2022/03/23
『人生クライマー 〜山野井泰史と垂直の世界〜』
2022/03/22
スポーツを楽しむという視点の欠如
今日の為末投稿…小学生の全国大会禁止
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全柔連が小学生の全国大会を廃止するという決定をしました。私は素晴らしい決断だと思います。なぜ若年層での全国大会を行わない方がいいのか三つの理由で説明します。
①そのスポーツが弱くなるから
②全ての子供がスポーツを楽しめないから
③競技を超えた学びが得られないから
まず若年層の全国大会が成人になってからの競技力向上に役に立っているかというとマイナス面の方が多いと考えられます。その理由の一つには早すぎる最適化があります。子供は大人のミニチュア版ではありません。例えば、子供は身体に対し頭が大きく、胴体も細いです。また体が小さいのになぜか子供は字を大きく書きます。それは筋の調整と連動がうまくいかないので細かい作業が苦手からです。その一方で立位のバランス自体は大人とそれほど変わらないぐらいうまくできます。
ということは子供の世代の柔道は勝利のためには大人時代とは違う戦略が求められるということです。早すぎる最適化とはこの子供時代の勝ち方に最適化してしまったが故に、大人になって本来行き着くレベルまでいけなくなってしまうことを指します。つまり器が小さくなってしまうということです。
柔道はそれほどではないかもしれませんが、日本人が海外の試合に出てよく聞かれる質問は「日本人は10代ではあんなに強いのに、20代になってからなぜ弱くなるのか」です。要するに若年層の時代にトレーニングをしすぎて、大人になった時に世界とは戦えなくなっているというのが現状だと考えています。
欧州で中高の全国大会が禁じられた時のロジックは「子供たちはスポーツを楽しむべきであり、それは試合に出ることで補欠で試合に出られないことや過剰に勝利至上主義に走ることは避けなければならない」というものだったそうです。全国大会は勝ち抜き戦の構造を作り、敗退と補欠を生みます。
日本のスポーツは全てが「選抜システム」であると言われます。それは全てが才能を発掘する目的に向かっていて、全ての子供がスポーツを楽しむという視点の欠如に向けられた批判です。一方で勝ちたい子供を制限するのかという反対の声もあります。勝負は大切で勝ちたい気持ちも大切ですが、それには上限があります。私は早い段階で日本一になりましたので、離脱していく選手をたくさんみてきました。そのような選手にある特徴は本人より周りが興奮していることです。親と指導者が選手の才能に興奮して舞い上がっている場合、その選手の才能が潰れる可能性が高くなります。なぜなら勝ち抜く上で最も重要な主体性が損なわれるからです
99.9%以上の選手はオリンピックに行けません。アスリートで食っていけるのもそのぐらいの確率です。ほとんどの選手はアスリートという職業にはつけません。だからこそ競技から学んだことにどの程度の普遍性があるかが重要になります。では普遍的な学びとはなんでしょうか。
それは少なくとも自分が何をしようとしているかを知り、何が起きたかを理解し、どうすればいいかを考えることができることで成立します。リフレクションです。ただこの能力は育つのに時間がかかります。若年層だけで活躍させようとするならば、この手順を省く方がうまくいきます。つまり言われた通りやる人間を作ることです。しかし、このような選手は引退した後、苦労します。自分の体ではある程度のことはしてきたわけですが、一体それがなんだったのか本人がわかっていないからです。考える力が育っていません。
以上の理由から、小学生の全国大会の廃止には賛成です。
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まさに、クライミングで、現代の初心者に教えようとしていることが、
・言われたとおりにやる
・主体性を重んじず、リフレクションをさせないため、考える力がない
のように思えて仕方がありません。10代、20代のみならず、30代、40代、になっても、選抜システムで登ろうとしています…。
その挙句、50代、60代で力が下り坂に入っても、自尊心を維持するために、もっと登れない人が必要になるというわけです。
行縢のクライミング3.0
以下引用…。こういうのを知らないから、変なことになるんじゃないですかね?
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行縢山
Hideji(ヒデジ)
5.11d 6P 175m
行縢のマルチプロジェクトを完登する事ができた。
自分の開拓ルートでこれほど11の連続するルートを開拓したのは初めてで、全体を知っていてもトライは緊張した。
各ピッチそれぞれ個性的なムーブで楽しめると思う。
アルパインヌンチャクは4本程度は必要。
C0.75以下はZ4もしくはマスターカム推奨。
1p 5.11a 20m
B2 C0.2〜3
ヤブ君のハートランドと共通ピッチ
ハング越えからがバランシーで面白い。
2p 5.11d 40m
B12 アストロナッツ C0.2〜0.4+C2
我慢のカチフェイスで足もパンプする。
3p 5.11c 30m
B5 C0.2〜0.75+C0.5+C3
ボロいフェイスから硬いハング越えの後に、オノルディングトラーバース。
4p 5.11c 25m
B5 C0.1〜0.75
ヤブ君のハートランドと共通ピッチ
スラブ、フェイス、クラックと多彩なピッチ
5p 5.11a 30m
アストロナッツ C0.2〜3+0.5
簡単な階段後の凹角がピリッと緊張する。
6p 5.10c 30m
B1 アストロナッツ C0.2+C0.3+C0.75〜2
ここまで来て落ちたく無いが威圧感がある。
ちなみに手と上腕と背中はつった。
早めにトライしたい方は連絡頂けたら詳細案内します。
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クライマーのための栄養学
■ 体調が悪い
膝の痛みが引かないので、クライミングは休業中です。しかし、クライミングの代わりに始めた自然農で、食生活が健全化するかと思いきや、なんだか炭水化物食に偏ることで、血糖スパイクの乱降下ではないか?と感じる倦怠感が増えました…
少し栄養を見直そうと思って、調べた分子栄養学で、最近、こういうことだったのでは?!というひらめきが得られそうですので、分子栄養学の知識をまとめています。
■ メタボになったら登れない
クライマーが食事を考える理由というのは、ただ一つです。
メタボになったら登れない。
登れないという言葉の中身は、かつて登れたところも登れない、ということです。
オリンピックの選手になるような人でも、一般クライマーでも、老い、は同様に訪れます。
老いの速度と老いからの落下距離が、それぞれ違うだけです。オリンピック選手: 5.15から落ちる 落ちるスピード遅い 落ちたところ5.12
一般クライマー : 5.12から落ちる 落ちるスピード速い 落ちたところ5.9
大人になってスタートした私のような人は、ピークグレードが5.11ですし、30代後半、40代後半になって身に着けたスキル=潜在意識化になっていないですから、失うのも早いでしょう…
もっと一般的な30代でクライミングをスタートした男子の場合、5.12が登れるようになっても、まだ俺も5.13まで行けるのでは?と考えて、日々、涙ぐましい努力を重ねているかもしれません。
どちらのケースにも、十分な栄養、というのは、欠かせないわけですが、日本の食の常識は、2000年代以降、世界から後れを取っており、運動選手と言えば、焼き肉×ご飯大もり、から、脱せていません。
40年前に大学山岳部だった人が当時の記憶を復活させて、山に一升瓶×キムチ鍋宴会とか焼肉宴会を持ち込んでいる、というのが実態なわけです…。
それでは当然メタボになるでしょう…
⇒ メタボになれば登れないでしょう...
⇒ 登れない俺は認めたくない自分の姿でしょう...
⇒ 勢い、さらに登れない奴を見つけて、自分をホッと慰めるという行為に走りたくなるでしょう
⇒ その場合、一番都合がいいのが、女性クライマー
⇒ その次に都合がいいのが、新人若者クライマー
⇒ 新人=アルパイン教育を受ける機会のない、現代の若者…を捕まえて、「お前はローワーダウンすらできないのか(俺の時は…と暗に自己満)」と馬鹿にすることに執心したくなるでしょう...(教えない心理)
⇒ その場合、根本解決は、アルパイン教育を与える、であるにもかかわらず、登れない自分の自己弁護のためには、もっと登れない奴が必要…という不健全な心理ニーズによる悪循環が起こることになり
…これが、日本のアルパイン教育界に起こっていることでしょう…
(圧倒的に少ないアルパインを教える人) vs (自分の40年前の価値観を押し付けるベテラン)
という現象は、このような心理メカニズムで起こっていることでしょう…
■ 私ができることは何か?
このような現状を見つめた場合、私ができることは何か?というと?
基本的なロープワークを教えたり、グリグリ登りを教えたり、登山ガイドの仕事をやろうとしてみたりもしましたが、そもそも、私は独学で優秀な人なのです…。英語も一人で勝手に話せるようになりましたし…
自分が何も言われなくても、知識を求め、ビレイを習得するためにだけに人工壁に通い、支点のためだけに岩場に偵察に行き、自分で自分の経済速度を山で測り、毎朝歩荷し、読図を身に着けようと山に通うような体質なので、受け身で1から10まで教わろうというような人たちが、何とも解せない、という状況に陥りました。つまり、やってらんねー感満載、ということです。心の健康に悪い。
しかし、栄養学なら、とりあえず、自分のために知りたいことでもありますので、大丈夫。
というので、このサイトでは主に栄養学について学習した成果をまとめていきます。
メタボの往年クライマーの方、まだスキルアップしたい方、トレーニングで疲れを残したくない方、みんなに役立つと思いますので、よろしくお願いします。
■ 故・吉田さんとの思い出
吉田さんと登っているとき、糖質制限をしたクライマー達と出会いました。
筋肉=タンパク質、ですので、糖質ではなく、タンパク質が運動には必要だというのは、その通りなのですが、行き過ぎた糖質制限は、腎臓、肝臓を傷めます…間違った糖質制限で、短命化するのは避けたいところです。
一方、世界は、肉食ではなく、非肉食に傾きつつあります。アレックス・オノルド君がビーガンであるだけでなく、シュワちゃんもビーガンですし、ウルトラマラソンに出るような人でもヴィーガン化しています。
しかし、単純に肉を抜くだけのヴィーガン化は、栄養欠乏で、パフォーマンスの悪化を招く可能性が濃厚です。
私は、もともと指導歴6年のハタヨガインストラクターでもありますが、ヨガ界では、食事は、インドの伝統で牛乳以外を取り除いたベジタリアンですが、かなり栄養的に気を使った食材を使います。例えば、豆の多用です。
ベジタリアン食であればあるほど、プロテインの摂取には非常に気を遣うということです。その他スーパーフードと言われる、スピルリナ、キヌア、ココナツなどの特殊な食材を常食する、というのも特徴です。
一方の、一般的なクライマーの食生活のほうを見ると、
・家族にお任せ
・コンビニにお任せ
であることのほうが標準のようで、自己責任、とは非常に縁遠い状態のように見受けられます。
登るのは自分、登る自分の体は自分、であるにも関わらずです。
そのような状態を克服していく、ということ
=主体的に自分の食を栄養の面からも選んでいくことができる状態
を目指していくこととします。
ビーガンと非ビーガンが選べるグリーンクライマーズホームの食事関連記事
アレックス・オノルド君はビーガンですよ
日本人クライマーは、いまだに焼肉喰って宴会、という段階ですが、そこはとっくの昔話。
2022/03/21
クライミングにおける健全な境界線のリスト
1)情緒の境界線
怖い!を否定される ⇒ ありのまま感じることを許される
”俺の普通”を強要される ⇒ どこでロープを出すべきか?は言葉で伝えらえる
人格を否定される ⇒ 具体的な危険行動を修正される
登りたいところを登れない ⇒ ビレイしてやったら代わりにビレイしてもらえる
恐怖を与えられる ⇒ 安心感を与えられる
2)魂の境界線
自分をまげ、会のみんなの普通に迎合させられる ⇒ 自分にとって大切なこと(命)を守れる 例:一升瓶宴会冬山山行が普通だ
精神的な導きが得られない ⇒ 自分を高め、磨くためにクライミングができる
足蹴にされ、感謝されない ⇒ クライミングができて、ありがたいな、と思える
結局は登れてなんぼと信じ込まされる ⇒ 登ることの喜びを感じられる
3)性的な境界
男・女として生まれたのを喜ばれない ⇒ クライミングにおける男女の差を認められる
性について間違った情報を与えられる ⇒ クライミングにおける健康な性差を認められる
性的な批評や興味の対象にされる ⇒ 性的な好奇の目にさらされない
性が他人を喜ばせるため利用される ⇒ 性を自分のものとして大切にできる 例:きれいどころ
4)人間関係
パートナーの要求にいつでも応じなければならない ⇒ いつでも応じる必要はない 例:〇〇してくれなければ一緒に登らないと脅すなど
他人の意見に従わなければならない ⇒ 自分で判断して意見を言える
他人が察してくれるのを待つ ⇒ 自分の望みを言葉にできる
近づいてくる人とすぐパートナーになる ⇒ どれだけ親しくなるかは自分で決められる
5)知的な境界
ボルト情報を与えられない ⇒ ボルト情報を与えられ、自分で危険かどうか判断できる
失敗を許されない ⇒ 失敗から学ぶことができる
質問を歓迎されない ⇒ 質問したり、意見を求めることができる
ここを登りなさいと言われる ⇒ どこを登りたいですか?と自分の考えを持った人として扱われる
相手の都合や夢をかなえるよう登らさられる ⇒ 自分の登りたい課題を登ることを支援される
6)身体的な境界
セーフクライミングの方法を教えられない ⇒ セーフクライミングの方法を学べる
ビレイしてもらえない ⇒ 愛情や励ましを込めてビレイしてもらえる
嫌なのに登らせられる ⇒ 望まないときは、登らさせられるのを拒否できる
怪我をしたのに無視される ⇒ 身体を大事に扱われ、暴力を受けない
ボルトルートしか登っていないとボルトを探すような登りになる
■ 道しか歩いていないと、道がないと歩けなくなる
先日、バイト先で、肉に包丁を入れている姿を見て、上手だなぁ…と思い、筋肉に沿って包丁を入れるのか聞いたら、その通りで、慣れていれば、肉のほうから包丁が入る先を導いてくれるそうだった。やっぱり。
山も一緒だ。尾根と谷が読めるようになると、山のほうが、こっちですよ、と言ってくる。
特に尾根はそうです。細い尾根(=険しい尾根)ほど、歩くべきところは限定されます。逆に、広い尾根(=安全な尾根)は、幅が広く、どこでも歩けてしまえるため、どこを歩くべきかというのは分かりにくいものです。
そういえば、瑞牆山で、「どこを歩いたらいいんですか?」とおばちゃん登山者に聞かれたなぁ… 岩ゴロゴロの道ですが、どこを歩いてもいいのです。
道しか歩いていないと道がないと歩けない、と思い込んでします。
山と同じで、人生のほうが、こっちだよ、という道を行けばいいんですよね。
■ ボルトルート
ボルトルートしか登らないのと、ボルトを探して、ここは5.10代だからこの辺にホールドがあるはず、という登りになります。
ボルトを追いかけることで、ホールドの在り処が予想できるような逆説現象がおきるということですね…
それは、開拓、という行為とは正反対の行為です。
何が出てきても、なんとか対応できる力、というのをつけることが先で、そのような、悪智慧のほうが後でないと、
「あ、俺、ボルトルートしか登らないから、エイド技術はいらないんだよ」
という言う話になります。
「あ、俺、登山道がある山しか登らないから、読図技術はいらないんだよ」
「あ、俺、山小屋があるところしか登らないから、テント泊技術はいらないんだよ」
「あ、俺、無雪期しか登らないから、雪洞泊技術はいらないんだよ」
これは、価値観ではなく、単なる ”努力しないことの言い訳”です。 間違ってはいけません。
2022/03/20
【馬渕睦夫】ロシアとウクライナの歴史について自分自身の目で見て知って欲しい【2020年の談話/切り抜き】
The North Face | Reformation ~ 佐藤裕介/Yusuke Sato ~
2022/03/19
Avoid Experienced climber!
Why I write a hug amount
I am known as a climber who writes a huge amount.
My major first depression
I used to write a lot....almost all day and everyday... which is this blog's original title..., ...it was when my first depression attack came when I was 16. Then, no-one around me understood my situation. I was in a high school where a 100% student goes to a university, they were the kids of doctors and lawyers ... but my mom was a single mom with 3kids and I was the oldest. My mom of course had financial problems. So I felt no way out.
Seeking a social help, I counseled to my school counselor and had tried to change the school so I will have a occupation as soon as I graduated but this attempt of asking help made things worse... school did not allow me to change the school because I was in the best school in the are, so I was even more trapped. Without money, how are you supposed to proceed to upper education?
It was the hardest time of my life... then I was writing a huge amount of sentences trying to explain everything away... so I will wash my pain away... it was the only thing I can do, to not to accuse my mom nor a life... Life sucked at the begging of my life.
So this is what is happening to me. Writing in this blog is how much I was hurt. Wring is how sad I was. If I do not express how do you understand?
My climbing crisis
So as you see, my life was not sweet like average people...even before I became an adult, I had solve more than average adult can solve. In retrospect, the same thing happened in my climbing.
Even before I became fully prepared climber, I had to manage the difficult situation such as bad beley and ignorance.
I was scared in Kyusyu since no one seemed to have a proper understanding on free climbing. It appeared as a concern... in the begging. Now it is confirmed as right.
People in Kyusyu does not have a proper understanding on "today's free climbing" what they've got is 40-year-old-not-updated-understanding.
I went to a most prestigious alpine club in Kyusyu, since I wanted to have a ice climbing mates and as a result I got this photo by an old developer climber who is so proud(i.e. seemed know things).
This photo was actually sent by him so he perhaps assumed this is doing right or total ignorant, or he assumed I am the ignorant one so I will not know how bad this was.
As you can see, this photo shows two climbers. I was on top and leading. Why do I see another climber? Because he was belaying two of us at once. I have never heard of such belay.
Also I should mention this is my first time climb with this belayer and the guy in the blue jacket was a total stranger to me. Usually climbers DO NOT climb multipitch at the first time rope together.
Not just this, I had incidents one after another, that suggest
MOST EXPERIENCED CLIMBERS IN KYUSYU IS THE MOST DENGIOURS
like, giving a lead climber a belay which belay device is attached to a tree... or sitting on a rock while I lead, or forcing me to lead when I don't want. All of those are life threatening.
This is the bolts in Kyusyu...
2022/03/18
泣く胸がなかったこと
■ 泣く胸がない
昨日、書いたこの記事を読んで、「私は本当に頑張ったんだなぁ…」と、目頭が熱くなった…。
https://allnevery.blogspot.com/2022/03/blog-post_57.html
私は、殺されそうで怖かった。
岸良での肉離れと膝の亜脱臼くらいで済んで、よかった…。
これは、潜在意識が、怪我を完治させないことで、私を生かしているのだ。潜在意識は常に守ってくれるものだ。
もし、膝が治ってしまえば、今いる超危険エリアでリード経験を積み上げないといけなくなってしまう…そうならないために、潜在意識が膝を完全治癒させないでいるのだろう。
だから、今、生きている…息がある…のは、本当にラッキーなことだ。
クライミングから足を洗って1年近くなり、やっと距離が取れて、今、クライミングしなくて良い状況で、本当にほっとしている。
■ 中級者へのステップアップ 岩バージョンをどこでするか?
アイスでは南沢大滝リードのレベルまで行った(実際は、リードしていない。青ちゃんと二人でシーズン終わりの大滝に行ったら、登りは超簡単の段々になっており、一方氷の質は、溶けかけて脆くなっており、シラケてしまったのだ。リードで命かけるほどの価値がある滝ではなくなっていた。つまり、4級40mランナウトと同じ意味だ。でも今のアイスクライミングのスキルは大滝リードがそつなく完登できるレベル感だと思う)。
つまり、初心者は抜け出し、自他ともに中級者で、これからバンバン、リードしていいよの許可が出るってことだ。
大体、氷瀑で登っていたら、周りの他会の人たちが、あんなにスイスイ登ってくれちゃって…と舌打ちするレベルに行った。
そこまでアイスでは行った人でも、岩は別の話になる。
■ 岩のほうが氷より危険
なにしろ、岩はプロテクションを自分のために打つことができない。クラック以外は。
ボルトルートは安全、というのは、海外でのできごとで、教科書的な話であり、日本のボルトルートは、古いルートであればあるほど、易しいルートであればあるほど、”ランナウトがしびれるぜ病”に侵されており、決して安全ではない。
しかも、私はアイスでは、打ち込みパワー以外の何の不利もないが、岩ではリーチで徹底的に不利なのである。リーチの問題は、根本的に改善不可能。
身長170の男性が立てるスタンスでクリップして5.9のところは、スタンスが極小のに立たないとクリップできない位置にボルトがあれば、そこに立たなければならなくなり、そのスタンスに立つムーブが5.9とは限らない。5.12で要求されるレベルの極小スタンスに、5.9の課題ですら立たざるを得ないことは頻繁にあるのである。
そういうことに対して、男性はすべからく無理解であり、特にボルダーをやらない人にはわからない。ボルダーではシットスタートのほうが難しい。級だった課題が急に段レベルになるのは、珍しくない。
しかも、私は山梨でビレイヤーに落とされて頭7針縫っているんで、もう2度目はない。
しかも、見たことがないヘンテコボルトを色々と質問していたら、そのボルトは、なにやらカットアンカーとか言うやつで、40年経過しており、今にも腐って抜けそうなロシアンルーレット状態なのだそうだった…。海外の権威ある団体から、そう言われただけでなく、JFAが援軍に来たくらいの真実だった。
そんなので、落ちながら登れって言われるのである。
それでも10歩譲って、きっとみんな私のために、背中を後押ししてくれるのだろう…と善意に解釈していた。
なんせ、ラオスも台湾でも、一人で行って、現地の人と登ったため、リードしかしてないから、リードしない奴と言って、馬鹿にされるいわれはない。
”リードしない”のではなく、”リードできるようなボルト配置にない”ので、したくても、やりようがないのが、日本の岩場なのである。そこのところの理解力がある人が誰もいない。
こんなかわいそうな目に遭っているのに、怖い怖いと訴えているのに、私が逃げ込める、頼りになる胸がない。
俺のビレイに任せておけ、と言ってくれる人は誰もおらず、安心して登っていいよ、と言ってくれる人もいない。
岸良でそれが分かったのである。私が登りたいと言っているクラックの前で誰もビレイを申し出てくれる人はいなかったのだった…。しーん…。こいつらは友達でも何でもなく、ただ私がいつでも空いている呼べばやってくる都合の良いビレイヤーとして重宝していただけだ。
■ 夫がクライマーでないことの致命的な欠陥
生死の恐怖を味わっているとき、頼りにするのは、当然、配偶者だと思う。心のよりどころとなるために、普通は配偶者というのはいるものだ。
だが、夫は、クライミングはしないから、私がどんなひどい目に遭っているのか、夫には分からない。夫に理解を求めようにも、クライミング業界にいるクライマーだって、5,6年は掛けて中級者レベルにならないと、理解のしようがないようなことを今言っているのだ。
カットアンカーというボルトタイプがあること…なんて、山梨のクライマーで知っている人見たことないレベルのクライミングオタクレベルな知識だ。(レトロすぎて誰も知らない)
結局、夫が言えることは、
そんなに嫌ならやめたらいいんじゃないの
というような低レベルな話で、結局そうするしかなかった。
せっかく7年かけて作り上げた、生きがいになるような活動が、私の手から取り上げられてしまったのに、そのことも、彼には分からない。
私は泣ける胸が欲しいのに、どこにもないっていうわけだ。
やっと整理がついて、ほっとしている… もうこれで、苦しい目に遭わないですむはずだ…
説明がついたことは、切り離されてしまうからだ。
良かったね、ワタシ…今生きていて。
右足君、犠牲になってくれてありがとう。これからも、一緒に歩いていこう。
私が好きな山はこのような山でブイブイ言わせる山をやったことはありません。
https://allnevery.blogspot.com/p/herstory.html