■ 男の子の子どもの心
こんなことを言うのも、若い人の意欲をそぎそうなので、気の毒なのですが、男子って子供のころの心が、俺ってかっこいい、で、それを母親はわざわざは否定はしないので、社会に出て広い世界に触れない限り、そこで高止まりしてしまい、自己認識が偏差値より下でも、高止まりしたままになるみたいなんですよね…
私も自己肯定感は別に高いほうがいいと思いますし、わざわざ、お前なんてこんなレベルでしょ、と言うつもりはないですが…
クライミングで、自分の登攀能力を大きく見積もったままでいると、危険
なんですよ。 だから、ちゃんと自分の姿を客観視してね、と言っています。
■ ショートで5.12が登れても、OBGなルートでは、5.10cで数時間かかり、エイドも出すレベル
ってどういうことだと思います?要するに、グレードで判定しても全然下手くそ、登れていないって意味ですよ。
なんせスカイフックとか出していましたからね。背が高い男性クライマーで30代の生きのいい奴、高田さんというオールドクライマーの最高傑作としてのお弟子さんだと思いますが…
そこは、5.9という触れ込みだったので、それで行ったのですが、12登る彼が何時間もかけているそのリードで起きたのが支点ビレーだったのでした。
クライマーも下手くそなら、ビレイも古色蒼然ってことです。
■ 支点ビレイ
リードクライマーへの支点ビレイは、やってはいけないビレイで最初に教わります。
他に紛らわしいものにディレクショナルアンカーというのもあります。違いは勝手に勉強してくださいね。ハーネス忘れちゃって…とか言うなら、分からないでもないですが、現代の確保理論というのは、ビレイヤーをショックアブゾーバーとして規定しているところからスタートです。ショックを緩和しない木に、ビレイ器、括り付けてどうするんです?
レスキューとか、セカンドの確保でのみ許される。
■ 北山真さんのフリークライミング
という本がありましたが、なぜか手に入りにくくなっている。
あれには、一行目に支点ビレイはNGだとちゃんと書いてありました。
私が想像するに、名誉欲を手放すことができないオールドクライマーが不勉強の上に築き上げた名声がガラガラと音を立てて崩れるのが嫌なので、揚げ足とりをしているんだろうと。
アルパインクライミングの人、特にオールドクライマーは、登攀能力に劣等感を持っています。グレードで言えば、10cのところに5.9をつけるくらいです。
しかも、現代のクライマーは、ひよっこが、俺、5.12登れるっす、と言ってきたりしますからね… オールドクライマーの世界で言えば、5.9が登れれば、会のトップクラス、12が登れれば、世界のトップクラスだったわけです。大昔の話ですよ。
なのに、昨日今日クライミングを始めた若造が、12とか言いやがって、と面白くないのは、分かりますが、じゃオールドクライマーもジムに行って登ったらいいじゃないですかね?
でも、それは大抵の人が嫌がるんですよね。なんせジム有料なんで…。ま、年金暮らしじゃそれも分からないでもないですし、実際、外の岩=無料なので、外を登ることが目的なんだったら行かなくていいですよね。
なんで、問題は、劣等感のほうなんです。それを基に、いろいろと攻撃がある。
技術についての、無知を守ろうとするのは、劣等感からの頑固さです。九州人はそれに加え、昔から東京・大阪に対する劣等感があり、さらに九州にいさえすれば、男を立てる文化で守ってもらえる、というのがあります。
余計、外に出て、自分を客観的な目で見て実力を見るということができなくなる力が働いています。
■ ものすごく難しいルートに行っていた
ある時、どこへ行ったの?と聞いたら、えらい難しい冬壁に行っていたんですよね… それは敗退して帰ってきたようでしたが…。
そのことは師匠の青木さんに、九州にこんな子がいるよ、とメールして分かったのでした。
5.12がスイスイ登れて、40kgが担げる人がいたら、連絡するという約束?約束でもないですが、これは次世代の山の歴史を作っていく才能がある人なので、私には、どんどん若い男がロープを組みたいとやってきますから、見かけた人は報告する決まりです。
で、師匠が、「そのルートは俺が若い時登れたのより上」とか言うんですよ。
でも、その若者二人、どう見ても師匠の青木さん寄りは、貧弱だし、頼りない感じだったんですよ。師匠の青木さん、もう年配で、孫がいる世代。あっちは今子供を作る世代…
大分後になって、九州では、アルパインに接することはほとんどできない(そりゃそうだ、雪が降らない)から、フリークライミングに流れるしかなく、そうなると、5.11がジムで登れるから、北岳バットレス四尾根に行ける、という山梨で起きた誤解と同じことが起きるんだと気が付きました。
まぁ、私をセカンドにせず、自分たち男子同士で勝手に行ってくる分にはいいと思いますよ。
■ 女性に自分のけつを拭かせたら、やっぱかっこ悪いですよ
私は、男尊女卑文化の人ではありません。
ですが、私の登攀能力と、腕力、あるいは歩荷力などは、年齢相応の女性平均値ですから、同じ年齢相応の平均値の男性よりは、劣るということです。
自分より能力が劣る人に、自分のミスの後始末をさせたら? やっぱりかっこ悪いですよね?
なんで、白亜スラブのあのような内容の登攀で、自己肯定感が上がりまくる人がいるのか?
それが私には、かなり新鮮でした…。私がリードしていたとしたら、どんなグレードが登れたとしても、ロープアップができなかったことなど、セカンドに平謝りに謝るところだからです。
ま、私が悲しみをつづったブログを書いたので、夏ミカンを持ってきてくれましたけど…
なんだか、夏ミカンを貰っても、ちょっとポイントがずれているんだよなぁ…という気がしたのでした。
■ 何がカッコ良くて、何がカッコ悪いのか?
強きが弱きをくじいていたら、そりゃ、悪人ってことですよ。
弱い者いじめと同じ結果を意図しなかったとしてもしてしまったということですから。
まぁ、そう言うことが分からないということも、基本的には文脈を理解する、理解能力、そういうところに帰結するのかもしれません。
結局、きちんとしたリードはできていないよ、ということ、つまり自分で思っているよりも、あなたの実力、真の姿は下ですよ、ということは伝わったのかなぁ…
3つカムが飛んで落ちた、とか自慢にならないんですよ、ホント。