2023/04/22

リボルト代金 捻出に 米国債 毎月金利つき

■ 今、米国債が買い

いや~、ホントいいこと知ったな~。今米国債が買い時です。

https://www.youtube.com/watch?v=pbfzToz9Puc

毎月金利も入ってきて、ほとんど元本保証、金利も3~4%と不動産並と悪くない。

リボルトに使うコスト、ボルト代金、捻出源としては、大変オススメです。

金利は、基本、年利です。為替リスクはありますが、ドルでボルト買えばいいだけだし。

■【ライブ配信】楽天証券#資産づくりカレッジ 第2回(11月19日配信)

この動画によると、なんか私は、株を大阪の老舗株式の学校で、最初に学習したので、

”典型的日本の投資家行動” 

を身に着けたようで、下がっているときに押し目買い、とか、伝統的な行動法を教わったようです。アルパインから教わったみたいな(笑)?

例えるなら、個別株の世界=アルパインの世界、FX=ボルダーみたいな感じです。

フリーがポートフォリオ理論での長期投資みたいな感じかな?ほんとアルパインやボルダーは若くないとできないけど、フリーは何歳になってもできるので。

個別株を買うときには、アルパインのように天候や行く山の素性をよく調べて決して死なないようにして行く、つまりファンダメンタル分析とテクニカル分析をしてから、と思いますが、ボルダーになると、2,3mだし、マットも、まぁいっか、みたいな感じですよね。

FXでは、デイトレが一番安全。ボルダーでは登れないような難しいのに張り付いて、離陸直後に落ちるのが一番安全(笑)。

この動画は、どちらにも属さず、投資の基本を学ぼうというもので、かなりオススメです。

クライマーがみな、投資に通じたら、事故も減ると思いますね。なんせリスクオフしさえすれば、どれだけリターンを求めても良いって、まるでクライミングなんですから…。

リスクオフ=ロープのあれやこれや。リスクオフ(敗退用ロープの準備)さえしていれば、どんなに無謀と言われようとも、山に行っていいんですよ。でかい山を申告して、ダメでしたーって帰ってくればいいだけなんで。

それより、ビッグウォールを目標にしている人が、なんでハングドッグ&RP登りでフリーノングレードをあげることに血道を上げているのか謎だったなー。ビッグウォール=エイドなのに…  円高なのに輸出頑張る、みたいな、ちぐはぐ感。

それは、たぶん、投資で言えば、この動画のような基本的なところが抜け落ちていたからでしょう。

クライマーは、女性のヒモになることを目指さず、利金で暮らすバムクライマーを目指しましょ(笑)。


2023/04/21

米国債権 その2 無税政府システム リボルト代捻出

 ■ 米国債権の研究 その2です。

債権=株式のリスクヘッジ

です。

■ どの商品を選ぶか? 現物か、ETFか、ファンドか? 

1)現物 現在楽天証券で買えるのはこれらです。

米国ストリップス(米国国債)2029年8月償還      3.36%

米国ストリップス(米国国債)2044年8月償還    3.76%

米国 トレジャリーノート(米国国債)2025年8月償還  2.00%     3.68%    

米国 トレジャリーノート(米国国債)2029年8月償還     1.625%     3.35%

ドル建ての定期預金みたいなもの。

参考:https://www.americakabu.com/entry/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E5%82%B5

2)米国債権を購入するETF

・購入時手数料がかかる = 一括投資向き

 参考:手数料無料ETFリスト 

 https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/etf-etn-reit/lineup/0-etf.html

・利率が分配金で再投資できない(複利効果が生まれない)= 毎月 再投資する手間がかかる

 https://investment-by-index-invest.com/method-re-invest-etf/

余談ですが、ETFの投資で毎月生まれる分配金利をボルト代にしたらしたらいいかも?、ですね。

3)ファンド たわらノーロード 

・これなら毎月、画面操作しなくてもOKです。

・これはNISAにも対応しているので、Nisa口座を持っている人にオススメ。

■ 当方の所有銘柄

BIV、BND、AGG ですが、どれも経費率(0.03%程度)、変わりません。好きなのでいいと思います。 

AGGは、iSharesブランド、ブラックロック社, BIVとBNDはバンガード社です。

どっちも大手なので、マイクロソフトとアップルのどっちがいい?程度の差です。米国債権が主たる投資先です。

■ アメリカがデフォルトに陥るか?というのが、最大のリスク

アメリカが、ギリシャとか夕張みたいになるかどうか?というのが、債権投資の主たるリスクです。

なりそう…という人もいます。ドルが無価値になる、と予言する人は多いです。

円が価値ゼロになるって人もいるからなぁ…

しかし、円が価値がなくなったとしても、人々の実体経済で、円を使うしか他に、いまのとこ、手段無いですよね…。ボロいボルトでも、それしか無いみたいな(笑)。

円は、世界最大の債権国の通貨なので最強と思いますが、日本国債は、全然評価されていないので、なんか通貨として見たら、気の毒系です。いい人過ぎて、漬け込まれているみたいな(笑)。

債権投資については、こちらを参考にしました。

https://www.youtube.com/watch?v=5oW1LBKYD90

売買タイミングについては、移動平均線と出来高、MACD程度しか見ていません。

■ 為替の損益分岐点の簡易計算サイト

https://www.sc.mufg.jp/products/bond/fdb/detail.html 

■ 狙い

誤解がないようにと言うので、メモっておくだけですが、

経済的自立は、大人としての最低限の自己責任。

あのピオレドール賞受賞女性アルパインクライマーの、谷口ケイさんも、死後700万円の遺産を残し、後進クライマーへの基金となっています。

私の出身企業の創始者である松下幸之助は、

 無税政府

の提唱者です。要するに、政府が税を上手に運用すれば、利息を払わずに、公共投資に必要なお金が出せる、というものです。

つまり、お金をスッカラカンと使い切ることに専念している現在の行政のようなことをしていると…毎年、必要のなさそうな道路工事を3,4月にやっていますが… そうじゃなくて、それを運用すれば、翌年に必要な税はその分、減るよねって言う話です。

私はクライマーのボルト財源は、運用益によって捻出すれば良いのではないか?と思っています。

保守的な運用でも、年利で4%は取れるはずだからです。100万円なら4万円です。

4万円分のボルトならば、2、3ルート分です。翌年も、2,3ルート作れる。

一般に老舗山岳会には、60年分の会費徴収のお金が何百万も溜まっています。

ただの内部留保になって、何を買おうか?、テント?、でも、もうあるしなぁ…という状況です。

そうしたお金を4%で運用すれば、元本は減らさず、年に10本のルートを開拓することは十分可能です。300万円の内部留保がある山岳会は、ふつーです。

一般に会の新人さんは、一人か2人しかいないので(笑)、10本も開拓するとなると、一年で手一杯のはずです。 

開拓王ではないのですから…一日10本!とか欲張らず、よくよく考えに考えて、ボルトを打てば、そのプロセスで学ぶことは、この上なく多いハズ…です。

最初は、下手くそな場所にプロテクションを打ったとしても、やり直しが聞く、アイスクライミングで、もし凍らない地方であれば、トラッドで、打つ場所の吟味をする事を進めます。

なにしろ、そういうことをしなかったせいで、なんかボルト配置的にビミョーな下手くそ系課題が、できてしまっているようなのが現状ですから…。

自分にとって十分に難しい課題で、打てば、誰でも適正ボルトになるはずです。

5.12が登れるくせに、日和って易しい5.9のボルトを打つのは辞めましょう…(笑)

意味のないラインナウトって、日和っていた印みたいなもんですよ。ランナウトしなくても、十分難しければ、燃えるはずです。



新たな価値基準を!クライミングアドボケイト 創出の薦め

 こちらは、このサイトの翻訳です(DeepLを利用)


 https://www.accessfund.org/latest-news/2022-climbing-advocate-awards?vgo_ee=t%2F8t93Rgvu762L035gU5o8kDZgHvECy1W6Vxi8imK9SOxAkky%2Bjr5heW%3AltMDholD%2BRy8nw%2FEt3RnEX6QF%2FTT6X1d

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クライミング・アドボケイト・アワードは、クライミング・コミュニティの結束を助けるスチュワード、保護主義者、コミュニティ・オーガナイザー、支持者を表彰するものです。

私たちは、才能があり、意欲的で、勤勉な人たちを仲間に加えることができたことで、より良い生活を送ることができています。

毎年、コミュニティーの構築、クライミングエリアの管理、持続可能で公平なアクセスのための活動など、卓越した取り組みを行う個人と団体に敬意を表します。

2022年クライミング・アドボケート・アワードの受賞者を紹介します。

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誰がクライミング界を良くしようと頑張っているか?という基準。

1)コミュニティの構築

2)クライミングエリアの管理

3)持続可能で公平なアクセス

 ■ 古いクライマーしか登れないような岩場は公平なアクセスではない

しかも、地権者には黙ってこっそり登れば(つまり、バレなければ)OKだよね~ってのでは…(汗)。

大人になりましょう…。

ちなみに米澤さんは、確実に地権者関係の許可を取る開拓者でした。良い事例を真似、悪い事例は真似しないようにしましょう。

■ 登れる奴がエライという時代は終わった…

古いクライミングの価値観の中には、登れる奴がエライ、というのが根強いです。

そのため、山岳会で40年もレスキューに携わり、人を助けてきたような人でも、「オレ、そんなに登れないし」と発言を控える傾向にあります。

逆に、困った現象なのが、昔の往年クライマーや、現代の初心者でも登れるだけで、他のことが全く疎かな人が、そのことになかなか気が付かず、自信満タンで、主として、お前、何、登れるぅ?オレ5.12…と、今ではあまり自慢にならないようなグレードで、初心者相手に自信を付けてしまうことです…。(昔はこれが、5.11だったそうです。さらに昔は、5.9だったそうです。九州はまだ9時代のノリでいます。)

だから、初心者で、事故者が出ると、むしろ、「やっぱ、オレってまだまだすごい、オレは死なないもんね」となってしまいます。

これでは、こうした人達の信念を強化する方向に、事故事例が溜まっていき、事故が増えれば増えるほど、こうした人達の自己肯定感が上がるというメカニズムになってしまっています。 

自己肯定感が上がる=好都合、なので、これでは岩場で事故を起こさないで済まそう、というインセンティブが働きません。むしろ、こんなので怖がっているの?とか、いきがりで相手を挑発する自体になっています。

初心者の側も、情状酌量の余地はあまりありません。登り返し技術どころか、ローワーダウンや懸垂下降すら、習得せずに昨今は岩場に来るので、公平に見て、どっちもどっちなんですが…

両方に共通しているのが、現実逃避、です。

認識しましょう。岩場は危険なのです。必要なスキルは身につける努力をしましょう。ギアは買いましょう。

自動車教習所には、簡単に免許くれるところと、厳しいところがあります。あなたが助手席に座るなら、どっちで免許取った人と登りたいですか?

  登り返し技術も練習しないで、免許くれるところ=山岳会

と現代はなっていることが多いです。そんなところは行くだけ時間の無駄です。

東京付近のクライマーなら、石田登山塾がおすすめです。

石田登山塾に行けない人は、石田さんのブログを読み込みましょう。

https://ishidatozanjukunisshi.blogspot.com/

 

2023/04/20

【若い人向け情報】 岩場のボルト代って一体いくらなの?

 ■ ポケットマネーでボルトを買う時代は終わった

カットアンカーっていくらか?知っています?

ホームセンターレベルのカットアンカー。ネット検索で100本、33100円。つまり一本300円。強度は、正しく施工して最大15kN。カム並。下手くそが施工すると5kN。

現代のグージョン。つまり、きちんと強度が出せると25kN。もちろんこれも下穴がでかすぎるとか、そういうまずい施工はまずい施工で、

 誰が打ったボルトか?

っていうのが、課題の安全性に直結する。几帳面と言われる開拓者が打ったボルトのほうが、認知症気味とか、発達障害気味とかで、作業の一部を悪気がなくても忘れてしまいそうな人が打った物よりは信頼度高そうだ。別に認知症や発達障害の人を貶めているわけではなく、事実だ。そういう人は精密さが必要な作業には向かない。


ロックテリックスの10mm×90mmアンカーとハンガーのセットで約900円。

ラッペルステーションが4600円。

中間支点が8本として7200+4600=11800円。

ビット(ドリルの刃)が1500円(岩質によるが10~30本の穴が開けられる。穴を掃除するブラシ数百円も消耗品。

これを換算すると、東さんがほとんど一人で開拓した宝塚の岩場は、資材だけで40数万円。

要するにクライマーは一人のお金持ちの懐に、

 みんなでたかっている

っていうタカりになってしまっているんですよね…。(私にもたかろうとしたみたいなんだけど…汗)


私は岩場を開拓したら年会費をとっても良いと思います。これが私有地なら何の問題も無いです。ジムと同じです。

クライマーは自分の登る岩場のボルト代くらい応分負担すべきです。

会員制の岩場なら会費を払って登るべきです。お金を払いたくないのなら、そうでない岩場にいけばいいのです。(大体ボルトが40年ものでボロいと思うが)

■ カムは一個1万円以上 それでもみんな払っている

トラッドのカムは、一個 1万円以上。それでも、みんなフルセット持っていて、2セット持っている人もいる。

アイスクライミングのスクリューは一本1万円。デビューしたての時から、最低でも3本は持っていないと(相方が3本持っている前提)、どこにも登りに行けない。人のスクリューで自分の本気課題をリードした人を知っているが。

ロープだって、ダブル1本をクライマー同士で持ち寄って、2本になるのが当然のことなのだ。

いつから、コーチ役の先輩がロープ代負担するのが当然になったんです?? 歴史を知らない私には謎だが、コーチ役の人どころか、新人にロープ代、負担させちゃおうってセコい人、知ってる。

プロテクションは、クライミングの要なのに、そこはちゃっかりして、自分の懐は傷めないで済まそう、って人が、外岩クライマーには、多いんですが…

そういうクライマーって尊敬できます?

私には、なかなか難しいなぁ。

自分がやりたい活動にかかる経費だったら、ちゃんとコスト負担するのは、特に褒められるわけでもなんでもなく、普通のこと、ですよね。

税金逃れしたい心理と同じなのかな?

小鹿野でも、タダで登らせろ、って論理でしたが、なんでそれが正当な主張と思うのか?

私には理解できませんでしたけど… みんなはできるんですかね?

常識を動員しましょう。   ボルトはきのこではありません。タダでは生えてきません。

2023/04/19

【若い人向け情報】ボルトがボロい岩場での登り方

九州では、ルートは40年前のカットアンカーがまだ主流で、ローカルクライマーは、どのルート、あるいはどのエリアが危険か?というのを知っていますが、外部から訪れるクライマーは、『百岩場』が頼りなので、ボルトがボロいことを知りません。

それでも、年季の入ったベテランクライマーは登ったりしているので、

  あ、大丈夫なのかな?

とか思って、取り付いてしまうかもしれません…。しかし、登り方がちがうんです。

ので、ベテランがどうやって、40年もののボロいボルトを登るかを解説します。

1)まずはオブザベ  

オンサイトで登れば、ボルトを使うことになりません。

ので、ボルトがボロくても大丈夫。

つまり、ボルトレスで登るくらい、グレードを下げます。

どのくらい下げるのか? 5.12を普段人工壁で落ちながら登っている人は、5.9くらいまでに下げます。 

2)プリクリップ可とし、常にトップロープ状態にする

一般的な身長の人は、大体手が届くと思いますが、エイドルートは誰にとっても遠い事が多いので、プリクリは保身のために必要です。

プリクリしない人でも、人工壁では、”腰クリップがいい”と教わっていると思いますが、腰クリップなどという悠長なことは言えないボルト強度なので、できるだけ、ロープより下にいるようにします。

もちろん、この方法だとたぐり落ちたときのダメージがより大きいですので、絶対にたぐり落ちないか、たぐり落ちても停められるスキルを持ったビレイヤーと組みます。

3)たぐり落ちれるビレイスキルを得る

上記参照。たぐり落ちのリスクが高いクライミングスタイルを、ボルトがボロい岩場では採用せざるを得ません。

奥村さんが、たぐり落ちてもキャッチする、きちんとしたビレイを教えています。

4)墜落より、テンション

落下係数2の墜落はしません。そんなことをしたらボルトが破断してしまうかもしれません。

ので、テンションを多用します。少しでも、これは、落ちるかも?と思ったら、ドローをかけたあと、ビレイヤーに張ってもらって、テンション程度にしておきます。

5)終了点も見極める

横水平に2つ並んでいるルート=昭和なルート。あんまり、信頼しないほうがいいです。しかも、グルーで固めているとか、崩落しそうなやつとかあります。

師匠は、そんな終了点を見て、怖い、怖いと嘆き、終了点にテンションかけるまでに10分位かかりました。

そのような場合は、3点目の支点が取れないか考えます。だいたい木の根っことかあれば、バックアップが取れますが、バックアップになるモノが何もない時は、下の中間支点もバックアップとみなします。

終了点が崩壊しても、一個下の次の支点が保ってくれる可能性もあります。

6)トップロープだからといって安心しない

フォローは、トップロープですが、そもそも支点がボロいのですから、ランニングのドローからロープを抜かず、できるだけ頭上にドローや支点が多い状態で登ります。

7)下のビレイヤーはクライマーに指示する

ゼットや逆クリップは当然ですが、そこで落ちたらどうなるか?を下から指示します。一度私は、後ろにケーブルが出ているので落ちれば当たるのに、下から連絡がなかったことがありました。登っている人は眼の前しか見えないんですよ。

8)ダイナミックムーブ厳禁

デッドはしない。落ちれるボルトのルートでも、デッドで取ると、下手なビレイヤーでは墜落の際に、グランドになります。かと言って引っ張られたら、もっと困るし。

 ■ 一般的な人工壁の登り方

1)オブザベは、ほとんどしないで取り付く

2)えーどこーとか言いながら、下のビレイヤーに次のホールドを教えてもらう

3)足元より下にクリップがあるのに、張って-とか言う。今張ったら、引っ張り落とすことになります

4) すぐ落ちてパワーセーブする

5)すぐダイナミックムーブに頼る っていうか、それがクライミングだと思っている昨今

6)ビレイがシビアでないので、無理してでもリードする

7)長ぬんで伸ばすとか不要

上記のやり方をそのままボルトがボロいルートに適用してしまうと、死が近づきますが、問題は、その事自体をクライマーが分からないことです。

ですので、ボルトルートという補助輪付きのクライミングから入らず、アイスクライミングのような、最初から、自分でプロテクションを打つこと前提のクライミングから入るほうが、クライミングという行為そのものへの理解が深まります。

ある程度登れる人でも、一度アイスクライミングをやってみたらどうか?と思うほど、上級クライマーでも、ボルトを追いかけることだけに執着してしまって、それがクライミングの本質ではないということに気がついていないことも昨今多いです。

一つの岩場の中で、弱点を登るのがアルパイン、強点を登るのがフリークライミング、ですよ?ジャンボさんもそう言っていましたよね?

弱点と強点の間に、どこか自分にとって響くラインがあるはずです。そういうのを見つけると、とても楽しいですよ。自分を深く知ることにもなるし。



2023/04/18

ロクスノ 099号 小鹿野の紛争の件 読みました 

 ■ 平山ユージさん、気の毒…

ロクスノ、買う価値ない、というので、見ていなかったのですが、ついに小鹿野の件、読みました。

全体的に、平山ユージさんは、”現状”を元に、”対策”の話をしているのに、古いクライマーの人たちは、

・金を出していないと登れないのか?

・自分の意見は聞いてもらえないのか?

と現状を踏まえた対策というより、

 オレのことはどうなるの?

って内容が主体で、ガックシ… 

現代的クライミングの問題点を解決しようという意欲、まったくなく、現代のジム出身のクライマーが岩場でグレード感が合わなくて困っていたりしても…、

 ・オレは困らないし… 

 ・いや、むしろ古いボルトの岩場のほうが、安全に登る登り方(落ちないでテンションにしておく)を知っているだけに、俺らだけで登れて静かで快適だったなー、そのほうがいいよな-

って行間から溢れ出る感じでした…。

昔の人は、1億総競争社会だったので、行動原理が、嫉妬で、成功している人を見たら、足を引っ張るというのが、行動の基本にあるのかも知れません。

しかし、今の20代、30代って、すでに豊かな社会に生まれ、モノは十分あるし、クライミングも上手で、前の世代には不可能と言われた課題も、登ってしまって、その後すること無い。

ならば、生きる意味を求めて、分かち合い、シェアがいいのでは?とか、モノを所有しない生き方=ミニマリスト、とか言ってる…という価値観の人たち 

 vs 

昔の”もっとくれ、もっとくれ”の人たち

とでは、そもそも、基本的に立っている土台がちがうのかもしれないね…と思います。

徹底的にオレが中心で疑問を持たず、オレが損をしない生き方を貫き、相手の事情を想像する=負け、という競争社会に生きている人が、昔の人は多いのではないでしょうか?

そんな感じに大人げない記事掲載でした。あれで良く恥ずかしくなく読めますね…

■ お礼がゼロだったカムの返却

というのは、わたしがあるガイドさんの講習に出た際に、カムが一つわたしの方のギアラックに入っていたんですよね。

それで返送してあげたら…なんとお礼もなし。そのカム、わたしが盗んだわけではなく、普通は、一緒に登ったら終わり際に、カムが混じっていないか、相互に確認するという作業を普通にするのが当然なのです。特にガイドならそうでしょう。

わたしの赤キャメは、その時の、そのクライミングでいなくなったので、わたしの赤キャメはその人のギアラックに入っていただろう…と思うのですが、確認と返却はなかったのです。まぁ名前は書いていなかったから、想像するだけですが。

かなり有名なガイドさんでしたので、まさか、お互いに内心分かっているカムの混同をそのままにして、私のカムは自分のラックにかけたまま、私から自分のカムは返却してもらう、それも送料も私持ちで…なんてことが起こるとは思っても見なかったのでした…

まぁ、ものすごく貧乏そうでしたので、仕方ないか、と思ったんですよね…  もしかしたら、この手で何個もカムゲットしていたのかもしれないですね。

しかし、九州でも、ジムに2日しか行っていないのに月会費返却されないですし、クライミング業界は、やったもんがち、みたいな感じです。

一方、今でもFB友達の年下の男性クライマーがいますが、私は厳冬期の上高地に夫と出かけた時、すごいいいバイルを拾ったんですよね…

そしたら、偶然FBで、その彼のバイルだとわかったんです。宮崎ホイホイがついていたから。それで送ってあげたら、お菓子のお礼が来た。そりゃそうですよね。自分のものを返してくれたら、手間もかかるんだし、お礼するでしょう。

お礼のない年輩クライマーとお礼してくれる若いクライマー。どっちが人間として立派なんでしょうかね…?

そういう事を考えた機会でした。

■ クライマーとして有名でも、”人格”は、別もの

いつの時代からか、クライマー界は、怪我をした仲間をその辺に放置して、ほっとくのが当然という世界です。

大阪の岩場に行った時ですが、私は装備を持たずに行き、岩場を見るだけにしたのですが、(ビレイが疎かな人と組むのは嫌だったため)、その見学で、墜落が起き、怪我をして、一人電車で帰ることになったんです。

すると、なんと、その落ちた人と同じ会の人、ただその場に居合わせただけの見知らぬ他人の私に会の仲間を任せて自分は岩場に戻っていったんですよね…。

こんな仲間って仲間って言えるの?でもそれが、日本では状態化しているってことです。

そんな状況なので、今年マウンテンバイクの大会に出たときは、びっくりしましたよ。なんせパンク程度のことで、下界の車道を走っているだけの私をちゃんとフォローしてくれるんですよ? 怪我なく、問題なく、集合地点に戻れるか。しかし、考えてみたら、それが当然の大人同士の支え合いですし、大会主催者の責任感ですよね。

なので、どの時代のクライマー業界からなのか、私は歴史を知っているクライマーではないので、わかりませんが、古いクライマーって社会常識が欠如した人が多いです。

■ オレ、クライマーだから…という言い訳

菊地さんの『いかにして岩に…』というフリークライミングの本によれば、クライマーって、昔は、非社会適合者の集まりだったのだそうです。

それは、今でも、古いクライマ-は、慣行としてやっています。

アルパインにもフリーにもそういうタイプはいます。もう殆ど確信犯です。

谷川岳の最寄り駅、土合の駅で、どんちゃん騒ぎして、駅ビバークが禁止になったみたいに…です。どんちゃん騒ぎどころか、昔は、キセルするのが当然だったのだそうです。

多様性という話をする場合、たとえば、ゲイとかLGBTとかが海外では、社会的弱者、とみなされています。根拠なき差別を受けている、ということですね。

それが、日本ではなぜか、岩場を勝手に登るとか、犯罪する人が

 ”オレ、かわいそう” 

と思っているんですよね…。それは、被害妄想ってやつでは…?

オレは弱者だから社会から多目に見てもらって当然だ、って感じで…。それは、子供が6人いるから、女性にヒモとして面倒見てもらうのが当然だと思うとか、奥さんが嫉妬深いから可愛そうなオレは、浮気してもいい、とか、こちらからしたら、理解不可能な論理でした。デブだから、歩荷、免除とか。

いや、犯罪者は多目に見たらダメで、ダメなことはダメだよ、と教え諭される対象でしょう。

いや、子供が6人いるのは自分のせいでしょう。

いや、奥さんがいくら嫉妬深くても、浮気は自分がしたいからするんでしょう。 

いや、デブだったら、むしろ率先して歩荷して、痩せたほうが自分のためでしょう。

クライマーって思考回路時々おかしいですよね…その見本市みたいなロクスノ記事でした。

社会常識に照らし合わせて、一回、自分の言っていることが

単なるわがまま

でないかどうか確認して、頭冷やしたほうがいいですよ、重鎮扱いされている人たちは。 

「大人になりきれない人の心理」より抜粋。 これか…(汗)。


ゴミをポイ捨てするとか、うんこしてはいけないところにするとか、山に火を付けちゃうとか… 

いくら登れてもしてはいけないし、オレの私物だった岩場が公開されたのが気に食わん、って行間からにじみ出ていましたが、岩場って地権者のものなんですよ?いつから初登者の私物になったんだ? そもそも、地権者の許可取っていないから、アクセス問題になっているのに、その尻拭いはしないで、してくれた人に文句言ってるよなぁ…

普通、小鹿野町の応援を取り付けたら、でかした!ユージ!ってなるでしょう。

なってない…。

クライミングの岩場がアクセス問題で、登攀禁止になった経緯をフリークライミング協会が出している冊子で読むと、

「そんなことしたら、登攀禁止になるの当然じゃん!!」

ってことがだいたい全体の9割みたいな感じです。うんこ紙に火を付けて、燃やしたら山が火事になっちゃったとか。迷惑駐車とか、吠えるのがキモいとか。

ボルトが古くて誰も登りに来ない(これない)岩場で、ベテランのオレらだけが静かに登れたのがよかったのに、邪魔すんなって感じでした。

■ 対策は教育

対策は、もう教育しか無いな、と思うのですが、

自己責任の法則

って、他人に適用するもので、自分に適用するものではないって解釈みたいなんですよね。古いクライマーって。

権利を主張するなら、義務もあるんですよ。

土地を持てば、固定資産税を払わねばならないでしょう。それは結構な額ですよ。そういう事がわからない人だけが、いつまでも成功者を妬むと思う。その場合、その人が成功できないのは、固定資産税の支払いを拒否っているからです(笑)。潜在意識的に言えば。

クライミングに置き換えると、初登した人のルート、そのままでいいから、グージョンに変更する費用は、その人もちですよね?

そこで人が死んだら、その人の死亡について、責任を持つのは、ボルトを設置した人ですよね?

権利を主張するなら、義務も果たしてください。人が死んだら賠償金を払ってください、ってなりますよ?

少なくとも日本の裁判所はそう判断しているみたいですよ。

若い人は、偉い人が言っていることだからと盲信せず、常識をもとに判断しましょう。


 


2023/04/17

クライミングもメタ認知が必要… クライミング紛争の根本的原因はこれでは?

■ いがみ合いの人々 = メタ認知が低い人びと

クライミングを始めた初心者の頃から、いつも思っているんだが、

  メタ認知

というのが、ほとんどのクライマーに欠如している資質なのではないだろうか?

というのは、わたしが、かなり後発のクライマーで、クライミングの歴史を知らないせいで、蚊帳の外感があるせいだと思うが、

A)アルパインのクライマーはフリークライミングの人たちを、初登じゃない、と言って否定し

B)フリークライミングのクライマーは、アルパインの人たちを、下手くそだなぁ!なんで、こんな簡単なところでエイド出すの?

と思っている(らしいことが今回判明)。

そのどちらにも属さない、残されている道を行くと

 第三の道: フリークライミングなのに、落ちれない(落ちたら死ぬ)でも、スイスイ登れるだけの力をつけて、オンサイトする

しか道がなくなる。

これを地で行っているのが、現代の(主に)2世エリートトップクライマーです。 

しかし、23歳のクライマーでは、古いクライマーたちが何をめぐって言い争っているのか?わからなくて当然です。

私だってスタート43歳なので、全然分からなかったです。

■ すぐハングドッグに逃げるのは悪いスタイルですよ?

RP主体の現代のクライミングでは、インドア人工壁上がりの人は、指力のセーブのためにすぐ落ちて、ハングドッグします。

しかし、すぐ諦めて、墜落してハングドッグすることが悪いスタイルであることは、現代の一般クライマーは教わっていません。ので、ボルトにテンションしないでヨーヨースタイルで登る人をバカにしてしまいます。

ヨーヨースタイルのほうが優れたスタイルですよ?最悪はエイドです。

一方、紛らわしいですが、

 ショックロードなしのテンションは安全対策、

です。ボルトがボロいルートでは、墜落はせず、テンションにとどめておきます。

しかし、若い人は、結局、どのルートが落ちれるルートなのかの情報の見極めが難しいため、岩場で誰かがハングドッグで問題解決している姿を見て、自分もその通りにする、という、

 ものまね戦略

が命を守る解、になる。だから、人気が特定のルートに偏る。しかし、墜落&ハングドッグと、ボロボルト対策のためのテンション登り、は似ているけど、異なります。

ものまね戦略のおかげで、

 ハングドッグ2時間みたいなクライマーが量産される

ことになる。

故・吉田さんは、執着心で登るクライミングスタイルを広めた人だが、別にハングドッグが長い人ではなかったです。

しかし、執着心のところだけが取り出されて、誤解され、現代では

 ハングドッグが長い=執着心=良い行動

と誤解の上塗りが、現代の標準クライマーの標準的な行動になっている。

それを見た、もともとアルパインをやっていたクライマーたちは当然だが、そんな姿を好ましくは思わない。すぐハングドッグする=すぐ諦める、という、基本的に執着心と反対の行為だからだ。”お前、そんな簡単なところですぐ落ちるなよ!”が本音なのだから。

しかし、ジムクライマー出身の若者の側からすると、ルートファインディングを登る前に行うっていうのが無理!って話なのだ。なんせジムでは、赤いホールドを見て追いかけてください、って話なんですよ? 岩を見て、ムーブを想起するとか、自分が登れるか?登れないか?すら、ただの生岩を見ただけでは、分からず、グレードによって、予め、教えてもらうしか無い。 

■ 日本のトップクライマーがたどる厳しい道

その時期を過ぎたか、あるいは、クライマー一世の親によってエリート教育を幼少から受けれた(クライミングは、非日常動作なので、幼い頃スタートするのが超有利です)クライマーは、第三の道の結果として

 落ちれないルートをオンサイトで落とす

結果になるので、現代の日本人若手クライマーは、世界に突出して、すごい技術の持ち主ばかりだ。海外に行けば、あっという間にトップクライマーです。

中島渉さんの動画みましたか? いやマジ大変そうでしたよね?

しかも、そこまで行くのに、

 A.幼少期から学ぶ、もしくは、

 B. クライミングに人生をかける、

もしくは、両方ということが基本。 

これでは、細い道すぎます。

■ 一般クライマーに同じことを求めるのは非現実的

問題は、これを、

 日本の現代クライマー全員に適用しよう、というのは、現実的に無理!

ってことです。

第一に、”落ちても死なない”というのが、オーソドックスなフリークライミングのお約束です。(もちろん、RとXの符号付きを除く) 

第二に、一般的なクライミンググレード(ムーブの能力)は、5.10代の人が25%で最多層です。

海外のアンケート調査が示していますが、そうでなくても、12登る人だって最初から12を登るはずがないです。誰もが5.10時代、5.11時代を過ごして、5.12になるのです。そこまで行く途中で死んでるって話なんです。

日本では、5.12は、登れて当然の中級グレードになってしまいましたが、それは、それくらい登れないと、日本の岩場では、ランナウトした10代が特に危険で、安全に登れないからです。岩場に行き始めると、誰でもそのことは分かるのにもかかわらず、トップロープだと馬鹿にされるので、結局、メンツに拘る人以外は、命と岩場では、誰が考えても、命のほうが大事なので、どんどん一般的な思考回路の人は、淘汰されることになるからです。けっか、メンツのほうが命より大事な人だけが残る。

他のクライマーから仲間とみなされるのに、人生と命をかけないといけないのでは、要求が高すぎます。

第三に、今人口が増えている一般市民クライマーは、 趣味の人たち、で、クライミングに人生を捧げている人、なんていません。もともと、肩こりにいいからボルダリング、始めました、みたいな人に命がけを求め、そうでなければクライマーじゃない!というのでは、求めるほうがが求めすぎなのは、日を見るより明らかでしょう。

そりゃ、命がけでクライミングしてきた往年のクライマーよりも、命をかけていない現代クライマーのほうが上手なのが、ムカつく、というのは、私にも理解できます。が、仕方ないでしょ。若くスタートしたほうがラクなんだから。

ウエアが高級なのがムカつく、とか言っても仕方ないです。

ということで、今の日本の岩場の現状は、

 普通の能力の人にとって、無理ゲー

になっています。

■ 歴史的経緯を知る恩恵

それは、小川山育ちのわたしでも同じで、たとえば、ジョコンダって、腐ったハーケンが一ピン目でしたよね(笑)。

しかし、そこで、一緒に登っている人たちからは、「このハーケンは、このルートの歴史を示すためにそこにあるのだ」と聞かされるわけです。

そこで、そーっと、手で抜けるハーケンを、フレークの割れ目に戻しました(笑)。

 

腐食で膨らんで、かなり年季の入ったハーケンでしたが、別の岩場では、それくらい腐ったハーケンでも、”まぁ、とりあえず何もないよりはマシかもしれん”と思いながら、スリングをかけておいたことがありました。(注:ドローは使わない、タイオフ)

ということで、わたしのような、師匠に恵まれた幸運な人ではない、一般的にジムでクライミングを教わって、インドアのリード講習に出て、インドアリードがアウトドアリードと同じだと思っている人は、腐ったハーケンを全信頼してしまいます。そこにそのまま置いてある理由が、歴史的経緯を示すため、だとはわからないからです。

年輩のクライマーは、腐ったハーケンを置きっぱなしにしている理由は、”残置を信用するなよ”と若いクライマーに教えるためだ、ということが、若いクライマーには、全く伝わっていないことがわかりません。 

彼らの時代は、クライミングというのは、”一流大学の若者” がやる活動で、そのへんの偏差値50みたいな人ではなかったからです。つまり、これくらい分かるはず、という基準が、高いのです。現代の一般の人は、もっと噛み砕いて説明してやらないと分からない人が主流です。それは同じ大学の後輩に対しても、です。全体にまんべんなく物事に対する理解力が下がっているのです。

ちなみに、私は天下の東工大(理系の東大)の院生を、蒼氷(名門山岳会)の先輩につけて、エリート教育をしてあげたことがありますが、蒼氷のエリートを付けても、その子は、一年後、だらりんビレイをしていました。人は教えられたように、ではなく、他の人がやっているように、やってしまう生き物なのです。蒼氷で教えられないんだから、誰だって教えられなくて当然です。東工大の知性でわからないんだから、それ以下の人は全部わからなくて当然です。

■ 山の世界も同じだった

山の世界でも同じで、百名山の山行脚が山登りだ!と思っている人は、山頂で「オタク、何個目?」とか聞いてしまいます。その人にとってはスタンプラリー競争が登山の全てで、他のスタイルがある、とは思いつくことができないからです。

聞かれた人は、”なんのことだろう…???”となってしまってしまいます。

本格的という形容詞がつく登山の方では、高所登山の人は、体力一点豪華主義で、読図もクライミングもてんでダメというか、登山技術として身につけなくてはいけない、とそもそも、思っていない。下手したら、雪崩の知識もないかもしれません。なんせ、チームに専門家がいて、その人が判断し、自分は登るだけだからです。

読図ができる沢屋さんたちは、今度はクライミングは下手くそなので、クライマーに異様に高い信頼を預けてしまい、中間支点がない崩落箇所でもクライマーならリードできる、と誤解していたりします。脆いところにいくらハーケンを打っても、打った岩ごと崩れ去るだけです。

ね?群盲像を評す、でしょう?

これら全部が、

 メタ認知

の不足から来ている、というのが私の見立てです。群盲像を評す、ということになっている。

みな、一つのクライミング、という世界の話をしているのに、相手が見ている世界が分からず、自分が見ている世界がすべてだ、と思ってしまうということです。

今回の小鹿野の騒動も同じではないでしょうかね?

というのは、平山さんはジムオーナーなので現代クライマーの現状を見知って知っていると思いますが、古いクライマーたちというのは、自分の仲間内の狭い範囲でしか、クライマーと接しないからです。 

この推測は、当然間違っている可能性もありますが、菊地さんや中根さん、あるいは、若手のガイドできちんとアルパインとフリーの両方が分かる人たちは、大体、自分たちと一般クライマーを区別して考えているのに、古いクライマーはそうでないような気がするからです。

■ 安全マージンは、個別です

現代の一般クライマーの安全マージンと 中島渉さんのような2世エリートクライマーが取れる安全マージンは、全く違います。

私は安全マージンが厚すぎると文句を言われたことがありますが、43歳でスタートした女性の安全マージンが厚いのは、理性的な合理的結論で、18才でスタートした男性と同じだったら、その人の知性を疑うべきです。

■ 典型的現代クライマー像

現代の一般クライマーは、最初の5年くらいは、5.11がインドアジムで登れるから、バットレス4尾根はオレ楽勝!と思うくらいのクライミングに対する低理解度です。

トラッドクライマーでも、最初の10年ほどは、カムの配置が悪いとロープが流れなくて登れなくなる、その程度のことが分からないくらいの低理解度です。

インドアリード出身だと、5.12が登れても、長ぬんで伸ばすとか知らないです。

これなど、昔のクライマーで5.12といえば、会を率いるエース級ということなので、そんな人が自分の首を絞めるクライミングをするなど想像すらできないでしょう。

さらにいえば、カムでとった中間支点による安全の確保は、身長によってちがう、 ということもわかりません。

遠いピンが身長の低い人にとっては、危険だ、ということが40年登っていても理解できないのは、セカンドを務める経験が、リーダークラスの人には、皆無だからです。盲点になっている。つまり、古いクライミング文化では、経験が限定的で、気がつくチャンスがなかった、ってことです。

今、挙げた事例は、山岳会で登っている重鎮と言われる人たちには、全く気がつくチャンスがないです。

こんな低い理解度で、今の若い人達は、クライミングしているんですよ?

■ オススメ 海外の登攀に行く

年輩のクライマーにとって、メタ認知をつける、オススメの一手が、海外へ行き、海外の外国人若手クライマーと登ること、です。

自分の会の若い人を引き連れて、登れるオレ、を見せつけるために海外に行っている場合ではありません。

海外の若者と登れば、日本の現代の若者や、山岳会の後輩に対する変な期待…オレが○○歳の頃は、これくらい登れたぞ…なんでお前が登れないの?がない、ので、

  へぇ~、今の若者はこんなふうなんだー

と中立的視点で納得できます。

たとえば、私はアメリカ海兵隊の若者を日向神につれていきましたが、初夢は登れないそうでした。海兵隊の人なんだから、勇気がないとか、体力がない、ということが問題になっているわけではないですよね?

■  開拓者としてほそぼそとやる

さて、どっちを向いても、やれやれ、という状況なのが日本のクライミング界ですが、そういう中にあって、ゆいつ安全なのが、開拓者として、山や人生を終わることです。

開拓者になれば、現在の開拓スタイルは、グランドアップではないので、ラッペルでぶら下がって、岩にご対面。…つまり、命はかけていない…のに、初登の栄誉は得られます。

ラッペルは、若い人にさせると危険ですが、熟練クライマーにとっては、全くリスクゼロです。

もちろん、開拓は、ブッシュの整理とか、苔落としとか大変ですし、ボルト代も負担がありますが(ちなみにやったことがあります)、年をとると時間もカネもあるので、問題は、そこではありません。

それを盾に開拓者への感謝を要求するのも変な話で、感謝されなきゃ、やらないっていうのなら、やらないで、岩場を次世代に残し、のんびり縁側でお茶でも飲んでいてくれてもいいわけです。

クライミングは、登る方も開拓も、あくまで、自分がしたいからやっていることでしょう。

問題は、国内では、大体、主要な岩場は、すでに開拓され尽くしていて、新たな岩場は、かなり僻地にある、ということです。

なので、フルタイムの仕事を持っていて、現役世代の忙しい人はやれない。しかし、リタイヤ後であれば、自由な時間は持て余すほどあるので、そういう時間が取れる。つまり、 

 世代間分業 

が成り立ちます。としたら、定年退職後は、チャンス到来、です。終了点だけ打ちましょう。あるいは、開拓許可だけ取りましょう。

時間の問題は、自分がその僻地に住み込んでしまえばいいとも言えます。実際、故・吉田さんが取ったのは、その戦略です。

決して行ってはならないのは、地権者の許可なしの開拓。負の遺産になります。 

お金があれば岩が付いている山ごと買い取るのがオススメ作戦です。

■ 僻地住み込み型開拓に、地域おこし協力隊制度を活用する

私が提案したいのは、これの若者バージョンです。

開拓ができるレベルに成長した、海外の適正グレードが理解出来、5.14のルートを5.15と間違って発表しないレベルのクライマー限定

ですが、当人が地域に住み込んで、開拓するとするならば、僻地にある岩場で、現代の基準に合わせたボルト強度と、グレード付与、そして、適正ボルトの岩場を作ることができます。

あるいは、そのような人を招く才覚がある人が地域おこし協力隊に就任する。たとえば、岐阜の岩場のように、です。小山田さんが開拓応援に行っていますよね。

平たく言えば、インドアジムでスタートした人が外岩デビューするにあたって、落ちれる岩場を作ることです。

もう変なメンツは捨てて、5.8で若者が落ちてもいいじゃないですか。5.8だからって何が何でもボルト2本じゃなくてもいいじゃないですか。たかだか、5.8のルートなんだから。

20mのルートだったら、適正ボルトは、グレードに関わらず、5~6本くらいでしょう。

なんせ、5.8とか、5.10代とか、今では雑魚みたいなグレードなんだから、大して貴重な課題でもないし、仮に、すごく面白い5.8なら(小川山の愛情物語とか、川上小唄みたいに)、「これは簡単だけど、上手になってからしか登れないよ」とトポに書いておけばいいことです。

つまり、どの5.8も同じ扱いにせず、課題によって、価値に差がある、という現実を認める、ということです。しょぼい5.8もあれば、素敵な5.8もあるのは、現実であり、仕方ないです。

開拓者にもいい開拓者とそうでない開拓者はいます。それはどこの世界でも同じです。

■ 現実逃避を辞めることが唯一の正解

こんなにインドアジムが増えて、ジム上がりのクライマーが量産されているのに、受け入れる側が古い価値観と古い現実認識のままでいるから、岩場では、重大事故になります。

かといって、現代クライマーの側に、おまえらもっと勉強しろ、と言ったところで、じっと座っているのすらできないような人(発達障害)が増えている現代なのですから、かなり無理な要求です。昔のように、優秀な人がクライミングに来ているわけではないのです。

岩場での死亡事故や重大事故を防ぐのは、すでに岩場でたんまり楽しんだ人に課された使命と思って諦めて、現実を受け入れるしかありません。

じゃないと、日本中アクセス問題で登れる場所がなくなります。自ら首を締めます。

岩場を公開しなければいい、という問題にしてしまおうというのは、それこそ、姑息です。

■ 自分の正義を押し付けない、相手の事情を推し量る

クライミングっていうのは、基本的に誰が何をしているか?でリスクの内容が変わります。

例えば、1例で、プリクリップをあげましょう。

同じところに立っても、背の低い人には、クリップできない位置に、ボルトがありますから、その人がプリクリップするのは、マイナスをゼロにする行為で、他の人と同じ安全を確保するだけのことです。プリクリップして、やっと平等。

おなじプリクリップでも、普通に手が届く人が、プリクリップしたら? それは、日和ってる。弱虫、チキンということでしょう。

プリクリップという一つの行為にしたって、どういう条件の元での行為か?その人の持っている身体条件からみて、その判断がどうなのか?を見ないと、

  勇気がある・なし

ですら、正確に把握できません。

事例2です。

普通に考えて、20歳の若い男性が40kgの荷物を担いでいても、たぶん全然きつくないです。しかし、60代の女性が20kgの歩荷で、山小屋に食料を運んでいたら、すごいですよね?40kgを70代男性に担がせたら、いくら元アルパイン出身でも、虐待です。

そういうのがまったくなく、

 全部ひとつのスケール=グレードで測るだけ、

という前提になっているのが、おかしいのです。

…というか、登っていたら、普通は、誰にとっての、どんな内容が本当に偉業なのか?ということは、分かるようになってくるものです。

 分かるようになってこない=真面目にクライミングに取り組んでいない

んじゃないの?と邪推してしまいそうです…

■ 自分のこと

私は、43歳でスタートして、アイスクライミングは良き師匠を得て中級者、岩は3年でインスボンセカンド、ラオスと台湾は一人で出かけ、日本人パートナーではない外国人と組んでマルチまで登っています。

私は山岳総合センターで雪上確保から教わったので、アルパインの人たちにも受け入れられ、故・吉田さんのビレイヤーをしていたので、フリークライミングの人たちにも好意的に受け止められ、そのお陰であり、これは、一般的ではない達成だとは思いますが、それを行うのに、

 5.10代のスキルしかいらない

ということに若い人は気がつくべき、勇気をもらうべき、と思います。 

■ ロープワーク講習会×海外

ムーブ習得より、大事なのは、リスク管理です。

ジムで5.12登れるより、先にロープワークを講習会への出席と独学で確実にするほうが、自由に外岩で登れる道は広がります。

海外で登る、という選択肢は、日本の外岩で登るにしても、ブレークスルーの道です。

日本の5.10台では、落ちれませんが、海外の6Aでは落ちても、ほとんどのケースで大丈夫です。もちろん、クライミングですから、100%安全ということはありませんが、ビレイヤーが悪いというリスクも加味して、ボルトがうたれた岩場もあります。(例:ラオス)

しかも、激安です。2週間8万円でお釣りがくるほどです。

親は孝行するもので、スネをかじる対象ではありません。同じことで山岳会というのは、貢献するために参加するもので、無料の登山学校代わりにするものではないです。

そんなチンケな手段にとらわれず、恐れず、海外に進みましょう。

ラオスでは一見の旅行者でも、講習を受けて登ることができます。そんなのを恐れてどうするんでしょう?

私が海外で一緒に登った方々、フランス、シンガポール、ドイツ、アメリカの人たちです
 

【参考】

当ブログのトップ人気記事です。現代九州クライミングの実情を知るのに、合わせてどうぞ。

https://allnevery.blogspot.com/2021/12/blog-post_16.html

2023/04/15

On Miyazaki climbing (Hinokage Boulder, Hiei slab, Mukabaki trad)

I had a conversation that might help other climbers visiting Kyushu Island from outside the area.

Q: Hello. I am planning a climbing trip to the Miyazaki area, and my friend directed me to ask you for advice on climbing crags or where to get information about climbing spots. I hope you can help me, as I can’t find much information online.

A: Hi there. I wonder which Miyazaki crag you are talking about, there are several.

Q: I am not aware of any specifically, but my partner and I are planning a trip down there and have heard that there is some amazing climbing in the area. We climb mostly in the 5.10 grades. Is there anything you recommend?

A: You know, the grade does not tell anything about cragging skills... it's only a grade. What type of climbing do you prefer? Trad, slab, overhang, or sport?

Q: Of course. We typically climb slab and sport. My partner is new to climbing, so I'm trying to show her around.

A: Most of the sport (bolted) routes in Kyushu are bolted with 40-year-old cut anchors, so if you want to climb sport routes, you have to know exactly which route to climb. Knowing the name of the route is important.

Trad routes in Kyushu are in Mt.Mukabaki, which is in Miyazaki prefecture, but they are rather advanced trad routes. Yamaoi (a Piolet d'Or climber) has routes there.

Kyushu Slab is very famous at Mt.Hiei, but it has a huge runout, which means you will die if you fall. It's not recommended for 5.10 climbers to lead, and you will need at least 5.11 slab skills to be on the safe side. However, many people still go there despite its infamous reputation for many deaths. There are some multi pitches.

Bouldering is very recommendable for climbers of any skill level. A 5.10 climber will be able to climb a 6th-grade Japanese bouldering grade. It's also in Miyazaki. It's Hinokage Boulder. Ashima visited and liked there. 

Do you know past Kazumasa Yoshida in Hokkaido?

Q: I am an 11th-grade climber and do trad climbing, but my partner is more of a beginner, so I'm trying to find a good spot to take her. I don’t know Yoshida.

A: I see. Kyushu has a very unique climbing culture. For example, past Yoshida was once the world's top climber in 1987, on a trad route called Mars 5.14a. But in Kyushu, there is no such world-class climber in rope climbing. That means the quality of the lead routes, even the bolted routes, varies greatly. Most of them are made by unskilled developers.

The slab at Hiei still uses 40-year-old cut anchors, so you can't afford to fall. The other rope routes are mostly the same, unless the Japan Free Climbing Association reinstalls bolts that match today's standards.

The famous route like Dachura 5.14a (in Yamae crag) is probably safe since it's climbed by Dai Koyamada. So you must know the name.

In your case, go to the Japan Free Climbing Association(JFA) website and check the re-bolted (re-bolt is a Japlish) information in Kyushu, find the bolted routes that you would like to climb, and make sure that the route has been reinstalled with new bolts. Then, you can lead climb, and let your girlfriend climb top rope.

5.9 in Kyusyu is often not 5.9, it's 5.10b. What it says 5.10b, my partner fell, he was usually climbing up to 5.12. So it is best you know exactly which route you want to climb or just go to boulder. I took a US Marin soldier to Hyugami crag and to the route it says 5.9, he could not climb. It was too much runout for him, since he was used to bolt (sport) routes in indoor climbing. FYI. no offense. 

Q: No offense taken, it is very helpful. I find some of the climbing in my area is similar. Old rusted bolts and huge runouts on 5.10a routes that feel more like 5.11. Thank you for information I will continue my research and hope we can find something simple to enjoy. 

A: Hope you a good luck! By the way, Dai Koyamada, a world class boulderer,  is the Kyusyu's Yosida. So in Kyusyu, bouldering is the one good thing I can recommend. It is very popular too. 

Q: Problem is, we are living out of our van and don’t have any crash mats to use. 

A: Hinokage will lend you a crash pads. 

Q: Thank you for information I’m getting excited to be down in Kyushu.

A:  I'm glad that I could be of help to you! Have a great time in Kyushu and enjoy your climbing trip! If you have any more questions, don't hesitate to ask.
 
Further information:
 
The Ranch: 
The gym owner Kiyokawa is co-developper with Dai, in Hinokage.
 
https://portal.miyazaki.jp/about-hinokage-boulder/
 
Topo:
http://k1hut.yuki-mura.net/ 

On Mt.Mukabaki
https://allnevery.blogspot.com/2023/05/mtmukabakion-trad-new-route.html
 
The bolt information:

Inside of a Cut anchor... rotten...
This is not petzl, it is cutanchor, so hard to tell.
Only the hanger is petzl (alminum) 
And cut anchor is made of different material. 
 
As a result, galvanic corrosion is the case.
 This is proper goujion bolt, 25kN. Cut-anchor has less than a No2 cam strength in general.

【若い人向け情報】中島さんの動画出ましたよ

Humble_Wataru Nakajima- from Imashi Hashimoto on Vimeo.

若者よ!目を覚ませ!!

■ 責任最小

このところ、アキレス腱の断裂で、再度、まとまった時間ができたので、資産整理をしていて、自分の投資ヒストリーを振り返り、色々と理解している。

弟が死んだ、26歳の春。熊本に飛んだが、すでに8年、弟を始め、家族とは会っていない期間があり、それは私が大人になるために非常に苦しんだ期間だった。蛹から蝶というくらいの大変革だったので、まぁ、私に再会した人は別人と思っていたと思う。

私は、”責任” が、そのまま形になって生まれて来たような人、と表現したらいいと思う。

6歳で、4歳の弟、2歳の妹の面倒を見る、というのが、”責任”として、姉の私に降り掛かっていたためなので、”責任”は、後天的な資質だが、”責任”の大小が景気循環の波のごとく、多いときはリセッション、少ないときは景気が良い、とそういう感じだ(笑)。

今は、責任が最小の時期にいるので、自分を振り返ることができる。

■ エースだった時代

さて、私は開発部にいたのだが、当時松下は、ロボット開発では、かなりの後発部隊で、真似下とやゆされるような状態だった。

それを返上しよう!と意気込んだのが私のいた開発部だった。さしずめ、私は、当時のエース扱いだった。実際、私は、男性一色の開発部に女性雇用の道を開いたと思う。

しかし、なんと松下さんはロボット開発事業から全面的に手を引いたんですよね。

まぁ、全社的な視点で見ると、不採算事業だったからなんだが。夏に事業部解散の噂が流れた。私が不安がると、直属の上司が耳打ちして、「たとえ、多少の解雇があったとしても、あなたが解雇されるのは、一番最後だからね、安心してね」ということだった。当時、個人事業主として独立したばかりで、私は、組んでいるプログラミングの師匠である前川さんに5%を払って、口座を通過させてもらっていた。

松下みたいな大企業は取引先を査定しており、誰でも仕事ができる訳では無い。私は4年の信用で、取引を始めた。が4年では口座が作れない。前川さんは15年松下とやっており、前川さんの口座を通過させてもらって、仕事の代金を受け取っていた。前川さんとは、お互いウィンウィンだった。なにしろ、プログラミング業界って力仕事で、若い私がコーディングできる簡単な部分が8割、核心の1、2割を経験値の高い前川さんがやったほうが、効率がいいからだ。私は5%払っていたが、5%だって800万の5%だから、40万円。何もしないで手にするお金としては悪くないだろう。

前川さんからすると、私みたいな若いのがあと4人いたら、いいなぁ、なんて言っていた。

ちなみに、私以外で、私の年齢でこんな職業形態になった26歳の男性なんて周囲には誰もいない。みんな、就職氷河期で、仕事自体が見つけられず、実家に帰ってプータローとかだ。

しかし、残念なことに松下は事業部解散。そして、解散のときは、「あなたは、雇ってくれるところがあるから…」という理由で、松下さんは、PCの前に座っても8割は寝ていることで有名な男性のほうの雇用を守ったのである(彼も非正規雇用だったが)。

その男性は、でも、ほんとに、松下が雇用してやらなければ、他に雇用先がないだろう・・・と思われた。彼は、突発的優秀性というか、非常に才能が偏っていて、他の誰もがしたくないコードのデバッグをしてもらったら、役立つという感じだったんだよな。その代わり、8割は寝ているんだけど(笑)。

クライマーで例えるなら、普通クライマーが大好きな、岩場のクライミングが全然ダメで、しかも、デブで歩けもせず、荷物をもたせたら、更に歩きが遅くなり、もう歩荷もダメで、クライミングもダメ、と、”なんで、お前 山やってんの?”みたいな人が、ラッセルさせたらモーレツなラッセル力を見せるみたいな、そんなかんじだ。特殊な単機能型ってことですね。

ま、要点は、パナソニックという会社は、本当に家庭的で良い会社だったってこと。それが裏目に出て日本の国力低下につながっているってこと。つまり、落ちこぼれから拾ってくれるのが日本社会ってわけですね。言葉は悪いが行くところがない人。日本の地方が今、そうなっている。

で、私は失業したわけだが、それは前川師匠も同じだった。それどころか、プロパーの人も同じで、全員バラバラの配属になった。ので、別に自尊心は傷ついていない。松下の正社員だった人でも、やっていた仕事がなくなり、全員が事業部解散の憂き目にあったのだ。

私は渡りに船で、ドイツの外資から歯科営業の仕事のヘッドハンティングをもらっていたので、困ったら、そこに行けばいいか、という感じだった。歯科タービンってモーターなんで、モーターの塊のロボット開発部の人からしたら、単純な仕組みだからだ。

当時、私より10歳くらい上の30代後半の若手エースに、MITに社費で留学した人がいたんだが…彼も、結局、転職した。上と意見が合わなかったようである。(MITはマサチューセッツ工科大学)

私自身もそうで、エンジニアとして仕事していたのに、松下さんが提供しようとした仕事は広報…なんのわたしの強みも活かせないではないか・・・というので、外資に行った。

この経験でわかったことは、会社っていうのは優秀な人から辞めていく、と言われるが、実際にそれが本当に起こっている、ということだった。

それは、情、というか、人間同士の温かい気持ちから起こっている。そりゃ、他に行くところがないんだから、誰だって彼に席を譲るだろう。譲られた本人は、それが譲られていることだとは、全く気がついていないと思うが。まぁ、”甘ちゃん”っていうのは、そんなものだ。 大事にしてもらって気が付かない人のことが、甘ちゃん、なのだから。

これでは、日本企業は弱体化していく。だいたい、ヘッドハンティングというのは、海外スタートの習慣なので、外資に抜かれることが多い。

しかも、外資のほうが待遇自体も良い。ので、どんどん、日本人で優秀な人は外資系企業に吸われて行ってしまう。

日本では、あらゆる組織が同じかもしれない。つまり、山に例えるなら、山岳会、ということだ。

実際、横山ジャンボさん、佐藤ユースケさん、花谷泰広さん、菊地さん、ヒロケンさん・・・とあらゆるクライミングの著名人を見ても、誰も、”山岳会”を背負っていない。

スポンサーも、アルテリアとか。(え?外資?)

名刺交換するときに、「○○社でございます」と昔の人は自己紹介する。しかし、私が、労働市場にいた時代から、できる人は、「エンジニアの○○です。△△をやっています」と自己紹介するものだった。当時で、すでに20年くらい前である。

日本では、メンバーシップ型から、ジョブ型に移行中だが、これを山の世界でいうと

山岳会から個人の時代

である。

残念なことは、労働市場で起こっていることと同じで、やはり、山岳会に残らない、あるいは、山岳会をお荷物だと感じる、付き合いきれない人は、どこに収束するか?というと、海外、なのである。

■ レガシー

日本の岩場では、古いクライマーが、”俺が初登者だ。俺の登ったとおりに登る以外は許さん”と言って、今では陳腐化した”俺のクライミングの歌”を理解されたがり、その根拠は、そのほうが、”後に続くクライマーのためになるから”、ではない。

俺が(あるいは、私が)、”理解されたい”、つまり、”共感されたい”からで、それってかなり、個人的な理由である。

つまり、要約すれば、それは、”視野が狭い”、と言われる状況だ。

現代では、子供も登り、女性も登る。つまり、公共の意味する内容は、広がった。

時代の流れは、理解したくないが、自分の事情は理解してもらいたい、というのでは、態度としても子供である、ということは否めない。

伝統という言葉は、そうした個人の甘えをカモフラージュする口実に使われているに過ぎない。

もちろん、自分以外のクライマーのことを考える年配の人もいる。米澤さんは自分のためにボルトを打っているのではなく、現代の(登りが下手な初心者が中心の)大学生山岳部のために打っていたので、クラックの横にボルト、になってしまっていたのである。

(ちなみに、入門レベルのクラックでは、それでもいいのかもしれないという現象がアメリカでも起きているようである。人気がありすぎるルートでは、まだトラッドクライマーとして、クラック慣れする前のクライマーが来てしまい、プロテクションをきちんと設置できないので、事故が増える。事故を起こしてしまうくらいなら、ボルトを打っておき、そこでクラックに慣れてもらうのも手、ということだろう。クラックルートなら、なんでもかんでも、打っていいという話とはちがうだろう。しかも、同じサイズのカムが10個必要なルートとか、一体、誰がそんなに同じサイズばかり持っているって話ってなるし)

結局、若手で優秀な人は、海外に押し出されざるをえない…。つまり、日本の岩場ではなく、海外の岩場で登る…ってことだ。

それは、結局のところ、日本に優秀な彼らを活かす受け皿がないため、というのがわたしの主張だ。

日本の岩場で頑張っている小山田さんですら、別に会は背負っていない。

例えば、山岳会で、”若い人が来ない”という嘆きはよく聞く。

しかし、若い人が活躍できる場がない山岳会には、その会で育った人ですら残らない

なら、その会に恩も何も無い人に、貢献を期待するのは、虫が良すぎる話だろう。(九州で何の好い目もみていない私に同郷のよしみで”見返り”を期待されてもねぇ…)

若い人の山岳会の側では、”もはや、伝統的に強いクライマーを輩出してきた山岳会の○○会ですら、アドバイザーとして、もはや機能できないのでは?”と思ったところで、代打が見つけられないので、くすぶっている、ということになっている。

若いだけに、誰に話を聞くべきか?という見極めすらできないでいる、というのが、実情だろう。

20年は長いようだが、短い。ゼロ歳だった子供は大人になる。20代だった人は40代になり、40代は社会を動かす主軸だ。しかし、40代だった人は、60代になり、60歳は個人差が大きい。70歳ともなれば、個人差は消え、もはや社会に何か価値を提供する活動をするという年齢ではない。林住期に入り、自分の人生を見つめ直す時期だ。

したがって、現在のアルパインクライミングを60代、70代がメインの構成員の山岳会…ほとんど中高年登山というジャンルのハイキングクラブと化している会に期待しても無駄だ。

では、誰に?

アルパインをしたいクライマーなら、アルパインを教えると題している講習会に自腹を切って出るしかない。

フリークライミングだったら、アルパインほど状況依存が少ないので、たぶん、ちゃんと菊地さんや北山さん、中根さん、海外のギュリッヒの本などを読めば、大抵のことはカバーできる。(外岩に登りたい人が、スポーツクライミングの本を読んでも仕方がないですよ? 別物なので)

そして、一通り外岩でフリーが登れるようになったら…私がやったように、海外に出ていくのがオススメである。

最初は、ラオスがいいと思う。もう山岳会の冬合宿も、ラオスにしてしまうのがいいのでは?と思うくらいだ。

なんせ、アルパインの基礎力はフリークライミングなのに、若い人が身につけそこねているのは、フリークライミング能力なのだから。そのフリークライミング能力の意味するところは、決してムーブではない

海外では、20代の若い男性が、5.8でパートナー募集をしている。ちょうど、初心者バンド仲間募集くらいのノリだ。おれギターやるから、誰かベースやらない?程度の話で、プロ級の腕前も要求されない。

これは、5.8で落ちても死なない、整備された岩場環境があるからで、日本の岩場では同じことはできない。

クライミングというスポーツの裾野は海外のほうが当然広い。5.8しか登れない初心者のクライマーも、もちろん絶対数として海外の方が多い。

日本の男性は、”ねぇ、お母さん、見て見て!”を卒業しないといけない。ジムで自信をつけて、外岩に来るのはいいんだが、それと同じことを外の岩でやって、「よくできました☆」と言われたがっている…というのは、見ていれば理解できるが、全く外岩は別物なので、頓珍漢な行為だ。そもそも、誰かに見てもらって感心されたいという気持ち自体を卒業しないといけない。

外の岩とボルダリングジムの壁は全く別物だ。外岩にはスタイルの問題がある。ただ登れた!だけでは、「よくできました☆」とはならないのだ。まぁ、初心者が完登したら、誰でも親心で言ってはくれるが、ボルダーのように登れさえしたら何でもあり、ではない。

そんなことも、10年登っていても分からないのが、現代のクライマーのあり方だ。それはどれだけ長く岩に接しても、主眼になっているのが、俺がかっこよく見えるかどうか、だからだ。最初の入り口としてはいいが、いい加減、目を覚ましましょう。現代クライミングって、V15って世界なんですよ?

しかし、そんなことすら、自分で理解できないようでは、誰もヘッドハンティング(師匠になりに)に来てくれない。

断っておくが、私に2名の師匠がいたのは、私が師匠を求めたからではない。あっちから来たのだ。

40代のおばさんクライマーが、一撃できるような課題を、粋がって登るような人には、要するに、”誰も付き合いたくない” のである。5.12が登れても、トポも用意してこない人も同じだ。

なんせ、ローワーダウンの練習せずに岩場に来てしまった、みたいな理由で、落ちて死なれても、後味が悪い思いをしたり、レスキュー出動するのは、同行者である。

岩場のローワーダウンで、「僕、降りれませーん」という人は現実に存在する。課題のランナウトで、課題に、”来るな!”と言われる以前の問題だ。登ったら降りないといけない、のは、誰でも考えたら分かることなのだから、降りる練習くらい、下界でやってから行かないといけないことくらい、猿でも分かる。

アメリカに要る頃、語学学校に留学した友達が、全然、喋れるようにならなかったので、愚痴っていた。「考えてみたら、語学学校にはアメリカ人はいなんですよね」なんて言っていた。が、そんなの、日本にいるときに考えたら、すぐ分かることでしょう… 

こんな調子で、日本の若い人は、伝統的に 思考停止 しているわけである。

従って、年配の人がもはや頼りにならないのは、”いい加減、目を覚ませ”って言うわけなので、良いことなのだ。

語学学校に行ってもアメリカ人はいないことが事前に分からない人が行くのが、山岳会、である。

登山の技術を教えてもらいたかったら、登山技術を持っている人が開いている講習会、に行かないとその技術は手に入らない。

そんなの、当然のことですよね。





2023/04/14

最近の若い人は、時代錯誤が分からない

■ 適切な師匠(アドバイザー)を見つける

山では適切なアドバイザー(師匠)を見つけるのが大事です。

現在の九州には、佐賀の樋口先生以外は、適切な師匠レベルの人はいないと思われますが…。

投資信託のアドバイザーとしては、モーニングスターの朝倉さんが、

 投資家目線

で自社利益への誘導に傾いておらず、いいな、と思いましたが、つい最近、3月に福岡でセミナーがあったようです。

■九州財界に接する機会があった

私は物産OL時代に、九州財界のランチ会など出席する立場にあったのです。しかし、その頃はトヨタ以外に経済を引っ張っている企業なく、トヨタとの会合だけは、上司がでかけていましたが、一般財界の方とランチに会社の代表で出るのは、なんと私でした。東大卒の上司は、トヨタだけ抑えていればいい、って話で、九州のデパートの会長さんとかとお話するのは、雑魚の私ってわけです(笑)。つまり、それくらい、年配の会長職などにある方は、実権をもはや持っていない、って意味になりますよね…だって、私、物産には、ちょっとしかいませんでした。そんな人に重要な役だったら、回せませんよね?

私としては、日本経済がどんなふうに成り立っていっているか、垣間見ることができて面白かったんですが。

久しぶりに福岡に帰ってきて、都会的な活動を再開したら、なんと福岡では、詐欺が横行中でした。起業=マルチ商法、みたいな感じで、農業をしているような純朴な青年まで、マルチ商法のために、私に商売を仕掛けて来る始末でした…。

モーニングスターの講演会は、そんな零落した福岡経済の中にあっては、稀に見る?(笑)良い講演会だったようですが、ネットで見れます。

こちら… https://www.youtube.com/watch?v=faQZfjdpKrU&t=1419s

その中で起用された若い投資家が、レバナスの風丸さん。

こういう若い人はいいなぁ…と思いました。

https://www.youtube.com/watch?v=IpUrRWEBW2o

https://www.youtube.com/watch?v=UJlC92M9lns 

https://www.youtube.com/watch?v=GwbY4f1oO0w

私自身も若いときは同じ幻想を持っていましたが、若い人は、父親世代の年配の人を、”無条件に”尊敬していると思いますが、それは幻想です。30歳くらいでそのことに気が付きます。

その人が仮に先生だとしたら、学校にお勤め=子供の教育には詳しいが、世間は知らないという意味です。公務員とかも同じで、世間については知らない…。

なので、全面的に信頼できる大人、つまり万能な人はいないということです。

福岡の若い人の山岳会はこれができていいない、誰かの言う通りにしよう、という気持ちが強い社会が福岡をはじめとする九州人の傾向です。依存的ってことですね。

目を覚ましましょう…

もちは餅や、じゃないですけど、その業界にいた人の意見を聞かないとダメです。

例えるなら、クライマーは、モーニングスターの朝倉さんみたいな人を、風丸さんみたいな立場の人は見つけないといけないという意味ですよ? 

二世クライマーはその意味で恵まれているので、今きちんとしたクライミングをしているのは、ほとんど例外なく2世クライマーです。

それ以外の人は、不利な状況ですので、自覚して、情報はきちんとした情報源から仕入れないといけません。そのためにいるのがクライミングガイドで、ポッと出の人についても仕方ありません。

今の23歳って、2000年生まれだから、基本、1980年代のバブルとその崩壊後の社会については分からないですよね。

クライミングも同じで、カットアンカーのボルトをエイドで打ちまくった時代の遺産を、ははーっ!!とありがたがって登っている場合ではありませんよ。

話を聞くなら、菊地さんとか、中根さんとか、クライミングのヒストリー全体を追っている人の話を聞くべきです。

過去の遺物となってしまい、エイド=アルパインクライミング、という図式から逃れられない現在の80代、70代の人の弟子になっても、時代遅れのクライミングが身につくだけのことです。(断っておきますが、ちゃんとクライミングを続けてきた人は、70代でも現代のクライミングの意味が分かると思います。例:青ちゃん)

今2023年なのに、いつの話してるの?みたいな頓珍漢な時代錯誤の記録を上げてしまっている人は、うぶすぎです。周囲を見渡して、冷静に自分の能力と地位を見極めましょう。

■ 歴史は繰り返す

【第138回】【マイケル・バリー】最近のバリーの発言まとめてたらとんでもない事がわかったという動画がありました。

マイケル・バリーといえば、リーマン・ショックを予測した人ですよね。映画になっていませんでしたっけ?https://amzn.to/3KCGEgB

また、リーマンショックが来るのかぁ…。備えましょう☆

ちなみに今レバナスにいれたらダメですよ? 落ちる前なんですから…

2023/04/13

”同じお湯で茹でても、じゃがいもは柔らかくなり、卵は固くなる”についての考察

 

■ 今日の考察のお題

同じ環境を与えれても、人によって反応は違う、

という事について考えます。

■ 5.12で自信をつけることに疑問を抱かない

九州に来て、わたしのクライミング環境は、大きく変わりました。

山梨=アルパインクライミングのメッカ

福岡=アルパインクライミングの僻地

です。

どうも、ボルダー以外のフリークライミングについては同じではないかと思います。

で、この環境が、与えた影響は、人によって違うなぁと思います。私には、かなりネガティブな影響を与えましたが、同じように山梨から九州に来た先輩には、自信を与えました。

その差は、同じお湯でも、じゃがいもを茹でれば柔らかくなり、卵を茹でれば固くなる、ということだと思います。

■ 自己破滅性リスクを考慮する

九州では、「趣味でクライミングをしている」というと、

 自己破滅的な人格と誤解を受ける

ことが多いです。 それはクライミングの本質と全く沿っていないというか、

むしろ、真逆、です。

そのような誤解があることが、そもそも山岳地帯での事故多発(『九州の岳人たち』を読みましょう)に伝統的につながっていると思います。

登山は、リスクオフさえすれば、後は楽しく登れますが、九州での最大のリスクは、

 自己破滅性を美化する文化

ですね。

余談ですが、九州では、沢のルートも、ボルトです…(汗)365日水が流れるところのボルトって信用できます?それ、スポーツクライミングみたいなルートっていうより、ロシアンルーレットみたいなルートですよね?

山梨では、沢ではハーケン(セカンドが回収する)か、カム持参、もしくは自然物でした。

■ リスクオフしてから、果敢にリターンを求める

クライミングの伝統にリスクオフの教えがあるか?というと、投資の世界と同じで、その誘惑に負けた者から、退場する、というのが歴史です。

マークアンドレが、いくらかっこよく見えても、たったの20何歳かでこの世から退場しているんですよ?

それは、リスクオフしていなかったから。

投資の世界に例えるなら、

 ロープ=元本を守る、

 登攀グレードをあげる=利率を取る

です。

ロープワークを最初に確実にしていないと、元本である自分の命を取られてしまいます。

登攀グレードは、クライマーなら、クライミング経験を重ねていれば勝手に上がっていきます。グレードを追い求めなくても

そこで、ロープによる確保の正確な知識によって元本を守らずに、グレード主義により、利率だけ上げていくと、投資ではなく、投機、になってしまいます。

投機を美化する文化が、やはり九州にはありますが、綿密な元本死守の原則を無視をすれば、結局は山に食われてしまいます。

さしずめ登攀力は、利率なので、若い時利率が高いときに高いグレードのルートにチャレンジしておかないと、利食い死損ねます。

年を取って、登れなくなる=低利率時代に入る、ですが、利率はきちんと入ってきますので、若い人のようにガンガン登れなくなっても別に引け目に感じる必要はないです。誰だってそうなります。 むしろ、自覚せず、若いときのままに行動するほうが、リスクですよね。

 ■ トラッドウィークエンド

これは、今日回ってきた情報です。

https://nkbv.nl/actueel/events/trad-weekend-ettringen-ceat.html

こういうのに出れば、世界の流れも掴め、海外在住の友だちもできて良いのでは?

■ 佐藤さんのサイト更新

https://www.sato-alp.com/

世界を股にかけるアルパインクライマーの佐藤さんのサイトが新しくなったそうです。

それでも、彼の実力がにじみ出るサイトとは、まだまだ言えないのかな?という気がしますが…アルパインのクライミングって、実力を、無知な人にも、分かるように伝えるのは、ほんとに難しいことなんですよね…。

ーーーーーーーーーー

今井:もう「Dawn Wall」とか行っちゃえばいいのに…
兼原:あれだよ、たぶん「NINJA」をもう30ピッチ登るみたいな、そんな感じだよ。そこには、やっぱりシングルピッチじゃない、登山っていう概念が入って、そこがメインなっていくからさ。山頂まで行く手段としてのフリークライミング能力。

ーーーーーーーhttps://www.alteria.co.jp/sport/2022-athletes-meeting-2/ より引用

って言っていましたが、九州の人だと知っているルートが違うので、ものさしが違ってしまって、「NINJA」みたいにクライマーが共通に実感できるルート難度がない。

九州人には、甲斐駒のスーパー赤蜘蛛とか言っても通じないのかもしれないですね。 

日本のトップクライマーが北杜市に集結してしまうのは、仕方ないけど、九州の廃れぶり…会でちゃんとした冬山合宿に行く能力すらない…を、思うと、なんとかならないかなと思ったりします。

こちらの会、西穂山荘止まりとか、結局、転進して赤岳とかです。そんなの、会に属していない一般登山者が真似事で行く山ですよね・・・。しかし、それしか行く自信が無いということなので、気の毒だなと毎年思って見ています。