■ 刺激に敏感なのに、みずから刺激を求めてしまう矛盾… 探究心の失敗でした
私は、HSS型HSPです。
実は、相方が山梨時代から、「あいつは分かっていない」と、皆から言われている奴だということは、「〇〇さん、気を付けてやってください」と頼まれることから、感じられてはいたのですけど…
その欠点が具体的には、どんな彼の性格から来る欠点なのか?
が、よくわからなかったのでした…。この私の
好奇心&探究心
が、私を突き動かした可能性があるな…。それで、彼の性格についての私の疑問が、分かるまで、一緒にいることにしてしまったんだろう…。
それは、背後に、
彼個人ではなく、現代のクライマー全員の平均的特徴、
を掴みたいという思いがあった。彼個人に出ている欠点をつぶすことで、
現代クライマーの平均像、
クライミングを教えるとしたら、どの粒度で教えねばならないか?
ということが分かると思ったのだった…。
つまり、アラーキーは研究対象の題材であって、一緒に登りたい!というクライマーではない… まぁ、今まで誰かと一緒に登りたい!と思ったことないけどなぁ…。夫の元君以外。しかし、夫はクライマーではない。
結局、研究して分かったこと。
一般的なジム上がり&講習会出席無し&師匠なしクライマーは
1)25+35=60が計算できない
そのため、25mのピッチと35mのピッチを50mシングルで来ているときに、つないでしまう。そして、やっぱりロープは60だね!などと頓珍漢な感想を持ってしまう。
つまり、登る前から失敗していることを、そもそも自覚すらできていない。
2)その理由は?自分に魅了されているため。
敗退なしで!というロープ構成は傲慢だが、悪くない…その意思があれば、貫ぬける場合もあるだろうからだ。しかし、25+35が60であるときに50mロープで突っ込むのは、もう明らかに何が起るか、未来は見えている。
このようなバカげた行いが起こる理由は? ナルシシズムであった。
3)シングルロープの技術しかなく、ダブルロープは使えない
まぁ教えてくれる人がいないんでしょう… 普通、アルパインをスタートしたら、ダブルロープを1本購入するものですよ?
4)ロープの屈曲について、全く理解していない
つまり、リード経験が全くないのでしょう‥‥誰かに教わらなくても、リード経験が豊富であれば、流れが悪いと登れなくなることくらい、自明の理、で分かる。
5)屈曲について理解していないということは、ロープの基礎が摩擦であることについても理解していないだろう…
つまり、ロープに対する知識ゼロってことですね…。ロープに興味がないのにロープクライミングしている。それは、なぜか?やはりナルシズムしか答えがなかった。
そういう人はボルダーがおすすめですね。なんせロープの知識は要らない。
6)クライミングについての理解の不足のすべての原因は、自分に魅了されている、という言葉一言に尽きる。
クライミング=男のナルシズム
っていう世界観でクライミングしているんだな~ってことが分かった。
結局、俺を世界にPRすること、世間がコロッと騙されて、すごい!と言ってくれる、クライミングへの世間の無知が、
これならチョロく、ナルシズムを満足させられる!
っていうのが、
彼にとってのクライミングの魅力
ってことになっていたみたいです。
マズローの5段階欲求説は有名ですが…
『承認欲求』という高次の価値観
が、パートナーだけでなく、クライマー本人の
『生存』
を危うくする。
つまらない自己実現欲求に付き合わされて死ぬことになる… のは、誰だっていやですよね。
■ 短期的に満たせても、長期的には満たせないと思うよ
たしかに現代では、世間のみながクライミングに無知なので、みんながすごいすごいと連呼してくれますが…
そんな無知に付け込んだ賞賛をもらっても…
自分で自分を欺くことはできないので…
真の 承認欲求の充足にはならず…
結局は、自分の実力は自分で知ることになり、長期的には自信の無さを補うことにはならないと思いますよ。
母の愛で自己肯定感を満たすのと同じで…
何か自分で決めた目標を、自分の努力で達成する
これしか、自分を満たす方法はないと思いますけど…。
結論: クライミングの安全には?
ナルシストを避ける
平たく言えば、かっこつけたいだけの理由で登っている人を避けることです。
クライミングが安易なナルシズムの道具に使われるようになって残念な世相です。
故・吉田さんの遺影。世界のトップに立っても、ナルシズムの道具にしなかった偉大なクライマー。