2018/10/26

龍洞の岩場 (9)Stearcase 5.4

さて、やっとクライミングできたので、気分も麗しい翌日。

今日も行くぞ~と士気が上がっていました。もう3人で登るっていうのは、規定路線のようです。

朝は、セブンのお隣の朝食の店へ… ここでは、デイビッド一家と合流。この日はデイビッド一家は午前中で引き上げて、午後は拠点(ホテル)を移動するそうでした。

アントワンは、朝のご挨拶にハグに来てくれました。かわいい~ アントワンのまつげはとっても長いので、時々女の子みたいに見えるんですが、とってもハンサム。

大根餅+薄焼き卵

朝ごはんを注文するのは、一種の冒険で、いかに目ざとく、ほかの人が注文しているおいしそうなものを、中国語しか解さないおねえさんに、了解してもらうか?がポイントで、手ぶり身振りで大奮闘です。

朝ごはんの注文をするだけで、難関をクリアした達成感、満点です。

大体、このころには、皆頭が良くなっていて、ほかの仲間が注文したものを写真に収め、それをお姉さんに見せて、注文します。



たまに中身の具を聞かれますが、全部、”シェイシェイ”。つまり、”ありがとう”。 

多分、「ベーコンにしますか?ハムにしますか?」みたいなことを聞かれているんだろう…と思うのですが、「ありがとう」一点張りだったら…? まぁ、あきらめますよね(笑) テキトーに入れてやれ~と思うでしょうが、それがこちらの願いなので、まぁ問題なし(笑)。

中国語のメニュー、漢字は日本人なので、読めますが、発音が全く違うので、ダメ…次回は、メモ帳持参です。よみがえる若いころのパリの思い出…筆談、大活躍。

さて、早速クライミングで、校門エリアへ向かいます。今日はデイビッドは半ドン。昨日ザックが重すぎると判断されたみたいで、私はロープ免除になりました。まぁ3人で2本は普通なのでいっか。やっぱりロープは多いほうが良いです。二人パーティのときでも、すごく遠くなければ2本。

私はスクールゲートでは、登りたいのがありましたので、一番で。ステアケース5.4 ☆三つ課題です。

これは誰でも登れます。カムさえあれば。登山初心者でも登れる。

Stearcase 5.4 これは降りるときは隣のアンカーで。ロープスタックします
5.4は日本でいうⅢ級~Ⅳ級で、登山道でフィックスロープが出ている程度のところです。フィックスロープが出ていても、それは補助で、それに全体重をかけて、なんて登りませんよね?

というわけで、一番で朝一リード。カムは丁寧に考えて行きました。簡単なので、まぁ楽勝。ただ終了点位置が奥まっていて、ロープがこすれる可能性があるので、タオの指示で隣のアンカーに降りました。これで、降りながら回収ってのはなくなり、誰かが回収にセカンドで上がらないといけなくなります。

セカンドは当然、デイビッド。これは簡単なので、別の面の5.6を全員TRで登り、アップ完了。

次はタオが、お隣の5.10B Suprise Crackをリード。セカンドはTRでデイビッド。これは私は、TRで楽勝で登れました。ちょうどハンドサイズだったので。

私が最後だったので、回収ついでにバックロープを引いて上がり、となりのTiger'sTooth5.11bにロープを掛けました。TRするため。

まだ11を登るのに、ビレイヤー誰でもいいわけではありません。これは結構、感触が良く、意外に登れる感ありました。まぁトップロープだからね。


 1歳も岩場参加。

落ちれないかも…

この岩は一通り感があり、お隣の岩へ。人面岩です。英語では、Disco Buttress。人面岩がなんでそういう訳出になるのか不明。

さて、人面岩では、タオが活躍してくれました。DiscoFistcrack 5.10Aです。これは、フィストサイズではない!!全然すっかすかでした。いったい誰のフィストサイズなんでしょう? タオに下から、リービテーションをするように言われました…やってみたけど、そのあとが…。何にもできないよ~。

岩の外に出たら、ドスラブ。カンテ持ちにクラックをもって、スラブを上がろうとしてみたんですが、それって、5.12Aです(><)。無理でしょう~ っていうので、こここそ、カムエイドな場面でしたが、カムは持っていなかったので、引き上げてもらいました。

あとで聞いたら、地元ガイドのQXも初めてではこれは登れなかったそうです。ので、みなさん、頑張ってください(笑)。

このDisco...は右に逃げても12、左に逃げても12、で、ほんとにクラックが一番弱点というルートです。

このディスコで、良かった点は、タオが、デイビッドにビレイヤーのセルフビレイを設置していたことです。この課題出だしから、被りです。落ちる可能性があり、落ちるときちんとビレイしていないとグランドしそうな高さですし、ビレイヤーが軽いと浮き、被った岩に、頭、激突です。

タオは、「僕は重すぎますか?」と私にも聞いてきてくれました。お返事は、「下にセルフを取れば大丈夫です」。

体重差が大きければ大きいほど、クライマー同士で互いに安全管理意識がより必要です。下にビレイが取れない課題で、1本目で落ちる可能性が大きい場合は、浮いて激突、が問題になるので、体重がより重いほうがビレイし、軽いほうが登るほうがより安全です。それでも衝撃荷重があると、ビレイヤーは衝撃受けますし、ビレイがーが浮かないということは、その分を支点やあるいはロープが吸収していることになります。私は軽いビレイヤーなので、人間ショックアブゾーバー、です。

さて、このDisco Fistcrackは、今回のベストストラグル、でした。

この斜めクラックが有名課題らしい


デイビッドはトライしましたが、これはかなりあぶなかっしかった…。私は裏から歩いて1本目を4番で取ってあげました。下が水たまりなんですよね。

水たまりのお魚


次の岩へ移動します。デイビッドはお昼までで帰ったので、タオと二人で。とりあえず、長い課題を登りたかった。二人ともクライミングに飢えていました(笑)。

私がリードしたかったので、昨日のデイビッドが登った、Wedding Routeを5.8の難しいほうでリード。まぁ登ってみて、これなら落ちないだろうと納得しました。クラックではなく、トラッドのプロテクションが一杯取れるフェイスって感じでした。これもプロテクションを念入りに。自分の感触では、なかなか良い感じでした。

私は、徐々にグレードを上げて行ったので5.9のクラックをたくさん登れたらいいな~と思っていたのですが… 5.9のクラックって龍洞では結構、グレードより難しそうです。

というのは、龍洞って易しくても、被りがあるのが当然。日本の課題の感覚だと、5.8ってのは被りがないって意味ですが、こちらでは5.8でもかぶっています。あれ?

要するに、かぶり=側体=ムーブという図式はない。易しいかぶりにはムーブ要らないので、易しいグレードでもかぶり出てきます。というので、認識を新たにしました。

順番的にタオのリードになったので、MovieDick 5.10Aを。この辺で最も易しい5.10Aです。タオはとても気遣いがあり、「5.10Aだけどセカンドも上がらないといけないんだ。快適じゃないかもしれないけど、セカンドやってくれる?」と…。なんて紳士なんだ
~。

私としては、「10A?行く行く~」という感じだったので、喜んで行ったのですが、最後の最後の1ポイントまで、楽々快適で、こっちの10A楽勝じゃーん、な勢いだったのですが、最後に出てきたのがクラックじゃなくて、苦手のピンチホールド。スタンスは大きかったけど、ここだけ怖かった…ピンチ持てない。

クラックは私がそのスタンスに立っても届かない位置にあり、赤キャメが差してありましたが、カムエイドしようにも、ステムにすら届かない。つまり回収もそのピンチでのムーブがこなせていないと、届かないんです。しかもトラバース気味にロープは出ていて、ムーブを作ろうと思って下がるとロープが出る=怖い。近づくとロープが引かれる=ムーブしづらい。どっちもどっちです。3回落ちて、3回ってのは十分と思ったので、一回だけプルージック登攀。足をかけて体を上げたらすぐ別のホールドが取れました。赤キャメ回収も楽勝。そのワンムーブだけで、5.10Aついていたみたいです。

あとは山頂で写真を撮り、懸垂で降りました。

この日はお腹いっぱい登って楽しかった。

 夕飯は、みんなで、と思ったので、昨日出かけた海鮮の店に、出かけました。車がないと行けないですしね。

そのレストランに東洋人の赤ちゃんもいたので、引き合わせると、アントワン、この顔。誰?って感じなのかなぁ?

 昨日摂った写真で注文したのですが…

なぜか魚が勝手に追加され、こうなった。


お持ち帰り用容器に詰めて帰ったほうがいいかな?というくらい量がありましたが、みんなまともなお食事に飢えていたのか、あっという間になくなりました。