2020/12/02

現代レベルの資材を使いましょう

■大前提

電話は、現在スマホが主流。スマホの時代にケータイを買う人は特殊な人だし、その時代に固定電話を設置する人はいないし、さらに言えば、黒電話を設置する人はいない。ベトナムやタイは、固定電話の時代を経ず、いきなり携帯ですが、さらに後進国のラオスはいきなりスマホから電話デビューです。

いくら歴史ある岩場で、今黒電話のようなボルトやアンカーであっても、黒電話→固定電話→携帯→と歴史をたどる必要はなく、普通は、現在手に入る一番良い手段を採用するのが合理的でしょう。 

■参考サイト

http://climber319.blog89.fc2.com/blog-entry-2877.html?fbclid=IwAR1M6ERQ_REXqCr1DSl0YLvazqthma8DYSejD2JMBb5j5ePTq9MA7kyTSnE


http://climber319.blog89.fc2.com/blog-entry-1967.html?fbclid=IwAR38zYO1JkZ-FQe_FD1_9jwK-jtCh_88rlmimGAGXzy9Jb9_kClxXvLpGEQ

■ 一般的感覚とクライマー界の感覚の乖離

一般に、

・カンパで募ったお金で

・強度不足の資材を使い

・岩場を整備したら

その整備した人は、開拓者としての責任を十分満たしているとは言えない、というのが世間的な標準の見方であると思いますが…

悪しきクライマーの伝統で、クライマーのオウンリスク制(自己責任制)により、

ーーーーーーーーーーー

開拓クライマーは資材に何を使用しようが開拓者の勝手なのです。公開後に設置されている資材をクライマーが見て登る登らないの判断を自己責任で行います。大丈夫と判断すれば登り、危ないと判断すれば登らなければ良いのです。余程ええ加減な施工で無い限り開拓者への責任追及は難しいと思います。近年は少し違ってきているかもですが・・・
ーーーーーーーーーーー
です。

つまり、

開拓者以上の、ボルトやチェーンなどの資材に対する知識が、一般クライマーに求められている

ということです。開拓者ですら選択できなかった強度をあなたは選択できますか?

あなたは、新人時代、どのボルトは登って良く、どれはダメか?きちんと教育を受けましたか?

私は受けていません。

さすがに、リングボルトだの、RCCだのオールアンカーだのは分かりますが、一般にボルトを見たら、そうしたレガシークラスの支点と比べて、信頼がおけるという判断で登ってきました。

一般的なクライマーの姿勢と思います。それでは、ダメだということですね。

クライマー界はこのような矛盾を抱えていますので、自覚的に登りましょう。すべての開拓者を信用してはダメです。特に岩場に何名も複数の開拓者が入っており、名前の記載がないような場所は要注意です。人気ルートに限定して登りましょう。

2020/11/30

地域おこしにクライミングを!八面の事例探求

■八面山トレッキング&ガストロノミーモニターツアー

これは、地域おこしの一例として、”クライミングによる地域おこし、も可能性としてありますよ~”、ということを、地域の方々に知ってもらう活動の一環として、参加しました。

”地域おこし”ということに、”クライミング”も視野に入れてもらいたいです、ということです。

■クライマー側の一般的事情

クライマー側の一般的事情としては、クライマーは、いわゆる観光からは、最も遠い存在です。

豪華な食事に興味もなく、温泉にも興味がないのが一般的クライマーで、その理由は、お金があるなら、クライミングギアにかけたり、一分一秒でも多くクライミングに接するために、生活をギリギリまで倹約しており、同じお金なら、倹約できない車代とか、高速道路料金、そういうものに掛けるからです。(私も帰りは高速ではなく、下道で帰りました。資金を体力でカバーするのがクライマー人種の慣例です)

【一般クライマーの価値観】
豪華なお食事1.5万円 < クライミングギア 1個1.5万円
宿泊費2000円 < 高速道路代2000円
温泉代500円 < ビール代250円 <コーヒー代350円 もしくは100円×5回
一泊1万円の宿 < 雪山遠征費

もちろん、クライマーにも色々いますが、
・基本的にテント泊で宿泊無料、
・道の駅での買い出しで食費一回約1000円、
・後は高速料金を仲間の頭数で人数割り、

というのがクライマーの伝統と相場感です。

一応、”現代初心者”という名前の伝統を打ち破るクライマー人種も、最近は台頭してきていますが…。その人種ついては、長くなるので、ここでは割愛します。

要するに 現代主流のいわゆる”クライマー”という活動をしている限り、豪華な温泉宿、というのはクライマーの行動圏にかすりもしない、ということです(笑)。

逆に見れば、そのような投資が必要な設備を求めてこない、謙虚で質素な人種、という風に見ることも可能だと思います。

■ 地域観光開発 … 八面山の魅力を考えるワークショップ

今回のツアーは、よくあるバラマキではなく、別名、八面山の魅力を考えるワークショップでした。

東京から招いたライターとコンサルタントが同席していました。コンサルタントは、九州でも調達できるのに、もったいないなぁとは思いましたが、東京方面のお客さんを呼び込む、東京的な都会である福岡都市住民を呼び込む、という意味では良かったかなと。(エンジョイワークスさんなど、コンサルに取り入れるのは、どうかなと思ったりしました。同じ会社を使い続けないのがコツです)

私は三井物産で地域の観光開発をしたこともがあるのですが(門司港レトロ)、やはり、東京方面の開発コンサルタントにプランを何社か出させ、コンペ形式で、プランを採用する、というのが王道でした。

こうしたコンサルを開発コンサルが答えを出すのではなく、お客さんそのものに考えてもらい、意見をもらっちゃおう!というのが今回のワークショップ。顧客目線で正しい戦略と思います。どんだけ考えても都会のコンサルからは見えない点がありますしね。

■ トレッキングコース

トレッキングコースは、金色渓谷から八面山を一周するコースでしたが、

 バリバリ働いている現役キャリアの女性層がメインターゲット。

つまり、山の歩き慣れはしていない層(そんな時間、どこにあるんです?)なので、いきなりの金色渓谷は、廃道ぎみの道、という意味での難路でしたので、みなさん、あたふた…(
笑)。

腐った落ち葉が滑ってころりん=あら捻挫、がありそうな路線の道でした。登山道の名前を金色渓谷(わんぱくコース)とでもすると良いかもしれません。

私は、和予石も行ったことがなかったし、パラグライダー発着場もスルーしており、クライミングで一回、ニッキーを連れて1回、他の方の案内で1回、と3回行っているだけではありますが、クライマーってホント、岩場に直行直帰だからなぁ…と思いました。

日本フリークライミング協会の井上さん(当時理事)を案内した時も、まったく彼、観光スポットは興味なかったですが…(笑)。

八面を案内するローカルクライマーとしては今回ツアーにも同行してくださった池田さんが適任者です。今回のモニターツアー参加で、さらに、日ごろクライマーとしてはかすりもしない高級宿の様子も分かったので、さらに適任化されたように思います(^^v)。

さて、歩き慣れていない一般市民レベルのハイカーにやはり受けるのは、歩きやすく、見晴らしが開けた場所でした。

バラグライダー発着所は、星空観察に最適な場所なのだそうです。別名:恋人の丘?

八面山でスルーしがちなのが山頂かもしれません。山頂や、岩のてっぺんがせり出している第〇〇展望台…というところよりも、人工の展望台が設置してあるところの方が安全で見晴らしそのものも良いので、山頂でヤッホーっていう定番の山登りの感じではないのです。

八面は、もともと宗教的な場所で、下にある神護寺に伝わる修験道の伝統が、山全体が

 和製エアーズロック

だったことを伝えているのですが…。神護寺当たりでは、ハイキングですっかり体力を使い果たした、同行者のみなさん…、説明も上の空、だったかもしれません。一応、この日の日程消化で、石舞台へも行ったのですが、すでに疲れて、”お家帰りたいよーモード”だったように思います。

石舞台では、口の悪い友達が、金属製しめ縄を、”クライマー避け”などと評していましたが…。

クライマー側は、登らないでほしいという地元の意思表示を受けたならば、それは尊重しないといけません。

ただ、伝統的なクライマーは地元との関係が大事だということを、とっくの昔に分かっている。

ので、迷惑クライマーは、いわゆる昨今の ”現代初心者組” かもしれませんが…。つまり、クライミングの伝統的コミュニティが補足していないユーザー層です。

現実問題、石舞台のてっぺんにゴミ放置、先日の日之影の仲組公民館でゴミ放置という問題があげられていましたが、犯人がクライマーというのは、クライマーのネットワークですぐに、こら!っと注意を受けるこの時世で、なかなか考えにくく…。クライミングのネットワークに取り込まれていない、新人層なのかもしれません???ということで、ますます、新人をきちんとしたクライマーのコミュニティに取り込む、ということが大事と思われます。つまり、昔みたいに、クライマーが特権階級意識丸出しで、「仲間に入りたけりゃ実力見せてみな」の態度で仲間に初心者を入れない態度では、Lose:Loseということです。

このように、クライマー界も、(クライミングどっぷり人種)と(現代初心者)で二極化しています。これは、ハイカー界(登山しかしない人たち)も同じで、(冬の剣登ります派)と(高尾山でいいです派)で二極化しています。

■ お宿 金色温泉

お宿の金色温泉は、お食事もおいしく、温泉も大分標準クラスということで、全国レベル以上…で、すっかり懐かしの

高度経済成長期

を味わいました。今となっては、1泊1万円でも、うわー高い!というレベル感のワタクシですが、花の商社OL時代もありましたので…、当時は、13000円くらいだと、”え?黒川温泉で?割安~”と思ったりしていたのでした…。



■ 都会のクライマーの皆さんのグルメ・クライミングツアーに最適

ということで、分かったことは、金色山荘宿泊でのクライミングツアーが可能だということです。(他にエコノミークラスの八面山荘もあり)

首都圏などのバリバリ現役キャリア世代のクライマーのご褒美クライミングツアーでのご利用などが良いのではないでしょうか。一泊2万円の高級温泉宿に泊まりながら登る、贅沢クライミングツアーです。日ごろ、家族サービスをしないクライマー一家が2組集まれば。

お父さんのクライマー2名はクライミングをして愉しみ、お母さんや子供たちグループは一日ハイキングしたり、神護寺、米軍機墜落の場所で歴史や宗教を学んだり、あるいは、温泉で日がな一日命の洗濯をして過ごせます。飽きたら、車から降りて徒歩〇〇秒、というようなボルダーで、ボルダリングしてもいいかもしれません。パパクライマーがクライミング指導して、頼りがいのあるところを見せてあげてもいいのかもですし。

そのためにはどんなサービスがさらにあると良いか?ですが、金色山荘は、由緒正しいお宿すぎるので、八面山荘あたりで、クラッシュパッドの貸し出しや雨の日ようのボルダリング壁設置があるといいかもしれません。

ただ壁は、長野の岩根山荘で設置していても使われていないので、ホールド入れ替えが肝なので、入れ替えできないくらいなら、設置はしないでいいかもしれませんが。

宿から徒歩で岩場まで行けるので、ある程度の年齢から上の中学生高校生レベルの外岩デビューに集中トレーニング合宿というのも可能性があるかもしれません。外岩デビューは、学ぶべき座学がけっこう多く、岩場以外にも、夜の時間帯に、講習会を開く必要があります。

事例として、雪崩講習会では、労山も日山協も、土合の家を使っていますが、これからは現代初心者のクライマーに外岩デビューしてもらうには、2泊3日くらいの集中学習が必要な時代のような気がします。これまでのように、山岳会の先輩について、何年もかけて学ぶというのは、その先輩の頭数が足りていない状況です。

次回予定されているリボルト講習会も、泊まり込みをベースに、近所で宿泊が不要の人に宿泊なしで講習会料金だけの2パターン作ると良いと思いました。

■ まとめ

八面山クライミングにおススメの顧客セグメントは

 バリバリ働いているパパクライマーの家族サービスとご褒美遠征クライミング

もしくは
 都会でバリバリ働いている現代初心者クライマー君のクライミングガイド同伴でのクライミング入門

もしくは
 都会でバリバリ働いている現役社会人複数人のご褒美クライミング
 
でした。

一般の質素な寝食のローカルクライマーにはないけれど、社会人現役世代の、年に数回の遠征で…なら、あるのかもしれないなぁ…などと思いました。

先行事例として、岩根山荘での豪華なお食事も、ガイド主催のクライミング講習会に参加する初心者クライマーたちには好評のようでしたし…(岩根でのアルバイト経験あり)。

クライマーの中でも増えている、いわゆる”現代初心者”の人たちにクライミングの敷居を下げながら、クライミングしてもらうには、いいのではないでしょうか。

《参考サイト》
土合の家 
土合の家における雪崩講習会の様子

岩根山荘 
岩根山荘でのアイスクライミングコンペの様子

上記、2例の
 
 ・リボルト講習会バージョン
 ・外岩入門クライミング講習

さらに、岩場清掃活動と組み合わせ

ができれば、大変良い取り組みかもしれません。

登山難易度



2020/11/29

八面山カプチーノ&鯉の滝登り オンサイト

■ 久しぶりのオンサイト!

いや~今日は、オンサイト2本で、地球は美しい~と思いながら、帰ることができた☆

池田さん、ビレイありがとうございました! いや~久しぶりのオンサイト~☆

直近の岩場、大堂海岸では、テンション入っちゃったからなぁ、5.8だったのに…。

やっぱり難しいののレッドポイントよりも、カンタンでもオンサイトが嬉しい…。

とくに5.9っていうのは、クライマーと呼べるギリギリラインなので(笑)。怪我と故障続きで、膝も相変わらず、寝てると痛いし、人工壁嫌いで、全然トレーニングが出来ていないけど、5.9OSはまだできるらしいです…(ホッ)。

良かった、まだクライマーで…って感じです(笑)。

核心部スイスイ、とはいかなかったけど!二人だと写真が取れないので、今度だれか取りに来て!

記念すべき人生の一瞬の写真がないです(涙)





2020/11/23

子供の世界認識を変える

■子供の世界認識を変える

いじけたり、拗ねたりする人は、子供に限らず大人にもいます。そういう人の世界認識は、

どうせ

みたいなところです。拗ねたり、いじけたりすることで、周囲を動かそうとする意図が見えるときは、私はあんまり助けてあげたいという気持ちにならないですが…(笑)、私の時代は、クラスメートの中に、いじけや拗ね、ではなく、本当に

引きこもりや不登校

が多かった時代でした。学校も苦痛だし、かといって学校さえ行けば正解と思っている親が主体の家も苦痛で、居場所がないという時代です。クラスメートで知っているだけで4人いて、一人は大親友だった人でした。一人は妹です。

そういう彼らがどうやって居場所のなさを乗り越えたか?というと…? これは私自身も含めてですが…

人生のピンチに追い込まれる

なんですよね。クライミングって、そのプチ疑似体験なんじゃないでしょうかね???

ピンチに追い込まれる
=頑張る
=知らなかった力が出る
=周囲の人も応援したり、助けてくれたりする
=引きこもっていたことを忘れる
=あれ?悩んでいたのは何だったんだろう???となる

という具合にピンチが、モノの見方のステージを上げてくれる

私の一回目のピンチの逆転経験では、孤独だと思っていたら大阪ではおばちゃんが誰にでも飴ちゃんくれる世界で温かいなぁ、人は、と思いました。

2回目はアメリカ。単独で渡米して働きながら英語を習得したんですが…やってみたら色々と楽勝な部分もありました。帰国後の日本の生活再建のほうが大変だった。

3回目は転勤ですかね…今5回目くらいのピンチですが、まぁ今の楽勝そうに見える転勤みたいなほうが、アメリカで一人暮らしするより、苦戦していますね…

ピンチはステージを上げるチャンス、ホントにそう思いますが、大きなピンチのほうがホントは、人生にはありがたい経験なのかもしれません。

子供たちにとって、学校を”イヤイヤ”する、というのは、命の道と反するから、で、生物として正当な”イヤイヤ”のような気がします。

私も子供のころ本当に嫌だったのですが…今と違って竹刀で子どもを暴力で従わせるような教育でした…水泳の時特にそうだったのですが…大人になって水泳したらなんということもなく泳げたし… 

大人が見せている世界に嫌だ!という本能は、子供のほうが正しいと思うので、子供たちには、大人からの価値観の押し付けやこういう風に生きなさいという押し付けに屈せず生きる強さを身に着けてほしいです。

とはいえ、何も指標がないと、人は迷います。

その時に寄る辺になるのが、原理原則、であり、その原理原則は、自然界の中に見出せる、と思うのです。

その自然界の原理原則を人間社会に置き換えた言語でまとめたのが、仏教、だと思うのですが、このことについてはいまだ確認中です。

自分の実力の客観視(正見)

■自分の実力の客観視

私はアイスでドラツーのほうに進みたかったのですが、3年前で、M5からM6のところでしたが、基礎体力のところで、跳ねられて、そもそも入門ができない状態です。それは、コンペクライマーが主体のドラツー仲間との比較で分かったんですが…。

コンペに出ず、岩しかしないと、自分の実力の本当のところは、比較されないので、分からないで済まされてしまう…。ロープが出るリードクライミングは、体力差が比較的出にくいクライミングなのです。業界では老後の愉しみと言われているくらいなので。

■コンペを避ける もしくは、得意な土俵だけでチャレンジする

ので、アラーキーがコンペを避けていることは自信の無さ、の表れと思っていました…敗北の屈辱に耐えれないと自覚があるんだろうなぁと。

私の師匠が、私がアイスクライミングを終に体で覚えた時、喜んで、「今、コンペ出たら、ぶった切りで一位やで~。勝ってまうで~」と喜んだことがありました…。が、私のほうは、はて、そうかな?という意識でした。

理由は、現代クライミング事情には、私のほうが詳しいのではないかと思われたからです。当時まだクライミング3年目でしたが…。

例えば、甲府にあるシナプスというクライミングジムでは、初心者当時の私が登れる課題は1個しかなかったのです… ので、そのくらいレベルが高騰していたんですよね…。 そういうところに年配の人は行かないから、気が付かないでしょう?年配の人は年配の人と群れるので、気が付かないで済んでしまいます。
 
まぁ、外岩志向の人が、シナプスに行っても楽しくないですが…。逆にそういう強いクライマーが、外岩に行っても、慣れていなくて登れないので、年配のクライマーのほうも、「なんだ、2段というから、もっと登れるのかと思ったら、俺より登れないじゃないか」と誤解してしまうのです。互いが互いの実力を理解できるだけの慣れが生じるまで、互いの世界に足を踏み込まないから分からないのです。

分かっている人は、コンペクライマーを指導する、外岩上がりのクライマーくらいです。
で、私がコンペに出たら?思った通りの年齢順な順位で、5位/7人でした。アイスとは言え、コンペで強いのは、リードできる外岩クライマーじゃなく、トップロープで雑に素早く登れるジムあがりクライマーのほうです。氷と対話なんてしなくていいのがコンペですから。時間との闘いです。タイムトライアル的、ということです。

…とはいえ、私の場合、納得したというか、そりゃ、そうだよな~と思いました。38歳で山を始めて、41歳で登り始め、43歳でコンペに参加して5位だったら、別に悪いことないですよねぇ…。

ということで、やっぱりなーとは思ったけど、悔し~とは思わなかったのです。私は私の楽しいクライミングを続けていきたいなと思っただけで…。

ただドライをM5からM6のレベルに上げるには、岩で11の人が12に行くくらいの身体強度の脱皮が必要で、それを個人の筋トレ努力で克服するのは無理と思いました。

しっかりした筋トレトレーナーと食事管理、習慣づけ、などプロのアシストがあってもやっとこさ…というようなレベル感の差、だと思います。

自分でやれるのかもなぁと思ってやっては見たけど…。水泳のバタフライは、17メッツ以上の運動強度の高い運動ですが、別に私はなんともなく25m泳げるようになったので、これ以上、強度強いのを趣味に掛けられる時間のレベルでやっていくのは、個人の力では無理そうだと思いました。

ので、能力を上げる限界はすでに見えていて、特殊な外力がもたらされない限り、まぁ私は一生10プラクライマーでいるでしょう…。先日、久しぶりに日向神へいったら、一応9はちゃんとリードできました。

大人は上には成長できないけど、身に着けた能力はなかなか落ちないみたいです(^^)。

上のグレードにチャレンジしないんじゃなくて、まぁ、ここが私の居場所なんだよ~ということを理解してほしくて書いています。

一生、世界最高難度を目指して、頑張り続けるクライミングは成長期のクライミングです。

大人は足るを知りましょう。

2020/11/06

自信過剰バイアスに陥らないために…単独で行くことを前提にして活動すべし

■リーダーとしていくときに必要となる能力と、先輩についていくときに必要になる能力

例えば、阿弥陀北稜に、

 未知の状態で単独登攀、もしくはリーダーで行くという行為に必要な能力

というのは、ものすごく多いです。一方セカンドで先輩に連れて行ってもらうと、その必要な能力が全く見えません。

【事例:未知&単独で行く場合に必要な準備能力】
・八ヶ岳固有の天候を知る力 例:例年 正月第1週目は晴れが多いなど
・あらかじめ全山縦走をして、各ピークの位置関係を知っておく(遭難対策)
・八ヶ岳固有の雪の性質
・雪上歩行
・凍傷にならない、雪と気温のあしらい方
・雪崩を回避する方法
・ラッセル
・ルートファインディング
・単独用のロープ構成やギアを考える力
・遭難の場合の回避スキル
・遭難の場合の保険をいかに掛けるか 例:仲間に行くことを伝えておく、レスキューができる知人を持つ
・下山が核心と知る読書力
・一定時間内にピークハントして帰って来れる脚力
・計画立案力
・雪崩ポイントの知識と、積雪量どれだけで登ってはいけないか知る

です。これがセカンドで行くと、全部イラナイ。すべてお任せで、後ろをついて歩くだけなのです。必要なのは

・基礎体力

一点だけです。

それで一回連れて行ってもらうと、男性は大勘違いしてしまうんですよね… それで中山尾根行って、墜落してしまいます…。

要するに、自信過剰バイアスというのは、分かっていないことが分かっていない、という状態ですので。

2020/11/03

クラックリードは、カムの設置能力と登攀能力の総合力です

■今日の仏教説話

自分も来た道、今から行く道

という単純な話が今日の仏教説話でしたが、これは、その選択肢を取ると、同様に自分もそう扱われるので、結局は自分を損なうよ、と教えるのが良い、という意味かなと思いました。

クライミングで言えば、リードでカムスタックすると登れなくなります。カムが利いていなかったとき、先輩に「利いていませんでしたよ」と教えたら、私が怖かったという話だと思ったみたいで「すいません」と言われましたが、私はセカンドなので、私が危険になるのではなく、彼が危険…落ちれない、墜落が許されないだけです。

実際、私は、自分のリードの質を評価するのに、「カム効いていましたか?」とよく尋ねています。60点、70点…と採点してもらって、クライミング自体のゆとりそのものと掛け合わせて、ゆとりとカムで総合評価しています。

登れるところは、カムいい加減でもまぁ落ちないのでいいのですが… 落ちるかもしれない率が10%でもあるところは、登れないところは、カムバチ効きどころか、2個くらい固め取ってもいいくらいです…。

というので、結局、カムを覚えるには、完全に実力より上のカムエイドで登るくらいなところがいいかねということになりますが…。

仏教法話、デメリットを詳しく理解する、ということが大事だという話でした。いつも次は自分の番、です。


2020/10/30

自主練へ移行

■自主練へ移行

水泳は、大体、4泳法は習得したので、自主練へ移行することにしました。

教えを乞うて、習得に2か月要しました。かかったお金は入会金を入れて、約2万円ほどです。週に2、3日。これで得られた幸福や技能?を考えると、非常に効率よく技術習得できたなぁと思います。来年も夏になったらやりたいと思います。
 
余談ですが、水泳の教え方のスマート度を考えると、クライミングインストラクター業界は、本来対価として、すべきことのほとんどを全然実践していない。登りたい人に施設開放して放置プレイって気がします。それが、たぶん、事故多発の原因です。

そうした人の言い分は、「俺は習わなかったぞ」ですが…。教えてくださいと入門してきている人に教えななかったら、詐欺です…(汗)。ガイドさんは、特にです。トップロープ張って終わりでは。

ま、水泳でもバレエでも、教え方を知らない若い先生は、できない人に向かって「なんでできないの!(怒)」路線です。そして、お手本をやって見せてくれ、生徒にやらせて、生徒があまりに下手なので、自尊心を高めて喜んでいます。うーん…。3歳からバレエ踊っている先生と、19歳でスタートした人を比べても…、です。

同じことで、パワーがある男性が、ないのが普通の女性に、なんでこのホールド持てないの!と言っても…。持てないのが普通。

クライミング界のゴッド、室井さん、5級で私がうなっている課題、相談したら、さくっと、あ、こっちのホールド持ってやっていいよ、と…。要するに、課題が問うているムーブが同じだったら、保持はどっちでもよかったらしいです…。

その人なりの今ある体で登れるベストを引き出す、それしか教育者側からは、できることはない、と自分のヨガ指導歴(6年)から考えてもそう思います。

それができないのに、俺の言うとおりすれば泳げるようになる、踊れるようになる、登れるようになる、っていうのは、条件になっている、あるいは制約になっている、前提を見落としている態度のような気がします。

バレエは180度のターンアウト前提で組まれているので、本場ロシアでは、その条件に見合わない人は最初から入門できません。そのような技術をそうした条件によるスクリーニングなしで、日本人はやっているので、バレエで体を壊す人は大変多いです。

クライミングは、バレエより、うんと間口の大きな、誰でもできる運動ですが…それでも指が曲がってしまうまでやれ、とか、肘が痛くてもやれ、っていうのは、人生に楽より苦をもたらす行為のような気がします。もう成長期ではないんですから。

日本の5.9はほとんどの看板ルートで5.9ではないことが多く、エゴのためにピンもとおーくになっているので、全然5.9とは言えないので、5.11がジムで登れるようになって、それでもトップロープで取りつくべきです。これは、私が実際に実践してきた安全マージンより大きい安全マージンですが、石田ガイドが推奨しています。

私はクライミングスタートしてから3か月で5.8に取り付いています。心が疲れて大変でした…。

私は通常一緒に登っているクライマーたちの間では安全マージンが広い人、危険を嫌がる人、で通っていますが…その私よりもっと広いのが石田ガイド…(汗)。

ガイドがそのほうがいいっていうなら、そうだろ、と思う2020.私が歩んだ道は、獣道、でした…。王道ではなく…。

水泳は王道で歩めて嬉しかったです。あとは大体、自学自習できると思うので、自立します~。

2020/10/24

2020/10/21

私にとって、失礼とは…

■失礼な!!

先ほど友人からなのですが、誰でも歩けるような低山のトレッキングの誘い、有料で2000円が来て、

かっちーん

と来たのですが(笑)、私の登山日数すでに600日越え、積雪期ですら120日越え、アイスクライミングだけでも50日越えで一般の人の8年分に相当、積雪期登山ガイドレベルの能力があります… きっと、そういうことに私自身が高いプライドを持っているから、なんでしょうね…。

無料だったら行ってあげてもいいけど、有料だったら絶対行かない(笑)。マイクロバスに乗るような山をしないで済むために、登山能力を高めてきたわけで…。

他の人がそういう山をしても、どうとは思わないけど…、自分がその人と同じレベルだと前提で思われるのがものすごく嫌です。

つまり、本心ではそのような山を馬鹿にしているわけですね…。

まぁ、私も年を取ったら、マイクロバスに乗る山をするのかなぁ…。今の様子じゃ、年をとっても、一人で歩ける小さな山に登っているような気がします…。小さい山に登る気になれないのは、体力余って退屈し、運動量不足だからです。日本の山じゃ甲斐駒をタイムトライアル的に登るしか、今の体力に合っている山ないでしょう… まぁどんな山でも毎日登っていれば、体力アップにはなるでしょうが…山に魅力を見出せないので、下界では水泳しています。

私の理想は、どんなに力が衰えても

 自分で担ぎ、自分の足で稼げる山に登ったフレッド・ベッキー
 
 誰かに登らせてもらった5.11より、自分で登った5.8のほうが楽しい

のです。ごめんね。5.8ですら登らせてもらって、それでうれしい人。

私は心が狭いので、そのような人たちは、もっとレベルを下げて、自分で登れるような山に自分で行くべきだという意見です。

レベルをどれだけ下げても、「け!こんな山しか登れねーのか!」と私は言わないと思いますが、マイクロバスで行く耶馬渓に敬意を感じることは、ちょっと出来かねますね~


2020/10/14

できる、までの段階 詳述

■できるまでの13段階

1)やらない
2)できるわけない
3)もしかしたら、できるのかもしれない
4)騙されたと思ってやってみようか、失うものはないじゃないか
5)やってみてもいい
6)やってみる
7)少しはできる
8)意外にできるもんじゃないか
9)まぁ、完ぺきではないができたかもしれない
10)なんだかできてるような?
11)だいぶできているような?
12)ずいぶんできるようになったな
13)できた

■ 事例

山登りしているときは、クライミングが山登りの一部であることについて、かなり懐疑的で、必要があるとは思っていなかったです。しかし、必要だと言われて、仕方ないなぁ、とやり始めましたが…。初めての人工壁は、3mくらい上の一つ目のハングで落ちていました…

観念して、打ちこんだら、ボルジム5級は登れるようになった。ので、この経験を基にすると、もう一回観念してうちこめば、3級になるとは思いますが…。

その前に、体を絞るか、筋トレするか、どちらかをしないと、体の強度的に壊れる、と思う…。 

元ある身体を傷つけず、健康効果があるな~、という程度で、つまり、”楽しんで登れる”という範囲は、私には、ボルジム5級マスター程度なのでは?と思います。つまりデシマルで言えば、10プラクライマーってことです。RPギリギリで外岩5.11が登れ、オンサイトは5.10Aってレベル感です。途中の10代は、課題で様々ってレベルです。

これは、人によって違い、私が到達した、

”もともと持っている資質で取れる糊代ギリギリ”、

つまり、特段体を変える努力なしで採れる糊代

は、大体男性では、5.12 ボルジム3級マスターだと思います。

■ 膝のこと

膝はまだ悪く、寝ていると痛いです…。大体、痛みで目が覚める。平泳ぎをした一回目は、膝の痛みが復活して、あれ・・・と思いましたが、最近は大丈夫です。

平より、バタフライのほうが身体にやさしい…。年配の人は、バタは腰に来るのでダメと思う。水泳は推進力ほとんど全部、上半身のパワーで得るので、上半身を鍛えるのに向いている運動です。

長い間、私は皮膚が弱いため、塩素が問題で、水泳を嫌ってきましたが、今年9月は塩素を乗り越えるのに捧げたかもしれません…

おかげで水泳からは、大きな自信を頂きました☆