句ばかり言われていました。ただで養ってやっているんだ、なんていうんですよ」

「腹は立たなかったですか?」

「もちろん立ちましたよ」

「その怒りを表面に出していましたか?」

「いいえ」

→ もうとっくの昔に、頑張っていて、怖がっているのに、パートナーからは『こんなのも登れねーのか』と文句ばかり言われること。何回かありました。言った後で、撤回のセリフを言ったとしても同じですね…。

例えば、は?5.9も登れないのか!と言った後で、指力がいるね、この課題は、とフォローしたところで同じです。しかも、その課題、40年前のボルトだったので、非常に悪い課題で、大墜落ではなくテンションくらいにしておかないと危険な課題でした…当人も、その課題が危険課題とは知らなかったようですが…。しかも、九州の5.9は、5.9ではない可能性が濃いです。入門課題と位置づけられてはいないかもしれません。

不適切だと感じている関係を断つことができない…という、これが起きていた可能性が一番濃いです。

風邪ひいて寝ている妻に俺のご飯どこ?という夫、という常套表現がありますが…日本人の男性は女性に立ててもらうのに慣れ過ぎていて、女性の自己犠牲を当然と勘違いして、要求して来ます。これは、不適切な関係の要求ですので、断らないといけないです。

それは、行動の端々に現れます。例えば、ご高齢の奥さんが食事作りが負担だと愚痴をこぼしているときに、代わりに2回に一回は僕が作るよ、と言う代わりに、「なんでもいいよ」と言うとか…。なんでもいいよ、は、食事は君の仕事、を前提にしている。

あるいは、恒例の母親が息子のために食事を作ってくれる時、息子に食事を作ってあげるのが私の幸せ、と言った言葉をそのまま受け取るとか。そこはねぎらいが必要です。

沢に行くのを断ったら、えらい剣幕で怒ったりとか、女性をあるいはセカンドを所有物のように考えていたとしか思えません。

3)怒ったら、愛してもらえない → 食道がん

「今はしょっちゅう腹を立てています。今はそのことについて前よりずっと話し合っています」

4)何もかも自分のせいだ  → 潰瘍性大腸炎 

「最初の妻との関係には苦労しました。彼女は自分から何かやろうという気がなかったんです。とてもパートナーという感じじゃありませんでした。彼女のために何から何まで考えてあげなきゃならなかったんです。二人ですることを私が一生懸命考えるんです。頭がおかしくなりそうでしたよ。妻はあれがやりたい、これがやりたい、なんて絶対言わないんです。ふらりの好みに合いそうな、不利で行けそうな、二人で楽しめそうな映画を見つけるのは、いつも私の役目だったんですよ」

「その役目に腹が立つことはなかったんですか?」「もちろん、腹は立ちましたよ」

「その怒りはどうされたんですか?」「飲み込んだ…それしかないでしょう?喧嘩するわけにはいかないし、喧嘩になれば、妻は『この結婚は失敗ね』と言うんですから。ちょっと口論しただけでいつも気を使っていなくてはなりませんでした」

完璧主義。救世主。見捨ての傷。→ 世の中の人をひとり残らず救おうとする。

これも、可能性ありました…。新人さん対応では、なにもかもこちらが考えてあげないといけないのが疲れました…。

有効なマントラ:私は指導者であり、神ではない。

5)私は何でも自分でできる → 慢性ストレスによる大腸がん  

仕事に忠実すぎる。誰よりも多くの仕事を誰よりも早くやってのける。

6)私は望まれていない  …絶望

右手の質問、左手の答え 右手「がんはあなたの中にいるお母さんなの?」 左手「母は私の存在を望んでいなかった」

7)私は何かをしなければ存在できない。私は自分の存在を正当化しなければならない

→ ぜんそく

「人に求められたことをやり遂げない限り、自分は存在することを許されないんじゃないかという恐怖。はみ出し者。子供扱い。」

8)重い病気でなければいたわってもらえない → 子宮がん、アル中、拒食症、過食症、うつ、結合組織炎

「大嫌いで不向きな仕事を辞めるのに、どうしてがんになる必要があったんですか?」「私は、ほとんどいつも、鬱状態で、ほかに選択の余地はないような気がしていたんです。17歳の時から働いていました。他の職業では、これほど病気をしたら、続けられなかったと思います。」「どうしてがんになって良かったんですか?」「がんになって、自分の気持ちや自分の生活を見つめてごらんなさいって言われたんです。それで、自分が望んでもいないものに自分を無理やり合わせようとしてきたことに気が付いたわけです」

「私は、ガンと聞いた時、すぐに仕事だと分かりました。12年間ずっとメッセージを受け取っていたのに、私は無視し続けてきたんです」「私が聞きたいのはそこなんです。どうしてがんでなければいけなかったんですか?」

「がんなら実体があるから。みんな、心の病気は病気じゃないと思っています。あれこれ避難されてしまう。私の中では、抑うつ状態とだか、具合が悪くなるというだけでは足りなかった」

がんになって通うようになった支援施設で「今までかんじたことがないくらい、ほっとしました」

■ 診断

すべての疾患には、無意識の思い込みがもたらした過度のストレスが大きく影響している。

治癒のメカニズムをたどりたいならば、思い込みのメカニズムの革新に踏み込む旅をしなければならない。

■第一プロセス

ポジティブな考え方に固執しない。無理なポジティブ思考は、抑圧として働く。

「何がうまくいっていないのか考えてみよう」「バランスを乱しているのは何だろう?」「私は何をないがしろにしてきたのだろう」「私の体は何に対してノーと言っているのだろう」

・このような問いかけをしないことがストレスの原因になる

・ポジティブ思考は、自分には現実に対処するだけの能力がないという無意識の思い込みを前提にしている

・自分の置かれた状況に対する重要な情報が欠ける=ストレス

・自律的にコントロールできるようになるにつれてストレスは減っていく

自律を脅かすもの:力関係、罪の意識、愛情への飢え、成功への渇望、脅え、退屈への恐怖

何かに突き動かされている限り、自律はありえない。(つまり、情熱は不要ということです)

脳は、からだのすべての期間とシステムの活動を支配し、統括すると同時に、私たち人間と環境との相互作用も調整している。この調整機能は、種々のネガティブな作用、つまり、危険を知らせる信号や、心の中にある苦悩を伝える合図の影響を受ける。

自分が自己主張できないのは、子供のころの経験によって自らが選択した生き方のせいだ、というつらい真実を受け入れるしかない。

苦痛や痛みについて話すときに微笑んではならない。

他の人の情緒的欲求を満たそうとして、自分の欲求をないがしろにするようになる。自分の痛みや悲しみを、自分自身の目からも隠そうとする。

症状:怒りの抑圧、自分の傷つきやすさを認めないこと、「代償としての過度の独立心」

■第二プロセス

・自分はどんな環境で育ったのか?
・どうその環境を認識したためにこれらの行動特性につながったのか?
・精神的に消耗させられるような関係は、ほとんどすべての疾患のリスク要因
・他者を責めることではなく、健康に害を及ぼすことが証明されている誤った思いこみを捨てる
自分の対人関係に責任を持つ
・自分の情緒的欲求を認識する
・自分は自分が思うほど強くないと認める。自分が強いというイメージにしがみつこうとするのは、弱さー大人と比べた時の子どもの弱さーを隠すため。
・ほんの少しだけ、~かもしれない、という言葉を使って過小評価しない。

以下を問う

1)私は心の底から、自分に正直に生きているだろうか
2)それとも誰かの期待に応えようとして生きているだろうか
3)私が信じていたこと、してきたことのどれだけが自分のためで、どれだけが、他者を喜ばせるために必要だと思い込んで自ら作り上げた自己イメージのためだったのか
4)罪悪感と恨みをもつことでは、罪悪感をえらべ。 例:たとえ、善意でされていることでも、自分のことであれこれ口出しして欲しくないと誰かに言う、など。
5)もっと深いレベルで、真のポジティブ思考を生きる

■ 7つのA
1)Acceptance 受容
2)Awareness 気づき
3)Angwer 怒り
4)Autonomy 自律
5)Attachment ふれあい
6)Assertion 主張
7)Affirmation 肯定

2022/04/11

希死念慮、恐怖による副腎疲労、トラウマの再発の三重苦

 ■ 最近、やっと自分に起こったことが正しく評価できるようになってきました

これは今日の仏教説話です。


この7つの習慣ならぬ、8つの習慣に倣えば、クライミングといういばらの道も安全に進んでいけるかもしれません。

■ パートナーに殺される可能性

一つの可能性は、当然ですが、ビレイで落とされる、というものです。

別の可能性は、したくないリードを強いられ、したくない墜落をさせられ、落ち方が不味くて、怪我、もしくは事故になる、というものです。

さらに別の可能性は、マルチに行って行動不能となるということ…。事例としては、ロープアップされない。敗退不能。敗退を想定しない、まずい山行計画によるもの。

そのどれも全部が、起きたのでした。

頼りにしている経験豊富なクライマー=一番頼りにならない、という図、でした。

そのプロセスを用心していると思っている中でも、踏まねばならず、しかも、コントロール可能だと思っていたことがコントロール不可能だったので…

■ 恐怖の長期化=副腎疲労=希死念慮

おそらく私は、長年の恐怖による副腎疲労に陥って行ったのだと思います…何しろ、希死念慮が起こるようになっていました。

これはおかしい…と気が付き、どれほど、精神的負担にクライミングがなっていたのか…気が付きました。

というのは、クライミングをしない、行かない、ということに決めたら、かなりスッキリしてきたからです。

膝の怪我が良くならない…ということは、栄養学的な理由以外にも、ありそうでしたが、私の本音としては、本当に、怪我している体で、限界をプッシュする登りを強要されなくなってホッとしたというか…。

■ 子ども時代の再演

誰かの見栄のために、”登れるヤツ”にならないといけないなんて…、親のメンツのために、”成績優秀な子供”を演じさせられて疲れた子供時代の再演、です…。”自分のための人生”なのですから、それだけは避けたい。…のに、コントロールを受ける側に立っていました。まさに再演。

断っておきますが、強要、というのは、言葉で明示されなくても可能です。子供時代も、”良い子にならないと愛さない”と言葉にする親は稀です。そういうことをしなくても、自分の登りたいと言っていないルートを当然のようにロープを渡されるとか、隣のクライマーと比べられて、テンションを入れたら、ため息つかれるとか、はあ?と言われるとか、そういうことが、すべて、強要、なのです。

ただし、そう他者に対してする人は、されてきた人ですから…。相手も気の毒で、これは連鎖なのです。ですので、相手の恐れていることは、意気地なしであるとけなされることです。

■ 弟のこと…見捨てられない

しかも、その構造からもがいても、もがいても、脱出できない…というのは、弟のことがあったからです。

私は若い時に弟を亡くし、弟を守り切れなかったという後悔が残っています…。見捨ててはいけない…みたいな感じ。

さらにその上に、男尊女卑の思想の強固さへの衝撃的な目撃事件が重なりました…どうも、こちらでは、男性は女性が自分の欲求のために人生を捧げることを当然視しているようなのです…。

私自身はどう考えても、夫の食事を作ることが妻の幸せとは思えないし、夫の定年まで自分のしたいことができない人生が妻としての女性としての当然の生き方とは思えないのです。

残念ながら…。というわけなので、クライミングを捨てる以外は、この自己犠牲の道から逃れる方法がないような感じでした。

死をもってして相手に間違いを示すまで、誰も愚かさに気が付かないどころか、たぶん、死をもってしても、気が付かない、そこまでクライマーの死は軽くなっていそうでした。

最近、この構造がすっかり理解できたので、段々と心も軽くなってきました…。いや~恐怖体験でした…誰も私が恐怖で悲鳴を上げているのに、それが分からないどころか、それを笑ってみているのです…。

■ トラウマ

それは… 父親のにやにやした顔です。

3歳のころ父親に”子供は教えなくても泳ぎ方を知っている”という理由で、プールに突き落とされ、溺死しかけた私を見ている父親の顔です… わざと私を瀕死の危機に着き徒としているのに、助けるどころか、にやにやしながら見ているのです…。

まさにこのトラウマの再演が、私の九州クライミングで起きたことです。



2022/04/09

自分の人間関係に責任を持つ

 倉上慶太さんのこちらのサイトより引用…

https://anchor.fm/rainymonkeysradio/episodes/16-a-k-a---33-e1952ll/a-a6og0b9


登ったほうの感激というのはそっちの方が大きいんですよ…というセリフが聞けます。

私も、きれいに登れて初めて完登と感じて、ロープがスタックしたりしたら、登れていても満足は得られない…

自分の人間関係に責任を持つ…ということで、一歩前進だと感じました。

2022/04/08

クライマーのゲストハウス…の進捗

■エココンシャスでインクルーシブなクライマーの宿

ラオスで見た、クライマーのゲストハウス… 半年先まで予約が取れず、地元経済に貢献している…を見て、日本に必要なのはこれだ!と思ったわけなのですが…、それを実現したい夢として、活動してきましたが、現在どのような具合か?ということをまとめておきたいと思います。

九州では踊り場です。やれることはやりつくし、問題も出尽くしたかな…ということです。

八女 → 近所にあるゲストハウス『天空の茶屋敷』さんに日向神が九州クライマーにとってはホームベースであることを伝えてある。地元クライマーの会もできた。ベータをまとめたサイトも出来ているので、後は地元行政の意思と、マーケティング次第だが、今のボルト状態で、あまり人が増えてしまっても、事故が増える。…と、問題がこじれると思われるので、現状で働きかけはしない方が得策と思える。海外に売り出すなら、リボルト後、ボルトの適正配置がなされた後、にしないと、現代クライマーはスポーツクライミング出身なので、クライマー本人の過失に起因しない事故ばかりが増えて、多分、問題のほうが多く出てしまう…

八面 → 地元の主体的な活動が始まって良かった。地元観光協会の人たちもクライミングに対する理解ができた。規模が小さい。

大村 → 野岳の岩場は土砂崩れで当面、登攀禁止だが、野岳湖公園に人工壁移設は可能になりそう。議員さんがかなり力強い助っ人。当面、動きなし。今、マーケティングしても仕方がない。

日向神と同じで、こちらもカットアンカーのボルトなので、リボルトは必須。ただ東さんの開拓なので、ボルト配置などは、適性であると思われる。規模が小さいため、国際的な広がりには満たないかと思われる。

全体を通じて、昔のように、クライミングがコソコソと行われるもの、非常識なスポーツという一般市民の認識、ではなくなっているのではないか?と思いますが…世間の認識は変わっても、もっと変えるのが難しいのが、ローカルクライマーの認識、のほうのような気がします。

繋ぐ壁…でプロモーションされていたのは、地元と世界的クライマーの繋がり…まで、であり、それでも相当大変そうでした。

老若男女、それこそ、多人種だったり、LGBTだったりするわけではない…ラオスでは、なんと僧侶まで興味を持って、登りに来たんですよね(笑)。登る坊主、ですよ(笑)。おかもん先生、頼んだら、やってくれるのかなぁ?

みんなが登って、みんなが楽しんだら、素晴らしいなって思うのですが… 

そうなると私が打ちだしたらいいのは、多様性、かもしれませんねぇ…(遠い目)

クライマーのステレオタイプである”若い男子”以外のユニークな人材求む!かな?!

ある意味、自分が、非・ステレオタイプであるような気がしますが(笑)

■ 上手にはなりたいけど、グレードは上がらなくていい

最近、新しい仲間ができそうになり、ちょっとお話ししてみましたが、私の登りたいところって、今は野北とかなので… それを思うと、やはり

丁寧に登攀経験を積み上げていきたい!

というのが、私の一番強烈な願いなのだということが分かりました。それが尊重される世界がすき。

間をすっ飛ばして、いきなり上手に登れるということに、嫌悪に近い、なにか避けるべきリスクというか、そういうことを感じます…。

小さな一歩を積み上げる 

一歩が小さければ、小さいほど堅牢

そう思っていそうです。それは私の信念であるように思います。

■ ローモチベーション

今日みたいに晴れた日は、ロープにぶら下がって登るだけでも、戸外で登っていたら気分いいかな~とは思いますが、やっぱり重い腰は上がらないんですよねぇ…。

膝の痛みがあるので、歩く気にすらなれない… 

モチベーション、ひくーい感じです。たぶん、誰か一緒に行く人がいたら、重い腰も上がりそうですが、そもそも、誰かといないと行く気になれないのであれば、行かなくていいという意味かもしれぬと思いました…。

なにしろ、湯川のアイスですら、一人で行った日があり、青ちゃんに、”言ってくれたら、つきあったのに…”と言われたくらいだったので、一人で行くのが怖いから、という理由ではなさそうです…。

それだけ、身体的なダメージというのは、私にとってローモチベーションってことですね。

頭を7針縫っても、翌日ボルダーしに行ってしまったほどなのに、膝の脱臼が再発するかもしれないと思ったら、もう全然、リスクを取る気持にはなれません。

歩いて治す、というソウルでやった自主的治療も意欲、湧かない…。

■ 自給自足と無料物件ゲットと伐採技術…

夢の実現に必要そうな技術ということでは、自給自足の自家菜園を作る能力は、身に着いたように思います。

自然農はタイミングです。稲作も2年で分かるようになったし、畑作も大丈夫なので、こちらの方面でも、意欲を失いつつあります。分かってしまうと学ぶ意欲にならないんだよなぁ…。

チェーンソーによる伐採の技術も身に着いたと思うので、これも終了。もちろん、プロの技はありませんが、女性が身に着ける分としては十分な技能があると思います。ギアも。刈払機もあるしね。

後は、物件が取得できれば、というところですが、物件取得は、もうかれこれ6年くらいは横目でにらんでいますが、後になればなるほど、無料取得に近づく感じで、20年くらい前に私が立てた市場予測と同じです。少子高齢化で家余りなので不動産価格は下がる、というもの…です。

大事なことは、大きな岩場がある地域が過疎地であるということです。岩場のそばが過疎地であれば、観光資源としての岩場もありがたがれ、歓迎され、物件も、そんなことなら無料で差し出すよ、となることが見込めます。

そうでないと、あまり価値を感じてもらえないです。特に人工のクライミングウォールだと、ランニングコストがかかるので、費用対効果、という話になってしまいます。

自治体が過疎化で追い詰められているほど有利ということです。ただ、岩場がある多くの自治体は、岩場が世界的な観光資源になるということ事態に気が付いていないことが多いので、AIDOMAの法則で、気が付く、というところからスタートなので、かかる時間が長い、ということがあり、その事例は、五木の天狗岩、ですね。町役場などの自治体の認知が育っていないということは、非常に不利で、都会のほうが分かっていたりするので、トレードオフになります。

地元行政の理解が進んでいない場合、あまり性急に事を進めるのは、逆効果、です。無理強いされて喜ぶ人はいない、という道理です。

…という以上の理由で、私はこちらでは、やれることはやりつくした感があります。

■ メッカで…

日本全国を見渡した時に、やはりGCH日本版ができるとすれば、それは、小川山周辺であろう…とは思います。

金峰山荘や岩根山荘は、すでにクライマーの宿、となっていると思いますが、長期滞在ができるような形にはまとめられていないかもしれないですね…そこは、既存の施設で、すでに成り立っているという場合は、マーケティングの方角を変えたい、という意思が、働らかないかもしれません。

最近、グリーンクライマーズホームを作ったターニャが、ドイツに新たなクライマーの宿をオープンしたというニュースが流れてきました…

こちらです。Tullis Climbers Home https://tullis-climbershome.com/

クライミングインストラクターによる手ほどきも受けれる。

https://tullis-climbershome.com/kletterkurse/

いいなぁ!と真っ先に感嘆符が出ました!

こういうのを作れたら、ホントにいいな!と思いますが…日本では諸般の事情で…道のりは遠そうな気がします。

私のライフタイム以内での実現は難しいと思うので、自分の周りにダイバースなコミュニティを作ることで代替え案とする以外ないと思います。

それには、グレード偏重の九州は環境的に不向きなので、思案中です。

 町の人とクライマーの分離…クライマーは一目散に宿へ。交通費1000円


【訃報】村上周平先生

 ■訃報  村上先生

山岳総合センターのリーダー講習で、私の班の講師をしてくれた村上先生が、突然亡くなられていたことを昨日、知り、ショックです…


■ 引っ越してきた人はメンバー集めができない

パタゴニアで講演会があったので、その機会に、七倉沢での雪訓を提案しようかと先生にメールを打ったら、返事がなく…お忙しいんだな…と思って断念したところでした…。

去年もチャレンジし、去年はコロナで講習シーズンの先生の予定が空いていたので大チャンスでしたが、有効な数のメンバーが集まらなかったんですよね… でも雪上訓練なしの冬山なんてありえないし…。

というのは、こちらの若い人の会を毎年見ていますが、会の最大のイベント冬山合宿がなかなかきちんと催行できないでいるからです… GWの雪訓が無ければ、誰だって本格的な山には踏み込めませんから、仕方ないよな…と見ていて気の毒だったのです。

その前の年も、危急時講習を開いてもらおうとしたら、講師料は無料でいいよ!と先生は言ってくれたのでした…

しかし、残念ながら人を十分集めることができそうな見込みがなかったのです… 引っ越してきた人というのは、知り合いゼロなので…

■ いわゆる”登り返し技術”などは、”危急時講習”で教わる項目であることが新人さんは分からない

55mの登り返しができない人は来るな!という話題が、フリークライミング協会関係の人のブログに上がっており、現代のフリークライミングのクライマーの技術不足によるチャレンジが、問題視されていましたが…

神須ノ鼻のこちらの記事 http://blog.livedoor.jp/jamminggentleman/archives/28868811.html 

登り返し技術って、フリークライミングの教科書の中に出てきませんよね? ビレイ講習とかトップロープ講習、リード講習というのは聞いたことがあっても、

 懸垂下降講習、

 ローワーダウン講習、

 登り返し講習、

 自己確保で登る講習、

 ビレイヤーの自己脱出講習

 介助懸垂講習

…とか、フリーの世界で、聞いたことがないです。

ユマーリングというのは、エイドクライミング、ですから、フリークライミングを教えます、と標榜している講習が教えなくても、普通のことですし…。

エイドの技術も、要る、必要性がある、という自覚が、フリークライミングの指導者の意識の中には、存在しない訳で、教えられていないものを、ジム出身のクライマーに求めても、そりゃ無理だろうと思います。

アルパインの技術講習の中では、上記のようなことはすべて、

 危急時講習

に含まれます。しかし、危急時講習ときけば、フリークライミングのクライマーは、

「緊急で危険…って、フリークライミングでは起こらないからなぁ…」

ということで、誘っても誰も来ません。甲府時代もフリーの友人をレスキューの講習に誘いましたが来ませんでした。

こういう仕組みで、フリーの人たちは教えられそこなっているのです。

山岳会に属していない人たちはなおさらですが、昨今は参加していても、指導体力がない、ということがほとんどのケースになっています。やっても表面だけで実践できないということです。

アッセンダー&マイクロトラクションによる登り返し

https://allnevery.blogspot.com/2021/04/blog-post.html

https://allnevery.blogspot.com/2021/04/ct.html

ダブルストランドでより安全なバージョン

■ 後悔… 人の命はひと時のことなのだ…

去年、自腹を切ることになってでも、何としても頑張って、やっておけばよかった…。

人の命は突然失われることもあり、時間は無限でないと、弟の死で分かったはずなのに、やはり、また同じあやまちを繰り返してしまいました… 

村上先生は、チャーミングな方でした。

私が打った、ゆるゆるのハーケンをこっそり抜いて、後ろ手に隠して生徒を慌てさせたり、ザックに荷をつめるのが遅い人たちを、ボケっと待っていたら、先生が「すいません!」と言ってきたり…、それで、パッキングが遅いというのは、ダメクライマーって意味なんだなぁと… そんな風な指導をしてくれた、先生でした。

リードの仕方を教えてくれたのも先生でした。立木で支点を取りながら、簡単なところを登っただけですが、霧が晴れるように、意味が分かった瞬間でした…。なので、私も同じ教え方を後進の人にはしています。リードクライマーに付き添わせて、同じことをさせる、という教え方です。

八ヶ岳のバリエーションに行くときは、先生の知り合いであることで、少し安心が増えた。

先生は遭対協の方でした…

八ヶ岳の救助では、愚かな記録が多く、いつも怒っていましたっけ… 私が一人で、阿弥陀北稜に行った時は、万が一の保険になってくれました…。

あの時は、海外から取り寄せたドッグボーンがなぜか大量に来て、先生に引き取ってもらったのでした…。バリエーション後に引き取りの約束をしていたので、私が現れなければ、先生が遭難に気づくだろう、という段取りになっていました。

先生の安らかなご冥福を祈っています。



2022/04/07

クライミングガイドから学ぶ…九州にその環境はあるのか

■ ベテランさんからこのような助言を貰いました

ーーーーーーーーーーーーー

ガメラの指導って丁寧適切だと思いました。

日本のクラシックルートなら、ボルトは人工ルート以外にはほとんどないです。

ボルトが多数あるのは、穂高屏風岩、谷川岳衝立岩、丸山東壁くらいです。

日本の本チャンルートは、登られているルート以外は行かないほうがいいです。

登れらていても岩がルーズで、危険なルートはチンネ左稜線と八ッ峰6峰Dフェース。

錫杖の注文の多い料理店より、瑞牆山の調和の幻想のほうが遙に良いルートです。

ーーーーーーーーーーーーー 太字当方

■ 大御所ガイド

”ガメラ”とあるのは、菊池敏之さんのことです。菊池さんのガイドサイト。

菊池敏之 https://www.ne.jp/asahi/gamera/climb/

関東では、杉野保さんのガイド講習は、丁寧な教育で、行列ができるガイド講習として有名でした。私は長いリストに並ぶより近くに岩場があったので、行っていませんが、行ったことにある人に聞いたら、ものすごく丁寧なクライミングガイドだったようです。

故・杉野保  https://cliff.climbing-instructor.jp/

故・吉田和正 http://blog.livedoor.jp/hardlucktome/

國分誠 http://trpclimbing.blog.fc2.com/blog-category-2.html

私は吉田スクールに行っていました。その前は、菊池さんにお世話になりました。

こうした人たちのクライミングガイドで外岩にデビューできるのは、幸せなことのように思います。

■ クライミングインストラクター協会のガイドさんのリンク

ここにまとめておられます。

https://climbing-instructor.jp/member/#Free

この協会が書籍を出してくれたらいいなぁ…とひそかに夢想しています。

■ 九州でないか探してみました

枝村さん https://lightfootwork.wixsite.com/edamura

藤井正広 https://botchkankou.wixsite.com/field-channel

枝村さんは、九州では有名だが、行っているという人を聞いたことがない…。なかなか自立できるようにならないとは聞いているんだが、それはその本人のせいなのか、それともガイドが自立させないようにしているためかは不明。

九州のアニキ、田嶋さんは、ガイドはしていない模様。

https://kurume.joywallclimbing.com/

こうなると、クライミングガイドから、学ぶのが近道ですよ!といくら言ったところで、ほとんどの人が実践しようがない。

■ クライミングガイドを軽視する傾向

ほんとに初心者の人は、どこに向かっていいか…となる実状ですね…。

山岳会は、クライミングガイドであれ、登山ガイドであれ、”ガイド”という言葉を軽蔑する傾向があります…

それは、”ガイド”という仕事が、”教育者”ではなく、”おもてなし”の”接待者”と位置付けられているからなのですが…。

ただ現状というか、実態は、山岳会のほうが、”新人来た=接待”みたいになっていたり、教育しようにも、高齢化しすぎて、教えたくても、どうしようもない場合や、教育法が分からない、という場合もあります。

クライミングで一番簡単なのは、トップロープを張って登らせてあげる、というだけの作業で、そこは入門レベルのことなので、ガイドではなくても誰でも出来ること…。

それ以上の指導…、支点の作り方とか、クイックドローの伸ばし方、ロープの選び方、あるいは何ができたらリードに進んでいいか? 初心者向けのリード課題はどれか?、どう成長していくか…など…具体的な指導ができない、ということも、あり得ます。

■ 独学

結局、独学がおススメになります。

その場合、技術的習得だと、読書と実践が大事になりますが…。

お勧めは以下です。

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■ 岩場の機微…欠けている情報があります 

ただこれらの岩場情報のどこにも、次のような情報が載っていないのです…

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70年代、80年代に開かれた岩場は、グレードが辛い。2000年以降に開拓された所は、大体まとも。

誰が開いたか?も重要なファクターになります。日本だったら、城山と小川山の一部が國分さんによるもので、グレードが辛い関東にあって国際グレードがついています。

四国の日〇佐の岩場ですが2000年にこぶしの会が開拓しました。このときはちゃんと国際グレードがついていたのですが、後からやってきたツヨツヨクライマーが高難度を開拓してグレードがバラバラになりました。

トポを手に入れたら開拓年度、最初に拓かれたルート、そして開拓者の順番でチェック。

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ですので、全くの初めてだと、それぞれの岩場の機微や性格が、そもそもよく分からない、という問題が起きます。

どの岩場をホームベースの岩場とするか?は、そのクライマーがどのようなクライマーになっていくか?ということに重要な影響があります。

例えば、本匠のような岩場だと、パワー系になるでしょうし、瑞牆で育つとクラックの岩場ですので、クラック育ちになるでしょう…

何で育ったか?というのは、そのクライマーがどういう指向や、クライミング戦略を持っているか?ということに直結していきます。

ボルトルートだとボルトルートの登りになりますし、同じボルトルートでもカチ系の岩場とパワー系の岩場では変わってきます。

一般にクラックの岩場は、危険だと思われていますが、ボルトが古いルートのボルト強度とカムの強度は、どっこいどっこいですので、プロテクションプアの度合いがどちらが強烈か?といえば、まぁどっこいどっこいのような感じで、ボルトのあるスポートを登っているからと言って、安全性が高いということは言えない現状があります。

というので、結局のところ、現場現場で、色々な人に聞き取りをしていくというのが大事なことになります。

ボルトの見分け方を分かっていると安心が増えます。




【提言】過去の延長線上にないクライミング教育

■ 過去の延長線にない解が必要なのか??

日本のクライミング…特にフリークライミングの教育は、過去のクライミング教育が、うまく行っていないのは確実なので、別の方策が必要になり、U理論はどうなのかな?とよく思いますが…

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■日常生活でU理論を使いこなせるようになるための『U理論プラクティス』

 -職場のチームワーク編-
 U理論プラクティスは、U理論を日常生活で使いこなせるようになるための実践練習の場です。稽古場やレッスンスタジオのように気軽に通いながら、U理論を実践し、体得していく場として企画しました。

 U理論プラクティスでは、毎回テーマを設定します。そのテーマについて

自分自身が実際に解決したい課題を題材として、Uプロセスをもとにしながら、対話をしていきます。今回のテーマは「職場のチームワーク」です。

「上司とうまくいっていない。お互いにもっと信頼し合いながら働きたい」

「苦手な人がいてうまく関わることができない」

「メンバーが主体的に動いてくれない」

「それぞれが情熱を持って働いている職場にしたい」などなど…。

 職場のチームワークに関する課題を参加者で持ち寄り、対話を通じてU理論を実践していきましょう。U理論のことをよく知らなくても大歓迎です!

思いがけない(過去の延長線に無い)解決策が見つかるかも?ぜひお気軽にご参加ください!

【開催概要】

 日時   :5月18日(水)19:00-21:30(18:50接続開始)

 詳細・申込:http://ptix.at/DjRQkM

 定員   :30名

参加費  :3,300円(税込)

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■ 過去の延長の事例

山岳会で教える 
→ うまく行っていない。時代が変わり、山岳会ではなく、クライミングガイドが教えたほうがいいかもしれない。

クライミングをいきなり外岩から教える 
→ アウトドア慣れしていない9割型の人は、リスク回避できない。ので、当人が選ぶべき。インドアである程度登れないと、外の岩場が楽しめないつくりになっている、ということも事実。

懸垂下降を教えない
→ 今の教育に欠けており、最初に教えないと、登れても降りれないクライマーが出来てしまう。

ビレイを教えない 
→ これも今の教育に、決定的に不足しており、ビレイのきちんとした習得は社会課題にすらなっている

グリグリは上級者用 
→ これは、文脈による。
 リードのビレイにおいては、上級者用。
 トップロープビレイにおいては初心者用。
 下降器としては、初心者用。
 アッセンダーとしては、初心者用。
つまり、自分向けの用途としては、初心者用で、対・ビレイ用としては上級者用。

クラックを教えない
→ このほうが初心者向きなのかもしれない。なぜなら、プロテクションを自分で打てる、あるいは、ルートファインディングがクラックをたどれば良く、易しいため。

伝統的には、スラブが入門者用だが、スラブはランナウトと決まっているので、別の意味で入門者用にはなっていない日本の岩場という現状がある。

色々と総合すると、現行の教え方で行けば

 初心者締め出し

ということになっているんだよなぁ… 結果論的に出来てしまった現実だとは思うが…。

43歳から初心者で岩場に入門した人としては、自分自身が成功事例として数えられると思う…






2022/04/06

グレーディング考 段級システムはガラパゴス化なのか?

■今日の仏教説話

「つながりは、コントロールできない」、というおかもん語録が、秀逸でした…。

子どもとの死別など、大変な目に合っている人は、なぜこんなことが起きたのだろう…と考えてしまって、大変だなぁ、気の毒だなぁと傍目に思ったりします。

そういう”喪失”も、人間の意思の力ではコントロールできない大きな力が働いている、ということ…を意味する言葉です。

クライミングにおける喪失…死や、パートナーとの別れなどもそうかもしれませんね。

クライミングでは、自己破滅的選択肢を採っている、と私の目には思える人には、ハラハラさせられてきたのですが… そういう場合も

”繋がりはコントロールできない” 

と 唱えると心が落ち着きそうです。

死への傾倒…DeathWishingというのは、クライミングの伝統でもありますしね。クライミングの、というかヨセミテの、かもしれませんが。

■ 生かされる自分

クライミングのお話では、ジャンボさんのトークでご縁に生かされてきた、というお話が思い出されます… 

私自身も自分の登攀は、たぐいまれなるご縁に導かれてここまで繋がった…と思っているのですが…

良い縁をつないできたなぁ…と思うのですが、UIAAとのご縁などは、どう捉えたらいいのか分からなかった。

私などの末端クライマーがつながっても仕方なく、影響力のある人に…というので、ずいぶん多くの人に声を掛けましたが…なかなか共感のベースに載るだけの大きな視点がある上級クライマーとは繋がれず、もどかしさというか、無念な感じを受けました。

あるいは、若い人につなげないと…と思って、だいぶ声を掛けました。若いクライマーは登れるし、記録を提供すること(自利)には興味があるけど、それ以上の広い視野は持てない人が多いです…というか、それこそが若さ、な感じです。

自利利他というのは、自利、が満たされたのちに発生しがちなもの、なので…。まだ自分を満たすことにいっぱいいっぱいの段階では、みんな、のことに目がいかないのは普通のことだし…。

どっちを向いても、八方ふさがりというか… 自分自身の力不足、というより、立場により見える物事は違うので、UIAAから見えていることを見える立場に立つことが可能である、日本人の上級クライマーになかなか出会えない、という感じでした。

■ 日本のガラパゴス化

日本のクライミングの世界は、今の時点で、国際的に見てもかなり極端な形というか、ガラパゴス化しているというか…

これは、別にクライミングに限らず、けっこう日本は、国際社会で異質なのは、事実です。

日本はグローバル化の時代と言っても、ものすごく国際的に見れば、独自カラーが強かったりします。市場が閉じているというか。例えば冷蔵庫洗濯機って、日本だけかなりユニークです。お隣韓国では、西洋スタンダードが普及していて、私はそっちが好きなので羨ましいくらいです。

クライミングに戻ると、海外から見たら、日本はデスパレート…追い込まれた状況に見える…ということなのでしたが…そういう状況である、という認識自体が、国内でしか登らないと分からないわけです。

海外で登っていたような人でも、オールドクライマーは問題意識を持つ個人的ニーズ自体がない。…かといって若い人の海外離れは著しく、若いだけに広い視野というのは、今だ必要せずな人も多いわけですから、なかなか時間がかかった任務だった。

身に余る任務で、かなり疲れたのでした…。

■ 繋がり…縁

縁というのは、不思議なもので、コントロールできないものだ…と思っていると、

なにがしかの意味を与えなければ!という能動性を伴った成果に対するこだわりが、手放せそうな気がします。

無意味にしてしまわないためにどうしたらよいか…

この4年の長い間悩んでいたのでした… もう相当、鬱症状でした…(笑)。

■ 段級システムからのコンバージョンは正確か?

昨日も、海外から、8c+の課題について問い合わせが入っていましたが、グレードって再登者が出てくれないと確定できないですよね… 

なので、岩の場所を知らせないと、なにか意図が背後にあるのかな?と勘繰られても仕方がないかもしれません… 非公開の岩場とか、アクセス問題があり難しい場合は、その旨書いておくなどの配慮もいるかもしれません。

日本国内の段級システム、これだけ普及してしまうと改めにくいですが、海外の人が再登すれば、段級からの国際グレードへの、コンバージョンも確実だけど…そうでない場合は、発表するときに、(仮)とかつけておかないと、本当にそうなのか?と記録をつけているような人は、思うものなのかもしれません…

グレード偏重は嫌いですが…記録となると、繊細な心遣いが必要かも??? 

その場合に、日本は国際的配慮に欠けているかも???

一般クライマーは、プロセスを大事に、楽しく登ったほうがいいと思います。向上しても向上しても、まだまだ自分を褒めてあげられない世界に、自ら好き好んで入る必要もないかと…。特に私のように高齢になってからスタートした人に同じ価値観を求められても…(笑)。



■ 備忘

愛で繋ぐ山

https://allnevery.blogspot.com/2019/01/good-by-2018.html

絶食するとどうなるか

 ■ 絶食=ファスティング…

山で陥りたくない絶食…でも、普通にしていても、山では、そんなにお腹いっぱい食べるものではないような…まぁ、「雪洞で、ラード舐めて生き延びました」みたいなのは、一般の人がする山登りでは発生しないと思いますが…。

多くの遭難事例で、助かった案件は、

・飴をなめていた

・チョコをかじっていた

という事例が多いです…どちらかというと、ピンチ食、レーションは、糖分、であるほうが、体への負担が少ない、ということは言えそうです。カロリーは4kCalですが…。

■ 絶食時どうなるか?

山で絶食のピンチが起きた時、体がどうなるか?なのですが…

ーーーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーーーーーー

飢餓時の反応

血糖維持のために、まず肝臓のグリコーゲンが動員されます。

血糖維持は、6~12時間が限度とされています。

グリコーゲンが枯渇すると糖新生がはじまります。

その供給源は、骨格筋由来アミノ酸(アラニン)、乳酸、脂肪などです。

肝臓にて脂肪をβ酸化し、エネルギー(NADH2+)を産生し、糖新生を行ってブドウ糖を供給します。

β酸化亢進によってできた余分なアセチルCoAはケトン体(アセト酢酸、βヒドロキシ酪酸)に変換されます。

筋肉(心筋、骨格筋)、脳、腎、副腎などでケトンは利用されますが、余剰のケトンは血中に増加していきます。

また、糖新生には骨格筋由来の糖原性アミノ酸(アラニン)やオキサロ酢酸の炭素骨格が用いられます。

したがって、筋肉量の少ないほうが、低血糖を起こしやすいです。

また、ビタミン(B1、B2、ビオチン)の不足も糖新生が十分に行われず、ケトン性低血糖の発症の原因になりやすいのです。

(文献 47 P 295)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーhttp://www.senoopc.jp/disease/ketohyp.html より引用

症状は、

嘔吐(頻回)、けいれん、ぐったりして元気がなく、顔面は蒼白

だということで、吐きだしたら危険ですね… 対処法は、ブドウ糖の補給しかないようです。

■ ラード=究極のケトン食

絶食というと、巷ではファスティングが流行っているのですが…お腹が空いていないときは食べないという程度の自然なものがいいかもしれません。

長時間の欠食は、栄養学的、生化学的にみると、あまりお勧めできないですね。

https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=72456&-lay=lay&-Find.html

私自身の経験からも、動ける時というのは、食事と食事の間隔が離れているというより、こまめに補給したほうが楽でした…。私の消化能力が低いからかもしれませんが…。

長期にわたる山ごもりで、ラードを舐めないといけないような人は、非常に少ないとは思いますが、フリーのクライマーで、糖質制限をしている人は多いので、余り極端に制限してしまうと、肝臓に負荷がかかるのは、ケトーシスに体が傾いてしまうから、のようです。

糖質制限もお手柔らかに…です。

結局、何を食べるべきか?となりますが、

 果物、野菜、豆類、ナッツ類、全粒穀物など

となり、山なら、ナッツ類はおススメかもしれません。あとは飴。登攀中は、飴、舐める。

そういえばインスボンでは、シナモンの飴をなめていたんでした。

      韓国の家庭料理…へぇ~な家庭料理一杯。チャングム思い出します。




2022/04/05

糖、タンパク質、脂質、の代謝

 ■やっと見つけた!核心になる本…『好きになる生化学

怪我からの復帰の際に、何が核心になるか?というと…?

答え: 筋肉量のロス=フレイル化

というので、食事から見直すことにしましたが、なんだか核心のところで納得がいかないというか、色々な栄養学の本は、一般書だと真偽が入り混じりすぎていて、どれがほんとやねん!みたいな感じでした。

栄養学の本は専門書でも、核心をついていないで通り一遍…と感じていました。

というので、悩んでいたところ、私の求めたいた核心的…原則的というか、真実の部分…は、生化学に書いてあることが分かりました。

生化学ってそんな学問だったんだ…と嬉しいです。発見が好き☆

■ ATP が核心です。

すべての生命活動の源は、ATP。筋肉が収縮するのも、体温も、息をするのもすべてATP。

ATPは、アデノシンにP(リン酸)が3つくっついたもの。3個が2個になるときにエネルギーを発する。

■ ATPの作られ方のパターンは3つ

1)糖質からATPを作る → 嫌気性解糖、糖新生 水とO2になる

2)脂質からATPを作る → グリセロール代謝、脂肪酸代謝。ケトン体が出る。

3)タンパク質からATPを作る → アミノ酸、異化、クレアチン。廃棄物で尿素が出る

糖質を採っても、脂質を採っても、タンパク質を採っても、脂肪として蓄えられるが、脂肪からエネルギーを取り出す場合は、必ずケトン体が出てしまう…。脂質は水と混じり合わないため、消化に特別に負担が大きい。膵臓が疲れるということです。

■ 何を持っていくか?

食料を持っていくときにやはり脂質だけを持っていくと、内臓の負担が大きいかもしれません。

消化が簡単なのが糖質ですが、ATPを作るときにビタミンB群が必要なのでBを補給しないとうまく回路が回らないかもしれません。

タンパク質の場合は、体内で再合成されない必須アミノ酸は、何としても食事でとらないといけないので、アミノ酸でも、タンパク質でも不足しない程度に取る必要があります。

当然ですが。なかなか自分で畑をやっていても、野菜は作れてもタンパク質は作れないという問題が残ります。

マクロビ食などで体調が悪化する人は、タンパク質の不足で筋量を減らしたり、偏った糖質のタイプで、インスリンが乱降下することになって、失敗したりするのだと思います。

ファスティングは流行はしていますが、体脂肪を燃焼するには、全く良い方法ではない、ということです。最初に筋量が減ってしまいます。

ので、山に行くときも、ラードのような脂肪だけを持っていくと筋肉を減らし、内臓を酷使して、帰ってくることになります。

■ ビタミン=ほぼ補酵素

B1=解糖系からクエン酸回路に入るところで消費される。不足は脚気。神経症状が出る

B2とナイアシン=酸化還元反応の補酵素。クエン酸回路で使う。

B6=転移酵素。

B12=核酸=骨髄の細胞増殖に問題が起きる、赤血球生産

C=コラーゲン繊維合成

C+E=還元

A=光受容

D=皮膚で合成し、腎臓で活性化。腎臓が悪いと皮膚で合成しても吸収されない。ステロイドホルモンの1種。カルシウムの代謝。

K=血液凝固因子。

です。山にもっていかないでいいのは、Dくらいなのでは…? まぁ長期に山に入ることはほとんどないと思いますが、仮にある場合は、ビタミン類の補給は必要のように思います。

なんせ山でのごちそうは、冷凍できる肉や魚ではなく、野菜でした…。

保存がきく食事というのは、すべからく、カロリーは合って、タンパク質とビタミン、ミネラルに乏しいもの、となっているかもしれません。

とくに、コンビニで、からあげくんとか買うのは、脂質がトランス脂肪酸ということで、あまり良い選択肢ではないように思います。

筋肉量を減らさず、体脂肪をジャストに設定するということになると、筋量維持のためのプロテインと、熱量のための複合炭水化物、代謝のためにメガビタミン、ということになるかもしれません。

日常の外岩程度だと、毎日家で料理した食事を食べている限り大丈夫と思いますが、本格的になってくると、外岩頻度も本格的なので、その場合は、プロテインを高度に補給しないと、すじかわほね衛門、になってしまいます。やつれ…はプロテインの不足がもたらすもの…です。

年を取ると、タンパク質を消化する力も衰えていくので、筋量を失っているという自覚がある場合は、最初から分解されたグルタミン、はおススメできる選択肢です。

【レシピ】
めっちゃ美味しい煮豚ののった、自家製野菜のフォー

・豚ロースはできるだけ小さい鍋で煮る。水からいれ、ショウガやネギの切れ端を入れる。
・50分くらい煮たらそのまま冷ます。冷めたら全体に海塩をまぶす。
・鶏ガラで同じようにスープを取る。フォーの麺は水で戻す。自家製野菜をたっぷり入れて提す。


ジムクライマーに外岩をどう導入するか…の思案

■ 本来、誰だってクライミングできる…わけでない日本の現状

スティーブからは、”あなたはラッキーなんだよ、本来、他の初心者も、君と同じように、クライミングを身に着けることができるべきなんだよ…”と言われています。

それが、私の心に重くのしかかっている…。

何度もトライしていますが、失敗続きだからです。

一方、そう言われてもなぁ…、というのもあります。 私は自分が特別ラッキーというより、自分でも相当勉強熱心だったような気もしますし…。

というか、教えられたというのは、人生が語り掛ける、というような、そこはかとない教え方なんですよね、クライミングの場合…

■ クライマーの青年期、往年期、老年期

若い人にどうやって、
 
 クライミングシステムを覚えたい!

という、高いモチベーションを持ってもらえるのだろうか?

と考えています…。

昨日は、故・吉田さんのプロジェクトだったデイドリームを登った小峰さんのトークを聞いていました。

ジャンボさん、草野さん、小峰さんと連続で聞き、老年期、往年期、青年期の男性クライマーの様子が分かる感じだった。

登るモチベーションもそれぞれ違いそうでした。

■ ジム店長

同じタイミングで、ジム店長と名乗る男性から、岩場ご一緒しませんか~な、問い合わせが来た。その書き方が、なんだか軽ーいノリだった。

九州での実績を考えて、リード技術、つまりクライミングシステムの理解は今から、の人ではないかと思えた。違うかもしれないが…。今まで、このような誘いに応じて出かけたら、てんで、お上りさんだった=ビレイもできない、ロープも持っていない、という顛末がお約束だからなぁ…。

私にわいてきた感情は、義務感…というものであるが…、一方で…

 青年期の男性が、私と岩場に行っても、きっと楽しくない

と、直感的に思った。

若い男性は若い男性同士で、羽目を外すのがいいのでは?な感じというか…。

小峰さんのトークを聞いてそう思ったんだが…。男子は男子で失敗を繰り返しながら学び、その過程で死ぬ人がいても、それはそれでその人の学びなのではないだろうか?(人の命を軽視するようなことは言いたくないが…次回の転生もある)

…というか、そもそも羽目を外したくてやる、バカやりたくてやる、のがクライミングという位置づけなのではないのだろうか?


■ 8年前の三つ峠の思い出

8年前の今日は、三つ峠に行っていたようだ。

人工壁に通い始めて3か月後の、初めてのマルチだったが、山梨の4月初旬は、まだ冬季登攀だったが…

岩のマルチって…

”羽目を外す”とは正反対な行為

のような? 

どちらかというと、集中力を途切れさせない活動、登山よりも、もう一歩上の集中力を要求する活動、

という気がする。

この登攀で、私は全然高所を怖がらなかったので、私は清高さんの信頼を勝ち得たのだった…。落ち着いていたから。

今朝、FBからのお知らせで来たのが、この投稿だが、8年前である。

■ トポがあることを知らせるには、どうしたらよいのか?

人工壁通いをスタートして3カ月後だった。師匠が「三つ峠で一番、登られているルートは、どこですか?」と私に聞いてきて、「中央カンテ」と私は即答でき、相方はトポも知らなかった。師匠は、相方の無知を知らせたくて、わざと私に質問してきたのだった。

当時の相方は、高校で高所登山をしてきた人で初めて岩場に来る人…が、トポの存在すら知らない、というのは、別に九州でのことに限った話ではないかもしれない。とは、論理的に推論できるが…

一方、私はどうやってトポの存在を知ったのか?というと…? 登山をしているころから、『日本登山大系』とか知っていた。

八ヶ岳の雪山しかしていない人が日本登山大系を知っていて、高校山岳部で高所登山をしてきた人が知らない、んだよなぁ…。責めを負うべきなのは高校山岳部?

山梨で、会に属し、人工壁を登り始めたら、周囲の人が普通に百岩場を持っているので、特に誰かに頼んで教えてもらったという訳でもない。

つまり、明示的な教育があったわけではない…。あったのは、環境

「岩場には、トポってものがあってね、三つ峠はここだよ」なんてことが起きたわけではない…

ので、どうやってそれを起こしたらいいのか?って感じだ。

■ 支点についても知らなかった

三つ峠は、2度目からリードしている。

初日のこの日は、横浜蝸牛が、同じ日に行って記録に「まだ冬季登攀だった」と後日書いていた。登らないで帰ったようだった。その記録を後日見て、コンディションを悪い中、凍える手で、師匠が無理して登ってくれたと理解した初・三つ峠な日だったのだった…。(感謝!)

2回目から私はリードしており、残置のハーケンなど怖いとも思わず。というのは、登攀でそうした残置に一切頼っている感じがないからだが…落ちることは、あり得なさそうだったので。

ところが、その後、何回か通ううちに、都岳連の岩講習に遭った。ら…、講習生の人たちは、2度目からリードなんてありえない!とか言い合っていた。

…ので、”マジ?私、2度目からリードしているけど、早すぎるステップアップじゃないの?”と不安になり、会の2段が登れ、高校山岳部からやっている先輩に、”いいのでしょうか…”と不安になって聞いた。無理なリードをしているとしたら、危険だからだ。先輩の答えは、いいですよ、だった。

だから、相談の内容は、”早すぎるステップアップかどうか?”だった。トポとは何ですか?ではない…。

■ 先輩が付き合ってくれない

その後、別の会だが、先輩を何度、誘っても三つ峠は付き合ってくれなかった。

その理由は、後で分かったのだが、支点のボロさ、だった。

それで、支点が不味い=登らないという公式が理解できた…。

えらい遠回しな教え方だ。

■ カム支点

それでも、私は三つ峠は、鹿柵設置のボランティア活動もしたし、友人を亡くしてもいるし、色々思い出がある山で好きだったので、登攀も通いたかった。

…ので、カムを持って行って支点を作ると言ったら、やっと付き合ってくれた。ビレイステーションでは、カム三つ、です。

でも、その先輩と行ったときはすでに知っていて、なんで知っていたのかなぁ… あ、太刀岡左岩稜に行ったときの先輩が作ってくれたからだ。

でも、別に、「こうやってつくるんですよ」とか教わった覚えはないけどなぁ…。

目撃したことを自分もやるというだけで…。写真を撮ってもいいですか?とは言ったけど。

■ 読書がカギなのか?

色々考えても、何も特別には、教わらなかったけどなぁ…。

保科さんの書いた『アルパインクライミング』という本は10回くらい読んだけど…。

どう考えても、”カムで支点を作るときはね…” なんて、手取り足取り指導されたことはない。

■ 信頼できない岩場=行かない&楽しくない

三つ峠は、いやがる青ちゃんを無理やり連れても行ったが…というのは、関西の人に関東の代表的なアルパインの練習場を知らせないのはおかしいと思ったからだが…

猫の頭ほどもある懸垂支点を見て、「こんなの信用したらあかんで!!」と彼は叫んだのだった…

それで、ビックリ仰天したのはこちらで、その懸垂支点、これ以上ないぐらい、がっちりしているからなのだが… 無いと下界に降りれない…。(三つ峠は歩いて上に抜けれる)

さらに彼曰く、登攀が簡単なので面白くないのだそうで、支点がボロく登攀が簡単=登るに値しない、という価値観を伝授されるようになったような気がする。

彼と登り始めたころから、フリーの難度のほうが楽しいと感じるようになったため、私も三つ峠に行くことはすっかりなくなってしまった。フリー=安全、という思い込みが生まれたのも、このころだ。

■ 岩場に行く前にビレイもプルージックもできたけどな…

その前の先輩は、岩田さんで、岩田さんと登っていたころは、月に一回の小川山もうでという感じだったが、私は全くの初心者なので、トップロープでもボロボロだった…

が、この時は、すでにセカンドで登れなくなったら、自主的にプルージック登攀…スリングを二本出してきて自力でトップのところまで何としても行っており… ビレイも出来ていたので… 技術的にどうこうというよりは、登れなくてかわいそうな子、という感じだった。

プルージック登攀はこうですよ…とかは、どこで教わったっけ? 

山小屋バイト中に、毎日練習していたのは覚えているが、プルージック登攀については、学習する会を、地元のガイドさんに講師してもらって、自分が主催したのだった。

ので、具体的には、プルージックを教えてください、というリクエストをそのガイドさんにはしたが、資料を作り、人を集めたのは、私のほうだ。お金儲けしたのもその人。

■ 理解力=受け取る力次第?? 

結局のところ、クライミングの理解力というのは、受け取る力、なのだろうか…?

どうしたら、安全にジムクライマーが外岩に行けるようになるのか?

私にはまったく見当がつかないな。

そういう事例をまだ一件も見ていないからかなぁ…。

周囲を見渡しても、登山から入った人しかいない。そういう人としか、岩場に行っても楽しくないから…なのかもしれないが…。

だからと言って、ジム出身のクライマー(主にボルダラー)を岩場から押し出していいということにもなるまいが…。

■ 草野さんのトーク

下記のリンクでは、草野さんが新しい時代の人を教える文化がない、ということを話している。

登山出身の人が持っているような、自然を大切にしましょうという心、を学ぶ機会がない、とおっしゃっています。

テクニックの話ではなく、理念、考え方、あり方、ということが核心化している。

テクニックなんて覚えようという気になったら、覚えられるようなものだと思う。というか、覚える気にならなければ覚えられないというか。

草野さんレベルの人が、ジムクライマーをどう的確に外岩クライマー化したらいいのか、分からないのだから、経験の浅い私で分からなくても、普通の事ですね…。

ただ、変化は、よそ者、邪魔者、馬鹿者、から…と言いますから、誰か若いクライマーが、これだ!という方法を発見することができるかもしれません。

ともかく、雨後の竹の子のように、多くの人が外岩に行きたがっているというのは、ほんとうです。

■ 子どもはずっと外岩だけで育つ方がいいかも

私は、子供へのクライミング導入もしていますが、中学生くらいだとロープワークを、目を輝かせて学ぶ子もいます。

そういう子供は最初から外岩で教え、インドアジムは要らないかなぁ…と常日ごろ思います。

ジムの壁って、後からいくらでも登れる。一方、外岩の岩の機微を覚えるには、若いほうがいいです。外遊びのほうがリスク感性もついていいのではないかなと…。

森の幼稚園の先生など、子供は自分でリスクを避ける、と言っていました。私も3歳児や5歳児を連れて山に行ったことがありますが、子供のほうが大人より、慎重です。

もしかしたら、青年のクライマーは、子供時代に身に着けた慎重さ…をどこまで、外せるか?どこまでボールドになっても自分は大丈夫なのか…それをテストしたくて、外岩にくるのかもしれませんね? その時、それは危ない、とか言われたら、むかつくかもしれませんね?

■ 大人のジム出身クライマー

さて、子供はともかく、すでにジムで登っている若い男性が、安全に外岩にデビューするには?ということになりますが…、山岳会はすでに高齢化だし、ジムはインドアしか指導できないので、消去法で、やはりクライミングガイドに着くのが良いのではないかと思います。けっこう高額ですが、大人は、お金払えますよね。

■ 一緒に行ってもモチベーションが違い過ぎて楽しくないのでは

私も教えてあげることはできますし、やぶさかではないのですが、

 私の方が一緒に行っても、きっと楽しめない…

と、傍と気が付きました…。というのは、何を楽しいと思うか、違いすぎるからです。

羽目を外すことを楽しいとは思っていない…

私は集中してゾーンに入るのが楽しいので…。

きっと、清高さんも青ちゃんも、私と同じ状態で、だから、”若いクライマーに教えない”という批判を浴びる羽目になってしまったのでしょう…

誰が悪いのでもなく、単に、一緒にいても楽しくない、若手も若手で思うし、高齢者のほうも高齢者のほうで思うし…互いに危険が増えて、安全が増えない…。

羽目を外したい若い男性をずっと見張っていないといけないので、教える側は苦労が多く、逆に若い男性の側は、本来しなくていい、相手の心配、荷物を持ってやらないといけないとか、持病で倒れないかだろうか、とか…。互いに、Lose:Loseの負担増の関係性になってしまう。

頼れるリーダー年齢層、ジャンボさんみたいな40代50代の人…は、一般に山岳会では、ほとんど存在しない年齢層だし…

というので、なんとなく、”教える人がいないし、学ぶ場もない” ことが、なぜ起きているのか、3者のトークを聞いて、分かったのでした…

https://anchor.fm/rainymonkeysradio/episodes/9---24-e191s7g/a-a6o2p4o

私には重すぎる荷なので、荷を下ろすことにします。

2022/04/04

世界的クライマーのトークが聞けるサイト 横山ジャンボさんのトーク

こちらで、ジャンボさんと倉上さんのトークが聞けます。

 https://rainydaymonkeys.sunnyday.jp/2021/10/26/%e3%80%90%ef%bd%b9%ef%be%9e%ef%bd%bd%ef%be%84%e3%80%91%e6%a8%aa%e5%b1%b1%e5%8b%9d%e4%b8%98%e3%81%95%e3%82%93%ef%bc%88a-k-a-%e3%82%b8%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%9c%ef%bc%89-2-3/

10mのランナウトをぐんぐんリードできる奴=佐藤さん

15kgのバックパックを背負って登山靴で同じところをリードと同じスピードでフォローできる能力=ジャンボさん

”それぞれが足りないものを集めて、一つのクライムを作り上げる、というのが、横山さんのアルパインで、20年やっている”、そうです。

■ どうやって出会うか?

地方に散らばっていたら難しい…。→ やっぱり小川山ですかね? やっぱり甲府かね??

エンベッドもできたので引っ張ってきました。


■ 惹きつける磁力とは?

インスパイアされる先輩が信大時代にいたそうです。周りの人間に助けられて今がある、とおっしゃっています。

若い子でアルパインやりたい、ビッグウォールやりたいという人がいるけれど、頑張って能力もあるけど、いいパートナーに巡り合えていないという人も散見する…お互いに高めあってヒマラヤに行くというのも、すごく大事な要素だ、とおっしゃっています。

■ 世界のどこがおススメか?

けっこうベタなところが多い…パタゴニア=エルチャルテンしか知らない、フォンテンブロー6回行っている、7Aくらいを楽しく登っているだけ、室井さんにフォンテンブローで会った。見たことがあると思ったら室井さんだった。→ 面白い逸話でした(笑)。

フォンテンーヌブロー=産後の復活に好い

って、出産後に良いらしいですね!私も行きたくなりました。7~8級がとっても楽しいのだそうで…。今の私に必要なのは、ここですね!

フォンテーヌブロー=山のためのトレーニング、数を登るマイルをこなす、サーキットトレーニング。

→ 湯川 15m ×7 回 を思い出した…湯川でアイスを登っていたころ、短いので降りないで、連続で回数稼いでいたことを思い出しました…

(※ランナウトの岩場でも構わないですよ! なんせ登りたいのボルダーなので)